稲荷の神「ばれんたいん?」少女「そっ、チョコレートをあげるの」(19)

稲荷の神「ふぅむ…我はその、ちょこれーと?と言うものよりお揚げ様のほうが好きだがの」

少女「アハハ、お稲荷さまはチョコレートより油揚げかぁ」

稲荷の神「油揚げではないッ!お揚げ様じゃ」

少女「はいはい、じゃあそんなお稲荷さまにバレンタインのプレゼント…お稲荷さまの大好きなお揚げ様だよ!はい」

稲荷の神「おぉ…良いのか!?有り難く貰うぞ!」

稲荷の神「ふぅ…満足じゃ」

少女「ふふっ、じゃあ私は帰るね」

稲荷の神「ぅむ、では気おつけてな」

少女「ありがと…じゃあね」タッタタ

稲荷の神「……我のしもべよ、あの者が無事に帰られるか見てこい…大事の際は力を用いて構わん…行け」

しもべ「…御意」シュン

稲荷の神「…あの者…少女の霊力は周りの霊や妖怪を惹き付ける…そして…その霊力を狙って現れる強力な業も…」

稲荷の神「のぅ…天照よ…あれ(少女)は死ぬと神か……災いになるほど強力な霊力を宿しておるぞ?」
「…天照…聞いているのか?天照大御神よ」

天照大御神「…わかっている…我々もあの少女と言う者には日々警戒している…しかしまだなんの変化もない」

稲荷の神「そうじゃな、じゃがもしもの時は…」

天照大御神「わかっている…だがここは稲荷よ、お主の土地であろうよ…もしもの時はお主が先陣であの者を…」

稲荷の神「大丈夫じゃ、我はそんな失敗はせん…必ずあの者を此方にしてみせようぞ」

天照大御神「…期待はせんよ」シュン

稲荷の神「我も期待はしとらんよ」

――――

少女「お稲荷さま喜んでたなぁ♪明日も持っていこ」タッタッタ

――1時間後―――

少女「あれぇ?ここさっきも通った…私同じ道を歩いてるの?…どうして…」

――「カカカッ…同じ道をずっと歩いて迷う…それはキツネに摘ままれたっていうんだよ…カカカッ」

少女「誰!?」

――「んぁ誰?俺かぁ?俺はなぁ妖怪だ」

少女「妖怪?」

――「そう、お前からうまそうな匂いがするんでな喰う機会を伺ってたんだよ」

少女「喰う?私を…」

――「そうだ…カカカッ…お前はかなり強力な霊力を持ってる…俺がそれを喰えば俺はもっと強くなる…」

少女「……」

――「だから…喰わせろ」

少女「待ってその前にアナタの姿を見せて」

――「……イイダロウ…」シュゥ

少女「……鬼?」

鬼「そうだ俺は鬼だ」

少女「…」ゴクッ

鬼「怖いかぁ…カカカッ…そうだろうなぁ…俺は鬼の中でもエリートだからな…力も強く頭も良い…カカカッ」

少女「…(体が動かない…」

鬼「んじゃあ姿も見せたわけだしお前を喰う…」

少女「待って(体が…」

鬼「モウマタナイ…イタダキマース」アー

少女「(食べられる私死んじゃう…お母さんお父さんお兄ちゃん…お稲荷さま…」

鬼「あむっ…喰ったか…歯応えはあまりなかったな」

鬼「強くなった俺は強くなった…俺は…俺はあの稲荷のキツネにも勝てる」

少女「(私…死んじゃったんだ…死ぬって冷たいと思ってたけど暖かい…まるで誰かに抱っこされてるような…」

――「やっぱり無事には帰れなんだか…」

少女「…………え?…私死んで…あれ?天使さん?」

狐尾「おう、目覚めたか……私は天使ではない、私は稲荷神にお仕えするしもべ…狐尾だ」

少女「狐尾?」

狐尾「そう…私は稲荷の神様にお仕えする前はそれはそれは大変な大妖怪で…」

少女「あのぅ…狐尾さんの事はいいんで…私何で死んでないんですか?」

狐尾「あぁ…そりゃあ私が助けたからな…それより稲荷の神様は優しいんだ…私が1人寂しくしていると…『寂しいか?ぅむ我もだ一緒に寝てくれぬか?』と言って私の傍に…それより先は恥ずかしくて言えん///」

少女「…あのぅどうして狐尾さんは助けてくれたんですか?」

狐尾「ん?それはな…稲荷の神様に言われたからな…お前を守るようにと」

少女「お稲荷さまが私を?えへへ///」

狐尾「むっ」

狐尾「何を照れている!稲荷の神様は私の主だぞ!」

少女「べ、別に狐尾さんだけのお稲荷さまじゃないしッ」

狐尾「むむっ、しょせん人間と神様では婚約も出来んわ」

少女「んっ、そんなの妖怪と神様だって無理だし…だいたい主としもべの関係じゃねぇ?」

狐尾「なにをぉぉ」ジロ

少女「なんなのよ」ジロ

バチバチバチ

鬼「……おいお前ら…俺様を無視するなぁ」

少女・狐尾「「あなた(お前)は黙ってて(黙っとれ」

鬼「オォラァァァッ!お前ら俺様を無視しやがって…特においお前ッ」

少女「へ?わたし?」

鬼「さっきまでの弱腰はどうしたっ、何故俺様の妖力の前で平然といられるんだッ」

狐尾「んー?ようりょくぅぅ?こんなものただの風同然だろう…ハハッ」

少女「そう言えばなんかぬるい風が…(でもさっきまで体が動かなかったのに今は動く…何でだろう?」

鬼「クッソガァァ!先にお前から喰ってやる…大した妖力もないのに俺をこけにしやがって、死んで後悔しやがれっ」

狐尾「…だれが大した妖力も無いだって…誰が何を後悔するって?」シュゥゥゥ

鬼「俺がお前をッッ…な、なんだこの莫大な妖力は…」ガクブル

狐尾「ふんっ…この程度の妖力で動けなくなるか…とんだザコだな」

鬼「クソチビッまさかお前が…」

狐尾「クソ…チビ…だと……私はなぁ…身長のことを言われるのが嫌いでなぁ…そして何よりも…何よりも耐え難いのがッ」シュゥゥゥゥゥ

鬼「ヒィ身体が…立ってられねぇ…」ズシッ

狐尾「私より身長の高い奴に見下ろされることだぁぁぁぁ」シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ

鬼「アガガガガ…」バタッ

狐尾「あら?」

狐尾「まだ半分も出してないんだが…」

鬼「」チーン

少女「おお!スゴいスゴいよ狐尾さん!」ナデナデ

狐尾「当然だなんせ私は…えぇい頭を撫でるなっ」

少女「え?だって撫でやすい位置に頭が…」ナデナデ

狐尾「貴様…今私の身長をバカに」ナデナデナデナデ
「貴様いい加減に……そろそろ…」

少女「ん?」ナデナデナデナデ

狐尾「ふにゃぁぁぁ///…って止めろッ」バシッ

少女「あぁ…」ショボン

狐尾「とりあえず貴様の家まで付き添う行くぞ」

少女「あぁ…待って…」

少女「そっちじゃないよぉ」

狐尾「なッ、早く言え…こっちか」

少女「うん、そうそう…じゃあ行こっか」テニギル

狐尾「止めろっ手を握るなぁ」

少女「ふんふーん♪」ギュ

狐尾「あぁもう」



――「やっぱり鬼程度じゃダメか」

鬼「」

――「止め刺さなかったね…優しいんだね…」チラッ

鬼「」

――「…不様だよ」グサッ

鬼「」サァァ

――「次は何を送ろうかな♪」

天照大御神は性別不明で



狐尾「よし、ここが貴様の家だな」

少女「そうだよ、良く出来ました」ナデナデ

狐尾「ふにゃぁ///…って違う…私の職務は果たした、ではな」

少女「待って…せめてお茶くらい出すよ?」

狐尾「いらん気遣いだ…」

少女「お揚げ様も出すけど…」

狐尾「ッ!…」

少女「ん?仕方ないなぁー私が1人で食べようかなぁ…」チラ

狐尾「貴様1人では荷が重いだろう…仕方ないから食ってやる」

少女「えー別に1人でも大丈夫だけどー?」チラッチラ

狐尾「あぅ…貴様1人では…その…とにかく私も食うんだ///」

少女「ふふ、じゃあ家入ろっか」

狐尾「くそぉ///…」

ガチャ
バタン
少女「はい上がって上がってー」

狐尾「…お邪魔致します」

少女「すぐ用意するねー」

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