津田タカトシ「なんかみんなのチョコの渡し方が過激なんだけど……」 (354)


2月14日(平日)
生徒会室――

シノ 「津田」

津田 「どうしました、会長」

シノ 「ちょっと来い」

津田 「? はい」

シノ 「その、なんだ。アリアと萩村がいないうちに渡そうと思ってな」

津田 「ええと」

シノ 「今日はバレンタインだろう?」

津田 「あっ、もしかしてチョコ頂けるんですか?」

シノ 「用意しておいたぞ」

津田 「ありがとうございます、わざわざ」

シノ (……相変わらず、義理だと思ってるなぁ、まったく……)

津田 「?」

シノ 「いやなに、君は変わらないな」

津田 「なんですかそれ」

シノ 「少しあげ方を工夫しないとダメだろうか」

津田 「はぁ」

シノ 「ふむ…… よし、じゃあ少しゲームをしよう」

津田 「ゲーム、ですか?」

シノ 「私がチョコを隠し持つから」

津田 「隠し持つから」

シノ 「探すといい」

津田 「はい?」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1455382348


生徒会役員共SSです。

去年は別所で津萩バレンタインSS書いたけど、今年はこっちで書くことにしました。

今回もよろしくお願いします。

スズちゃんかわいい。


津田 「あの、探せって」

シノ 「後ろを向いて10数えたまえ」

津田 「えーっと」

シノ 「ほら早く」

津田 「は、はい」

津田 「1、2、3……」

ゴソゴソゴソ

津田 (まだ言っている意味がよくわかんないんだけど……)

津田 「9、10」

シノ 「よし、いいぞ」

津田 「あの、会長、これって……」

シノ 「さぁ、探していいぞ」

津田 「探せと言いますが、その、つまり」

シノ 「つまり? 察しが悪いなあ君は。つまりだ、私はいま、君にあげるチョコを隠し持っている」

津田 「はぁ」

シノ 「そのチョコをだな、わ、私のことをよく視たり」

津田 「よく視たり」

シノ 「さ、触ったり」

津田 「触ったり……」

シノ 「上着くらいだったら脱がしても」

津田 「脱が……ぬが!?」

シノ 「そ、そうだな、少し恥ずかしいが匂いだって嗅がれても」

津田 「いやいやいやいやいやいやいや!」


シノ 「な、なんだっ、臭くなんかないぞ!」

津田 「そうじゃなくて! なんかいろいろ問題あるでしょう!!」

シノ 「あっ、体温でチョコが融けてしまうな」

津田 「そうじゃなくて! なんかこう、風紀的に!」

シノ 「確かに、嗅ぐところによってはアウトかもしれないが、だが津田なら……」

津田 「そうじゃなくて! それに、触るのも、そんなじろじろ見るのも失礼でしょう!」

シノ 「本人がいいって言ってるんだからいいではないか」

津田 「なんにせよ校内じゃアウトですってば!」

シノ 「だからこうしてこっそり誰にも見られないように」

津田 「やっぱり問題あると認めてるんじゃないですか!」

シノ 「むぅ」


シノ 「だがもう隠してしまったしな」

津田 「出せばいいじゃないですか……」

シノ 「これでは体温でチョコが融けてしまうなぁ」

津田 「ですから……って、どこに隠してるんですか」

シノ 「やはり気になるか?」

津田 「えっ、いや、それは……」

シノ 「どこだろうなぁ。チョコが融けるような体温の高いところに隠しているかもしれないな」

津田 「…………」

シノ 「せっかくのチョコも、融けてしまってはなぁ。誰か探してくれないものか」

津田 「……ですから、そういうのは……」

シノ 「津田ならいったいどのように探すのだろうな。頭からかな、足からかな。下からだと、いろいろな所が見られてしまいそうだ」ドキドキ

津田 「う……」ゴクリ

シノ 「もちろん何か触れてしまったり、見えてしまっても、探しものの間の事故でしかないのだが……」

津田 「…………」

シノ 「津田」

津田 「……なんでしょう」

シノ 「探してくれないか?」モジモジ

津田 「…………は、い……」ドキドキ


津田 「えっと……」

津田 (会長は立っているだけだ……特に怪しい膨らみもないから、背中かな……?)

スタスタ

津田 (背中には……腰の辺りにはなにもない)

津田 (え、まさか……)

津田 (まさか、ス、スカートの……?)

シノ (見てる……津田が、私をじろじろと、見ている……)

シノ (腰、あ、視線を下に向けて、つま先まで……)

シノ (そうなるよう仕向けたのは自分なんだが、これは、なんというか……!)

シノ (むちゃくちゃ恥ずかしいな、これ!)

津田 (いや、さすがにスカートの中は隠さないし、探せないだろ……)

シノ 「つ、津田……」

津田 「はっ、はい」

シノ 「スカート、気になるか……?」

津田 「えっ、いえそのっ……」

シノ 「見づらかったら……ひ、膝立ちになってみたらどうだろう」

津田 「えっ……」ゴクッ

シノ 「見てみないと、あるかないか、分からないだろう?」

津田 「…………そ……そう、ですね……」


スッ

シノ (津田が……私の後ろで体をかがめて、膝立ちになってる……)

津田 (会長の脚……それから、スカート……スカートの上からわかる、この曲線……)

津田 (オレ、なにしてるんだ……)

津田 (でも……)

津田 「や、やっぱりこんな所にはないですよね、はは……」

シノ 「…………そ、そうかな」

津田 「だ、だいたい、どれくらいの大きさなんですか。そんなに大きくはないと思いますけど」

シノ 「そうか? 腰回りは少しやせたと自負しているからな!」

津田 「何の大きさの話!?」

シノ 「つまりは、津田……み、見てみたいのか?」

津田 「は、えっ?」

シノ 「スカートの中……」

ガタッ

津田 「ちょ、ちょっと会長!」

シノ 「じょ、冗談だ!」

津田 「ですよね、ですよね!」

シノ 「さ、さすがに冗談が過ぎたな……津田もそんな、立ち上がってまで引かなくても」

津田 「驚いて立っちゃいましたよ」

シノ 「もしかして、あっちも勃っちゃってたりするのか?」

津田 「あまりシャレにならないジョークやめてくれません!?」


津田 (さすがにスカートには隠してないよな。隠してても探せないし……)

津田 (となるとブレザーの内側とか……ん?)

津田 (会長の首の後ろ、不自然に盛り上がってる……これか)

津田 「見つけましたよ、会長」

シノ 「そうか、見つかってしまったか」

津田 「じゃあ、これでゲームは終わりということで……」

シノ 「こらこら、ちゃんと見つけるまでだぞ」

津田 「はい?」

シノ 「ちゃんと君の手で、取ってくれ」

津田 「あ、えーと……」

津田 (まぁ、首筋だからな、そこまで問題じゃないだろ)

津田 「じゃあ、失礼して」

ゴソ

シノ 「んっ……」

津田 「か、会長。あまり変な声出さないでくださいよ」

シノ 「こ、これは、反射というものだっ、仕方あるまい!」

津田 「さっさと取っちゃいますよ。ブレザーの内側……じゃない? あ、Yシャツの内側……?」

シノ 「だから、急がないと溶けそうだと」

津田 「ゲームはじめたの会長なんですから、そこは文句言わないでくださいよ……えーと」

ゴソゴソ

スルッ

シノ 「ひゃうっ!?」


津田 「え、あれっ、落ちました?」

シノ 「あっ、やっ、背中に引っかかってる」

津田 「背中に……?」

シノ 「津田……これ、ブラに引っかかってる」

津田 「いや、言わなくていいですって……」

シノ 「だが、取ってもらわないと」

津田 「…………あーもうっ、さっと取りますからね!」

シノ 「う、うむ」

ズボッ

津田 「この包みだな、っと」

クイッ

津田 「ん?」

パチン

シノ 「!!」

津田 「なんか引っかかったような」

シノ 「…………」

津田 「あー、ようやく取れましたよ会長。箱じゃなくて包みだったんですね」

シノ 「お、おい、津田……」

津田 「なんですか?」

シノ 「き、君、いま何をしたか分かってるのか……?」

津田 「え?」


シノ 「とりあえずそれはあげるからな! 私はちょっと失礼する!」

津田 「あ、はい、ご馳走さまです……」

ガチャッ バタン

津田 「なんだったんだろ」

津田 「あ、トリュフ」

モグ

津田 「ん、美味しい」

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シノ (まったく、ブラをはずしたことにも気づかないとは……本当に男なんだろうな!)

シノ (まぁ、大きめのブラをしていた私にも責任が無いとは言わないが……)

シノ (とにかく、トイレでもいいから入って直さないと、崩れてしまうではないか!)

シノ (それにしても……)

シノ (津田の視線が、私の身体を隅々まで見て……)

シノ 「…………っ」ゾクゾクッ

シノ (ヤバい……)

シノ (これは、癖になりそうだ……)


――ほんの少し時間が戻って
生徒会室前廊下

アリア(ん~~、チョコ、津田くんに用意したけど……)

アリア(普通にあげるのもちょっとインパクトに欠けるかな?)

アリア(なにか、ちょっとくらいアピールできるような……)

シノ 『ひゃうっ!?』

アリア「ん? シノちゃんの声……?」

アリア(生徒会室?)

津田 『背中に……?』

アリア(津田くんの声も)

シノ 『津田……これ、ブラに引っかかってる』

アリア(なにしてるのかな)

コソッ

津田 『あーもうっ、さっと取りますからね!』

津田 『ん? なんか引っかかったような』

シノ 『お、おい、津田。き、君、いま何をしたか分かってるのか……?』

シノ 『私はちょっと失礼する!』

アリア(あ、出てくる)

コソコソ

ガチャ バタン スタスタスタ…

アリア(シノちゃん、津田くんにチョコあげてたのね)

アリア(それも、あんな方法で……)

アリア(……ふぅん、そっかぁ)

もっと書き溜めたかったけど無理でした。
バレンタイン中に終わりませんが、またのんびり書かせていただきます。

とりあえずその津萩ssのスレタイを教えてもらおうか
話はそれからだ

レス大杉びっくり
嬉しいから荒れなきゃもっと書きこんで欲しいのよ?

続きー


カチャ

津田 「あ」

アリア「あ、津田くん」

津田 「七条先輩。お疲れさまです」

津田 (……さっきの、見られてないよな……?)

アリア(とか思ってるんだろうなぁ、ふふっ)

アリア「シノちゃんは?」

津田 「あ、いやー、なんか、ちょっと失礼するとかで」

アリア「そうなんだ。スズちゃんはまだみたいね」

津田 「ですね」

アリア「じゃあ、いまのうちに」

ゴソゴソ

アリア「はい、津田くん」

津田 「あ、先輩も」

アリア「も?」

津田 「えっ、ええと」

アリア「うふふ、シノちゃんね。美味しかった?」

津田 「ええ。美味しかったですよ」

アリア「シノちゃんのカラダも?」

津田 「味わってないよ!?」

津田 (た、多分嘘は言ってない)

アリア「うふふ、冗談よ。折角だから食べてみて」ガサガサ


アリア「今年は、チョコクッキーだよ」

津田 「いま頂いちゃっていいんですか。それじゃぁ」

アリア「はい、あーん」

津田 「えっとぉ……」

津田 (あ、あーんか……)

津田 (前にお弁当をもらったことあるけど、箸だったし……七条先輩、意外と無頓着なのかな……)

津田 (指から直接……いや、気をつければ大丈夫……)

アリア「津田くん?」

津田 「あ、はい、いただきます。あー……」

アリア「…………」ヒョイ

津田 「んっ」スカッ

津田 「あれ?」

アリア「どうしたの津田くん、届いてないよ?」

津田 「あ、あー」

アリア「」スッ

津田 「むっ」スカッ

アリア「ふふ」

津田 「し、七条先輩」

アリア「ふふふっ、ごめんね、可愛かったからつい」

津田 「か、可愛いってなんですか」


アリア「はい、食べてごらん~」

津田 「むむ……」

アリア「あーん」

津田 「あー」

スッ

津田 「んっ」

スッ

津田 「んんっ」

津田 「ちょっと先輩ー……」

アリア「だって、津田くん腰が引けてるんだもん」

津田 「腰、ですか?」

アリア「遠慮してるみたい」

津田 「いやそれは、その、指なめたりしないように」

アリア「気にしなくていいのに」

津田 「気にしますよ……」

アリア「もぅ。いいから、しっかり食べて。ね?」ニコッ

津田 (……勝てない……)


津田 「わかりました。いただきます」

アリア「はい」

津田 「あー……」

アリア「えい」グイッ

津田 「モガ!?」

津田 (え、指がもろに口の中に触れた……まぁ、いいって言ったし……)

アリア「ふふっ、どうぞ」

津田 「ん、おいひいです」モグモグ

アリア「ありがと。…………」

津田 「……?」

アリア「……」ジー

津田 (なんかめっちゃ見られてる)

アリア(津田くん、見てる、ね)スッ

津田 「?」

アリア「……」ペロ

津田 「!」

津田 (いま七条先輩、舐めた!? オレの口に付いた指、自分で舐めた!?)


津田 「あ、あの……」

アリア「津田くん」

津田 「はい……」

アリア「お茶淹れようか」

津田 「え、ええ……」

津田 (オレの見間違い? でも、いまのは……)

アリア「暖房効いてるねー」

津田 「そ、そうですね」

アリア「外から来たばっかりだから、ちょっと暑く感じるくらいだよ」

津田 「あ、少し窓開けましょうか?」

アリア「ううん、大丈夫だよ。津田くんとか他の人、寒くなっちゃうでしょ?」

津田 「オレは構いませんが、確かにそうですね」

アリア「私がちょっとブレザー脱いでおくから」

津田 「えっ……」

アリア「こら、だめだよーエッチな想像しちゃ」

津田 「し、してませんよ!」

アリア「そうかなー?」シュルッ

アリア「んー、脱いでもまだちょっと暑いなぁ」

津田 「ちょっと暖房止めておきましょ……」

アリア「大丈夫だよ。ちょっとリボンとボタン外すから」

津田 「ああ……えっ」

アリア「」シュルッ プチ

津田 「し、七条先輩!?」


アリア「暑いね、津田くん」

津田 「え、あの……?」

津田 (た、谷間っ! 谷間が見えて……!)

アリア「そうだ、クッキー、もう一個どうぞ」

津田 「あのっ」

アリア「食べて、ね?」

ガサガサ スッ

津田 (近っ……)

津田 (こんな近くにいたら、見下ろすと、み、みえ……)

津田 (とにかく今は、クッキーを)

津田 「あ、あー……」

アリア「」スッ

津田 (またクッキー遠ざけられた……もっと首のばして……)ググッ

アリア「」ススッ

津田 「ん」カプッ

アリア「やん」

津田 「ん!?」

津田 (え!? いつの間に七条先輩の顎の下まで……!?)

アリア「もう、津田くんたら。クッキーにがっつきすぎだよ?」

津田 「い、いや、七条先輩に誘導されて……」

アリア「顔上げちゃだーめ」グイッ

津田 「んんんっ!?」

津田 (オレの口が先輩の首元に……っていうか、顎になんか柔らかいの当たってる!?)

津田 「ん、んー、せんぱ……」

アリア「ん? クッキー? まだあるよー」

ガサガサ


アリア「はい、どうぞ。あ、津田くんの口がどこにあるかよくわかんないなぁ」

モゾモゾ

アリア「ここらへん?」

津田 (ん、口元にクッキーが当たっている……え、なに、食べればいいのか……?)

津田 「んん」カリッ ポリポリ

アリア「んっ……」

アリア(津田くんが食べてる振動、直に伝わる……)

津田 (……すごく甘い匂い……クッキーだけじゃなくて、これ、七条先輩の……)

津田 (七条先輩に頭抑えつけられて、胸元でこんな……)

アリア「ちゃんと食べられてるかな?」

津田 「」コクコク

アリア「んっ、そこで動かれると、くすぐったいよ」

津田 「う……」

アリア「美味しかったかなー?」

津田 「は、はい」

アリア「良かった」

スッ

津田 (よ、ようやく解放してくれた……やばかった……)


アリア「あ」

津田 「?」

アリア「クッキー、粉になってちょっと零れちゃった」

津田 「え?」

アリア「ほら、ここ」

津田 「ここ……?」

アリア「ね、ここ」ぽよん

津田 「あ……」

津田 (確かに、七条先輩の胸に……クッキーの茶色い粉が……)

アリア「津田くん」

津田 「はいっ!?」

アリア「美味しそう?」

津田 「えっ……あっ、はいっ、クッキーはとても美味しかったです……」

アリア「そうじゃなくて」

アリア「こ、こ」

津田 「……」ドキッ

津田 (確かに柔らかくて……お、美味しそうではあるけど……)

アリア「うふふっ、顔に書いてるね」

津田 「いや、そのっ」

グイッ

アリア「じゃあ」

アリア「舐めて?」


津田 「なめ……?」

アリア「うん」ぽよん

津田 「えっ」

アリア「ほら、早くしないと」

津田 「…………」

アリア「粉がもっと奥に行っちゃうよ?」

津田 「……」ゴクッ

アリア「津、田、くん」ボソッ

津田 (うわ、耳元……)

津田 (いい、のか……? 先輩が言ってるんだから……いいんだよな……)ドキドキドキ

津田 「七条先輩……」

アリア「うん。いいよ」



津田 「……」ペロ

アリア「んっ」

津田 「……」ペロ ペロ

アリア「そう、ちゃんと、綺麗にね」

津田 「……」ペロペロ

アリア「ほら、津田くん。片方だけじゃないよね?」

津田 「はい……」ペロ ペロ

アリア「うん。いいこいいこ」ナデナデ

津田 (……頭撫でられるの、気持ちいいな……)ボーッ

アリア「全部とれた?」

津田 「…………はい」

アリア「嘘はだめだよ、津田くん」

津田 「…………」

アリア「どこを舐めればいいか、分かってるよねー?」

津田 「はい……」

津田 (やばいやばいやばい……意識とびそう……)


津田 (この谷間の……奥に……)

ペロ

アリア「んっ。そう、もっと、奥だよ」

津田 (柔らかくて、あたたかい……)

津田 「……はぁっ、はっ…… ……ふぅっ……」ペロ レロ

アリア「息、荒くなっちゃってるね」

津田 「…………」ペロ チュプ

アリア「ちゃんととれたかな?」

津田 「……」ペロ ペロ

津田 (やばい、もうあっちすごいことになってる……)

津田 「……」ペロッ

津田 「……終わりました」

アリア「よくできました」

津田 「フー……フー……」

アリア「津田くん。美味しかった?」

津田 「…………は、はい……」

アリア「そう、それじゃ……」

ギュッ

アリア「続きは、また今度、ね」ボソッ

津田 「うぐっ」

アリア「ふふっ」

津田 「あ、あのっ、ちょっと失礼しますっ」

バタバタ ガチャッ

アリア「あら」

アリア「やりすぎちゃったかな?」

アリア「まあ、可愛い津田くんがいけないよね。ふふっ」


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津田 (やばいって、全然おさまらないってこれ……)

津田 (とりあえず冷たい空気に当たれば、多少落ち着く……はず)

津田 (七条先輩、あれって、やっぱりからかわれているだけなのかな……)

津田 (それにしてはさすがに……うーん……)

ギィ

津田 「うわ、さすがに外は寒いな」

津田 (一気に火照りは抜けていくけど……まだ一部が若干あれだ……)

津田 (もう少しして落ち着いたらもどろう)

ムツミ「あれー、タカトシ君」

津田 「ん? 三葉」

ムツミ「どうしたの、外でコートも着ないで」

津田 「い、いやぁ。暖房でちょっとのぼせたかな? なんて」

ムツミ「そっか。でも気を付けてね、風邪だってまだまだ油断できないでしょ」

津田 「それを言うなら三葉も。胴着で外は寒いだろ」

ムツミ「そお? 私は風邪ひいたことないから大丈夫!」

津田 「うん、深くは考えないようにしよう」

ムツミ「あっ、そうだ……時間あるなら、ちょっと、いいかな……?」

津田 「え。う、うん」

ここまで
週1で書けるといいなぁ

>>19
PNとか他の創作も出て構わないなら、
pixivの津萩タグで去年の2月14日投稿されたのをみて頂ければ、と思います

今週はちょっと忙して更新できません

他のヒロインが当て馬みたいにされるのが気に食わないというのはよーくわかる
そして構成的にそう見えるのもよくわかる
でも、あまり先の展開を書くのはどうかと思うんだけど、今回スズちゃんトリじゃありません
津萩が書きたいなら最初っからそうしてるから、まぁ、とりあえず先の展開まってて
(と言いつつ、スズちゃんを優遇しないとは言ってない)

おまたせ
3週かかるとは思ってなかったのです


――廊下

ムツミ「私の荷物、部室に持っていっちゃって……歩かせてごめんね?」

津田 「いやいいよ、オレも少し歩きたかったし」

ムツミ「そっか。……あ」

ムツミ(これって、やっぱりチョコ渡そうとしているのバレバレかな)

ムツミ(ひゃーっ、なんか緊張してきたー!)

ムツミ(去年はさっと渡せたはずなのになぁ……)

津田 「三葉、三葉」

ムツミ「は、はいっ!」

津田 「着いたよ。柔道部部室」

ムツミ「あ、ああっ、うん! そうだね、えっと……ちょっと待っててね」

津田 「うん」

ガチャ バタン

チリ 「あ、ムツミ」

ナナコ「どうかしたー?」

ムツミ「うう~~……」


チリ 「いま、外に副会長いたよね」

ナナコ「あっ、もしかしてチョコ渡しに?」

ムツミ「そ、そうなんだけど……なんか変なの」

ナナコ「へん?」

ムツミ「タカトシ君に渡そうとしたんだけど、なんか緊張しちゃって……こんなことなかったのに」

チリ 「あー……」

ナナコ(え、自覚無し?)

チリ (みたいだよー……前にテコ入れしてあげようとしたんだけどなぁ)

ムツミ「とりあえずチョコレートはあるんだけど、なんか渡しづらいなぁ」

チリ (仕方ない、ひと肌ぬいでやりますか)

ナナコ(おー、いいぞーチリちゃん)

チリ 「ムツミ」

ムツミ「ん?」

チリ 「それは緊張が原因なわけだから」

ムツミ「から……?」

チリ 「緊張しない場所で渡せばいいんだよ」

ムツミ「緊張しない場所?」

チリ 「つまり」

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――柔道場

津田 「え、なんでオレここに呼ばれたの?」


ムツミ「え、えーとね……チリ、なんで柔道場にきたの?」

チリ 「ここならムツミのホームみたいなものでしょ」

ムツミ「それはそうかもしれないけど……」

ムツミ「…………」チラ

津田 「?」

ムツミ「ううっ……」シュン

ナナコ(ねぇ、やっぱり緊張とれてないんじゃ)

チリ (そりゃそうよ。まぁ、見てなって)

チリ 「いやぁ副会長~、わるいね、来てもらっちゃって」

津田 「まぁ、構わないけど……ええと、オレは何をすればいいのかな」

チリ 「それがさぁ、ムツミが強くなり過ぎちゃってさ、私たちじゃ相手にならないんだよね」

津田 「はぁ」

チリ 「だから、少しだけ練習相手してくれない?」

津田 「えっ。いやいや、だってオレ柔道とかなんもやったことないよ? 練習相手なんか」

チリ 「大丈夫大丈夫」

津田 「それに胴着も……」

チリ 「いいからいいから」


チリ 「ムツミぃ、どうせまだ緊張ほぐれてないでしょ?」

ムツミ「う、うん……」

チリ 「副会長がちょっと練習に付き合ってくれるってさ」

ムツミ「へっ? 練習って、柔道の?」

チリ 「そうそう。大好きな柔道していれば、緊張もほぐれるってもんだよ」

ナナコ(無理ない?)

ムツミ「…………」

ムツミ「そっかぁ!」

ナナコ(えぇ……)

ムツミ「え、でもタカトシ君、練習付き合ってくれるの?」

チリ 「ばっちりだよー。胴着がないから組むのは無理だけど、抑え込みとかはできるでしょ」

ムツミ「そうだね、身体を動かせば緊張も解けるかも! よーし、やってみよー!」

チリナナコ「「…………」」

チリ 「単純で良かったぁ」

ナナコ「副会長も押しに弱いみたいだしね」


津田 「ええと、三葉。オレじゃぁ相手にならないかもしれないけど」

ムツミ「そんなことないよ! 基本的に体重の重い人の方が有利だかし、男の人ってやっぱり筋力あるし」

津田 (筋力でも勝てそうにないけどね……)

チリ 「ムツミ、ムツミ」

ムツミ「ん?」

チリ (チョコ持ってきた?)

ムツミ(いちおう、あるけど……)

チリ (よし、溶けないように持っててあげるから、いい? まずはこーして……)

ムツミ(う、うんっ……)

津田 「?」

ムツミ「お、お待たせっ」

チリ 「まあそんなわけだから、頼むよ」

津田 「頼まれるのはいいけど、どうすればいいの?」

チリ 「まずそこに寝そべってー」

津田 「うん」ゴロン

チリ 「じゃあムツミ、袈裟固めからいってみようか」

ムツミ「うん」


津田 「はは、技かけられるの、ちょっと怖いかも」

ムツミ「大丈夫、痛くはしないようにするから」

津田 「お手柔らかに……」

チリ 「じゃあね、副会長。右腕だして」

津田 「う、うん」

チリ 「んで、ムツミが腕を左脇に挟んで」

ムツミ「よっ」

ムニン

津田 「!?」

ムツミ「タカトシ君、襟とるよ」

津田 「え、ちょ、三葉あたっ……」

チリ 「ああ、言い忘れてたけど」

ナナコ「ムツミ、柔道モードに入ったから、技かけることにしか集中してないよ~」

チリ 「ほいムツミ、右手で首の後ろの襟を取ったら」

ムツミ「顔を近づけて、上体を抑え込むっ」

津田 「う、わっ」

津田 (顔、近い……! っていうか胸にあってる! 柔らかいのあたってる!?)

チリ 「さー、ここから副会長の仕事。25秒で返せなかったら一本だよー」

津田 「えっ、抜けようとすんの?」

チリ 「相手が抵抗しなかったら練習にならないでしょ」

津田 「そ、それもそうだけど……」

チリ 「はーい、スタート!」


津田 「ん、んんっ……」

津田 (うわ、これは思ったよりすごい……)

津田 (右腕一本で三葉を持ち上げるくらいじゃないと、全然返せないぞ……)

津田 (っていうかなんかいろいろ当たって集中できないんですけど!?)

ナナコ「副会長ー、回るんだよー」

チリ 「ムツミに脚をかけるんだよ」

津田 「んん?」

津田 (あ、下半身は自由なのか……確かに、三葉に足を引っかけられれば、抜け出せるかも?)

津田 「ぬぬっ」

グイ グイッ

チリ 「で、脚をかけようと回るのに合わせて」

ズズッ ズリズリ

ナナコ「抑える方も回るから、しっかり決まっちゃうと抜けられないんだよね」

津田 「ぐぬぬ……」


ナナコ「はーい、いっぽーん」

津田 「ぐはぁー」

ムツミ「ふーっ」

津田 「やっぱりすごいなー……全然身体起こせなかった」

ムツミ「いやぁ、でもね、やっぱり男の人って身体おおきいよね。襟に手を回すのいつもと違う感じだよ」

津田 「そう?」

ムツミ「うん、胸板とか……あつくて……」

ムツミ「あ、えーと……」

ムツミ「…………」プシュー

ナナコ「あ、柔道の集中切れた」

チリ 「よし、次いってみよう」

津田 「え、つ、次?」

チリ 「寝技は一つじゃないでしょー」

津田 「それはまぁ、そうなんだけど、あの、やっぱりこれってマズいんじゃ……」

チリ 「ほらムツミ。上四方固め、いってみよう!」

ムツミ「んっ!」シャキーン

ナナコ(あ、目の色変わった)


チリ 「副会長、身体あおむけね」

津田 「え、えーと……」

チリ 「そのまま寝てるだけだから、今回は腕とか上げなくていいよー」

津田 「はい……」

チリ 「じゃあムツミ」

ムツミ「うん。寝てる相手の頭の上から、覆いかぶさるようにして」

津田 「え、わっ!?」

チリ 「相手の両肩の下から、両手を滑り込ませて帯を取る、っと、今回はベルトだね」

ムツミ「ちょっと遠い~」ガシッ

チリ 「掴んだら、お腹で顔を抑え込む」

グイッ

津田 「むぶっ……!?」

津田 (か、固いような……でも柔らかいような……)

チリ 「あれ、ムツミ、脇を締めないと逃げられちゃうよ」

ムツミ「分かってるけど、肩幅広くてー!」

ナナコ「身体捻ってうつ伏せになったら逃げられるよー」

津田 「そ、そうなの?」

ググッ

ムツミ「わわ、やっぱり力強いよー!」

チリ 「おっ、これは抜けられるか?」

津田 (よ、よしもうちょっと)

フニン

津田 (……また柔らかいのあたった……)

チリ 「これは完全に崩れたかな」

ムツミ「なんのっ!」

ガバッ

チリナナコ「おおっ!」


ナナコ「身体を横にずらして、横四方固めに持っていったー!」

チリ 「片手は首元の襟を取って、もう片手は内股から手を入れて太腿あたりのズボンを取る。完璧だね」

津田 「ちょ、ちょっと、腕!?」

津田 (い、いまそこはダメぇー!)

ムツミ「むむ、さすが男の人は体固いね!」

ギュギュッ

津田 (いやぁ!? 力こめないでー!)

チリ 「おー」

チリ (指示もなしに横四方固めに持っていくなんて)

ナナコ(天然すごいねー)

チリ (副会長、アレ、いろんな意味で動けないんだろうなー)

津田 「うう……(無抵抗)」

ムツミ「ほら、どうしたのー! 動けなくしちゃうぞー!」

ギュムッ

津田 (胸が、胸の形がしっかりわかるーー!!)

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

ナナコ「いっぽーん」

津田 「ぜぇ、はぁ、ぜぇ……」

ムツミ「タカトシ君、ご、ごめんね、ちょっと夢中になっちゃって」

津田 「だ、大丈夫……」

チリ 「抜け出せそうだったんだけどねぇ。まぁ、ムツミが相手だから仕方ないか」

津田 「はは……」

ムツミ「ね、ねぇチリ……」

チリ 「うん?」

チリ (わかってるって、次で決めるよ)

ムツミ(う、うん)


チリ 「じゃあ副会長、最後にもう一回よろしく」

津田 「まだあるの……」

ムツミ「む、無理しなくて大丈夫だよ?」

津田 「う、うん、大丈夫大丈夫」

津田 「ええと」

津田 「やっぱり寝転ぶの?」

チリ 「それでよろしくー。ムツミ、本気で伸ばしちゃだめだよ」

ムツミ「うん、わかった」

チリ 「じゃあムツミ、腕をとって」

ムツミ「うん。太腿に挟んでっと」

津田 「え、ちょ、これ……」

チリ 「腕ひしぎ逆十字~」

ギュウッ

津田 「なんかテレビで見たことある、あーっイテテテテ」

チリ 「ムツミちょっと強い。もっと柔らかく」

ムツミ「あっ、うん」

チリ 「ただ、逃がさないように足でしっかり副会長の顔引き寄せてー」

ムツミ「うんっ」

グイッ

ムニュン

津田 「!?」

津田 (こ、このほっぺに当たる感触って……!?)

チリ (あ、そーいやームツミって柔道着の時はTバックだったっけ)

津田 (なんかめちゃくちゃ柔らかいぃー!?)

チリ (よし、とことんやったろ)


チリ 「いいぞムツミ、ちゃんと副会長の腕、離さないように両手でしっかり胸に引き寄せて!」

ムツミ「うん!」

ギュゥッ ムニィ

津田 (痛っ、けどなんかこれ、は、挟まれてない!?)

津田 「ちょっ、あのっ」

チリ 「放すなよ、ムツミ!」

ムツミ「うん!」

チリ 「さぁ、これを!」

ムツミ「チリ! それは!」

津田 「ん、なんだなんだ!?」

チリ 「さぁ、その副会長の手に握らせて!」

ムツミ「た、タカトシ君!」

津田 「えっ、な、なに!?」

ムツミ「チョコあげるっ!」

ガサッ

津田 「え……」

ナナコ「いっぽーん」


ムツミ「やったー! チリ、渡せたー!」ピョンピョン

チリ 「うん、頑張った頑張ったー」

津田 「…………」

チリ 「副会長も、お疲れさま~」

津田 「えーと……」

津田 「必要だった? この流れ」

チリ 「うんうん」

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

ムツミ「タカトシ君、いろいろありがとねー! 楽しかったよ!」

チリ 「いやー、私たちも楽しかったわー」

津田 「はは……」

ムツミ「じゃあ、また明日ねー!」

津田 「ああ、お疲れさま」

ガラッ

スタスタスタ

津田 「……いや、あの流れは要らなかっただろ」

津田 「けどやっぱり、三葉強いなぁ」

津田 (もうちょっと弱くかけられるなら、まぁ……)

津田 (あ、やっぱMなのか、オレ?)

津田 「それはともかく……軽く汗かいちゃったなー」

横島 「へぇ、汗かいたって? お盛んねぇ」

津田 「…………」

横島 「私もひと汗かきたいわ。ねぇ?」

津田 (えぇ、このタイミングでこの人に遭うの?)

ここまで

先の人たちの方が展開決まってるのに
横島先生あまり決まってないっていう

おまたせ
とばせとか言われる横島先生に笑ってしまった
ちょっと短いかもだけど、濃い目にしましたんで


津田 「なんでしょうか……」

ナルコ「やだ、そんなに構えないでよ。偶然会っただけじゃない」ペロリ

津田 「いやぁ、そんな舌なめずりされながら言われても説得力が……」

津田 (なんか今日の流れからして、嫌な感じなんだよな……よし、さっさと生徒会室に戻ろう)

津田 「ではこれで」

ナルコ「ちょっと待ちなさいよ」

グイッ

津田 「な、なんです? 急に腕引っ張って」

ナルコ「一応恒例であげてるでしょ? チョコ」

津田 「恒例って、去年頂いたくらいで……」

ナルコ「そだっけ? もう3回くらいあげたような気がしてたけど」

津田 「そんなまさか、オレ2年生ですよ」

ナルコ「そーよね、あははは」

津田 「そーですよ、あはははは」


ナルコ「まいいわ。それよりチョコなんだけど」

津田 「はぁ」

ナルコ「あげるって言ったら、ひと気のない準備教室までついてくる?」

津田 「全力で走って逃げます」

ナルコ「ちっ」

津田 「教師として問題ありすぎでしょう……」

ナルコ「んじゃまぁとりあえず普通にあげるわね」

津田 「いえ、どうも、ありがとうございます」スッ

サッ

津田 「えっと…… 何故ひっこめたんでしょう」

ナルコ「代わりと言っちゃなんだけど、この場で食べてみてくれない?」

津田 「は、はぁ。構いませんが」


ガサッ

津田 「ん、割と普通のチョコですね。ちょっと細長い感じの」

ナルコ「フィンガーチョコっていうやつよ」

津田 「へぇ」

ガサガサ

ナルコ「…………」ジー

津田 (?)

ナルコ「…………」ジー

津田 「!?」

津田 (な、なんだこの熱視線は……)

ナルコ「…………ハァハァ」ドキドキ

津田 (なんか息荒げてるし!?)

津田 「……あの」

ナルコ「な、なによ。焦らさないで早く食べてみて」

津田 「焦らすって何が!?」


津田 (な、なんだ……? いくら何でもオレがチョコ食べるだけで……)

津田 (チョコ……?)

津田 「あの、先生」

ナルコ「なぁに」

津田 「これ、変なの入ってないでしょうね……?」

ナルコ「そうかその手も」

津田 「は!?」

ナルコ「いや違った。何も入れてないない」

津田 「本当でしょうね」

ナルコ「手作りなんてそんな柄じゃないわよ」

津田 「それは……確かに」

ナルコ「ヘイ、ちょっとはフォローしてくれたっていいじゃない」

津田 (なら、大丈夫か……)

津田 「じゃあ、いただきますね……」

ナルコ「…………」ジー


津田 (やっぱり視線が気になる……)

ガサガサ

津田 「銀紙剥いて……ああ、指みたいだからフィンガーチョコなんですね」

津田 「では」

ナルコ「…………フー、フー」ドキドキ

津田 「あー」

ナルコ「」ドキッ

ザクッ

津田 「ん、中はクッキーなんだ」モグモグ

ナルコ「~~~!」ゾクゾクゾクッ

津田 「」ゴクン

ナルコ「!!」ビクッ ビクッ

津田 「えーと……ご馳走さまでした、でいいんでしょうか」

ナルコ「うん、いーわよ……も、もっと食べてみてくんない?」

津田 「はぁ」


ザク モグ モグ

ナルコ(あー、あー……津田が食べてる)

ナルコ(あのチョコ食べてるのね、おほー、たまんねー)

津田 「……」ゴクン

ナルコ(うっひょー、喉鳴らして飲み込んだー!)

ナルコ(やっぱオトコノコねぇ。のどぼとけが動く様とか、たまんねえわ)

ナルコ(ああくそっ、ネタバレして襲っちまいてー)

ナルコ(まずアレをあーして、それから顔にまたがって……)

ナルコ(想像するだけでイっちゃいそうだわぁ)グネングネン

津田 「な、なんで身もだえしてるのこの人!!」

ナルコ「な、何でもないわよ、んっ」ビクッ

津田 「いや、正直こわいんですけど!?」


津田 「やっぱりなんかありますよねコレ!?」

ナルコ「な、なにも入れてないわよ」

ナルコ(チョコには何も入れてないから、嘘じゃないわヨ)

津田 「その締まりのない顔を見るとどうしても不安なんですが」

ナルコ「聞き捨てならないわね。締まりがいいって評判よ!」

津田 「往来で何言ってるんだアンタ!」

ナルコ(ふぃーっ、あぶなかったわ、上手く誤魔化せた)

津田 「もういいですか……」

ナルコ「えー、せめてもうひとつ」

津田 「ほとんど食べきっちゃいますよ」

ナルコ「むしろ食べてぇん」クネクネ

津田 「腰くねらせないでください」


津田 「じゃぁもう行きますからね」

ナルコ「ちぇー。津田、すっきりしたくなったらいつでも来なさいよ」

津田 「先生のところにはいきません」

スタスタスタ

ナルコ「あー、行っちゃった」

ナルコ「ふぅ……」

ナルコ(いやぁ、こんなに興奮するとは思わなかったわー)

ナルコ(むふふふ、チョコ作ってるわけじゃないからね、嘘はついてないわよね)

ナルコ(今度はチョコに混ぜちゃおうかしら)

ナルコ(意外と面倒だったものねぇ、あれつくるの。体温でチョコ溶けちゃうし)

ナルコ(まぁその苦労も、これだけ興奮すると分かれば、悪くなかったわね)フッ

ナルコ(いい汗かけたわー。ん……)

ナルコ(いい汗かいたと思ったら、下の方から汗が出てきちゃったわ)

ナルコ「ちょっとトイレ行ってきましょ」

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

津田 (横島先生のチョコ、本当に大丈夫なんだろうな)

津田 (市販品っぽいから変なものは入ってないだろうけど……)

津田 「まぁ、とりあえず生徒会室に戻るか」


津田 (ここの廊下まがって――)

カエデ「あ」

津田 「おっと」

カエデ「つ、津田くんっ!」

津田 「すいません、五十嵐先輩。あっ、ぶつかってはいないですよね?」

カエデ「まぁ、大丈夫ですけど」

カエデ(はっ、気絶してない……! 私も慣れてきたものね)

津田 「失礼しました」

カエデ「? 津田くん、それは」

津田 「?」ガサ

津田 「あーっとこれは……」

カエデ「……まぁ、校則で禁止されているわけではないですし、今日がバレンタインだということも分かってはいます」

カエデ「だからと言って、生徒会のメンバーがあまりおおっぴらにですね」

津田 「いやその……すいません」

カエデ「そ、それで……誰から?」

津田 「え?」

カエデ「えっ、あ、いや、ちがっ……何でもないです!」

ここまで
全キャラはやらないけど、ある程度フラグ立っている人は出てくる予定です

保守
すいません、来週末までには

旅行中に投稿できるとか考えていた自分が甘かった
続きー


津田 「まあ、誰からもらったのかは別に言っても大丈夫ですよ」

カエデ「あ、いや……」

津田 「ほら、みんな義理ですし」

カエデ(……そうなのかしら)

津田 「ええと、こっちは三葉からで」

カエデ「ああ、柔道部の……」

津田 「お菓子作り好きだって言ってましたね」

カエデ「あら、柔道以外にもそんな一面が…… ……本当に義理なのかしら」ボソッ

津田 「で、こっちは、あー、横島先生から」

カエデ「…………大丈夫ですか、それ」

津田 「あ、やっぱりそう思います? ははは……」

カエデ「ほほほ……」

津田 「目の前で食べるよう言われ、食べたらなんか妙な反応されましたけど」

カエデ「本当に大丈夫なの、それ!?」


津田 「あとは会長からと七条先輩から……」

カエデ「ふむ……」

津田 「あっ、ちゃ、ちゃんと生徒会室で渡してもらったんで、他の生徒には見られてないですよ」

カエデ「そ、そうですか。おふたりも、そこはきちんとされているんですね」ホッ

津田 (……何があったなんて言えないけど)

カエデ「あれ、萩村さんからは?」

津田 「あー、いえ、貰ってません」

カエデ(むむ、まさか用意してきてないなんてことはないはずだけど……)

カエデ(って、何を詮索しているの私は!)

津田 「前に義理で仕方なく用意した、なんて言われちゃったんで」

カエデ「いやそれは多分違うかと……」


ランコ「ぬふふーんぬふふーん。お」

ランコ(あれは、副会長津田くんと風紀委員長五十嵐さん。ほっほーう)

ランコ(何かお話していますな。時期的にやはり、バレンタイン……?)

ランコ(これはっ! 突撃取材をせねば!)

ランコ「や!」

津田 「わあっ!?」ビクッ

カエデ「ひゃっ!?」

ドン

カエデ「!!」

津田 「あ」

ランコ「撮ったっ」カシャッ

津田 「は、畑さん……」

カエデ「……」

ランコ「のほー、見ます? 見事な壁ドン写真」

津田 「やってくれましたねこんちくしょう」


カエデ(近かった近かった近かった近かった……)

津田 「さすがに消してくれませんか」

ランコ「えぅぇーいいじゃないー。無断で新聞載せたりはしませんよ」

津田 「そうですよね、合意の上で力づくでも載せようとしますもんね」

ランコ「おほほほほほ」

津田 「ほら、急に近づいちゃったから、五十嵐先輩も立ったまま気絶して……」

カエデ(近かった、顔、とても近かった……)プルプル

津田 「……ませんね。思考は停止しているみたいですが……」

ランコ「ほほーう。壁ドンされて大丈夫だなんて、いったいナニを」

津田 「ナニって何ですか……なにもしてませんよ」

ランコ「男性恐怖症を克服したというより、津田副会長には気絶をしなくなったわけですかね」

津田 「ああ、慣れてもらいはしたかもしれませんが……」

ランコ「ほっほーーーう」


ランコ「それで、なにをお話していたのですか?」

津田 「ああ、ええとですね、バレンタインの」

カエデ(はっ)

カエデ「つ、津田君、畑さんの前ではあまり言わない方がいいんじゃ」

津田 「あ、確かに……」

ランコ「ほほーう、人に言えないことをしていたと」

津田 「あなたに伝えたらいろいろねじ曲げられるからです」

カエデ「うーん、このまま話しててもあげてもない足を取られそう……」

津田 「やっぱり、普通に話しませんか。やましいことはしてないわけですし」

カエデ「……そうね」

ランコ「そうそう、素直が一番ですよ」

津田 「畑さんに言われると若干いらっとします」

ランコ「こんなに素直なのにぃ」

津田 「欲望にね」


カエデ「――というわけで、風紀的指導をしていただけですので、やましいことはありません」

ランコ「そうですかー、つまらないですね」

津田 「別に畑さんに娯楽を提供するためじゃないので……」

ランコ「これは手厳しい」

津田 「いままでいろいろ前科がありますからね」

ランコ「それでは、お詫びもかねまして」

サッ

ランコ「念のため用意しておきました。どうぞ」

津田 「オレにですか? ええと……」

ランコ「市販品なので変なものは入ってませんよ」

津田 「ねぇ、それってなんかの定番なの?」


カエデ「まぁ日頃のお礼と言うことですので、特に問題ないですね」

津田 「それなら、まあ。ありがとうございます」

ランコ「一ヶ月後のお礼は体で返してもらえばいいですよ」

津田 「体で……?」

カエデ「……労働力としてですよね?」

ランコ「ほほほほほ、さて、どうでしょう」

津田・カエデ「「え」」

ランコ「もし副会長がその気なら、もしかしたら構わないかもしれませんよ?」ズイッ

津田 「え、ちょっ、畑さん、近い」

カエデ「な、なにしてるんですか畑さん!」

ランコ「ほほ、まぁ冗談はともかく」

ランコ「ところで風紀委員長はお渡しにならないので?」


カエデ「え、な、何でそこで私に話がくるんです」

ランコ「それはもう、誰が渡したか渡してないかなんて、気になるでしょう?」

カエデ「そんなの気に…… あ……」

ランコ「ほぉん? 歯切れ悪いですねぇ?」

カエデ「き、気にしませんっ」

津田 (ニュアンス変えて言い切った……)

ランコ「それで、用意はしているんですか?」

カエデ「それは、その……して、ないんだけど……」チラ

津田 「ん? あ、別に気にしませんよ。オレもお世話になっている方ですから」

カエデ「う、そう言われると申し訳ないような……」

ランコ「なるほど、津田副会長は日頃から風紀委員長でお世話になっていると」

津田 「そう言われると」

カエデ「ちょっとは申し訳ないと思ってくれません!?」


カエデ「あ、そうだ。ええと、たいしたものじゃないんだけど……」

カエデ「食べるつもりだったグミがあるんだけど……未開封だし」

津田 「あ、グミですか。オレ好きなんですよ」

カエデ「そ、そう……? こんなもので申し訳ないけど、よければ」

ランコ「義理感満載ですね」

カエデ「ぎ、義理ですもの」

津田 「あはは、ありがとうございます。せっかくですのでいただきます」

カエデ「う、うん……「来年は手作りを用意するから」」

津田 「…………」

カエデ「…………」

カエデ「畑さん、声真似やめてくれません?」

ランコ「てへ」


津田 「あ、このグミ、いわゆるハードタイプですね」

カエデ「え、ああ、そうね」

津田 「噛み応えあって、結構好きですよ」

カエデ「なら良かったけど」

ランコ「ほほう、どんな感じなんですか?」

津田 「食べてみます?」

ランコ「ではお言葉に甘えて」

ガサガサ

ランコ「おー、これはなかなか」モグモウ

津田 「固いと言ってもちゃんとグミで、なかなかでしょう?」モグモグ

ランコ「例えるなら、そう。五十嵐さんの乳首のような」

津田 「は?」

カエデ「えっ?」


カエデ「あ、ああああああなた、なんて例えをするのよ!」

ランコ「どおぉ、津田君? そのみずみずしい香りのグミを噛むと、この風紀委員長のたおやかな胸の先と同じ感触の……」

津田 「え…………っと、ちょ、ちょっと畑さん」

ランコ「想像した?」

津田 「し、してませんっ!」カリッ

津田 「あ、噛みちぎっちゃった」

カエデ「ひっ」

津田 「え」

カエデ「あっ」

津田 「…………」

カエデ「…………」

ランコ「ああ、想像していたのはむしろ」

カエデ「してない、なにもしてないですううううう!!!」


津田 「ど、どうも、ありがとうございました」

津田 (何か妙に雰囲気になった……)

カエデ「い、いえ、ほほ。ちょっと畑さんと話し合いますので、これで」

津田 「分かりました。では……」

スタスタスタ

カエデ「…………」

ランコ「…………」

カエデ「畑さん」

ランコ「ご心配なく。津田副会長との話は記事とかにはしませんから」

カエデ「そ、そう?」

ランコ「あ。あとで壁ドン写真あげますよ」

カエデ「えっ、あっ、い、いらっ……な……」

ランコ「ぬふふーん、歯切れわっるぅーい」

カエデ「じょ、冗談はやめてください!」

ランコ「ほほほ。ではそのかわり、グミの販促記事をですね」

カエデ「書かせるかぁー!」


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――生徒会室前

津田 「ふー、ちょっと出ただけなのにいろいろあったな……」

津田 「まぁ、七条先輩や会長の、なんていうか冗談?はとりあえず落ち着いたし」

津田 (オレも平静になったから大丈夫だろ)

津田 「さて」

ガチャ

津田 「戻りましたー」

シノ 「む、長かったな」

アリア「おかえりー」

スズ 「…………」

シノ 「さて全員揃ったので、雑談はここまでにしよう」

アリア「はーい」

津田 「はい」

スズ 「……はい」

ガタガタ ストン

スズ 「…………」

津田 「……?」

津田 (…………萩村、なんかオレのこと睨んでる?)

ここまで
さすがにこれ以上空くことはない……と思います

すいません
E-6が強敵でした
続きです


_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

シノ 「よし、今日はここまでとしよう」

アリア「お疲れさま」

津田 「お疲れさまです」

スズ 「お疲れさまです」

シノ 「さーて、アリア。行くか」

アリア「そうね」

津田 「あれ、先輩方これからどこかへ?」

シノ 「むふー、実は今日はな」

アリア「月刊SMシューティングの発売日で」

シノ 「せっかくだから帰りに買いに行こうと」

津田 「制服で行かないでくださいよ……」

シノ 「む、それもそうか」

アリア「じゃあいったんおうち帰って」

シノ 「津田と萩村も来るか?」

津田スズ「「いえ、遠慮します」」


――帰り道

津田 「会長たちにも困ったもんだよな」

スズ 「…………」

津田 「あの後楽しそうに帰って」

スズ 「…………」

津田 「会長、軽くスキップしてたけど……そんなに楽しみなのかと」

スズ 「…………」

津田 「……あの、萩村サン」

スズ 「……なに」

津田 「なんかこう……機嫌悪い?」

スズ 「別に。普通よ」

津田 (……いや、どう見ても悪いんだけど)

スズ 「あによ」

津田 「いえ、なんでも……」

津田 (こういう時はそっとしておくに限る……)


――津田宅前

津田 「じゃあ、ここで」

スズ 「……」

津田 「萩村?」

スズ 「……あ」

津田 「?」

スズ 「あの、さ……」

津田 「うん」

スズ 「ちょ、ちょっと、寄ってっていい……?」

津田 「え、あ、ああ。うん」

ガチャ

津田 「どうぞ」

スズ 「……おじゃまします」

津田 「んー。コトミは帰ってないか」


――リビング

津田 「ちょっと待ってて。お茶でも淹れるから」

スズ 「おかまいなく……」

津田 (しかし、なんなんだろう。どう見ても不機嫌だったように見えたけど、突然うちに寄りたいとか)

津田 (まぁ、女の子ってそういうところあるから)

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津田 「おまたせ」

スズ 「ん……」

カチャ カチャ

津田 「砂糖は」

スズ 「なしでいい……」

津田 「ん」

津田 (いまいち、不機嫌な感じは変わってないように見えるなぁ)

スズ 「…………」

津田 「…………」ズズ…

スズ 「…………」カチャ

津田 「…………」

津田 (沈黙がつらい!)


津田 「あ、あのー。どうしたの、急に」

スズ 「どうしたのか、は……津田が一番よく知っているんじゃないの」

津田 「え」

津田 (なんだ、萩村になにかしたか、オレ……)

スズ 「…………今日って」

津田 「きょう?」

スズ 「バレンタインじゃない」

津田 「あ、ああ」

スズ 「チョコ」

津田 「えーと」

スズ 「貰ったわよね。会長と、七条先輩と」

津田 「……はい」

スズ 「…………」ジロッ

津田 (え、なんで睨まれて……え、ちょっとまって、なんか嫌な予感が……)

スズ 「津田がいない間に、私たちが何を雑談していたのか」

津田 「……」ゴク

スズ 「想像もつかない?」

津田 (待てよ待てよ、まさか会長と七条先輩とのアレ、見られた?)

津田 (い、いや、見られたならそんな言い方はされないはずだから……まさか二人、雑談の中で話した……?)

スズ 「津田」

津田 「はいっ」

スズ 「会長と七条先輩に」

津田 「」ダラダラ

スズ 「なにを、されたのかしら」ギロッ

津田 (あ、これダメだ、なにがあったのか確信持ってる……)


津田 「あ、あの、それは」

スズ 「言えないことよね。そうよね」

津田 「何があったのかは知って……」

スズ 「……」ジッ

津田 「えーと……」

スズ 「……知らないわよ」

津田 「え」

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アリア「シノちゃん、津田くんにチョコ、渡したの?」

シノ 「あ、ああっ、渡したぞ」

アリア「あら良かった~、津田くん、美味しく食べてくれたかな?」

シノ 「そ、そうだな。美味しく……」ニヘ

アリア「ふぅん」

シノ 「あ、アリアはどうなんだ」

アリア「私? うふふ、私もね、さっき、ちょっとね」

シノ 「そうか。あはは」

スズ 「…………」

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スズ 「でも、なにかがあったっていうのは分かりやすすぎでしょう」

津田 「確かに……」


津田 「あの、萩村」

スズ 「いーわよ別に。何があったとか、何されたとかなんて」

津田 「え」

スズ 「気にしないから」

津田 「そ、そう……」

スズ (気になんてしないから……)

スズ (確かに、デレデレしてそうな津田のことを考えたら、ちょっとイラッとしなくもないけど)

スズ (でもそれ以上に、他のみんなが積極的になっているのに、私がなれないとか)

スズ (置いていかれそう、とかなんて…… 絶対口にはしないけど)

津田 「?」

スズ 「…………津田」

津田 「なんでしょう……」

ガサガサ

スズ 「これ」

津田 「あ。チョコ……?」

スズ 「……」コク

津田 「ありがとう」ニコッ

スズ (う…… その顔、反則……)


津田 「えーと、貰えるのかな?」

スズ 「…………食べてくれる?」

津田 「う、うん」

スズ 「じゃあ」

シュルッ ガサ

津田 (あれ、自分で開けちゃったけど……渡してくれるんじゃないのかな)

津田 「へぇ、細長い感じの」

スズ 「オレンジピールチョコ……」

津田 「あ、オレンジの皮のやつ」

スズ 「ねえ、津田。食べてくれる、のよね」

津田 「うん、食べる食べる」

スズ 「じゃあ」

パク

津田 「え」

ズイッ ギシッ

スズ 「ふぁべて(たべて)」

津田 (ソファの上で跨られて……え、逃げ場無くなった……!?)


スズ 「つだ」

津田 「…………あの、萩村……」

スズ 「ふぁべてふれるっていっふぁ」

津田 「それは……」

スズ 「…………」ジッ

津田 「う……」

ググッ…

津田 「あ、は、はぎ……」

津田 (顔、顔近いっていうかチョコが、いや唇が……!)

スズ 「くちあけて」

津田 「あ……」

スズ 「ん」

津田 「んっ」

スズ 「ん、ん……」

津田 (あ……チョコと、オレンジの……それだけじゃない……)

津田 「ん……」

スズ 「あっ」

津田 (萩村の、ミルクみたいな香りが……)


スズ 「ん、ふ……」

津田 「はぁっ……」

スズ 「会長や七条先輩と、こんなことしたの……?」

津田 「……いや、ここまでじゃ、なかったよ……」

スズ 「そう。じゃあ」

スズ 「私が最初ね」

パク

津田 「え、ちょ、萩……んむむっ……」

スズ 「ん、んく……ふ……」

津田 (会長や七条先輩とは違うけど……でも、これは……)

スズ 「んん、ん……」

津田 (これだって十分、やばいって……)

津田 「はぁ……」

スズ 「津田……美味しかった……?」

津田 「萩村、あの…… ……いや、うん……」

スズ 「よかった」ニコ

津田 (う…… そういや忘れるけど……ちょっとだけ、お姉さんなんだよな……)


津田 (なんにせよ、萩村の機嫌が直ったのは事実で……)

津田 「っていうか、なんで今年はみんな、こんな……」

スズ 「みんな?」

津田 「あーいやっ、会長や七条先輩が……」

スズ 「…………」

津田 「…………」

スズ 「津田ぁ」

津田 「は、はい」

スズ 「他に誰からもらったの」

津田 「そ、それ聞いてどうするの」

スズ 「えっと……」

スズ (なんか悔しいから、津田がもらった分だけ食べさせてやるとか一瞬思ったけど……)

スズ 「い」

津田 「い?」

スズ 「言えるかー!」

津田 「理不尽!?」


スズ 「だいたい津田がそんな態度だから……!」

ピンポーン

スズ 「ん」

津田 「え」

スズ 「お客さん……?」

津田 「あれ、誰か来るなんてあったっけ」

スズ 「…………」

津田 「…………」

ピンポーン

スズ 「あ、と、とりあえず降りるわ」

津田 「え、あ、うん」

スズ 「あと、今日は、帰る……」

津田 「うん……」

スズ 「残りは……好きに食べて」

津田 「は、はい。ご馳走さまです……」


――玄関

津田 「はーい、どちら様」

ガチャ

ウオミ「や」

森  「こんにちは」

津田 「え、魚見姉さん今日来る予定でしたっけ。それに、森さんも」

ウオミ「はろー。ちょっと用事があるから、来ちゃった」

津田 「いつもだったら、いつの間にか上がっているかと」

ウオミ「そこはほら、森ちんもいるし」

森  「ど、どうも」

ウオミ「一応私も、アポなし訪問の時は呼鈴位鳴らしますよ」

津田 「はあ」

ウオミ「それに、タカくんが部屋で一人でしているときに遭遇したりしないように気を遣って」

津田 「いらない気遣いありがとうございます」


スズ 「津田、誰が来てるの、って……」

ウオミ「お」

森  「あ、萩村さん」

ウオミ「スズポン、来ていたのですか」

スズ 「ええ、まあ」

ウオミ「もしかして……お邪魔でした?」

スズ 「いや、そんなー、今から帰る所ですし」

津田 「はは」

ウオミ「なーんて、コトちゃんがいるところで、そんな事しないですよね」

津田 「あ、いや、コトミは今いないですけど」

ウオミ「え」

スズ (ばか……)


ウオミ「コトちゃんがいない……? ということは、タカくんとこの家でふたりきり……」

津田 「あー、そのー……」

ウオミ「タカくん、スズポンともしや」

津田 「え、えーっと」

スズ 「…………」

ウオミ「スズポン?」

スズ 「別に何もないですよ」

ウオミ「そう、ですか」

津田 「……」

スズ 「じゃあ私はこれで。津田、お茶ご馳走さま」

津田 「ああいや、お構いなく……」

スズ 「それと、魚見さん」

ウオミ「はい?」

スズ 「私も、そんなにおとなしくないですので」

ウオミ「む」

津田 「?」

森  「?」

スズ 「失礼します。じゃあね」

津田 「あ、うん」

ウオミ「ごきげんよう」

森  「さ、さようなら」


津田ウオミ森「「「…………」」」

ウオミ「さて、タカくん」

津田 「はい……」

ウオミ「詳しく聞かせてほしいですね。スズポンと何があったのか」

津田 「ええええええ」

ウオミ「あと、チョコ持ってきましたよ。森ちんも」

津田 「え、森さんも?」

森  「あの、お口に合うかどうかですが……」

ウオミ「というわけで、三人分のお茶を用意しましょう。あがるね」

スタスタスタ

津田 「え、あ、うん。森さんもどうぞ」

森  「は、はい。お邪魔します」

ガチャ バタン

ここまで
割と最初から決めていたウオミーと森さん、書くのが楽しみです

保守
いや本当、待たせてすまない

お待たせしております
英稜コンビ編、まだ終わっていませんが、できているところまでどうぞ


――リビング

津田 「ええと、じゃあ、お茶を淹れなおしてきますので、おふたりはこちらで」

ウオミ「私も手伝いますよ」

森  「あ、私も……」

ウオミ「森ちんはそこで。ね」

森  「はぁ……では、お言葉に甘えて」

ウオミ「」ニコッ

森  「」ドキッ

ウオミ「さ、タカくん行きますよ」

津田 「え、あ、はい」

トタトタ…

森  「…………」

森  (大丈夫、大丈夫……渡すだけだから)

森  (でも魚見会長、さっきのあれはいったい……)


――キッチン

津田 「すいません、わざわざ」

ウオミ「いつもやっているじゃないですか」

津田 「確かに」

ウオミ「それで? スズぽんとはどこまで」

津田 「直球~…… いや、どこまでって、そんな」

ウオミ「何もしていないと」

津田 「何も……ええ、なにも」

ウオミ「そうですか」ハァ

津田 「なんかすごく残念そう!?」

ウオミ「いやだって、ついにタカくんがNTRれたのかと」

津田 「ろくでもない残念さだし、まず寝てないし!」


ウオミ「さて……お茶がはいるまで少し時間ありますね。タカくん、着替えてきたら?」

津田 「え、いいんですか?」

ウオミ「家で制服着続けてるのも何でしょうし」

津田 「ありがたいです。じゃあ、さっと着替えてきますね」

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

津田 「自宅で制服着続けるのも面倒だったところだから、ちょうどよかった」

津田 「とはいえ、あまりラフな格好もできないんだけど……」

津田 「えーと」

バサ

津田 「替えのシャツはなんにしようかな、と」

ガチャ

津田 「え」

ウオミ「あら、上半身裸。じゃすとたいみん」

津田 「お、う、ね、姉さんっ!?」

ウオミ「はい。ウオミンじゃすとたいみん」

津田 「言いたかっただけですねそれ!」


津田 「ちょ、ちょっと待って、いまなんか着ますんで!」

ウオミ「あ、そのままそのまま」

津田 「へ」

ウオミ「タカくんに、チョコレートあげにきちゃった」

津田 「いや、チョコって、その前に」

ウオミ「む、私のチョコより重要なことですか」

津田 「服は重要じゃないんですかね」

ウオミ「むしろ脱いでいるほうが好都合かと」

津田 「何の都合ですか!?」

ウオミ「いろいろと」

津田 「とりあえずそこのシャツを」

ウオミ「だーめ」

グイッ

津田 「わ、ちょっ」

ドサッ

ウオミ「さてと」

津田 「え、あの、チョコですよね」

ウオミ「チョコですよ」

津田 「なんでオレ、ベッドに座らされたんですか」

ウオミ「さて」

津田 「無視!? オレの意思介在なし!?」


ウオミ「どこに隠しているでしょう?」

津田 「は」

ウオミ「チョコですよ」

津田 「チョコ、ですよね。隠すって」

ウオミ「はい。私のどこにあるでしょう」

津田 「ええと……」

津田 (こ、これって、もしかして……)

ウオミ「シノっちは、いろんなところを探してもらったようですね」

津田 「何で教えたの会長~~!?」

ウオミ「シノっちにもしたんでしょ? いろいろ」

津田 「いえ、そんなことは」

ウオミ「タカくんはどんなところを探したのかな」

津田 「ええと……」

ウオミ「たとえば」

グイッ

ウオミ「こんなところとか?」

ふにゅん

津田 「!!??」


ウオミ「あっ、タカくんの手が、私の胸を」

津田 「ちょ、ちょっ、えっ!? あのっ、手ぇ!」

ウオミ「あ、もう片手も空いてますね。じゃあこっちに」

ズボッ

津田 「わあっ!? す、スカートの中に入れようとしないで!?」ハ

ウオミ「あっ、タカくん抵抗するんだ」

津田 「しますよ!!」

ウオミ「シノっちには、いろんな場所を探したくせに」

津田 「いやそれは……と、とにかくいったん放」

ウオミ「いやん」

津田 「せめて言い切らせて!?」

ウオミ「早く探さないと、大変なことになっちゃいますよ?」

津田 「現時点でだいぶ大変だからね!?」

ウオミ「もー、そんなに大声上げると、森ちんが様子見に来ちゃいますよ」

津田 「ぐっ」

ウオミ「おとなしく探しましょうね」

津田 「素直に渡してくれる人はいないのか……」

津田 「わ、わかりましたから一旦放して……」

ウオミ「むぅ。仕方ないですね」

津田 「ふぅ……」

ウオミ「賢者タイム?」

津田 「違う!」


津田 (探すって言っても……別に普段の制服姿だからなぁ)

ウオミ「ほら、見てるだけじゃだめですよ」

津田 「えぇ……」

ウオミ「直接触らないとわかるものもわかりませんから」

津田 「それは、そうかもしれないですが……」

ウオミ「っていうか、触りたくないんですか?」

津田 「いや、その質問は……」

ウオミ「さっき私の胸をあんなに揉みしだいたのに」

津田 「揉みしだかせられましたね、姉さんに」

ウオミ「1回揉んだんだから、2回も10回もいっしょだよ?」

津田 「違うと思います」

津田 (でも埒が明かないのも事実……)

津田 「じゃあ、少しだけ……」

ポンポン

津田 (肩……首周りはとくに無さそうかな)

津田 (えーと、おなかくらいならセーフかなぁ)

ポンポン

津田 「手ごたえなし……」


ウオミ「この辺りにあるとにらんでいる訳ですか」

津田 「ま、まあ、隠しやすそうですし」

ウオミ「なるほど。では」

バサッ

津田 「な、なにしてるんですか!」

ウオミ「シャツのなかに何も無いってわかりやすいでしょ?」

津田 「その度に肌蹴るのやめてくださいね」

ウオミ「あっ、その手があった」

津田 「おいおい」

津田 (正直、おへそ見えるのもなんかこう、気恥ずかしいんだけど……)

津田 「と、とにかくシャツのなかは無さそうなんで、しまって大丈夫です」

ウオミ「まだ探してないじゃないですか」

津田 「え」

ウオミ「こっち」

グイッ

むにゅ


津田 (や、やわらか……)

津田 「じゃなくて! だめですって!」

ウオミ「ブラ越しはいや? なら」

津田 「わっ、ちょっと、ずらさないで! 無いです、無いですから!」

ウオミ「むっ。私見た目よりあるんですよ?」

もにゅんもにゅん

津田 「チョコだってば! 揉ませないでー!」

グイッ

津田 「はぁ、はぁ……」

ウオミ「むむぅ。せっかく、タカくんの手が吸い付いて離れないってやろうとしたのに」

津田 「それ多分こっちのセリフーー!!」

ウオミ「えいっ」

ドサッ

津田 「ちょ、ちょっと」

ウオミ「盛り上がってきた?」

津田 「な、何のことでしょう」


ウオミ「ほらタカくん、探す手が止まってるよ」

津田 「こ、この状態で」

ウオミ「押し倒されたままじゃ無理?」

津田 「いやその……」

ウオミ「ほらほら、胸には無かったんだから、こことか」

ふにふに

津田 「い、いや、ふとももには隠せないでしょう」

ウオミ「じゃあこっち」グイッ

津田 「上に持ってかないでー!」バタバタ

ウオミ「あっ、スカートのなかでタカくんの手が暴れてる」

津田 「変な表現しないで!」

ウオミ「もうまどろっこしいんで、そろそろ脱ぎましょうか」

津田 「本末転倒ー!」

コンコンコン ガチャ

森  「あ、あのー」


森  「先ほどから姿が見えなくて、なにやら騒がしくて……」

津田 「」

ウオミ「おーう」

森  「あの、ええと……えっと」

津田 「あ、あの、これは」

ウオミ「ベッドに横たわる上裸のタカくん。乱れた着衣の私。これはまさに逆レ現場!」

津田森「「なに言ってんですかあんたー!!」」

ウオミ「おう、ステレオ」

森  「あのですね会長、いくら津田さんが理性的な方とはいえ」

ウオミ「そういえば森ちん」

森  「話聞いてくださいよ……」

ウオミ「随分と、遅かったね」

森  「え」

津田 「は」

ウオミ「私とタカくん、結構な時間乳繰り合って」

津田 「その表現やめて……」

ウオミ「もうこれ以上はという一線になりそうなタイミングで、計ったように入ってきましたよね」

森  「そ、それは、偶然……」

ウオミ「偶然? 違うよ。だってノックの返事を待たずにあけたもの」

津田 「ん……?」

森  「……」

ウオミ「いま入っていかないとまずいって思ったんでしょ? 森ちん」

津田 「それって……」

ウオミ「聞いてたんだよね、外で」

森  「……あ、あの」


スッ

ウオミ「素直に言わないと……」

ウオミ「こうですよ」

森  「えっ」

ワシッ

森  「きゃぁっ!?」

ウオミ「おお、さすがのボリューム」

森  「やっ、ちょ、か、会長!」

ウオミ「ほら森ちん、タカくんの前で見られちゃいますよ」

津田 「あ、いやっ、み、見ませんからっ」

ウオミ「直前までガン見だったのに」

森  「い、言います、言いますからぁ!」

ウオミ「ちぇ。シャツ剥ぎ取るまではやるつもりだったのに」

森  「ちょっとは遠慮してください!」

ウオミ「まあ、ともあれ森ちんもそっちへどうぞ」

森  「へ」

ウオミ「どーん」

森  「うわわっ」

ギシッ

津田 「ちょ、ちょっと魚見姉さん」

森  「すすすいません、あの、いまどきますから」

ウオミ「とうっ」

どすん

森  「ひゃっ」

津田 「おふっ」


ウオミ「森ちんと私でタカくんを下に敷ける日が来るなんて……」

森  「なにをしみじみ言ってるんですか! あ、あの、津田さん、大丈夫ですか」

津田 「は、はい、まぁ、大丈夫です」

森  「あの、いま起きま……」

ウオミ「観念しましょう」

ばふっ

森  「わあっ」

津田 「ぐふっ」

ウオミ「ああ、タカくんと私で森ちんをサンドイッチできる日が来るなんて」

森  「ごめんなさいごめんなさい!」

津田 「いえ、あの、はは……」

ウオミ「ほらほら森ちん、サービスサービス」

グイグイ

森  「や、ちょ、ちょっと会長、揺らさないで」

ふよん ふよん

津田 「ね、姉さん、ちょっと」

ウオミ「タカくん、やわらかいのわかる?」

森  「あっ」

津田 「あの、その……」

森  「……」

津田 「すいません、その」

森  「かいちょぉー! 何でチョコ渡しに来ただけなのにこうなるんですかぁー!」

ここまで
一ヶ月以上開けてしまって、っていうかすでにバレンタインとかどうでもいい時期になっています
これから季節ものは短編にしよう……
あと2回くらいの予定なので、8月中には終わると思います

保守ありがとう
コミケの準備落ち着いたので続きー


ウオミ「ちょっと森ちんには刺激が強かったですかね」

津田 「オレには強くないと?」

ウオミ「楽しんでいるくせにぃ」

津田 「いや、結構疲れてますよ……」

ウオミ「で、森ちん。聞いてたよね?」

森  「うう…… …………はい、聞いてました……」

ウオミ「私とタカくんの声を聞きながら興奮してたでしょ」

森  「いやあの、それは……」

ウオミ「私がタカくんに触られるの聞いてて、自分で想像したよね?」

森  「あ、あう……」

津田 「ちょ、ちょっと姉さん、あまり」

ウオミ「濡れた?」

森  「もう涙で濡れそうです」


ウオミ「ちなみにいまなら」

グイッ

森  「タカくんに本当に触ってもらえますよ」

津田 「ちょ、ちょっと!」

森  「……う、魚見会長!」

ウオミ「どお?」

森  「…………」ゴク

津田 「…………」

ウオミ「…………」

森  「あっ! そ、その、私、チョコを私にきたので!」

津田 「そ、そうですよ! それにオレ、早くシャツ着たくて」

ウオミ(くっ、理性が勝ったか)

森  「チョコもほら、こうして」

グニョ

森  「ぐにょ?」

森  「あっ……ちゃぁ~」

津田 「あー」

ウオミ「興奮した森ちんが持っていたから溶けちゃったんだね」

森  「興奮したってつける必要ありますかね!?」


森  「その、すいません。いろいろと……」

津田 「い、いえ。これでもまた固まれば」

森  「うう……」

ウオミ(あ、これは使えるかしら)

ウオミ「まあまあ森ちん、気を落とさずに。渡すものは渡せますから」

森  「それは、そうかもしれませんが……」

ウオミ「ほら、もって」

森  「え、ちょ」

ウオミ「えい」

べちょ

森  「ちょ、会長!?」

ウオミ「あらたいへん。森ちんの手がチョコまみれに」

津田 「ちょ、ちょっと姉さん、なにやってるんです!」

ウオミ「でも大丈夫。タカくんがちゃんと食べてくれますから」

津田 「は」

森  「へ」

ウオミ「ふふふ」


森  「会長、さすがにこれは」

ウオミ「大丈夫。タカくんはMだから」

津田 「関係あるのそれ!?」

ウオミ「あら、ありますよ。タカくん!」

津田 「は、はい?」

ウオミ「舐めなさい」

津田 「うっ」ゾク

森  「つ、津田さんってそうなんですか」

津田 「その……」

ウオミ「そうなんですよ。かわいいでしょ」

森  「……あの」

津田 「は、はい?」

森  「ど、どうぞ……」

津田 「えっ」

森  「もちろん、いやでなければ……」

ウオミ「そんなわけないよね、タカくん」

津田 「え、えーっと…… ……いただきます」

津田 「ん……」レロ

森  「んっ」ゾク

津田 「あ、す、すいません」

森  「いえ……その、大丈夫ですので……」

津田 「は、はい……」ペロ

ウオミ(森ちんの指先から少しずつ口に含んでいくタカくん……ああ、ものすごくドキドキしちゃいますね)

森  「あ、あっ……」ゾクッ ゾクゾクッ

森  (い、いけない、これは……こんなの……)

津田 「…………」ペロ レロ

津田 (何してるんだろう、オレ…… でも、これはちょっと)

津田ウオミ森(((癖になりそう……)))


ウオミ「おいしい? タカくん」

津田 「は、はい……そうですね……」

ウオミ「森ちんの汗と混じって」

森  「かいてないですよ!?」

ウオミ「来年は私もいろんなところに塗ろうかしら」

森  「あの、一応私は本意じゃないんですが……?」

津田 「一応オレも……」

ウオミ「その割には楽しそうにプレイに興じている気がしますが」

森  「プ、プレイって……」

ウオミ「いやどうみても」

津田 「それはそうかもしれませんが……」

ウオミ「まあ、興奮はしてますよね?」

津田森「「…………」」

ウオミ「うふふふふ」


ウオミ「ほらタカくん、そんな先っぽだけ舐めていても、森ちんの手は綺麗になりませんよ」

津田 「はい……あの、それじゃあ……」レロォ

ウオミ「そうそう、手のひらもしっかりね」

森  「あ、は……あっ……」ゾクゾク

ウオミ「くすぐったそう」

森  「いえ、舌が……ええと、なんかこう、優しく……」ドキドキ

ウオミ「さすがタカくん、舌遣いに森ちんも満足してますよ」

津田 「ん、んふ……は……」ペロ レロ

ウオミ「あら、もう夢中ですね」

森  「…………」ドキドキドキ

ウオミ「私もちょっと一緒に舐めちゃいましょうか」

森  「ちょ、ちょっと、魚見会長」

ウオミ「私たち二人から奉仕を受ける森ちん……なんともいけない響きですよね」

森  「いけなくしてるのは思うに魚見会長だけだと思います……」

津田 「……あ、あの……大体取れました……よ?」

森  「あ、は、はい……その、ええと……」

津田 「えーと……ご、ごちそうさまでした?」

森  「お粗末さまでした……」


ウオミ「あら、タカくん」

津田 「? なんですか」

ウオミ「頬にチョコが」

津田 「え?」

森  「あ、私の手についたのが……」

ウオミ「頬の両方についちゃっていますね」

津田 「あ、じゃあちょっと拭いてきます」

ウオミ「え、何を言ってるの」

森  「え?」

ウオミ「はい、森ちん。お返しに舐めとってあげましょう」

森  「会長が何を言ってるんでしょうか!?」


ウオミ「ほらほら森ちん、タカくんのほっぺのチョコ、舐めて綺麗にしてあげないと」

森  「い、いやでも、それは……」

ウオミ「気持ちよくしてもらったんだから、お返しに気持ちよくしてあげないと」

森  「正しいことを言っているようですが、普通にいかがわしいですって!」

ウオミ「でも、タカくんはちょっと楽しみにしているようですよ?」

森  「え」

津田 「あ、いえそのっ、た、楽しみとかそういうことは考えてませんよ!」

森  「……えっと……その、してほしいとか……」

津田 「めっそうも……」

ウオミ「二人とも。ここまできたんですから、そろそろ流れを読みましょうよ」

森  「そうは言いますけど、魚見会長」

津田 「だからってノリノリでできませんって」

ウオミ「おおう、意外な返答」


ウオミ「つまりあれですね、私に強制させられた的な免罪符がほしいと」

津田 「いやその……」

森  「そこまででは……」

ウオミ「いいでしょう、その汚れ役、買って出ましょう」

津田 「汚れ役だなんて、姉さん、オレはそんな」

ウオミ「いいえ、これも姉としての務め」

森  「魚見会長、私は、その」

ウオミ「いいですか森ちん。いえ、森副会長」

森  「は、はい?」

ウオミ「こうした汚れる役も、英稜高校生徒会としてのお仕事です」

森  「意味が違います」

ウオミ「それに」

森  「それに?」

ウオミ「タカくんになら汚されてみたいし♪」

津田森「「単なる趣味じゃないですか!!」」


グイッ

森  「わ、ちょっ……」

ウオミ「ほら森ちん、観念して舐め取ってあげましょう」

森  「あの、ええと…… 津田さん」

津田 「は、はい」

森  「し、失礼します」

ペロ

津田 (うわわっ)ゾクゾクッ

森  「ん、ふ……」ペロ レロ

津田 (くすぐったいぐらいの舐め方に、これ……息が、鼻息があたって……)

森  「……ん、ん……」ペロ ペロッ

津田 (あと、目を閉じてる森さんもその、なんていうか……かわいくて……)

ウオミ「ふふっ」

津田 「あ、その、ね、姉さん」

ウオミ「よかったね森ちん。健気なご奉仕の姿に、タカくんもすっかりメロメロですよ」

森  「……本当ですか?」

津田 「いやその……まあ、かなり……」

森  「なら、よかったです…… ……ん」ペロ

津田 「んっ……」

ウオミ「ふふ、ふたりを見ていたら私も我慢できなくなってきましたね」

津田 「はい?」

ウオミ「反対側は私が」

津田 「え、わっ」


ドサッ ギシッ

ウオミ「森ちん、ちょっと半分場所ちょうだい」

森  「あっ、ちょっと会長、あまり強く押さないで……」

ふにん ふよん

津田 (ふ、二人がオレの上で体密着させて……うわ、こ、これ、やわらかいのが……!)

ウオミ「ではタカくん」

津田 「は」

ウオミ「いただきます」

ペロン

津田 (え、遠慮ない舐め方……)ゾクゾク

森  「こ、こっちはもうちょっとですので……」ペロペロ

ウオミ「んふ、タカくんの匂いが、チョコと混ざって……くらくらしちゃいますね」ペロ レロォ

津田 (両側から女の子ふたりに舐められてるとか……いや、もうこれ……)

ウオミ「あは。タカくん、耳まで真っ赤」

森  「……あの、その……き、綺麗にしますから……」

津田 「へ」

森  「あむ」パク

津田 「!!?」

森  「ん、んっ」チロチロ

津田 (み、耳、耳に森さんが……!?)

ウオミ「あら……すっかり出来上がっちゃいましたね」


ウオミ「タカくん、こっちのほうも綺麗になりましたよ」

津田 「あ、あの……」

ウオミ「森ちんが耳にいってるなら私は……首筋から降りていっちゃいましょうかね」

津田 「ちょ、ちょっとねえ」

ウオミ「んー♪」レロン

津田 「さんー!?」

ウオミ「んんー、いい反応ですね」

森  「ん、はぁ……津田さん……」

津田 (こ、これ、こなまま流されていったら、どこまで……)

ウオミ「ん……タカくん」ペロペロ

津田 (まずいことはまずいんだけど……いや、でもこんなの耐えられないし)

森  「はぁ……んん……」

津田 (流されちゃっていいって……これ……)

津田 「あ……」クラッ

タラリ

津田 「?」

ウオミ「あ」

森  「あっ」


森  「津田さん、鼻血っ」

ウオミ「あらいけない、ティッシュティッシュ」シュッシュッ

津田 「あ、あははは……」

ウオミ「どうやら、興奮させすぎてしまったようですね」

津田 「いやその、なんと言いますか……」

森  「ご、ごめんなさい……」

津田 「いえ、こちらこそ……」

森  「…………」

ウオミ「…………」

津田 「…………」

津田 (なんともいえない空気になってしまった)

コトミ『ただいまー』

津田ウオミ森「「「!!」」」

津田 「あっ、コ、コトミのやつ帰ってきましたね!」

森  「そ、そうだ、私たちそろそろ」

ウオミ「あら、ご飯食べていきましょうよ」

森  「えっ、聞いてないんですけど!」

ウオミ「っていうかタカくん、シャツ着たほうがいいんじゃ」

津田 「着せてくれなかったの誰ですか!」

わー わー

津田 (……コトミ、あの空気を打ち破ってくれたことには感謝するぞ)

ここまで
あと1回予定
今月中にできるといいかなぁ……

乙です コミケではなんの分野に出るんですか?

>>289
せっかくコミケ前なので
もちろん生徒会役員共でサークルだしています
1日目、エロくない津萩描いています 良ければ見に来てやってください

すまん保守

もう落ちていると思っていましたが、まだあるんですね
待っていてくれる人もいて申し訳ないと思いつつ若干嬉しい
来週目途に続き書こうと思います

続きです
途中までですが


――玄関

コトミ「たっだいまー」

コトミ「あれ? 靴が3足」

ウオミ「お帰りコトちゃん」

スタタタタ

コトミ「あ、ウオミーお姉ちゃん。来てたんだー」

タタタタタ

森  「お、お邪魔しています」

コトミ「あー、えーと英稜の」

森  「副会長の森です」

コトミ「ああ、どーも、以前はお弁当ご馳走さまでした」ペコ

コトミ「あ、それでタカ兄以外に靴があったんだ」

ウオミ「そういうことですね」

コトミ「あれですか、バレンタインだからチョコを渡しにとか」

森  「えっと、ですね」

ウオミ「ざっつらいと」

コトミ「え、えっ、森先輩もなんですか!?」

森  「いやそれは、その……」

コトミ「すごーい、タカ兄の競争率いまどれくらいなんだろ」

森  「きょ、競争?」

ウオミ「まぁタカくんの頑張り次第で、全員を相手することも不可ではないかもしれませんよ」

コトミ「へっへっへ、さすがのタカ兄ですなぁ!」

スタスタスタ

津田 「いきなり何の話をしてるんだ君たち」


ウオミ「ともあれコトちゃん、着替えておいで。ごはんの支度しますからね」

コトミ「はーい。タカ兄ただいまー」

トタタタタ

津田 「おかえりー」

ウオミ「さて、それじゃあご飯作っちゃいますね」

森  「ええと私は……」

ウオミ「ほら森ちんも手伝って」

森  「えええ、えっとでも」チラ

ウオミ「……」チラ

津田 「あ、あー。森さんも食べていきませんか」

森  「……では、お言葉に甘えて」

ウオミ「ぐっじょぶ」

津田 (妙な圧力姉さんからかかってたからな……)


――リビング

津田 (その後は特に何事もなく進んでいき……)

ウオミ「今日はそのままお泊りでもいいかなって思っていたんですけど」

森  「えっ、明日平日ですよ?」

ウオミ「着替えや寝間着くらいならあるよ」

森  「は、はぁ」

ウオミ「森ちんの分も」

森  「えっ」

津田 「よく急に泊りになったりするので、なんかいつの間にか用意されてました」

コトミ「終電なくなっちゃったね、とか、今日帰りたくないな、とかね」

津田 「それはない、なったことない」

ウオミ「まぁ、泊まろうかと思っていたんですけど、今日は帰りますね」

森  「そうですよ、さすがにこんな急に」

ウオミ「急じゃなかったらいいんだ」

森  「え、あっ、それは……」

ウオミ「それに、今日あったことを考えると、タカくんがいろいろ我慢できなさそうだし」

津田 「な、何の話ですかね」

コトミ「…………」


津田 (食後の片付けも終わり、ありがたいことにお弁当の仕込みまでしてもらって)

津田 (魚見姉さんと森さんは帰路につく)

――玄関

ウオミ「それでは」

森  「お邪魔しました」

津田 「いえ、いろいろありがとうございました」

津田 「コトミー、姉さんたち帰るぞー」

コトミ『はーい、いまいくー』

ウオミ「そうそう、タカくん」

津田 「はい」

ウオミ「今日のことはみんなには内緒、ね」コソッ

津田 「え、あー……はい」

森  「あ、あの、私も」

津田 「はい、大丈夫ですよ」

コトミ「なになにー? 何の話?」トテトテ

津田 「なんでもない」

ウオミ「タカくんが私達のどちらを今夜使うのか聞いていただけです」

コトミ「まっ!」

津田森「「その誤魔化し方はもう一考してください!」」


ウオミ「ではまた」

森  「失礼します」

津田 「お気を付けて」

コトミ「じゃあねー、お姉ちゃん。森先輩」

バタン

津田 「さて、明日の用意でもするか」

コトミ「そうだねー。あ、タカ兄、あとでチョコ見せてよ」

津田 「お前見るだけじゃないだろうが」

コトミ「でへへー」

津田 「まあいいけど。ひとりじゃちょっと食べきれないし」

コトミ「おおっ、なんというモテモテ発言!」

津田 「はは、みんな、そんなんじゃないと思うよ」

コトミ(そんなんじゃない、じゃないと思うけどナー)


――リビング

コトミ「それにタカ兄、私が今年もタカ兄からのおこぼれを貰うだけだと思ったら大間違いだよ」

津田 「うん?」

コトミ「今年は私も、ちゃーんと用意してるんだよ」

津田 「へぇ、珍しい」

コトミ「というわけでちょっと待っててね」

津田 「え、ああ、うん」

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

コトミ「おまたせー」

津田 「結構かかったな。もらったチョコはこれ」

コトミ「いちにーさん……わっ、10個もある」

コトミ「グミも混ざってるけど」

津田 「まあ、オレは好きだし」

コトミ「だよねー。はい、じゃあ私からはこれ」

津田 「お。ん? コーヒーカップ? 中身は茶色っぽいけど、ココア?」

コトミ「なんとホットチョコにしてみました!」


津田 「だからキッチンでいろいろやってたのか。よく作ったな」

コトミ「まあ溶かすだけの簡単なやつだったし」

津田 「そんなのもあるんだ」

コトミ「本当は、胸の谷間にいれてそこから飲んでもらおうかと思ったんだけど」ぽよん

津田 (まあ確かにこいつにはできるだろうけど)

コトミ「熱そうだからやめた」

津田 「賢明な判断だ。っていうかなんでお前も普通に渡そうとしないの?」

コトミ「私も、って? 普通に渡そうとしない人がいたの?」

津田 「んんっ」

コトミ「ふーん。みんないろいろ普通じゃない渡し方したんだー」

津田 「……いや、みんなじゃないよ」

コトミ「タカ兄語るに落ちてる」

津田 「ん゙ん゙っ」


コトミ「そっかぁ。ウオミーお姉ちゃんと森先輩も、まさか」

津田 「な、なに?」

コトミ「タカ兄にペロペロされちゃったり、タカ兄をペロペロしちゃったり?」

津田 「そ、んなことするかっ!」

コトミ(あー、こりゃほとんど当たりかなー)

コトミ(そっかそっかー、それなら、私もちょっとくらい……)

コトミ「ま、そんなことよりせっかく頂いたんだし、食べようよ」

津田 「そうだな、食べようか……でも、チョコレート食べるのにホットチョコってどうなんだろう」

コトミ「いくらタカ兄が甘党でもちょっと大変かな」

津田 「だなー」

コトミ「おしっこ甘くなっちゃうもんね」

津田 「うんまぁその心配もあるかもしれないけどね」

コトミ「でもこんなにたくさんあると、ニキビできちゃうよー」

津田 「食べつくすつもりかお前」

ここまで
再開してなんですが、次回ラストです
おそくとも再来週、バレンタイン前までに終わらせます

続きです


津田 「それじゃあ、せっかくだからお前のホットチョコから飲むか」

コトミ「お、ちょっと嬉しいですなぁ」

津田 「まぁ、他の人のはちょっとずつ食べてるし」

コトミ「なーんだ。あ、ちょっと待ってタカ兄」

津田 「うん?」

コトミ「私としたことが臥薪嘗胆を書くところだったよ」

津田 「はい?」

コトミ「え、言わない?」

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画竜点睛を欠く

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津田 「?」(←ちょっとおばか)

コトミ「?」(←おばか)


津田 「で、何が足りないって?」

コトミ「器がね」

津田 「器って、もうカップに入ってるけど」

コトミ「いやいや、これに入れることで完成するんだよ」

津田 「はぁ。それじゃあまあ」

コトミ「OK! ではこちらの」

バッ

コトミ「オナホ(新品)にホットチョコを!」トプトプトプ

津田 「お前何やってくれてんの!?」


コトミ「大丈夫だよタカ兄、ちゃんと一回裏返して洗ってるから」

津田 「そうじゃねえよ! なんで持ってるんだよ!」

コトミ「この日のために用意しました。あ、もちろんこのオナホもバレンタインの中に含まれるから安心して」

津田 「もう不安しかねえよ! この妹に!」

コトミ「ちょっとタカ兄、あまり大声立てないでよ。拡げないと上手くはいらないんだから」

津田 「だいたいなんでそれやろうと思った!?」

コトミ「面白そうだなーって」

津田 「お前は兄がそこから飲む様を見たいのか! そこに口を付けて飲む様を見たいのか!?」

コトミ「みたいー」

津田 「なんもいえねえ」


コトミ(「マジに口付けてはくれないだろうから、オナホに口付けてるの見て私のオカズにするんだー」)

コトミ(とは言えないけど)

津田 「え、っていうかマジで入れてるんだけど、ちょっと待って、オレさすがに飲まねえよ」

コトミ「えー」

津田 「えーもなにもねえよ」

コトミ「あっ、じゃあもしかしてこのまま使ってくれたり……?」モジモジ

津田 「もうその発想が怖い」

コトミ「でも、ちょうど人肌より少し温かいくらいになって具合いいかも?」

津田 「だったらなんなんだ!」

コトミ「うーん、気の利いたバレンタインだと思ったのになぁ」

津田 「オレわりと本気で心配するよ、君の将来」


コトミ「このバレンタイン、実はまだ未完成なのだよ」

津田 「君自身が未完成だと思うよ」

コトミ「実はここにトッキーからのバレンタインも添えるつもりだったんだけど」

津田 「話を聞けよ……っていうか時さん、そんなイベントに乗らないと思うんだけど」

コトミ「うん、乗ってくれなかった」

津田 「だよな」

コトミ「トッキーからポッキーをプレゼントっていうネタをやりたいって言っただけなんだけどなぁ」

津田 「それ聞いたからやってくれなかったんじゃないの」

コトミ「そんで、このオナホにそれを挿して共同バレンタインってことも伝えたのに」

津田 「それ聞いたからやらなかったんだよ!」

コトミ「そんでもってボッキーな展開に!」

津田 「前にもやったよなぁそのネタ!!」


コトミ「結局、オナホを使っても、オナホから飲んでもくれないかぁ」

津田 「いやほんと何を期待してたのお前」

コトミ「うーん……仕方ない。ていっ」ポン

ブピッ ビチャッ

津田 「…………何やってんの……」

コトミ「うわっ、思ったよりかかった~」

津田 「あーもう、そんなことしたらチョコまみれになるの解るだろ……えーとティッシュは」

コトミ「ターカ兄」

津田 「うん?」

コトミ「なめて」

津田 「…………」

コトミ「…………」

津田 「結局こういう展開かーい!」


コトミ「すぐお風呂入るからさ。一口だけ」

津田 「お前な」

コトミ「ね?」

津田 「…………」

津田 (マジなトーンはやめろよな……)

津田 「……一口だけな」

コトミ「わーい!」

津田 「こら動くな、ソファにこぼれたら汚れる」

コトミ「はーい」

津田 (……とはいえ口とかはちょっとなぁ)

津田 (首筋とか耳もさすがに……となると)

津田 「ん…………」

ペロ

コトミ(ほっぺかー。まぁいいか)


津田 「はい、一口な」

コトミ「んー、我慢しよう」

津田 「まったく……さっさと風呂入ってこい」

コトミ「それってもしかして、お誘い?」

津田 「ねーよ」

コトミ「あははは、それじゃーいってきまーす」

津田 「お、おいコレも持ってけ」

コトミ「えー、タカ兄にあげたのに」

津田 「つかわねーよ!」

コトミ「むー。洗ってくるー」

トテテテテ

津田 「はぁ……慌ただしかった」

津田 「…………」

ゴク

津田 「……あまり甘くないな」


津田 (あ~……なんか今日は長かったな……)

津田 (会長に貰って……七条先輩に貰って……)

津田 (三葉、あー、一応横島先生……畑さん、五十嵐先輩)

津田 (萩村に魚見姉さん、森さん、とコトミか)

津田 「…………」

津田 「……なんで」

津田 「なんで誰一人普通に渡してくれなかったんだろう……」

津田 「いや、本命とかじゃなくていいからさぁ……」

津田 「はぁ……」

ピンポーン

津田 「ん? 誰だこんな時間に」


――玄関

ガチャ

津田 「はい」

柳本 「…………」

津田 「あれ」

柳本 「……よお」

津田 「どうしたの」

柳本 「あの、なんていうか」

津田 「うん」

柳本 「さ、最近はそういうのもあるらしいし?」

津田 「え?」

柳本 「だから、その。や、やる」ガサッ

津田 「えっ、あの」

柳本 「ぎ、義理とかじゃなくて……ほら、友チョコ? 的な?」

津田 「え、あ、うん……あり、がとう……」

柳本 「じゃ」

タタタタタ…

津田 「…………」

津田 「…………」

津田 「……なんで……」

津田 「なんであいつが一番普通なんだよおおおおおおおお!!!」



HappyEnd!


終わりです。
バレンタインに間に合ってよかったです(アヘ顔)
お付き合いいただきありがとうございました。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年02月17日 (水) 06:42:35   ID: 3HGT0EBT

わっふるわっふる

2 :  SS好きの774さん   2016年02月19日 (金) 01:34:08   ID: wi6C1tUm

またあなたか嬉しいなぁ…

3 :  SS好きの774さん   2016年04月11日 (月) 07:11:03   ID: jq1Oa77o

森さん期待

4 :  SS好きの774さん   2017年02月15日 (水) 11:04:33   ID: FI7B2kFy

誰かと思ったら_/_/_/_/の人か。そら傑作なわけだ。随分長ったらしかったけど

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