ジャダ「きのう何食べた?」ハクメイ「昨日か?」 (54)

ハクメイ「昨日はねぎをコンソメで煮たやつと筑前煮だったな」

ジャダ「あら、良いもの食べてるね」チョキチョキ

ハクメイ「それがどうしたんだ?」

ジャダ「何を隠そう私、レパートリーが少なくて日々の料理に飽きてしまったのだよ」

ハクメイ「それならミコチに伝えておくよ」

ジャダ「あらま。それは助かるけどいいの?」

ハクメイ「ミコチはおせっかいだからな」

ジャダ「じゃあお礼としてモヒカンにしてあげる」

ハクメイ「それはいい」

ジャダ「モヒカンいいのに」

ハクメイ「やめてくれ」


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ジャダ「はい、出来上がり」

ハクメイ「おぉ、前となんだ変わりない。凄い腕だな」

ジャダ「ありがとう。これでも特技で一番自信があることだからね」

ジャダ「でももうちょっと冒険してもよかったんじゃない? モヒカンとか」

ハクメイ「モヒカンは嫌だ。単純に良い髪形が思い浮かばなかったんだ」

ジャダ「言ってくれれば初めてのときみたいにこっちで素敵に整えるけど」

ハクメイ「まぁいいさ。冒険がしたくなったらまた来るよ。えーっとお代は」

ジャダ「お題は結構。お礼だよ」

ハクメイ「本当か!? 助かる!!」

ジャダ「ふふふ。win-winってやつだね」

ハクメイ「ウィンウイーン? なんか動いてるみたいな音だな」

ジャダ「君は面白いね」

ハクメイ「ってことがあって約束してしまったけどいいか?」

ミコチ「別にいいけれど。それなら私もカットしてもらいたかったな。毛先が少し傷んじゃったのよね」

ハクメイ「いつも通り綺麗な髪に見えるけど」

ミコチ「もう、褒めても何も出ないわよ」

ハクメイ「私はくせっ毛だからな。素直にうらやましい」

ミコチ「でもハクメイの髪形はハクメイっぽくて私は好きよ」

ハクメイ「この髪は私譲りのやんちゃっ子ってことか」

ミコチ「みたいね」

ポツポツ

ハクメイ「お、雨が降り始めてきた」

ミコチ「え、ぎゃーっ! 洗濯物干しっぱなし!!」バタバタ

ハクメイ「予報だと雨は降らないはずだったんだがなぁ」

ポツポツザザザザァアアァアアア

ハクメイ「うおぉ、いきなり振り出したな。にわか雨か?」

コンコン

ハクメイ「ん?」

コンコン コンコン コンコンコンコンコンコン

ハクメイ「はいはい」ガチャッ

コンジュ「雨ですわぁっ!」バッ

ハクメイ「おぉ、濡れネズミ濡れネズミ」

コンジュ「いきなり、雨が、びしょ濡れだわ!」アワアワ

ハクメイ「落ち着けよ」

コンジュ「助かったわ。お風呂まで貸してもらって」

ハクメイ「いや、あのまま濡れたままでいても困るしな」

コンジュ「代えの服ももらっちゃって」

ハクメイ「まぁ、失敗作だしな」

コンジュ「夕飯までごちそうに」

ハクメイ「食ってくつもりかよ」

ミコチ「はー、もう最悪よ。洗い直しって、なんでコンジュがいるのよ」

コンジュ「雨に追われてここまで来ましたの」

ミコチ「もう、いきなりの雨は嫌いよ」

コンジュ「そうそう。私もせっかく匂いに良いハーブを買ってきたのに、雨で」

ミコチ「ハーブ? 料理に使うの?」

コンジュ「ハーブって料理に使うだけじゃありませんのよ?」

ハクメイ「ミコチは料理脳だからな」

コンジュ「それなら乙女脳の私がアロマづくりを教えてあげますわ!」

ミコチ「いや、別に」

コンジュ「乙女力を見せてあげますわ!」

コンジュ「今日使うハーブはこれ、すっきりきりっとした匂いが特徴のローズマリーですわ」

ミコチ(美味しい香草焼きが作れそう)

コンジュ「これを薬研を使って」ゴーリゴーリ

コンジュ「ローズマリーは火が付きにくいので挽いた方がほうがいいのよ」

コンジュ「そしてこれにブルーセージを混ぜて」

コンジュ「精油があったわよね?」

ミコチ「あー。今あるのがみかんと薔薇」

コンジュ「サンダルウッドでもあればよかったのだけれど。それじゃあみかんを使いましょう。薔薇は独特で使いにくいから」

ミコチ「石鹸づくりと似てるわね」

コンジュ「似たようなものよ。ハーブを混ぜて精油をとんとんと十滴ほど。はちみつもちょっといれて」ネリネリ

コンジュ「紙で作ったコーンに入れてかたどりして風通しが良い日陰で一週間ほど置いておけば完成ですわ」

ミコチ「結構長いのね」

コンジュ「干し柿とかと一緒よ」

ミコチ「結構短いのね」

ハクメイ「お、できたのか」

コンジュ「何個か置いておくから使うといいわ」

コンジュ「眠い時とかにいいわよ」

ハクメイ「それなら徹夜のときに使わせてもらうかな」

コンジュ「それじゃあごはんにしましょうか」

ミコチ「まだ作ってないわよ」

コンジュ「お腹ぺこぺこですのよ!?」

ミコチ「余ったハーブ食べてれば?」

ミコチ「あ、そうだ余ったハーブ貰えない?」

コンジュ「いいですけど、どうしますの?」

ミコチ「香草焼きを作るわよ」

コンジュ「今度こそ手伝いますわ!」

ミコチ「大丈夫?」

コンジュ「とろ火だって覚えましたの」エッヘン

ハクメイ「まぁまぁ、香草焼きだから大丈夫だろ」

ミコチ「だといいんだけど」

ミコチ「今日は香草焼きとトマトスープを作るわよ」

ミコチ「トマトスープはドライトマトで使うからまずお鍋で水を沸騰させて」

コンジュ「させて」

ミコチ「お酢をちょっと入れてドライトマトを入れる。あ、火は消した後にね」

ミコチ「それじゃあ香草焼きを作るわよ。香草焼きを魚で作るときは白身魚がいいわ。あと香り消しにも使えるから大抵の魚は香草焼きにできるわよ」

コンジュ「これは何の切り身ですの?」

ミコチ「サワラ。アラビから送ってもらったの」

コンジュ「サワラといえば幽庵焼きも美味しいですわよね」

ミコチ「幽庵焼きなんてよく知ってたわね」

コンジュ「アラビで一回食べたの。美味しかったから覚えてましたの」

ミコチ「それじゃあまず小麦粉に胡椒を混ぜたものをサワラにまぶして。小麦粉がなかったらパン粉でも美味しいわよ」

コンジュ「どれくらい小麦粉を使えばいいのかしら」

ミコチ「あー、適量でいいわよ」

コンジュ「適量ってどれくらいですの」

ミコチ「適量は適量よ。ちょうどいいくらい」

コンジュ「ちょうど、いい?」

ミコチ「サワラ全体につけば大丈夫よ」ハァ

コンジュ「料理って難しいわね」

ミコチ「そしてフライパンを十分に熱したらオリーブオイルを入れて、ニンニクをまるごと一片いれる」

コンジュ「切らないの?」

ミコチ「切ったら匂いが強くなるのよ。コンジュも口からにんにくの臭いさせるの嫌でしょ?」

コンジュ「乙女失格ですわ」

ミコチ「にんにくに火を通している間にハーブを細かく刻んで混ぜる。今日はローズマリーとタイムね」

ミコチ「にんにくに火が通ったころにさわらを入れて塩を三つまみほど、さっき混ぜたハーブをかけてサワラを裏返す」

コンジュ「すぐ裏返すのね」

ミコチ「青臭い香草焼きになっちゃうからね。そして白ワインを少し入れて火をつける」ボォッ

コンジュ「美味しそうなワインですわね」

ミコチ「そっち? それなら香草焼きと一緒にいただきましょうか」

コンジュ「わーいですわー」

ミコチ「蓋をして弱火で蒸し焼き。3分程度でいいわ」

コンジュ「お手軽ですわね」

ミコチ「それじゃあコンジュ、そのフライパン見てて」

コンジュ「任せて!」

ミコチ「ドライトマトが戻ったからドライトマトを小さく切って、豆を洗う。石鹸で洗っちゃいけないわよ?」

コンジュ「さすがにそれは分かりますわよ!!」

ミコチ「そして鍋にオリーブオイルを引いて少し放置。温まったら豆とドライトマトを入れて軽く炒める」

ミコチ「そしてドライトマトの戻し汁を半量の水で薄めて鍋に入れて煮立たせる。灰汁はちゃんととるのよ」

ミコチ「あ、コンジュもういいわよ。火からおろして」

コンジュ「了解ですわ!」

ミコチ「濡れ布巾の上にフライパン置いといてね。そして煮立ったらコンソメと細かく刻んだセージ、パセリを小匙1ずつ入れて」

ミコチ「蓋をして弱火でことことトマトが甘くなるまで煮込む」

ミコチ「はい、終わり。あとは待つだけ。できたら塩と胡椒で味を調えて」

コンジュ「簡単ですわね」

ミコチ「まぁ、このくらいわね」

ミコチ「それじゃあいただきましょうか。机まで運んでくれる?」

コンジュ「任せなさい!」

ハクメイ「おー、飯だ飯だー」

コンジュ「私が手伝いましたのよ。心して食べなさい」

ハクメイ「ん、今日はワインを出してるのか」

ミコチ「コンジュがいるからせっかくだしね」

ハクメイ「よーし! 今日は飲むぞ!!」

コンジュ「おーっ!」

ミコチ「飲んでいいのそれ一本だけだからね」

コンジュ「んーっ! 脂がのって美味しいですし、鼻から抜ける香りがなんともさわやかですわぁ!!」

ハクメイ「ワインもぐびぐび入るな」

コンジュ「ちょっと味付け濃いですけどトマトスープと一緒に食べるとグッドですわ!」

ハクメイ「ワインが進むな」

コンジュ「なんでこんなにスープにトマトの風味が出てるのかしら」

ミコチ「戻し汁を使ってるからよ。トマトは塩気と相性がいいの」

コンジュ「もう止まりませんわぁ!」

ハクメイ「ミコチ、もう一本」

ミコチ「ないわよ」

コンジュ「ごちそうさまですの」

ハクメイ「ふぅ、食べた食べた」

ミコチ「皿洗いよろしくねハクメイ」

ハクメイ「あいよ」

ミコチ「雨は、やみそうにないわね。にわか雨だと思ってたんだけど」

コンジュ「まだ強いですわね」

ミコチ「泊まってく?」

コンジュ「いいんですの?」

ミコチ「仕方ないでしょ。この雨の中帰らせられないわ」

コンジュ「恩に着ますわ」

ミコチ「それじゃあパジャマなんだけど」

コンジュ「パジャマはいりませんわ」

ミコチ「なんで?」

コンジュ「私、寝るときは服を着ませんの」ドヤッ

ミコチ「なんでそんな自慢気な顔してるのよ」

ミコチ「服ぐらい着てよ」

コンジュ「服を着ると良く眠れませんの」

ミコチ「………」

ミコチ「流れるようにベッド占領されたんだけど」

コンジュ「むにゃむにゃぁ」

ハクメイ「まぁ一日だけだしいいんじゃないか?」

ミコチ「はぁ」

ハクメイ「一緒に寝るか?」

ミコチ「えぇ、助かるわ」

~次の日~

コンジュ「むにゃむにゃぁ」

ミコチ「なんでこいつ一番最初に寝て一番最後まで寝てるのよ」

ハクメイ「気持ちよさそうに寝てんなぁ」

ミコチ「こっちは眠れなかったって言うのに」

ハクメイ「そうか? こっちはぐっすりだ」

ミコチ「あんたが寝相悪いからよ………」ドヨン

ハクメイ「はっはっは、そりゃあすまなかったな。そんなことより朝ごはんを」

コンコン

ハクメイ「ん? こんな朝早くから誰だ?」

ミコチ「郵便かしら。ハクメイ出てくれる?」

ハクメイ「はいはーい。今出ますよっと」ガチャ

ジャダ「やぁ」

ハクメイ「………はやいな」

ジャダ「来ちゃったよ」

ハクメイ「たしかに約束はしたが早すぎないか」

ジャダ「お腹がね? 空いたのだよ」

ハクメイ「いや、料理を教えるにしても材料がだな」

ジャダ「それは困ったね」

ハクメイ「あぁ」

ジャダ「………」

ハクメイ「………」

ジャダ「買いに行こうか」

ハクメイ「自由か」

ミコチ「あら、久しぶりじゃない。もう来たのね」

ジャダ「来たんだよ」

ミコチ「といっても今材料が何もなくてね」

ジャダ「うん」

ミコチ「だからもうちょっと待ってもらえると」

ジャダ「じゃあ買いに行こうか」

ミコチ「自由ね」

ハクメイ「私がさっき言った」

コンジュ「ふわぁ。もう朝ですの」

ジャダ「おや」

コンジュ「あっ! 美容師の!!」スッパ

ジャダ「美容師なのだよ」

コンジュ「なんでこんなところにいるのよ」マッパ

ジャダ「料理を教えてもらいにね。ほらやる気がなければ料理を作れない人だからね」

コンジュ「ふんっ。料理の道は山より高く海より深いのですわよ!」ゼンラ

ハクメイ「どうでもいいけど服着ないか? いやどうでもよくないけど」

コンジュ「早く髪を切ってくれないかしら。ずっと待ってますのよ」

ジャダ「今日は残念ながら定休日なんだ」

ハクメイ「いつも定休日だな」

ジャダ「やってるよ? たまにね」

ミコチ「あんたら朝ごはん作るからテーブルに座っててくれない?」

ハクメイ「お皿並べとくからー」

コンジュ「あなたが切ってくれないから私の髪がこんなに伸びてしまったのですわよ!?」

ジャダ「それは困った。それじゃあこうしようかお嬢さん」

ジャダ「またスタイリングをしてあげるよ」スッ

コンジュ「し、しかたありませんわね。それで今回は許してあげますわ!」

ジャダ「でもまずは朝ごはんを食べてからだ」

ハクメイ「パン焼けたぞー」

ジャダ「んー、いい小麦使ってるねー。そんな匂いがする」

ハクメイ「そんなのわかるのか?」

ジャダ「美容師だからね」

ハクメイ「美容師すごいな」

ミコチ「言っておくけど、コンジュにしろジャダさんにしろいきなりだったからそんな豪勢なものはないから」

ミコチ「だから朝ごはんはトーストだけ」

コンジュ「マーガリンか何かありませんの?」

ミコチ「あるわよ。マーガリン以外も、えーっと」ゴソゴソ

ミコチ「オレンジマーマレード、レモンマーマレード、イチゴジャム」ドン

ジャダ「おー」

ミコチ「シナモン、バニラクリーム、イチゴジャム、リンゴのキャラメル煮」ドンドン

コンジュ「え、まだ出るの!?」

ミコチ「チョコホイップ、ガーリックオリーブオイル、水切りヨーグルト」ドンドン

ハクメイ「サワークリームは? あの蜂蜜入ったやつ」

ミコチ「あ、こないだ料理で使い切ったわ」

ハクメイ「じゃあ今日は水切りヨーグルトかな」

ミコチ「干しブドウもあるわよ」

コンジュ「………これ、普通ですの?」

ジャダ「よりどりみどりでいいね」

ミコチ「んー、バニラクリームシナモンがけは美味しいわねぇ」マフマフ

ジャダ「レモンマーマレードの苦みがいいね。リモンチェッロのときは苦みは嫌だったのに」

コンジュ「もう一枚焼いてきますわ。うぅ、絶対太りますわね、こんなの」

ハクメイ「水切りヨーグルトうまいな」マフマフ

ジャダ「さて、どこに買い物に行こうか」

ミコチ「今日作るものなんだけどマキナタでは売ってないからアラビまで行こうと思うのよ」

コンジュ「アラビ、いいですわね。潮風と波の声。遠くから聞こえる市場の歓声」ウットリ

ハクメイ「ナチュラルについてこようとしてるな」

コンジュ「あら、いけませんの?」

ハクメイ「私は文句はないけど」

ミコチ「いいけど迷わないでよね」

コンジュ「失礼ですわね。そんなに私がうっかりしているように見えるかしら?」ドヤァ

ミコチ「見える」

ハクメイ「あぁ、見える」

コンジュ「うぅ」グサッ

コンジュ「それじゃあ早速行きますわよ!」

ジャダ「髪はいいのかな?」

コンジュ「そのあとに行きましょう」

ミコチ「そうして頂戴。私も朝に用事があるから」

コンジュ「用事? 何がありますの?」

ミコチ「仕事関係よ。たぶんもうそろそろ」

ゴンゴン

ミコチ「来たわね」ガチャ

ミキ「今週分。これにサインくれ」

ミコチ「木苺とバジル。あら小麦粉も買ってきてくれたのね」

ミキ「無茶言ってくれたな。小麦粉もほしいだなんて」

ミコチ「あら、ミキさんの目を見込んでたからよ。きっといい小麦粉を仕入れてくれるって」

ミキ「ちっ。相変わらず口が上手い。そう言われたら断れねぇ」

ミキ「でも営業外のことだから料金上乗せするからな」

ミコチ「パン二斤とジャム一瓶」

ミキ「………それでいいけど」

ミコチ「やったっ」

ミキ「ん、代金ちょうど。それじゃあまたご贔屓に」

ミコチ「贔屓にしてるの私くらいじゃない?」

ミキ「うるせぇ! 少しはいるよ!! じゃあな!!」ガラガラガラ

コンジュ「今の声、たしか蜂蜜館にいた」

ミコチ「ミキさんよ。八百屋やってるから商品を卸してもらってるの」

コンジュ「ずいぶんと仲が良いみたいね」

ミコチ「ミキさんの扱う商品は本物だから重宝させてもらってるの。珍しい野菜も持ってきてくれるし」

コンジュ「確かにあの時のおにぎりに入ってた大葉はとっても美味しかったですわ」ジュルリ

コンジュ「それに私だけが見えたあの騒動の楽しみ方! 歌にするなら」ガタッ

ジャダ「動かないで」

コンジュ「あ、はい」

ジャダ「はい、できたよお嬢さん」

コンジュ「! さすがですわね。編み込みの技術が細かくて」

ジャダ「いっぱいあみあみしたんだよ」

ミコチ「いいなぁ! 可愛くて綺麗で」

コンジュ「ふふん!」ドヤッ

ミコチ「私もやってもらえない?」

ジャダ「んー。ダメかなぁ」

ミコチ「えっ。な、なんで?」

ジャダ「貴女は今が素敵だから。下手に弄るよりはこう」スッ

ミコチ「ひゃっ」

ジャダ「ワンポイントが一番輝く」

コンジュ「青いリボンのヘアピン。どこに持ってましたの」

ジャダ「美容師だからね。うん、素敵」

ミコチ「あ、ありがとう」テレッ

ジャダ「それ、差し上げちゃう」

ミコチ「え、いいの?」

ジャダ「料理を教えてくれるお礼だよ。それにとっても素敵だからね」

ミコチ「ありがとう。ジャダさん。大事にするわ」

コンジュ「これでちゃんと美容師をやってれば素敵ですのに」

ハクメイ「おぉ。二人ともいいなぁ」

ジャダ「じゃあハクメイはモヒカンにしようか」

ハクメイ「やめてくれ」

ジャダ「モヒカンいいのに」

ハクメイ「イワシにやってくれ」

ジャダ「イワシ?………あぁ! あの親切屋さんの! モヒカン気に入ってくれてたの? やっぱりモヒカンはいいよねぇ」

ハクメイ「割と受けてたな」

ジャダ「みんなモヒカンになればいいのにね」

ハクメイ「なんだその呪い」

ミコチ「はい、準備できたからいくわよ~」

ハクジャダコン「「「おー」」」

コンジュ「来ましたわよ! アラビへ!!」

ジャダ「不思議な街だね。ミルフィーユみたいな街だ」

ハクメイ「だろ? 家の上に家があってそのうえにまた家がある。それがいっぱいあってまるで壁だ」

コンジュ「火事になったら一発ですわね………」

ハクメイ「そんな夢のないこというなよなぁ」

ミコチ「それじゃあ材料を買いにだけど、もう昼だし先にご飯にしましょうか」

ジャダ「どこに行くんだい?」

ミコチ「私の行きつけの店で、このアラビの中で珍しく静かな場所」

ジャダ「波風は荒々しくも潮騒は静謐なり、ってことかな」

ミコチ「えぇ、この街自体一つの海みたいなものね」

ハクメイ「おーい、さっさと行くぞー」

ミコチ「私いないと迷うわよ?」

コンジュ「ぎゃーっ! 人、人の波に!!」

ミコチ「あんな感じで」

カランコロン

マスター「だから開店はまだだぞぉミコチ。おや連れが増えたね」

コンジュ「どうも初めまして。マキナタで歌を歌わせていただいておりますコンジュですわ」

ジャダ「ジャダと申します。仕事は美容師。モヒカンにしたいときはいつでもどうぞ」

マスター「また個性的なのを連れてきたね。この喫茶店兼飲み屋を開いてるマスターだよ」

コンジュ「マスターですのね。お名前はなんですの?」

マスター「秘密だよぉ。女は秘密があって美しくなるもんだろぉ?」

ミコチ「似合わない」

ハクメイ「あぁ、似合わないな」

マスター「失礼だねぇ」

ミコチ「さてそれじゃあお昼ご飯だけど、お弁当を持ってきたわ」

コンジュ「いつの間に作ってましたの?」

ミコチ「ちょちょいと簡単なものをね」

ミコチ「材料なかったからフルーツサンドだけど」

ハクメイ「おぉ~」キラキラ

マスター「それじゃあちょっくらコーヒーでもいれてやろうかね」

コト コンコンコン バキッ

コンジュ「初めてみましたけどコーヒーを作るのって大変ですのね」

マスター「でもだからこそ美味しいのさ。最初から自分でやるからこそ意味がある」ゴーリゴーリ

マスター「コーヒーにしろなんにしろそれが一番なのさ」



マスター「はいお待たせさま」

コンジュ「入れてる時からずっといい香りがしてましたけど、カップに注ぐと一段と」

マスター「カップにそそいだときにアロマが広がるからさ。最高だろぉ?」

ジャダ「んー。香りも味もとっても良いね」

ミコチ「!」

ハクメイ「どうしたんだ、ミコチ」

ミコチ「この豆は結構高いやつじゃなかったかしら」

マスター「わかるかい。シダモのいい奴だよぉ。そのフルーツサンドに負けないほどフルーティーだろぉ?」

ミコチ「でもいいの、こんな良いコーヒーを」

マスター「またここに来た時にうちによってくれればいいよぉ」

コンジュ「絶対に伺わせていただきますわ。こんなに素晴らしいコーヒーが飲めるのなら」

コンジュ「よかったらここで私歌いますわよ?」

マスター「それはいいねぇ」

マスター「ところで今日は仕入れかい?」

ミコチ「いや、今日はジャダに料理を教えるために材料を買いに来たの」

マスター「ほー、それはまた―――!」

ミコチ「どうしたの?」

マスター「うちのキッチン使っていいからうちでやってくれないかい?」

ミコチ「? えぇ、別に構わないけど。ジャダは?」

ジャダ「いいよー。習うのはどこでも変わらないからね」

マスター「それじゃあお願いするよぉ」

ミコチ「えぇ」

マスター「お客の分もね」

ミコチ「………そういうことね」

マスター「たまには商売に協力しろよぉ?」

ミコチ「えぇ、いつも美味しいコーヒー飲ませてもらってるお礼よ」

マスター「それじゃあ宣伝でもしてくるかねぇ」

ミコチ「さて材料だけど、ハクメイ」

ハクメイ「ん、なんだ?」

ミコチ「この紙に書いてあるもの買ってきて」

コンジュ「仕方ありませんから私も手伝ってあげますわ」

ハクメイ「それは助かる」

ミコチ「細かいものはこっちで買っておくから」

ハクメイ「おう、任せろ」

ジャダ「私は何をすればいいかな」

ミコチ「マスターが出かけちゃったからお留守番をお願い」

ジャダ「任されたよ」

ハクメイ「よぉし。それじゃあ探すか!」

コンジュ「ところで何を買ってくればいいんですの?」

ハクメイ「えぇっと、どれどれ」ペラッ

『タコ 一匹』

ハクメイ「」

コンジュ「」

ミコチ「さて私は私で」

風船丸「お! ミコっちゃんじゃねぇかい」

ミコチ「あら、風船丸さん」

「え、ミコっちゃん?」「ミコチだって?」「ミコチさんが来てる!?」「ミコチさん俺の嫁になってくれぇ!」「ミコチさんこのレシピなんだけど」ザワザワ

ミコチ「げっ」

ドドドドド

「これ食べて感想きかせてくれ」「これいかがかしら安くしておくわよ」「こいつを持って帰りな!」「あ、こいつ一人だけ格好つけて、ならおいらはこいつを」「結婚してくれーっ!」「私は新鮮なお野菜を。最近高いからね」「今日はポートラウンジ小骨でミコチの手料理が食べれるよぉ」「な、なんだってーっ!?」

ミコチ「あ、あはは………」

カランコロン

ジャダ「お帰り」

ミコチ「はぁ、はぁ。買い物一つでこんなに疲れるなんて」

ミコチ「………なにしてるの?」

ジャダ「ヘアスタイリング。お客さん来たから相手しなくちゃって思ってね」

ミコチ「あぁ、そう」

ジャダ「はい、どうかなお嬢さん」

「これが………私!?」

ジャダ「髪が痛んでるからもう少し手入れに気を付けたほうがいいね」

「ありがとうございます!」タッタッタ

ジャダ「またのご来店を」

ミコチ「ここで宣伝しても客はこないわよ」

ジャダ「それもそうだね」

カランコロン

ジャダ「お帰り」

ハクメイ「ぜぇぜぇ」ネトォ

コンジュ「お、鬼ですわ」ヌトォ

ミコチ「やっと来たのね」

コンジュ「こんなの持って帰れませんわよ! 一匹まるまるなんて! ネトネトしますし!!」

ミコチ「持ってきてもらえばよかったのに」

コンジュ「………できますの?」

ミコチ「できるわよ。というかよく持ってこれたわね」

ハクメイ「だぁっ! ネトネトして気持ち悪い!!」

コンジュ「お風呂! お風呂はどこですの!!」

ミコチ「向こうの路地を進んだら小さい銭湯があるわよ」

ハクメイ「なに!? 行くぞコンジュ!」

コンジュ「えぇ!!」

ミコチ「それじゃあ作るわよ」

ジャダ「何を作るんだい?」

ミコチ「それはね。私流桜飯よ!!」

ジャダ「?」

ミコチ「それじゃあ作っていくわよ」

ミコチ「なんと簡単、ご飯に紅ショウガと一口サイズのぶつぎりにしたタコ、出汁昆布、醤油、塩をいれるだけ」

ジャダ「簡単だ」

ミコチ「炊爨はハクメイに任せるとして」

ミコチ「今日はタコ尽くしだからまだまだタコを使うわよ」

ミコチ「卵を大量に割って」コンコンコンコン

ミコチ「薄力粉を150gに対して卵が8~10くらいかしら」コンコン

ミコチ「ふぅ、これだけ卵を割るのは骨が折れるわね」

ジャダ「もっと体が大きければいいのね」

ミコチ「卵を片手で持てるぐらい? どんな化け物よそれ」ケラケラ

ミコチ「でこんぶとカツオでとった出汁を800cc。はさすがに一回では入れられないからこまめに混ぜながら」グールグール

ミコチ「出汁をとるときは昆布は水から、カツオは沸騰してからとるといいわよ」

ミコチ「そして塩を少々」

ジャダ「私が混ぜるよ」

ミコチ「あらそう? じゃあお願い」

ミコチ「いれるのとはまた別に出汁をとって、そっちには醤油、塩、お酒」

ミコチ「あとはこれをたこ焼きを焼く奴で焼いたら完成よ。タコ吸い」

ミコチ「これだけ使ってもまだまだあるから桜煮でも………桜飯と桜煮でまるで春ね。梅煮もいいかも。梅酢漬けも」

ミコチ「それじゃあタコを番茶で下茹でしてぶつ切りにしていくわよ」

ジャダ「なぜ番茶?」

ミコチ「色が綺麗になるの。下茹でが済んだら昆布、水、お酒を入れた鍋にタコを入れて煮たてていくわよ」

ミコチ「沸騰したら渋切り、渋切りってのは小豆を沸騰させたお湯で何度も煮て渋味を取り除くことね。渋切りをした小豆をいれる」

ジャダ「甘くなっちゃうんじゃないの?」

ミコチ「甘くならないから大丈夫。小豆を入れると柔らかくなるし、色もよくなるの」

ジャダ「いろいろ手間がかかるんだね」

ミコチ「マスターも言ってたでしょ。全部自分でって。面倒だとしてもね」

ミコチ「小豆を加えたら弱火でことこと。一時間ぐらい煮込むことになるから今のうちにタコ焼きを作っておきましょう」

ミコチ「たこ焼き、の説明は別にいらないわよね」

ジャダ「くるくるするだけだよね」

ミコチ「そのくるくるが難しいんだけどね」

ミコチ「しっかり油を塗りこんだ鉄板の8分まで生地を入れてその上にタコと好きな具材。今回は余った紅ショウガを入れるわよ」

ミコチ「そしてそのうえから生地を入れて、焼けたらくるくると」

ミコチ「っと今のうちに大根の下茹でをしておきましょうか」

ミコチ「大根は厚めに皮をむいて、お米と一緒にゆでると色がいいわよ。柔らかくなるし白くなるし味が染み込みやすくなる。いいところだらけね」

ミコチ「大根を切って、ゆでて、あ、たこ焼きも、あちちっ」

ジャダ「大変だ」

カランコロン

ハクメイ「はー、さっぱりさっぱり」

ミコチ「ナイスタイミングハクメイ!!」

ハクメイ「へ?」

ハクメイ「たこ焼きか。久しぶりに焼くなぁ」クルクル

ミコチ「上手い上手い。十分よ」

コンジュ「ふーっ。ふーっ。ふーっ!! あっついですわ!!」ダラダラ

ミコチ「頑張ってコンジュ。コンジュの頑張りでおいしさが決まるのよ!」

コンジュ「そういわれると! 頑張らざるを! えませんわね!!」フーッ

ミコチ「吹きすぎ。そんな一生懸命吹かなくても気長にやってればいいから」

ジャダ「んー」ソワソワ

ミコチ「どうしたの?」

ジャダ「私も何かしたほうがいいかなって思っちゃうよね」

ミコチ「んー。桜煮はまだまだかかるし。あ、そうそう梅煮を作りましょうか」

ジャダ「梅煮?」

ミコチ「梅と出汁でタコを煮るの。途中までは桜煮と一緒よ」

ジャダ「番茶、で茹でるんだったね」

ミコチ「そうそう。そのあと出汁と酒と醤油とみりん、そして梅干しを入れて煮るの」

ミコチ「梅干しは足3本に一個ぐらい」

ジャダ「私、はさみは慣れてるけど包丁はあまり使わないんだよね」

ミコチ「料理用のはさみがあるから使ったら?」

ジャダ「いや、包丁を使うよ。はさみと言ったら私にとっては髪を切るものだからね」



ミコチ「それじゃあ梅煮はジャダさんに任せてっと。残った頭はどうしようかしら。ワタはワタ醤油を作って、余った足の刺身につけるとして」ブツブツ

ミコチ「タコ墨は………パスタ? タコ墨の処理って困りものよね」ブツブツ

ミコチ「あー、面倒だからローストした玉ねぎとあえてディップにして」ブツブツ

ミコチ「だから問題は頭よ頭。煮ものはもう十分だけ焼く………よりは揚げるほうがいいわね。じゃあから揚げにするとして、も余るから」ブツブツ

コンジュ「さっきから小声で何言ってますの?」

ハクメイ「レシピ考えてるときのミコチはいつもあんな感じだから気にするな」

ミコチ「! ハーブを使ってオイル煮! タコ以外にもエビなんかもいれて! にんにくと鷹の爪で完成!!」

ミコチ「買ってこなきゃ!!」ダダダッ

ハクメイ「今日は一段と元気だな」クルクル

コンジュ「元気ねぇ」フーッ

ジャダ「おぉ、綺麗な赤色だ」ワクワク

ミコチ「ただいまー!」

ジャダ「桜煮のお出汁が結構少なくなってるよ」

ミコチ「あ、それなら醤油と大根を入れてあとは煮込むだけよ」

ミコチ「それじゃあ弱火で温めたオリーブオイルに鷹の爪とニンニクをいれて香りがでたら塩で味付けをして、タコとエビと白身魚を入れて軽く炒める。ちょっと火が通ったら蓋をしてあとはちょっと待つだけ。色が透き通ったらバジルを散らして出来上がり」

コンジュ「ごはん炊けましたわよー」

ハクメイ「こっちもあらかた焼き終わったぞ」

ジャダ「うん、梅煮もいい感じ」

ミコチ「それじゃああとは小麦粉と片栗粉でタコのからあげを作って、作り終わったころには桜煮がいい感じだから」

ミコチ「ほぼ完成ね。んーっ! 料理がこう気持ちよく終わると幸せだわー」

マスター「帰ったぞぉ」

ミコチ「こっちも準備はOKよ」

マスター「さぁて、今日は忙しくなるぞぉ」

「食べに来たよ」「うわぁいい匂い!」「冷酒とつまみ」「お土産もってきたよぉ」「あ、俺も俺も」「マスター、干物どこ置けばいい?」「あ、わたしも何かもってこよう」ワイワイ

ハクメイ「忙しいって、わかってたけど」

ミコチ「祭りのときと変わんないぐらい忙しい!!」

マスター「はいはい、いらっしゃい。空いてるところに座っていいよ」

「え、もうこんなにきたの!?」「席空いてないじゃん」「じゃあ外で飲もうぜ」「賛成!!」

ミコチ「なんか規模大きくなっていってない!?」

ジャダ「お料理お待ちどおさま。え、追加注文?」

コンジュ「お酒どこにありますの!?」

マスター「テーブルの下!! ミコチ、から揚げまだかい!?」

ミコチ「はい、から揚げ3皿!!」

ハクメイ「お土産が追加できたぞ!!」

ミコチ「なんで料理を出してるのに料理が減らないのよぉ!!」

マスター「まさかミコチ効果がここまでとはねぇ」

ハクメイ「もうこれ収拾つかないぞ!?」

マスター「仕方ない、奥の手つかうぞぉ」

ハクメイ「奥の手?」

マスター「注目!!」パンパン

「お、なんだなんだ?」「なにかあるみたいだぞ」

マスター「うちのお店はそんなに大きくないからこれ以上は無理」

「えーっ。中止!?」「そりゃないよぉ」

マスター「だから!」

「?」

マスター「今日は宴を開くぞぉ!!」

「宴!?」「そうこなくっちゃ!!」「じゃあ酒だな。酒もってこい!!」「外に会場作るぞ!!」「机と椅子ありったけもってこい!! 木箱でもなんでもいい!!」「じゃあうちの店も開かなきゃね」「今日は祭りだな」「祭りを広めてこなきゃ」「おう!!」ザワザワ

ハクメイ「な、なんだよこの適応力」

マスター「これがこの街。アラビの面白いところだよぉ」

ワイワイガヤガヤ

ハクメイ「おい見ろよ。もう出店まで立ってるぜ」

ジャダ「綿あめあったよ」モフモフ

ミコチ「あっちには会場まで」

マスター「三人とも、あとは何とかするから楽しんできていいぞぉ」

ミコチ「甘えさせてもらうわ。でもマスターはいいの?」

マスター「今日は苦労させてしまったからねぇ。もう料理も少しだ。何とかなるし何とかするさ」

ハクメイ「よしっ。それなら屋台巡りだ!!」

ジャダ「たこ焼きもあったよ」ハフハフ

ミコチ「………ちょっと待って、三人?」

マスター「金髪のお嬢ちゃんなら、ほらあそこ。ステージの」

コンジュ「エントリーナンバー1番!! 吟遊詩人のコンジュですわ!」

ハクメイ「おいおい」

コンジュ「私、歌には少々じゃない自信がありますの。歌姫であることへの誇りもありますし」

コンジュ「でもそれ以上に歌が好きだから。思いを歌にするのが好きだから歌わせていただきますわ」

コンジュ「今日、今、この気持ちを、この街を、あなた方の溢れるエネルギーを」

コンジュ「即興で作った曲ですから、ご容赦を」

コンジュ「そしてできるだけ騒いでくださいませ。聴き入らないで欲しいんですの」

コンジュ「それでは、お付き合い頂けるかしら」

コンジュ「港町のスケルツォ」

ワーワー

ハクメイ「おいおい、どんちゃん騒ぎの中心になっちゃって」

ミコチ「コンジュらしいといえばコンジュらしいんでしょうけど」

ハクメイ「さて、冷たいビール片手に周っていくか」

ミコチ「そうね。あれ、ジャダさんは?」

ハクメイ「めだかすくいに熱中してたよ」

ミコチ「めだかすくいまで出てるの? なんというかまたこの街の人たちの持つエネルギーには驚かされるわ」

ハクメイ「ほら、行くぞミコチ」

ミコチ「今日は何を食べるの?」

ハクメイ「今日か?」

ハクメイ「今日は―――」

ありがとうございました。

登場する料理は一応一通り作ってるので美味しいはずです。

特に桜飯が美味しかったです。一度作るとしばらく紅ショウガの匂いが取れなくなりますけれど。

ジャダさんはかわいい系じゃなくてかっこいい系でもいけると思うんだ。

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