狐娘「ぷは~」 男「げっほげほ!?」(10)

男「じーちゃんこれなに?」

祖父「ん?煙管?」

男「いや、そんな質問に質問で返されても・・・」

祖父「うちでタバコ吸うのなんかお前くらいだし・・・もしかしたらわしの爺様の物かもしれんな」

男「じーちゃんのじーちゃんて100年くらい前の時代のものかな?」

祖父「かもしれん。それに結構良いつくりみたいじゃしのう。年期も入ってそうじゃし」

男「ふーん」

祖父「吸ってみたいならもっていってもいいぞい。どうせうちに置いておいても誰も使わんからの」

男「へー、じゃあ試しに使ってみようかな」

祖父「とかいって古物商に売りに行ったりするんじゃないぞい」

男「ははは・・・やだなぁそんなことするわけないじゃんか」

祖父「小銭になりそうって顔をしとったからの」

男「・・・」

祖父「先祖の形見かもしれんからの。売りになんぞ出したら浮かばれんからの」

男(ばれてるとは・・・)

男「これを・・・捏ねて・・・入れて」

男「あとは火をつけてみりゃいいのか」

男「よっと・・・」シュボッ

男「・・・・・・」スーッ

男(わりかし甘いな・・・違うのにすりゃよかった・・・んっ?)

モクモクモクモクモクモクモク

男「え?なに?刻み煙草ってこんなに煙でるもんなの?!」

男「てかもう火事のレベル!?」

男「やべぇやべぇ換気換気!」ガラガラガラ

?「ぶっはぁ~」

男「!?」

?「ふぉぉ・・・煙・・・煙じゃ~」

男「なん、だ、だれ?!」

?「ん?誰かおるのか?」

男(お、女の声?)

モワモワモワモワ・・・

男「・・・」

?「・・・」

男(な、なんだこいつ?)

?「誰じゃお前」

男「は?!いやいやお前こそ誰だよ!」

?「ん?お前・・・その手に持っとるのは・・・」

男「んあ?こr」

?「お前、なに勝手に人の煙管を使っとるんじゃ。寄越せ!」バッ

男「あ、ちょっと!」

?「・・・」スーーーーーーッ

?「ぷは~~~~」モワモワモワー

男(な、なんなんだよこいつ・・・)

男「お、お前だれなんだよいったい・・・」

?「ん?この見た目でわからんのか?」

男「いや、コスプレ好きの中2の女の子にしか見えないけど」

?「こす?ちゅうに?なにいっとんじゃ?」

男(痛い・・・痛すぎる・・・)

?「まぁいい。わしは狐娘。銀煙の狐といえばわかるじゃろ?」

男(もう痛さに救いがない・・・)

狐娘「それで?わしと契約を結んだ人間はどこにおるんじゃ」

男「は?契約?」

狐娘「この煙管を使ったやつじゃ。どこじゃどこじゃ?」

男「いや・・・まぁさっき俺が使ったけど」

狐娘「・・・はぁ?」

男「いや、こっちのほうがはぁ?なんだけど」

狐娘「お前は見るからに嗜好品を窘める階級には見えんが」

男(いきなし失礼だな・・・こいつ!)

男「今どき煙草なんか金払えばだれでも買えるだろ」

狐娘「お前、そんななりをしているが実は相当な金持ちなのか?」

男「煙草なんかそんなに高くないだろ。500円くらいで買えるだろ」

狐娘「・・・は?!500円じゃと!?」

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