【カガクチョップSS】沙衣「委員長を食べてみたい」 (23)

※エロもグロもリョナもカニバもありませんがキャラ崩壊はあるのでご注意ください。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1472037025

科学準備室

蓮「あっつー…」パタパタ

蓮「よくもまあこんな暑い時に部活動なんてやろうと思うわね…」

沙衣「夏休み前に教室の使用申請を出した日が今日だったんだよ」

沙衣「そういうキミこそ、わざわざ顔を出す必要ないだろう?」

沙衣「部員でもないんだし」

蓮「うるさいわねー、別に来たっていいでしょ?」

沙衣「それはそうだけど、友達と遊んだりとか他に予定は…あっ」

蓮「何よ?」

沙衣「そうか、ヒマか…」

蓮「はああ!?全然ヒマじゃないわよ、今日はたまたま開いてただけ!」

蓮「忙しい合間を縫って委員長としての監督責任を果たしに来たの!」

蓮「べ、別に休みの期間中誰にも会えなくて寂しいから来たとかじゃないんだからね!!」

沙衣「あーハイハイ」

蓮「ちょっと!」

雨柚「お待たせしましたー…」ガラッ

蓮「あ、盛本さん」

蓮「…って、大丈夫!?すごくやつれてるわよ?」

雨柚「実は、昨日から何も食べてなくて…」ゲッソリ

蓮「ええっ!?」

雨柚「何か食べなきゃ、とは思うんですけど食欲が全く無いんです」

沙衣「夏バテだね」

蓮「でも、本当に何か食べないと体に悪いわよ?」

雨柚「それで一応、お弁当は持ってきたんですけど…」

蓮「お弁当も今日暑いから、傷む前に早めに食べちゃわないと」

雨柚「そうなんですよねー…」

沙衣「なるほどね」

沙衣「そうだ、そういう時にピッタリな発明品があるよ」

沙衣「確か…あった、これだ」

蓮「何これ?栄養ドリンク?」

沙衣「これは新開発の『ボナペティーター』さ」

蓮「ボナペ…?」

沙衣「飲んだ人の食欲を改善する薬だよ」

沙衣「まだ試作品の段階だけど、十分な効果は得られるはず」

沙衣「というわけで盛本くん、ちょっとこれを飲んでみてもらえるかな?」

雨柚「はい」

蓮「待った!」

沙衣「何か問題でも?」

蓮「まだ試作品なんでしょ?変な副作用とか無いでしょうね?」

沙衣「無いと思うよ」

蓮「思うじゃ不安よ!先に自分で試しなさいよ!」

沙衣「別に私は食欲あるんだけど」

蓮「人体に影響がないかどうかくらい分かるでしょ!」

沙衣「まったく、しょうがないなあ…」

蓮「何で私のワガママみたいになってるのよ!?」

沙衣「じゃあ、飲むよ」グイッ

蓮「…」ゴクリ

沙衣「…」

沙衣「ほら、何ともないだろう?」

蓮「そうみたいね」ホッ

雨柚「じゃあ、いただきますね」グイッ

雨柚「…」

雨柚「…!」

雨柚「おおっ!」

蓮「ど、どうかしたの?」

雨柚「何だかすごく食欲が湧いてきました!」ゴゴゴ

雨柚「すみません、ここでお弁当食べてもいいですか?」

沙衣「ああ、いいよ」

雨柚「ありがとうございます、いただきます!」バッ

雨柚「美味しい!美味しい!」ガツガツ

雨柚「あっこれも美味しい!」ムシャムシャ

雨柚「これも!これも!」バクバク

蓮「す、すごい勢いね…」

沙衣「薬の効能だね」フフン

雨柚「ごちそうさまでした!」パンッ

蓮「気分はどう?」

雨柚「だいぶ良くなりました!」

蓮「それは良かったわね!」

沙衣「…」ドヤァ

蓮「…」ムカッ

雨柚「んー、でもまだ何か物足りない気がします…」

蓮「今あんまり食べ過ぎちゃうと晩ごはんが食べられなくなるわよ?」

雨柚「それはそうなんですけど…」チラッ

犬サボテン「…」

雨柚「うう…」ソワソワ

蓮「どうしたの?」

雨柚「ごめんなさい!やっぱり我慢できません!!」バッ

蓮「えっ!?」

犬サボテン「!?」ビクッ

雨柚「捕まえた!!」ブスッ

雨柚「いっだああああああい!?」

犬サボテン「ガルルルル…」

蓮「何してるの盛本さん!?」

雨柚「どうしても食欲が抑えられなくて…」ヒリヒリ

蓮「犬サボテンは食べ物じゃないわよ!?」

沙衣「落ち着くんだ盛本くん!」

蓮「そ、そうよ!落ち着いて…」

沙衣「この手袋を使うんだ!」シュッ

雨柚「ありがとうございます!」パシッ

蓮「そう手袋をして…って、え、何してんのアンタ!?」

沙衣「えっ?どんな鋭利な針も通さない『パワープロテクトグローブ』を渡したんだけど…」

蓮「そんな事聞いてないわよ!!」

沙衣「ちなみにもちろん私の発明だよ?」

蓮「だから聞いてないって!」

沙衣「それより盛本くん、私が犬サボテンを隅に追い込むからそのグローブで確保するんだ!」

雨柚「わかりました!」

蓮「聞いてないし…」

蓮「そもそも何で沙衣まで?」

蓮「ああそうか、アイツも薬を飲んだんだっけ…」

沙衣「ロープもあるよ」

雨柚「いいですね!」

蓮「…きっと薬の効果が強すぎたんだわ」ハァー

蓮「早く何とかしないと…でもどうやって?」

セミ「ジジジジジジジジジジ!!!」ブーン

蓮「うわっ!?」ビクッ

蓮「びっくりした、セミが飛び込んできたのね…」

セミ「ジッ!!」バチバチ

蓮「そうだ、コレで気をそらしましょう!」

蓮「ちょっと気持ち悪いけど…」ソーッ

蓮「よし、掴んだわ!」

セミ「ジジジッ!」バタバタ

蓮「わわっ、動かないでよもう…」

蓮「うう…気持ち悪い、とにかくこれで…」

沙衣「とうとう追いつめたね」

雨柚「サボテンステーキにしましょう!」

犬サボテン「クゥーン…」

蓮「ちょっと待った!」

沙衣「何だい?」

沙衣「今取り込み中なんだ、後にしてもらえないかな」

蓮「コレを見てもそんなことが言えるかしら?」ババーン

蓮(フフフ…知ってるのよ、アンタがセミを苦手なこと!)

蓮(これで沙衣の動きを止めたら、あとは盛本さんをどうするかだけど…)

沙衣「ああ、ありがとう」ブチィッ

蓮「へ?」

沙衣「…」バリバリ

セミ(下半身のみ)「」

蓮「ギャアアアアアア!!?」ポーイ

雨柚「ズルいです部長!私にもください!」ガバッ

雨柚「いただきます!」バリバリ

蓮「し、信じられない…セミを食べるだなんて」ガタガタ

犬サボテン「ハッハッ…」

蓮「ハッ…そ、そうだ、今のうちに逃げなさい!」

犬サボテン「…」タタタ

蓮「よかった…」ホッ

雨柚「うーん、セミってあんまり美味しくないですね」

雨柚「中身も空っぽですし…」

沙衣「幼虫は美味しいらしいけどね」

沙衣「おっとそうだ、犬サボテンは?」

蓮「フッ…残念でした、まんまと私の策にハマったわね!」

蓮(予定とはちょっと違ったけど…)

沙衣「何だって!?」

蓮「犬サボテンならもうとっくに逃げたわよ!」

蓮「大人しく薬の効果が切れるまで待つのね!もう食べるものもないし」

沙衣「いや、あるよ」

蓮「え?」

沙衣「キミがいるじゃないか」

蓮「な、何を言って…」

沙衣「盛本くん、ロープを」

雨柚「はい!」ガシッ

蓮「あっちょっと、何するの!?」

沙衣「犬サボテンを追いかけるのに夢中で忘れてたんだけど…」

沙衣「実は前から科学的なテーマとして人肉の味がどういうものか気になっていてね」

蓮「ハァ!?」

雨柚「確かに、それは私も気になります!」

沙衣「そこでキミには是非、科学の進歩の糧となってほしいんだ」

蓮「ふざけないで!そんなの嫌に決まってるでしょ!」ジタバタ

沙衣「ロープで手足を縛られてるのに抵抗しても無駄だよ」

蓮「ええっ…」

蓮「そ、そうだ、犬サボテンを逃がした事に怒ってるのね?」

蓮「仕方なかったとは思うけど謝るわよ、ゴメン!」

沙衣「いや、その件はもうどうでもいいんだ」

沙衣「今はキミが食べたい」

蓮「嘘でしょ、本気なの…?」

沙衣「まあね」

雨柚「どんな味がするのか楽しみですね…」ジュル

蓮「盛本さんまで…」

蓮(こ、殺される…)ガタガタ

蓮「何でよ、どうしてよ…!?」

蓮「今までさんざんアンタの実験に付き合ってあげたじゃない!」

蓮「役に立ってあげたでしょ、これからも協力する!」

蓮「だからお願い、何でもするから助けてよ…」ポロポロ

雨柚「どうします?」

沙衣「いや、その必要はないよ」

蓮「なっ…」

沙衣「言っただろ、私は今キミが食べたいんだ」

蓮「どうして…?」

沙衣「人肉の味を知りたいといったけど、誰でもいいわけじゃない」

沙衣「その点、キミはサンプルとして最適なんだ」

沙衣「血色もいいし…」スッ

蓮「ひっ…」

蓮「触らないで!」ブン

沙衣「おっと」スカッ

沙衣「いやー、これは触って確かめずにはいられないよ」

沙衣「だってほら、この白くて細いふくらはぎに」ツーッ

蓮「ひゃん!?」

蓮「さ、触らないでって言ってるのに…」

沙衣「意外と敏感なんだね」

蓮「アンタの手が冷たいからでしょ!!」

沙衣「まあいいか」スーッ

蓮「ちょ、どこに手を入れて…」

沙衣「程よく肉の付いた太もも」

蓮「あっ、そこは…」ピクッ

沙衣「感度良好、健康的でいいね」ニコリ

蓮「へ、変態!!」

雨柚「あのー…部長、何をされてるんですか?」

沙衣「思わず齧り付きたくなるなあ」

蓮「や、やめて…」

沙衣「うなじから首筋のラインも…」スンスン

蓮「そんな所嗅がないでよ…」

雨柚「えーっと、アレ…?」

沙衣「さてと、中身も見てみようかな」プチプチ

蓮「服、脱がせないでってば…」

雨柚「このまま見てていいのかな…?」ドキドキ

沙衣「おや」

沙衣「へえ、なるほどねえ…」ニヤニヤ

蓮「見ないでよっ!!」

雨柚(長倉さん、あんな大人っぽい下着を付けてるんだ…)ドキドキ

沙衣「いやいや、控えめな胸とその下着との対象がなかなか…」

蓮「ううっ…」

蓮「って、ん?」

沙衣「え?」

蓮「…アンタ今なんて言った?」

沙衣「あっ…」

蓮「控えめ、って…」ブチブチッ

雨柚「ロ、ロープが…」

蓮「アンタも大して…」ゴゴゴ

蓮「変わらないでしょうが!!」ゴッ

沙衣「あがっ!!」ガッ

雨柚「えっ…」

雨柚「ぶっ!!」ゴン

蓮「…」フーッフーッ

沙衣「」

雨柚「」

* * *


蓮「それで」

蓮「…全く覚えてないの?」

沙衣「薬を飲んだ後の事は正直…」

雨柚「私もそうです」

蓮「ふぅん…」

雨柚「まるで殴られたように痛いです!」

雨柚「手にもサボテンのトゲが刺さってましたし…」

沙衣「まさか記憶障害と頭痛が副作用とは…」

沙衣「これはまだまだ改善の余地があるね」

蓮(襲われた事は黙っておこう…色々な意味で)

沙衣「で、それからどうなったんだい?」

蓮「えっ」

沙衣「いや、だから私達が薬を飲んだ後さ」

蓮「えっと…そ、そうね…」

蓮「まずは盛本さんがものすごい勢いでお弁当を食べ終わって…」

沙衣「ふむふむ」

蓮「まだ食べ足りないとかで犬サボテンにまで手を出そうとしてたのよ!」

雨柚「あっ、それでトゲが…」

蓮「それで止めようとしたら、沙衣まで一緒になって食べようとするんだから…引き離すのが大変だったわよ」

沙衣「そんな事まで…」

蓮「そしたらそのタイミングでセミが飛び込んで来て、2人で奪い合うように貪り食べてたわ」

蓮「それこそケダモノのようにね」ギロッ

雨柚「え」

沙衣「いやまさか、そんな訳が…」

蓮「嘘じゃないわよ?」

蓮「ほら、そこに残骸が」

セミ「」

沙衣・雨柚「あ」

沙衣・雨柚「…」

沙衣「…うぷっ、ちょ、ちょっとトイレに…」バッ

雨柚「わ、私も…」タタタ

蓮「あ、ちょっと!」

バタン!

蓮「あ…」ポツーン

蓮「…」

蓮(寂しい…)

おわりです。
次はのんかふぇかまたカガクチョップのSSを書きたいと思います。

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