木の人形「安価の力でぼくを人間にしてくれる?」(101)

精霊「私は精霊。木のお人形、あなたに命を吹き込んでチャンスを与えます」

精霊「良きことをして人の心を学べばあなたは人間に、悪しきことをして心が腐ればあなたはただの廃材になってしまいます」

精霊「さあ、起きなさい…」

木の人形「ふぁ~あ、ん、ぼく…寝てたの?」

精霊「ふふ、そうですよ。すべきことはわかっていますね?」

木の人形「いいこと!…でも、いいことってなあに?」

精霊「そうですね。あなたはまだ生まれたてで善悪の区別がつきません。命ともう一つ、安価の力の贈り物を与えます」

木の人形「あんか?」

精霊「そう、安価です。何をしたらいいかなどを聞いてみなさい。優しい安価がつくとよいですね。では、また会いにきます。さようなら…」

木の人形「わかったよ!ありがとう!精霊さん!」

木の人形「じゃあ早速安価の力を使って>>2をしてみよう!」

人助け

木の人形「わっ声が聞こえてきたよ!これが安価なんだね!」

木の人形「人助け…それっていいことなのかな?まだよくわからないけど頑張ろう!」

木の人形「〝ひとをたすける〟んだから困ってる人間をまずは探してみようかな。このお部屋には人はいないからお外に行けばいいよね」

木の人形「…何か持って行ったほうがいい?それはなんだろ?このままでいいのかなあ…?」

木の人形「どうおもう?よし、>>4の通りにしよう」

靴下ははいていけ

木の人形「くつ下!これだね。あはは、あべこべだけどなんか人間の足みたいでとっても気に入ったよ!ありがとう、安価の力!」

木の人形「さあ、お外だ!人助けをするぞ!」

木の人形「こんにちは、小鳥さん、こんにちは、猫さん!」

木の人形「初めて見るものばっかりだ!ワクワクするなあ」

木の人形「…あっ、人がいる!ぼくに助けられることはあるかな」

木の人形「こんにちは!なにか困っていることはある?」

人間「うわ!木のオモチャが話してる!なんのマジック?」

木の人形「おもちゃじゃないよ!にんぎょうだよ!それより何か困ったことはない?」

人間「同じようなものだよ。困ったことか。強いて言えば>>8かな」

娘に贈るプレゼントが見つからない事

木の人形「娘のプレゼント?」

人間「ああ、どうせだし話を聞いてくれるかい?」

木の人形「いいよ!ぼく、人間を助けたいんだ。人間の話を聞くよ!」

人間「人間…せめておじさんって呼んで欲しいかな」

木の人形「おじさん!」

おじさん「ハハ…実はね。嫁に逃げられたんだ。娘と一緒にね」

木の人形「にげる?嫌われちゃったの?」

おじさん「かもしれないねえ。おじさんなあ、お友達の連帯保証人になってね、大きな借金があるんだ」

おじさん「それで嫁さんが娘に苦労かけれないからって家に帰ってこなくなっちゃったんだよ」

木の人形「ぼく、むずかしくてよくわからないよ」

おじさん「だよねえ…今日、娘と久々に会えるんだ。だから何か喜ばれるものをプレゼントしたいんだけど…お金もないし何をあげたらいいかもわからない」

おじさん「ほんと、父親失格だね…」

木の人形「ぼくね、難しいことはよくわからないんだ。だけど、お父さんがいいものだってことはしってるよ?」

おじさん「………!」

木の人形「娘さんと仲良くしたいんだよね?一緒にプレゼント探そうよ!」

おじさん「…ありがとう…」

木の人形「プレゼントは安価の力できっと見つかる!」

おじさん「あんか?」

木の人形「うん!>>13がいいんだって!」

おじさん「えっ…きみをかい?」

木の人形「うん、ぼくならお金がなくても娘さんのところに持っていけるでしょう?」

おじさん「そうだが…君の持ち主はどこだい?人形をあやってる人は?」

木の人形「命をくれたのは精霊さんだよ」

おじさん「いや、そうじゃなくて…」

木の人形「?」

おじさん「…!?まさか本当に生きてるのか!!」

木の人形「うんっ!」

おじさん「ならば君を持っていくわけにはいかないよ。家族がいるんだろう」

木の人形「…家族はいなくなっちゃったんだ。ぼくを作ったお父さんは、ぼくができてすぐ動かなくなっちゃったの」

木の人形「〝死んじゃった〟んだって。おそーしきが終わって誰もいなくなったお家に1人で座ってて、ぼく人間だったらよかったなってそうしたらお父さんを助けられたのかなって思ってたら…精霊さんがチャンスをくれた」

おじさん「…そうか」

木の人形「だからぼくを娘さんにプレゼントして。きっといい家族になれるよ!」

おじさん「本当にいいのかい?」

木の人形「うん!そしたらおじさんは助かる?娘さんは喜んでくれるかな?」

おじさん「ああ…きっと…喜んでくれる…」

木の人形「よかった!」

目の休憩。めっちゃいい話になってんな。

木の人形「ぼくこのままでいいかな?」

おじさん「プレゼントだしちょっと髪をクシでとかそうか。おいで」

木の人形「うん!どきどきするな!どんな子なんだろう?」

おじさん「優しいいい子だよ。おじさんも久々に話すから緊張するな」

木の人形「えへへ、一緒だね!」

おじさん「よし、じゃあ行こうか」

木の人形「うん」

ーーーー

娘「パパ!」

おじさん「ひ、久しぶり。元気だったか?」

娘「うん!パパも?」

おじさん「ああ、元気だったよ」

娘「…それなあに?」

おじさん「プレゼントの生きてる人形だ!大切にしておくれ。パパはママとちょっと話があるから良い子で待ってるんだよ」

娘「うん!」

木の人形「こんにちは!」

娘「おしゃべりしたー!本当に生きてるみたい!かわいいー!」

木の人形「何か助けて欲しいことはある?」

娘「んとね>>21!」

かなり痛い感じで深爪したから治して欲しい

木の人形「ふかづめ」

娘「うん。ここだけ爪が短いでしょ?」

木の人形「本当だ!ここだけ違うね。これ…つめ?」

娘「あはは!お人形さんは爪ないもんね!そう、これ爪だよー」

娘「痛いし、気になって触っちゃうともっと痛くなるんだけど…つい触っちゃうんだー」

木の人形「うーん、ぼくに治し方はわからないな。あっ!でもぼくいいもの知ってる!」

娘「これ…くつ下?」

木の人形「うん、こうやってかぶせたら…触らずにすむんじゃないかな?」

娘「あは、可愛い柄だね!ミトンみたい!ありがとう!」

木の人形「他に困ったことはある?もうないかな?」

娘「>>23かな」

>>20

木の人形「仲直りだね!わかったよ!」

娘「出来る?」

木の人形「だっておじさんは仲直りしてたがってるよ。だからきっと大丈夫!」

娘「本当!?…ママもね、本当はパパのこと、大好きなの。でも〝大人の事情〟で一緒に暮らせないんだって」

木の人形「そうなんだ」

娘「うん。ママは私に心配しなくていいって言うけど…毎日泣いてる」

木の人形「じゃあ、やっぱり仲直りさせたいね?」

娘「うん!!私もまたみんなで一緒に暮らしたいよ」

木の人形「大丈夫、ぼくにまかせて!」

娘「どうしたらいいのかな」

木の人形「ぼくには安価の力があるんだ!」

娘「あんかってなに?」

木の人形「不思議な力。このくつ下も安価のおかげなんだよ」

娘「すごーい!」

木の人形「お願い安価!>>27だ!」

逃げた親友をこの場召喚して土下座&支払い+デストロイ

おじさん「待たせたね。じゃあ行こうか。久々に公園にでも」

娘「うん!」

木の人形「ねえおじさん、ですとろいってなあに?」

おじさん「デストロイ?ううーん…壊す、とか消滅させる…みたいなことかな」

木の人形「それっていいこと?」

おじさん「どうだろうねえ。おじさんはあんまり良いことだとはおもわないなあ」

木の人形「そっか…じゃあきっとこれがぼくの最後のできることだ」

おじさん「ん?なんの話だい?」

娘「あのね、あんかのちからなの!」

おじさん「それさっきも言っていたね」

木の人形「うん。ぼくに出来るのはこれだけだから」

木の人形「精霊さん!ぼく、廃材になっても構わないよ!お願い!召喚の力を頂戴!」

精霊『…それでいいのですか?』

木の人形「うん!おじさんたちが仲良くなれるなら!」

精霊『わかりました。あなたの人間になるチャンスと引き換えに最後の力を与えましょう…』

木の人形「召喚!出てこい!!おじさんのお友達!」

ぼわん!
友人「うわあ!」

おじさん「お前…!!」

友人「…!な、なんだ!?ここどこだ!?」

娘「パパのお友達のおじちゃん!」

木の人形「ねえおじさんのお友達、おじさんに謝って。悪いことしたんでしょ?」

友人「…っ!あ、ああぁ…す、すまなかったぁっっ!!」ガバッ

おじさん「………言い訳はいい。お前、どこにいたんだ…首吊ってるんじゃないかと心配してたんだぞ…」

友人「…か、金を工面してきたんだ…いや…最初は逃げたんだ…!」

おじさん「俺を…裏切ったのか」

娘「…パパ、こわい」

友人「で、でも…やっぱり駄目だった…全てお前たちに押し付けて逃げるなんて…オレには無理だって…気づいたんだ…」

おじさん「…そういう性格なのは知っている。だから連帯保証人になんてなったんだぞ…」

友人「…遠方の親戚中を回ってなんとか…なんとか、金はあつまった…これで返済は終わる…本当に…すまなかった…」

木の人形「…おじさんたち、泣いてる」

娘「…私、ママ呼んでくる!ママもおじちゃん探してたの!」

木の人形「…おじさんのお友達」

友人「!?」

木の人形「ぼく、あなたをデストロイするよ」

友人「ま、待ってくれ!金なら工面したし許してくれ!!頼む…!」

木の人形「…おじさんはどうおもう?許せる?許さない?」

おじさん「>>33

デストロイはしなくていい
でも絶対に許さないよ…

木の人形「いいの?」

おじさん「ああ…お前、親戚に返済しなきゃならないだろう」

友人「…そうだな」

おじさん「ただな、嫁や娘の取り立てに怯えた顔を思い出すとどうしても許せない」

友人「…そうか、そうだよなあ…本当にすまなかった…!」

おじさん「もういい、行ってくれ…」

友人「……じゃあな」

木の人形「…おじさんのお友達!」

友人「?」

木の人形「もう悪いことしちゃダメだよ?折角、人間に生まれてきたんだから!」

おじさん「……身体には気をつけろよ」

友人「……ああ」

木の人形「…おじさん、悲しいの?〝しゃっきん〟はなくなったのに?」

おじさん「借金は確かになくなったんだけどね…大切な友人までなくしてしまったよ…」

木の人形「…そっかあ。でもね、かわりに大切な人たちはそばにいてくれるよ?ホラ、きた!」

娘「パパ!」

嫁「あなた…!どうしたの?気分が悪いの!?」

おじさん「…っ!!」

娘「パパ!パパッ!泣かないでよお…うわあぁぁあん」

おじさん「もう大丈夫だ、全部終わったから…もう大丈夫だよ…」

木の人形「ぼくね、ちょっとだけ人間の良い心ががわかったよ。もう…おそいけど…」

ーーーー

ーーー


木の人形「…んん…」

木の人形「ここ、どこ…?ぼく、廃材になっちゃったのかな?」

精霊「いいえ、あなたは廃材にも人間にもまだなっていません」

木の人形「精霊さん!じゃあ、ぼくどうなったの…?」

精霊「…正直に言うと、決めかねているのです」

木の人形「?」

精霊「あなたは人の心を学べました。悪いこともせず、心は腐っていません」

精霊「けれど、人間になるチャンスと引き換えに召喚の力を手にしました」

木の人形「うん。だから廃材になっちゃったのかなって思ったんだ」

精霊「その力も他人の幸せのために使った。それを人間は優しさと呼びます」

木の人形「やさしさ」

精霊「ええ、人間のとても尊いものです。そんなあなたを廃材にしてもいいのか…迷っています」

木の人形「あのね…安価の力に決めてもらいたい!」

精霊「それで良いのですか?廃材になるかもしれませんよ?」

木の人形「いいんだ!ぼく、人間の心を教えてくれた安価の力が大好きだから!」

精霊「そうですか…ならば全てを委ねましょう…!安価の力よ!木の人形は>>39で決まります…!」

人助けをするとだんだん人に近づいてくる

精霊「なるほど、あなたにまたチャンスを与える…ということのようです」

木の人形「ありがとう!今はぼくはどれくらい人間なのかな?」

精霊「では見てみましょう。木のお人形、あなたの今の姿を表しなさい…!」

木の人形「うわあっ…!」

ほぼ人間「…わ、見てみて!爪があるよ!」

精霊「どうやらあなたはほとんど人間のようですね。だから迷ったのですが…このように形に出ると廃材にしなくて良かったと思いますよ」

ほぼ人間「えへへ…なんかくすぐったいや。あ、でも靴下を履いてる方の足はまだ木のまんまだよ」

精霊「ではあなたの左足、すなわち足りないものを探しに向かいなさい」

ほぼ人間「うん!ありがとう!」

精霊「勿論、悪い心をもてばあなたは廃材になってしまいます。くれぐれも気をつけなさい」

ほぼ人間「じゃあ、いってきまーす!」

精霊「ふふっ私も応援していますよ…」

ーーーー

ーーー
ーー

ほぼ人間「ん…夢…じゃない!ちゃんと爪がある!」

ほぼ人間「えっと…そうそう!人助けだ!安価の力、またよろしくね」

ほぼ人間「じゃあまた人を探さなきゃ!」

ほぼ人間「…向こうのいいにおいの方向に行ってみようかな。人がたくさんいる気がする」

人間「…困った」

ほぼ人間「!なにか困ってるの!?」

人間「あ、うん。>>42で困ってるんだ」

飼い犬が逃亡中

把握。続きはまた今度

ほぼ人間「大変だね。探すの手伝うよ!」

飼い主「えっ!いいよいいよ!悪いよ!」

ほぼ人間「ぼくね、人助けがしたいの。探すのダメ…?」

飼い主「…ボーイスカウトかなんかかな。本当に人助けしたいの?」

ほぼ人間「うん!」

飼い主「じゃあ、お願いしようかな」

ほぼ人間「頑張るよ!」

飼い主「犬の名前はマックス。>>49色で>>50くらいの大きさなんだけど…」

超天元突破グレンラガン

ほぼ人間「にじ?ちょう?…ぐれ?」

飼い主「ああ、虹見たことないの?そうだな。あ、そのくつ下みたいな色だよ」

ほぼ人間「こんな色かあ!たくさん混ざってるんだね」

飼い主「…足、どうしたの?義足…だよね?」

ほぼ人間「ぎそく?ぼくの左足のこと?人形のままなの」

飼い主「…そっか、よくわかんないけど痛くはないんだね?」

ほぼ人間「うん!全然痛くないよ!大きさについて教えて。よくわかんなかった」

飼い主「超天元突破グレンガラン…うちの犬は簡単に言うと宇宙を突破するサイズなんだ」

ほぼ人間「うちゅうをとっぱ?」

飼い主「とってもとっても大きいってこと」

ほぼ人間「ぼくよりもおおきいの?」

飼い主「はは、もっともっとだよ。あの木や家よりももーーっと大きい」

ほぼ人間「それなのにいなくなっちゃったの?」

飼い主「…ああ、いなくなっちゃった。逃げちゃったんだ。どこに行ったのかわからない…」

ほぼ人間「ぼくも一緒に探すから悲しまないでよ」

飼い主「…ありがとう」

あとはまた今度
グレンガラン知らないからググったけど色々あってようわからんかった。宇宙よりデカイってことでいいのか?

ほぼ人間「じゃあ、ぼくはこっち側を探してくるね!見つかったらここにまた連れてくるから!」

飼い主「わかった。じゃあ自分は…あっちに行く。よろしく頼むね」

ほぼ人間「まかせて!」

ほぼ人間「マックスー!マックスー!」

ほぼ人間「…いないなあ。とっても大きいっていうからすぐ見つかると思ったのに」

ほぼ人間「…マックスー!」

ほぼ人間「マックス…どこー?」

ほぼ人間「…この公園にもいないや」

>>30「ぼく、どうしたの?」

ごめん、安価ミス>>62

マクスウェル

マクスウェル「なにかお困りかい?」

ほぼ人間「うん。犬を探してるの」

マクスウェル「ほう…どんなワンちゃんだい?」

ほぼ人間「虹色で宇宙を突破する大きさのマックスっていう犬!」

マクスウェル「はは、それは凄いワンちゃんだねえ。そんなに大きくちゃボクのおうちに入らないだろう?」

ほぼ人間「ぼくの犬じゃないよ。飼い主の人が探してるのを手伝ってるんだ」

マクスウェル「……その飼い主さんは知り合いかい?」

ほぼ人間「しりあい?」

マクスウェル「昔から知ってる人?」

ほぼ人間「ううん。今日あったばっかりだよ」

マクスウェル「…ボク、悪いけれどその飼い主さんのところにおじさんを連れてってくれないか?」

ほぼ人間「だめ。ぼく、マックスを探さなくちゃ」

マクスウェル「おじさんを助かると思って」

ほぼ人間「それって人助けになる?」

マクスウェル「そうだよ。お願い出来ないかな」

ほぼ人間「…うん!飼い主さんと待ち合わせしてる場所に案内するよ」

ほぼ人間「…まだ飼い主さん来てないや」

マクスウェル「じゃあ、少し待とうか。おじさんの名前はマクスウェル。君は?」

ほぼ人間「ぼく、名前はないんだ」

マクスウェル「そうか…。ボクは人助けが好きなの?」

ほぼ人間「そうだよ!人間が好きなんだ。だからたくさん助けてあげたいな」

マクスウェル「…おじさんはね、一応物理学者なんだ」

ほぼ人間「ぶつりがくしゃ」

マクスウェル「うん。そうだな…あまり嘘やなるべくしてならない事は好きじゃない」

ほぼ人間「?」

マクスウェル「…ボクは虹色の宇宙よりも大きな犬がいると思うかい?」

ほぼ人間「?だって飼い主さんはマックスがいなくて困っていたよ?」

マクスウェル「うん…そうか。そうだね。ボクはとてもいい子だ」

ほぼ人間「へへ…あっ、飼い主さん!」

飼い主「…マクスウェルさん」

マクスウェル「やはり君か。あれだけ言って今度はこんな小さな子まで巻き込むとは…もう見過ごせないぞ」

ほぼ人間「あの、ごめんね。まだマックス見つかってないんだ」

マクスウェル「いや、もう探さなくていい。マックスなんて犬は最初からいやしない」

飼い主「うるさい!何度も言ってるがマックスはいる!昔から側にいてくれるんだ!あんたは嘘つきだ!」

マクスウェル「嘘つきはお前だろう!虹色で宇宙より大きな犬がどこにいるんだ!いるなら見せてみろ!」

飼い主「だから…今は…逃げてるんだ!きちんと飼ってあげられなかったから!だから探してるんだよっ!」

ほぼ人間「…うそ?」

飼い主「あ…」

マクスウェル「……ボク、この世界にはね。そんな犬はいないんだよ」

飼い主「そんなわけない!悲しいときはマックスに包まれて眠ったし、嬉しい時はあのフサフサの尾が撫でてくれたんだ!あれが妄想な訳ない…信じてくれるよな?」

ほぼ人間「ぼく…ぼく、わかんない。どっちを信じたらいいの…?安価の力、教えて…>>70を信じるよ」

お前の信じるお前を信じろ

木の人形「ぼくの信じるぼくを…信じる?」

マクスウェル「…それは哲学的であり人間の奢りでもあるな」

飼い主「…自分を信じるのが奢りなわけない。例えそれが自分にしか理解できなくても」

ほぼ人間「ぼくは…二人とも嘘なんかついてないと思う」

飼い主「!」

マクスウェル「…なぜそう思うんだい?どちらの話を聞いてもそれはあり得ないと思うだろう?」

ほぼ人間「…ここ、みて」

マクスウェル「!これは…」

飼い主「人から木がはえてる…?」

ほぼ人形「ううん。ぼくね、人間じゃないの。元々は木の人形だったんだ」

↑訂正 ほぼ人間

飼い主「さっきも言ってたけど本当だっだなんて…!」

マクスウェル「そんな…非科学的なこと…あり得ない…でもこの足は…」

ほぼ人間「嘘じゃないよ。これはね、精霊さんがぼくの願いを叶えるチャンスをくれたんだ」

マクスウェル「チャンス?」

ほぼ人間「うん。良いことをして人の心を学べればぼくは人間になれる」

飼い主「だから人助けをしたかったのか…」

ほぼ人間「最初はそうだったけど…今は違う」

ほぼ人間「ぼく自身が人間を信じたいんだ」

マクスウェル「…しかし人は嘘をつくものだ」

ほぼ人間「うん。裏切ったり嘘をついたりもするんだよね」

飼い主「それでも信じるの?どちらも?」

ほぼ人間「おかしいかな?」

マクスウェル「…マックスはどうなる?いるのかいないのか。それが答えなんじゃないか?」

ほぼ人間「マックスはね、飼い主さんにはいるんだ。マクスウェルさんにはいない…それって嘘じゃなくて信じてるかどうかなんじゃないの?」

マクスウェル「それを幻というんだよ」

ほぼ人間「ちがうよ!だって飼い主さんはマックスと一緒にいたんでしょう?」

飼い主「…ああ。小さい頃から」

ほぼ人間「あのね。世界には不思議なことがたくさんあるとおもうんだ。ぼくがチャンスをもらったように」

マクスウェル「それは…」

ほぼ人間には「それを信用してはくれないかもしれない。でも、やっぱり本当のことなんだよ」

飼い主「自分以外にマックスが見えなくても?」

ほぼ人間「うん。だからどちらも嘘はついてないよ!」

マクスウェル「…そうか」

飼い主「…ありがとう」

ほぼ人間「マックス、早く帰ってくるといいね?この辺にはいないみたいだったよ」

飼い主「どこか、遥か銀河の彼方に散歩でもいったのかもしれないなあ…」

マクスウェル「勝手にか」

飼い主「そう、勝手に」

ほぼ人間「ぼくもマックスみたかったなあ」

飼い主「…君に何かお礼の贈り物をしたいんだけど、何か欲しいものはある?」

ほぼ人間「えっ!いらないよ!」

マクスウェル「そういう時は素直にありがとうと言いなさい。まだ子供なんだから」

ほぼ人間「だって欲しいものないよ?」

マクスウェル「でも無くて不便なものはあるだろう?ほら、さっきないって言っていたものとか」

ほぼ人間「?…あ!名前!」

飼い主「名前?ないの?」

マクスウェル「そうらしい。お前は犬にマックスなんてありきたりな名前つけるくらいだから、この子にも普通の人間みたいな名前をつけてやれ」

飼い主「酷いやマクスウェルさん。でも…そうだな…>>82とかどう?」

ピート

マクスウェル「…本当にシンプルだな」

飼い主「いいの!ホラッ似合ってると思わない?」

マクスウェル「…思う」

ピート「ぼく、ピート?」

飼い主「イヤ?」

ピート「ううん!とってもとっても気に入った!!ありがとう!!」

マクスウェル「…ピートはこれからどうするんだい?」

ピート「人助けをするよ。左足がまだ……?」

マクスウェル「…そんな」

飼い主「人の足になってる!」

ピート「気付かなかったよ!」

マクスウェル「く、靴下を脱いでみなさい」

ピート「う、うん!」

飼い主「やっぱり人間の足だ」

ピート「ぼく人間になれたの…?」

ーーーー
ーー

ピート「…もうここで目が醒めるの何回めだろう?」

精霊「木のお人形、おめでとう。あなたは人間になれたようです」

ピート「じゃあ、もう木の人形じゃなくてピートだね」

精霊「ふふ、そうですね」

ピート「でもなんで突然?」

精霊「突然ではありません。あなたは家族、友人、優しさ、悲しみ、裏切り、怒り…それらを学び心も体もほとんど人間になりました」

ピート「うん。おじちゃんたちのことだね」

精霊「そして、嘘、寛容さ、人を信じる心…名前まで。それらも人間として生きていくには大切なものです」

ピート「そっか。学ぶって少しづつもらうってことだったんだね」

精霊「ええ」

精霊「最後の安価の力の答えを覚えていますか?」

ピート「うん。>>70だった。今までとはちょっと違って戸惑ったんだ」

精霊「そう、あなた自身に委ねられたものでした。あなたは見事その答えを出せた…もう安価の力もあなたへの干渉ができなくなってきているようです」

ピート「ぼくの心が人間に近くなったから」

精霊「そうですよ。さあ、お立ちなさい。あなたは人間として生きていかなくてはなりません。私ともこれでお別れです」

ピート「精霊さん…」

聖霊「最後にあなたの暮らしていく場所まで送り届けてあげましょう。どこにしますか?」

ピート「暮らしていく場所…」

精霊「ええ、最初の街でも次の街でも、新たなる場所でも構いません」

ピート「…ぼく、もう安価の力は使えない?」

精霊「いいえ、ここにいる間は大丈夫。使うのですか?自らの選択はせずに?」

ピート「だって、安価の力にお礼が言いたいんだ…駄目かな?」

精霊「いいえ、ではこれで本当に安価の力とはお別れです。さあ!唱えなさい…」

ピート「うん!安価の力!>>90でぼくは暮らすよ!今まで本当にありがとう!!」

精霊「…ピート、元気で暮らすのですよ。どうかあなたにご加護がありますよう…」

ピート「精霊さんも本当に本当にありがとう!!ぼく一生忘れないよ!」

精霊「…幸せになるんですよ…」

ーーー
ーー

海の見える街

ピート「う…ん…寒い…冷たいっ!わっ!なにこれ!!」

ピート「そう言えば安価は海の見える街…じゃあこれが海…!!」

ピート「うわっ…あははは!つめたーいっ!大きい!」

ピート「向こうに見える街がぼくのこれから暮らしていく街かあ」

ピート「どんな人たちがいるんだろう?楽しみだな」

ピート「精霊さーん!ぼく幸せになるから!頑張るから!見守っててね!!」

おわり

安価、感想などありがとうございました!

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