桐ヶ谷和人(32歳無職) 「まとめサイトを巡回しよう」武蔵「釣りには興味はない?」 (35)

知らない人のほうが多い古参アニメor漫画、グランダー武蔵とソードアートオンラインのコラボです。
くだらないSS程度に見ていただいたら幸いです。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1476705678

SAO ALO GGO アリシゼーション…すべてが懐かしい響きだ…
俺は現実と言う壁に打ちひしがれ自室に引きこもっている。
すべてが解決し、就職にも無事つけた。
そして恋人であるアスナとの関係…それは見事に崩れてしまった。
結城家は組織といっても過言では無い上流家系。
政界の人間すら介入するような特別階級の世界だ。

いくら俺が努力したところで緒戦は中流家庭…親族全てが結婚を反対した。
アスナの母親は俺を必死に庇ってくれた…

『和人さんは娘を幸せに出来る数少ない存在です。命を懸けて娘を守ってくれました』

そんな台詞さえもみ消され…

アスナ「ごめんねキリト君…あなたは…絶対私が居なくても幸せになれるから…」

彼女のその台詞に俺は何も答えて上げれなかった…

そして気づけば俺は32歳、妹はレコン君(慎一)と結婚し可愛い甥っ子も出来た。

俺は家の手伝いをしながら週2回のコンビニバイトで家へ置いて貰っている。

休みの日は妹や母の買い物の手伝い、慎一君と子守の手伝い等をして生活をしている。

家族が俺を責めないのがせめてもの救いだ…

現実と言うのは何が起こるかわからない…

死ぬより辛い体験をして愛する人を守っても結ばれるとは限られない

レコン君のように実った恋もある。

俺は…今の人生が別に嫌じゃなくなってしまってる。

直葉「お兄ちゃん、牛乳切れてるから明日買っておいてね、バイト休みでしょ?」

キリト「ああ、わかった補充しとくよ」

レコン「義兄さんすいません、いつも無理させちゃって」

キリト「いいんだよレコン。今の俺に出来ることなんて家事手伝いくらいなんだから」

直葉「お兄ちゃんが女だったらきっと世の男どもは取り合いだったろうね」

レコン「はは、だろうね、俺、こんなキリトさんでも大好きだからなぁ」

直葉「もうあなたはお兄ちゃんに甘いんだから、お兄ちゃんはもう少しバイトの日時増やせってーの!」

キリト「安心だよ。週2で食ってけるぶん稼いでるから」

レコン「頭良いって本当うらやましいよなぁ」

直葉「しかも家賃まで入れてくれるニートなんて…返す言葉がないわ…」

キリト「そろそろ甥っ子を幼稚園まで向かえに行ってくるな。たまには夫婦でゆっくりここでまっててくれ」

レコン「ありがとうございます。いつも何から何まで」

笑顔で「おじちゃん~」と抱きついてくる甥っ子

正直可愛い。

帰り道の際にアイスや飴を買ってやるのが日課になってる。

手をつなぐと笑顔で微笑むその姿…天使そのものである。

直葉とレコン君の子供だ。

32歳のおっさんになった俺の幸せの一つ。

しかし俺も自身もそろそろ就職へつかなければ…

アルバイトだけでは将来が心配だ。

これだけ暖かい家庭に自分を置いて貰ってるだけでも感謝しなければならないのに

何かあれば家族を助けてやれる。そんな存在にならなければ…

キリト「ま、来週ハロワに行くとして今日はネットだネット!」

いつも通りまとめサイトのチェック。

本当日課になってる。

ネトゲーもやらなくなってる今の俺の娯楽のまた一つだ。

キリト「芸能人の悪さも多いなぁ…介護施設襲撃とか…怖い事件も多いぞ…」

ネットを見ながら戦慄してしまう。

キリト「あ…チューハイが切れちまった。買いに行くか…」

ガチャ

レコン「あれ、キリトさんお出かけですか?」

キリト「あぁ、少し酒が足りなくて、買いに行って来るけど何か居る?」

レコン「あ…良かったらプリンお願いしてもいいですか?小腹空いてww」

キリト「いいよ。奢るよ」

レコン「いつも有難うございます義兄さん」

キリト「寄せって。お前らの可愛い甥っ子の笑顔に免じてなんでもしてやるよww」

レコン「…キリトさんは俺たちが守りますから」

キリト「はは、ありがとな、って妹を先に守ってやってくれ、お前の役目だろっ」

レコン「そ、それはもちろん!」

キリト「それじゃいってくるよ!」

コンビニにて

キリト「さむいな。酒買ってとっとと帰ろう、パソコンの記事も気になるし…ってあれは…」

懐かしい香り…汚れのないサラサラした長髪…

キリト「あれって…アスナ…」

コンビニの外に居るのは見間違える筈もない…かつて俺とデスゲームを友に生き抜き、逆に俺のために命を掛けてくれた女性結城明日奈の姿がそこにあった。
となりに居るのは背丈が高い美男子、笑顔でアスナと会話している。

キリト「あいつ、幸せになってるんだな」

普通なら悲しみや絶望が押し寄せるだろう。
だけど俺は不思議と安心した。
アスナが幸せになっていてくれるなら…それだけで。


キリト「良い物みたな。さてさて、買い物して帰ろう」

俺は笑顔のアスナをこっそり見送りつつコンビニを後にした。

夜の帰り道

キリト「いつも帰り道に見るけど。何年経っても綺麗な池だな…心が癒される…」

心が歪んでしまった…そんなの分かってる。

でも前に進むしかない。そんなの分かってる。

でも帰り道に通るこの清んだ池を見ると何か心が癒される…

と、その時

??「良し!良い型だ!」

バシャバシャ!

キリト「え…?」

そんな池で釣りをしている人間が居た。

??「スモールマウスバスか…驚くように暴れるなお前は…」

キリト「釣り人…ですか…?」

??「ん?君も釣りに来たのかい?」

キリト「いえ、俺はコンビニの帰りで…なんか楽しそうに見えてつい…」

??「そっか。俺は今気晴らしにこの池で魚釣りをね。プライベートで魚を釣る機会が中々なくて」

キリト「そうなんですか…」

??「ブラックバスはリリース禁止の箇所が殆どでね、大体はどこの釣り場にもダストボックスが用意されてて捨てる場所があるんだよ」

キリト「それって…なんか可哀相です」

??「分かるさ。その気持ち。ただ外来魚が日本の魚を食い荒らして大変な事になってるんだ。ブラックバスやブルーギル…悲しいけどね」

キリト「捨てるんですか?その魚」

??「俺は食べるよ。調理方法をしっかり学べばレストランにも並ぶ立派なごちそうにすらなるからね」

キリト「へえ…すごいな…魚釣りか…俺にも出来るでしょうか」

??「興味あるのかい?もし良かったら竿を貸すからやってみようか?」

キリト「はい!ぜひ!」

次回予告

電話

アスナ「キリト君…私…私だよ、明日奈だよ!…ごめんなさい…全ては私が悪かったの…お願い。やり直そう?」

キリト「ごめん…俺にはもう、アスナを幸せにしてやれる力なんてないんだ…」


武蔵「まあお前さんが自分の家系に反抗してでも行動を起こさない限り和人君とくっつくなんて無理だぜ、あきらめな」

アスナ「覚悟は出来てます。どんなに貧困になろうと私はキリト君と添い遂げたいんです!」


キリト「レジェンドフィッシュ?それを釣れば俺はアスナと…」



次回予告

私は桐ヶ谷明日奈です!!!!!


やさしいせかいのSSなので安心してください
次回はみんなが大好きな出世魚、スズキの釣り方を詳しく書きます。

キリトとアスナがこうなるとは思えないしスグがレコンとってまずありえないだろ

>>12
まあまあ成長すれば男は変わるって言いますしw
酔っ払いの書いてる珍SSだと思って読んでくださいませw

武蔵「おっと、紹介が遅れたね。俺の名前は風間武蔵、釣りを専業としてる男さ」

キリト「あ、聞いたことがある…たしかバス釣りの世界チャンピオンの…!」

武蔵「はは、そんな立派なもんじゃないさ、釣り以外何もない男だからね」

キリト「ご結婚されてるんですか…その指輪」

武蔵「ん?ああ、今日は釣り教室の出張で来ていてね、嫁さんと子供は家だよ」

キリト「俺より数歳年上ってだけなのに人生成功させて…凄いんですね…」

武蔵「ん…悩みかい?少年」

キリト「いや、俺もう32歳なんですが…」

武蔵「えぇ!?あんまり若く見えたから驚いたよ!俺より2歳年下なだけじゃないか」

武蔵「まっこの出会いも何かの縁って奴だ…悩みくらい聞くよ。っと君の名前は?」

キリト「はい、桐ヶ谷、桐ヶ谷和人です」

武蔵「ん…ひょっとして昔ネットゲームでの大事件を解決した人と同じ名前だな」

キリト「はは、恐縮ですがその桐ヶ谷です…」

武蔵「たしかキリトって名前で雑誌に取り上げられてたから覚えてるよ」

キリト「あはは、そりゃどうも…もし良かったらキリトって呼んでください。そっちのがしっくりきて…」

武蔵「そうか…結婚が破談になって…それから立ち直れないで居たんだね」

キリト「女々しいですがその通りです…何のために自分が頑張ってたか分からなくて…」

武蔵「気持ちは分かるよ。おれも澪と結婚してなかったら家庭の良さを知ることなんて出来なかったからね」

キリト「澪…さん?」

武蔵「ああ、嫁のことだよ。家庭を守ってくれる嫁さんが居るって良いことだよ。生きがいにもなるし仕事にも張り合いでるしな」

キリト「…」

武蔵「おおっとごめん。キリト君にこんな話、するもんじゃなかったな」

キリト「いえ!とんでもない…俺もいずれはこの生活から立ち直って働かなきゃってずっと思ってたんです。優しくしてくれてる家族にも恩返ししたいですし」

武蔵「まあ肩の力を抜きなよキリト君。気晴らしにどうだい?釣りでも…楽しいぞ?」

キリト「え…フィッシングはあまりしたことが」

武蔵「俺が教えるよほれ、竿とリール」

キリト「えーと結び方とかどうすれば…」

武蔵「うん。素人の釣り方は3~4回ガッチリ弾結びでOKだよ。2回だと高確率で外れるから注意な」

キリト「わかりました…にしても換わった釣竿ですね…リールが一体化してる…」

武蔵「俺が昔使ってた釣竿でグランダータックルっていう年代ものなんだが、ちゃんとリールと竿で分離するよ」

キリト「そうなんですか…すいません綺麗な竿でついそう見えてしまって」

武蔵「年代ものだけどリペアしてるから性能は今の世代のバスロッド波だ、さあ釣り競争しよっか、キリト君」

キリト「は、はい!」

武蔵「ルアーはそうだなぁ…久々にオルカイザーでも使うか…」

数十分後

武蔵 6匹(スモールマウスバス4 雷魚1 ナマズ2)

キリト 0匹

キリト「そんな…武蔵さんばかりあっというまに…」

武蔵「ま、まあそこはキャリアと言うか熟練の差かな…竿を動かして以下に小魚を演出させるか…やり方は色々あるけど…俺の真似してやってみな?」

キリト「は、はい…!」

キリト「すごい…あんな小刻みに竿を揺らして…俺も…」


ザバァ!

キリト「掛かった!!!!」

武蔵「フィーッシュ!キリト君、バスは暴れてルアーをバラしやすい!力に負けずリールを巻き続けろ!」

キリト「は、はい…!!!」

キュルキュルキュル!!!

キリト「つ、つれた…釣れたぞ!」

武蔵「良い型のバスだ。どうだいキリト君。少しは気が晴れたかい?」

キリト「は、はい…!こんなに心がわくわくしたのはSAO以来です…!ゲーム内での釣りとは全然ちがう!」

武蔵「そりゃそうだ…!」

キリト「元気に育てよ…」

キリトがリリースしようとしたその時

武蔵「ダメだ!バスはリリース禁止だよ!」

キリト「え…?」

武蔵「ブラックバスはね、食べれたり引きを楽しめたり大変素晴らしい魚なんだけど、外来魚なんだ…最近じゃブラックバスやブルーギルによる食害が多くてね…悲しいけど池に用意されている専用のダストボックスに捨てて帰らないといけない…」

キリト「そうなんですか…聞いた事はありますがそこまで深刻だったとは…なら食べれたりしないかな…」

武蔵「処理はちょっと手間取るけど美味しいぞ?まってろ…」

数分後

武蔵「ほら、出来たぞー、ブラックバスの白身フライ。間に合わせで悪いけど良かったら食ってみてくれ」

キリト「うわぁ…美味そう…いただきます!」

もぐもぐ

キリト「美味い!それに臭みがない…こんなに美味しい魚なのにリリース禁止なんて…」

武蔵「いんや、この池が綺麗だから美味しいんだ、汚い沼とかで釣れるバスはくっさいぞ~?(笑)余程ちゃんとした調理方法じゃないと食べれたもんじゃない」

キリト「そうなんですか…」

キリト「自分で釣った魚…か…武蔵さん、俺趣味で釣りをやってみようかな」

武蔵「はは、それは良い…、趣味って嫌な事を忘れさせてくれるからねそれもいいかもな」

キリト「でも出来れば簡単に調理して食べれるような魚がいいかなって…たとえばブラックバスみたいな引きで海で釣れるようなのとか…」

武蔵「海で釣れるブラックバスみたいな魚…へぇ…初心でいきなりあれとやりあいたいと?」<にたぁ

キリト「ど、どうしたんですか不適に笑って…!」

武蔵「いいぜ、海で釣れる『バス』良かったら来週あたり一緒に釣りにいくか?」

キリト「海で釣れるバス!?」

武蔵「ただし覚悟しとけ。引きで言えば今君の釣ったバスなんかとは比べ物にならないうえにエラで糸を切られたりするからな」

キリト「すごい…挑戦してみたいです!」

武蔵「そうと決まれば来週、地元の〇〇漁港に集合な。俺もそれまではここの地元で講師してるからさ」

キリト「分かりました!あと釣竿とルアー、ありがとうございます…!凄く使いやすかったです!」

武蔵「ああ、良かったら君にやるよ、グランダータックル」

キリト「ええ!?そんな…お高いんじゃ…」

武蔵「いいよ。昔はじゃじゃ馬で使いこなせる人間が限定されてたけど、改良して誰でも使えるようにしてあるから。良かったらそれで釣りを楽しんでくれ」

キリト「あ、ありがとうございます!」

ぷるるるる!

武蔵「あ、ごめん電話…もしもし、澪か、再来週には家に帰るよ。休暇沢山取れそうだから家族で旅行でもいこうな…うん。それと友達も出来たよ」


キリト「家族…か…それより魚釣り…想像以上に面白いな…来週…海で釣れるバス…楽しみだ…!」

実家にて

直葉「お兄ちゃん遅かったね、心配したよ」

キリト「すまんすまん、ちょっと訳あって友達が出来て…調理で牛乳つかったり魚釣りしてたら遅くなった」

直葉「何それ?」

キリト「牛乳は買いなおしたしこれ、おみやげだよ。俺が釣ったブラックバスの香草フライ」

直葉「ブラックバス!?でもいい香り…」

レコン「義兄さんお帰りなさいって…泥だらけ…それに釣竿まで…」

直葉「あなた、お酒の用意して、お兄ちゃんがフライ作ったんだって」

レコン「へぇ…ってどこでぇ!?」

キリト「はは、まあ台所で話すよ」

直葉「おいしい…!川魚なのに臭みがない~!」

レコン「本当だ…タラのフライにも負けないくらい美味しい…一体誰と釣りしたんですか…?」

キリト「えっと…風間武蔵さん」

直葉「ええ…!?!?」

レコン「あの釣りの王様って呼ばれてる!!!!」

キリト「たまたま会っちゃって色々悩み聞いてくれて…それで気づけば釣りにはまってしまった…」

直葉「悩みってまさか…」

レコン「アスナさんのこと相談したんですか?」

キリト「はは…」

直葉「場を濁す様で悪いけど…私アスナさんの事は許せてないから…」

キリト「良いんだよスグ。どうしようもなかったんだよ、あれは」

直葉「どうしようもなくないよ!命を懸けて愛し合ったはずなのに…そんな死も乗り越えてまで掴み取った愛を…あの人は家庭事情に負けて切り離した…」

キリト「スグ…あいつの立場になって考えても見ろ…俺たちとは違うんだよあいつは…」

直葉「だけど…!」

レコン「どっちも正しいしどっちも間違ってるかな…」

直葉「レコン…?」

レコン「義兄さんの気持ちもわかります…アスナさんとは立場も家系も…でも彼女は義兄さんやリーファちゃんのことを立場が違うだなんて思ってましたか?」

キリト「!?」

直葉「!?」

レコン「人間だって器がある。背負いきれない物だってあるんです…なんせ俺だって大好きなリーファちゃ、じゃなくて直葉が大好きで死ぬほど頑張りましたからね」

直葉「!?」

直葉「レコン…はは、大人になってからいつもこうやって嗜めて貰ってばかりだね…アスナさんか…確かに…私がそんな重たい立場だったらどうなってたろ…」

レコン「それでも俺はリーファちゃんを愛し続けてみせたけどね」

直葉「馬鹿!家族の前で恥ずかしいこと言うんじゃないわよ!」

キリト「はは、二人ともありがと。元気がでるよ」

レコン&直葉「赤面」

キリト「でもこれだけは言っておく…俺はもう、アスナを幸せにする力なんてないんだ…」

レコン「キリトさん…」

キリト「もう立派な理想も、志もない。土台のない俺は、進み続けることでしか、自分の居場所を掴み取れないんだ...」

直葉「お兄ちゃん…お兄ちゃんのその前向きな思想…私応援してるからね」

レコン「キリトさん、その台詞って先週アニメでやってたガンダムのオルガの台詞ですよね」

キリト「馬鹿!レコン!かっこよくきめたのにネタをばらすな!!」

レコン「はは、でも今のキリトさんにぴったりでかっこいい台詞ですよ」

キリト「恥ずかしくて死にそうだ、二人ともネタを知らないと思ってたからな」

自室にて

キリト「すごいしっくりくる…グランダータックル…来週が楽しみだよ…海のバスか…」

プルルル

キリト「珍しいな…エギルやクラインからじゃないぞ…着信は…」

結城明日奈

キリト「!?」

キリト「…もしもし」

アスナ「キリト君…?私だよ、アスナだよ?!…ごめんなさい…全ては私が悪かったの…お願い。やり直そう?」

キリト「アスナ…ごめん…もう俺は」

アスナ「私決めたの…もう家族と縁を切る…だから!」

キリト「昨日コンビニで見たよ。かっこいい男の人と一緒だったのをさ、幸せになれよ」

アスナ「あれは興信所の人だよ…キリト君が心配で調べてたの…ごめんなさい…もう結婚してたらどうしようって…」

キリト「えぇ…」

アスナ「私の決意は固まりました…本当に大切なのが何か…分かりました…」

キリト「アスナ…俺だって本当は…!」

アスナ「私の家系で貴方の心を壊したくなかった…!私はただ、普通に愛してる人と結婚して子供を生んで…そんな普通の家庭でよかったの…貴方を私の家の事情で巻き込む事なんて出来なかった…そんな事をするくらいなら死んだほうがマシだったわよ!」

キリト「アスナ…君は…あれ…今外から電話してる?」

アスナ「うん…数ヶ月前から家を出たの…アルバイトしながらね、アパート暮らし」

キリト「よく興信所に使う金なんてあったな…家出したのに…」

アスナ「私の貯金額教えようか?」

キリト「いえ、とんでもございません…ってアパートも金かかるだろ…今から…会えるか…?」

アスナ「え…?」

キリト「家に来いよ…」

アスナ「キリト…君…?」

………

……



桐ヶ谷家にて

アスナ「リーファちゃん…レコン君…ごめんなさい…私は…」

直葉「はぁ…アスナさん…?私、すっごく怒ってますからね?でも…でもちゃんと貴女の気持ちを理解してあげれなかった私も白状でした…ごめんなさい・・・」

レコン「僕は特に何も気にしてません、さっきのブラックバスのフライが頭から離れなくて…何はともあれゆっくりしていってください」

アスナ「二人とも!?」<うるうる

直葉「ただし家は狭いのでお兄ちゃんと共有してくださいね、夫婦になるんですし大丈夫でしょ?」<ニコ

アスナ「は、はいもちろん!」

キリト「ありがとう…」

直葉「あと夜はお母さんが寝てるから静かにね…」

一同「はい…」

アスナ「キリト君…」

キリト「アスナ…また君と一緒に居れるなんて…」

アスナ「色々あったんだよ…聞いてくれる…?」

キリト「ああ、こんな32歳のおじさんでよければ何でも聞いてやるよ」

アスナ「33歳のおばさんの情けないお話をするね…」


この後滅茶苦茶 フィーッシュ した


ベッドの中にて

アスナ「釣りを始めたんだ…楽しそうだね…」

キリト「ああ、来週その師匠と一緒に気晴らしに海で釣りをする約束をしてるんだが…一緒にこないか?」

アスナ「いいの?」

キリト「ああ、武蔵さんにも紹介したいしな」

アスナ「武蔵さん…どこかで聞いたことがあるような…」

キリト「とりあえず俺、明日はバイトだしアスナは直葉と家事を分担してやってくれ、あと甥っ子の迎えとか…」

アスナ「うん、わかった…リーファちゃんとレコン君の子供かぁ…可愛いんだろうなぁ…」

キリト「癒しだよ、俺の」

アスナ「私達も籍入れて結婚して、働いて子供作ろうね?」

キリト「ああ、アスナ…」



そして数日後

地元の漁港にて

武蔵「よっ、キリト君…と彼女は?」

アスナ「はじめまして…キリト君の恋人で、近いうちに嫁になる結城明日奈です!」

武蔵「へえ、よりを戻したのか」

キリト「こんにちは武蔵さん…色々ありまして…」

武蔵「そりゃ良い事だ、釣り仲間が増えて嬉しいよ。今度嫁とも仲良くしてやってくれ、アスナちゃん」

アスナ「は、はい!」

武蔵「キリト君。そのグランダータックル、アスナちゃんに使わせてやりな」

キリト「へ?いや、釣竿ならアスナ用に買ってきましたが…」

武蔵「そんなやわなタックルじゃ一発で折られるぞ…?海のバスを舐めない方が良いぜ…」

アスナ「そ、そんなに凄いんだ…」

武蔵「ああ、心を折られる前に釣竿を折られるやつらのが多いと呼ばれる魚だからな、シーバスことスズキは…」

キリト「スズキ!?聞いたことがある…高級魚で美味って…」

武蔵「へっ…そういうこった。アスナちゃんにグランダータックルをあげてキリト君はこっちを使え…」

キリト「黒いリールと竿…これは…」

武蔵「俺が全盛期に愛用していたタックル『ギガブレード』だ。以前よりかなり強化してあるから水を吸わせた座布団でさえ軽々釣り上げられるぜ?」

キリト「すごい…じゃあ武蔵さんはどんな竿を?」

武蔵「俺が使うのは『アブガルシアのソルティステージ』。まあ万能ロッドってところかな」



澪「こんにちは~キリト君と…アスナちゃんだっけ…」

武蔵「へへ、急遽嫁にも来てもらったんだよ」

キリト「おぉ…お美しい」

澪「ふふ、ありがと」

アスナ「キリトくん…?(むす」

キリト「あ、いや、俺の中じゃアスナが一番だけどな!」

澪「スズキの引きは本当に凄いよ…皆気を引き締めてね!」

武蔵「俺と澪のつり方を真似て頑張って釣り上げてみろ、二人とも」

アスナ&キリト「はい!」


次回から内容がコロコロレベルになります。
今も似たようなレベルですが更に…


おまけ

武蔵「端っこで釣りをしてるのは…カールじゃないか…ひさしぶりだな」

カール「武蔵か…アオリイカを釣っている。旬だからな」

武蔵「エギングか…なかなかやるじゃないか」

カール「いいや、こうするんだ…ギガバスクランク!!!!」

ズガドーン!

ルアーが突如爆風を起こす。

アオリイカたちが気絶しプカァと浮かび上がってくる

武蔵「相変わらずだなぁお前は」

カール「少し分けてやろうか?」

武蔵「あ…数引き頼む」


次回 最終回 『海のバス』


仕事いってきます

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