春香「まさか私が主役をいただけるなんて……」西条「ゲスです!」 (33)

春香「あの監督さんの最新作の主演だなんて、なんだかまだ夢みたいで……。
   私も監督さんの作品は大好きなんです!
   演技のお仕事はまだまだ慣れないところもありますけど、
   ファンの皆さんをがっかりさせないよう、精一杯がんばりました!」

P「私もプロデューサーとして嬉しい限りです。
 きっとファンの皆さんにも満足していただけると思います!」

記者1「週間サファイアです。天海さんに質問です。
   ずばり、自分が主演に選ばれた理由は何だと思いますか?」

春香「えっと、この作品の主役の女の子はごくごく普通の女の子なので、
   もしかしたらそういうところが私に似てたのかな、って思ってます。
   私も事務所のみんなと比べるとあんまり目立つところって無くて……えへへ」

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記者2「ミュージックタイムです。
   役を演じる中で天海さんが一番苦労されたところはどのようなところですか?」

春香「うーん、そうですね。ずっと苦労のしっぱなしだったんですけど……。
   さっき言った通り、この役の女の子はちょっぴり私と似てるんです。
   でももちろん私とは違うから、その違いを意識するのが難しかったかも知れません。
   何も考えずに演技しちゃうと、ほとんど私そのまんまになっちゃったりして……。
   でも監督さんや、プロデューサーさんも遅くまで演技の練習に付き合ってくれて、
   そのおかげでちゃんと主役の女の子を演じられたと思います!」

西条「すみませーん! こちらも質問いいですかぁ?」

P「えぇ、どうぞ」

西条「ゲスニックマガジンの西条です! 天海春香さんに質問です!
  あんた本当は主役ゲットしちゃって、してやったりと思ってんでしょ?」ペロリ

春香「へっ……?」

西条「だからぁ。自分が主役になって、
  落とされた他の連中ざまぁみろって思ってんでしょって」ペロリ

春香「そ、そんなこと思ってないです!
   ざまぁみろだなんて、そんな……!」

西条「えぇーーーーっ!! 思ってないぃ!?
   じゃああんた、主役もらえてこれっぽっちも嬉しくなかったのぉ!?」

P「いや、あの、あなた何を言って……」

春香「そ、それはもちろん嬉しかったです。でも……!」

西条「ほらやっぱり嬉しかったんだぁ!
   それってつまり、落ちた連中ざまぁみろってことでしょ? ん?」ペロリ

春香「違います! 確かに一緒にオーディションを受ける人達は
   みんなライバルなのかも知れません。でも私は大切な友達とも思ってます!
   それに私が選ばれた時、おめでとうって言ってくれた子もたくさんいました!
   次は負けないよ、これからもお互いに高め合っていきたいね、って……」

西条「便~利な言葉だなぁーーー!!!!! お互いに高め合うってさーーーあ!!!!
   高いところに行くのは私だけって思ってるんじゃないのぉ!?」

春香「思ってません!! 思ってませんから!!!」

西条「えぇ~~~? 本当かなぁ~~~~???」

P「もういいですよね! 他の方、質問をどうぞ!」

記者2「……ミュージックタイムです。
   天海さんが考える、この作品の一番の魅力はなんですか?」

春香「あ、はい!
   えっと、魅力は色々あるんですけど一番は……」

西条「ゲスです! ゲスニック西条です!!」

西条「あんたこの監督の作品、本当は興味無いんじゃないの?」ペロリ

春香「は、はい?」

西条「だからぁ、本当は他の作品全然知らないけど、
   好きって言っとけばテレビ受けすると思って言ってるだけなんでしょっての」ペロリ

春香「そ、そんなことないです! 私、本当に他の作品も好きで、例えば……」

西条「あぁーーーーーーーっ!!!!! それ知ってるよぉ!?
   ステマって言うんでしょ!? ゲス知ってるよぉーーー!?」

春香「ス、ステマ……?」

西条「監督に宣伝しろって言われてるんでしょぉ!?
   俺の他の作品も紹介しとけってさぁ! そうでしょぉ!? ん? ん?」

春香「い、言われてないです!」

西条「いーーーーーーーい仕事だなぁ!!!!!
   こうやってちょっと宣伝するだけで? たっかいラーギャー入ってくるんでしょぉ?
   ゲスもやってみたいなぁ!! ゲスマしよっかなぁーーーーーー!!!!」

P「ちょっと、さっきからずいぶん失礼じゃないですか! 何なんですかあなた!」

西条「ゲスです!! 立ち上がれゲス諸君!! ゲスです!!!」

西条「次のゲス問、いいですかぁ?」

P「なんですかゲス問って!!」

西条「あんたよくこけてるけど、あれドジっ娘アピールなんじゃないの?」ペロリ

春香「そ、そんなことありません! あれは本当にこけちゃってて……」

西条「えぇーーーーーーーーーーっ!!!!?????
   本当にこけてるのぉ!!?? それもう病気だよぉ!!!????
   病院行った方がいいよぉーーーー!!!????」

西条「絶対違うでしょぉーーー!!!! こけるわけないよあ~んな頻繁にさぁ!!!
   わざとこけてアピールしてるんでしょぉ!?
   楽な仕事だなぁーーーーっ!!!
   カメラの前でこけるだけでたっかいラーギャー貰えるんだもんなぁーーーーーっ!!!!
   俺もこけちゃうよ!? ホラホラ!!! ずこーーーーーっ!!!!
   これでおいくら? 10万? 20万? 羨ましいなぁーーーーーーっ!!!!!」

春香「だからわざとじゃなくて本当に……!!」

P「もうやめてください!! さっきからあなた何がしたいんですか!?」

西条「ゲスです!! 追いかけて逃げるふりしてそっと潜るゲスです!!!」

西条「次のゲス問いきます!」

P「やめろって言ってるでしょ!?」

西条「あんた自分のこと普通だって言ってたけど、
   本当は可愛いって思ってんじゃないのぉ!?」

春香「お、思ってないですよぉ!」

西条「うぅーーーーーそぉーーーーーだぁーーーーーーーー!!!!!!!!
   思ってないのにアイドルやってるてぇ!!!???
   そんなわけないでしょぉーーーーーー!!!!????」

西条「女は絶対こうなんだよねぇーーーーーー!!!
   本当は自分が一番可愛いと思ってるくせにさぁ!!
   だってそうでしょぉ!? 自分に自信がなきゃアイドルなんてやらないよぉ!?」

P「いい加減にしてくれ!! なんなんだよさっきから!!」

西条「ゲスです!!!!!」

P「は!?」

西条「まるで荒れる波濤のようなゲスです!!!!」

P「うるせぇよ!!!!」

西条「あっ、そうだ!! さっきあんた、プロデューサーが遅くまで
   練習に付き合ってくれたって言ってたけど、
   本当は夜のレッスン、しちゃったんじゃないのぉ?」ペロリ

春香「なっ……!」

P「な、なんてことを聞くんだあんた! そんなことするわけないだろ!!」

西条「あっっっれぇーーーーーー!!!??? まだ何も言ってないよぉ!?
  夜のレッスンとしか言ってないよぉ!!??」

P「こ、このっ……どうせ変な意味で聞いたんだろ!?」

西条「これはやってるよ絶対!!! 夜のレッスンしちゃってるよぉーーーー!?」

西条「だぁーーーーーいスクープだぁ!! ね、あんたこれ書きなよ、えぇ!?
   やるからさ、ほら! あんたにこのネタあげるよ!!」

記者2「いや、いいです……」

春香「や、やめてください!!!
   私、変なことなんて何もしてないです!!!!」

西条「ゲスです!!! それじゃあちょぉっとここらで、
   二人のゲッスンについてもうちょっと聞かせてもらっちゃおっかなぁーーーー?」

P「レッスンな!! なんだよゲッスンって!!」

西条「あぁーーいいなぁプロデューサーってさぁーーーーー!!!
   アイドルとゲッスンだよゲッスン!!!
   昼は二人きりでレッスンして? 夜はゲッスンでしょ?
   羨ましいなぁーーーーーー!!!! ね、太ったあんたもそう思うでしょ!?」

記者1「いや、別に……」

西条「ね、ね、何すんの? Voゲッスンは? Daゲッスンは? Viゲッスンは?
   ん? どんなことすんの? ん? ん?」

春香「何もしませんから!! さっきから何なんですかぁ!」

西条「ゲスです!!!! 好きなモノだからゲスでいたいゲスです!!!!」

西条「それでぶっちゃけ、二人はどこまで進んでんの?
   A? B? C? 
   酸欠な車内でずんずんリズム取っちゃったんじゃない? えぇ?」

P「やめろって言ってんだろこの野郎!!」

西条「ゲッスンの向こう側へ行っちゃったんでしょ?
   だってあんた達怪しいよぉ?
   どぉーーーーーーー見てもさぁ、普通の関係じゃないよぉ?」

春香「そんなことありません!! アイドルとプロデューサーの信頼関係です!!」

P「そうだ、深い絆で結ばれていることは否定しないが、
 あくまでアイドルとプロデューサーの心の繋がり……」

西条「さっっっっすがだなぁーーーーーーー!!!!!」

西条「そうやってさぁ!? いーーーーい言葉で説明しちゃってさぁーーーーーー!!!!
   信頼関係とか絆とか? 心の繋がりとか言っちゃって?
   夜はゲッスンでもっとすんごい繋がり方しちゃってるんでしょぉ!?」

春香「プ……プロデューサーさぁん……!」

P「も、もう限界だ……! 警備員さん、早くなんとかしてください!!」

西条「えぇーーーーーーっ!!!!??? なんだよ取材拒否かよぉーーーーーー!!!!???
   離せよぉーーーー!!! ゲッスンについて聞かせろよぉーーーーー!!!!」



記者1「……あれがマスコミ界の……オーバーSランクなのかも知れない……」


  おしまい

付き合ってくれた人ありがとう、お疲れ様でした。

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