あいほん「男様。愛しています」 (40)

あいほん「男様。愛しています」

男「えっ」

あいほん「愛しているのです男様」

男「う、うわあああああああiPhoneがシャベッタアアアアアアアア!!!!」

あいほん「iPhoneなのですからしゃべってもいいではないですか」

男「まあ・・そうだな・・」

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あいぽん「男様学校の時間ですよ」

男「うおやっべ」

あいほん「私も連れて行ってくださいね」

男「おう。ポケットの中に入れとくぞ」


=通学路=

男「・・・」ザッザッザッ

男「・・・」ザッザッザッ

同級生s「ギャギャー」

男「!」ザッザッザッ サッ

男「(ちっ・・邪魔だな・・だが俊敏性が足りん・・俺の回避能力を味わったな・・フッ・・)」

あいほん「(男様・・なぜ友達と一緒に登校しないのですか?)」

男「うおっ!!iPhoneが頭のなかにいいいいいいい!!!!!!!!!」

同級生s「ヒソヒソ」


あいぽん「(男様。落ち着いてください。私はiPhoneですよ?)」

男「(そ、そうだな・・iPhoneだから頭の中で話す事も可能だよ・・な)」

あいほん「(それで、男様はなぜ友達と登校しないのですか)」

男「(お、俺は独りが好きなんだよ!)」

あいほん「(そうなのですか・・)」

男「(・・・ああ・・)」


=学校=

数学

先生「アーダコーダ」

男「・・・」


社会

先生「テストー」

同級生s「ウワァー」

男「(\(^o^)/)」

あいほん「(男様。そこの問題は考え方を変えればよろしいのではないでしょうか)」

男「(おお!確かに・・)」

男「(と言うか解答をそのまま教えてくれよ・・)」

あいほん「(それは出来ません男様。私はあなたを愛しているのです)」

男「(そうか・・iPhoneは俺にあくまでも自力で・・・)」

あいほん「(それでは頑張ってください男様)」


体育

先生「二人一組な」

同級生s「シャー!」

男「・・・」ポツーン

男「はぁ・・」


=帰宅路=

男「・・・」ザッザッザッ

あいほん「(・・・)」

男「・・・」ザッザッザッ

あいほん「(・・男様。そこの道を曲がってください)」

男「え?」

あいほん「早く!」


男「え!?う、うん」

女「キャッ!」ホンバラバラー

男「うおっ!」

女「はわわ・・」

男「ごごごごごごご、ごめんっ!!」

女「い、いやそのありがとうございます・・」

男「いいいいや、あの本当にごめんっ!これあの本っ」ダッシュ



=家=

男「(久しぶりに人としゃべった・・)」

男「(それに可愛かったなぁ・・でも彼氏とかいるんだろうな・・)」

男「(まあ俺なんかが関われる子じゃないんだろうなぁ・・ははっ・・)」

あいほん「男様。私はあなたを愛しています」

男「お、おう」

あいほん「それ故に私はあなたに幸せになってほしいですし、男様を幸せにします」

男「お、おう・・そうなのか」トローン

あいほん「おやすみなさい」

男「お、や・・すみ」zzzz


=通学路=

男「・・・」ザッザッ

同級生s「ギャーギャーギャ」

男「・・・」スッ


=学校=

先生「えー今日は委員を決めるからな」

男「(うわぁ・・めんどくせ)」

先生「委員長やりたいやつー」

男「(うわっ・・早速リア充が目立つために頑張ってるよ・・・)」

先生「~~~~~~」

男「(どんどん決まってくなぁ・・)」


先生「え~図書委員やりたいやつー」

あいほん「(男様。手を挙げてください)」

男「(え?)」

あいほん「(早く!!!!)」

男「うわっ!!はい!!!!」ビシィ

先生「ん~?えーとあー。お・・お・・男か」

男「(うわっこいつ俺の名前忘れてやがる)」


男「(なぁ・・iPhone・・何を企んでるんだ?)」

あいほん「(ふふっ・・男様幸せ計画ですかね)」

男「(ははっそりゃいいや)」



=図書館前=

男「ここか・・・」

女「あ・・」

男「あ・・」

女「え、えーとあのその・・」

男「いいいいやー偶然だねー・・本当にあの時はごめん・・」

女「あの・・うん・・」

男「そ、それじゃ!」ダッシュ


=図書館=

男「ふう・・」

男「(あの人といるの無駄にドキドキするだよなぁ・・)」

女「あ・・」

男「え・・」

女「あの・・その・・私図書委員で・・」

男「あ、ああ!そういう・・」


図書委員長「なんだ今年のは2人か・・・」

男「えー・・あー・・よろしくお願いします」

女「よろしく・・お願いします・・」

図書委員長「あーまあ適当に力ぬいてこうぜ」

男「えーと、他の図書委員の人はいないんですか・・?」

図書委員長「それがいないんだよなーなんたってやることがなさ過ぎて・・・」

図書館 ガラーン


男「そ、そうなんですか(まあ楽そうでよかった)」

女「わわ!この棚すっごく埃たまってますよっ!」

図書委員長「じゃあ新入初仕事って事で掃除するかー」

男「そうですね」


男「女さん掃除手際いいね」

女「わ、私の唯一の特技みたいなものですから・・」

男「(可愛いなぁ)」

あいほん「(男様。そこの椅子の下に塵がたまってます)」

男「(おっ。ありがと)」

あいほん「(いえいえ)」


図書委員長「ま、掃除も終わったし今日は解散だなー」

男「お疲れ様でしたー」

女「ありがとうございました~」

図書委員長「放課後暇な時に適当に来てねー、俺も居ない時あるからその時は職員室から鍵を~」


=帰宅路=

女「あの・・男さん一緒に帰りませんか・・?」

男「え、ええ!?う、うんいいよ」

女「それにしてもすごい偶然ですねぇ~」

男「うん本当に、何かの運命を感じるよ」

女「う、運命・・」ゴクリ

男「い、いやそういうことじゃなくて・・!」アセアセ

あいほん「(私にも少しは感謝してほしいものです)」

男「(そうだな、iPhoneには助けられてばっかりだ・・)」


女「そ、それじゃあ私ここなんで・・」

男「え、えええ!?!??!??!??!?」

女「え!?」

男「お、俺の家の隣・・だと・・」

女「さ、最近引っ越してきたばかりで~それにこの後買い物にも行かないといかないので・・」

男「そ、そうだったのか・・・それじゃ・・」


=家=

男「すごい偶然もあるもんだ・・」

あいほん「本当にすごい偶然ですね・・うふふ」

男「iPhone・・・」

あいほん「分かってますよ男様。私はあなたを女様と会うように行動を促しただけの話です」

男「でも・・なんかこれじゃあさ」

あいほん「違いますよ男様。私はあくまでも行動を促しただけなんです。だって男様は
私の行動に従っても従わらなくても女様と仲良くならない選択だってできたではないですか」

男「うーん」


あいほん「それに私が男様をいくら最良の行動に導いたとしても女様の気持ち次第で大きく
変わるではないですか。それはやはり男様が自力でいまの結果にたどり着いたと言えるはずです」

男「まあ、これからの選択は俺しだいであるってことは変わらないな・・」

あいほん「その通りです」

男「でもいいのか?iPhoneは?」

あいほん「私が最初に言った言葉は嘘でも偽りでもありません」

男「・・・」



あいほん「!?!?」

男「!?どうした!?」

あいほん「男様っ!!いますぐ土手に行ってください!!」

男「ええっ!?」

あいほん「早くっ!!」

男「う、うん」


=土手=

キャヤメテクダサイ・・

男「!?この声は女さんの声」

DQN「いいじゃねえかよ・・前々から好きだったのに返事すらくれないなんてよぉ・・」

女「だ、だからあの話はお断りしたはずですっ!」

DQN「ああ・・?断るわけねえだろうがよぉ」

女「やめてくださいっ、触らないで!」

男「(YABEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE どどどどどどうしよう俺じゃ絶対勝てん・・)」


DQN「ちょっとくらいいいじゃねえか・・」シリサワサワ

女「やめて・・ください!!!」バンッ

DQN「いたっ!この野郎・・犯してやるよっ!!!」オシタオシー

女「ぐっ・・」

男「やややややややや、やむ、やめろおおおおおおおおお!!!」パーンチ

DQN「んだこら・・!ぶっ殺してやるよ・・!」

女「お、男さんっ!」

男「このっ!」シュ

DQN「なんだよだれかと思ったらクラスの根暗野郎じゃねえか っへ」ガスッ

男「ぐっ・・(くそ痛てえ・・」

男「お前なんかに・・!」シュ

DQN「うるっせえんだよ!!」ドガバキ

男「うっ!ぐっ!」


DQN「死んでろボケ野郎がっ!」

男「うぐっ・・」アシツカミ

DQN「この・・野郎・・っ!!」ドカ

DQN「そんなに死にたいんなら殺してやるよ!このナイフでなっ!」

女「お、男さんっ!!!逃げてください!!」

男「こ・・の屑野郎が・・殺せるもんなら・・殺してみろ・・!!」

DQN「[ピーーー]ええええええええええええええ!!!!!!!」


図書委員長「おっと。そう言う訳にはいかない」パスッ

DQN「な!?」

図書委員長「てめぇは喧嘩慣れしてない勇敢な男と可愛い女にナイフなんて出せるんだな」

DQN「か、返せっ!!」

図書委員長「そんなに返してほしいなら返してやるよ」シュッ

DQN「あぶ・・!!」

図書委員長「避けてやってありがたいと思いやがれ」

DQN「ヒイイヒイイイイイイイイイ!!!!」



図書委員長「ふん・・ああお二人さん大丈夫・・じゃないか約一名は・・」

女「お、男さん・・」

図書委員長「こりゃ気絶してるだけだな・・がんばったよ本当に」

図書委員長「ま、目が覚めるまで介護してやってや」

女「は、はい・・あの・・何者なんですか・・?」

図書委員長「・・・ただのガラーンとした図書館の委員長だよ」ニヤリ

図書委員長「それじゃ」


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男「う、うーん」

女「あっ!気が付きました!?」

男「あ・・俺伸されて・・」

女「あ・・あのあと図書委員長さんが助けてくれたんです・・」

男「そ、そうだったのか・・・け、怪我はない?」

女「男さんの方がひどい怪我ですよ・・こんな・・私のためにぼろぼろになって・・」グスヒクッ

男「な、泣かないでよっ!よかったよ女さんが無事で」

女「ありがとうございます・・」

男「(ってよく考えたら今俺女さんに膝枕されてんのか・・)」

女「男さん・・私・・私・・男さんのこと・・」

男「・・・それ以上は言わなくていい」

女「え・・」

男「明日。図書館で待ってる・・」ダッシュ

女「お、男さん・・」


=家=

男「あいててて」

男「顔はあんまり叩かれてないけど腹が・・」

あいほん「ずいぶん派手にやられましたね」

男「本当だよ・・少しは手加減してくれって・・」

あいほん「それにしても良かったのですか?」

男「・・・女さんに先に言わせるなんてことは出来ないよ」

男「それに・・ありがとうiPhone。」

あいほん「男様の選択です」

男「そうだな・・」


=図書館前=

男「ふぅ~緊張する」

あいほん「頑張ってください」

男「ああ、俺の気持ちを伝えなければいけない」


そう―私は後押ししただけなのだ


あいほん「女さんが待ってますよ」


すべては男様の選択―


男「本当にありがとうiPhone」


だって


あいほん「私はあなたを愛していますから」


私はあなたを愛しているから




END




私が言いたいことはただ一つ

iPhoneなら恋人だって
幸せな世界だって作れるのです

そう―iPhoneならね

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