西住みほ「魔立邪悪学園……? 戦車道はないけど、なんでこうなったんだろ」 (26)


みほ「……どうしてこうなったんだろ」

プリニー「どうしたんッスか?」

みほ「なんで私がここに居るのかなーって、ちょっと疑問におもっちゃって」

プリニー「別に人間界から来るのは最近じゃ珍しくはないッス」パシャ

みほ「そうなの?」

プリニー「へっぽこ勇者アルマース様。ごんぶと姫様サファイヤ様。ネコマタ少女ルチル様」パシャパシャ

みほ「……その人達と違って、私はただの人間だよ」

みほ「たぶん私が魔界の、魔立邪悪学園に来たのは、お母さんか、黒森峰の人の嫌がらせだと思う」

プリニー「人生長いッスからねー。色々あるッス」パシャ

みほ「ところでさっきから、妙なアングルで写真撮られてる気がするんだけど」スカート押さえる

プリニー「じゅ、需要と供給があるッス。悪く思わないでほしいッス。これもプリニー助けだと思って我慢して欲しいッス」

みほ「あ、ちょ、写真、データ、消し――」

プリニーは全速力で逃走した


これは黒森峰から戦車道のない学校を希望した西住みほが、何かの手違いで魔界、魔立邪悪学園に転校。

そこで逞しく(レベル9999。ステータスカンスト)なるまでの物語

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1472955337


ガールズ&パンツァーと魔界戦記ディスガイア3Rとのクロスオーバーです。

ガルパンからはみほ以外にも何人かはゲストで登場する予定。

3Rとのクロスですが、イワシ閣下やキリアが凶師をしていたり、4や5のキャラも普通に出てきます


続きは夜にまた来ます


みほ「はぁはぁ……。逃げ足が速すぎるよ」

エトナ「あれ? みほちゃんじゃない」

みほ「あ、確か――エトナさん」

エトナ「うん。良く覚えてたわね」

みほ「暗記は得意な方ですから」

みほ(魔界に来たときに貰った要注意悪魔に乗ってたので覚えてた)


Name:エトナ
Class:魔神
危険度:★★★★★★★★★★
魔王ラハールの(一応)家来。
隙あらば魔王の座を狙う野心家。
魔神であるが実力は魔王クラスに匹敵する
ないすばでぃ()のため胸に関する話題は厳禁である。


エトナ「急いでたようだけど、何かあった?」

みほ「プリニーを探してて」

エトナ「プリニーならそこな変にうじゃうじゃ居るじゃない」

エトナの割にはそれなりの数のプリニーが犇めいている

みほ「えっと、その、妙なアングルから写真を撮られて、取り返そうと思って」

エトナ「――プリニー如きに良いようにそれるなんて、みほちゃんは弱いね」

みほ「……ぅ。え、エトナさんは、何もされないんですか?」

エトナ「あたし?」

プリニー「しないッス。ぶっちゃけ割にあわないッス」

プリニー「それにエトナ様の貧相な体型だと、特殊性癖(ロリコン)ぐらいしか買い手が」


――エトナ様が軽めの運動を行っています。しばらくお待ちください――


Name:プリニー
Class:プリニー
危険度:★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
魔界最弱生物。
ペンギンの着ぐるみの中身は生前に罪を犯した人間の魂が入っている
なぜか投げると爆発する。理由は不明。
基本的に魔界最弱だが、たまにバールがプリニー化したり、修羅次元の魔王だったりする


みほ「――」カタカタカタカタ

みほ(絶対にこの人は怒らせないようにしよう)

エトナ「みほちゃんが魔界に来た理由とか、全く興味ないけどさ」

エトナ「プリニーにいいようにされる程度の実力なら人間界に帰った方がいいわよ」

エトナ「ここは魔界。人間界の悪行は、魔界では善行。逆もまたしかり」

みほ「……」

エトナ「ま、あたしには関係ないけどね」

そう言うとエトナは椅子から立ち上がり、どこかへと去って行った

みほ「私は……」

みほ「どうせ人間界へ帰っても、もう、居場所はないもん」



○ココロの中


超魔王バール「――――」

邪悪みほ「超魔王バール。まさか人間(わたし)のココロの中に逃げ隠れしてるなんて誰も思わないだろうなぁ」

邪悪みほ「魔王ラハールに気づかれないか心配?」

邪悪みほ「心配しなくても、エトナさんが全く気づかないぐらいだから、当面は問題ないよ」

邪悪みほ「それよりも、匿ってあげてるんだから、約束、忘れてないよね」

超魔王バール「――――」

邪悪みほ「そう。復讐してやるんだ。黒森峰も、西住流も、全て全て、私の憎悪で消滅させてみせる」


Name:バール
Class:超魔王
危険度:★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
最凶最悪究極の超魔王。
ラハール達に敗北後(ディスガイアD2参照)、傷ついた身体を癒やすために魔立邪悪学園に潜んでいた所、追ってきたラハール達に見つかりそうになり、とりあえずみほのココロの中に逃げ隠れた。
ココロの中で育っていた邪悪みほに現在は匿まわれている状態。
……エリンギャーに化けるのとどっちが良いかと聞かれると困る


夜と言っておきながら早朝になりましたが、とりあえずここまで。
次こそはきちんと夜にはこれると思います



○翌日

みほ「おはようございます」

ラズベリル「お。おはよう。よく来たね」

みほ「――今日もラズベリル先生だけですか?」

ラズベリル「そうだよ。ま、登校して授業を受ける不良なんて早々いないね」

ラズベリル「あ、でも、最近はルチルが真面目に出てたんだけどさ」

みほ「ルチルさん。……猫又の子ですか?」

みほ「うん。人間から来ただけあった、みほ並の超不良だよ。このあたしが震えるほどにね」

みほ(人間界でやってた事を普通にしていると、魔界だと超不良扱い受けるのは慣れないなぁ)

ラズベリル「ルチルに関しては、師匠のキリアの元で修行してるらしいから仕方ないんだけどね」

みほ(キリアさんは、確か超魔流という格闘術の継承者で、ここだと凶師している魔王だよね)



Name:ラズベリル
Class:悪魔
危険度:★★★★★☆☆☆☆☆
魔立邪悪学園の理事長であるマオの幼なじみにして、親の決めたライバル。
邪悪学園初の卒業生。
レアな行動や人を見ると「サインくれ」というマニアックも。
悪魔の中ではかなり珍しくボランティアや献血など不良行為に勤しむが、結果として優等生の行為になってしまう事もある。
幼女の形だが見かけによらず大食い。そのためキリアとは友好関係だ



ラズベリル「授業の前にまずは恒例のボランティアをするよ」

みほ「え……また、ですか」

ラズベリル「大丈夫。たがだか24時間程度さ」

みほ(24時間って丸一日――。授業、いつするんだろ)


みほ「まだ数日だけど、まだきちんと授業受けてないなぁ」

校舎の一区画を掃除しながら空しくみほは呟いた

みほ「赤星さん……戦車道、続けてくれてるかな」

みほ(あの時、助けた中で黒森峰を去るときまだ居てくれたのは赤星さんだけ)

みほ(勝手な願いだけど、私の代わりに戦車道――。続けて欲しい)


みほ「……」

みほ(また視線感じる)

パシャパシャ

みほ「見つけた」

プリニー「あ、見つかったッス」

みほ「また写真撮って――。この前の写真と併せて消して」

プリニー「無理ッス。色々な事情があるッス。諦めて欲しいッス」

みほ「……――プリニーって投げたら爆発するんだよね」

プリニー「あ、顔がマジやばいッス」

また逃走しようとしたプリニーは、走り出した瞬間にぶつかる

プリニー「っ。電柱ッス、か、ぁ」

エトナ「プリニーの分際でぶつかってくるなんて良い度胸じゃない」

プリニー「あー、これは……死んだ」


ズドドドドドド

容赦ない魔力の塊がプリニーを襲う

エトナ「……邪魔しないでくれる」

ヴァルバトーゼ「そうはいかん」

プリニー「う゛、ヴァルバトーゼ、閣下……」

ヴァルバトーゼ「そこのプリニーっ。先程の言葉を復唱しろ!」

プリニー「ヴァルバトーゼ閣下……ッスか」

ヴァルバトーゼ「その前の言葉だ!」

プリニー「あー、これは、……死んだッスの事ッスか」

ヴァルバトーゼ「プリニー心得その1!語尾に は必ず「ッス」をつけること!!」

ヴァルバトーゼ「復唱にはつけていたが、先程にはつけていなかったぞ!」

プリニー「いや、それは、その、命の危機と言うか、それで咄嗟に忘れてたというか……ッス」

ヴァルバトーゼ「言い訳無用。再教育してくれるっ」

エトナ「ちょっとあたしを無視して話しを進めないでくれる?」


みほ(逃げよう。この2人が戦うなら絶対に巻き込まれるっ)

ヴァルバトーゼ「このプリニーは、再教育すると決めた。異論があるなら、俺に勝てれば考えよう」

エトナ「言うじゃない。クリチェフスコイ様に認められた実力――見せて貰おうじゃない!」

プリニー「……」ソロリソロリソロリ

みほ(あ、逃げた。他人事じゃない。私も逃げない、あ)

エトナが放った黒い魔力の塊がみほへと向かう

みほ(死んだかな、これ)

パァッッン

当たる直前。黒い魔力は弾き飛ぶ

みほ(? 助かった? とりあえず今の内に逃げよう)


ラハール「おい、ヴァルバトーゼ、エトナ。この辺りにバールを見なかったか」

エトナ「見てないです。と、言うか邪魔しないでください」

ヴァルバトーゼ「見てないな。魔神エトナ。この程度か! レベル1からやりなおすがいい」

エトナ「そう何回もレベル1からやり直せるかかってーの!!」

ラハール「……」

ラハール(教授が発明したバールレーダーに反応がしたから来てみたが外れか)

ラハール(たまに反応する以上、この魔界にいるのは確実だが)

ラハール「どこにいる超魔王バール」


○旧校舎

みほ「はぁはぁはぁ。なんだか、久しぶりに全速力で走った。はぁ……はぁはぁ」

プリニー「いやー、危なかったッスねぇ」

ガシッ

みほ「誰の所為かな」ゴゴゴゴゴ

プリニー「目がマジで怖いッス。き、綺麗な顔が台無しッスよ」

みほ「投げて良い?」

プリニー「駄目ッス。――!! う、後ろ、後ろッス」

みほ「その手には乗らないから」

プリニー「一度、見て欲しいッス!」

しかたなく振り返ると兇熊族がいた

みほ「え。く、熊?」

イエティ「ココマデ来ル人間ハ、久シブリダ。喰ッテヤル」

プリニー「に、逃げるッス。こ、ここは、オイラが引き受けるッス」

みほ「え」

プリニー「色々な事情があるんッス。数秒も持たないッスから、早く――」

イエティ「プリニー如キガ、邪魔ヲスルナ」


巨大な腕を振るとプリニーは一瞬で飛ばされた

みほ「あ、あぁ、ぁあ」ガタガタガタガタ

イエティ「――」

みほ(私、こんなところで、死ぬんだ。……っ)

???「にゃゃゃゃぁぁあああ」

イエティ「グワァァァアアガ」

???「あの、大丈夫ですか?」

みほ「確か、えっと、ルチルさん?」

ルチル「はい。えっと、人間界からの転校生同士、仲良くしましょう」

みほ「……うん。私の名前は、西住みほ、です」

ルチル「ルチルです。見た目通り猫又と人間のハーフで、その、友達になってくれると嬉しいです」

みほ「よろしくね、ルチルさん」

ルチル「はい」


■次回予告

ラハール「貴様がオレ様のマスターか」

みほ「え?」

突如としてみほは聖杯戦争に参加することとなった。

聖杯戦争。

7人のマスターと7体のサーヴァントのバトルロワイヤル。


ダージリン「こんな格言は知っていて?」

セラフィーヌ(アーチャー)「オホホホ。この絢爛魔界の姫魔王姫の前にひれ伏しなさい」


西「突撃ですね!」

アデル(バーサーカー)「俺の流儀は正々堂々真っ向からの勝負だ」


アンチョビ「我々は弱くない!」

ウサリア(ライダー)「そうですピョン」


杏「やーらーれーたー」

クリスト(キャスター)「まだやられてません」


まほ「西住流に撤退の文字はない」

ヴァルバトーゼ(ランサー)「まずはイワシを喰え。話はそれからだ」


カチューシャ「まだ、まだ、これからなんだから!」

エトナ(アサシン)「とりあえず殿下を後ろからグサッとしよう。そうしよう」


みほ「もう少しで勝てるんです!」

ラハール(セイバー)「ハァーハッハッハッハッ。メテオインパクト!!」


――その日、運命に出会う、かもしれない

Fate/Disgaea 第1話「運命の日」


プルルル プルルルルルルル プルルルルルルルルルルル

プリニー「……」

プルルルルル プル ブルルルルルルルル

プリニー「あー、もしもしッス」

プリニー「頑張ってるッス。それはもう、心身賭して頑張ってるッス」

プリニー「写真が届かない? 最近、警戒されて中々撮れないんッス」

プリニー「あー、はいはい。頑張るッス」

ピッ

プリニー「面倒ッスね。まあ、ほどほどにやるッスかねぇ」


お姉ちゃん大好きみほ「はぁはぁはぁ――」

戦車道好きみほ「こっち!」

お姉ちゃん大好きみほ「あ、ありがとう。助かったよ」

戦車道好きみほ「邪悪みほは私達を執拗に消そうとしてるから。見つからないように今は隠れてないと」

お姉ちゃん大好きみほ「う、うん」

怠惰みほ「うるさいなぁ。寝られないから静かにして」

好戦的なみほ「隠れてばかりじゃどうすることも出来ない。とりあえず突撃して考えようか」

戦車道好きみほ「超魔王バールのバックアップがある内は、私達じゃ逆立ちしても勝てないよ」

好戦的なみほ「じゃあどうするの。このまま邪悪みほにすきにさせておく気?」

戦車道好きみほ「今は耐えるしか無い。でも、きっと諦めなかったら逆転のチャンスはあるっ」


みほ「――」

ボッ

みほ「やった」

ラズベリル「お。成功したようだね」

みほ「はい。なんとか出来ました」

ラズベリル「炎系統魔法の初歩の初歩だけど、何もないよりはマシだろうからね」

ラズベリル「魔法が使えるって言っても、威力は今の段階だとかなり低いから、あくまで自衛用ぐらいにおもっておきな」

みほ「はい。わかりました。ベリル先生」

ラズベリル「いやー、みほみたいな不良が生徒だとやりやすいね。……やりやすくてちょっと退屈だけどね」

みほ「?」

ラスベリル「なんでもないよ。魔法の授業は終わりだよ」

ラズベリル「ルチルは体育館の方で、授業を受けているようだから、そっちにいくかい」

みほ「は、はい」

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom