比奈「ヘレンさんとアタシ、年明け」 (13)

ヘレン「ヘーーイ!」

比奈「……」

ヘレン「グッモーニン!」

比奈「……お静かに」

ヘレン「グッモーニン」

比奈「明けましておめでとうございまス」

ヘレン「ええ、おめでとう、はいこれ」

比奈「なんスか?これ」

ヘレン「お年玉よ」

比奈「アタシどっちかって言ったらあげるほうなのかなぁ、って思ってたんスけど」

ヘレン「そうかもしれないわね」

比奈「貰っちゃってよかったんスか?」

ヘレン「遠慮なく貰うといいわ」

比奈「ありがとうございまス」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1451575012

比奈「ところでなんスけど」

ヘレン「何かしら?」

比奈「なんでアタシの家知ってるんスか?」

ヘレン「世界レベルだからよ」

比奈「なんでお年玉、乾布摩擦セットなんスか?」

ヘレン「世界レベルだからよ」

比奈「世界レベルだからっスか」

ヘレン「世界レベルだからよ」

比奈「世界レベルスゴいっスね」

比奈「あー、とりあえず上がってくださいっス」

ヘレン「ありがとう、外は寒いものね」

比奈「大掃除したばっかでそこそこ綺麗なんで」

ヘレン「綺麗じゃなかったら?」

比奈「あれこれ言って追い返しまスね、間違いなく」

ヘレン「世界レベルね」

比奈「なんかバカにされた気がするっス」

ヘレン「比奈、このエビ天貰っていいかしら」

比奈「いっスよ、もうちょっと早く来てくれてれば蕎麦も出せたんスけど」

ヘレン「これだけでも十分よ」

比奈「で、なんの用事だったんスか?」

ヘレン「初日の出を一緒に見ようと思って」

比奈「早いっスね、世界レベルのフライングっス」

ヘレン「そんなことないわよ?今からヘリで山登ったらすぐだわ」

比奈「すみません、他の人誘ってくださいっス」

ヘレン「冗談よ、今から女子寮で人数集めて事務所の屋上で日の出を待とうと思って」

比奈「外寒いって自分で言ってた癖に」

ヘレン「お酒があればあったまるわ」

比奈「だったら女子寮住み以外の人にも声かけなきゃ恨まれるっス」

ヘレン「じゃあこの案は無しね」

比奈「なんでっスか」

ヘレン「世界レベルにめんどくさい」

比奈「世界レベル辞めちまえっス」

ヘレン「仕方ないわね、初詣でも行きましょうか」

比奈「人多いとこ無理っス、性格的にもアイドル的にも」

ヘレン「じゃあどうしろって言うのよ」

比奈「アタシ寝るんで日の出始まったら起こしてくださいっス」

ヘレン「ちょっと待ちなさい」

比奈「うっス」

ヘレン「貴女が寝たら私も寝る自信があるわね」

比奈「なんでそんなギリギリ睡魔に勝っている状態でアタシんとこ来たんスか」

ヘレン「もういい寝る、比奈、目覚ましある?」

比奈「アイドル始める時10個くらい買い込んだのが」

ヘレン「なんでそんなに買ったのよ」

比奈「寝坊したらマズイと思ったんで」

ヘレン「いい事だとおもうわよ」

比奈「目合わせて言ってくださいっス」

ヘレン「何時にセットしましょうか?」

比奈「日の出何時からっスか?」

ヘレン「さあ?」

比奈「日の出見るの辞めちまえ」

ヘレン「私が望めば太陽は顔を覗かせるのよ」

比奈「世界レベルっスね」

比奈「とりあえず6時にしときまスよ、おやすみなさい」

ヘレン「おやすみ」

ヘレン「あの、比奈?私の布団…」

比奈「そこの押入れっス」

ヘレン「了解したわ」

目覚まし「フヒ……どうせ………ぼっちだしな…」

比奈「そんな事ないっスよ」

ヘレン「なにこの目覚まし」

比奈「毎日ネガティヴっス」

ヘレン「なんでそんなの買ったのよ」

比奈「いやー、アタシにぴったりかなって」

ヘレン「大丈夫、私は比奈の友よ」

比奈「幸せっスねー」

ヘレン「ちなみに日の出は6時50分からだそうよ」

比奈「いい時間っスね」

ヘレン「ヘーーイ!準備は終わったかしら?」

比奈「お静かに」

ヘレン「ヘイ」

比奈「うちのベランダ、なかなかいい場所っスよね」

ヘレン「遮るものがほとんどないわね」

比奈「見えて来たっス」

ヘレン「比奈、今年の抱負は?」

比奈「アイドル楽しむっスよ、ヘレンさんは?」

ヘレン「世界レベル、かしらね」

比奈「変わらないっスね」

ヘレン「変わらないものがあったほうが良いものよ」

比奈「そうなんスかね」

ヘレン「ええ」

てことでおしまい

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom