おそ松「おーい!お前ら飯だぞー!」 (20)

おそ松「早くしねーと俺が全部食っちまうからなー」

おそ松「今日は刺身だぜ刺身!すげーよな!なーんも祝う事なんてないのに豪勢なんだぜ?」

おそ松「にしてもあいつらおっそいなー。本当に俺が全部食っちまうぞー」

おそ松「おーい!カラ松!チョロ松!一松!十四松!トド松!何やってんだよー!早く降りて来いよー!」












おそ松「あ」

おそ松「やっと降りてきたなーもー。お兄ちゃん待たせる弟とか最低じゃん」

おそ松「へへっ、まぁいいや。みんな席に着けよ。飯食おうぜ飯」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1458646318

おそ松「ん?何やってんだよチョロ松」

おそ松「は?お前そんな事気にしてたの!?ばっかじゃねーのっ!あっははははははっ!」

おそ松「聞いてくれよカラ松~。チョロ松の奴『こんな何もない日に刺身ってどういう事!?お前トト子ちゃんに何したの!?』だってよ!」

おそ松「別になんにもしてねーっての。つーかトト子ちゃん関係ねーし。この刺身買って来たの母さんだし」

おそ松「っておい!お前まで何言ってんの一松!?」

おそ松「してねーよ!監○も○縛も逆レ○プもしてねーっての!俺にそんな度胸あると思う!?」

おそ松「ないって思うなら最初っから言うのやめろよな!?」

おそ松「あーっ!やめて!?俺の事極悪非道のヤクザみたいに言うの止めて!」

おそ松「お前らもっと信じよう!?信じてくれなかったらお兄ちゃんどうすればいいのさ!?」

おそ松「え?『フッ、俺は最初から信じていたぜBrother』?んじゃどーして最初っから庇ってくれなかったの!?」

おそ松「ネタだと思ってたの!?刺身だけに?ってやかましいよっ!」











おそ松「はぁ……もうツッコむの疲れたよー」

おそ松「こういうことはチョロ松かトッティーの仕事でしょー?自分の役割忘れないでよもー」

おそ松「ほらお前ら、もう座って座って。折角の飯が冷めちまうぞー」

おそ松「よし、みんな準備はいいな?」

おそ松「んじゃ、いっただっきまー……」

おそ松「あっー!おい十四松!フライングすんなよなー。いくら刺身だからって行儀悪いぞお前―」

おそ松「違うっての!そのいくらじゃねーし!幾らだし!日本語難しいよ!?でもその間違いは無いだろう!?」

おそ松「あっお前ら!そんな事言ってる隙にパクパク喰いやがって!油断も隙もねーなホントに!」

おそ松「くっそ俺も負けるかよ!スタートダッシュが遅れた分今から取り返してやるもんねー!」

おそ松「おらおらーどうしたお前らー?箸が止まって見えるぞー?」

おそ松「うんっめぇー!やっぱ刺身は最高だよなーあっはははははは!!」












おそ松「……ん?何かいつもよりおかずの減り遅くない?」

おそ松「おいおい本当どうしたんだよーお前らー。揃いも揃って具合でも悪いのかー?」 ニヤニヤ

おそ松「まっ、どーでもいいけどねー。俺の取り分増えるだけだしー」

おそ松「んぐんぐ、あ、いつもより多く食べてるから醤油の減り早いわ」

おそ松「チョロ松、醤油取ってー」




おそ松「……?」

おそ松「チョロ松、醤油」

おそ松「……」







おそ松「……シコ松」

おそ松「っどわっ!?何だよもー聞こえてるなら無視すんなよなーもー!」

おそ松「えっ?何?お前まだあの事気にしてたの?」

おそ松「えーっ!?お前っ、マジで!?バッカじゃねーの!?なっはははははっ!」

おそ松「まだ、まだあのエロ本の事気にしてたってお前っ、お前どんだけ自意識高いんだよっ!自意識ビックバン超えて自意識ブラックホールだよ!」

おそ松「『ブラックホールだったら自意識吸い込まれてるじゃん』って?トド松~細かい事気にすんなよなー」

おそ松「あーはいはい分かった。分かった落ち着けってチョロ松。もういいから、醤油自分で取るから」

おそ松「全くメンタルの弱い弟を持つと大変だよねー。ホントにねー」

おそ松「ふー、食った食った」

おそ松「ん?うわ、お前らホント何なの?刺身どころか何も手付けてないじゃん」

おそ松「え?なんで?お前ら魚臭いの駄目だったっけ?んな訳ないよなー」

おそ松「魚ダメだったらトト子ちゃんと結婚出来ねーし」

おそ松「ま、それは置いといてさ。折角母さんが作ってくれた飯なんだからさ。ちゃんと食えよ?」

おそ松「ただでさえニートしてる俺らなんだからさー。穀潰しの役目くらい果たさないとダメでしょー」

おそ松「食べ物は粗末にするなよ。長男との約束な」

おそ松「……ん?どうしたー十四松?何か元気ねーな」

おそ松「カラ松もどーしたんだよそんなにふさぎ込んで。いつももみたいに痛気持ち悪いこと言っちゃわないのー?」

おそ松「っておい一松、まだ食べ終わってないのにどうしてマスク付けるんだよ。あーあーこんなに食べ散らかして」

おそ松「えーっ?ちょっとお前ら本当にどうしたんだよ?まさか本当に全員具合悪いのか?」

おそ松「え?『今日は母さんの料理は食べられそうにない』だって?」

おそ松「ば、馬鹿ッ!そんな事デカい声で言うんじゃないよチョロ松!母さんに聞こえたらマズいだろ!」













おそ松「……っあーっもうっ!分かったよ!今日は俺がお前らの分まで全部食べてやるよ!」

おそ松「いいか!?貸し一つだからなっ!?お前ら今度パチンコ買ったら俺に半額渡せよな!?」

おそ松「ったくなんで5人も同時に体調崩しちゃうかなー。お前ら裸で夜中シコってんの?っとによー……」

おそ松「……げぷ」

おそ松「も、もー無理。死ぬ。これ以上食べたらヤバい」

おそ松「だって考えてよ。6人分だよ。俺の胃袋がそんなに入る訳ないじゃん?」

おそ松「で、でもお兄ちゃん頑張ったよ?一応全員分の半分は食べたし」

おそ松「お、おいトド松。こんな時にだけ褒めるなよ。バレバレだってのお前の魂胆」

おそ松「ひっ!?近い!カラ松近いっての!いやホント近いって離れて離れろクソ松!」

おそ松「ひぃぃ!?一松お前いつの間に俺の後ろに居たの!?怖っ!やめてっ!」

おそ松「ぶぅえっ!?じゅ、十四松……タックルはやめろ……出る」

おそ松「あーもーっ!お前ら離れろー!俺まで病気移っちまうだろうがー!」













おそ松「っとによーお前ら」

おそ松「都合のいい時だけ兄貴扱いすんなよなー。俺がそれでチョロると思ったら大間違いだっての」

おそ松「ん?何だよチョロ松、何か言いたげだな」

おそ松「別に遠慮せずに言えよー。なに恥ずかしがってんだってのー」

おそ松「俺ら兄弟、六つ子だろ?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・



おそ松「はぁーあ。今日は散々だったよ」

おそ松「ただでさえ運動なんかしないのにお前らのせいで肥満になったらどうしてくれる訳?」

おそ松「お前ら病気だから俺一人で銭湯行く羽目になるしさー。頑張った兄ちゃんの背中ぐらい流しに来いよなー」

おそ松「その癖に寝るときは一緒に寝るとか言いやがるし、ほんっと意味わかんねーよお前ら」

おそ松「あーあ、明日俺が熱出してたらお前らのせいだからなー」

おそ松「え?何トド松?『なんだかんだ一緒に寝てくれるおそ松兄さんが僕は好きだよ』って?はいはい」

おそ松「『僕もおそ松兄さん大スリーランホームラン!』……なぁ十四松、お前本当は元気じゃないの?」

おそ松「一松、『きゃーおそ松兄さん素敵ーカッコいいー憧れるー』ってそれ棒読みで言われても全然嬉しくないんだけど」

おそ松「『まぁでも、いざという時に助け合うのが兄弟ってものだからね』……ってそれ!お前が今言うセリフじゃないからねチョロ松!?」

おそ松「えっ!?『愛してるぜBrother』!?もういいからっ!寝る前に気持ち悪い事言わなくていいから」

おそ松「もーお前ら調子が悪いんだろー?さっさと寝るぞ!ほら布団に入れ!」

おそ松「ったく世話がかかるんだからよー。お前ら俺がいなくなったら生きていけんの?」

おそ松「夜更かしすんじゃねーぞ。はい、おやすみー、もう寝る。つーか寝ろ。おやすみ!」


















おそ松「  」


おそ松「なぁ  何か何時もより  寒くない  ?」


おそ松「え?  気のせい?  いやいやでも……」


おそ松「わかった  わかったって  寝るよ  寝るから」


おそ松「……うーん  絶対寒いよなー  これ」


おそ松「寒い  寝る  ……」


おそ松「おやすみ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・

・・・・・・・




松代「……」 トントン

松造「……なぁ、母さんや」

松代「何です?お父さん」 トントン

松造「……」

松代「ご飯ならもうすぐ出来ますから。テレビでも見てて下さいな」 トントン






松造「……もう、止めにしないか」

松造「夕飯を、子ども6人分作るのは」

松代「……」 トントン

松造「……そろそろ、あいつも現実を見て」

松代「私は、信じてるんですよ」

松造「……」

松代「あの子は、おそ松は、絶対に分かってくれるって」

松代「それまで私は待つことにしたんです」

松造「……だけども」

松代「もし、私達が今ここであの子に現実を突き付けてしまったら」

松代「一体誰が、あの子に寄り添ってあげるんです?」









松造「……」

松代「待ちましょう」

松代「あの子が、ちゃんと前を向いて歩くことが出来るまで」

松代「それが、親としての役目ですよ。お父さん」

松造「……そうだな」

おそ松「はぁ~あ、今日も負けたー……」


おそ松「最近どこもぜんっぜん出してねーの。もっとお客様に還元しろってのー」 ガラッ


おそ松「ただいまー。あれ、あいつら今日もずっと家に引きこもってたの?」


おそ松「っとによー。いくらニートだからって少しくらい外でねーとヤバいだろーがよー」


おそ松「……待てよ?もしかしてあいつら、俺に勝ち分渡したくないからパチンコにもいかないで引きこもってんの?かーっ!セコいねーほんっとにセコい!」


おそ松「ん?なにー母さん、え?飯?」


おそ松「うーん!今行くよー!っとその前に」



ダッダッダッダッダ……











おそ松「おーい!お前ら飯だぞー!」









‐END‐

おそまつさまでした


読んでくれた人ありがとう
じゃあの

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom