銀時「甲殻機動隊?カニはもういいって」新八「違います」 (40)

銀時「ギャルゲーの次は厨二か?お前の厨二設定は映画でやったじゃねーか。」

新八「何言ってんですか。攻殻は、あのマトリックスの原点とも言われてる名作らしいんですよ。実写化もするみたいですし…」

銀時「実写化?お前なぁ…ドラゴンボールで懲りただろうがよぉ…」

銀時(…え?何気にパッケージ見てみたけど、こんなキワいハイレグのネーチャンを実写化すんの?)

銀時「…そうだな。俺達も何れするかもだし、観とくか…」

神楽「銀ちゃんが実写化しても、どうせ大泉洋が配役よ。」
銀時「んで、新八は阪口大助だな。」

新八「それ、ぼくうううぅ!!」


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ー夜ー

銀時「なんだよ、結局エロいシーンなんて無ぇじゃねーか。」
銀時「原作はエロいらしいけど高いし分厚いし…」

銀時「なんだよ、ナメクジの交尾って。何がエロいんだよ!目ぇ瞑って音だけ聴いたらエロかったけど…」

銀時「もういい!!寝る!!」







???(…さん…銀さん!!)
銀時「うぇ!?なんだなんだ?」

バトー(…ったく寝てやがったな…声出すんじゃねーよ。呼び出したぜ。)
銀時(え?ナニコレ…)
バトー(まだ寝ぼけてやがんな…ま、今日が初日らしいからな。さっさと来い。)

銀時(は?来い?何処に?)
バトー(大丈夫かおめぇ…まぁ、タチコマを呼び出しといたから、そいつを道案内に使えや)

バトー(あと、装備はA-2だ)
銀時(は?A2?コピー用紙か?)
バトー(今の時代にコピー用紙なんかあるわけねぇだろ…)

バトー(ったく…じゃあ、公安九課の基本的な情報を送信しといてやるよ。あとは、分かんねー事がありゃあタチコマに訊け。通信終わりっ。)

銀時(…あれ?もうテレパシーが来なくなったぞ…ん?何か頭ん中に変な情報が…ほー…コイツぁ便利だな。)

タチコマ「…あのー…」
銀時「ん?おわっ!?何だお前!?」

タチコマ「バトーさんから聞いてませんか?僕は、タチコマです。」

銀時「何か、カニ観たいだな。あ、だから甲殻機動隊なのか!!」
タチコマ「あぁ、確かに攻撃型装甲外骨殻は僕達の事を指すので、攻殻機動隊って呼ぶ人もいますね。」

銀時「?良くわかんねぇや…」
タチコマ「取り敢えず、移動しながら話しましょう。」カパッ

銀時「うお!?ケツが開いた!!」
タチコマ「この部分をオシリに例えたのは、貴方が初めてです…」

ー移動中ー

タチコマ「で、今回の任務は外務大臣の救出と、テロリストの確保ってわけです。」

銀時「ふーん…なぁ、ジャンプとか無ぇのか?」
タチコマ「週刊少年ジャンプですか?ありますよ。」

銀時「なんでぇ…電子書籍版かよ…」スッスッ
タチコマ「紙媒体なんて、とっくの昔に無いに等しい状態になったじゃないですか…興味はあるけど…」

銀時「おっ、ハンター✕ハンターやってるじゃねぇか!!…まだ暗黒大陸着いてないけど。」

タチコマ「二年ぶりの再開らしいですね。作者が義体化した時は、『これで完結前に作者が死ぬ事は無い』って騒がれましたが…」

銀時「マジで完結までに百年かかりそうだな…ってか連載五十年目って…」
銀時(み、み、未来なのかここ!?)

タチコマ「着きましたよ。」

銀時「いやー、何だかんだ言いつつもハンタは面白えわ。」

タチコマ「まだ言ってる…」
銀時「けどやっぱ、雑誌としてのジャンプを読みてぇな。」

タチコマ「確か、紙媒体を保管してる所がありますよ…あっ、やっぱりありますね。ジャンプ。」
銀時「マジか!!よっしゃ、こいつを片付けたら連れてけや。」

タチコマ「本は読んでみたいですけど…少佐から許可が出るかどうか…」

???「ようやく、ご到着ってわけ。」

銀時「…」(なんつーか、この声の人間は皆痴女なのか…)

少佐「銀時以外は、既に配置に着いている。お前は正面玄関を、タチコマと共に見張れ。」

銀時「へ~い。」(さっきのテレパシーによると、コイツが草薙素子か。え~、全身義体?なんだそりゃ?まぁ、ダッチワイフみてぇなもんだろ。多分。)

素子(以降、素子で)「じゃあ、私は行くわ。もし、取りこぼしが出てくるような事があれば、確保して。」

銀時「はいよ。少佐。」

タチコマ「なんだか、ワクワクします。」
銀時「なんだ、カニの癖に武者震いかぁ?」

タチコマ「違いますよ…(それに、カニじゃなくて蜘蛛だし)他の皆が点検の最中にこうして任務に参加するわけですから、もしかしたら個体値が得られるのではと…」

銀時「…なんか良く分からんが…まぁ頑張れや。」
タチコマ「フフッ…ありがとう。銀さん」

バトー(銀さん、コッチは片付いたぜ。そっちに異常は無いか?)

銀時(いや、特には…)
タチコマ「銀さん!!来ます!!」

ドゴォッ!!

銀時(いや、屋根をぶち破ってキレイなフォームで逃げていく野郎が…)
バトー(何ぃ!?パズ!!ボーマ!!イシカワ!!)


パズ・ボーマ・イシカワ「はいよ。」
イシカワ「速いな。奴さん、もう国道に出やがった。」 
ボーマ「走って逃げてる所を見ると、車も用意してないみたいだ。」

素子(銀時!!タチコマと共に追え!!パズは銀時と合流し、確保にあたれ!!)

パズ・銀時(了解!!)

ー国道ー

パズ「銀さん!!奴さんは!?」
銀時「え~と…タチコマ、どの辺?」
タチコマ「あっ、80メートル先ですね…」

銀時「おっ、アレか…なんつーか、本当に良いフォームだな…」
パズ「いや、今はどうでも良いだろ!!それ!!」

パズ「ん?転びやがった!?」
サイトー(お前らばっかに、良いカッコはさせねぇよ。)

パズ(サイトー!!そうか、足下を狙ったのか。)
サイトー(当ててはいないがな。万が一当ててしまったら…)

銀時「よし!!じゃあ行ってくる!!」
パズ「ん?」

銀時「どおりゃあああああああ!!」

バキィ!!

パズ・タチコマ「」

銀時「よし、一見解決!!って…なんだ?なんか頭から煙を出してやがるぞ!?」

ー署内ー
バトー「駄目だ。うんともすんともだ。」

素子「そう…」
トグサ「…」

バトー「なんだ?お前まだ気にしてるのか?」
トグサ「いや…まぁ…気になるというか」

バトー「ったく…そんな気にするなら、目も義体化しちまえよ」
トグサ「いや、そうじゃなくてだな…」

銀時「そうだぞ、トグサくん。そこの、目にペットボトルのキャップ嵌めてるマッチョの言うとおりだ。過ぎたことは、気にしても仕方ねぇよ。」

バトー「アンタは気にしろ。」
銀時「いや、あの場に居たらお前も俺と同じ事をするって…」

バトー「う~ん…まぁ…」
素子「否定くらいはしろ。」

バトー「へいへい。」

銀時「しかし、コイツはなんで足を用意してなかったんだろうな。」

素子「確かに少し不自然だが…」
銀時「それだけじゃ無ぇ。なんつーか、ビミョーに準備が足りて無ぇんだよな。例えば、透明マント的なアイテムがあればすんなり脱出出来たはずじゃね?」

バトー「光学迷彩な。」

素子「つまり、何が言いたい?」
銀時「コイツが捕まる前提で、計画が進んでいるとしたら?」

バトー「じゃあ何か。まだ大臣が狙われる可能性が…」

トグサ「!!…まさか…」


ー空港ー
荒巻「今回は災難でしたな、大臣。」

大臣「君たちは?」

トグサ「大臣、私は公安9課のトグサです。」
荒巻「同じく、荒巻です。」

銀時「いやあ、ほんっとうに災難でしたね、大臣。あ、俺は銀時です。」

大臣「いやいや。あの時は助かったよ。わざわざ見送りとは、実に嬉しいね。」

銀時「いや~、ホントにギリギリセーフってやつっスわ~。」

大臣「…何故、私の荷物に話しかけているのかね?」

銀時「なぁ、トグサくん。このオッサンは、なんでさっきから俺らに話しかけてくるんだ?俺らが話してる相手は"大臣"なのによ。」

大臣?「ぐっ…」

護衛「キサマら!!一体なにを…」

トグサ「コイツは本物の大臣じゃない!!本物は…」

銀時「コッチってわけだ。」
大臣「なっ!?キサマ!!返せ!!」

銀時「はい、オ~プン。」ガチャ

護衛「な!?脳殻…だと!?」
荒巻「本物の大臣はコッチだ。」

護衛「この…確保ォ!!」
偽大臣「クソぉ!!」

ー署内ー
バトー「汚名返上、って奴だな。」
トグサ「うるさいよ、マッタク…」

トグサ「しかし、ありがとな。銀さん。」
銀時「んあ?何が?」

トグサ「いや銀さんの一言が無かったら、気づけなかったからさ。」
銀時「ま、目に見えるモンだけが真実とは限らねぇって事だな。」

パズ「へっ、いっぱしに言うじゃねぇか。」
サイトー「俺にとっては、耳が痛くなる話だがな。」

素子「トグサ、銀時。ご苦労だったな。」
トグサ「少佐!!その…」
素子「…気にする事はない。むしろ、お前は良くやった。」

ボーマ「よかったな、褒められて。」
トグサ「な!?ぐっ…」

バトー「おいおい、妻帯者が顔を赤くしちゃあマズいだろ」
イシカワ「なんだ、ヤキモチか?」

バトー「な!?テメェ!?」

銀時「あの~、少佐?」
素子「なんだ?」

銀時「いや、外出許可とか貰えたらなぁって…タチコマと一緒に…」
素子「…まぁいいだろう。ただし、呼び出しには対応出来るようにしておけ。」

銀時「やりぃ♪」
バトー「なんだ?どっか行くのか?」
銀時「あぁ、なんつーか…図書館的な所に。」

バトー「ワザワザ紙媒体の物を読みに行くのか…変わってる上、見かけによらねーな。」
銀時「うっせーよ。」

ー図書館ー

タチコマ「着きましたよ~」
銀時「お、ご苦労さんっと。」

銀時「…いや、多すぎてわかんねぇ」
?「あれ、お客さん?珍しいなぁ。」

銀時「おう、ジャンプ探してんだよジャンプ。週刊少年ジャンプ。」
?「ハイハイ、えーと…あったあった。この棚がそうですよ。」

タチコマ「うわぁ…こうしてみると圧巻ですね…」
銀時「えーと、俺が読み終わった所が…あったあった。じゃあココからだな。」

銀時「ありがとよ。えーと…」
アオイ「あ、僕の名前はアオイです。…"団長"って呼ぶ人も居ますけど。」

銀時「お?アンタもイケる口か?おもしれぇよなぁ、ハンターハンターは。」
アオイ「ハハハ…」

タチコマ「ん~…僕は何を読もうか…」
タチコマ「"アルジャーノンに花束を"…よし、これにしよっ」

銀時「なんだお前、字ばっかりの本なんて読めるのか?カニのクセに。」

タチコマ「あの~、僕はカニじゃなくてクモなんですけど…」

銀時「あぁハイハイ、旅団(クモ)ね。なんだかんだ言って、お前も好きなんだな。」

タチコマ「うぅ~…そうじゃなくてですねぇ…」

アオイ「ハハハ…久々のお客さんがアナタたちみたいな面白い方たちで良かったですよ。」
銀時「なんだ…あんま流行ってねーのか?」

タチコマ「そもそも電脳が発達してから、紙媒体の物は形骸化していきましたからね。」ペラッ

アオイ「でも、こうして形式的にでも出版は行われているわけですから、僕にとっては有り難い話ですけどね。」

銀時「俺ァやっぱ、こうやってページめくって読むのが良いなぁ。目次みて、ココだって所開いたらメチャクチャ良いシーンだった時は腹立つけど。」

アオイ「銀さんは、本を読まれないんですか?」

銀時「いやいや、銀さんだって読みますよ。」(あれ…コイツに名前言ったっけか?)

タチコマ「…」ペラッペラッ
銀時「あ、オメェ疑ってやがんな?」

タチコマ「じゃあ、どんなの読んでるんですか?」

銀時「そ、そりゃあオメー…花と蛇とか…」

タチコマ「官能小説じゃないですか!」
アオイ「しかもシブいですね…」

タチコマ「あのー…」
銀時「あん?」
タチコマ「ボク、メンテナンスがあるんでそろそろ帰らないと行けないんですよ…」

銀時「あぁ、んじゃあ俺も帰…」(るってドコにいぃいいぃい!?)
銀時(いや…ゴリラ達みたいに詰め所的なアレで…いや…違ってたらマズいし…)

アオイ「あの…何だか顔色が悪いみたいですけど…」
銀時(おっ…そうだ!!)

銀時「いやいや、べっつにな~んにも無いよ。平気平気…ところで相談があるんだが…」
アオイ「はい。何です?」

銀時「実は…俺ってポリ公…あ、いや…警察官なんだ。」
アオイ「…へぇ…そうなんですね。」

タチコマ「いやいや!!何でいきなり身分を明かしてるんですか!?」

銀時「いやなぁ?実は隠れ家的なモンを探しててな…ココに置いてくんね?」

アオイ「いわゆる"セーフハウス"ってヤツですね。」
銀時「そうそう、そのセーブハウス。」

タチコマ「それだと旧世代のゲームみたいですよ…」
銀時「いや、俺らの時代はセーブすら無ぇから。パスワードだから。」

タチコマ「レトロゲーマーなんですね…」

アオイ「…構わないですよ。確かに、ココなら滅多に人が来ないですし。たとえ警察に追われても、大丈夫ですよ。」

銀時「よし!じゃあ決まりだな!」

銀時「あと、お前は毎朝俺を迎えに来てくれ。」

タチコマ「えぇ!?そんな無茶な…」
銀時「なぁに、少佐にゃあ俺から言っとくよ。それに、ココに来りゃあ本なんて読み放題だぜ。」

タチコマ「…じゃあ…お願いします。」

銀時「うっし!じゃあ決まりだな!」

タチコマ「少佐への連絡、お願いしますね。」
銀時「おうよ!じゃあな!」






アオイ「じゃあ、僕も帰りますね。」
銀時「また明日な。」






銀時『つーわけで、土地勘掴めるまでタチコマに迎えに来てもらいたいんだわ。』
素子『アナタ子供?まぁいいわ。今日の活躍に免じて、許可してあげるわ。』

素子『あと、これは忠告よ。』
銀時『あん?』

素子『せっかくセーフハウスを手に入れたのに、その情報を残したら意味無いでしょ。』
銀時『?』

素子『ハァ…ソコの住所、タチコマに入ったままだったのよ。赤服には、私から消しとくように言っといたから、次からは気をつけなさい。』

銀時『お、おう。以後、気をつけます!』(赤福?)
素子『明日の朝、タチコマに連絡して住所を送ったら、そっちに迎えにいくと思うわ。じゃあね、おやすみなさい。』


銀時「…何とかなるもんだな…」

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