ミッコ「ミカって私たち以外に友達いるの?」 (18)


ミカ「……」

アキ「み、ミッコ。その質問は失礼じゃない? さすがにいると思うよ」

ミッコ「いや、どうかな。私たち以外と話してるところなんて見たことないし、見かけたとしても業務連絡ぐらいだった」

ミッコ「だから私は思うんだ。ミカはひょっとしてぼっ―――」

アキ「それ以上は言わせないからね! ……ミカはなんでもかんでも否定的に捉えるし捻くれてるかもしれない」

アキ「けどそんなミカでも私たち以外の友達はいると思う! ミカがぼっちなはずない!」

ミッコ「……結局アキがぼっち言ってるし」

ミカ「……人生において友達とは必要なものなのかな?」

ミッコ「ほら、やっぱりミカって私たち以外に友達いないじゃん」

ミカ「……」ポロロン

ミッコ「ミカ……」


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アキ「……ミカ。友達って必要なものとかじゃないの」

ミッコ「(あ、なにか始まった)」

アキ「ミカは必要だったら友達を作ろうとするの? それは違うと思うんだ。友達ってのは自然となってるものなんだよ」

アキ「必要だから友達を作った。でもそれは本当の友達じゃないよね? わかる?」

ミカ「……そうだね」

ミッコ「(み、ミカが聞き入ってる)」

アキ「じゃあミカは必要だから私たちと友達になったの?」

ミカ「……違うよ」

アキ「でしょ? だから必要で作るっていうのはやめよう。いい?」

ミカ「……」ポロロン

ミッコ「(ミカが素直に聞き入れた……だと!?)」


ミッコ「でもミカがぼっちなのは変わんないじゃん」

アキ「ミッコは余計なこと言わないの!」

ミカ「……確かに。私には友達と呼べる人は少ないかもしれないね」

アキ「うーん……なら今からミカの友達を作りに行こうよ」

ミッコ「あれ、必要だから作るってのは嫌いとか言ってなかったっけ?」

アキ「ミカは友達が欲しいって言ったんだよ。必要とかじゃなくて」

ミッコ「いやいや言ってない」

アキ「ミカは友達が欲しいよね?」

ミカ「……」ポロロン

アキ「ほら」

ミッコ「(さっきから思ってたんだけどカンテレが返事になってるの?)」


アキ「よし! 早速―――」

ミカ「アキ」

アキ「ん? なに?」

ミカ「友達作りは人に頼るものじゃない。だから私1人でするよ」

アキ「ええっ!? でもっ!」

ミッコ「いいじゃん。それにミカが友達欲しいって思うようになってくれただけでいいことだよ」

アキ「……ホントに大丈夫?」

ミカ「ああ。天は自ら助くる者を助く、ってね」

アキ「そう……じゃあ、頑張ってね」

ミカ「行ってくるよ」

ミッコ「(旅路に送り出す親みたいだ)」


―――

みほ「今日も練習疲れたなあ。あ あそこに自販機とベンチがある」

みほ「……はあああ」ストン

みほ「……」

みほ「やってやる やってやる やってやるぜ♪ イヤなあいつをボコボコに」

ポロロン

みほ「!?」バッ

みほ「(と、隣いたの!? は、恥ずかしい……)」カアッ

「音楽とはいいね。音で色々な情景や思い出を感じさせてくれる」

みほ「……け、継続高校のミカさん!? どうしてこんなところに!」

ミカ「風に呼ばれたのさ」ポロロン


ミカ「音色によって気持ちを伝えることができる。これって」グゥー

みほ「……」

ミカ「……これって心の中の」グゥー

みほ「……よかったら夕食に行きませんか?」

ミカ「……そうしよう」


みほ「ホントによかったんですか? 私なんかの手料理で」

ミカ「なんか、とかは聞いてて気持ちよくないね。食べ物に高級も低級もない」

ミカ「もちろん作った人にだって言えることさ」

みほ「は、はぁ……冷めないうちに食べましょう」

ミカ「ああ、頂きます」

みほ「どうぞ」


―――

ミカ「ごちそうさまでした」

みほ「はい、お粗末さまでした」

みほ「(明日の朝用に多くお米炊いといたのにミカさんが全部食べちゃったよ……)」

ミカ「……西住さんは」

みほ「はい?」

ミカ「西住さんは、友達と呼べる人はいるかい?」

みほ「友達ですか? そうですね……いますよ、たくさん」

ミカ「たくさん、か」

みほ「今まで自分だけの力じゃ乗り越えられなかった壁も、友達の手を借りて越えることができました」

みほ「だから友達が困っていたりしたら私は手を差し伸べます。どんなときでも」


ミカ「それが西住さんにとっての友達なんだね」

みほ「はい」

ミカ「……このあたりで客人はお暇させてもらうよ」

みほ「よかったら泊まっていきませんか?」

ミカ「食事を頂き、さらに寝床まで用意させるなんて客人にはできないよ」

みほ「でもこんな時間に女の子1人だと危ないですし……」

ミカ「……そこまで言うのなら、お世話になろうかな」

みほ「本当ですか……!?」

ミカ「ああ、そうさせてもらうよ」

みほ「友達が泊まるのは1週間ぶりだなあ~。散らかってますけど自分の家だと思って寛いじゃってください」

ミカ「……友達」


みほ「え? ……あああああ、ごめんなさい! 馴れ馴れしすぎました!」

ミカ「……別に馴れ馴れしくてい。私と西住さんはと、友達……だからね」

みほ「はい!」ニコッ

ミカ「これが、友達……」


アキ『友達ってのは自然となってるものなんだよ』


ミカ「……」ポロロン

みほ「前から気になってたんですけどその楽器ってなんですか?」

ミカ「ああ、これはカンテレって言ってね―――」

おわり

口調とか雑でさーせん

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