*映画から入ったニワカなので口調(特にカレン)が原作と異なるかもしれませんご了承ください。
*場面転換が多く、SSというよりも短編集に近いです。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1483618549
アリス「どうしよう……昨日まで枕元にちゃんと置いてあったはずなのに。」
この部屋に出入りしているのはシノとイサミとマムだけのはず、だけどイサミもマムもそんなに来ないから無くなったことに1番関係があるのはシノになる……。
でも、何で今日に限っていきなり無くなったのだろう?
とにかくシノを起こして手掛かりを……
忍『ヒドいです!私が簪を盗んだと疑っているのですか!?』
アリス『で、でも他に無くなってしまった心当たりがなくて……』
忍『アリスの中の私は人の宝物を奪うような汚れた存在なのですね』
アリス『ちがうよ!? ただ、何か知っている事があったら教えて欲しいなと思っただけだよ!!』
忍『アリスには幻滅してしまいました、これからは他のブリティッシュガールを愛していきます』
アリス『そんな、イヤだよ……
嫌いにならないでよシノ!』
……もしかしたらシノを傷付けてしまうかもしれない、とりあえず一日中探しても見つからなかったらシノに聞いてみよう。
忍「おはようございます、アリス」
アリス「お、おはよう。シノ」
忍「何か考え事でもしていたのですか?笑顔が曇っていますよ」
アリス「そんなことないよ、私はいつも通りだよ」
忍「……そうですか。私の勘違いだったようです」
アリス「そろそろ支度しないと、また綾に怒られちゃうよ?」
忍「もうそんな時間でしたか、アリスとお話ししていると時間が経つのもあっという間ですね」
そんな恥ずかしいセリフを前触れもなく笑顔で言えるシノにはおどろかされるばかりだ。少しだけ憂鬱だった気持ちが癒される。
アリス「今日はシノが起きるのが遅かったからだよ」
いつもの髪型にしてしまうと簪が無いと不自然になってしまう……。
仕方ない、今日は髪を下ろしてイメチェンしたということにして誤魔化そう。
勇「あら、アリス。今日は髪をくくらなくていいのかしら?」
アリス「イサミ、おはよう。たまには髪型を変えてみようと思ったの」
勇「普段のアリスもいいけど、今の髪を下ろしたアリスも可愛いわね」
忍「金髪少女はどんな髪型でもかわいいです!」
勇「忍、そこは金髪少女じゃなくてアリスと言うべきよ」
私が金髪だったからシノに振り向いて貰えたのかもしれないけど、ちょっと複雑な気分。シノの金髪に対する思いの一部でもいいから私に欲しいな。
忍「私の中でアリスが一番ですが、世界中の金髪少女はかけがえのない大事な存在です」
アリス「シノの中では私が一番なんだね!」
勇「アリスはそれでいいのかしら……」
綾「しの、アリス。おはよう」
忍「おはようございます、綾ちゃん」
アリス「遅れてゴメンね。おはよう、アヤ」
綾「まだ陽子が来てないから、謝る必要ないわ」
忍「陽子ちゃんが遅れるのも、綾ちゃんが一番に来てるのもいつも通りです」
アリス「でも今日のヨーコは遅くない?」
カレン「きっと、あまりの空腹に朝ご飯を二回も食べて遅れているのかもしれマセン」
陽子「そんな訳あるか!!」
カレン「噂をすればなんとやらデス」
カレン「髪をおろしたアリスを見てると懐かしい感じがするデス」
忍「小さい頃のアリスは髪をくくっていなかったからですね」
アリス「昔と比べて私は成長したのかな……」
カレン「ずっとアリスの側を見てきた私からすると今のアリスは大人びているデス!」
アリス「本当!?カレンから見て私はどのくらい成長した?」
カレン「金色が黄金色に変わるぐらい成長してマス」
忍「アリスの輝きは宇宙一です!!」
アリス「やったぁ!」
綾「たいして変わっていない気がするのだけど……?」
陽子「綾、この世界には言っては良いことと悪いことがあるんだ」
陽子「アリスは良いな~。私は髪が短いからイメチェンとかできないや」
カレン「ヨーコだってやろうと思えばできるはずデス」
陽子「この短さはさすがにムリじゃないか?」
忍「それならデコ上げとかどうでしょう?」
カレン「デコ上げついでにドラムを叩くと元気100倍デス!」
忍「綾ちゃんも誘ってバンドを組むと尚良いかもしれません」
陽子「素人がいきなりバンドとかできるわけないだろー。なあ、綾?」
綾「よ、陽子とバンド……」
陽子『綾、何をしている、間違っているぞ?』
綾『ごめんなさい、陽子。
私、バンド向いてないのかも……』
陽子『そんな後ろ向きな事を考えるな、あの日誓っただろ? 一緒にバンドを組んで世界に私たちの名を轟かせると!』
綾『ええ。でも、私より後にメンバーに加わったカレンやアリスの上達を見てたら、嬉しさと羨ましさで複雑な気持ちになってしまったの……』
陽子『他人と比較するな。それにこうして自主練に励んでるならいつかきっと上手くなる』
綾『そ、それは皆に追いつきたくてしているだけよ』
陽子『私は綾が奏でる音がなによりも大好きなんだ!』
綾『陽子……』
綾「陽子のスケコマシ!!」
陽子「なんでだ!?」
アリス「烏丸先生に日誌を提出しに行ってくるね」
忍「わかりました、教室で待っています」
カレン「今日のアリスはなんだか元気がない気がしマス。何か心当たりはないのデスか、シノ??」
忍「それが、今朝起きた時からずっとこの調子なんです」
陽子「また前みたいに記念日を忘れたとかじゃないのか?」
忍「いえ、前回の反省を生かしてアリスと過ごしてきた日々をちゃんとメモしています。」
カレン「表紙も中身も、きんいろに輝いているデス!」
忍「この金髪手帳アリス編によれば一昨日と明々後日が記念日に値する日だと思います」
綾「その日は何の記念日なの?」
忍「アリスがポピーと出会った日と日本語を書き取ることができるようになった日です」
陽子「そんな情報どこから聞き出したんだ?!」
忍「アリスのお母さんから聞いたので間違いありません!ですが……電話代の件でお姉ちゃんに怒られてしまいました」
綾「国際電話は高いから仕方ないわよ」
カレン「それにシノと出会う前のアリスの記念日をメモしても意味がないデス!!」
忍「そ、そんな。私の努力は一体……」
陽子「まあまあそれは置いといて、結局シノにはアリスがなんで落ち込んでいるのかわからないんだろ?」
忍「はい。アリスが悩んでいる理由すらわからないなんて、私は友だち失格です」
綾「センチメンタルになってどうするのよ?こんな時こそシノが支えてあげなきゃダメよ」
忍「綾ちゃん……。そうでした、一番辛い思いをしているのはアリスでしたね。
私がアリスを笑顔にしてみせます、金髪の名にかけて!」
カレン「いつものシノに戻ったデス」
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