赤ずきん「おばあさんのお見舞いに>>2-4を持っていくわ!」(24)

母「困ったわね」

赤ずきん「どうしたの、お母さん」

母「あら赤ずきん、実はおばあさんが風邪で寝込んでいるみたいなの」

赤ずきん「まあ大変! すぐにお見舞いに行かなくちゃ!」

母「でもお母さんは今忙しいのよ。そうだ赤ずきん、代わりにお見舞いに行ってくれる?」

赤ずきん「もちろんよ!」

母「助かるわ。お見舞いにはお花と果物を忘れちゃダメよ」

赤ずきん「はーい」


赤ずきん「よいしょ。これでお花と果物は大丈夫ね」

赤ずきん「ううん。でも他にも何か持って行った方がいいかしら」

赤ずきん「そうだわ、>>2-4を持って行きましょう!」

風邪薬

赤ずきん「まずは風邪薬! これでおばあさんの風邪もきっとすぐに良くなるわ!」

赤ずきん「次にブドウ酒(?)! お父さんが床下に大事にしまっていた瓶だからきっとおばあさんも元気になるわ!」

赤ずきん「最後にトンプソン機関銃! 発射速度毎分800発、有効射程46m! あだ名はトミーガン!」

おばあさん『あたしも若い頃はねぇ、よくおじいさんと一緒にトンプソン機関銃を乱射したもんさ。
        最近はめっきりとあの銃声を聞かなくなったねぇ。はあ、あの反動をもう一度手の中で味わいたいもんだよ』

赤ずきん「おばあちゃん……。うん、おばあさんもきっとトミーガンを乱射すれば元気になるわ!」

赤ずきん「さあ出発よ!」 ズダダダダッ

母「森に迷わないように気を付けるのよー」

赤ずきん「フンフフーン♪ おばあさんの家には何度も行った事があるもの、平気だわ」 スイスイ

赤ずきん「お母さんは心配しすぎだわ、私ももう子供じゃないんだもの」 スタスタ

赤ずきん「森で迷うだなんて、そんな事、あるはず、ないじゃ……」 ヨロヨロ

赤ずきん「……」 ピタッ

赤ずきん「お」

赤ずきん「重っ! 荷物重っ! 何これ! 馬鹿じゃないの! なんでこんな重いのっ!」

赤ずきん「頑張ればなんとかなるなんて思った十分前の私バカじゃないの!」

赤ずきん「トミーガンは5kg! おまけにブドウ酒の瓶に果物にお花! もう無理ぃ!」

赤ずきん「ごめんなさいおばあさん、私もうダメ……」

おばあちゃん『赤ずきん、諦めない事が何より一番大切なんだよ。
         たとえ二十人の男達に銃口を向けられてもねぇ、全員皆殺しにすれば勝者は自分なのさ』

赤ずきん「おばあさん……」

赤ずきん「あの時はおばあさんの言葉の意味、分からなかったけど……」

赤ずきん「私、絶対に諦めない!」

赤ずきん「そうだわ、一度に全部を運べないなら二回に分ければいいのよ!」

赤ずきん「トミーガンとそれ以外! これなら二回に分ければ私でも運べるわ!」

赤ずきん「こんな森の奥だもの、こっそり隠しておけば誰も持っていたりはしないはずだわ」

赤ずきん「うん! そうしましょう!」

赤ずきん「でも、トミーガンとそれ以外、どっちを先に持っていけばいいのかしら?」

赤ずきん「>>12

トミーガン

赤ずきん「……お花も果物も持って行かなかったら、お見舞いじゃないわよね」

赤ずきん「まずはお見舞いをして、トミーガンは後で取りに来れば……」

トミーガン(おい相棒、そりゃねえだろ)

赤ずきん「え!?」

トミーガン(ここまで二人でやってきたじゃねえか。今更俺を捨てようって言うのかよ?)

赤ずきん「違う、私は必ず戻ってくるわ!」

トミーガン(はは、そう言って戻ってきた奴を俺は見た事ねえぜ?)

赤ずきん「違……っ」

トミーガン(結局、お前も自分が一番大事ってわけだ)

トミーガン(行けよ。二度と戻って来るんじゃねえ。お前なんてもう、相棒でもなんでもねえ)

赤ずきん「……」 ガシッ

トミーガン(放せよ)

赤ずきん「いいえ、放さないわ。私達は一蓮托生、死ぬまで相棒よ!」 ズダダダッ

トミーガン(ふん、勝手にしやがれってんだ)

狼「グッヘッヘ、原が減ったなぁ。ああ人間が食べたいなぁ」

狼「クンクン、どこかに人間はいないかなぁ?」

ズダダダダッ

狼「ワウ!? あっちの方から変な物音がするぞ!」

狼「何か危ない気がするからあっちはやめとこう。んん、こっちの方から人間の匂いがするぞ」

狼「お、あんな所に家があるぞ。どうやら年寄りの人間が一人いるみたいだな」

狼「何をしているのか中の音を聞いてみよう」

おばあさん「ごほごほっ、これはすっかり風邪だねぇ。赤ずきんがお見舞いに来てくれたら嬉しいねぇ」

狼「ようし、赤ずきんとやらのフリをしてやろう。ん、んん!」 コンコン

おばあさん「はい? どなたですか?」

狼「オバアサン! ワタシアカズキンヨ!」

おばあさん「おや! 今ちょうどお前が来てくれないかと思っていたところさ!」

狼「グウゼンネ! サアオバアサン、ドアヲアケテ!」

おばあさん「パラパパパ! ここでウルトラババアクイズ!」

狼「え? ご、ゴホン! オ、オバアサン? ドウシタノ?」

おばあさん「ほほ、赤ずきんはこれが大好きだろう? 赤ずきんの喜ぶ顔を思うと病気も気にならないのさ」

狼「エ、エ、ソンナムリシナクテモ」

おばあさん「ババアチャンスタイム! 難易度最低、これに正解すればドアが開くぞい!」

おばあさん「問題! トンプソン機関銃のあだ名は……トミーガン、ですが! このトミーガンの発射速度は?」

おばあさん「ほほ、さすが赤ずきんだよ。あたしの引っ掛けを読んで黙っているなんてやるじゃないか」

狼「エ、ウン」

おばあさん「さて、いつまでも家の前で立ってるのも辛いだろう? 答えていいんだよ」

狼「>>18

え、えーっと、その……忘れちゃった

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