大長編ドラえもん のび太と死神手帳(デスノート) (34)

のび太「ド、ラ、え、も~~ん」


日常のように叫びながら自宅に駆け込んだ少年、野比のび太は涙を流しながら顔を真っ赤にして青い猫型ロボットに怒鳴りちらした。

のび太「もう我慢の限界だ!!ドラえもん、"どくさいスイッチ"を出せっ!!」

ドラえもん「ははあ、またジャイアンにいじめられたな。もしくは先生やママに叱られたとか。そうじゃなければ犬に噛まれたかドブに落ちたか・・・。」

すべてが正解で余計に顔を赤くしたのび太に向かって言った。

ドラえもん「だいたい、どくさいスイッチはこの前懲りたはずだろ。」

のび太「かまうもんか!」

強引にドラえもんのポケットに手を突っ込んで探り出すのび太。

のび太「いいからはやくだせっ。」

ドラえもん「あっ、こらっアハハくすぐったい。」

タケコプター、タイムテレビ、通り抜けフープ、どら焼き、ビー玉、ガラクタ・・・
のび太は目的のどくさいスイッチを見つけるため色々なものをポケットから引っ張り出した。

ドラえもん「のび太ーーーー!!!!!」

突然声を荒げ怒りながらのび太を叱りつける。

ドラえもん「邪魔な者を消してしまおうなんて、そんな考えあの"キラ"と同じじゃないか!」

のび太「?」

のび太「キラってなに?」

ドラえもん「ナニ?知らないの。」

ドラえもん「今ニュースとかで話題になってるだろ」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1465905361

ドラえもん「今、世界中の凶悪な犯罪者が次々と死んでるんだ。心臓マヒで。」

ドラえもん「そして、犯罪者たちを死なせている張本人が"キラ"とよばれてるんだよ。」

のび太「ふうん・・・。こわいけど・・・・・・。
じゃあキラって正義の味方なんだ。」

ドラえもん「まあ、とらえ方は人それぞれだけどね」

ドラえもん「相手が犯罪者だろうと、殺せばやはりそれも犯罪だよ。
だから、もうキラみたいな考えはやめなさい。」

???『わかったか?』

のび太「はい。わかりま・・・・・・・・・ん!?」

ドラえもん「?」

ドラえもん「ははあ、さっきタイムテレビを投げたとき、勝手にスイッチが入っちゃったんだな。」

タイムテレビには一人で机に向かいながらなにかを必死に書いている男の背中が映っていた。

タイムテレビからその男の声が聞こえてくる。

???『つまりだ、リューク。あらかじめこう書いておけば・・・
おい、聞いてるのか?なに探してるんだリューク。・・・・・・
なくした?それはマズイな。騒々しいし外さがしてこいよ』


のび太「ひとりなのにブツブツいいながら勉強してる。気味悪いや。」

ドラえもん「かんけいない。」

ドラえもんはのび太の気を引くタイムテレビの電源を切り、ポケットにしまった。

ドラえもん「とにかく、どくさいスイッチなんて道具は二度と忘れなさい。わかった?」

のび太「はあい…。」


ー翌日ー
のび太「ドラえも~~~~ん」

泣きべそをかきながらのび太はドラえもんに泣きついた。

のび太「キラを呼び出してくれぇ。」

ドラえもん「ふざけるなーーー!!」

ドラえもん「きみはなにもわかってないじゃないか!人の命はそんなに軽くないぞ!」

のび太「わ、悪かったよ、許せよ。」

ドラえもん「いーや、今度ばかりは面倒見きれない!」

もううんざりだ、というようにドラえもんは引き出しの中のタイムマシンに飛び乗った。
行き先は22世紀だろう。

のび太「まずいことしたなあ・・・。」

のび太「どら焼きでもいっぱい買ってきて、機嫌をとって許してもらうか・・・・・・。」

家を出たのび太は、ジャイアンとスネ夫に追われていたのを思い出し、遠回りをして裏道を使って菓子屋に向かうことにした。

のび太「ん?」

歩いていたのび太は足元に落ちていたある物に目を引かれた。

のび太「なんだこのノート。」

のび太「表紙は真っ黒で何も書いてないし・・・・・・?」

のび太「だれか落としたのかなあ」

ノートの表面をまじまじと見つめていると、なにかが目の端の上空をかすめた。

のび太「ん?」

のび太「!!?」

のび太が空を見上げると、そこにはこの世のものとは思えぬ悪魔か、死神かとでもいえよう異形の者が大きな翼を広げて飛んでいたのだ。

のび太「あ・・・・・・。あ・・・・・・。」

のび太「うわああああああ!!」

のび太はその場から家に向かって一目散に走って逃げた。

のび太「バ ケ モ ノ だ あーーー!!」


????「ん?」バッサバッサ

????「あのガキもしかして・・・」バッサバッサ

のび太「助けてくれぇ!」

のび太は靴を履いたまま自分の部屋に飛び込んだ。

ドラえもん「なんだ、またか。今度はどうした。」

のび太「戻ってきてたのか。ドラえもん。」

ドラえもん「ん・・・。ちょっと言いすぎた。」

のび太「そんなことよりも、 ば、化物がでて・・・。」

のび太が説明をしている途中、窓から『化物』の顔が覗いた。

のび太「うわあ!!ド、ド、ドラえもん・・・!う、うしろ!うしろ!」

ドラえもん「そんな志村じゃあるまいし・・・。何もいないじゃないか。」

のび太が指さしている方向を見てもドラえもんは何も見えないというように無反応だった。
しかし、のび太には確実にその方向に『化物』が見えている。

のび太「な、何言ってんだドラえもん!いるじゃないか!あ、あ、壁をすり抜けて入ってきた!だれかぁ!!」

ドラえもん「とうとうのび太の頭がおかしくなったらしい。」

ドラえもん「落ち着け、のび太。なにもいないよ。なんだ、この手に持っているノートは」

ドラえもんがのび太の手に持っている黒いノートを取り上げた瞬間、絶叫をあげた。

ドラえもん「うわあああ!」

ドラえもん「だ、誰だお前は!」

ドラえもんものび太の見ている化物が見えたらしく、震えながら指さした。

のび太「な!な!いったろ!ドラえもん、なにか知らないのか!」

ドラえもん「しらん!しらん!」

????(まあこれがふつうの反応だよな…)

????「おちつけ、俺は死神のリュークってんだ。そのノートの持ち主でそれを返してもらいにきた。かえせ。」

ドラえもん「リューク?」

のび太「ああ、やっぱりぼくたちの命が欲しくて・・・。」

ドラえもん「待てのび太。リュークってなんか聞き覚えが・・・。」

のび太「ん?たしかに聞いたことあるような・・・。」

目の前の死神をわすれ、『リューク』を思い出そうとするふたり。

ドラえもん「ああっ!そうだ、ほら昨日タイムテレビで男の人がノートになんか書きながら言ってたろ、『リューク』って。」

リューク「!?」

のび太「ああ、そうだそうだ。独り言ぶつぶつ言いながらなんか書いてた人だ。」

リューク(ライトのことかな・・・。なんで知ってんだ)


ドラえもん「ねえ、リュークさん。このノートは一体なんなの。」

リューク(チッ…ノートの最低限のルールは聞かれたら答えなければならないって死神界の掟があるからな…。マズイな俺のノートなのに…)

リューク「そのノートに名前を書かれた人間は死ぬんだ。顔を知ってる場合のみな」

ドラ・のび「ええっ!?」

リューク「名前を書いた後40秒以内に死因を書けばそのとおりに死ぬし、死因を書いたさらに6分40秒以内に死の詳しい状況を書くとそのとおりに死ぬ
死因を書かなければみんな心臓麻痺で死ぬんだ」

ドラえもん「そ、そんな非科学的な。」

リューク「死神界には科学なんてねえよ。そのノートがないといずれ俺が死んじまうから返してくれ。
返してくれたらこのノートに関する記憶は消させてもらうがそれ以外お前らに一切危害を加えない。いいだろもう」

ドラえもん「う・・・。」

ドラえもんがリュークの差し出した手に向かってノートを渡そうとした瞬間
なにかに気付いたように驚いて跳んだ。

ドラえもん「ま、ま、ま、まさか!!」

リューク「?」

のび太「どうした?」

ドラえもん「いいか、のび太。このノートは名前を書くだけで人を殺すことができるし、死因を書かなければ心臓麻痺で殺せるんだ。つまり・・・・・。」

のび太「つ、つまり・・・・・?」

ドラえもん「このノートを使って犯罪者たちを殺してるのがキラだ!間違いなく!!」

リューク(あちゃー………)

のび太「!!」

のび太「ということは・・・キラはこの死神なのか!!」

のび太に指さされ、ドラえもんに睨まれた死神リュークは思わず弁解した

リューク「いや、俺含めて死神は全くといっていいほど人間界に興味なんてないから死神の仕業ではない。断言する」

ドラえもん「と、いうことはデスノートを手に入れた人間の仕業だ!」

のび太「なるほど!キラの正体がわかっちゃった!!」

ドラえもん「こりゃすごいぞ!!ぼくたちの手におえない!け、警察に届けなきゃ!」

ドラえもんとのび太はあわただしく一階の受話器に向かった

ドラえもん『もしもし110番?キラが…死神が…ノートが……』

のび太『もしもし捜査本部?死神で…リューク…正体が…』

ガチャン!

ドラえもん「だめだ…。全く相手にされない!」

のび太「こんなこと前もあったっけな…。」

ドラえもん「・・・・・・」

ドラえもん「…よし!今回も僕達だけで戦おうじゃないか!キラと!!」

のび太「…やるか!捕まえよう!」


リューク(まずったなあ・・・。なぜかこいつらライトのことも知ってるみたいだったし・・・。
今はライトに気づいてないけどこれじゃ時間の問題だぞ・・・。ライトに怒られる)

ドラえもん「そうさ!キラがなんだ!タネがわかればキラなんて!」

のび太「・・・う、うん!そ、そうだそうだ!」

のび太「こんなとき頼れるのはジャイアンたちだ!話して力を借りよう。」

ドラえもん「そうしようそうしよう。」

リューク(ま、これはこれで面白そうだししばらくこいつらについていくか…。)


 

ーキラ事件捜査本部ー
相沢「おい松田、警視庁本部の電話受取係交代の時間だ」

松田「あっ、もうそんな時間か。はーい」

L「どうでしたか相沢さん。有益な情報は…?」

相沢「いや、今回も野次馬的な電話や無意味な通報だけだった。ただなんか気になるのはあったな。子供が必死で『死神』がなんだ『ノート』がどうだって…。」

L「……!」

L(死神……ノート………まさか………………)


ジャイ•スネ「ええっ!?」

ドラえもん「そうなんだ。だからキラを見つけ出すのも時間の問題だと思う。」

ジャイアン「ふ~ん。キラが書かれた人が死ぬノートで犯罪者を殺してたとはな。」

のび太「それでこの人が死神のリューク。ぼくたちがひろったノートの持ち主。」

ジャイ•スネ「?」

リューク「俺の姿はノートを触った者にしか見えないぞ」

ドラえもん「なるほど。じゃ、ふたりともこのノートさわって。」

ジャイ•スネ「ああっ!!」

ジャイアン「(お、おい、おれたちこいつに魂持ってかれるってことはないよな。)」

のび太「(大丈夫、たぶん・・・。)」

スネ夫「ねえ、そのデスノートってのは未来の道具とかじゃないの?つまりキラが未来人で・・・。」

ドラえもん「こんなぶっそうな道具は未来にはない!デスノートは死神界だけのものに間違いないよ。」

リューク「まあ死神で持ってないやつはいないな。クククッ」

ドラえもん「ということでぼくたちでキラを捕まえよう!」

ジャイアン「よし!キラなんてギタギタにしてやろうぜ。」

のび太「うまくいけば懸賞金なんてのも・・・。」

スネ夫「ちょ、ちょっと待てよ。きみたち本気で言ってるのか。」

ドラえもん「もちろんだとも。」

スネ夫「やめようよ、ぼくたちみんなころされちゃうよ!」

ジャイアン「なんだ、おじけづいてんのかスネ夫。」

スネ夫「っていうか・・・。」

スネ夫「このまえニュースでみたんだ。キラを捕まえようとして日本に入ったFBI捜査官
12人がみんなキラに殺されたって!」

のび•ジャイ•ドラ「・・・・・・!」ゾ~~ッ

のび太「で、でもぼくたちならキラを・・・いや、ぼくたちにしかキラを捕まえることはできないよ!」

ドラえもん「そうだ!たとえどんなおそろしい相手だろうとノートを見つけてしまったぼくたちがやるしかないんだ!」

ドラえもん「大丈夫、このまえはぼくたちで宇宙海賊団もたおしたし、そのまえは時空犯罪者だって捕まえたじゃないか。
ひみつ道具を使えばキラもきっと…」



ーのび太の家ー
ジリリリリリリ

ママ『はい、もしもし野比です。』

ママ『ええ?警察がうちになんの用でしょうか。』

ママ『子供?たしかにうちに子供はいますが・・・。いや、今は家にいません。』

ママ『お会いしたい?はあ・・・。帰ったら伝えときます。』


ジャイアン「で、こんなに少ない手がかりでどうやってキラを見つけるんだよ?」

ドラえもん「はっきりいって、今回のあいてはかなり危険だ。慎重にうごく必要がある。」

ドラえもん「キラはデスノートを利用している大量殺人鬼だ。
だけど逆にいえばデスノートを使えないキラはただの人間ってことになる。」

のび太「なるほど・・・。それでどんな作戦なんだ。」

ドラえもん「よく聞け……。」

のびジャイスネ「ごくり…」

ドラえもん「まだ思いついてない。」

のびジャイスネ「ズコー!」

ドラえもん「さあのび太の家でじっくり作戦を練ろう。」

スネ夫「おれ、不安になってきた。」

ーのび太の家ー
のび太「ただいま。」

ジャイスネリューク「おじゃましまーす」

ママ「のび太。警察の方から電話があったわよ。
折り返しかけろって。番号は……………。」

のび太「えっ、なにかな。」

スネ夫「何やったんだよのび太。」


のび太「ちょっと待ってて。」

ツーツーツーツー
トゥルルルルカチャ

?『はいこちらキラ事件捜査本部の竜崎』

のび太『あの…電話があったって聞いたんですけど。』

?『はい電話入れました。あなたは先程捜査本部に通報をしてくれた本人に間違いないですか?』

のび太『えっ…はい、そうです。』

のび太「キラのことだ。」

ドラえもん「えっ。」

?『あなたに直接会ってお話したいと考えています。出来る限り早くいまから私のいう住所に来ていただけますか。
そこであなたがキラではないかどうかというテストをしてから会います。かまいませんか?』

のび太『えっ・・・いいけど・・・・・・話聞いてくれるんですか。』

?『はい。あなたの話に大変興味が湧きました。住所は………………………。』

のび太『あの・・・・・・ぼくたち4人で行ってもいいですか。』

?『4人………………?
全員小学生以下の子供ですか?』

のび太『はい。』

?(・・・・・・・・・小学生……。キラのプロファイリングからギリギリ外れる位置……。まあ………)

?『仕方ありません、いいでしょう。ですがその4人以外には他言無用です。では出来るだけ早く来てください。お願いします。』ガチャ


のび太「みんな!キラの捜査本部から直接話したいから来いって!」

ドラえもん「やった!うまくいけば捜査なんかに加われるかもしれないぞ!」

スネ夫「でもなんでこんな嘘みたいな話に…?」


ーのび太の部屋ー
ドラえもん「さあノートも持ってるしタケコプターでその住所まで行こう。」

のび太「どこでもドアでいいじゃない。」

ドラえもん「あれは今修理に出してるんだ。」

ジャイアン「準備がなってねえなぁ。」

ドラえもん「うるさい!今日発見したんだ。準備なんてなくて当然だ。」

スネ夫「ま、早いとこ行こうぜ。」

途端、引き出しが唐突に開いた。

ドラミ「おにいちゃん!また年に一度の健康診断いってないってホント!?」

ドラえもん「ドラミ!うるさいなあ、ほっといてくれ。」

ドラミ「だめよ!もし病気だったら早期発見早期治療しなきゃ。さあ、これから工場に行きましょ。」

ドラえもん「これからキラを捕まえに行くとこなんだ!」

ドラミ「?」

ドラミ「キラ?キラってなによ。」

ドラえもん「・・・・・・・・・?はっ、そうか!未来にキラはいないんだ!!」

ジャイアン「?」

のび太「・・・ということは必ずつかまるのか!」

ドラえもん「いや、そうとも限らない。歴史はかんたんに変わるからね。ただ、キラのいない未来もあるということは判明した。
キラが生きるか死ぬかは、ぼくらの手にかかってるってことだ。」

ジャイアン「よし、そうとなったらさっさと行こうぜ!」

スネ夫「ちょっとだけ望みがわいてきた。」

ドラえもん「よし、いこう!」プルルルル(←タケコプターの音)

ドラ•のび•スネ•ジャイ「」プルルルルル

リューク「おっ?お前ら空飛べるのかよ。ホントに人間か?」


ドラミ「あら・・・・・・。いっちゃった。」

ー指定された住所のちかくー
ドラえもん「この辺のはずだ、着地しよう」ストッ

リューク「お前らどうやって空飛んでんだ?」

のび太「かがくの力だよ。」

リューク「へえ、人間界も知らないうちに進んでんだな」

リューク(ライトも飛べばいいのに)

ドラえもん「ここのビルだ。」

ウィーン

ワタリ「お待ちしていました。私ワタリと申します。
竜崎から電話をもらった方でよろしいですね?電話を受け取った方はこちらへ、声紋認証します。
お連れの方々はそれぞれ別室に。竜崎がいってたテストをひとりずつさせていただきます。もちろん電話を受け取った方も声紋認証のあとでしていただきます。」

ジャイアン「ウエ~~。こんなとこにきてまでテストかよ。」

スネ夫「そういうことじゃないよジャイアン。」

ドラえもん「のび太、先行ってるね。」

のび太「うん。」

───────────────────────

ワタリ「みなさんお疲れ様でした。ご協力ありがとうございます。」

ワタリ「竜崎、どうでしたか。」

ワタリがそう問い掛けると、大きなスピーカーから竜崎という男のものと思われる声が発された。

竜崎(?)『ふむ・・・・・・。いいでしょう。別室で全て聞いていましたが、キラである可能性は著しく低い。通してください。』

ジャイアン「(失礼しちゃうよな。)」

スネ夫「(しょうがないよ。キラは顔と名前だけで人を殺せるんだもの。用心もするさ。)」

ワタリ「ではみなさん外に止まっている車に乗ってください。そこで全員が目隠しをつけたことを確認したら車で竜崎の元へご案内いたします。」


ー捜査本部ー
夜神総一郎「大丈夫か竜崎、ここに部外者とも呼べる子供を四人も入れて」

L「はい大丈夫です・・・いや、それ以上に直接話を聞きたい。」

L「おっと、もう来たようですね。」

ガーッガーッ

ワタリ「竜崎、みなさんをお連れしました。」

ドラ•のび•スネ•ジャイ「どうもこんにちは」

L「はいこんにちは。竜崎と名乗った者です。」

L「では早速ですがお話を伺いたいと思います。漏れなく正確に細かく話してください…」

松田「ちょ、ちょっと待った!君たち子供4人で来る予定だったんだろう?なんで3人しかいないんだ?それでいてペットのたぬきなんか連れ込んで…」

ドラえもん「失礼な!ぼくは二十二世紀からきた猫型ロボットだ!たぬきとはなんという無礼な。」

L(二十二世紀・・・・・・?)

松田「おいおい勘弁してくれよ。どう思う竜崎。」

L「まあ・・・・・・タイムマシンなんかは理論的には実現可能ですし・・・・・・とりあえず信じましょう。話が進まない」

松田「はあ・・・・・・・・・じゃ、じゃあ話してくれたまえ」

のび太「はい・・・。実は……」

のび太はデスノートをひろったこと、その瞬間死神リュークが見えたこと、リュークから聞いたデスノートの使い方、ドラえもんのキラに関する推理、ノートを触ったものにしかリュークが見えないことを事細かに話した。


L「・・・・・・。」

みんな「・・・・・・・・・」

L「とても信じられる話ではありませんが・・・。」

ドラえもん「ホ、ホントだってば!」

のび太「しんじてよお!」

L「いえ、現状では信じます。」

L「実はキラが操ったと思われる犯罪者の書いた文に『死神』という一文がありました。」

L「そしてその後も『死神』や『ノート』といった単語がキラの能力を持つ者からのメッセージに出てきました。」

L「なるほど、たしかにそれならキラはそのノートを使ったといえる…。」

L「いまその死神はこの場にいますか?」

リューク「ククク」

のび太「います。」

L「ノートは?」

ドラえもん「あります。」ヒョイ

L(・・・・・・・・・)

L「さ、触りますね。いいですか?」

ドラえもん「はい、どうぞ。」

スッ

L「!!!」ガタッ

L「い、いるんですね…死神……」

リューク「ああ」

ジャイアン「さっきからいるっていってんのに。」

L「し、信じます。これは死神が嘘をついていなければ確実ですね…」

リューク「ノートの使い方に嘘は混じってないぜ。」

L「・・・・・・」

リューク「・・・・・・」

全員「・・・・・・」


L「ノートの使い方をしっかりと検証したいです・・・・・・が」

夜神総一郎「・・・・・・」

夜神総一郎「駄目だ竜崎。たとえ捜査だろうと人の命でテストなどは認められん。」

L「ですよね…」

L「・・・リュークさん」

リューク「ん?」

L「死神界にはこのノートと似た性質の特殊な道具はありますか?」

リューク「ないな。ノートは死神の数以上はあるが」

L「・・・・・・ではワタリ、せっかくいらしてくれたんだ
4人になにか食事を」

ワタリ「かしこまりました。」

ジャイアン「わあい。」

L「あっリュークさんも何か食べますか?」

リューク「いや、死神は基本人間界の物は食べない。食べなくても死なないからな」

L「そうですか。残念です。この余ったリンゴらなんか食べてくれると思っていましたが・・・いらないならいいです。処分を」

リューク「リ、リンゴは別だ。やっぱりくれ。」

L「・・・はい」

L(やはりキラの示した『死神』と同じだ…確信を持った。キラ、貴様の命日は近いようだ)


L「みなさんには今日からこの捜査本部に寝泊まりしてもらいます。」

スネ夫「泊まり込みで捜査!?」

ジャイアン「おもしれえじゃねえか!やってやるぜ!」

L「いえ、捜査には加わりません。ただ泊まってもらうだけです。」

4人「?」

ドラえもん「それはどういうこと?」

L(情報漏えいを防ぐための拘束…………とは言えないな)

L「まだまだあなた方や死神から話を聞きたい。死神はノートを拾った者に憑いている、ですよね?」

リューク「ああ、その通りだ。ついてなければいけない」

L「ですのであなた方に帰られると死神からなにも話を聞けない。そのためです。」

ドラえもん「なるほど・・・。」

L「では保護者の方に連絡をしていきます。自宅の電話番号を一人ずつ教えてください」

──────────────────────
 

ジャイアン「でもよ、捜査に入れてくれないってのは納得いかないよな。」

スネ夫「仕方ないよ、ぼくたち子供だし。情報提供者ってことで表彰されるだろ。」

ジャイアン「けど俺達にはドラえもんの道具があるんだぜ。」

のび太「それもそうだな。ぼくたちならキラを見つけ出せるよな。なあドラえもん」

ドラえもん「うーん・・・ここまで警察が手をこまねいてるってことは相当見つけづらいらしいからね。そもそもノートを使ってるだけだとしたらひみつ道具でも見つけるのはしなんの技だ。
力になれるかどうか・・・」

のび太「そうか・・・」

ジャイアン「でも、なにもしないよりマシだろ!」

ドラえもん「それもそうだ。竜崎さんが戻ってきたら捜査に加わらせてくれないかかけあおう。」


スネ夫「ていうかさ・・・」

ドラえもん「ん?」

スネ夫「キラを捕まえることができないならキラのノートを使えなくしたらいいんじゃない?そうすればもうキラも人を殺せなくなるし・・・。」

ジャイアン「バカ、そんなのどうやるんだ。結局キラのノート見つけなきゃできねえじゃねえかよ。」

ドラえもん「そうだね。それにそんな都合のいい道具なんてないよ。」


のび太「じゃあさ・・・デスノートが今存在するってことは大昔だれかがデスノートをつくったってことだろ?」

3人「?」

のび太「ならタイムマシンでデスノートが作られる前の時代に行ってさ、デスノートが作られるのを阻止すればいいんじゃない?」

ジャイアン「おお!のび太にしちゃいい考え!」

ドラえもん「ムリ。デスノートがいつ創られたかなんてわかると思う?わかったとしてどこの誰がどういうふうに創った?それが正確にわからないかぎり、不可能。」

ジャイアン「そうだぞのび太ふざけんじゃねえ!」

のび太「そんな・・・。」

のび太「・・・・・・はっ、そうだ!!すごい思いつき!」

スネ夫「なんだ今度は」

のび太「デスノートを創った人はわからないけど、キラにノートをあげた死神を探し出せば
もしかしたらノートを使用停止にできるんじゃないかな!」

スネ夫「なるほど・・・、たしかに。インターネットの電子掲示板なんかでも管理人は特定の人を利用停止にできるもんな。」

ジャイアン「でも、どうやってキラの死神を見つけるんだよ。そんなのキラを見つけるのと同じじゃねえか。」

ドラえもん「いや・・・、死神が元自分のノートを使用停止にできるかどうかはおいといて
キラを見つけるより見つけやすいかも。」

ジャイアン「なんでだよ。死神だぞ?見えないんだぞ?」

ドラえもん「こっちにはリュークがいる!リュークも死神だ。リュークの証言を手掛かりにしたらもしかしたらそんな死神が見つかるかもしれない!!」

リューク(まあキラにノート渡したのは俺なんだけどな)

リューク(それにいくらノートの持ち主の死神でもノートの使用停止は無理だって…。)

ドラえもん「リューク、協力してくれる?」

リューク「んー?あー、まあ・・・うん」


のび太「死神ってノートを拾った人に憑いてなきゃいけないんだよね?」

リューク「まあ普通はな」

のび太「じゃあ地上にいる死神が憑いてる人間がキラだ!」

スネ夫「当たり前だ。」

ドラえもん「でも僕たちにはその死神が見えないと思うからリュークに捜してもらおう。死神同士なら姿が見えるんだろ?」

リューク「そうだな」

のび太「せっかくとべるんだから上空からキラの死神をさがしてよ。」

リューク「そんなことしなくても死神界にある窓から全世界が覗ける」

ジャイアン「じゃあパッと行ってサッとさがしてこい。」

リューク「・・・おまえ俺のノートに名前書くぞ」

ジャイアン「ゾ~~~ッ」

スネ夫「リュークのノートは警察が預かってるんじゃないか」

リューク「・・・・・・この際だから言うがノートの使用停止なんかできる死神なんてひとりぐらいしかいないぞ。基本的にはできない。」

ドラえもん「まあそれでもキラを見つけられるならこの作戦しかない。」

リューク「さっきは流されてつい相槌を打っちまったが俺は警察の味方でもキラの味方でもないからな。お前らに手伝うつもりはない」

のび太「そんなぁ。」

スネ夫「待ってよ、今なんて言った?」

のび太「そんなぁ。」

スネ夫「のび太じゃなくて!」

スネ夫「ノートを使用停止できる人がひとりいるって?」

リューク「ん?ああ。だがお前らはぜったい会えない。あのジジイは死神界から出てこないからな。」

のび太「よし!じゃあ死神界に行ってキラのノートを使えなくしてもらおう!!」

ジャイアン「よっしゃ!!」

リューク「無理。人間はどうやっても死神界には入れない。これはあきらめろ。」

ドラえもん「・・・・・・・・・・・・」

のび太「それならぼくたちが死神になればいいんだ!そんな道具あるだろドラえもん。」

ドラえもん「ぼくも今それを考えてたんだけど・・・。死神になれる方法なんてのは・・・・・。」

のび太「・・・」

ジャイアン「・・・」

スネ夫「・・・」


のび太「そうだ!!たしか入れかえロープなんて道具あったろ。あれを使ってリュークの体を借りれば・・・。」

ドラえもん「!!それだ!それなら死神になれるぞ!」

テッテレー
《入れかえロープ》

ドラえもん「リューク、このロープのはしっこを持って。」

リューク「・・・やだよ。手は貸さないって言ったろ。」

ドラえもん「しかたない、無理矢理まきつけろ!」

ジャイアン「ようし!」

グルグルグル スカッ

ジャイアン「すり抜けちゃうぞ!」

リューク「俺の意思じゃないと人間界の物には触れられないんだ。悪いな」

ジャイアン「ちくしょう!」

のび太「どうやらダメらしいぞドラえもん。」

ドラえもん「なるほど。それなら・・・」

テッテレー
《カチンカチンライト》

ドラえもん「このライトを当てれば実体のないものを固形物質にしてカチコチにすることができる。」

ピカー!

ドラえもんはカチンカチンライトの光をリュークに向かって浴びせた。

リューク「お?なんだなんだなんか体がおかしい・・・。」

ドラえもん「いまだ!ロープの端を無理矢理持たせろ!」

ジャイアン・のび太「よし!」

スネ夫「と、ところで誰がリュークと体を入れ替えるの?」

ジャイアン「お前しかいないだろ!はやくもう片端をもて!」

スネ夫「やっぱり!!」

ビビビッ!

ロープの片端を無理矢理握らされたカチカチのリュークとロープのもう片端を握ったスネ夫の体が入れ替わった。

体リューク中身スネ夫(以下リュー夫)「うえ~変な感じ。」

ドラえもん「体のカチコチは数十分経てば直る。」

体スネ夫中身リューク(以下スネーク)「うわっなんだこれ俺が人間になってる!!?」

ドラえもん「まずいっ!」

テッテレー
《普通の縄》

ドラえもん「ただの縄だ。これではやくスネークの体を縛って。スネ夫の体になってなに仕出かすかわかんないから!」

ジャイアン「ようし!」ギュッギュ

リュー夫「あんま乱暴に扱わないでぼくの体!」


ドラえもん「それじゃあ行こう!死神界へ!!」

のび太「リュー夫の力を借りて!」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2018年09月25日 (火) 07:45:44   ID: gflwjOZT

ドラえもんりよう太とわるキモさん

2 :  SS好きの774さん   2018年10月01日 (月) 21:53:00   ID: b-Lquo2V

  ドラえもんりよう太とわるキモさん

3 :  SS好きの774さん   2018年10月01日 (月) 21:58:48   ID: b-Lquo2V

 ドラえもんりよう太とわるキモさん
わるキモさん[りよう太の夢]
上葉みあ[わわたしの夢」
りよう太[わるキモさんの夢?]

4 :  SS好きの774さん   2018年10月01日 (月) 22:01:45   ID: b-Lquo2V

ドラえもんりようたの 風邪
りようた [  ニセカゼ? 」
スネ夫「風邪?]
ジャイアン 「夢 風邪 」
しずか 「夢 カゼ 」
上葉みあ 「カゼ?」    
志々美かりん「 風邪 」
 大瑠璃あやみ 「 カゼ 」

5 :  SS好きの774さん   2018年10月02日 (火) 06:08:47   ID: yt-XHXjJ

ドラえもんりよう太と進撃のこわいい食べてみ
大瑠璃あやみ 「 りよう太 」

りよう太「進撃のこわいい食べてみ」

6 :  SS好きの774さん   2018年10月02日 (火) 06:10:51   ID: yt-XHXjJ

ドラえもんりよう太と進撃のこわいい食べてみ


大瑠璃あやみ 「 りよう太 」
ドラえもん 「 りよう太 」
りよう太「進撃のこわいい食べてみ」

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