【サザエさん】作品No.4735『ヘンシーン!花沢さん』【アニメ文字起こし】 (33)

~~磯野家~~

カツオ「ただいまー」ガラッ

タラオ「あっ、カツオ兄ちゃんです~」

カツオ「みんなして楽しそうに何見てるの?」

ワカメ「これ誰だと思う?(雑誌を見せる)」

(花沢さんそっくりの女の子の写真)

カツオ「う~ん……花沢さんみたいだけど……」

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ワカメ「ジャ~ン!お兄ちゃんの好きな」

サザエ「なぎさあおいよ」

カツオ「え~っ!?!?なぎさあおい!?!?」

カツオ「この写真が、なぎさあおいの小さい時の!?!?」

ワカメ「別の人みたいでしょ~」

サザエ「花沢さんもなぎさあおいみたいに変身するかもしれないわよ」



作品No.4735『ヘンシーン!花沢さん』

脚本:雪室俊一

~~あさひが丘駅~~

(会社帰りのマスオ)

マスオ「ん!?花沢さん」

(野球帽の人と話している花沢さんを目撃)

マスオ「はぁ~!?」

~~磯野家・居間~~

サザエ「へぇ~、花沢さんが?」

ワカメ「どんな感じの人?」

マスオ「それがね~、花沢さんにはもったいないようなハンサムでねぇ~」

フネ「失礼ですよマスオさん」

マスオ「あぁ、こりゃどうも……」

マスオ「かなり大人びていたから、中学生じゃないかなぁ~?」

ワカメ「お兄ちゃんよりかっこよかった?」

マスオ「そりゃもう!」

(マスオの顔を見るカツオ)

マスオ「あぁ……いやぁ~、カツオ君とはタイプが違うからねぇ~」

カツオ「気を遣わなくていいよ」

サザエ「ボーイフレンドかしらね?」

ワカメ「気になるんじゃないお兄ちゃん?」

カツオ「とんでもない、もしボーイフレンドだったら花沢さんから解放されるからね」

カツオ「それよりご飯にしてよ~母さん!!(話題を変えようと必死)」

(一同の笑い声)

~~かもめ第三小学校~~

花沢「あ、磯野君。スクイズってなあに?」

カツオ「野球のスクイズのこと?」

花沢「そう。それってバントと関係あるんでしょ?」

カツオ「うん。三塁にランナーがいるときバントして走者をホームに迎え入れるときに使う作戦さ」

花沢「それで分かったわぁ!あの時のがスクイズだったのかぁ~」

カツオ「あの時って?」

花沢「ナイショ!」

カオリ「花沢さん、きょう何か予定ある?」

花沢「あ、ごめ~ん、きょうちょっと用事があって……」

カオリ「デート?」

(すぐさまカツオを指差すカオリ)

花沢「ンフフフフ……」

カツオ「ん……?」

~~商店街~~

タラオ「花沢さんです!」

(肉屋の前にいる花沢を見つけるタラオ)

花沢「あら、こんにちは!」

サザエ「お買い物?」

花沢「はい、あした早起きしてお弁当を作るんです」

サザエ「あら、あした給食ないの?」

花沢「いえ!あたしのじゃないんです~!」

~~磯野家・台所~~

フネ「へぇ~、お弁当を!」

サザエ「きっとボーイフレンドのために作ってあげるのよ~」

カツオ「災難だなぁ~、花沢さんのお弁当を食べさせられるなんて」

サザエ「聞いてたのカツオ」

カツオ「姉さんの声は大きいからね!ト、トゥ~トゥトゥ~!」

(鼻歌を歌いながら立ち去るカツオ)

サザエ「あれで結構気にしてるんじゃないの」

フネ「そうみたいだねぇ」

~~花沢不動産の前~~

(会社帰りの波平)

ガラッ

花沢「お帰りなさ~い!」

波平「やあ」

(場面転換)

波平「花沢さん、きれいになったんじゃないか?」

ワカメ「きっと恋をしてるからよ」

サザエ「カツオ、ほっといていいの?」

カツオ「どうせ片思いだって!」

(カツオ、余裕の表情)

サザエ「かなり親しそうだって言ってたわよ~マスオさん!」

カツオ「ま、ボクには関係のないことさ!」

(そそくさと子供部屋に逃げるカツオ)

~~子供部屋~~

(なぎさあおいの写真を眺めるワカメ)

ワカメ「だんだんこういう顔になるかもしれないわよ、花沢さん」

カツオ「手品じゃあるまいし」

(トランプをいじるカツオ)

ワカメ「でも父さんだってきれいになったって言ってたわよ」

カツオ「眼鏡が合わなくなったんだよ父さん」

【次の日】

~~かもめ第三小学校~~

カツオ(ぜんぜん変わってないと思うけどなぁ……)

(授業中に花沢の顔を眺めるカツオ)

花沢「どうしたの磯野君?」

カツオ「い、いや、何でもない……」

花沢「さては、お腹が空いてるんじゃないのぉ?(耳打ち)」

カツオ「う、うん……」

花沢「先生に見つからないように食べてね」

(カツオの膝の上に弁当を乗せる花沢)

カツオ(な~んだ、ボクのために作ってたのかぁ、お弁当!)

花沢「お弁当、作りすぎちゃって」ボソッ

カツオ「えぇ!?じゃあ残り物!?」

(カツオの声で振り向く担任)

担任「磯野、何くわえてるんだ」

カツオ「うっ!!」

担任「机の上に出しなさい」

カツオ「はい……」

一同「アハハハハ!!!!」

(赤面するカツオ)

~~磯野家・台所~~

サザエ「サブちゃんも知ってたの?花沢さんのこと」

三郎「娘さんより親父さんのほうが夢中らしいですよ」

サザエ「じゃあ、花沢不動産の跡を継がせようとしてんのかしら……」

三郎「ええ、花子ちゃんのお婿さんにするつもりじゃないですか?」

~~

カツオ「本当!?その話!?」

(ランドセルを落とすカツオ)

ワカメ「やっぱりショックなのねお兄ちゃん」

サザエ「今なら挽回できるかもしれないわよ」

カツオ「……それより勉強に身を入れなくちゃ!」

フネ「どうしたんだい急に」

カツオ「大学どこも入れなかったら、花沢不動産で雇ってもらおうと思ってたんだ」

サザエ「花沢さんのうちを滑り止めにしてたわけ!?」

カツオ「跡取りが決まったんじゃあ、もう雇ってもらえそうもないからね……」

【その夜】

波平「ん……」

(帰宅直後、勉強するカツオの後ろ姿を眺める波平)

~~

波平「それで急に勉強し出したのか」

マスオ「知りませんでしたよ~、カツオ君がそんな将来のことまで考えてるなんて」

フネ「まったく、カツオは考えすぎなんだから……」

(廊下から歩いてくるサザエ)

サザエ「いま、花沢さんと話してるわ」

カツオ「今度の日曜?」

花沢「よかったら応援にきてくれない?」

カツオ「その試合って、花沢さんのボーイフレンドが出る?」

花沢「ウフフフ、紹介するわ」

カツオ「悪いけど予定があるんで!」ガチャッ

(憮然とした表情で受話器を置くカツオ)

カツオ「ふん!」

ワカメ「断っちゃったのお兄ちゃん!?」

カツオ「ボーイフレンド見せ付けるなんて花沢さんも趣味が悪いよ!」

マスオ「見せたいくらいの相手なんだよ~」

サザエ「カツオが行かないんならあたしたちだけで行きましょうか」

タラオ「行きたいです~!」

カツオ「ま、待ってよ!?なんで姉さんたちが行くのさ!?」

サザエ「あたしも花沢さんに誘われたのよ」

マスオ「お義父さんも行ってみませんか?」

波平「そうだな、散歩がてらカツオのライバルを見に行くか」

カツオ「と、父さんまで……」

~~少年少女野球大会~~

ワカメ「花沢さん!」

花沢「ど~も、お待ちしてました~!!」

サザエ「みんなで応援に来たわよ~!」

花沢「ありがとうございます、紹介します!!椎名さ~ん!!」

(現れる球児)

花沢「椎名あけみさん。父ちゃんの友達のお嬢さんです」

一同「えぇーーっっ!?!?」

サザエ「お嬢さん!?」

あけみ「初めまして」

花沢「ンフフフフ……」

ワカメ「女の人……」

タラオ「お兄さんじゃないです」

あけみ「じゃあ、そろそろ試合始まりますので失礼します!」

波平「な~んだ、女の子だったのかい……」

~~

花沢「がんばってぇーー!!!!」

マスオ「こっちは女の子のチームなんですねぇ」

ワカメ「ピッチャーよあけみさん」

審判「ストライーク!」

タラオ「かっこいいで~す!」

ワカメ「ステキ~!」

サザエ「ねえねえ、このことはカツオにしばらく内緒にしておかない?」

マスオ「男だってことにしとくのかい?」

波平「うむ、少し薬を効かせたほうが良い」

花沢「がんばれあけみさぁーーーーん!!!!」

審判「バッターアウト!!」

マスオ「すごいスピードボール!!」

波平「これはカツオよりも上手そうだなぁ」

~~

サザエ「あれは……!」

(向こう側のフェンスの裏から様子を窺うカツオ)

ワカメ「お兄ちゃん!!」

マスオ「アッハッハ!やっぱり気になっていたんだなぁ~!」

波平「しかし、まだ正体は分かってないだろう」

ワカメ「見て!!」

(カツオのほうを指差すワカメ)

花沢「磯野君!」ポン

カツオ「あぁっ!?」

(肩を叩かれて驚くカツオ)

花沢「きっと来てくれると思ったわ!」

カツオ「いや……急に予定が中止になったんだよ……」

花沢「あけみさんの応援して!」

カツオ「あけみさんって?」

花沢「あれ!」

(ピッチャーを指差す花沢)

カツオ「ピッチャーが!?!?」

サザエ「どうやらばれちゃったようね……」

花沢「誤解してたんじゃないのぉ磯野君?」

カツオ「とっ、とんでもない!!」

花沢「ンフフフフ……」

(カツオに寄りかかる花沢)

カツオ「うぅ……」

~~

(ふたりは幸せなハートマークに包まれて終了)

~~~~


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あとがき

アニメの話を文字にしただけでどのくらい再現できるかと思って試しに書き起こしてみました。
著作権はたぶん雪室俊一かフジテレビか長谷川町子美術館のいずれかに帰属します。

ウィキペディアには「各話、最低でも1本の原作が必ず使用されている」との説明がありますが、
この話のように原作ネタが一切含まれていない回もごくごくまれにあるんですねー。

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