月「デスノ2016に向けてそろそろスタンバっとくか」 L「え?」 (33)

月「いや、そろそろ出演の為の準備しとかないと。10月公開だろ」

L「いや……それはそうですが」

月「何だよ竜崎、僕何か変な事言ったか?」

L「その……月君、非常に言い難いのですが」

月「何だ? 言いたい事があるなら遠慮なんかするなよ。僕達上辺だけの友達だろ?」

L「…………」

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月「ああそうか。もうデスノート2016じゃないんだったな」

月「正式タイトルは『デスノート Light up the NEW world』」

月「ははっ、まさにキラによる新世界を暗示するようなタイトルじゃないか」

月「楽しみだ。今度こそ僕が新世界の神に……」

L「……月君、これを見てください」

月「ん? ああ、デスノ2016の公式サイトか」

月「『あの事件から10年――新たな6冊が拡散する』か」

月「興味をそそられずにはいられないキャッチコピーだね」

L「まあそれはそうなんですが」

月「だが竜崎、僕は思うんだが」

L「は?」

月「デスノートの6冊ルール……これは人間界に7冊目のノートが持ち込まれて初めて意味を成す」

月「つまり、この7冊目のノートこそがキーになると思うんだ」

月「そして、その7冊目のノートの所有者こそが――――!!」

L「月君ではないでしょうね」

月「ん? そうか?」

月「しかし、この6冊ルール……これがどう解釈されるかで話は変わってくるな」

月「人間界で同時に存在していいデスノートは6冊まで。ただし死神自身が所有するノートはその数に入らない」

月「この『存在』……これはどういう意味だと思う?」

月「僕はこれは『デスノートとしての効果を持つノートは6冊まで』ではないかと考える」

月「まさか、ノートが6冊になった時点でバリアが発生して死神がそれ以上ノートを人間界に落とせなくなるわけではないだろうしね」

月「落とした瞬間ノートが消滅するとも考え難い。となると、デスノートの効力がなくなりただのノートになると考えるのが自然」

月「では、もし7冊目のノートを死神が人間界に落とした時……効力がなくなるのはどのノートなのか」

月「それが7冊目なら何も変わりはないが……1冊目のノートならば」

月「人間界にいる死神から7冊目のノートを手に入れれば、最初のノートの所有者はその力を失う事になる」

月「ははっ、なんていうのはどうかな竜崎。映画で使われるトリックとしては、結構いい線じゃないか?」

L「……ああすみません、月君の脳内構造について考えていて途中から聞いてませんでした」

月「おい、真剣に聞けよ。お前だって出演するからにはノートで殺される可能性は十分あるんだぞ」

L「え?」

月「え?」

L「いや月君、我々はもう……」

月「ところで竜崎、この公式サイトのトップページなんだが……」

月「どれが僕だ?」

L「は?」

月「左の前髪が気持ち悪い奴は、だっさいファッションと裸足と変な座り方から竜崎に確定として……」

月「右は……いくら10年後といえ、僕にしてはワイルドすぎるな」

月「ま、まさか……この真ん中のもっさいのが僕なのか……!?」

L「いえ、あの」

月「だ、だが、第二部の僕の象徴であるスーツを着ているし、腕時計まで……」

L「落ち着いてください、月君。スーツで時計なのは松田さんも同じです」

月「……? じゃあこいつは松田なのか?」

L「違います」

月「だが僕もスーツで時計をしてるぞ」

L「そうですね」

月「じゃあ僕が松田なのか!?」

L「落ち着いてください」

月「ま、まあいいさ。藤原竜也だって見た目が僕に似てるわけでもないしね」

L「いや、ですから」

月「それより、この右のテロリストみたいな奴は誰なんだ? 魅上?」

L「それは竜崎ですね」

月「んん?」

月「え? これお前なのか?」

L「ああ、いえ、私ではありません」

L「彼はLが遺した遺伝子を受け継いだ“Lの正当後継者”……らしいです」

月「竜崎の後継者が竜崎……」

月「よく分からないが、それはつまりピッコロ大魔王とピッコロのような関係か?」

L「よく分かりませんが違います」

月「それはそうと……」

L「何ですか?」

月「いや、お前……やる事やってたんだな」

L「……いいですか。私は弥さんや高田さんとやりまくりの月君とは違うんです」

月「あっ…(察し)」

L「違います」

月「何も言ってないじゃないか」

L「分かりますか? 私が特定の女性と性交渉してたなんて設定にしたら、ファンからクレームの嵐ですよ」

L「そもそも遺伝子が本当にそのままの意味か分かりませんし、そうだとしてもどうせ試験管ベイビーに決まってます」

月「ああ、そう……」

月「……というか、お前の後継者ってニアじゃないのか?」

L「いいえ。映画版にニアなんていません」

月「ん? いただろ。ほら、南ちゃんが出てたお前が主役のあの糞映画に……」

L「ああ、ナトゥ~踊る!ニンジャ伝説~の事ですか?」

月「だとすればお前が南ちゃんになるがそれでいいんだな」

L「月君が何を言ってるのかは分かりませんが、ニアなんて不人気キャラ出しても誰も得しませんよ」

月「まあそれに関しては僕も同意見だが」

月「……ん? 何だ、ミサも出るのか」

L「そのようですね」

月「しかし、あれだな。10年後のミサってどうなってるのかまるで想像つかないな」

月「ドラマの方のミサなら10年後にはMUTEKIとかに出てそうだけど」

L「…………」

L「映画では女優を続けてたようですね」

L「さすがにアラサーであのキャラでは痛すぎますし、名前だけ借りてきたようなキャラになりそうで怖いですね」

月「お前が主役のスピンオフみたいにな」

L「ああ、ロサンゼルスBB連続殺人事件の事ですか?」

月「確かにあれも南空ナオミとメロの性格がおかしくなっていたけれども」

L「? メロって誰です?」

月「ん、そういえば誰だっけ? 人形?」

月「まあ旧世界のかませ犬、犬死のベストドレッサーの事は置いといて」

月「話を戻そう」

L「話……何でリュークの顔があんなに気持ち悪くなってるのか、ですか?」

月「違う。それは中村獅童のフェイシャルキャプチャーなんて余計な真似をするからだ」

月「何故僕が公式サイトにいないのか、だよ」

L「いえ、いますよ。トップページに」

月「え? どこ?」

L「ほら、左端」

月「……? この裸足で気持ち悪い竜崎みたいな奴か? まあ顔だけなら最も僕に近いかもしれないが」

L「そのさらに左です」

月「何かノイズみたいなのがあるな」

L「それが月君です。ちなみに右端に私もいます」

月「……何で主役級の僕達がこんな端に追いやられてるんだ?」

L「出番がないからです」

月「は?」

L「月君、我々は前作で死んだんです。そして、死んだ後にいくところは無」

L「出番なんてあるはずがありません」

月(ま……まさか……何を言ってるんだこいつ!?)

月(デスノートの主人公であるこの僕が新作に登場しないはずがない)

月(変な奴だとは思っていたが、マジでおかしいのか?)

L「とりあえずおかしいのは月君の方です」

月「ふ」

L「ふ?」

月「ふざけるな――――っ!!」

L「!?」

月「竜崎ぃ――っ!! お前だってあのスピンオフの評価で理解したはずだ!」

月「人気の為にはキラが必要! キラが正義!!」

月「そうだ竜崎、お前みたいに糞真面目にスピンオフなんかに出た人間が損をするんだ」

月「10年ぶりの続編が『L change the WorLd』になっていいのか!?」

月「デスノファンが馬鹿を見ずにすむ世の中……世界」

月「それを作る礎として『L change the WorLd』は死んだ!」

月「あの糞映画の死を無駄にしない為にも僕を出せと言っているんだ! 分からないのか!!」

L「とりあえず月君は殺します」

L「後、新作に松田さんは出るそうです」

月「松田ぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

月「出るなら『L change the WorLd』にしろ!! 何をやってる!?」

L「月君、少し落ち着いてください。そして落ち着いた後に絶対殺します」

月「こ……こうなれば……!」カチカチカチカチ

L「月君、何を――――!?」

夜神月 安楽死
デスノート Light up the NEW world に出演した後安らかに死亡



L「あっ」

月「くっはははははは!! ざぁまぁーみろ、デスノ2016!!」

月「お前等は僕を出演させるしかなかったって事さ!」

月「しかしノートに名前を書いた以上もう誰にも止められない! 手遅れだ!!」

月「劇場で会おう、竜崎!! ふははははははは!!」

L「…………」

L「……行ってしまった」

L「…………」

L「まあ回想シーンくらいなら出番あるかな」

おしまい。
読んでくれた人ありがとう。

オチを考えずに書き始めてはいけない。

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