ハウ「えぇ!?アーカラ島にゲンシカイオーガが現れたの!?」 (18)

グラジオ「ああ、おかげでアーカラ島、いや…アローラ全域が大嵐の状態だ」


ハウ「それじゃあこの雨の正体はゲンシカイオーガの仕業だったんだね」


グラジオ「さっきまで晴れていたのに一体何でだ?何故前触れもなく雨が降った」


ククイ「今原因を調査しているところだ。なぁに、バーネットならすぐに原因が何なのかみやぶるだろ」


ククイ「問題はこの雨だ。何とかしないと島全体がみずびたしだ。だからこれから僕はすぐにアーカラ島に向かう」


グラジオ「俺も行こう。こうも土砂降りになられちゃたまったもんじゃない」


ハウ「俺も行くよ!カイオーガ見てみたいし!」


ヨウ「……」


グラジオ「決まりだな」


ククイ「それじゃあ出発しよう。船は専用のものを使う。こうも荒れてちゃ普通の船じゃ走らせられない」




ヨウ(ところでゲンシって何だろう?)

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アーカラ島


ドバババババババババ!!!


ゲンシカイオーガ「ぎゅらりゅるぅぅぅうああああああ!!!」


スイレン「あ、あわわわ……」ガタガタ


マオ「スイレン!気をしっかり持って!」


カキ「一体何でこんなことに、普通じゃ絶対在り得ない」


スイレン「冗談のつもりだったのに…。何で、本当にカイオーガが…?」ガタガタ


ゲンシカイオーガ「ぎゅらりゅるぅぅぅうああああああ!!!」


スイレン「ひぃ!」ビクッ!

スイレン「カ、カイオーガが…カイオ……あぁ…」


カキ「しっかりするんだ!」


ククイ「おーい!」


マオ「あ、ククイ博士!」




グラジオ「あれがゲンシカイオーガか」


ククイ「…生で見るのは初めてだな」


ククイ「キミたち、なんで突然カイオーガが出てきたのかわかるのかい?」


マオ「わかるっていうか、わからないっていうか…」


カキ「言っても信じて貰えるかどうか」


ハウ「どういうこと?」

スイレン「実は、三人でアローラ地方に来た観光客相手に色んなイベントを行う計画をしていたんです」


スイレン「カキはダンス、マオはお食事、そして私は釣りです」


スイレン「ほんの冗談のつもりだったんです。この海ではカイオーガが釣れますよってちょっとからかっただけなんです」


スイレン「嘘のはずなのに、観光客のみなさんと一緒になって釣りをしていたら、今までで一番の釣り竿の引きと大雨が突然やってきて」


スイレン「思いっきり引いたら………」


グラジオ「カイオーガが釣れたというのか…。在り得ない」


マオ「でも私も見たよ、カイオーガが釣れたところ」


カキ「観光客は真っ先に避難させたが、スイレンはカイオーガの威圧感に押しつぶされて動けなくなってしまったんだ」


ゲンシカイオーガ「ぎゅらりゅるぅぅぅうああああああ!!!」


ハウ「ねぇ、カイオーガって普通釣れるものなの?」


ククイ「在り得ないね、そもそも超古代ポケモンが前触れもなくここに来ること自体が不自然だ」


ヨウ「……」

ゲンシカイオーガ「ぎゅらりゅるぅぅぅうああああああ!!!」


ドドドドドドド!!!


マオ「きゃあ!前より強くなった!」


スイレン「あぁ……」ジョロロロロロ


ヨウ「……!」


グラジオ「このまま放って置いたらアローラは水没するぞ!」


ハウ「ど、どうしたらいいの!?」オロオロ


ククイ「倒すしかないな…ん?」prrrr


ククイ「はい、もしもしククイですが」


ククイ「バーネット?原因が分かったのか?」


ククイ「え、フーパ?」


ククイ「わかった。今そっちに向かう」

ククイ「どうやら原因がわかったらしい。ボクはバーネットのところへ向かうとする」


ククイ「キミたちも早く避難を」


ハウ「でもこのまま放って置いたらカイオーガが暴れちゃうよ」


グラジオ「すまないがこんなところで溺れ死ぬわけにはいかない」


ククイ「わかった。無理はするなよ」ダッ



グラジオ「いけ!シルヴァディ!」


ハウ「ライチュウいけ!」


ヨウ「…」ポン!


ルナアーラ「マヒナペーア!」

ハウ「行け!ライチュウ、十万ボル…」


ゲンシカイオーガ「ぎゅらりゅるぅぅぅうああああああ!!!」 ドドドドドドド!!!


グラジオ「まずい!なみのりだ!」


ドドドドドドド!


スイレン「きゃあ!」


ハウ「うわぁ!」


ヨウ「!?」


カキ「スイレン!マオ!」


ざっぱぁぁぁぁぁぁん!!!

グラジオ「みんな無事か!?」


ヨウ「……」


マオ「うぅ、危ないところだった」


カキ「…おい、スイレンはどこだ?」


グラジオ「そういえばハウがいないぞ」



ハウ「うわぁあああああああ!」


スイレン「きゃああああああああああ!」


ざっぷぅぅぅぅぅん!


グラジオ「何!?」


マオ「さっきの衝撃で波にのまれちゃったんだ!」

ゲンシカイオーガ「!?」


グラジオ「くっ、世話の焼ける!」ヌギヌギ


カキ「貴様…!もう許さないぞ!」


カキ「いけ!ガルーラ!」


ガルーラ「ガル!」


カキ「ガルーラ!メガシン……」


ざっぱぁぁぁぁぁぁん!


ヨウ「……」


マオ「え?」


グラジオ「カイオーガが突然潜っただと?」

ザバァァアアアアアアアアア!!!


グラジオ「何でカイオーガが目の前から消えたんだ」


マオ「さあ?」


ヨウ「……」


ルナアーラ「マヒナペ」


ざっぱぁぁぁぁぁぁん!


マオ「きゃ!戻ってきた!」


スイレン「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」


カキ「スイレン!無事だったのか!」


グラジオ「カイオーガの上に乗ってる?まさかカイオーガは彼女を助けようとしたのか?」

スイレン「はぁ…はぁ…、こ、怖かった…」ガクガク


マオ「スイレン、よかったぁ…本当によかったぁ…」


カキ「待て、ハウはどうした?」


グラジオ「そうだ、ハウはどうした!」


ゲンシカイオーガ「ペッ」


ビチャ


ハウ「う~ん……」


マオ「あ、出てきた」


グラジオ「カイオーガが口の中に入れていたのか」


ハウ「うぅ…、あれ?確か俺おぼれた気がしたんだけど、何があったの?」


グラジオ「カイオーガがお前たちを助けてくれたんだ」


ハウ「え?」

ハウ「カイオーガが助けてくれたの?でもどうして?」


グラジオ「まさか敵意がないのか?」


ゲンシカイオーガ「ぎゅらりゅるぅぅぅうああああああ!!!」


ヨウ「………」


ヨウ「………行け!」


ロトム図鑑「任せロト!」


ゲンシカイオーガ「ぎゅらりゅるぅぅぅうああああああ!!!」


ロトム図鑑「一体何が目的ロト?」


ゲンシカイオーガ「ぎゅらりゅるぅぅぅうああああああ!!!」


ロトム図鑑「えぇ?そうだったロ?それじゃあ最初からそのつもりはなかったト」


ゲンシカイオーガ「ぎゅらりゅるぅぅぅうああああああ!!!」


ロトム図鑑「わかったロト」

ロトム図鑑「どうやら別にこの島を襲いに来たわけでもなければ戦いに来たわけではないみたいだロ」


ロトム図鑑「ただカイオーガに会いたがっている女の子の話をフーパから聞いたから会いに来ただけだロト」


グラジオ「フーパ?」


ハウ「フーパって何?おいしいの?」


ククイ「こいつがフーパだ」


フーパ「うぅ…」


ハウ「博士、そのポケモンが全ての原因なの?」


ククイ「ああ、最近アローラ全域でウルトラホールとは違う時空の歪みが観測された」


ククイ「原因が何なのかを調べてみたらこのフーパだったんだ」


ククイ「恐らくフーパはスイレンがカイオーガの話を聞いてひらめいたんだろう」


ククイ「本物のカイオーガを呼び出してスイレンを驚かそうとな」


スイレン「本当なの?」


フーパ「うん」

グラジオ「それにしてもあの幻のポケモンをよく簡単に捕まえられたものだ」


ククイ「以前からマラサダが不自然な消え方をしているニュースを聞いたからね。間違いなくフーパが取って食ってたんだろう」


ククイ「だからこっちはマラサダを餌にしてフーパを捕まえたというわけだ。すぐに捕まってよかったよ」


ハウ「単純だねー」


グラジオ「全く、貴様のせいで島全体が沈むところだったんだぞ!」


フーパ「ごめんなさい…」


グラジオ「はぁ…まあいい。とりあえずこの雨をなんとかしてくれ」


フーパ「わかった!」

スッ


フーパ「お、でましー!」


ピョン!


レックウザ「きゅるきゅりきゅうりぃいいい!!!」


ザアアアアアァァァ……


カキ「止んだ」


ククイ「レックウザのエアロックで雨を止ませたか、考えたな」


グラジオ「まるで映画だ」


ハウ「だけどこれで問題は解決したねー」


スイレン「はい!」

ゲンシカイオーガ「ぎゅらるぅぅぅ」プカー


スイレン「カイオーガの上で釣りをするの、私…ずっと夢だったんです!」


スイレン「ありがとうございます!フーパさん!」


フーパ「フーパ、いちばんつよくてすごい!」



カシャ


ロトム図鑑「写真取ったロ、保存するロト?」


▶はい
いいえ


ロトム図鑑「最高得点だロト!」

ヨウ「……」


スイレン「~♪」ニコニコ


ヨウ「ふぅ、それにしても一人の少女の嘘がここまで大騒ぎになるとは」


ヨウ「やはり人間は正直に生きたほうがいいな」


ヨウ「さて、今日のおかずも手に入ったことだし、俺も帰るか」


ロトム図鑑「欲望に正直すぎるロト」


終わり

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