キョン「かぁーめぇーはぁーめぇー…」ハルヒ「お待たせー」 (39)

キョン「うぃーす…って谷口か俺は」ガチャ

キョン「あれ…俺が一番乗りか…長門もいないなんて…あぁ今日はコンピ研に顔出すって言ってたっけ」

キョン「ふぅー…暇だな…」

キョン「……」

キョン「…誰もいないし、あれ、やってもいいよな…」

キョン「…よし」スッ




キョン「かぁーめぇーはぁーめぇー…」

ハルヒ「お待たせー」ガチャ

キョン「波ァァァァァァァァァ!!!!!!」

ハルヒ「……」

キョン「波ァ!?」

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ハルヒ「……」

キョン「……」

ハルヒ「…あー、教室間違えたわ。あたしは5秒前からコンピ研に入部したんだったわ。そうだ、有希に会いに行こう」

キョン「待って待ってハルにゃん待って!」

ハルヒ「ハ、ハルにゃん言うな!」

キョン「間違えてないぞここはお前のSOS団だから!その何とも言えない目で立ち去ろうとするな!」

ハルヒ「だ、大丈夫よキョン…そんなあんたでもSOS団の団員その1だから…元気出して?」

キョン「いつになく優しい!俺が階段落ちから目覚めた時より優しい!」

ハルヒ「団員のメンタル管理も団長の仕事だから…」

キョン「お前にだけはメンタル管理とかされたくねぇよ!やめて!その優しさが今は一番キツイ!」

ハルヒ「安心してキョン。あたしはこのことを言いふらしたりはしないから」

キョン「え?言いふらす?何を?俺って何か言いふらされて困るようなことしたか??」

ハルヒ「あ、もしもし谷口くん?実はキョンがさぁ」

キョン「待て待て待て待て!何でそこで谷口!?どうしてそんなに俺の急所を的確に突けるんだ!?」

ハルヒ「冗談よ、大体あたし谷口の番号知らないし」

キョン「よかった…谷口に知られたら卒業までネタにされる…」

ハルヒ「あたしの電話帳に男の子の名前は古泉くんしか登録されていないわ」

キョン「キョンくんも登録してあげて!?」

ハルヒ「さっき消したわ」

キョン「そんなに俺のかめはめ波気に入らなかったか!?」

ハルヒ「っていうかそんなに恥ずかしいことかしら?」

キョン「というと?」

ハルヒ「いいじゃないドラゴンボール。あたしもビックバンフラッシュとか練習したわ」

キョン「絶対してないだろ、だってワザ名おかしいもの」

ハルヒ「……」

キョン「……」

ハルヒ「あぁ間違えたファイナルフラッシュよ」

キョン「…やってみてくれないか」

ハルヒ「いいわよ、確かこうやって…」スチャ

キョン「いやそれ魔貫光殺砲の構え」

ハルヒ「…………」

キョン「…いいんだ、気を使ってくれたんだな…」

ハルヒ「キョン…」

キョン「どうせ高2にもなってドラゴンボールのワザの練習してる奴なんて俺くらいだよ…」

ハルヒ「そうね」

キョン「あっさり見捨てられた!?」

ハルヒ「だって今のアンタ面倒臭いもの」

ハルヒ「でもこんなおいしいネタをそのまま放っておくって手はないわよねぇ…」ニヤニヤ

キョン「嬉しそうな顔しやがって…」

ハルヒ「みくるちゃんに相談してみようかしら」

キョン「お願いだからやめてくれ!何でもするから!」

ハルヒ「ん?」

キョン「あっ…」

ハルヒ「キョンは秘密を守るためなら何でもしてくれるって言うのね?」

キョン「いや…」

ハルヒ「してくれるのよね?」

キョン「…あぁわかったよ!一度言ったことだからな!」

ハルヒ「だったら…」

キョン(さーて、どんな無理難題が飛んでくる?)

ハルヒ「魔貫光殺砲、やってみなさい」

キョン「…は?」

ハルヒ「『は?』って、あんたに拒否権はないわよ」

キョン「あぁそれは分かってるんだが…お前ならもっとキツい命令をしてくると思ってな」

ハルヒ「何?あんたあたしにもっとキツい命令を出して欲しいの?とんだ変態ね」

キョン「ありがとうございます!…じゃねぇよ!」

ハルヒ「団長の温情でこのくらいにしてあげたんだから感謝しなさいよね」

キョン「…ありがとうよ」

ハルヒ「じゃ、やってみて」

キョン「よし」スッ

ハルヒ「意外にノリノリじゃない」

キョン「ほっとけ」







キョン「魔貫光殺砲ォォォォォ!!!!」

ハルヒ「シャッターチャンス!」パシャ

キョン「……ぉぃ」

ハルヒ「やたーっ!キョンの魔貫光殺砲ポーズゲット!」

キョン「おいハルヒ!今すぐ消せ!」

ハルヒ「だーめっ、そうだ!携帯の待受にしましょう!」

キョン「お願いだからやめてくれ!」

キョン「古泉ーっ!お前の知り合いの弁護士を呼んでくれ!これはいじめだ!裁判を起こしてやる!」

ハルヒ「古泉くんて弁護士とまで知り合いなの?本当に顔が広いのねぇ」

キョン「どうしたらその写真を消してくれる?」

ハルヒ「あら、何も消すことはないじゃない。せっかくいい写真なんだし」

キョン「こっちはお前に心臓を素手で握られているような気分なんだよ」

ハルヒ「別に誰にも見せやしないわよ」

キョン「そういう問題じゃなくてだな…」

ハルヒ「どういう問題があるって言うのよ?」

キョン「今後その写真で脅したりするんだろう」

ハルヒ「いいわねそれ、清らかな魂を持つあたしには全く思い付かなったアイデアだわ」

キョン「思いがけずアドバイスを与えてしまった!」

ハルヒ「この写真をバラされたくなかったら焼きそばパンを買ってきなさい」

キョン「ガキ大将のパシリか俺は!?」

ハルヒ「って、よく考えたらパシリじゃ今までと変わってないわね…」

キョン「今までパシリだったことも否定したいのだが…」

ハルヒ「ふーん、せっかく格好よく撮れたのに消しちゃうなんて勿体ない」

キョン「え、え?格好よく撮れてるのか?」

ハルヒ「何ちょっと期待してるのよ、冗談に決まってるでしょ」

キョン「ぐっ…」

ハルヒ「キョンごときに真似されるなんてピッコロさんもさぞ悲しむでしょうね」

キョン「お前にワザを間違えられたベジータほどじゃねぇよ」

ハルヒ「…見る?」

キョン「何を」

ハルヒ「撮った写真に決まってるじゃない」

キョン「…………別にいい…」

ハルヒ「何今の間!見たいんでしょ!?ねぇキョン言ってみなさいよねぇねぇ!」

キョン「う、うるさい!絶対恥ずかしくなるだけだろ!」

ハルヒ「心配しなくてもここ数10分のあんたは過去最高に恥ずかしいわ」

キョン「それを言うな!」

ハルヒ「家で練習したりしないの?」

キョン「…家は大体誰かいるからな主に妹とか…それにシャミセンが家に来てからはもうやってないな」

ハルヒ「何でシャミセンに隠す必要があるのよ?」

キョン「え?い、いや何となく…」

ハルヒ「というかシャミセンが来る前って…結構前からやってたのね…」

キョン(今は普通の猫の様だがまたいつ話し出すかわからん、その時にいじられるのはごめんだ)

ハルヒ「にしても、有希はともかくみくるちゃんも古泉くんも遅いわねぇ」

キョン「見せるなよ」

ハルヒ「だから見せないって言ってるでしょ、言う事聞いてくれたんだし」

キョン「ならいいんだが」

ハルヒ「一度言ったことを曲げるほど団長としての器は小さくないわ」

キョン「だったらその団長の器とやらに免じてその写真を削除してくれないか」

ハルヒ「消すわけないでしょ、あたしの携帯の待受にするって言ったじゃない」

キョン「この野郎…」

ハルヒ「朝起きて携帯の画面を見たらキョンが魔貫光殺砲を放っているわ」

キョン「シュールだな…」

ハルヒ「目覚め最悪ね」

キョン「だったら待受にすんなよ!」

キョン「…何かお前、俺をいじめる時の毒舌に磨きがかかったよな…」

ハルヒ「キョンをいじめるのってすっごく楽しいもの!」

キョン「何というドS!」

ハルヒ「そう、そういう鋭いツッコミもあたしを加速させていると学習した方がいいわ」

キョン「俺のツッコミは加速装置だったのか!?」

ハルヒ「お笑いでもツッコミがあって初めて漫才が成立するじゃない」

キョン「俺達は漫才コンビじゃねぇよ!」

ハルヒ「コンビ名はハルキョンでいいわね」

キョン「安直すぎるわ!もうちょっとよく考えろ!」

ハルヒ「そういうツッコミがあたしを加速させるって言ったばかりじゃない」

キョン「こればっかりは職業病だ、どうにもならん」

ハルヒ「ふぅん、大変なのね、ラノベの主人公って」

キョン「お前今とんでもないこと言ったぞ!?」

ハルヒ「いいこと思い付いたわ!」

キョン「お前がそう言いだして本当にいいことだった場面を俺はほとんど思い出せないな」

ハルヒ「次の映画ではキョンも出演してかめはめ波でミクルを援護するっていうのはどう?」

キョン「かめはめ波で援護!?豪華すぎる!」

ハルヒ「でも3対1じゃユキが可哀想だからイツキは闇落ちしてユキの側に付くわ」

キョン「ユキの望み叶っちゃってるじゃねぇか!」

ハルヒ「イツキの突然の裏切り…しかしそれでも地球のため、そして何よりイツキのため諦めないミクル…そしてそんなミクルの前に現れるのが…」

キョン(ミクルのピンチに颯爽と現れるキョン…これ結構悪くない役どころなんじゃないか?)

ハルヒ「ゴクウよ!」

キョン「ゴクウ!!?!??」

ハルヒ「助っ人がキョンじゃ余りにも頼りなさ過ぎるでしょ」

キョン「ゴクウと比べたらそりゃそうなるだろうよ!」

ハルヒ「あんたが憧れのゴクウ役を演じるのよ、こんなに光栄なことはないでしょ」

キョン「北高中のドラゴンボールファンから袋叩きされるわ!」

キョン「…というか俺は一刻も早くその写真を消して欲しいのに映画に出てかめはめ波撃ってどうすんだよ…」

ハルヒ「みくるちゃんだって恥ずかしい思いをしても出演してくれたわ」

キョン「恥ずかしい思いをしてるって分かってんなら出すなよ!」

ハルヒ「それに比べてキョン、あんた全然男らしくないわ。みくるちゃん達はあんな将来大人になって見返したら死にたくなるような映画に出演してるのにキョンと来たらたった1枚の写真で…」

キョン「お前がその映画の監督だよ!死にたくなるとか言ってんじゃねぇ!」

ハルヒ「そうだった、死のう」

キョン「やめろ!お前なんかさっきからキャラが違う!」

ハルヒ「かめはめ波の練習してる時点であんたも大概よ」

キョン(ま、ハルヒも本心ではあの映画をハリウッド並の映画だなんて思ってなくて、本当はただみんなで映画を作ることが出来れば何でも良かったんだろうな。そりゃいいものが出来るに越したことはないが)

ハルヒ「あんたのツッコミさっきからテンション高すぎじゃない?」

キョン「今日はお前に色々され過ぎてヤケになってたんだろうよ」ガサゴソ

ハルヒ「何で帰り支度始めてるのよ?もうちょっと…」

キョン「時計を見ろ」

ハルヒ「?まだ数10分しか経って…うわっ!」

キョン「時間ってのは不思議だな」

ハルヒ「そんなに話し込んでたのね…」

キョン「結局誰も来なかったな」

ハルヒ「まったくだわ、無断で休むなんて説教が必要ね」

キョン「たまにはこういう日もあるだろうさ」

ハルヒ「何が悲しくて貴重な放課後をキョンと2人で過ごさなきゃならなかったのかしら」

キョン「随分な物言いだなおい」

ハルヒ「まぁでも面白いものも見れたし、いっか」

キョン「そうかい、それはそうと写真は消せよ」

ハルヒ「ふふっ、絶対いやよ」

みくる「進路相談が長引いちゃった…涼宮さん怒ってないといいけど…ってあれ?」

古泉「どうも」

長門「……」

みくる「古泉くん…長門さんも…どうしたんですか?部室の前で」

古泉「いえ、少々特殊な事態が起こっていましてね」

みくる「?」

古泉「長門さんから説明してもらった方がいいでしょう。お願いします」

長門「現在、この部室には強力なプロテクトがかけられている」

みくる「え!?な、長門さんの力でも破れないんですか?」

古泉「そのプロテクトが涼宮さんの意思によってかけられたものだとしたら?」

みくる「…あー」

長門「涼宮ハルヒがこの部室には今は誰も入ってきて欲しくないと願った。それが、この結果」

古泉「…まったく、中で何を楽しんでいるんでしょうね、あの2人は」

ガチャ

ハルヒ「あら、3人揃って…遅かったじゃない」

みくる「あ、あの進路相談が長引いて…」

ハルヒ「ふぅん、ま、いいわ。みんなで一緒に帰りましょ!明日はちゃんと早く来るのよ!」

END

いつもは禁書SSばっかり書いてるんですが涼宮ハルヒの完奏を聞いてたらなんか懐かしくなって
ハルヒとキョンの掛け合いは書いてて楽しいです
3期とは言わないから新刊出ないかなぁ…(遠い目)

かめはめ波の練習を見られてハズカシーって元ネタは確かに銀魂ですね
でも銀魂のアニメとハルヒのアニメって同時期に放送開始なんですよね 昔過ぎる…
まぁぶっちゃけかめはめ波は云々はどうでもよくてハルヒとキョンが話してるのを書きたかっただけです

元ネタこれだと思ってた

ttp://www.almostdeadbydawn.com/haruhi05.html

>>32
初めて見た
元ネタは銀魂です

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