???「SCP?何ですか…それ?」 (122)
※ご注意※
・The_SCP_Foundation と言うフリーゲームを題材にした二次創作です
・ちょっと特殊です
・時々オリジナルのSCPを組み込むことがあります
・SCPの力を使用して戦う異能物という認識をして頂ければOKです
・SCPならJPでもOKです
主人公を決めます
↓3から
主人公の名前と性別を
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1447485488
上げ忘れでした
↓3
大北 伊純
おおきた いずみ
♂
採用>>5
性格は?
↓3から1~3つ採用
顔を見られるのが苦手
仲間を見棄てられない
おっと書き方が悪かったですね
SCPのナンバーをお書きください
JPの場合はJPとどこかに付け足してくれれば
↓3から一つ
scp117
>>18採用
他に何か決めておくことがありますか?
↓3で多数決を。内容を書いてください
では年齢を決めましょう
下3から一つ採用
17
↓3から、っていうと↓1~3のうちどれかを選ぶって思われるから、普通に↓3、の方がいいと思うよ
30
黒発褐色の細マッチョ、フツメン
>>29採用
もう一人くらいなんか作っておきます?
多数決↓3。どんな立ち位置のキャラかとかがあればそれも
頼れるエージェント的な
ヒロインは追々色んなキャラの中から決めていくとして。
そうですね>>35を作りましょう
名前と性別下3から一つ採用
エージェント・スミス
>>37で
性格は?
↓3から1~3つ採用
陽気で抜け目がない
性別…忘れてました
性格は>>43を採用
使用できるSCPの能力
↓3から一つ採用
SCP-1983
残り1
>>50で
取りあえずスミスさんは性別不明でいくます
そっちの方が良い感じ
じゃあ次は見た目を
↓3から1~3つ採用
くまのきぐるみ
>>56で
年齢は不詳でよろしい?
じゃあ本編投下
――――――――――――――――
SCP-■■■の覚醒が確認されました。
職員は直ちに―――――――
<<以下 記録消失>>
――――――――――――――――
その記憶は定かではなかった。
気が付いたらその物を持っており、気がついたらここにあった。
ご丁寧に説明書の様な物も付属していたが、分厚すぎて読む気は起きない
大北「SCP-117」
起きたら今までずっとあったかのように横に置いてある、このナイフ。
小型の万能ナイフのようにも見える…と言うか。それにしか見えない
大北「……」
パラパラと説明書をめくってみるが、内容はこれがどこで見つかった。とかこんな能力がとかしか書いていない。
大北「必要な時に必要な物が出るって…なんだよ」
要約するとこのナイフは必要な時に必要な物がツールとしてくる超万能ナイフ。
けど17歳にもなった大北にとって、そんな魔法のような話が現実でないことくらい知っている
大北「バカみてー…」
さて。歯でも磨こうか。ベッドから立ち上がろうとした時。
―――――シャコン
手にしていたナイフからは驚くべきものがツールとして出てきていた。
大北「…は?歯ブラシ…」
ベッドの上のナイフかららツールとして出てきているのは歯ブラシ。
明らかにこんなものが収容されるスペースなんて無いはずなのに
大北は気づいた。この説明書に書いてあることは真実だったと言う事に
大北「なんだよこれ!?」
説明書をもう一回読み直してみる。
<使用者が仕事をはじめたとき、何を引き出して使おうとしたか、またツールが収納されていたであろう空間的な大きさに関係なく、引き出されたツールは仕事に完全に適合するものとなります。>
歯を磨こうと立ち上がったから歯ブラシが出てきた?この一文を見る限りそうとしか思えない。
とりあえずこれを手放しちゃいけない。なんだかそんな使命感の様な物が湧き上がって来て。大北はそれを拾い上げて握りしめる
それと同時にこれが存在していると証明する説明書をベッドの下に潜り込ませた。
幸いベッドに下には何もなかったので、説明書は吸い込まれる様に消えていった。
???「あのー。はいってもいー?」
大北「もう出るから入ってくんな」
???「えー…。ノックしたのにー?」
大北「ダメって――――」
あれ?これ誰だ?この家。というより…母さんも父さんも兄妹ももう家にはいない筈。
いつも朝家を出るのは俺が最後だから…
……誰だよ。こいつ
スミス「入っちゃった!」
入って来たのは明らかに異様な人物。
握りしめているSCP-117から、銃が飛び出る
大北「お前…誰だよ?!」
スミス「ボク?ボクはエージェントスミス。とーくーべーつーに君の元に派遣された君だけのエージェントだよ!」
大北「エージェント?」
スミス「君がそれ。つまりSCPを使いこなせるようにレクチャー。あとは共闘とか生活とか。とにかく君の為だけのスミスなんだ!」
大北「…俺の為だけって何だよ?」
スミス「いやー、それは説明しにくいんだけど。とにかく当たりくじを引いたって感じで、これで生きぬきやすくなったねって事」
大北「…生き抜く?なにが?」
突然部屋に入ってきた着ぐるみのクマは明るい口調で大北に語り掛ける
だけど、大北にはその半分も理解できていない。
スミス「特別な力を得た人間がまともな思考で動けると思う?人殺しても許されるようになって、世界すら壊せるようになって、それでも今まで通りにいつも通りを出来るかな?」
大北「…んじゃあ。どういうことだ?こんな感じの事が」
スミス「そだね。約一年前から世界各地で発生してるよー。君は最後の方なのかな」
確かに最近変な事件は増えてきていた、けど何も知らなかった大北はそんな可能性を考える事すらなかった
スミス「それに。この世界を面白くするために作られたのがボク達なんだよ」
大北「は?」
スミス「ボク達はきっと人じゃないんだ。ボクにも分からないけど。気が付いたら居たんだ」
スミス「何をすればいいかとか何をするべきかとか、そんなのは分からないけど。ただボク達は面白くしなきゃいけないんだ」
大北「それってどういうことだよ?」
スミス「たとえば人を扇動して事件を起こさせたり、ボクらみたいなのが大きな事件を起こしたり。イベント起こすんだ」
大北「じゃあ…お前も?いや…は?」
混乱していた。大北は明らかに混乱していた
だってこんな事言われて、はいそうですか。と理解できる人間なんてまずいないだろう。
スミス「ボクは君と一緒に居る事が面白くすることだと思って、君のそばに来たんだ」
大北「じゃあ、その…面白くするために事件を起こす奴ってのも居るのか?」
スミス「いっぱいいるよ!」
でも全員が全員こんな見た目なら…そいつらを避ければいい話。
危機回避方法としてはそれが一番だ。
スミス「エージェントは基本普通の人の姿をしていることが多いよ。それで自分が人間だと思い込んでるのも居るよ」
スミス「いや…最初からいた人間がエージェントとして選抜されたって言った方が正しいかな?」
スミス「生まれ持って。つまりボク達みたいなちゃんとエージェントであるって言う事を理解してるエージェントと。自分はエージェントじゃないって言う認識だけどエージェント。つまり後天的なエージェントの二種類をボクは確認したよ」
大北「普通の見た目?」
スミス「うん!ボクはおかしいからおかしい見た目をしているけど。皆は普通の人だよ」
大北「……他に何かないのか?」
危ない奴を避けれる方法。それはいとも容易く崩壊する。
だから大北は他の回避策を考えることにした
スミス「そうだねー…エージェントはSCPの力を使える人が分かるんだ」
スミス「これは先天的後天的にかかわらず。あ…けど後天的な人はぼんやりとした感じ?例えが難しいんだけどビビッときた!みたいな直感的な感じで感じることが多いよ」
スミス「ボク達みたいなのは確実に認識できるんだ。中身までは分からないけど」
大北「…俺がエージェントを見分ける方法は?」
スミス「無いよ!君たちはプレイヤー。ボク達はプレイヤー兼スタッフなんだ」
スミス「そんな事より伊澄君。学校は良いのかい?」
ふと時計を見ると遅刻数分前だと言う事を針が指し示している
すっかりこのスミスと言うエージェントに気を取られていた大北。このまま行っても遅刻確実だ
<安価>
1学校に行く
2学校に行かない
3自由安価
下1
取りあえず遅刻していても仕方がない。いつも通り学校に行こう。
大北「……ん?」
ナイフのツールがカギに変化している。形状からするとバイク?
よく分からないけどとりあえず俺に必要ってことか?
大北「もしかして」
外に出て姉のバイクにキーを差し込んでみる。
ビンゴ。バイクは大きなエンジン音を周囲にまき散らしはじめる
バイクの運転は初めてだったが、存外上手く行った。
近くのパーキングにバイクを駐車して、そのまま校門へと走る
スミス「遅かったね!」
校門前で大手を振っているスミス、何時の間に?
というより街中をこの格好で来たのか?という素朴な疑問が湧き上がってくる
大北「俺と一緒に居るって…学校でもか!?」
スミス「とーぜんだよ」
大北「目立つ…不審者じゃねえか!」
スミス「…夏場でもマスクを外さない君の方も不審者に見えるけどなー?」
大北「とにかく帰れって!」
スミス「やーだよ。とりあえずボクは隠れて君について行くから安心して!」
一体どこをどう安心しろと言うのか…。
というよりスミスにそんな機敏さがあるのかどうかが分からないが、バイクより早いと言う事はきっと…
大北「とりあえず走らねえと!」
授業が欠席になるまであと5分。
教室目指して大北は一直線に駆け出した。
本家じゃ出来ないことこそやりたくなるものだよね。
能力を持ってるだけで死ぬようなやつらも出るのかな?
>>71
それはまだなんとも…
無事遅刻を収めたが、二時間目三時間目と無事いつも通り過ごせ。
いつも通りの昼休みを迎える。
大北「…これ。人には見せられんよな…」
ナイフを学校に携帯してきているなんて知られれば危険人物、及び中二病の痛い奴
とにかくどっちも認識されるのは嫌なので。これは学校内では隠しておこう
大北「でも…俺と一緒に居た方が面白いって何だよ」
スミスの朝の言葉が頭を過る。
「ボクは君と一緒に居る事が面白くすることだと思って、君のそばに来たんだ」
いったいどう言う事だろう…
大北「考えても無駄だな。昼飯食うか」
マスクをずらしておにぎりを頬張る。いつも通り変わり映えしない梅の味。
一人の屋上での日課ともなりつつあるこの行動。
別に友達がいないわけではないけど、なんだか一人の方が気楽だからいつもここに居る
???「―――――」
聞き覚えのない高い声が頭上から聞こえた。
女性だと言う事は分かるが…いったい誰だ?
<女性の名前 下1から3で一つ採用>
鷹野ゆう 女
>>75で
性格を下3から1から3つ採用
臆病
常識人
JPの207
>>86採用
次は見た目
↓3まで1から3つ採用
臆病さを隠すためにわざと派手で金髪のギャルファッション
>>88採用
学年1
因みに主人公は2年生です
下1
鷹野「一緒に…食べません?」
鷹野と言う改造された名札を付けた少女は意外と礼儀正しい。
見た目も派手と言っては派手な方だが、なんだかどこかあか抜けていない
それに髪の毛も金とか茶髪ではなく控えめなこげ茶.
大北「…」
訝しげにじっと見つめる大北。
こんな事今まで無かった。それなのに何で今日?
朝に起こってしまったことのせいで、今日はずいぶん警戒心が増しているのだ
鷹野「と…とりあえず隣良いかな?」
名札の色的に3年生…。危害を加えてくる様子もないし、大北は少し横にずれてやる
と言っても座ってる場所は地面なのでいくらでもスペースはあるのだが
鷹野「あ…ありがとう」
大北「なんで急に?」
鷹野「え?あ…そうだよね。やっぱり変だと思うよね」
鷹野「あの…何だか声を掛けたく…ううん。前から気になってて…」
ピキンと大北の脳内にスミスの声が響く
「後天的な人はぼんやりとした感じ?例えが難しいんだけどビビッときた!みたいな直感的な感じで感じることが多いよ」
…これってまさか?もう一種の疑心暗鬼である
<安価>
1疑問を解決するため聞いてみる
2間違いだと嫌な為何も聞かずに雑談
3とりあえずスミス乱入
4自由安価
下1
大北「…先輩。いつも一人なんですか?」
鷹野「え?あ…そっか。名札の色で分かっちゃった?」
鷹野「ううん。いつもは友達と一緒」
大北「んじゃあなんで?」
鷹野「んー…なんか。その…気になっちゃったって言うか…なんだろうね」
もしかして惚れられた?なんて淡い幻想が頭に浮かぶ。
鷹野は見た目も整ってるし…今のところ性格もよさそうだ
大北「…もしかして」
鷹野「うん?」
大北「いや…なんでもないです」
「好きなんですか?」なんて聞けるはずもないし、十中八九違うと言われる
それがたとえ当たっていてもだ。
鷹野「あ…敬語じゃなくて…良いよ?」
大北「お…おう」
何だかぎこちなくなってしまうけど。何とか敬語を止めてみる
なんだろう…このアニメみたいな光景。今まではこんな事なかったのに
鷹野「へぇ…でも不思議だね。顔を見られるのが嫌って」
大北「昔っから好きじゃないんですよ…」
鷹野「ふぅん…」
鷹野「あつくない?特に夏場とか」
大北「涼しいマスク付けてるんで」
色んなことを話しているうちに休み時間終了のチャイムが鳴る
名残惜しいけどここでお別れ…
鷹野「あ…終わっちゃった」
大北「ですね」
鷹野「ごめんね。今日は急に」
大北「べつに。自分も楽しかったんで」
鷹野「そっか。私も」
屈託のない笑みを浮かべながら鷹野は出口へ向かう
何だか名残惜しい…。そんな気持ちに駆られて―――
<安価>
1連絡先を聞く
2サボらないかと提案
3黙って見送る
4自由安価
下1
大北「あ…あの!」
鷹野はその声をきいて立ち止った。まるで目の前に壁を見つけたみたいに。
そしてゆっくりこっちに振り返る
大北「連絡先とか…教えてくれませんか?」
不思議そうだった顔がぱあっと明るくなる。
鷹野「良いよ。ちょっと待っててね」
見た目の割にはシンプルなスマホを取り出して、鷹野は通話アプリを開く。
大北もそれと同時に通話アプリを開いた。
大北「あ…ありがとうございます」
鷹野「早くしないと授業送れちゃうよ?」
急いでるからか、それとも照れ隠しなのか。鷹野は小走りで屋上を去った。
何だかやりきった大北は次の授業、少しだけ遅刻することにした。
「鷹野の連絡先を入手した」
今日はここらへんで!
家のドアを開ける。明るい光が大北の事を出迎えた。
大北「うお…」
大北が驚くのも仕方のない事、だってこの家に一番早く帰ってくるのはいつもは大北なのだ。
だからまず家の電気がついているなんて事は無く。
スミス「おっかー」
大北「…お前か」
ひょこっと二階の階段の手すりから頭を出すスミス。
完全に大北の家を我が家のように扱っているが…。もしこれが家族の誰かに見つかったときはどう言い訳しようか。
スミス「今日はラブラブだったねー」
大北「……ん?」
スミス「あの子だよあの子。伊澄がナンパしてた子」
大北「どこで見てたんだよ」
スミス「給水塔の影からばっちり!」
ほんとにこいつは四六時中俺について回ってたのか…と、大北はある意味感服した。
それと同時にやっぱり人間離れ…というか、人間じゃないんだなとも。
スミス「で?どうする?」
大北「何がだよ」
スミス「あの子も君とほとんど一緒だけど」
大北「一緒?」
取りあえず言葉尻に疑問符をつけてみた大北ではあったが、実際察しはついていた。
きっとスミスが言う「一緒」それはこのナイフ。いや…SCPだったか?きっとそれに関わる物だろう。
スミス「もー。分かってるくせにー」
大北「けど悪い奴じゃねえ…。と言うよりそうは見えなかった」
スミス「それを悪くするエージェントだっているんだよ」
この言い方だと他にもそう言うのが学校に居るように聞こえる。
いや…きっとそう聞こえさせているのだろう。
スミス「それにあの子気がよわそーだったしなー。スミス心配だなー」
ワザとらしく大きな頭を抱えてブンブンと左右に振って見せるスミス。
表情では何ともないと言うのを取り繕っている大北だが、内心はちょっと心配だった
大北「あの学校にはそう言うのが何人くらいいるんだ?」
スミス「ひ・み・つー。それ言っちゃったらダメだよー」
大北「けどお前は俺のサポートをしてくれるんだろ?」
スミス「それに教えたとしてもボク達が分かるのはSCPの力を行使できるかできないかだけで、エージェントかどうかは分からないんだよ」
スミス「だからあの学校内でそれをするとなると結構骨が折れるって言うわけー」
それを聞いて背筋にちょっと寒い物が走る。
この発言から推測するに。だってそんなにおかしなやつらがあの学校には居ると言う事だ。
もしかしたらただの狂言と言う可能性もあるかもしれないが…
大北「……」
スミス「どーしたの?そんな急に黙っちゃって」
となればだ、心配になってくるのは鷹野の事。
今まで無事だったから今も無事だろうと楽観的な考えは選択肢には浮上してこず。
もしかすると何か大変な事が起こっているかも、とか。不安が大北の心の中に芽生えてくる
大北「いや…なんでもない」
何でもないと言いながらも手にしている携帯電話。
これで連絡を取ってみるべきか取らぬべきか。
もしこれで杞憂に過ぎていたら…。もしこれで杞憂じゃなかったら…
両方のパターンを考えるだけで大北の指は固まる。まるで石の様に
<安価>
1:電話をかけてみる
2:電話を掛けない
下2
この世界のSCP財団何てことやってんだ・・・
ここでいうエージェントって財団の職員とは違うの?
いや…大丈夫だろう。そう思って大北は握りしめていた携帯をベッドに落とす。
だって今までも大丈夫だったんだ、きっとこれからも大丈夫。
そう言い訳をするが、単に女の子しかも先輩。そして結構美人の鷹野に電話するが怖かっただけだ。
もしかすると下心があると思われるかもしれない、いや…まあ無いと言えば嘘になるのだが。
スミス「あーあ。ヘタレちゃったねー」
大北「うるせー」
スミス「ま。僕にかんけーないけど。君以外の事はね」
スミスは疲れたと言わんばかりにカーペットの上に倒れ込む。
着ぐるみの生地がボフッと音を立てて細かな埃を部屋中に舞い上げる。
スミス「でもあんだけあの学校には集まってるんだよー?近々なんかありそうなー。なさそうなー。」
大北「どっちだよ」
スミス「どっちだろーね?」
スミスの曖昧な言葉にちょっと苛々する大北だったが、スミスの口から真面目な言葉を聞いたことないな…と思う。
というよりスミスは大北の家に来てからずっとこの調子じゃないか。
スミス「…あ」
大北「え?何だよ?」
何かを察知したのか、スミスはその大きな身体とは裏腹に、ベッドの下に素早く潜り込む。
何事だ?と思ったのも一瞬。次の瞬間にはドアが荒々しく開かれた。
美澄「ちょーっと話があるんだけど!いい?」
姉だ。姉が帰ってきている。そしてかなり怒っている。
一体何かやらかしたか?と大北は頭の中で考えるが…何も悪い事は…
……していないはずだ
美澄「あのさ。おねーちゃんのさ。バイクさ。かーってに使わなかった!?」
大北「…あ」
そうだ。確かに朝バイクで通学させてもらった…。
美澄「伊澄くんさ。免許持ってないよねー?」
美澄「それなのにさー…良く無いよねー?」
口調こそ怒ってない物の、雰囲気はもう物凄く怒っている。
これは……かなりマズい。大北は背筋が凍りつくような感覚に襲われた
美澄「しかも…しかもさー。勝手に人の物使ってもいいのかなー?」
大北「え…いや…その…」
美澄「なーにー?」
大北の後ろからはベッドが小刻みに揺れる音が聞こえてくる。
きっとスミスがベッドの下で笑っているのだ。
こいつ…と心の中で悪態をつくが、今はそんな事している時ではない。
美澄「それに鍵はどこから?」
姉の美澄は少々用心深い所がある。
美澄が所持しているバイクの鍵は無くさないように、あと取られないようにと。自分の部屋にしまってあるのだ
しかも美澄がいない時には部屋に鍵がかけられているという徹底のしよう
美澄「おねーちゃんが帰ってきたときは部屋の鍵は確かに閉まってたし」
バイクの無断使用の話から、どうやって部屋に入り込んだか、話はそれにシフトしつつある。
美澄「……」
無言で大北を見つめる…いや。睨みつける美澄。
納得の行く答えを口にするまではきっとここをうごかないだろう
大北「あー…それはその」
美澄「それはその?」
だめだ…変な言い訳が通用するはずない
一体どうやってこの場を切り抜けよう…
<安価>
1ピッキングしたと嘘をつく
2これを使ったとSCPを出す
3ベッドの下のスミスを引きずり出して、こいつのせいだと言う
4自由安価
下2
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