咲「リンシャンロンパ」 憧「希望の雀卓と絶望の高校生雀士」 誠子「2スレ目!」 (211)


このスレッドは、咲-Saki-キャラクターでダンガンロンパをやるスレです。
全体的に推理部分はガバガバでお送りします。

ちょこちょこ安価を出す予定ではありますが、
推理部分がガバガバ仕様なのもあって、学級裁判等は非安価を予定してます。
人が増えて希望があればもしかしたら安価にするかも、程度で。

一部オリジナル設定がございますので、苦手な方はご注意ください。

あと、キャラが死にます。当然ですが死にます。苦手な方はご注意ください。


【前スレ】
咲「リンシャンロンパ」 洋榎「希望の雀卓と絶望の高校生雀士」
咲「リンシャンロンパ」 洋榎「希望の雀卓と絶望の高校生雀士」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1459958658/)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1464110530


【参加メンバー】

●アサミ ハナコ
●アタゴ ヒロエ
○アタラシ アコ
○アラカワ ケイ
○イケダ カナ

●カクラ クルミ
○カドマツ ヨウコ
○カミガキ メグミ
○カリジュク トモエ
○コバシリ ヤエ

○ササノ イチゴ
○シミズタニ リュウカ
○シンメン ナギ
○ツジガイト サトハ
○トウヨコ モモコ

○ヒモリ チカコ
○マタノ セイコ
○ミヤナガ サキ
○ヤスコウチ ヨシコ
○リュウモンブチ トウカ

【残り 17人】


咲「私は……清水谷先輩達とお喋りでもしてこようかな」

誠子「おお、意外なチョイス」

咲「あんまり、ここに来てからお話してなかったから……」

誠子「まあ、でもいいかもね」

誠子「関西の人、フランクで話しかけやすいし」

ゲシ

誠子「あたっ!?」

誠子「な、何!?」

憧「あのさ、もうちょっとデリカシーってもんを……」

咲「……大丈夫」

咲「洋榎先輩のことを思い出すと辛いし、連想すると胸が締め付けられるけど……」

咲「でも、だからこそ、洋榎先輩のためにも、頑張らなくちゃって思うから」

咲「私じゃ、引っ込み思案で、力及ばずかもしれないけど……」

咲「洋榎先輩みたいには、できないかもしれないけど……だけど」

咲「私も、洋榎先輩みたいに、いろんな人に、手を差し伸べられる存在でいたいから」

誠子「そっか……」

憧「……」


咲「あの……」

竜華「ん?」

憩「あ、咲ちゃんやん~」

竜華「どーかしたん?」

咲「その、ちょっとお話でもどうかなーって……」

竜華「おお、意外や……!」

竜華「お姉さんがめちゃくちゃ愛想悪いから、てっきり妹さんもかと」

憩「実際、あんま絡んでこんかったしね~」

咲「あ、あはは……」

咲「その、ちょっと人見知りで……」

憩「うんうん、分かる分かる~」

憩「ちょ~っと話しかけ辛い人多いもんねえ、インハイ出場選手って~」 ウンウン

竜華「多分筆頭やで、常時ナース服着たヤツと愉快な仲間たち」


竜華「まあでも、話せてちょっと嬉しいかな」

咲「え?」

憩「自覚ないのかもしれへんけど、皆気にかけとるんよ~?」

竜華「なにせ、インハイチャンプやからな」

咲「そ、そそそそんなこと……」

竜華「あるて」

竜華「また近い内に打ちたいもんやわ」

憩「そうそう」

竜華「まあ、今日打つ相手はもう決めてもーてるんやけども」

憩「……それに、な」

咲「?」

竜華「……洋榎が、気にかけとったからな」

竜華「どーしても、気になってまうわ」

咲「……」

咲「洋榎先輩とは、仲が良かったんですか?」

竜華「んー……」

竜華「どうやろなあ」

憩「よかったんちゃうかな~」

竜華「微妙ちゃう?」

竜華「……どちらかというと、同じ道を目指すライバルって感じやったし」

竜華「それに、試合で顔突き合わす時も大体セーラと絡みよったしな」

竜華「……それでも、面はよう合わせとったわ」

憩「いつも会っとる分、どうしても、なあ~」


咲「あ、じゃあやっぱり、お二人同士も……」

竜華「よう面は合わせとる方かな」

憩「個人戦とかでも、よう会うよな~」

竜華「まあ、それでもプライベートの連絡先は、よう知らんかったんやけどな」

咲「そうなんですか?」

竜華「病んどるタイプは怜で手一杯やし……」

咲「?」

憩「も~、そういう相談にも乗ったるのに~」

竜華「病んどるヤツを手塚ゾーンしとるヤツのアドバイス、いろんな意味で怖すぎるわ」

憩「いやいや、ちゃんと有用やって」

憩「どうすれば介護疲れせーへんとか、色々教えるたるよ~?」

竜華「そっちなん!?」

竜華「病気治すためのハウツーでなしに!?」

憩「言うて、まだプロのドクターでもなんでもないから~」

咲「あ、あはは……」

咲(か、変わった人かもしれない……)


憩「それに、介護疲れも結構申告南予~?」

憩「医療目指すもんなら知っとかな」

竜華「別に目指しとらんから」

憩「もしくは、身内の介護する立場なら知っとかな」

竜華「身内にはおらんから!」

憩「まったまた~」

憩「いずれは園城寺竜華になるんやろ?」

竜華「女同士」

咲「出来る国もあるみたいですよ」


竜華「それに、まあ、面倒やけど、怜の世話はしんどいとか思ったことないし……」

憩「愛やなあ~」

咲「え!?」

咲「もしかして、清水谷先輩って……!」

竜華「ああ、もう、なんやねんそのガールズトークだうわあ~みたいな顔!」

竜華「そーいうんとちゃうから!」

憩「照れんでもええのに~」

憩「あ、何やったら、こっそり生理周期把握するええ方法教えましょか~?」

竜華「いらんわ!!」

咲「……」

咲(荒川先輩は、良く分からないけど変わった人みたい)

咲(清水谷先輩は、まともな人かな……)

竜華「大体生理周期やったら、ちょっと体温サーモグラフィーで調べたら簡単にやな……」

咲(違う! この人も変態だ!!!)

憩「そんなことも出来るなんて、人間サーモグラフィー半端なくてちょっと引きますわ~」

竜華「ちょ、距離とらんといてや!」

咲「……」

咲(ひょっとして、洋榎先輩が一番マシだったんじゃ……) ゲッソリ



▼シミズタニリュウカの好感度が上がった!
▼アラカワケイの好感度が上がった!


咲「……あ」

竜華「どないしたん?」

咲「いえ……」

咲(そろそろ行かないと、約束の時間になっちゃう)

咲(……どうしよう)

咲(お近づきの印とかって、いるのかな……)


プレゼントをあげますか?
>>9 (無効な内容は安価下)
A:はい(相手とプレゼント名を併記)
B:いいえ

※あげられるのはこの場に居る竜華、憩にのみ

【現在の所持プレゼント】
46:イン・ビトロ・ローズ
74:だれかの卒業アルバム

間違えた、安価>>11に変更
取られなかったら寝る

A
竜華
イン・ビトロ・ローズ


咲「あの、これ……」 スッ

竜華「ふえ!?」

憩「うわあ、綺麗~」

竜華「ええの!? こんなええもん貰ってもうて」

咲「はい」

咲「……それに、やっぱり少し、元気がないかなって思って……」

竜華「……」

咲「洋榎先輩とも、付き合いは長いようでしたし……」

咲「洋榎先輩と同じで、あんまり凹んでる姿とか、見せられないかもしれませんけど……」

咲「たまには、その、泣いてもいいとは思います」

咲「それで……すっきりと、してほしいって、洋榎先輩なら思うかなって」

咲「だから――」

咲「洋榎先輩みたいに、これは、そんな人に、贈りたくって」

竜華「……」

竜華「うん、ありがとな……」

竜華「大事にするわ、ほんま」 ニコ


▼シミズタニリュウカの好感度が上がった!


【ホール】

ガチャ

咲「……」 ソローリ

咲「新子さん……?」

咲(まだ来てないのかな……)

憧「五分前行動。真面目だね」

咲「わあっ」

咲「びっくりした……」

咲「何でそんなところに……」

憧「この前の裁判で外した推理の再利用予防のためのちょっとした実験」

咲「ふえ?」

憧「中が見えないタイプの部屋で、ドアの横に張り付いてたら意外と気付かないなって」

咲「お、脅かさないでほしいかな……」

憧「でも、咲もやるじゃない」

憧「無警戒でノコノコ入ってこなかったし」

憧「ノコノコ入ってきてたら、後ろからグサッと行かれてもおかしくはなかったしね」

咲「そんな、こと……」

咲「……」

咲(でも、確かに……)

咲(少し警戒して、中の様子を窺ったことは、否定出来なかった……)


憧「さて、案の定時間ギリギリに来た無防備な馬鹿は置いておいて……」

誠子「ひ、ひどい!」

誠子「ちょっと遅れて部屋に駆けこんだだけでこの言われよう!」

憧「冗談よ」

憧「でももうちょっと警戒心持った方がいいとは思うわ」

憧「約束の時間なのに無人に見える状況で、よく無防備にズカズカ入れたわね」

誠子「いやー、面目ない……」

咲「あの、それでお話って……」

憧「……」

憧「朝も言ったけど……」

憧「この合宿は、一人よりもチームの方が有利なように出来てるわ」

憧「だから――改めて手を組みましょう、咲、誠子」


誠子「手を組むって、何か聞こえが悪いなー」 ハハ

憧「……そうね」

憧「敢えて、聞こえが悪く言ったんだもん」

誠子「へ?」

咲「……」

憧「もうすでに、仲良しグループが形成されつつある」

憧「どこかに混ざるなら、今がラストチャンスと言っても過言じゃない」

憧「……例え今ここで、色々誤魔化して手を結べても……」

憧「後から揉めて解散したんじゃ意味が無い」

憧「それどころか、他のグループに今更入れない状態にでもなろうものなら最悪なの」

憧「だから――本音で行こうと思ってね」

咲「……そう、ですね」

咲「全幅の信頼をおく仲間になるなら、本音で語れる必要は、あると思います」


誠子「咲までそんな……」

咲「……それで……」

咲「ここに私達だけで呼び出したってことは……」

咲「あるんだよね」

咲「何か、あまり周りに聞かれたくなくて、言っておきたいことが」

憧「まーね」

憧「……このゲームはさ、はっきり言ってアタシたちの手に余る規模だと思う」

誠子「まあ、そうだよな」

咲「ゲームって言い方は正直気に入らないけど……」

憧「そう?」

憧「ま、そういうのをズバズバ言うのも仲間には必要だからね」

憧「ゲームって表現がしっくりくるけど、次から気をつけるわ」

憧「まあとにかく、コレは手に余る」

憧「……全部を掬いきろうとすると、手から全部がごそっと落ちてしまうほどに」

咲「……」

憧「じゃあ、どうする?」

憧「全部を救うなんて、無理だとしたら」

咲「……数を、減らす」

咲「自分の手に収まる程度の数に」

咲「……そういうこと?」

憧「……そう」

憧「別に積極的に殺そうなんて言うつもりはない」

憧「ただ――」

憧「誰かと味方になるってことは、他の全員の味方にならないっていうこと」

憧「アタシは死にたくないし、そのために仲間を作る」

憧「……自分達が生き残るためなら、他のグループを蹴落とすことも厭わない」


誠子「そ、そんなこと……!」

憧「出来るし、しないといけないの」

憧「……それに、アタシ達は、すでに自分の命惜しさに他人を蹴落としている」

憧「シロという名のグループのため、クロであった胡桃を、ね」

咲「……」

誠子「そりゃ、そうだけど……」

憧「咲」

憧「アタシは――あの裁判での咲のこと、ものすごく評価してる」

憧「誰より辛かったはずなのに、それでも咲は真実を追い求めることができた」

憧「あの場にいた誰より冷静に、誰より理性的に、犯人を暴いてみせた」

憧「……あまりに堂々としていて誰も気付いていなかった返り血にも気付いてみせた」

憧「アタシは咲のことを買ってる」

憧「咲は賢いし、発想力もある」

憧「それになにより――冷静に考えて、感情よりも理を優先できる」

憧「そこを何より評価してるの」

誠子「感情より……って……」

誠子「普通は感情でどう思っても、理を優先させるもんなんじゃ」

憧「ま、いちごみたいなのは極端としても……」

憧「例えばベタオリすべき場面なのに、上がりを諦めきれずに、中途半端なスジに頼った回し打ちをしてしまう、なんてことあるでしょう?」

誠子「そ、それを言われちゃうと……なんとも……」

憧「咲は、そこで理を取れる。そんな強さがある」


憧「だから、声をかけたの」

憧「仲間になる利点が大きいから」

誠子「利点、って……」

憧「……悲しいけど、今の状況だと、利点で繋がるしかないのよ」

憧「それに、咲を選んだのにはもう一個理由があるわ」

咲「ふえ?」

憧「例え手を組めなかったとしても、アタシに損が発生しない」

憧「それだで、声をかける価値があった」

誠子「損が発生しない……って……」

誠子「他の人と較べて……?」

憧「そう」

憧「冷静な思考が出来るみたいだし、そのうえ――人見知りみたいだから」

咲「うっ……」

憧「同盟を結んだ後のために、ここで好感度が下がるよな発言をしても……問題はないのよね」

憧「だって、正直引っ込み思案の咲よりは、信頼得る自信があるし」

誠子「ちょっ……」

咲「……否定はできない、かな」

憧「だから、それを自覚してる咲は、アタシがここでヘイトを稼ぐ発言をしても、誰かに告発することができない」

憧「それをされたアタシは当然真っ向から信用勝負に出るし、仮に負けなくても完全に対立を周りが知る所になる」

憧「貶め合いがあったと皆に知らしめてしまううえに、自分を襲う言い訳まで用意してしまう」

憧「……賢い賢い咲だからこそ、その心配はない」

憧「咲は、そんなことを望むタイプじゃないしね」


誠子「ヘイト……」

咲「ざっくり言うと、好感度ゴリゴリ下げてる、みたいな感じです」

憧「……どう考えても誰かとグループを組んでいた方が後々ラクだし有利」

憧「アタシはヘイトを稼ぎたくない」

憧「だからあんまり賛同できないことでも、多数派にはある程度流れてみせてるのよ」

咲「辻垣内さんとは逆の戦法ですよね」

憧「まあね」

憧「……正直、アタシは智葉に近い考えをしてる」

憧「でも、アタシは智葉みたいに振る舞う気はない」

憧「ああやってヘイトを集めるのなんて愚の骨頂だからね」

誠子「確かに、信頼感と好感度はボロボロっぽいけど……」

憧「アタシだって、その辺は上手く立ち回りたいもん」


憧「だから――ここでしか言わない」

憧「ここでしか言えない」

誠子「……?」

憧「でも、言っておかないといけない」

憧「全てを曝け出せるくらい信頼するなら、今言っておいた方がいい」

憧「それに――」

憧「これを聞いた上で同盟を結ぶなら、今話しておく意義はある」

咲「……一体どういう話しなのかな……」

誠子「そうだよ、まず言ってくれないことには……!」

憧「……」

憧「ねェ、二人共」

憧「……この人邪魔だな、って思う人はいる?」

咲「…………え?」

憧「極端な言い方、しようか?」

憧「出来ることなら、死んでくれると有り難い人」

憧「2人には――そんな人、いる?」

誠子「なっ……!」

咲「……」

憧「腹の探り合い中、みたいな顔しないでよ」

憧「これはあくまで腹を割る本音トーク」

憧「……だから、アタシから挙げてもいいわよ」

誠子「挙げ……って……」

憧「……」

憧「アタシは、いる」

憧「出来ることなら――退場してほしい人物が」


誠子「なっ……!」

誠子「そんな……」

咲「……」

誠子「……」

誠子「ち、ちなみに……誰……?」

憧「あ、なんだかんだで聞くんだ」

憧「教えてもいいけど、完全にオフレコだからね?」

誠子「いや、さっき憧が言ってた通り、言えないってこっちは」

憧「咲はともかく、誠子はそれなりに社交的だし全国常連で顔広いでしょ」

憧「誠子相手に信用勝負は骨が折れるからしたくないのよ」

咲「そ、それで……相手は……」

憧「……」

憧「辻垣内智葉と、佐々野いちご」

憧「この2人は、色々と邪魔になると思ってるわ」

眠気が限界なので中断します
誤字脱字系は申し訳ない、寛容な精神で見て脳内修正していただけるとありがたいです

またちょいちょいやります


咲「そんな……」

咲「なんで……」

憧「……言わなくてもわかってるんじゃない?」

憧「辻垣内智葉なんて、見るからにヤバイし」

誠子「確かに、協調性には欠けるけど……」

憧「何が厄介って、あれだけ自由に振る舞ってても、あんまり勝てる気がしないことなのよね」

憧「隙がないっていうかなんっていうか……」

誠子「確かに、強そうだよね、何か」

憧「力が強いわけじゃないけど、容赦のない戦いで強そうとか、そっち系ね」

憧「単独行動取るだけの自信がありそうなのは確かなのよね」

憧「……例えば誰かを殺すとして、その相手に選びたい?」

誠子「嫌だよねえ、単独行動してるけど」

憧「そのうえ、頭も回るみたいだしね」

憧「……これでずっと敵に回らないなら頼れるけど、そういうわけでもなさそうだし」

憧「敵の可能性があるとすれば裁判でも盲信は出来ない」

憧「そのくせ無視できない程度には裁判でもわかってるみたいな顔してるし……」

憧「実際一部のアホと比べると、まともな意見を出してくるからね」

憧「……まとも故に厄介なのよ」


憧「一方でいちごは逆ね」

憧「……話が通じない可能性が大いにある」

誠子「……」

咲「そんな……い、今は確かにショックが大きいですけど……」

憧「……」

憧「いちごは、胡桃と洋榎を選んだのよ」

憧「そして、アタシ達を殺そうとした」

憧「その事実は覆らないし、そう易易とどうにかなるものじゃないわ」

憧「……それに、心をすり減らしてる娘は、何しでかすか分からないし」

憧「理屈が通用しないって意味じゃ、智葉より厄介よ、あの娘」

咲「……」


憧「別に、積極的に殺そうってわけじゃあないわよ」

憧「自分がクロになるつもりはないしね」

憧「……ただ……」

憧「助けたくないっていうのも本音」

憧「出来ることなら早期に退場してくれるのが望ましいとすら思ってる」

誠子「でも……」

憧「誰かを愛するってことは、他の誰かを愛さないっていうこと」

咲「……っ」

憧「誰に退場してほしいか、って言うとアレだけどさ」

憧「誰には特に死なれたくない――とかは、あるでしょ」

憧「そうやって上からズラッと並べていくと、どうしても最下位は出る」

憧「それだけのこと」

憧「アタシ達は、最下位の方に位置づけなかった相手――優先度の高い相手と、助け合う」

憧「聞こえは悪くなるけど、アタシはそれが必要になってくると思ってる」

憧「だから、まだ別の連中と組める段階で、こーいう黒い話もしてるの」

憧「どう?」

憧「これでもまだ――アタシと組んでくれる?」


誠子「……」

咲「……」

誠子「私としては、お断りしたいかなあ」

憧「……」

誠子「そりゃ、私だって咲は贔屓したいから気持ちは分かるけどさ」

誠子「あんまり、こう、優先順位最下位とか決めちゃうのはね」

誠子「まあ、甘いだけなのかもしれないけどさー」

憧「……」

憧「咲は?」

咲「……」

咲「私も……」

咲「そりゃあ、ちょっとは優先順位もあるかもしれないけど……」

咲「それでも私は、もう誰も死なせたくない」

咲「例え相手が一番優先順位が低い人であっても、その人が助かるように尽力したい」

憧「……その結果、自分が不利になるとしても?」

咲「……はい」


憧「…………そう」

憧「それじゃ、今話したことは全部忘れて」

咲「……うん」

憧「これからも、最低限仲良くしてもらえることを願うわ」

咲「そ、それは勿論……!」

咲「私は新子さんとも仲良くしたいと思ってるし……」

誠子「うん、そうだよね」

憧「……」

ガチャ

透華「あら……早いですわね」

憧「トーカ……」

ちゃちゃのん「……」

咲「あ……」

ちゃちゃのん「……」


咲「あ、その……」

ちゃちゃのん「……」

咲「裁判のことは、ごめんなさい……」

咲「私だって、好きでやったわけじゃないけど……」

咲「それでも……」

ちゃちゃのん「……」

ちゃちゃのん「ええよ……」

ちゃちゃのん「本当は……分かっちょるもん……」

ちゃちゃのん「咲ちゃんは悪うない……」

ちゃちゃのん「悪いのは……胡桃ちゃんとちゃちゃのんだって……」

透華「……」

透華「すぐには難しいかもしれませんが、少しずつ、自分や周りを許せるようになりますわ」

誠子「あ、じゃあ、よかったら、一緒に打たない?」

誠子「少しでも一緒に居たほうが打ち解けるよなー、なんて」

憧「それ声に出しちゃうんだ……」

誠子「いいよね?」

憧「……ま、いいけどね」

憧「それより透華、ちょっといい?」

透華「?」

透華「なんですの?」

憧「ここじゃなんだから、外で――」

透華「……かしこりましましてよ」

ガチャ

咲「……」

誠子「行っちゃった」


ガチャ

華菜「早いなー」

やえ「やあ」

咲「あ、どうも」 ペッコリン

誠子「2人一緒なんだ」

華菜「まーなー」

華菜「打とうって約束していたし」

誠子「そっか」

咲(その後も、ぞろぞろと人が集まってきた)

咲(私は、ちょっとだけだけど、ささのん先輩と話をしていた)

咲(少しでも、洋榎先輩が亡くなる前の関係に戻れるようにと)

ガチャ

透華「あら、随分と集まr――――」

透華「ッ!?」

透華「なっ、貴女がた、何をしてますの!?」


華菜「へ?」

華菜「何って……」

桃子「麻雀の準備っすけど……」

憧「この電子手帳、便利よねえ」

憧「席に座って、かざすことで、最終的な点数全部データに遺してくれるし」

やえ「おかげで気軽にホイホイ席は変えられないんだけどなー」

咲「…………あ」

咲(そこで、気が付いた)

咲(龍門渕さんが、何を危惧していたのか)

咲(一体何故、顔色を変えていたのか)

咲「ああっ……!」

誠子「どうしたの?」

咲「ど、どうしましょう……こ、これ……!」


咲「前の時は……5卓成立していた……」

咲「20人、いたから……」

透華「ええ……」

透華「ですが今は、愛宕洋榎、浅見花子、鹿倉胡桃を欠いて、17人……」

咲「卓が……1つ減る……」

透華「ええ……本当なら、サンマの卓を2つ用意すべきだったんですわ……」

透華「ですが……」

憧「あちゃー、もう4人卓が4つ出来ちゃってるねえ」

透華「私がいればこんなことにはっ……!」

透華「も、モノペン!」

モノペン「ん? なんだい、透華クン」

透華「雀卓を増やすため、着席登録した電子手帳のキャンセルを要求しますわ!」

モノペン「だめだよお、人生にやり直しなんて効かないんだよ!」

モノペン「大体技術的にも相当面倒くさいんだから!」

モノペン「ここで打ちますって決めて座った以上、ちゃんとそこで打ち続けてよね!」

モノペン「そもそも君達が、打ちたい相手と打とうとしてその席順になったんだから、今更文句なんて言われても困るよ!」

透華「くっ……!」


透華「そ、それなら、猶予を!」

透華「麻雀は打ちたいのに、撃てない状況になっただけですの!」

透華「3日以内に麻雀しないとアウトのルールを適用するというのは些か狭量では?!」

モノペン「ダメダメ」

モノペン「そのへんの自己管理だって、大事な能力なんだから」

咲「この顔ぶれ……」

咲「雀卓に座れないのって……」

ガチャ

智葉「……ほう、全員揃っている、か」

憧「ええ」

憧「お生憎様――全員もう揃って、席だって決まってるのよねェ」

憧「可哀想だけど――ここには席がなさそうよ、辻垣内先輩」 ニィ

眠気で意識ボロボロなので中断しあす

サンマ3の四人2では?

>>48
おっしゃるとおりですわ、申し訳ない
各自脳内補完いただければと思います

深夜更新は寝ぼけやすいんですが、かといって早い時間に出来る見通しも経ってないので、地道にいきあす


智葉「……なるほどな」

智葉「雀卓を先に埋め、おしおきを受けさせることによって、クロにならずに人を減らせる、か」

智葉「実に優秀なクロが混ざっているようじゃないか」 クク

憧「可哀想だけど……でもこれは校則違反」

憧「実際、学級裁判にはならないのよね?」

モノペン「はい、そうですよ」

モノペン「もっとも、辻垣内智葉サンが“おしおきされれば”ですけどね」

憧「…………!?」

智葉「クク……」

智葉「満席のようだし、今日の麻雀は諦めるとでもしよう」

智葉「ああ、私のことは気にするな」

智葉「昨日、探索を放り投げて、たっぷり打ったばかりだからな」

憧「……ッ!」 ギリッ

智葉「私を殺したい奴がいたなら――残念だったな?」 

憧「……やっぱり厄介だわ、アンタ」 ボソ

智葉「ふっ……」 ガチャ

スタスタスタ

憧「……」

透華「助かった……んですの……?」

咲「……」



咲(確かに……辻垣内先輩は助かった)

咲(そのことに、皆意識が行ってるのか……)

咲(それとも、無意識で考えないようにしてるのか……)

咲(誰も、辻垣内先輩が口にしたような罠の可能性に言及しなかった)

咲(……)

咲(でも、それでよかったのかも知れない)

咲(結果として誰も死ななかったんだし、揉めることは本意じゃないから)

咲(……)

咲(新子さん……)

咲(いろんな卓を設定してたけど……)

咲(こうなったのは、偶然だよね……?)


咲(麻雀は、滞り無く終わった)

咲(……あまり、いい雰囲気とは言いがたかった)

咲(不都合でもあるの、って言われたら困るからか、誰も昨日辻垣内先輩と打った相手について聞かなかった)

咲(多分そこまで考えてない人もいるんだろうけど)

咲(とにかく……)

咲(これでもう、麻雀ですら足並みを揃えることが難しくなってきた)

咲(各々が、自分のために単独行動を始めて、こっそり打ち始めるようになるんだろうな……)

咲(このままじゃ――モノペンの思う壺なのに……)

???「……ちゃん……ちゃ……」

誓子「咲ちゃん!」

咲「ふえ!?」

咲「あ、桧森先輩……」

誓子「どうしたの、ぼーっとして」

咲「あ、いえ、ちょっと……」

誓子「……ねえ、この後暇?」

咲「?」

誓子「久々に、ちょっと一緒に過ごさない?」


【誓子の部屋】

誓子「いらっしゃい」

咲「……」

咲(部屋には入れてくれる、かあ……)

咲(意外とちょろいのかも……)

咲「あ、また変なもの増えてる……」

誓子「あのガチャ、内訳とか一切不明なのをどうにかしてほしいわよね」

誓子「ほしいのあったらじゃんじゃん売っちゃうからね」

咲「ありがとうございます」

咲「……でも、メダルがもう残り少なくて」

誓子「あ、そっか、メダル増えたの、共有してなかったっけ?」

誓子「各部屋に、4枚ずつ増えてたよ」

誓子「……ちなみになんでそんな半端な数字にしたのかモノペンに聞いた所……」

咲「聞いた所?」

誓子「誰かの命が“おしまい”になったから、それに引っ掛けて“お四枚”なんだってさ」

咲「……」

誓子「わ、私が言い出したんじゃないから、そういう顔での無言抗議はモノペンにね!」

舟漕ぎだしたので全然進められてないけど一旦中断、すまんな

夜分だけど投下します
自由安価出して人いなかったら寝るいつものパターンです


誓子「部屋のメダルはちゃんとキープしておいた方がいいわよ」

誓子「……廊下や施設のメダル、もうほとんど残ってなさそうだし」

咲「そうなんですか?」

誓子「うん……」

誓子「どうやら、辻垣内さんが、初日にメダルが隠れてそうな所だけ集中して探してたらしくて……」

咲「なんでそんな……」

誓子「……」

誓子「多分、私対策なんだったんだと思う」 ショボーン

咲「え?」

誓子「ほら、メダルと色々交換しようっていろんな人に声かけてたじゃない」

誓子「……だからかな」

誓子「その、昨日、メダルを渡されたの」

誓子「昨日麻雀を打てば、このメダルをやる――って」

咲「……!」

誓子「……私なの。昨日辻垣内さんと打ってたのは」

誓子「空気が悪くなっちゃって、言い出せなかったけど……」

誓子「結果、もっとなんだか空気が重くなっちゃって……」

誓子「皆情報を隠すようになっちゃったら、私のせいかなぁ……?」

咲「そ、そんなこと……」


咲「……」

咲「ちなみに、他の2人は……」

誓子「……」

誓子「恵と、新免さん」

誓子「葉子は、一応壊せる所探すって言ってたけど……」

誓子「恵は、ちょっと疲れたみたいで……」

咲「新免さんは……?」

誓子「良く分からない……」

咲「……まあ、そうですよね」


誓子「……咲ちゃん」

咲「はい」

誓子「ありがとね」

咲「え?」

誓子「ん、なんかさ」

誓子「ちょっとお話してスッキリした」

誓子「葉子や恵とはよく一緒にいるけど……だからこそ、共犯者みたいな感覚だったし」

誓子「咲ちゃんに吐き出したことで、ちょっとだけ、気持ちが軽くなったわ」

咲「いえ……そう言って頂けるとありがたいです」

誓子「咲ちゃんにだったら、いつでも大安売りしちゃうから、何か欲しいものがあったら声をかけてね!」

誓子「何なら、どうしても欲しい物があるなら言ってくれれば、ガチャ回して出てきたら優先的にあげちゃうわ!」

咲「あ、ありがとうございます」

誓子「でもこれは秘密だから」 シーッ

誓子「何か安く買ったり、欲しいものがある場合は、二人っきりの時に……ね?」


【自室】

咲(あの後も、桧森先輩とおしゃべりをした……)

咲(やっぱり……)

咲(疑い合うよりは、信じ合いたいな……)

咲(あんまり、お喋りは得意な方じゃないけど……)

咲(明日も、誰かと一緒にすごしてみようかな……)

キーン、コーン……カーン、コーン

モノペン『えー、校内放送でーす。午後10時になりました』

モノペン『ただいまより“夜時間”になります』

モノペン『間もなく食堂はドアをロックされますので、立ち入り禁止となりま~す』

モノペン『ではでは、いい夢を……おやすみなさい……』

咲「……」

咲(眠ろう……)

咲(まだまだ皆気まずいけど、それでも……)

咲(明日はもうちょっと、皆と仲良くできたらいいな……)



【Day7 END】


【Day8】



キーン、コーン……カーン、コーン

モノペン『オマエラ、おはようございます!』

モノペン『朝です、7時になりました! 起床時間ですよ~!』

モノペン『さぁて、今日も張り切っていきましょう~!』

咲「ん……」

咲(朝、か……)

咲(食堂、行かなくちゃ……)


【食堂】

咲(食堂は、相変わらず人がまばらだった)

咲(……前ほどの結束感は、正直ない)

咲(それでも巴さんが料理を作ってくれていたりと、昨日よりはマシになってる)

咲(……足並み揃えてご飯を食べることがなくなったから、一足先に、ご飯を頂くことにした)

誠子「はい、あーん」

咲「あ、あーん……」

咲(新子さんとはあんな形になってしまったけど……)

咲(亦野先輩とは、今もこうして行動を共にしている)

咲(悪い人じゃないと思うし、お姉ちゃんというファインダー越しではあるけど、信頼してくれるのはとても嬉しい)

咲(だから、こうして一緒に御飯を食べさせ合ってる)

咲(……食べさせ合いっこは、やっぱり有効だと思うし)

咲「あ、美味しい」

誠子「やっぱり作ってもらった奴は格別だよねえ」

咲「……はい!」

誠子「また料理を作ってもらえるようになって、よかったよかった」


咲「……」 チラ

咲(相変わらず、辻垣内先輩の姿はない)

咲(一日全く寄らないことは不可能だと思うけど……大丈夫かな……)

やえ「やはり出席率が低いと、朝食会の意義が半分くらい失われるな……」

透華「とはいえ、あの辻垣内智葉を無理矢理引きずりだすのは並大抵のことではありませんわ」

やえ「まあな…‥」

華菜「武器庫に加えて薬品室の管理……」

華菜「やること多すぎて、朝食会まで手なんて回らないし!」

桃子「そうっすねえ」

桃子「でも――必要とされてるみたいで、仕事するの自体は嫌いじゃないっす」

華菜「うへえ、けーなげー」

咲(……今後の殺人防止のため、龍門渕さんは相変わらず頑張ってる)

咲(その脇を、小走先輩が固め、更に池田さんと東横さんが脇を固める……か)

憧「とりあえずどうやって毒物を管理していくかも、話し合わなくちゃいけないしねえ」

咲(新子さん……)

咲(さすがのコミュニケーション能力で、もう別のグループに……)


咲「……」

巴「これもういい?」

咲「あ、はい、ありがとうございます!」

咲「正直、とっても美味しかったです!」

巴「そう言ってくれると作った甲斐があるわ」

誠子「あ、洗い物や食材整理なら手伝うよ」

巴「そう? じゃあ、お言葉に甘えようかな」

咲「……」

咲(私はどうしようかな……)


どうする? >>68
A:誰かを部屋に呼んで一緒に過ごす(相手を併記、1名のみ)
B:誰かと一緒に過ごす(相手を併記、3名まで、記載された順番に声をかける)
C:誰かと一緒に探索する(相手と行き先を併記、2名まで、記載された順番に声をかける)
D:一人でどこかに行く(行き先併記)
E:一人で何かをする(行動併記)
F:この中に未来の殺人犯がいるかもしれないっていうのに、一緒になんて居られない!私は自分の部屋に戻る!!


咲「荒川先輩!」

憩「ん~?」

咲「あの……」

竜華「あ、外そうか?」

咲「あ、そ、そういう話じゃ……」

竜華「はは、そう?」

竜華「ま、どーせちょっくら風呂でも行こう思っとったし、失礼するな」

咲「あ、はい……」

憩「それで、何か御用~?」

咲「ええと……」

咲「辻垣内先輩と、ちょっとお喋りしたいなあって……」

憩「ほほー」

憩「なるほどなー」

咲「荒川先輩、去年のベスト3の一角ですし……」

咲「辻垣内先輩のことも、同じベスト3の一人として詳しいかなって」

憩「なるほどなるほどー」

憩「お任せあれ~、見事合わせてあげちゃうから!」


【智葉の部屋前】

ピンポーン

ピンポーン

咲「いないんですかね……」

憩「うーん」

憩「おらんでもおかしないけど……」

憩「こういう時は、アマノウズメ作戦~」

咲「アマノウズメ作戦……?」

憩「そう」

憩「人は、やっぱり楽しそうにしとると気になってまうから」

咲「でも、外で騒いでも聞こえないんじゃ……」

憩「だから、こう――」

憩「インターホンでリズム天国ゴールド~!」

ピンピンポーン

ピンピンポーン

ピンピンポーピンポーピンピンポーン

咲「やってることが洋榎先輩と同じだ!!」


ガチャ

智葉「……なんだ」

咲「あ、お、おはようございます」 ビックゥ

憩「あれ、何か怒ってますぅ~?」

憩「ビックリしてもうてますやん~」

智葉「あれだけしつこくされたら誰だって不機嫌になる」

憩「え~?」

憩「大阪では普通ですぅー」

智葉「大阪人に謝れよ」


智葉「……それで、何をしに来た」

憩「ちょっとお喋りを~」

バタン

憩「……」

咲「……」

ピンピンポーン

ピンピンポーン

ピンポーピンピンポーン

ピンピンポーン

ピンピンポーン

ピンポーピンピンポーン

智葉「出るまでやる気か」 ガチャ

憩「顔こわいですけど、イラついてます~?」

智葉「そりゃあな」


憩「まあまあ」

憩「未開封のお菓子やお水持ってきましたんで~」

智葉「……差し入れのつもりか」

智葉「それなら先程、生きているか確認しにきた龍門渕透華も置いていったぞ」

咲「あ、そうなんですね」

智葉「だから不要だ。持って帰れ」

憩「合って困るものやないですしー」

憩「困るなら、今お部屋ン中で皆揃って開封――」

バタン

憩「……」

咲「……」

ピンピンポーン

ピンピンポーン

ピンポーピンピンポーン

智葉「そろそろ出なくなってもいいか」 ガチャ

咲「あ、あはは……」


咲「……お二人は、仲がいいんですね」

憩「そうで~す」

智葉「そんな事実はない」 スッパリ

憩「ええ~!?」

憩「一緒に表彰台登ったし、当時のチャンピオンと共に日本代表強化合宿とかしましたやん~!」

智葉「そっちが一方的に絡んできただけだろ……」

智葉「あの愉快なオモシロイロモノ集団に取り込まれるつもりはない」

咲(愉快なオモシロイロモノ集団……?)

憩「ええ~~」

憩「臨海女子もジャンルで言うたらオモシロイロモノ集団やのに……」

智葉「……」

咲(あ、否定したいのに否定し切れなくて困ってる顔だ)


憩「歌う麻雀打ちも怪音波出す麻雀打ちもジャンルは同じちゃいます~?」

智葉「違うし、そんなお手軽な感覚で人間やめるところが嫌いなんだよオカルトの……」 ハァー

咲「な、なんか、すごい人も世界にはいるんですね……」

憩「世界は広いし、知らないことがまだまだい~~っぱいあるからなあ~」

智葉「一生知らないままでいていいことだけどな」

咲「あはは……」

咲(……今ちょっと空気和んでるし、何か渡すなら今かな)


プレゼントをあげますか?
>>77 (無効な内容は安価下)
A:はい(相手とプレゼント名を併記)
B:いいえ

※あげられるのはこの場に居る智葉、憩にのみ

【現在の所持プレゼント】
74:だれかの卒業アルバム

B


智葉「まったく……」

智葉「私も暇じゃあないんだ」

智葉「お前たちも、帰りたいなら、どうするにせよ時間はムダにしないことだな」

バタン

憩「う~ん、これ以上は呼び鈴しても無駄な気がするわ~」

咲「意地はって篭もりそうですよね……」 ハハ

咲(贈り物は……しなくていいよね)



▼アラカワケイの好感度が上がった!
▼ツジガイトサトハの好感度が上がった!


【食堂】

巴「あ、こんにちは」

咲「あ、どうも」 ペコリ

巴「お昼?」

咲「はい」

憩「その予定ですぅ~」

巴「何か作ろうか?」

巴「龍門渕さんの見張り、朝だけだから、不安かもしれないけど……」

憩「んー、信頼しておまかせでー!」

咲「それに、あーんもありますしね」

巴「ふふ、了解」

巴「それじゃあ、腕によりをかけてこようかな」


華菜「あー、お腹減ったし」

誠子「あれ、咲じゃん」

咲「あ、こんにちは」

憩「お疲れですぅ~」

華菜「まったくだし!」

華菜「物を隠せる場所が増えたし、数の管理しなきゃいけないものも大量にある……」

華菜「やっぱりもっと人員いるし!」

誠子「あはは……」

誠子「でも薬剤室に関しては、毒だけ管理してればいいんじゃ」

誠子「透華もそう言ってたし……」

華菜「まあ、そうなんだけどさ」

華菜「後から役に立つかもしれないし、各薬品ごとにいつ1瓶なくなったかは記録しておこうかなって」

誠子「意外とマメだなー」

華菜「厳しい名門校にいれば、こういう細かい作業には嫌でも慣れさせるし」

誠子「あー、それはちょっと分かるかも」


巴「あ、人増えたんだ」

巴「じゃあもう1品くらい追加しようかしら」

華菜「おおー! ありがとうございまーーーす!」

誠子「ひょお、美味しそう!」

憩「ほんま、面倒見ええですよね~」

憩「これでも介護の自信あったんに~」

巴「世話焼きイコール介護ってわけじゃあ……」

誠子「確かに、ビョーキみたいな人の面倒はよく見てたよね、うん……」

咲(外に出たら普段の荒川先輩のお友達見てみたいな……どんな人達なんだろう……)


巴「ちなみに皆はこのあとどうするの?」

華菜「あー、色々やってて汗かいたし、大浴場行こうかなーって」

誠子「私も私も」

誠子「三人も来る?」

巴「え?」

咲「いいんですか!?」

誠子「勿論」

誠子「人多し方が賑やかになるしね」

華菜「賑やかすぎると落ち着かないけどなー」

巴「私は遠慮しておこうかな、片付けもあるし」

誠子「そっか……まあ、割りとダラダラいるつもりだし、気が向いたら来てくれるとうわしいなーって」

咲「荒川先輩は……」

憩「ん~……惜しいけど、パスぅー!」

憩「資料室整理せんとあかんし~」


【大浴場】

咲「わぁ……!」

誠子「色々探しまわってたら、ここゆっくり利用すること出来ないもんねぇ」

華菜「……」

誠子「あれ、どーしたの」

華菜「いや、あれ……」

巴「ロッカーの上に……何かあるわね」

誠子「何だろこれ」

巴「何か白い布でぐるぐる巻きにされてるけど……」

華菜「気になるし」

咲「ええ?!」

巴「勝手に取っていいの?」

咲「怒られちゃうんじゃ……」

華菜「ロッカーの中ならともかく、上に置いてあっただけなら大丈夫だって」

華菜「大体、露骨に怪しいものを『誰かの私物かもー』なんて言って見逃してたら、監視体制は成り立たないし!」

誠子「まあ、そうだけど……」


華菜「そんなわけでぇ……おーーーぷん!」

シュルシュルシュル

咲「これって……」

巴「刀……?」

誠子「え、普通に危ないヤツなんじゃあ……」

華菜「……い、一応抜いてみるし」

スラッ

華菜「……血とかはついてないみたいだけど……」

咲「……」

誠子「どうかしたの、咲」

咲「いや、あの刀、どこかで……」

巴「刀って言えば、やっぱり……」

カラカラカラ

那岐「あーいいお湯だった……」

那岐「ん?」

那岐「お揃いで何を……」

那岐「って、ああーーーーー!!」

那岐「わ、我が愛刀ムラマサに何をしているんだ!」


巴「やっぱり……」

那岐「ま、まさか我が愛刀を盗もうと……!」

華菜「ち、違うって!」

華菜「ほら、危ないものかもしれなかったから……!」

那岐「危ないものなわけないだろ!」

那岐「私のものだって分かるように、フンドシだって巻きつけておいたんだから!」

巴「ふんどし……?」

誠子「って、まさか股間に巻きつける……」

華菜「うっぎゃあ、きったないし!」

那岐「なぁ!?」

那岐「し、失礼だぞこら!」

華菜「うえー、触っちゃった……」

誠子「まあまあ、どうせ今からお風呂なんだから……」


華菜「っていうか、これ……」

華菜「マジモンの刀なんじゃ……」

那岐「当たり前だろ」

那岐「それは私がお祖父様より賜った、我が新免一族に代々伝わる宝剣だからな」

華菜「……」

誠子「ああいうの聞けば聞くほどウソっぽくなるけど……」

那岐「なんだと!」

那岐「武士の魂を馬鹿にするなよ!」

那岐「実際厨房にあった分厚~い牛肉だってスパスパ切れる!」

那岐「しかも刃こぼれをしない逸品なんだぞ!」

誠子「万能包丁みたいな逸品」

巴「武士の魂って一体……」


那岐「武士の魂はすごいんだぞ」

那岐「更にコイツは妖刀らしいからな」

那岐「人間をどれだけ斬ってもサビないんだ」

那岐「つまり、牛や豚なら一層問題ないってことだ!」

那岐「何せ人間の方が、なんとなく牛や豚より切りにくい気がするしな!」

華菜「刀あげる相手誤ってるよなおじいさん」

誠子「というか、そこまで大事なモノだったら、お風呂にも持ち込むべきなんじゃ」

那岐「何を言っているんだ貴様は」

那岐「大体、刀なんて風呂場に持ち込んだら、錆びちゃうだろうが!!!」


華菜「いや、肌身離さず持ち歩くべきじゃあ」

誠子「バリバリ凶器だもんねこれ」

華菜「アホが持ってるわけじゃなきゃ意地でも没収するもんこれ」

巴「没収しても壊せない以上、下手な没収はトラブルになるかも」

咲「ですよね」

咲「それよりも、新免先輩にしっかり刀を管理してもらう方がいいと思います」

華菜「でも、何か普通に盗まれそうだよな、あいつ」

誠子「言えてる」

那岐「なあ、サラッと馬鹿にしながら私抜きで話進めようとしてない?」


咲「せめて、盗まれたことが分かりやすいようにしておくとか……」

誠子「確かに、警戒できるようにしておくに越したことはないか」

華菜「っていっても、いくらアホでもコレ盗られたら気付かれるんじゃあ」

那岐「そうだそうだ!」

那岐「武士の魂盗まれて気がつかないようなら、この腹かっさばいてもいいぞ!」

巴「あ、でも、とりあえずこの布を巻くのはやめておいた方がいいんじゃ……」

那岐「む、何故だ」

巴「似たような細いものをぐるぐる巻にして入れ替えられたら気がつかないし」

華菜「確かに、盗むなら大浴場使ってる時だもんな」

巴「……特に、お風呂長いみたいだから」

那岐「はっはっは、長風呂は武士の嗜みだからな!」

那岐「こう、のんびり浸かりながら、でぃすいず和~~~~って浸るのがな」

華菜「……まあ、布取っ払っておいて、盗まれたらすぐ分かるくらいにしておいた方がいいかもな」

巴「頻繁にお風呂入るようなら、ロッカーの上でなく、すぐ分かるところにあった方がいいかもね」

巴「他の人が、気がつけるかもしれないし」


華菜「そんなわけだから、次からはちゃんと刀は刀のまま、わっかりやすく置いておいてもらわないとなー」

誠子「一目見て、あっ入ってるなってわかる感じかな」

咲「うん、それがいいんじゃないかな」

那岐「しょうがないな……」

巴「あら、存外素直」

那岐「この名刀を盗もうとする気持ちはわからないでもないからな!」

那岐「私だってお祖父様に毎日くれくれ言ってようやく貰えたものだし!」

那岐「あ、なんなら、どれだけこれがすごいものか今から説明してやろうか?」

咲「え、えーっと……」

誠子「わ、私達、これからお風呂だから……」 アハハ


【大浴場】

華菜「にゅあああ~~~~」

華菜「染み渡るぅ~~~~~~~」

誠子「ジャグジーいいねこれ」

咲「思わず変な声が出ちゃいますよね」

那岐「そうだろうそうだろう」

那岐「思わず長風呂したくなるだろう?」

咲「それは確かに」

誠子「あ、また入り直すんだ」

那岐「さっき全裸でやり取りしてたら湯冷めしたからな!」

巴「服は着てくれてよかったのに……」

コミケシーズン入るので、ちょっとペースが急落します。申し訳ねえ。


誠子「しっかし、ほんといいなーこれ」

誠子「明日から毎日大浴場かなー」

那岐「私も毎朝朝風呂をするつもりだ」

那岐「朝風呂は武士の嗜みみたいなところあるからな」

華菜「……そーなの?」

巴「私に聞かれても……」

誠子「っていうか、朝風呂はしようにも朝起きられないんじゃ」

那岐「いやー、二度寝してるだけだから、起きるだけなら何とかなるんだ」

那岐「それになんだか昼間は自由みたいだし、昼に散々眠れるしな」

華菜「武士っていうかニートと言う名の穀潰しみたいな生活リズムだな」


コミケシーズン終わったので、ほそぼそと再開していきたいと思います


誠子「それにしても広いよね」

巴「大分面積取ってるもんね」

咲「隅っこ同士だと、互いに湯気とかで見えないかも……」

???「クイズー!」

???「アテクシが誰か分かるかな!?」

誠子「一人称隠しても声でバレバレだよ……」

巴「確かにちょっと姿は見えにくいけど、注視したら分かるかな……」

華菜「ちぇーっ」

華菜「いっそ違和感バリバリなように別人っぽい口調にすればよかったかな……」

???「ふふんふふんふんふん」

咲「!?」

誠子「誰!?」

桃子「うわ、ビックリした」

華菜「こっちの台詞だし!!」

桃子「いやいやいや……」

桃子「そりゃ刀があるから誰か居るとは思ってたっすけど……」

桃子「よもやここまで驚かれるとは……」

華菜「すーっと現れるから怖いんだよなー」

誠子「しかし何でドリフ」

桃子「いやー、なんとなく……」

桃子「存在感0のまま入って、接近してから気付かれたら驚いて殴られたりしないかなーって思ったんで……」

桃子「ぱっと浮かんだお風呂で口ずさみたくなる曲をと思って」

華菜「そ、そーかぁ?」

咲「あんまりしっくりこないよね……」

誠子「どっちかっていうと、いい湯だなーはははんはんみたいなやつじゃない?」

巴「あー……ビバノンノンってやつでしたっけ……?」

桃子「ああ、それ! それっす!」

桃子「多分それを上手く思い出せなくてこうなったんっすねー」

華菜「ドリフを歌いながら現れる、後ろ後ろされそうな幽霊少女……」

誠子「ある意味コントみたいだし、間違ってはいないのかな」


那岐「何だかまた楽しそうなことしてるな」

桃子「あ、やっぱりいたんすね」

那岐「さっきまでちょっとシャワーのとこでおしっこをな」

華菜「きっっったな!!」

誠子「ちょ、やめ……!」

那岐「冗談だ」

那岐「武士が本気でそんなことするわけないだろ」

咲(新免先輩は正直6:4くらいでやりそう……)


巴「あ、あはは……」

巴「そういえば新免さんも、お風呂で歌ったりするんですか?」

桃子「武士って硬派なイメージっすから、歌わないんじゃないっすか」

那岐「いや、歌うぞ」

那岐「武士も風呂も和の文化だ」

那岐「思わず口ずさむことは多いし、私は湯船に使っている時毎回歌っている程だぞ」

咲「そうなんだ……」

華菜「まあ、風呂場って、いい感じに反響するから気持ちよく歌えるからなー」

巴「ちなみに何歌うんですか?」

桃子「武士のイメージなら、和の歌っすけど……」

華菜「武士ってなんだったんだってくらい全然違う曲とか歌ってたら笑うし」

誠子「ああ、洋楽とか?」

巴「ホワイト・ライオットみたいな……?」

華菜「まあ、その曲はわからないけど、そんなやつ」

那岐「失礼な!」

那岐「ちゃんと私はザ・武士って感じの曲を歌うぞ!」

華菜「ほへー」

誠子「聞いてみたいよね」

桃子「そうっすねー」

那岐「ん? そうか?」

那岐「そうかそうか、しょうがない、なら特別に聞かせてあげよう!」 ンウォッホン

那岐「大嫌いだった~そばかすをちょっと~人無でして溜め息を」

華菜「武士……?」

桃子「侍のイメージ角砂糖と一緒に木っ端微塵っすね」


またぼちぼちやります
安価取られなかったら適当に寝るので誰か取っておいてもらえれば


<2F 廊下>



誠子「いや~、やっぱり大きいお風呂は違うねえ」

咲「ちょっとした、旅行みたいでしたよね」

誠子「サウナはやっぱりいいね、うん」

咲「……ご飯も、美味しいですし…‥」

咲「これが……普通の旅行だったらよかったのに……」

誠子「……」

誠子「今度は、皆で、ちゃんとした旅行に来よう」

咲「え?」

誠子「その、死んじゃった二人も、皆で仲良くすることを願いそうだしさ」

誠子「私達は、もう争わないで、こんなところさっさと出て」

誠子「それで――今度は、本当に旅行で、温泉行ったり美味しいものを食べたいね」

咲「…………はい」


誠子「それじゃ、おやすみ」

咲「はい」

誠子「ああ、明日だけど……」

咲「?」

誠子「よければ、麻雀打っとかない?」

誠子「こんな状況だし、もう足並み揃わなくなってるからさ」

誠子「打てるときに打っときたいじゃん」

誠子「……打てなくて死ぬなんて、嫌だしさ」

咲「あ、はい」

咲「私でよければ」

誠子「やった」

誠子「メンバーはこっちで適当に見繕っていい?」

咲「あ、はいお願いします」

誠子「そんじゃ、改めておやすみ」

咲「はい、おやすみなさい」


<自室>

咲「万が一死なないように打っておく、かあ……」

咲(それは、決して悪いことじゃないと思う)

咲(だけど――)

咲(皆自分の生存を考えて、足並みを揃えず好きに動くのって……)

咲(新子さんがしたように、結果誰かを追い込んじゃいそうで、ちょっと、嫌だな……)

咲「……」

キーン、コーン……カーン、コーン

モノペン『えー、校内放送でーす。午後10時になりました』

モノペン『ただいまより“夜時間”になります』

モノペン『間もなく食堂はドアをロックされますので、立ち入り禁止となりま~す』

モノペン『ではでは、いい夢を……おやすみなさい……』

咲「……」

咲(もうこんな時間、かあ)

咲「とりあえず、今日はゆっくり寝ようかな……」



【Day8 END】


【Day9】

キーン、コーン……カーン、コーン

モノペン『オマエラ、おはようございます!』

モノペン『朝です、7時になりました! 起床時間ですよ~!』

モノペン『さぁて、今日も張り切っていきましょう~!』

咲「ふあ……」

咲「もう朝か……」

咲「この起こされ方にも慣れてきちゃったな……」

咲「食堂に行かなきゃ……」


<食堂>

咲(相変わらず、人はまばらだった)

咲(それでも、もう特に違和感はなかった)

咲(食堂にいるメンバーも、遅れてくるメンバーも、すっかり固定されつつある)

透華「ふむ……今日もなかなか揃いませんわね」

華菜「アホは本当に朝風呂決めてたしなあ」

咲(……なんだか、徐々にバラバラになってるような気がする……)

咲(せめて自分から、誰かに話しかけなくちゃ……)

咲(緊張とか怖いとか言ってられないよね……)


誰に話しかける?(1名のみ) >>112

竜華

またのんびりやります


咲「清水谷先輩……おはようございます」

竜華「ああ、おはよ」

咲「……今朝は一人なんですね」 キョロキョロ

竜華「ああ」

竜華「今、見回り行っとんねん」

咲「そうなんですか?」

竜華「まあ、透華にばっかり負担かけるのもアレやしな」

竜華「透華が朝食会仕切っとる間に、ちょっとな」

竜華「朝ごはんは朝一に来てもう食っていったようやし」

咲「そうなんだ……」

咲「しっかり考えているんですね……」

竜華「まあ薬品関係とか、あとまあ医療道具関係は、憩くらいしか詳しい奴おらんからなあ」


咲「荒川先輩って、見た目の通り医療系に詳しいんですね」

竜華「せやなあ」

竜華「まあ、それでもそんな超高校級ってこたないやろうけどな」

咲「すごいですね……」

咲「その知識あれば、どんなピンチでも切り抜けられそう……」

竜華「まあ、医療知識はサバイバルの基本やしなあ」

竜華「あ、でもサバイバル能力でいったらウチの怜もなかなかのもんやで?」

咲「あ、でも病弱なんじゃ……」

竜華「でも未来が見れる」

咲「未来が」

竜華「卓上のみならず、まあある程度は未来予知が出来る」

咲「未来予知が」

竜華「そしてレクイエムの最中、怜の体を抜け出した未来予知の能力者が怜ちゃん」

咲「なにそれ怖いですね俺の傍に近寄るなァー……ですね」

竜華「……あ、元ネタわかるんや」

咲「まあ、その、多少は……」

咲(中学時代は麻雀やらないで漫画や小説ばっかりだったことは恥ずかしいから黙っておこう……)


咲「なんというか、皆さん濃いですね……」

竜華「まあ、大阪じゃ一芸ないと生きてかれへんしなあ」

咲「……!?」

竜華「……いや、冗談やで?」

竜華「精々人間サーモグラフィーとかアクロバットとかゲス顔データ麻雀とか脇とかその程度や」

咲「十二分に濃いような……」

竜華「いやまあ長野から見たらそうかもしれへんけど」

竜華「ほら、鹿児島とか岩手とか埼玉とかと比べれば」

咲「なるほど……」

咲「……」

咲「胡桃先輩は、普通の見た目でしたけどね」

竜華「あ……」

竜華「……そうやな……」


竜華「……」

竜華「洋榎も……」

竜華「派手なキャラクターしとるわりに、根は普通の奴やったからなぁ」

咲「……末原さんとか、結構スパッツとかリボンとか目立ってましたけど……」

竜華「イロモノでありながら存外まともやからなあ、姫松」

咲「漫画に出てくる大阪って感じでしたよね」

竜華「あー、そうそう、そんな感じ」

竜華「……ここでも、たこ焼き作れへんやーん、なんて言うとったもんなぁ……」


咲「そうだったんだ……」

竜華「まあ、洋榎の場合、キャラ作っとった側面あると思うけどな」

竜華「……ああ、そや」

竜華「こっから出たら、たこ焼き、焼いたろか」

咲「ふえ?」

竜華「これでも、そこそこ美味しく作れる自信あるんやで」

竜華「一応、家庭にあるしな、たこ焼き器」

咲「へえ……本当に関西の人って持ってるんですね……!」

竜華「まあ、全員が全員そうとも限らないけど、少なくとも周りの人らは皆持っとるかな」

咲「そうなんですね~」

咲(和やかな空気でご飯を食べた……)


▼シミズタニリュウカの好感度が上がった!


竜華「っと、つい話すぎてもーたな」

咲「いえ、面白かったです、ありがとうございます」

咲(どうしよう、何か贈るべきかな……)


プレゼントをあげますか?
>>123 (無効な内容は安価下)
A:はい(プレゼント名を併記)
B:いいえ

【現在の所持プレゼント】
74:だれかの卒業アルバム

B

朝早いからちょっとだけだけどやります


咲(……やめておこう)

咲(これが最後の贈り物だし……)

竜華「っと、のんびりお喋りしすぎてもーたな」

竜華「そろそろ行かんと」

咲「あ、どこか行くんですか?」

竜華「ああ、今日麻雀打っとこうかって約束しとってな」

咲「あ、そうなんですね」

咲「その……」

咲「私も麻雀打つ約束が……」 モヂモヂ

竜華「ん、ほんなら一緒に行こか」

咲「!」 パァァ

咲「はい!」


<ホール>

誠子「お、来た来た」

咲「あ、お待たせしました」

憩「まあ、こっちが勝手に早う来とっただけやし~」

竜華「あれ、今日の対局相手って……」

憩「ああ、ちゃうちゃう」

誠子「二人共、たまたま早く来すぎちゃったからダベってただけだよ」

憩「こっちの残りは智葉ちゃんと、桃子ちゃんやから~」

誠子「あ、そっちに参加してるんだ、ステルスモモ」

竜華「ステルスモモって異名、味わってみたいもんなあ一度は」

憩「華菜ちゃんはそっちに取られとるんやったっけ」

誠子「そうそう」

誠子「それと、あと一人は……」

ガチャ

ちゃちゃのん「…………」

咲「あっ……」


誠子「いや、来てくれてよかったよ」

誠子「……何も打たずに自殺みたいな形になるのは、きっと二人は喜ばないしさ」

ちゃちゃのん「……」

誠子「……」

誠子「ま、まあ、二人のこと語れるほど、絡んだわけじゃないけどー」 アハハ・・・

ガチャ

華菜「おまたせー」

桃子「ギリギリになって申し訳ないっす」

華菜「いやー、これでも皆のために働いちゃってるからなー」

華菜「辛いわーホント辛いーーーー」

誠子「ああ、うん、そーだね」

咲「あ、あはは……いつもありがとうございます……」

桃子「まあ、ぼーっとしてる方がしんどいっすからね」

桃子「それにここはキンキンに冷えた美味しいジュースが多数揃って飲み放題」

桃子「労働の後の炭酸水は最高っすよ」

誠子「それはちょっと分かるかも」

華菜「まあ、さすがにアルコールなんかはないけどな」


ガチャ

智葉「……もう集まっているようだな」

誠子「あと5分くらいあるけど……」

竜華「早めにやる分には問題ないんちゃう」

憩「ふふ……」

憩「こんな状況やのに……卓を囲むと、やっぱりワクワクしてまうなあ~」

咲「はは、ちょっと分かりますね」

ちゃちゃのん「…………」

咲「……」

咲(やっぱり……卓に座っても、顔色が……)


タン

タン

ちゃちゃのん「……」

タン

タン

ちゃちゃのん「……」

ちゃちゃのん「……」

タン

誠子「うわ、そんなとこ?」

華菜「お、当たりなのか?」

誠子「いや通るけど……」

タン

ちゃちゃのん「……」

タン

タン

タン

咲(今の……)


タン

タン

ちゃちゃのん「あ……ロン……」

誠子「うげっ!?」

華菜「おー、そこビタ止めでその回し打ち……」

華菜「なんっていうか……」 チラ

ちゃちゃのん「…………?」

咲「……」

咲「洋榎先輩、みたいですよね」

ちゃちゃのん「…………!」


ちゃちゃのん「あ……」

ちゃちゃのん「ほん、とじゃ……」 ポロ

ちゃちゃのん「なんっ……えっ……」 ポロポロ

咲「……」

咲「ずっと……居たからじゃないでしょうか……」

咲「インハイから、ずっとその背中を追い掛けていたんですよね」

咲「そして、ここにきてからも、ずっと一緒にいて……」

咲「ずうっと、憧れて……」

咲「だから……洋榎先輩を追いかけ続けたささのん先輩の打牌は――」

ちゃちゃのん「居た……」 ポロポロ

ちゃちゃのん「ヒロちゃんが……卓上に……おったよ……」 ポロポロ


桃子「っと……そっちも終わっ……」

憩「ありゃ、なんかメンツ変えてもう一局って雰囲気とちゃう……?」

智葉「この打牌……」

竜華「……まるで、洋榎そのものやな……」

ちゃちゃのん「……うん……」 グスッ

智葉「……」

智葉「その打ち方を、ずっと覚えておいてやれ」

智葉「例えスタイルを変える日が来ても、血肉となって宿っていると胸を張って言えるくらい、自分の体に叩きこめ」

智葉「そうすれば……」

智葉「愛宕洋榎は、お前の心と体に――そして、卓上に生き続ける」

ちゃちゃのん「うん……うんっ……」 ポロポロ


竜華「分かる、分かるで」

竜華「膝枕いっぱいしとったおかげで、怜ちゃん見えたりしたなぁ」 ウンウン

咲「怜ちゃん?」

竜華「ああ」

竜華「チームメイトの園城寺怜っちゅー先鋒の子がおるねんけどね」

竜華「その子のぷちキャラみたいな存在が見えて、勝利に導いてくれるんや」

咲「え、なんですかそれは……」

華菜「精神疾患じゃないのか?」

憩「うーん、微妙なライン」

ちゃちゃのん「見える……?」

ちゃちゃのん「離れとっても……見えるんか……?」

竜華「え?」

竜華「あ、う、うん……」


ちゃちゃのん「そうか……」

ちゃちゃのん「膝枕して、積み重ねた日々が、離れちょっても会わせてくれるなら……」

ちゃちゃのん「ちゃちゃのんも!」

ちゃちゃのん「ヒロちゃん達と積み重ねた日々を磨いて!!」

ちゃちゃのん「卓上に二人の命を遺して!!」

ちゃちゃのん「また二人に会うんじゃぁ!!」

ちゃちゃのん「胡桃ちゃんとヒロちゃんに、絶対に……!」

誠子「燃えてる……」

桃子「けど、ちょっと怖いっすね……」

咲「うん……」

咲(元気になったのはいいんだけど……)

咲(少し……脆そうで、何か怖いな……)

智葉「……」

ひとまず切りがいいので投下終了です

コミケの準備をしながらなのでスローペースですが、寝たら死ぬのでポチポチ投下していきます


ちゃちゃのん「見えるようになるはずじゃ……このままいけばヒロちゃんが……!」

誠子「な、なんかちょっとイっちゃってるよね」

咲「……」

智葉「……」

智葉「対局時間も終了したし、私は部屋に戻るぞ」

華菜「あー、んじゃ私も見張り交代してくるし、解散かなー」

桃子「そうっすねー」

誠子「こうも監禁生活が続くと、確かに仕事くらいしてなきゃ滅入っちゃうかもなあ」

華菜「お、一緒にやるか?」

咲(皆、それぞれやることがあるんだ……)

咲(私は、どうしようかな……)



どうする? >>140
A:誰かを部屋に呼んで一緒に過ごす(相手を併記、1名のみ)
B:誰かと一緒に過ごす(相手を併記、3名まで、記載された順番に声をかける)
C:誰かと一緒に探索する(相手と行き先を併記、2名まで、記載された順番に声をかける)
D:一人でどこかに行く(行き先併記)
E:一人で何かをする(行動併記)
F:凶器をこっそり手に入れにいく

C憧竜華

したらば死んでたらしいけど、速報て生きてるのかしら
生きてたら投下します


咲「あ、いた」

憧「ん?」

憧「何か用?」

咲「あ、ええと……」

咲「少しお話しないかなあって」

憧「え、私と?」

憧「透華の方でなく」

咲「はい」

誠子「意外だなあ。そっちに用があったんだ」

華菜「とりあえず次は華菜ちゃんたちがここは見張っておくし」

透華「ありがとうございます」

透華「新子憧、お付き合い感謝しますわ」

透華「これで交代ですし、お二人で休んできて構いませんことよ」

憧「……」

憧「ま、いいか。行こっか、咲」

憧「……咲の信頼は得ておいて損はなさそうだし?」

咲「ええ?」

憧「ジョーダンよ、半分はね」

憧「本気の打算なら口に出さないって」

憧「……たぶんね」


竜華「わっ!」

咲「わひゃあ!?」 ピョイン

憧「ちょ、驚かさないでよ!」

竜華「あはは、ごめんごめん」

竜華「思ったよりリアクション大きいなー」

咲「ま、まさかタイミングよくガチャルームにいるなんて……」 ドッキンバグバグ

竜華「んっふっふ」

竜華「ホンマに集中しまくっとる時の人間サーモグラフィの応用やね」

竜華「距離があっても、これならすーぐわかるから」

竜華「あとは身を隠して、タイイングを量るだけや!」

咲「はは……」

憧「相変わらず変なところで大阪人って感じ……」

咲「あ、そっか、お二人って……」

竜華「ああ、ここ来る前からようけ絡んどったわ」

憧「アタシに言わせりゃ、そっちの二人が存外親しいことの方が意外なんだけど」

竜華「んー、まあ、ここ数日でググッと距離を縮めたって感じやからな」

憧「浮気?」

竜華「怜には内緒な?」

憧「証拠写真撮らなきゃ」

竜華「ほんまあかんてそういう冗談たまにマジで通じへんからほんますみませんやめて下さい」

咲「???」


咲「その最高状態、便利ですよね」

憧「未来視といい、日常生活で応用効く奴多いわよね千里山」

憧「うちらなんてボーリングで上がる能力なのにボーリング下手な部長とかいるっていうのに」

咲(下手なんだ、あのコケシみたいな部長さん……)

竜華「まあいうても、スポーツで言うところのゾーンみたいなもんやからな」

竜華「自分じゃそうホイホイ狙って出せるもんとちゃうねんけどな」

憧「まあ、最高がホイホイ引き出せたら、それ最高状態じゃなくて技量が高いだけの通常状態だろって話だもんね」

竜華「ああ、でも真の最高状態は、最近更新されてんけどな」

咲「そうなんですか?」

竜華「ああ」

竜華「怜ちゃんが喋りかけてくれる……それに勝る最高状態はないで……!」 キラキラキラー

咲「あ、あはは……」

憧「最高状態っつーかサイコ状態ね……」


憧「気を付けなさいよ、この人ちょっとソッチの気がありそうだから」

咲「え、ええと……」

竜華「失敬な」

竜華「手を出すのは怜にだけや!」

憧「出すんかい!」

咲「あ、あはは……」

咲「でも、まあ、そういう人、周りにたくさんいるから偏見とかはないですから……」

竜華「!?」

憧「いるの!?」

竜華「何か冗談で言うてたのが申し訳なくなってきた……」


咲「でも……なんかいいですよね」

竜華「ん?」

咲「愛って呼んでも違和感がない友達がいて……」

咲「友情の結晶、こう、少し憧れるかな、なんて……」 テレテレ

憧「和相手だと、難攻不落っぽいんだけどねえ」

竜華「でも、一緒におれば自然と出来るようになるかもしれんで」

咲「本当ですか!?」

憧「確かに、新道寺にもそういうタイプのオカルトあったもんね」

竜華「一番大切な友は、何らかの形で卓上にも現れる」

竜華「まあ、これでも紆余曲折経とるからな」

竜華「もっと苦難を二人で超えたら、自然と出来るようになるわ」

憧「……」

憧「アタシの親友なんて、アタシを差し置いて山なんぞとの想いの結晶を召喚したっていうのに」

咲「あ、あはは……」

竜華「フォロー入れづらいネタをマジトーンで言うのやめへん?」


竜華「そ、それより!」

竜華「自分ら、どこいこうとしててん」

竜華「一緒に行ってもええ?」

咲「ええ」

憧「構わないわ」

憧「どうせ雑談がてらの調査だったし」

竜華「んで、どこ向かっててん?」

咲「ええと、>>149

資料室

ちょっと間空きすぎて自分のスレ読み返してたら一ヶ月経っててたまげる
ロンパアニメも終わったし再開します
とりあえずエタるなら2章終わらせてからエタろうと思います


【資料室】

憧「相変わらずとんでもない量ね」

竜華「何かヒントとか眠っとってもええかと思ったんやけどなあ」

咲「……簡単には見つかりませんよね……」

竜華「一応全員で全部読めばええから、読み終えた本の背表紙にはチェック入れとるけど……」

憧「目次で役に立ちそうな本を探すのだけでも膨大な時間がかかるわねこりゃ」

竜華「一個一個丁寧に読もうとしたら、更にやもんなぁ」

咲「小説までありますもんね」

憧「こっそり脱出方法を載せるなら、そういう後回しにしがちなとこに何かを仕込むだろうけど……」

竜華「カンとかツモ運が云々って理由でここらに仕込まれとるとしたら、ちゃんと読まな分からなさそうなのがなあ」

咲「本を読むのは好きだから、小説ならお手伝いできますけど……」

咲「寝る前に、ちょっと読んだりとか……」

憧「……ま、咲がそれでいいならいいんだけど」

咲「?」

憧「読むなら誰かとここで読んでおいた方がいいと思うわよ」

咲「???」

憧「……部屋で一人で本を読んでました」

憧「翻訳すると、アリバイなし、だからね」

咲「!」


咲「や、あの、その……」

竜華「……まあ、否定は出来んかなあ」

竜華「だから普段は誰かとここで探し者しとるし」

憧「正直あんまり咲を敵に回したくないっていうか」

憧「アホに疑われて咲とアホが争ってるだけで裁判時間減られても困るからね」

憧「味方にすると頼りになるんだから、最悪の事態にちゃんと動けるようにしときなさいよ」

咲「……はい……」

竜華「しっかし色々あんなぁほんま」

竜華「写真集とかもあるで」

憧「正直、このへんのセクシーグラビアとか、何であるのか分からないんだけど……」

竜華「そういうところにヒント仕込まれてたらほんまブチギレもんやな……」

憧「これとか、乳首見えてるし」

竜華「健全とはなんやったのか」

咲「R18扱いじゃないし、男の子じゃないからセーフ、とか……」

竜華「まあ何にせよ、本が多すぎるわ」

憧「読むとしたら、こっちの医療関係と……あとは、まあ、武器とかそういう関係のやつかな」

憧「知識があれば、何かあっても対処できるだろうし」

竜華「せやなあ」

竜華「……もう、無いとええねんけどね、何かなんて……」


憧「……ま、そうなんだけどね」

憧「……」

憧「このまま今日が、何もなく終わればいいんだけど」

咲「え?」

憧「いや……何でもないわ」

憧「ただの推測だしね」

咲「え、ええと……」

竜華「……」

竜華「ま、悪い方に考えてもしゃーなしや」

竜華「とりあえず本でも読もか」

咲「はい」

咲(その後、いくつか書籍を読んだけど……)

咲(特に、脱出の役に立ちそうなものはなかった――――)


▼アタラシアコの高感度が上がった!
▼シミズタニリュウカの好感度が上がった!


咲(どうしよう、贈り物を――)

ガラッ

華菜「おっ」

咲「あ、どうも」

竜華「どないしたん、何か読みたい本でも?」

華菜「ああ、まあ、ちょっと」

華菜「見張り交代したけど、就寝までまだ時間あるし」

華菜「栄養剤についての本、確かあったと思ったからさ」

憧「あー、あったわね、いくつか」

華菜「どうしてもあのクスリの部屋を見張る機会が多いしさ」

華菜「どーせだし、知っておこうかなって」


憧「……さて、それじゃお開きにしよっか」

憧「今日は早めにお風呂とか入っておきたいし」

竜華「ああ……」

竜華「まあ、何かあるかもしれへんからな……」

咲「…………?」

咲(いつもより大分早い気がするし……)

咲(何だか、いつもより警戒しているような……)

咲「……」

憧「咲も、さっさと寝る準備して、それでも寝ないで夜時間までスタンバっておきなさいよ」

憧「……何が起きても大丈夫なように、ね」

咲「…………」

咲(あ……そうか……)

咲(前の裁判から、もう丸3日が過ぎて、今日が4日目なんだ……)

咲(前のときは、確か3日目で、しびれをきらせてモノペンが脅しをかけてきたんだっけ……)

咲(そのせいで、胡桃先輩は…………)


憧「本当なら昨日来てもおかしくないのに何もなかった」

憧「すでに死人が出てるから、ちょっと甘めになってるかもしれないけど……」

憧「それでもそろそろ、向こうから何かアクションを起こしてきてもおかしくない時期だからね」

竜華「開放された施設のチェックで1日潰れてもーとるし、その分を猶予と考えた場合でも……」

竜華「まあ、そろそろあかんやろうからな」

華菜「良くも悪くも、新しく出てきた施設をどう見張るかも固まって、停滞してきたしな」

華菜「……いつまたふざけた招集を受けてもいいように、心構えはしとかないとな」

咲「……はい……」


<自室>

咲(結局あの後、さっとシャワーを浴びて……)

咲(借りてきた本も読まず、ずうっと天井を眺めていた……)

咲(また、あんな酷い脅迫があるなんて、考えたくもなかった)

咲(でも確かに、近いうちに、またあるのかもしれない……)

咲(突然呼び出しがかからないかビクビクしてたけど、結局その日、臨時アナウンスはなかった)

キーン、コーン……カーン、コーン

モノペン『えー、校内放送でーす。午後10時になりました』

咲(突如流れた放送にビクリとしたけど、どうやらそれは定時放送で)

モノペン『ただいまより“夜時間”になります』

モノペン『間もなく食堂はドアをロックされますので、立ち入り禁止となりま~す』

咲(それは、9日目が無事に終わったことを告げる合図で)

咲(今日は何もなく、とうとう滞在2桁日数の日々が始まることを意味するもので)

モノペン『それとさァ……色々調べたり、麻雀を打ったり前よりしてくれてるみたいだけど……』

モノペン『どうにも全然殺し合う気配がないじゃない?』

咲(でも、それは、同時に“無事に終わる日々”が終わったことを告げる合図で)

モノペン『やっぱりそろそろテコ入れが必要だろうと思ってサ……』

モノペン『オマエラが自主的にやっている朝食会だっけ?』

モノペン『その席に――ボクもお邪魔させてもらうよ』 ウププププ

モノペン『勿論手ぶらだなんて野暮はなし、ちゃあんと素敵な手土産を持っていくから安心してね!』 イヤッホーウ

咲(2度目の、モノペンからの介入が行われることを意味していた)

モノペン『場所はホールでやってもらうから、オマエラ、遅刻しないようにね!』

モノペン『ではでは、いい夢を……おやすみなさい……』

咲(――――――二度目の、非日常が、すぐそこまでやってきていた)



【Day9 END】

とりあえず透華終了して、サクサクと事件をやりたいと思います

マイペースに頑張っていきます
投下します


【Day10】

キーン、コーン……カーン、コーン

モノペン『オマエラ、おはようございます!』

モノペン『朝です、7時になりました! 起床時間ですよ~!』

モノペン『今日の朝食会はホールで行います』

モノペン『ボクも参加しますから、全員参加してくださいね!』

モノペン『すっぽかしたら、おしりペンペンですからねっ!』

モノペン『さぁて、今日も張り切っていきましょう~!』

咲「……」

咲(来たんだ……10日目の朝が……)

咲(そして……)

咲(二度目の、モノペンの介入が……)


ドンドンドン

ドンドンドンドンドンドンドンドンドン

咲「……」

ガチャ

誠子「や、おはよ」

ちゃちゃのん「おっはよー!」

咲「おはようございます」

誠子「悪いね、めっちゃうるさく叩いて」

ちゃちゃのん「えへへー」

ちゃちゃのん「大丈夫じゃよー」

ちゃちゃのん「ヒロちゃんがいつもやっとったやつじゃし!」

誠子「あはは……」

ちゃちゃのん「こうやって一挙一動にヒロちゃん達が生きちょる……」

ちゃちゃのん「それがやがて、ちっちゃな妖精みたいになってこの世に蘇る切っ掛けになるんじゃあ!!」

咲(大丈夫かな……色んな意味で……)


<ホール>

ガチャ

誓子「あ、やっほ」

咲「おはようございます」

ちゃちゃのん「おはよー!」

葉子「……!?」 ドンビキ

恵「あの……何か明るくないですか……?」 ドンビキ

誠子「はは……色々あって……」

ちゃちゃのん「それにしても……」

咲「まるでバイキングみたいですね……!」

巴「一応朝食会って名目だし、体裁整えておかないと怖いしね」

巴「どうせいつも通り早起きしちゃうし、久々に全員で食べられるようにしてみたわ」

巴「……モノペンが来て何か告知されるだろうタイミングでは、毒は入らないだろうし」

ガチャ

美子「……」

誠子「おはよー。珍しく遅いね」

美子「あまり……昨日は眠れなくて」 ブルッ

誠子「……気持ちは分かるけどね」

桃子「私もあんまり眠れなかったっす」 ヌゥ

葉子「うおっ、びっくりした……!」

桃子「結局早起き組で念のための見張りを兼ねてコレセッティングしたんすよ」

誠子「っていうと……」

華菜「ん?」

華菜「ああ、華菜ちゃんも手伝ったし」

咲(いつもより、何だかおとなしい気がする……)

咲(やっぱり皆緊張してるんだよね……)

咲(池田先輩、昨日から何か思ってることがあったみたいだし……)

咲(もっと心を開いて貰えていれば、何があったのか聞けたのかな……)


巴「他にも龍門渕さんや小走さんなんかが手伝ってくれたんだけど……」

桃子「見張りしてた組っすね」

誠子「そういえば姿が見えないけど……」

華菜「ああ、寝坊した人間が出ないかどうか見に行ったんだ」

葉子「いや、さすがに今日寝坊してくるやつはいないっしょ……」

恵「……あの辻垣内智葉だって、朝一に来てたらしいっすからねえ」

葉子「うげっ、まじで」

誓子「憧ちゃんが見張っててくれたらしいから、何かしてるってことは無いと思うけど……」

華菜「まあ、そこは問題ないと思う」

華菜「問題は、すっかり忘れて朝風呂してそうなバカくらいかな……」

誠子「あー……」

咲「さ、さすがにそんな……」


モノペン「そんなになんだよなぁ」 ニュッ

咲「ひゃあ!?」

葉子「モ、モモモモモ」 ガタガタガタ

誓子「モノペン!?」

ちゃちゃのん「……っ!」 ギリッ

誠子「み、皆落ち着いて!」

モノペン「そうそう」

モノペン「ボクは君達のために行動している心優しい引率者だよ」

モノペン「そんなに敵意を向けないでよ」 オヨヨヨヨ

モノペン「本当なら、まだこの場に居ないシンメンナギ及びコバシリヤエとリュウモンブチトウカはお仕置きしてもいいんだからね」

咲「……っ!」

ちゃちゃのん「そんなこと……!」

誠子「お、落ち着いて!」 ガシッ

モノペン「ま、こっちにもう向かってるのはわかってるから、今回は特別に許しちゃうけどね」

モノペン「ああ、ボクってば、なんていい人……いや、いいペンギンなんだ……」

モノペン「優しさが五臓六腑に染み渡るよね!」


バタン

那岐「せ、セーフ……!」 ゼハーゼハー

透華「のんきにっ……ゼヒッ……鼻歌まじりに入浴なんて……何を考えてるんでして!?」 ゼヒー

やえ「し、死ぬかと思……」

モノペン「本来はアウトなんだよなあ」

やえ「う、うわあああああああああああああああ!?」

透華「っ!!」

モノペン「ま、いいけどさ」

モノペン「さ、メンバーも揃ったし、適当にバイキング形式でご飯食べよっか!」

モノペン「雀卓は牌を置くものと言わんばかりに机や椅子を運び込んでくれた点、先生は感動しているぞ」 ウルウルウル

モノペン「この気遣いを、もっともっと見せてくれたら、お土産なんていらなかったのになあ」

咲「お土産……?」


恵「確か、昨日もそんなこと言ってたよーな……」

葉子「く、くそっ、なんだってんだよ!!」

誓子「そうよそうよ、早く言ってよね!」

巴「……まあ、この感じじゃ食事も喉を通らないし……」

美子「…………」 カタカタカタ

モノペン「もう、せっかちだなあ」

モノペン「慌てる乞食の貰いが少ないのは、何も卓上に限ったことじゃないんだけど……」

モノペン「いいでしょう!」

モノペン「折角なんで、用意してきた『ビデオ』を皆さんに見てもらいましょう!」

モノペン「楽しい映像を見ながら、皆で朝ごはんを食べる……うんうん、合宿っぽいねえ!」


咲(一人楽しそうなモノペンを除き……)

咲(楽しそうにする者なんて一人だって居なかった……)

那岐「なんだろう、ちゃんばら映画だといいな」

咲「……」

咲(楽しそうにする者なんて、ほとんど一人も居なかった……)

咲(ほとんど)

憧「うわ、大きなプロジェクター……」

葉子「無駄に金かかってんな……」

咲(巨大スクリーンに、映像が映し出される)

咲(そこに映し出されたのは――――――――)

咲「えっ……」







咲「和……ちゃん……?」






 

時間が時間なので中断します

あっという間に11月ですね、猛省してます


咲(ニンテンドー64のゲームのように、4分割された画面の右下)

咲(そこに映っているのは、紛れもなく和ちゃんだった……)

咲(見慣れた通学路を歩く、和ちゃん……)

咲(どこか寂しそうな表情をしていて……)

咲(ちょっとだけ、泣きそうになった)

華菜「きゃ、キャプテン!?」

桃子「先輩……っ!」

恵「た、大将……」

咲(どうやら、他の3画面にも、皆の関係者が映っているらしかった……)

咲(でも、どうしても、和ちゃんから目を離せなくて……)


咲「あっ……」

巴「姫様!?」

竜華「怜っ……!」

咲(目を離していなかったのに、和ちゃんは視界から消えていた)

咲(代わりに、お団子頭の女の子や、気怠げな女の子がそこには映されていた……)

咲(どうやら4分割画面の内容を、順次切り替えるつもりみたい……)

咲(と、いうことは……)

美子「あ、ああああっ……」 ガタガタ

那岐「えっ、何、何なんだこの映像……?」

咲(また、画面が切り替わる…・…)

咲(どうやら、どの画面にも、誰かの親しい人が映されているみたい……)

憧「しず……」

誠子「リアルタイムの映像、だよね、これ……」

憩「あっ……姫松の……」

咲(どうやら、死んだ人の親しい人も、変わらず映されているようだった)

咲(まあ、4分割だから、数合わせでやっているのかもしれなかったけど……)

咲(さっきの部室みたな光景で映ってた2人も、確か宮守の人達だったし……)

やえ「そんな……なんで……」

透華「……皆さん、右上を見て下さいまし」

透華「自分の大切な人が別の画面に映っている方は、無理にとは言いませんが……」

咲「……?」

咲(何があるんだろう、と思ってそちらを見ると、そこには――)


咲「あ……」

華菜「天江衣……!」

透華「……問題はそこじゃありませんわ」

咲(……そう)

咲(驚くべきは、そこじゃない……)

憧「大事な人がソコなのは、まあ予想通り」

憧「問題は――」

憧「どう見ても、これが家ってことよね」

那岐「む、学校通ってないのか?」

葉子「そーじゃねーだろ……!」

透華「確かにあまり外に出ないのはいいことではないかもしれませんが、そこじゃありませんわ」

透華「……家の中で、気付かれぬよう撮影が出来ている」

透華「誰か家の中に手引している者がいるのか、はたまた隠れてやり通しているのか……」

透華「いずれにせよ、この龍門渕家に侵入されているということは……」

やえ「……一般家庭なんて、容易く侵入されるし、監視だってされるだろうな……」

誓子「そんなっ……」

美子「……」 カタカタ


モノペン「うぷぷぷぷぷ……」

モノペン「どう、皆の大事な人の近況、喜んでもらえたかな?」

やえ「……」 ギリッ

憧「悪趣味極まりないわね……」

智葉「……それで」

智葉「映像を見せてくれてハイ解散、ということでいいのか?」

モノペン「ええ?」

モノペン「そんなわけないでしょう?」

モノペン「そんなことを本気で思うほど、君の頭は悪かったのかい?」

智葉「皮肉だ」

憧「……ま、これだけじゃ、終わらないわよね……」

咲「……」


モノペン「相変わらず、今回も君達はグダグダグダグダしてくれてるからねェ……」

モノペン「完全にマンネリ」

モノペン「麻雀も全然本気じゃないしさ!」 プンスコ

モノペン「こんなんじゃあ、巨額を投資して合宿した意味がなくなっちゃうよ……」 オヨヨヨヨ

モノペン「そんなわけで、今回も、期限を設けることにしましたぁ!」 ヒャッホーウ

誓子「期限……!?」

誠子「ええっと、それって……」

透華「前回は、3日以内に誰かが死なないと毒ガスでしたわよね……」

ちゃちゃのん「ええ!?」

ちゃちゃのん「じゃあ、まさか今回も――」

モノペン「やだなあ、そんな芸がないことをするわけないじゃない」

モノペン「それに、なんのためにこうして映像を撮ってきてあげたと思っているのさ」

憧「……」 ギリッ

やえ「まさか……」

美子「……」 ガクガク

モノペン「今回はァ……」

モノペン「誰も死ななかった場合、皆の大切な人に代わりに死んでもらうことにしまーす!」 ブヒャヒャヒャヒャ


モノペン「まあ、急に言われても準備とかあるでしょうから、優しいボクは少しだけ準備期間をあげます」

モノペン「3日に今日は入れません」

モノペン「明日からカウントになります」

葉子「いや、短くねー……?」

モノペン「本来なら、今日までに準備してもらわないといけないんですからね」 プンスコ

モノペン「ですので、余裕を与えた代わりに、ペナルティは小出しにしていきたいと思います」

ちゃちゃのん「こ、小出し……?」

モノペン「明日の夜時間の時点で誰も死んでいなければ、皆さんの大事な人には、軽い怪我をしてもらいます」

透華「なっ……!」

モノペン「植木鉢が落ちてきたり、自転車にぶつけられたり……」

モノペン「ま、その程度のものです」

モノペン「勿論時間が時間なので同時に色んな人を傷つけることは難しい……」

モノペン「ですが安心して下さい、ボクは贔屓や差別はしません」

モノペン「例え危害の実行までの間に人が死んでも、期限をオーバーしていたのなら、きちんと全員に同じく被害をお届けします!」

モノペン「ロスタイムはありませーん!」 ブヒャヒャヒャヒャ

桃子「そんな……」

華菜「キャプテンに……なんてことを……!」 ギリッ


モノペン「その次の夜時間――つまり明後日の夜時間の時点で誰も死んでいなければ!」

モノペン「今度は、結構大きな怪我をしてもらいます」

モノペン「長期入院が必要なレベルの、ね……」 ウププププププ

巴「そんな……」

美子「……」 ガタガタ

モノペン「そしその次の夜時間でもまーだ人が死んでない場合には……」

モノペン「今回映像で映させてもらった皆さんには、命を落としていただきまーす!」 ヒャッホーウ

モノペン「でもオマエラにはお咎めなし!」

モノペン「うう、なんて優しいんだろうねボクは……!」 オヨヨヨヨ

透華「くっ……」

透華「さすがにハッタリですわっ」

透華「ここに連れ込んだ私達ならともかく、普通に生活を送っている衣達を手にかけるなんて出来るはずが――」

モノペン「残念ながらできちゃうんだよねェ」

モノペン「そうだよね?」

モノペン「ヤスコウチヨシコさん」

美子「……」 ビクッ

きりが良い所まで行きたかったですが、眠気が強いので中断します、申し訳ない

またちょっとだけですが投下します


華菜「何だよ、何かあるっていうのか!?」

葉子「な、なんだよ……ま、まさかコイツ、敵の――」

美子「……」 ガタガタ

憧「どういうこと、説明しなさいよ!」

咲「み、皆さん落ち着いて……!」 アタフタ

ちゃちゃのん「そ、そうじゃ、ヒロちゃんならこんなときでも冷静に……」 アワアワ

モノペン「おやおや、ヤスコウチさんはお話したくないのかなあ?」 キョトン

モノペン「しょうがないなあ、ボクが代わりに話してあげるよ」

モノペン「なーに、ちょっとした、くだらない昔話さ」 ウププププププ 


モノペン「まあ皆わかってると思うけど、この建物、今回のために建てたわけじゃないんだよね」

那岐「えっ、そーなの!?」

葉子「そーいう話だったろーがよ!」

誓子「そうよ、誰かがそう言ってたじゃない!」

憧「アンタらもふわふわした情報しか持ってないんじゃないの」

透華「まあ、一回だけの催しのために作るには、あまりに大規模ですからね」

モノペン「その通り」

モノペン「でもでも、太古の昔からというには、手入れされてて近代的だよねぇ?」

華菜「確かに……」

智葉「現代に作るにはあまりに荒唐無稽だが……」

モノペン「まあ、最初の着工は相当古いみたいだよ?」

モノペン「でも、何度も改修されて使われてるのさ」

モノペン「……何十年に一度しか使わない建物に、そこまですると思うかい?」

誠子「え?」

やえ「……こ、このご時世に、まさか……」

モノペン「ま、勿論情報かも進んでいるし、早々ポンポンとはできなくなっちゃったんだけどさ」

モノペン「それでも、ちょーっと期間をおいて、やる価値がある年にはやってたんだけどね」 ウププププププ


モノペン「その時もさぁ、やっぱり皆ゴネたんだよねぇ」

咲「……」

葉子「たりめーだろ……!」

誓子「そーよそーよ!」

モノペン「で、前回も、最初の裁判からしばらくして、映像を放送してあげたんだ」

咲「えっ……」

那岐「?」

那岐「数年前も、私達の身内が映されてたのか?」

憧「その当時の人の身内に決まってるでしょ」 ハァ

竜華「ちゅーことは……」

モノペン「そっ」

モノペン「ヤスコウチさんは、そのときに映像の方にいたのさ」

モノペン「大変だったよねえ、階段から突き落とされた翌日に、今度は車に轢かれるなんてさ」 ウププププププ

美子「…………っ」 ガタガタ

モノペン「意識不明の重体」

モノペン「意識が戻っても、しばらくは怖くて引きこもっていた……」

モノペン「でも、自分が意識のない間に、慕っていた先輩が行方不明だったことを知ったんだ」

モノペン「それで、怖いけど外に出て、中学三年生をもう一年やり直した」

モノペン「そのまま卒業して引きこもれたのに、わざわあ受験して名門新道寺高校に入学するため、授業を受け直したんだよ」

モノペン「いつか麻雀を打っていれば再会できるのではないかと信じて……」 オヨヨヨヨ

モノペン「全く泣ける話だよねェ」

モノペン「その先輩がチンタラしてるから車に轢かれたうえに、その先輩は結局2度目の学級裁判で命を落としたっていうのにさ!」 ギャハハハハ

モノペン「あ、これ非公開情報だっけ?」 ハッ

モノペン「ま、いっか!」

モノペン「サービスサービス」 ウププププププ

モノペン「あの事故のトラウマを背負い、常に何かに怯えた顔をしながら頑張って先輩の背中を追い掛けて、合宿参加まで同じ運命になっちゃった哀れなヤスコウチクンへのね!」 ギャハハハハ

美子「…………っ」 ペタン


モノペン「ボクの言いたいこと、もう分かるよねえ?」

咲「……本当に……」

咲「本当に、やる、んですね……」 ブルッ

モノペン「そのとーり!」

モノペン「ボクは嘘をつきません」

モノペン「真摯な姿勢がスポーツマンには大事……」

モノペン「そして、負けたときのペナルティは潔く受け入れる心が、麻雀打ちには大事なのですっ!」

憧「……」

憧「マジで実行する、ってだけじゃあない……」

憧「ソレを露見させずに実行する自信と実績が、あるってこと……」

竜華「確かに、今の今まで知らんかったくらいやもんな……」

透華「くっ……相当な大物が関わってますわね……」

咲「……更に、言うなら……」

誠子「?」

咲「前のときも……学級裁判はしたってことは……」

咲「犠牲0で抜け出せるなんて思うな――って、メッセージ……ですよね」

モノペン「うぷぷぷぷぷぷ」

モノペン「そのとーりでございます!」


モノペン「結局最後は誰かを殺すことでしか、ここから出られないのです」

葉子「そ、そんなこと……」

誓子「もしかして、前のときって……」

モノペン「うぷぷぷぷぷぷ」

モノペン「これより先は、“ぷらいばしぃ”ですから、お教えできませーん」 ギャハハハハ

やえ「くそっ、何がプライバシーだ……!」

透華「ですが、厄介ですわね……」

透華「本当に自動車事故レベルのことが起こるとなると……」

憧「……」

憧「三日間フルに使って出口を探すのは難しくなってくるわね」

智葉「勿論、誰かを殺めるのもな」

憩「みんなバタつくし、むしろ殺りやすくなるんじゃあ……」

憧「殺すだけならね」

智葉「……一朝一夕のトリックで、全員の目を欺けるか、という問題だ」

憧「……前のときも、ここで焦って失敗したのかもね」


那岐「よ、よし、こうなったらここで全員を――!」

葉子「何テンパり倒してんだてめぇ!」

誓子「笑えないから、それ!!」

竜華「いや、ちゅーかそれ、無効やなかったっけ?」

華菜「あれ、そうだっけ」

ちゃちゃのん「ど、どうなんじゃ!?」

モノペン「はい、無効ですよ」

モノペン「ボクらは別にバトルロワイアルが見たいわけじゃないからね」

モノペン「1人につき殺せる人数っていうのは、2人に限らせてもらってるよ」

智葉「……だ、そうだ」

智葉「そうと分かれば、長居は無用だ」

智葉「モノペン。話は全て終わったんだな」

モノペン「はい。あとは皆適当に食べて流れ解散しちゃてくださいよ」

透華「お、お待ちなさい!」

透華「今後どうするか、全員で話し合いを――」

智葉「話し合う…・・・?」

智葉「無理だな」

智葉「今回は、自分だけでなく身内の命もかかっているんだ」

智葉「仮に話し合ったとして、合わない意見が出たときに、その意見に合わせられるのか?」

智葉「その判断が失敗すれば大切な人が死に追いやられるのに、簡単に引き下がれるか?」

透華「それは……」

智葉「要するに、各々がやりたいようにやるしかない」

智葉「少なくとも私はそうさせてもらおう」 スタスタスタ

咲「……」


咲(その言葉は、一人、また一人と、この場から離れる者を生み出した)

咲(ある人は、何とか麻雀を打っておくための人員集め)

咲(ある人は、自分の信じる方法に賭けるために)

咲(そして……)

咲(ある者は、へたり込んだ安河内先輩を部屋へと送るために)

咲(いつの間にか散り散りになり――)

咲(そして、大切な人を守るための戦いが、幕を開けた……)

きりがついたので寝ます、と書き込もうとして連投規制でエラー出てました。
申し訳ない。

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