男「俺に構わず早く逃げるんだ…!」グッチョリグッチョリ(22)

怪物「グギャアアアアアアアアアアアア!!!」

男「な、なんだこの化け物は!?」

女「いや!こないでっ!」

友「だめだ!このままじゃ女さんが!」

男「女あああああああああああ!!!」ダダダダダッ

グベチャア

女「いやああああああ男くぅぅぅぅぅぅぅん!!!」

友「そんな…男が化け物に…!」

怪物「グギャアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」モグモグ

男「二人共、俺に構わず…早く逃げるんだ…!」グッチョリグッチョリ

女「男を見捨てて逃げるなんて出来ないよおおおおお!」

友「もう男は助からない!早く逃げないと僕達まで捕まってしまぞ!」

男「女、友、今までありがとう…。お前らだけでも、生きるんだ…!」

グベチョグベチョパーンッ

女「いやっ!!いやあああああああああああああ!!!」

友「女!いくぞ!!」

男「そうだ!このままじゃ俺たちもヤバい!」

女「うっうっ…おとこくん…」ポロポロ

タッタッタッ

友「ここまでくれば大丈夫だろう…」

女「どうしてなの…おとこくん…おとこくんっ…」ポロポロ

男「いつまでもウジウジ泣いてんじゃねぇ!!!」

女「!!!」

友「そうだ。泣いたところで男が生き返るわけじゃない」

男「今は、残された俺達三人が生き残る方法を考えるんだ。死んだアイツの為にもな」

女「うん…、そうだね。こんなところでくよくよしてたら男君に怒られちゃうもんね!」

女「ありがとう!男君!友君!私頑張るよ!死んだ男君の為にも!」

男「ああ!それでこそ俺の知ってる女だ!」

友「とりあえず他の村人達と合流した方がいい。おそらく村長の家に集まっているはずだ。僕たちも急ごう」

男「ああ」

女「みんな無事だと良いんだけど…」


――――――――――――

ゴオオオオオオオオオオオオ

男「なんだよ…これ…」

女「村長の家が…燃えてる…!」

村長「お前たち!」

友「村長!これはいったい!?」

村長「化け物にやられたんじゃ…!まだ男の妹が中に!」

男「妹おおおおおおおおおおおおおお!!!」

友「待て男!無茶だ!」

女「男くぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん!!!」


メラメラ

男「妹!どこだ!」

妹「けほっけほっ、お兄ちゃん…!」

男「妹っ、無事でよかった!」

男「ここは危ない!早く逃げよう!」

ガラガラガラッ

妹「きゃあああああああああああああ!!!」

男「妹!危ない!」

バッ

ドシャアアアアアン


妹「お兄ちゃん!!!」

男「くっ、だめだ、足が挟まって動けねえ…」

友「大丈夫か男!」

男「友、妹を連れて早く逃げるんだ…!ここも長くは持たない…!!」

友「分かった!」

妹「いやっお兄ちゃん!」

男「ごめんよ妹、お前一人でも強く生きるんだ…!」

ガラガラグッチャアアアアアアア

妹「おにいちゃあああああああああああああああん!!!」

友「クソッ!男…!」

タッタッタッ

友「やっと出口だ!」

男「妹!無事だったか!」ギュッ

妹「お兄ちゃん!」

妹「私は大丈夫…でも…お兄ちゃんが…!」


女「そんな…男っ…」

友「男のやつ…、妹ちゃんを一人残して逝っちまうなんて…兄失格だぜ…」ホロリ

男「…村長、家を焼いた化け物は今どこにっ!」

村長「奴は何かを探しているようじゃった。村で破壊の限りを尽くすと、諦めたように阿蘇山の方へ飛んで行きおったよ」

女「なら今すぐそこへ!」

村長「駄目じゃっ!奴は強すぎる!今のお前達では歯が立たん…!」

友「じゃあどうすれば良いんだ!このまま指をくわえて見てろって言うのか!?」

村長「…球泉洞という洞窟に伝説の剣、アバリカスクエが眠っているという話を聞いたことがある」

村長「それを手に入れれば、もしかしたら奴を倒せるかもしれん!」

男「球泉洞…。行ってやろうじゃねぇか。アイツの敵を討つためにな!」



――――――――――――


男「行ってくるぜ、村長」

村長「球泉洞の中には古代人が造ったダンジョンがある、くれぐれも気を付けるんじゃぞ」

妹「みんな、絶対帰ってきてね…!」

男「ああ、俺たちは絶対に化け物を倒して帰ってくる。だから、待っていてくれ」

女「元気でね、妹ちゃん」

友「さあ、二人とも。行こう!球泉洞へ!!!」

男「おう!」
女「おう!」



―――――――――――――


友「ここが球泉洞か…」

女「この中にアバリカスクエがあるのね…」

男「絶対に見つけ出してやるぜ…!」

タッタッタッ


友「!二人とも!あれ!」

男「間違いない!あれが伝説の剣、アバリカスクエだ!」

女「やった!早く持って帰りましょう!」

謎の声「待つのだ」


男「だっ誰だ!」

番人「私はこの剣を守りし番人だ。貴様らには指一本触れさせん!!!」

友「クソッまさかこんな奴がいるなんて…!」

男「倒しちまえばいい話だ!行くぞみんな!」

番人「死ねええええええええええええええ!!!」

ガズボズボオオオオオオオオオ

男「ぎゃあああああああああああああ!!!」
友「ぎゃあああああああああああああ!!!」
女「ぎゃあああああああああああああ!!!」

男「このままじゃ全員お陀仏だ…、いったいどうしたら!」

友「………僕に任せてくれ…」

女「友君、ま、まさか…!」

男「友!あの技は駄目だ!使ったらお前の体が持たない!」

友「男……、女ちゃんのこと、たのんだよ」キュイイイイイイイイイイイイインッ

男「友夫おおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

女「友くぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅン!!!」


チュドーン

番人「まさか、この俺が、負けるなんて…、ガクッ」

男「友のやつ…無茶しやがって…」グシグシ

女「ありがとう…友君」ウルウル

男「友、この剣、大切に使わせてもらうぜ…」

男2「待ってろよ化け物、絶対てめぇをぶっ倒してやるっ!」


―――――――――――――


男「ここが阿蘇山か…」

女「気味の悪い所だね…」

男2「この山のどこかに奴の隠れ家がある筈だ」

女「ねえ、あそこにお城みたいなのがあるよ!」

男「きっとそこに違いない!行くぞみんな!」

女「うん!」
男2「おう!」


タッタッタッ


男「城についたぜ」

女「この中に、奴が居るのね…」

男2「迷っていても仕方ない。さあ、行こう!」

ギィィィィィィイ

化け物「クックックッ、よく来たなお前達」

男「化け物…!」

化け物「男、貴様から来てくれるとは、探す手間が省けたぞ」

男「なんだと?どういうことだ!」

化け物「私の力は封印されていて、まだ完全ではないのだよ」

化け物「だから私はその災いの力が封印されている場所を探さなければならなかったのだ」

女「ま、まさか!」

化け物「そう、その封印場所とは男、貴様の命そのものなのだ!」


男「そんな、俺の命に化け物の力が封印されていたなんて…!」

化け物「つまり、貴様が死ねば私は完全体となれるのだ!死ねええええええええええ!!!」

三人「うわああああああああああああああ!!!」ドギャアアアアアン

男2「クソッ!俺達だけじゃ手に負えない!」

男「何か倒す方法はないのか!」

女「誰か…!助けて…!」

村長「お前達!」

男「村長!?」


妹「お兄ちゃん!」

村人「助けに来たぜ!」

おばちゃん「もう安心だよ!」

少年「僕達も手を貸すよ!」

勇者「お前達には世話になったからな!」

友「まったく、僕がいなきゃてんで駄目なんだから」

幼女「わたしもちからになるよっ!」

僕っ娘「こんどは僕が君たちを助ける番だ!」

番人「私のことを忘れてないかい?」

チャラ男「へへっ俺の力見せてやるよ!」

許嫁「こんなところで死なれたら困るんだから!」

みのもんた「皆で力を合わせればきっと勝てる!」

魔王「私も見てみたいのだ。魔物と人間が共に歩む未来を!」

女「みんな!」

化け物「死ねえええええええええええええええええ!!!」


デデデドゥゥゥゥゥゥゥゥンッ

村長「ぎゃあああああああああああああ!!!」
妹「ぎゃあああああああああああああ!!!」
村人「ぎゃあああああああああああああ!!!」
おばちゃん「ぎゃあああああああああああああ!!!」
少年「ぎゃあああああああああああああ!!!」
勇者「ぎゃあああああああああああああ!!!」
友「ぎゃあああああああああああああ!!!」
幼女「ぎゃあああああああああああああ!!!」
僕っ娘「ぎゃあああああああああああああ!!!」
番人「ぎゃあああああああああああああ!!!」
チャラ男「ぎゃあああああああああああああ!!!」
ジョセフ「ぎゃあああああああああああああ!!!」
許嫁「ぎゃあああああああああああああ!!!」
みのもんた「ぎゃあああああああああああああ!!!」
魔王「ぎゃあああああああああああああ!!!」
男2「ぎゃあああああああああああああ!!!」
女「ぎゃあああああああああああああ!!!」

男「みんなあああああああああああああああああ!!!」

化け物「ふん、たわいもない」

男「……許さない」

化け物「ほう?」

男「お前だけは絶対に許さない!!!」

男2「この手でぶっ倒してやる!!!」

男3「もう俺たちを止めることはできないッ!!!」

男4「怒らせたな…、この俺をッ!!!」

男5「地獄に突き落としてやる!!!」

男6「俺の眼を見ろ、これが怒りに燃えている漢の眼だッ!!!」

男7「貴様に恐怖を教えてやる!!!」

男8「泣いて謝ったってもう遅いぜ!!!」

男9「俺の足を舐めな!!!」

男10「あいつらは死なねぇ、俺の心の中で生き続けてんだ!!!」

男11「見ろッ、これが俺の本当の力だ!!!」

男12「この戦いが終わったら、告白するんだッ!!!」

男13「お前も本当は分かってるはずだ!こんなこと無意味だって!!!」

男14「てめェの一族皆殺しだッ!!!」

男15「共に行こう、地獄の底へ!!!」

男16「こんなのっ、こんなのってないよっ!!!」

男17「し゛に゛た゛く゛な゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」

男18「戻れッ戻れよおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

化け物「貴様等だけで何ができる!!!死ねえええええええええええええ!!!」グオオオオオオオオオオオオオオッ

男「今こそッ!全員の力を一つにするんだッ!!!」


男「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
男2「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
男3「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
男4「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
男5「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
男6「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
男7「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
男8「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
男9「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
男10「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
男11「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
男12「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
男13「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
男14「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
男15「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
男16「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
男17「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
男18「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

キュイイイイイイイイイイイイイイイイイインッ

化け物「そ、そんな馬鹿なッ!なぜこれほどの力が残っている!!!???」

男「みたか化け物ッ!!!これが……ッ!!!」

男達「友情の力だああああああああああああああああああ!!!」ビィィィィイイイイイイイイイイイイムッ

化け物「ぎゃああああああああああああああああああああああああ!!!」ピチュウウウウウウンッ



―――――――――――――――――――

――――――――――


「ねぇ、ちゃんと聞いてる?」

「あぁ、悪い、少し昔を思いだしてな」

「もう、しっかりしてよ。あなた、もうすぐパパになるのよ?」

「ああ、そうだな」

「…こんな平和な時間が、永遠に続いたら良いな」

「続くさ」

「この世界に、愛がある限り」


―――THE END―――

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom