続・ユミル「ここはウォール・マリア西区」ベルトルト「愛の巣」(92)


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ベルユミ。
ライクリ・アルアニ・エレミカ・コニサシャ要素あり。
マルコがユミルに好意を寄せているという設定あり。

エロあり。
13巻までのネタバレあり。

話を思いついた時点で、原作は53話(13巻収録)まで。
ので、後々出てくる王政府、及び中央憲兵は、捏造。
原作の設定とかけ離れていく可能性あり。

主要キャラのひとりが殺されて死ぬ展開あり。注意。

アニメ26話のCM前後の坑夫の話が少し入るが、
知らなくても読むのに支障はない。


過去ログをスムーズに読みたい人は、トリップがついたレスだけ抽出して、メモ帳にコピペ推奨。
レス番217-226はなかったことにしてくれ。後から書き直してある。

あと、似たタイトルのSS(他筆者作品)とはまったく関係ない。
タイトル自体が伏線のひとつなので、変えるわけにはいかなかったんだ。すまんな。


過去(訓練兵時代)
その後 立体機動訓練場
訓練後

クリスタ「ねぇねぇ! ユミルー! ユミルー! 立体機動は、ユミルから教えてほしいの! 駄目かな?」

ベルトルト(近頃、僕とユミルが話をしていても、遠慮なしにクリスタが割り込んでくるようになった)

ベルトルト(前はユミルからクリスタにベタベタしてたけど、僕と付き合い始めてそれはなくなったのに、今はクリスタのほうからグイグイくる…)

ベルトルト(どうしてこうなった…?)

ユミル「駄目だ」

クリスタ「でも、ライナーに教えてもらったとおりにやってみたけど、うまくいかないの!」

クリスタ「やっぱりユミルがいい! ユミルが教えて!」

ユミル「おい、ライナーさんよ! ちゃんと教えてんだろうな?! クリスタにデレデレ見蕩れてふぬけてんじゃねぇだろうな?!」

ライナー「確かにクリスタは可愛いが」キリッ

ユミル「真顔で返してんじゃねぇよ! この筋肉ダルマ!」

クリスタ「」カァァッ!///

ライナー「体格がちがいすぎる。加速の付け方も、勢いの殺し方も、俺と同じやり方じゃ思うようにならん」

ユミル「まぁ、やっぱりそうなるか。しょうがねぇな。おーい、サシャー!」


サシャ「なんですか、ユミル?」

ユミル「クリスタに立体機動を教えてやってくれ」

サシャ「前に同じ頼み事をしてきたときは、私の教え方が良くないってお役御免にしたじゃありませんか」

ユミル「お前は勘に頼りすぎだからな。だが、ライナーはこの通りだし、お前以外に適任がいないんだ」

ユミル「また頼むよ。コニーとふたりで」

コニー「俺も?! …まぁ、いいけどよ」

コニー(よっしゃっ! サシャと一緒にいられる時間が増える!)ドキドキ

ユミル「サシャとコニーの言葉が足りないところは、ライナー、お前が補足してくれ。こいつら、馬鹿だから」

ライナー「なるほど、それなら理に適ってるな」

ユミル「それからさ、今度はお前のことだが…」

ライナー「なんだ?」

ユミル「身体の頑丈さに甘えて、グイグイ前に出すぎだ。骨にも関節にも負担がかかりすぎてる」

ユミル「今はその暑苦しい筋肉で支えられてるが、そんなんじゃ、10年後には身体ガタガタになるぞ」

ユミル「お前には、クリスタのためにいつまでも馬鹿みてぇに丈夫でいてもらわなくちゃ困るんだ」

ユミル「リーダーだからって、必ずしも先頭に立つ必要はない。先導だけなら身軽ですばしっこい奴に任せろ」


ユミル「コニーは、幸い、馬鹿だが小さくてすばしっこい」ショリショリ

コニー「うおっ?! 止めろー! 止めろよ! ブス女!」

クリスタ「コニー! ユミルのことブスって言わないで!」

コニー「あ? ブスにブスっつって何が悪…?」

クリスタ「……」ゴゴゴゴゴ…

コニー「はいっ!」

コニー(近頃のクリスタ、妙に迫力があるんだよなぁ。ユミルに関わることになると特におっかねぇの…)

ユミル「ベルトルさんのやり方を見習った方がいい。デカい身体に負担をかけないやり方をな」

ユミル「というわけで、ベルトルさん、ライナーに教えてやれ」

ベルトルト「僕が? ライナーに教えるの?」

ユミル「なんだよ? ベルトルさんがライナーに何かを教えるのがそんなに一大事なのか?」

ベルトルト「僕がライナーに何かを教えるのって、考えたこともなかった…」

ユミル「はあ? お前ら、対等だろ? 別に上下関係が決まってるわけじゃねぇんだろ?」

ベルトルト(対等…。そうだ、別に僕たちは対等なんだ)


ベルトルト(任務を帯びて故郷を出てから、ライナーはいつも道を示して引っ張っていってくれる存在で、)

ベルトルト(だからこそ、病んでしまったライナーを、世話がかかるって、正直忌々しく思っていたけど、)

ベルトルト(僕が萎縮していつもライナーの影に隠れていなければ、彼の負担は増えずにすんだんだ)

ベルトルト(僕たちは対等…。今ユミルに言われるまで、そんな当たり前のことに改めて気付きもしなかった)

ベルトルト(ライナーの人格を分裂するまで追いつめてしまった原因のひとつは、主体性のない僕自身…)

ベルトルト(僕はライナーと対等にならなくちゃ。故郷にいた頃のように…)

ライナー「おい、俺の顔を見たまま固まって、どうした? いい方法を知っているなら教えてくれ」

ベルトルト「う、うん、まずね…」

【ライベル会話中…】

ユミル「それにしても、クリスタ、その髪かなりうっとおしくなってきたな。そろそろ切るか、私のようにまとめるかしろよ」

クリスタ「そうだわ! ユミルとお揃いのバレッタが欲しい! 一緒に買いに行こうよ!」

ユミル「また甘えの虫が出やがったな」

クリスタ「ねぇ、行こうよ! 今度のお休みに! いいでしょう?」

ユミル「可愛い顔でおねだりして要求を通そうとしても、そうはいかねぇぞ」


ユミル「おい、ライナー。話の邪魔して悪いが、クリスタの髪飾り、お前が見繕ってやってくれ」

ライナー「俺が?! 俺は男だぞ?」

ユミル「男だから何だってんだ?」

ライナー「女のアクセサリーには詳しくない。まったくわからん」

ユミル「お前、彼氏だろうが。クリスタのことはお前に任せるって決めたんだ」

ユミル「というか、いいかげん彼氏の自覚もてよ。いつまでもおままごとみたいな付き合いしやがって」

ユミル「今度の休日にふたりで街に行って選んでやれ。クリスタも、それでいいな?」

クリスタ「ユミルは行ってくれないの?」

ユミル「当たり前だ」

クリスタ「えー…、じゃ、いいっ!」

ユミル「行かない気か?」

クリスタ「うん! ユミルが切って!」

ユミル「却下だ! これ以上、甘やかさねぇぞ!」

クリスタ「」ムゥ~


コニー「なんかよぅ、お前らって、クリスタの父ちゃんと母ちゃんみたいだな」

クリスタ「ライナーがお父さんで、ユミルがお母さん! それ、すごくいい!」ニコニコ

ユミル「そこ喜ぶところと違うぞ、クリスタ」

クリスタ「どうして?」

ユミル「よく考えろ。ライナーはお前の彼氏だ」

クリスタ「うん!」

ユミル「で、私はベルトルさんの彼女だ」

クリスタ「でも、ふたりが私の両親でもいいじゃない!」

ユミル「そういうわけにはいかないんだよ!」ペチン!

クリスタ「む~。額を叩かないでよ。…だけど、私たち4人が家族だとすると、ベルトルトは弟ね」

ユミル「弟だな」

ライナー「弟だ」

コニー「たしかに弟しかねぇな」

サシャ「末っ子はベルトルトですか」


ベルトルト「ちょっと待って! 僕のほうが年上で身体も大きいのに弟?!」

ユミル「お前が『お兄ちゃん』役を張れる程甲斐性があるタマかよ。世話焼きな分、クリスタのほうが姉体質だろ」

ライナー「うんうん」

ベルトルト「ライナー、その納得顔、ムカつく」

クリスタ「あ、ベルトルトもライナーにそういう口利くのね」

コニー「おおっ! 初めて聞いた! お前、どうしちまったんだ?!」ビックリ

ライナー「いや、周りからは俺の舎弟みたいに思われてるが、昔はこういう奴だったぞ」

ライナー「ガキのとき、故郷の山の中を駆け回って遊んでた頃は、俺に最後までついてこれるのはこいつだけでな。皆からも一目置かれてた」

ベルトルト(本当はもうひとりいたけどね。マルセル…)ズキ…

クリスタ「うぅん、ちょっと意外だっただけ。でも、こっちのほうが素なのね」

サシャ「あ、私もお姉さんで。クリスタの下でいいです!」

コニー「俺が長男だな!」ニカッ!

ユミル「こら待て。お前らみたいな手の掛かるのまで引き受ける気はねぇぞ」

ベルトルト「……」

ベルトルト「ちょっと! ユミル! こっち来て!」


ユミル「おわっ! いきなり引っ張るなっ!」

サシャ「あー…、あっという間にあんな遠くに行ってしまいました…」

コニー「あちゃー、悪ノリしすぎて怒らせちまったかな」ポリポリ

クリスタ「ユミル、平気かしら? 私も行ったほうがいいかな?」

ライナー「大丈夫だ。ユミルに任せておけ、クリスタ」



その後
少し離れた木陰

ベルトルト「お願い! 僕と結婚して!」

ユミル「」パチクリ

ベルトルト「駄目なの?」

ユミル「いろいろすっ飛ばしすぎで、驚いてるだけだ」

ベルトルト「駄目なの?」ズイッ!

ユミル「そりゃ、しばらくクリスタにかかりきりでお前のこと疎かにしたり、さっきのクリスタの冗談に悪ノリしたり、少しは悪かったと…」

ベルトルト「それはいいよ。返事は?」

ユミル「てっきりその話だと思ってたら、いきなりプロポーズかよ!」

ベルトルト「駄目なの?」ズズイッ!

ユミル「ああ、もう! 話が通じねぇ奴だな!」

ベルトルト(僕との話は他愛ないおしゃべりなのに、ライナーとはいつも真剣に話し込んでる)

ベルトルト(話題はクリスタのことだってわかってるけど、ふたりの横顔になんだか不安になるんだ…)

ベルトルト(僕だけの物にしたい…)ギュゥッ…


ユミル「ちょっ?! 腕ゆるめろ! 苦し…っ!」

ベルトルト「……」

ユミル(ああ、めんどくせぇなぁ、こいつ…。うわ、首筋に顔埋めてきたっ!)

ユミル「待て! 待てって!」

ユミル「今日は危険日だ! まず間違いなくデキちまう!」

ベルトルト パッ!「今晩君を襲えば赤ちゃんができるの?」

ユミル「目を輝かせるな! なんだか不穏な気配が走ったと思ったが、マジだったのかよ!」

ベルトルト「君と本物の夫婦になりたいんだ。子供を作ってそれが叶うなら…」

ベルトルト(もうクリスタなんか間に挟みたくないよ…)

ユミル「ガキがガキを作ってどうするよ? 子供を養って幸せにできるだけの力を付けてから言え、そういうことは。まだまだ青臭いガキのくせに」タメイキ

ベルトルト「開拓地に行ってもかまわない。君と子供のために一生懸命働くよ。今だって、普通の大人よりも力があるし」

ベルトルト「体を動かすのは得意だし、倍は働けると思う。大人になればもっと…」

ユミル「腕力とか、体力とか、そういう問題じぇねぇんだよ」

ユミル「お前、ブレードを鋤と鍬に持ち替えてもいいのか? せっかく優秀で、その上憲兵も楽に狙える3位なのに?」

ベルトルト「別に…、君が傍にいてくれるならかまわないよ?」


ユミル「」カアァァッ!

ユミル(首傾げて、さらっといいやがった!)マッカッカッ!

ユミル「…確かにベルトルさんは、何でもそつなくこなしてどこででも生きられそうだけどさ」

ユミル「ああ、だから、意思がなくて流されてるようでも生きられるのか。神経細いかと思えば、妙なところで図太いし、柔軟というか…」

ベルトルト「そうなの?」

ユミル「自分のことだろうが。もっと真剣に考えろよ」

ユミル「そんな簡単に開拓地に行ってもいいとか、口にするもんじゃねぇよ」

ユミル「あのな、だいたいの人間はな、自分の長所を生かして短所はなるべく隠しておける環境を選ぶもんなんだよ」

ユミル「他にも、楽したいとか、気持ちよく過ごしたいとか、そういう欲があるだろ」

ベルトルト「?」

ユミル「あるんだよ! 普通の人間には!」

ユミル「積極的に自分のしたいことがなくても、それが選択の材料になる」

ユミル「お前は何でもできるから、そういう取捨選択をする必要がない。おまけに自分の能力に合った待遇を求めない」

ユミル「お前一人で生きるならそれでもいいが、連れ合いがいる場合はそうはいかないんだよ」

ユミル「家族を守るために、できるだけ良い環境を求める欲を出せ。肝に銘じとけ」


ユミル「それから、金輪際、軽々しく子供を作ろうとか考えるなよ」

ベルトルト「うん…」シュン…

ユミル「それとな、夫婦になりたいといっても、私とは結婚できないぞ」

ベルトルト「えっ?! どうしてっ? 僕のこと嫌いになったの?」

ユミル「ちがうって」

ベルトルト「じゃあ、将来、僕と結婚する気はないの? 僕とは遊びだったの?!」

ユミル「ちょ、落ち着け! 胸ぐら掴んで鼻息荒くすんな! そうじゃねぇよ! 先走らないで最後まで聞け!」

ユミル「戸籍がねぇんだ、私には」

ベルトルト「え?」

ユミル「物心付いたときから、身寄りのねぇ孤児だったから」

ユミル(60年前の「ユミル」の戸籍はまだあるかもしれねぇが、齢が違いすぎて使えるわけねぇし)

ベルトルト「それじゃ、結婚するときはどうするの?」

ユミル「卒業してから、義務の兵役期間…、5年だったか、それを務めて、やっと戸籍が発行される」

ユミル「そういう制度があるんだ。溢れかえってる身元不明の孤児から兵士になる人材を集めるための特典だな」

ユミル「それまでは、兵団が私の身元を保証する」


ユミル「元々、それが目当てで兵団に入ったんだ。こんな世情不安な世の中で、身元の不確かな奴を雇おうなんてまともな職場は、そうないからな」

ユミル(本当はクリスタを内地へ送るために入った兵団だが、その後イカした人生を送るためには、ぜひとも必要なものだしな)

ユミル(そう考えると、憲兵になりたいこいつとは、このままだとあと1年しかいられないか…)

ベルトルト「そんな…。最低でもあと6年も待たなきゃいけないってこと…?」シューン…

ベルトルト(ユミルが僕の物だっていう証…、結婚ができなきゃ、不確かなつながりじゃ不安だ…)

ベルトルト(絆になる物が欲しい。かといって、子供は作らないって、ユミルが言ってるし、ユミルの嫌がることはしたくない…)

ベルトルト(ユミルに嫌われたら、生きていけなくなっちゃう…)

ユミル(しょんぼりしてやがる。私とつながってるって『証』が欲しいんだろうな)

ユミル(だが、実際のところ、卒業試験が終わるまでは、クリスタをなんとか十位以内に押し込むためにあいつにかかりきりになっちまう)

ユミル(クリスタにはむやみに甘ったれてくるなと再三伝えてるが、)

ユミル(自分の能力以上の努力を続けて健気にがんばってるあいつを毎度毎度無碍に突き放すなんてできねぇ)

ユミル(昼は甘えてくるクリスタにかまってばかりになりそうだ。当然、ベルトルさんはやきもちを焼くだろうな)

ユミル(それに…)

クリスタ『私はユミルが幸せになるのを見届けるまで、絶対にユミルから離れるつもりはないんだからね!』

ユミル(『負けた』…。クリスタとベルトルさん、ふたりの人間からこんなに想われてるだけで、もう充分だ)


ユミル(私と一緒にいるためなら、どんな境遇に落ちてもいいとまで思ってもらえて)

ユミル「…一週間後の休みの前の夜なら、いい」

ベルトルト「え?」

ユミル「初めて同士、どうせうまくなんかいかねぇだろ。次の日が休みでなきゃ身体がきつい」

ユミル「都合のいいことに2日続けての休みだ」

ベルトルト「いいの?! 僕に…、えっと、身体を許してくれるの?!」パアァァァァッ!

ユミル「開拓地に行ってもいいとまで言われちゃしかたねぇだろ」カァァッ!

ベルトルト「顔真っ赤だよ。可愛い!」ニコニコ

ユミル「うるさいっ!」

ユミル「それと、こうしよう。私も憲兵を目指す。ただし、私が10位以内に入っても、クリスタが落ちれば、クリスタと私は調査兵団に入る」

ベルトルト「駐屯兵団でなくて? 調査兵団よりは安全なのに?」

ユミル「駐屯兵団だと、どこの区に配属されるか上の胸ひとつだからな。ばらばらになっちまう可能性が高い」

ユミル「一緒にいられるようにするには、調査兵団一択なんだよ」

ユミル「そのときはお前も憲兵を諦めて、調査兵団に入れ。そうすれば、一緒にいられる。クリスタはライナーの野郎が守ってくれるだろ」

ユミル「自分の命惜しさに憲兵の特権階級を狙ってたお前に死亡率の高い調査兵になれってのは、酷だが、それでいいか?」


ベルトルト「」コクコク

ベルトルト「いいよ。君さえいればいい。君がいるならどこにでも行くよ!」

ユミル「主人に褒められた犬みたいに満面の笑顔で頷きやがって。男として情けなくねぇのかよ」

ベルトルト「えへへ。君が憲兵になる決心をしてくれただけですごく嬉しいんだ」

ユミル「じゃあ、座学を教えてくれ。あと、対人格闘もな」

ベルトルト「え?」

ユミル「及第点さえ取れりゃいいとさぼりまくってところどころ抜けがあるんだ。それを埋めなきゃならねぇ」

ユミル「対人格闘はずっとサボリの時間に充ててたから、評価良くねぇだろうしな」

ユミル「あと、兵団に入ってしばらく、レポート課題は散々だった。そこも挽回したい」

ユミル(私は元々60年前の人間だ。それを言い回しの古さやらからバレやしないかと、文章や言葉には必要以上に神経を尖らせてた)

ユミル(そのせいで思ったように書けなくて、赤点の連続だったんだよな)

ユミル(結局今まで誰にもバレなかったし、最後に残った不確かなところはこの間マルコに教えてもらって潰したからもう大丈夫だと思うが)

ベルトルト「僕、ユミルの先生?」

ユミル「ああ、よろしく頼むぜ、フーバー先生? 一緒に憲兵になれるかは、お前にかかってるんだから」



本日はここまで。

憲兵を目指す気になったユミル。


やっとエロを書けるところまでもってこれた。
ここまで長かった。

【補足】
この話のクリスタは、ユミルとユミルの幸せに関すること限定でヒストリア化している設定。


席順は、クリスタの右にユミル、左にライナー。
ユミルの右にベルトルト。ベルトルトとユミルの向かいにコニーとサシャ。


5日後 夕食後
食堂

【ベルユミライクリコニサシャ勉強中…】

ユミル「…で、こうなる」

ユミル「わかったか? じゃ、この問題やってみろ」

クリスタ「うーん…、えーと、わかんない」

ユミル「…お前、ふざけてんじゃねぇだろうな」

クリスタ「だって、覚えられないんだもん」

ユミル「だーっ! もーっ! 最終的には覚えられるのに、なんで今覚えらんねぇんだよー!」

ライナー「ユミル、無茶を言うな」

ユミル「ライナーに教われよ、もうっ! 私はベルトルさんに教わってんだよっ!」

ユミル「どうしてイライラされんのわかってて、わざわざ私から教わりたがるんだよ?!」

クリスタ「だって、この数日でほとんど教わり終わってて、今はコニーとサシャに教えてるじゃない」

ユミル「ライナーが勉強を助けてくれなくなったって泣きつかれたんだ。しょうがねぇだろ」

ユミル「お前の勉強の邪魔させるわけにいかねぇし」


クリスタ「私もユミルに教えてほしいの! どうして私に教えるときばっかりイライラするのよ! 不公平よ!」

ユミル「それは…」

クリスタ「言ってよ! 私とサシャたちとどう違うのよ!」

ユミル「…しょうがねぇな。サシャもコニーも、勘がいい分、最初の飲み込みは早いんだ」

コニー「まぁな!」フフン

ユミル「調子に乗るな。そんなわけで、教えるのにストレスを感じずにすむ」

ユミル「容量オーバーまで詰め込まなけりゃ、日付が変わるまでは覚えてられるタイプなんだ」

ユミル「もっとも、馬鹿なんでそのままじゃ忘れちまうから、後から定着させる作業が必要でな」 

コニー「うぉい?!」

ユミル「これは私には向かないんだが、ベルトルさんがやってくれてるんで、助かってる」

サシャ「ユミル、ちゃんと私たちのこと見ててくれてるんですね」ジーン…

ユミル「目ぇうるうるさせて感動してんじゃねぇ。気持ち悪ぃな」

サシャ「なんだか嬉しいんです、とっても。座学で教官の言ってることがわかるようになりましたし。ユミルとベルトルトのおかげです」

コニー「いいコンビだよな、ユミルとベルトルト。ほんと、助かるぜ」

ベルトルト「そ、そう?」テレテレ


サシャ「ベルトルトはそつがなくて、本当に何でもできますよね。驚きました」

コニー「うんうん、教師にも向いてるかもな」

ベルトルト(人からこんなに感謝されたのも、褒められたのも初めてだ…)

ベルトルト(ユミルからコニーとサシャの勉強を見るように言われたときは、正直戸惑ったけど、今は楽しいや…)

クリスタ「」ムゥ~

ユミル「ふくれっつらしても無駄だぞ。お前、ふくれっつらしてても天使みてぇに可愛いから」ムニムニ

クリスタ「う~」

ユミル「私とは決定的に相性が悪いんだ。諦めろ」

クリスタ「そんなことないもん! そんなこと…」

ライナー「もういいだろう。こっちを向け、クリスタ」

クリスタ「ライナー…」

ライナー「相性が悪いのはどうしようもない」

クリスタ「本当はわかってるもん。頭の鈍い私に教えるのは、ライナーのほうが合ってる」

クリスタ「わかってるけど…」


ライナー「けど?」

クリスタ「親友に恋人ができると複雑なの…」グス…

ライナー「気持ちは分かるぞ」ポンポン

ライナー「ユミルと一緒に憲兵になるんだろう? 頑張らないとな?」ポンポン

クリスタ「うん…、やっとユミルが決心してくれたの」

クリスタ「でも、それがベルトルトのためなんだって考えるとなんだか胸の中がもやもやするの」

クリスタ「私がどんなに訴えても、すぐには決心してくれなかったのに」

クリスタ「あのふたりが仲良くなるのはいいことのはずなのに、なんだか、なんだか…」ジワ…

ライナー「クリスタ…」

クリスタ「ごめんね、ライナー。近頃はユミルユミルばかりで」

ライナー「いいさ、気にするな。そのとき甘えたいほうに甘えればいいんだ」

クリスタ「私、嫌な子だよね。呆れてる?」

ライナー「そうでもないさ。感情を素直に出せるようになったお前を見てると安心する」

クリスタ「わがままいっぱいだよ? ライナーが好きになってくれた頃の私とはだいぶ違っちゃったと思う」

ライナー「俺だって最初はお前の小さくて可愛い見た目に惹かれたんだ。それは否定できん」


ライナー「だが、その小さな体をいっぱいに使って、一生懸命に食らいついていく根性は、尊敬してる」

クリスタ「私が? ライナーみたいなすごい人から尊敬…?」

ライナー「ああ、だから、自信を持て。お前は強いし、いずれユミルがいなくてもやっていけるようになる」

クリスタ「うん、そうよね。いつまでも甘えてちゃ駄目。ユミルとベルトルトを素直に祝福できるようにならなくちゃ…」



戸口の外

キース「うむ、良い傾向だ」

キース「ブラウン、レンズ、ユミル、フーバー。あの4人が毎夜勉強会をするようになってから、」

キース「同様に夕食後自習をする習慣が他の訓練兵にも広がってきている」

キース「訓練兵全体の士気も上がっている」

キース「レンズもユミルも目覚ましく伸びている。フーバーも性格が明るくなり、友人が出来始めているな」

キース「良いことづくめではないか。フーバーがユミルと付き合い始めてから」チラッ

女教官「私は…、彼女の素行の悪さが伝播して、フーバー訓練兵に悪い影響が及ばないか心配していただけです」

キース「君が急にユミルにきつく当たらなくなった理由は聞くまい」

女教官「……」

キース「どんな意図を持っていたのか興味はないが、このままおとなしく彼らを見守っていてもらいたいものだな」



本日はここまで。

ライクリ回。

会話文は苦手だが、多人数の会話はもっと苦手だ。



翌日 女子宿舎

ユミル、クリスタ、ミカサ、他の部屋

ユミル「ほら、手当て終わり」

クリスタ「ありがとう、ユミル」

ユミル「またでかい痣作ったなぁ。せっかくの白い肌があっちもこっちも黒ずんじまって…」

ユミル「身体も熱もってるじゃねぇか」

クリスタ「このくらい平気よ。兵士にケガは付き物だもん」

クリスタ「それにね、お風呂上がりにユミルに手当てし直してもらうの好き」

クリスタ「とっても優しい表情してくれるから」ニコニコ

クリスタ「お母さん、てこんな感じなのかな…」ポソ…

ユミル「あ?」

クリスタ「ううん、なんでもないの…」コックリコックリ…

ユミル「もう舟漕ぎ出してるじゃねぇか。もう寝ろ。明日は一日寝て、しっかり回復させろよ」ポンポン


クリスタ「おやすみなさい。私ね…、絶対…、憲兵になる…。だから、一緒に…なろう…ね…」

クリスタ「」クークー

ミカサ「ユミル、大丈夫?」

ユミル「ああ、クリスタは大丈夫だ。根性あるからな」

ユミル「おーおー、天使のような寝顔して、可愛いなぁ」

ミカサ「私が心配しているのは、あなた。いろいろと頑張りすぎる」

ミカサ「今日は一日そわそわして落ち着きがなかったし、時折、上の空だった」

ユミル(それは今晩いよいよベルトルさんと…、だからだ。さすがミカサ、鋭いな)

ミカサ「きちんと休んでいるのかも不明。消灯後は毎晩のように抜け出して何をしているの?」

ユミル「ベルトルさんと軽く話してるだけだ。昼間はクリスタにかまってる分、どうしてもな」

ミカサ「ベルトルトはそういうあなたを気遣って休ませてあげようとはしないの?」

ユミル「うーん、まぁ、あいつも甘ったれだからなぁ」

ユミル(いつのまにか後ろから抱き締められてて、そのまま熟睡しちまうこともあるし)

ユミル(あいつ、大きくて包み込んでくれて、体温高くて気持ちいいんだよなぁ)


ユミル(私は『巨人』って絶対の秘密を抱えてる。クリスタの前でさえ気を緩めたことはない)

ユミル(けど、どうしてだか、あいつとふたりきりのときは、その緊張が少し解ける…)

ユミル「それに心配することじゃねぇって。馬鹿みてぇに体力あるから」

ミカサ「ユミルがそう言うのなら、これ以上言わない。…あなたは眠らないの?」

ユミル「ベルトルさんのノート見ながら復習」

ミカサ「この上まだ勉強する?!」

ユミル「クリスタの頑張りに応えるためにもな」

ユミル「毎日くたくたになって、夕飯後の勉強の後風呂に入ったら、今日みてぇにほとんどすぐ寝落ちだ」

ユミル「自分よりでかい奴らに囲まれて、体格のハンデは相当なもんだろうに、本当、よく頑張ってるよ、こいつ」

ユミル「そうだ、ミカサ、クリスタの対人格闘の指導を引き受けてくれて、ありがとうな。おかげで体さばきや技の鋭さがグンと良くなった」

ミカサ「ユミル…、無理だけはいけない。自分を大事にして」

ユミル「それ、クリスタにも言われたな。そんなに自分を粗末にしてるように見えるのか、私は?」

ミカサ「あなたは優しすぎる。いつか…、ううん、これ以上は言わないとさっき決めた。だから、言わない」

ユミル「そこまで気遣ってくれるとは。私、お前に何かしてやったか?」

ミカサ「エレンとアルミンを救ってくれた、私の一生の恩人だから」


本日、ここまで。

ミカサから友情を向けられるユミル。



消灯後
男子宿舎 空き部屋

カラカラ…

ユミル(真っ暗だ。ベルトルさんとの待ち合わせは、たしかこの部屋でよかったんだよな?)

ユミル「ベルトルさん、いるか?」ヒソ…

ベルトルト「ユミル…?」

───ガバッ!

ユミル「うわっ!」

ベルトルト「よかった…。来てくれなかったらどうしようと思った」ホー…

ユミル「私がびびって逃げ出すような奴だとでも思ったのかよ」

ベルトルト「だって…。女の子は初めてのときすごく痛いって聞くし、怖じ気づかれてもしかたない。僕も不安だったんだよ…」

───ドッドッドッドッ…

ユミル(抱き締められて、ちょうどこいつの心臓が顔の前にきてる…)

ユミル(うるさいくらい脈打ってる…。きっと私の鼓動もこいつに伝わってんだろうな)

ベルトルト「ユミル、上、向いて」


ユミル「ん」

ベルトルト「」チュッ、チュッ

ユミル(唇に触れるだけ? 舌、入れてこないな)

ベルトルト「」チュチュ…、チュ…

ユミル「キスばっかりだな。手ぇ出さないのか?」

ベルトルト「ど、どうしていいのかわからない…」

ベルトルト「君に痛い思いをさせたくない。でも、うまくできる自信もないんだ…」

ユミル「うまくやろうなんて焦るなよ。お互い初めて同士なんだ。うまくできなくて当たり前だって」スル…

ベルトルト(ユミルが頬っぺた撫でてくれた。なんでだろう、すごく安心する…)

ユミル「埒が明かないから、とりあえず脱ごうぜ」

ベルトルト「うん」ズボッ!

ユミル「」ビクッ!

ベルトルト「どうしたの? 一瞬、後ずさって?」

ユミル「さすがにたくましいな。ライナーの隣にいるとひょろ長く見えるのに」

ベルトルト「もしかして、僕のこと、恐いの?」


ユミル「そ、そんなことねぇよ。ねぇ…けど…」

ユミル「あ、あのさ、ひとまず上半身だけでいいか?」ヌギヌギ

ベルトルト(やっぱりユミル、怖いのかな?)

ユミル(人畜無害そうな顔して、身体はしっかり『男』なんだもんなぁ。反則だ。調子狂っちまう…)

ベルトルト「ユミル」

ユミル「…なんだよ」

ベルトルト「お姉さんぶらなくていいんだよ」

ユミル「気ぃ遣うなよ、童貞が」

ベルトルト「強がらなくてもいいんだよ」

ユミル「ずいぶん余裕こいた物言いだな。見た目は全然余裕なさそうなのに」

ベルトルト「そりゃ、君のことめちゃくちゃにしたい。今すぐ押し倒して突っ込んでぐちゃぐちゃになるまで突きまくりたいよ」

ユミル「」ビクッ!

ベルトルト「だけど、しないよ。君を大事にしたいんだ。理性がある限りは」

ベルトルト「でも、理性が飛んじゃったときは、そのときはごめんね」

ベルトルト「今も…、無理矢理したいのをかなり押さえ込んでる。血が昇りすぎて頭痛い」


ベルトルト「顔真っ赤だろうし、前屈みで、息も荒くて、みっともないよね」

ユミル「すまない。今はお前とふたりだけなんだな。いつもみたいに肩肘張らなくてもいいんだな。恋人同士…、なんだもんな」

ベルトルト「ユミルの口から『恋人』って言ってもらえて、嬉しい…! ユミル、愛してるよ」

ユミル「私も…だ。ベルトルさん」

ユミル(緊張がほぐれて、ほっとする…。こいつとふたりだけのときに起こるこの感覚…。不思議だな…) 

───ギシッ!

ユミル「あ…っ!」ブワッ!

ユミル(寝台に横になった瞬間、王都にいた頃、悪さがバレて憲兵にとっつっかまって、)

ユミル(そいつにのしかかられたときのことが急に頭に甦った)

ユミル(危ないところをとっさに蹴り飛ばして逃げ出した、あの時のこと。今の今まで忘れてたのに)

ユミル(…怖い)

ユミル「ベルトルさん」

ベルトルト「…?」

ユミル「返事しろよ」

ベルトルト「何、ユミル?」


ベルトルト(ユミルの声が震えてる?)

ユミル(大丈夫、こいつはベルトルさんだ)

ユミル「ベルトルさん、ベルトルさん、ベルトルさん」

ベルトルト「ユミル、ユミル、ユミル」

ベルトルト(ユミルに呼ばれるとあったかい気分になれる)

ベルトルト「抱き締めてもいい?」

ユミル「ああ」

ベルトルト「ユミルも、僕のこと抱き締めて」

ユミル「来て、ベルトルさん」

ベルトルト「うん」ギュッ!

ユミル「ひゃっ!」ビクンッ!

ベルトルト「え? どうしたの? 痛かった?」

ユミル「ち、ちがう…、そうじゃない…!」

ユミル(なんだこれ? 胸が合っただけなのに、風呂場とかで自分が触ったときと全然感覚が違う?!)

ユミル「胸! 胸、離して! ベルトルさん!」


ベルトルト「もしかして、おっぱい感じるの?」

ユミル「感覚がおかし…んだ。ちょっと離して落ち着かせてくれ」

ユミル(雰囲気に呑まれて過敏になってんのか? それとも…、好きな男に触れられるってこういうことなのか?)

ベルトルト(こんなに余裕なくて大騒ぎしてるユミル初めてだ)

ベルトルト(おっぱい、ちょっと小さめだけど形いい。あ、さっきみたときより乳首が尖ってる…)プツンッ!

ベルトルト「」カバッ!

ユミル「ひゃあぁぁっ! 待てっ! ギブッ! いやああぁっ!」

ベルトルト「」チュッ! チュウッ!

ユミル(両腕を頭の上でまとめ上げられた! うあぁ、びくともしねぇ!)

ユミル「吸うな! 駄目だって! うあ、あ、あ、あ…」

ベルトルト「」ベロ…

ユミル「んんぅ…、うん…。な、舐め回すのも、止めてくれよ…ぅ…」ビクンビクッ!

ベルトルト「」チロチロ…

ユミル「だ、だめ、だめぇ…。やだ、こんな声出させるなよぅ…。は…ぅ…」

ベルトルト(本当、ユミルがこんな声を出すなんて、想像もつかなかった)ドキドキ


ベルトルト(これって、感じてるんだよね? 嫌だったら、僕のこと殴ってでも止めるよね? このまま続けていいんだよね?)

ベルトルト「」モミモミ、チュパチュパ…

ユミル「ひぃあっ! バカバカッ! 止めろよ…ぉ…っ!」ハァハァ…

ベルトルト(ユミルのアソコ、布越しに触ってるだけだけど、熱い。なんだか湿ってきてる気がする)

ユミル「は…ふ…」グッタリ

ベルトルト「ユミル、下、脱がすよ」スルスル…

ユミル「あ、待…」

───スポン!

ユミル「豹変しすぎ…だ…、馬鹿…」

ベルトルト「嫌なの? 止めたい?」

ユミル「ここまで来たんだ。覚悟は…できてる」

ベルトルト「ユミル…」スルッ…

ユミル「ひあっ!」ビクンッ!

ベルトルト(アソコ、奥のほう、ぬるぬるしてる。入れるには、もっと濡らさないといけないよね)

ベルトルト「」ヌルッヌルッ


ユミル「ひゃ、ん、あ、んっ!」

ベルトルト(ユミル、気持ちよさそう…。ちょっと動かすたびにピクンピクン跳ねてる…。感度いいのかな?)クチュクチッ!

ユミル「い、あ、ふぁっ! あ、ん!」

ベルトルト(だいぶ濡れてきたし、わからないけど、このくらいでいいかな?)

ベルトルト「指、入れていい?」

ユミル「いちいち訊かなくていいから、さっさとやれ…よぉ…」

ベルトルト「じゃあ、足開いて」ガバッ!

ユミル「わあぁっ! じっくり見るな!」

ベルトルト「暗いんだし、顔を近づけてよく見なきゃわからないよ」

ユミル「手、貸せ…。場所は…、ここ…だ」

ベルトルト「ここっていわれても それらしい穴なんて…。わからないよ」

ユミル「指に力を入れてまっすぐ沈めてけ。ゆっくりだぞ!」 

ベルトルト「こう?」

ユミル「滑っていく方向に逆らわずに押していけば…、自然と埋まってくから…」

ベルトルト「あ、進んでく…」ズブズ…


ユミル「そ…だ…。痛っ…!」

ベルトルト「きつ…。ここ、ユミルの中…? すごい締め付けてくる…」

ベルトルト(ここに僕の…入るの? こんなに狭いのに?)

ベルトルト(でも、内側の襞が複雑になってて、ここに入れたら、とっても気持ちよさそう…)

ベルトルト(ユミルは痛そうだけど。身体が緊張してガチガチになっちゃった…)

ベルトルト(おっぱいいじって気を逸らそう…)

ベルトルト「」チュパチュパ、クチュクチュ

ユミル「は…、あ、うあ…」ビクッピクッ!

ベルトルト(胸をいじるのと連動して僕の指をきゅっきゅって締めてくる。可愛い…)

ユミル「も、終わりにして…。指…、抜いてくれ…」ハァハァ…

ベルトルト「え? 今夜はこれで終わり?」

ユミル「そ、じゃなくて、ベルトルさんのソレ、入れていいぞ…」ハァハァ…

ベルトルト「だって、まだ全然ほぐれてない。きっと痛いよ」

ユミル「いいんだよ。痛くて当然なんだ。我慢する。乾いちまう前に、早く…」

ユミル「お前も辛いだろ? そんなに…前が張ってちゃ…)


ベルトルト「あ…」

ベルトルト(夢中になってて全然気付かなかった。けっこう、いやかなり痛い)

ベルトルト(窮屈なズボンの中に閉じ込められて、折れ曲がりそうになってる)

ゴソゴソ…

ベルトルト(痛た…。ズボンを下ろすのも難しいほど勃起してる)

ゴソゴソ…ゴソゴソ…

ブルンッ!

ベルトルト(はあ…、やっと解放された。先走りでべとべとだ…)

ユミル「嘘つき」

ベルトルト「え…?」ザワ…ッ!

ベルトルト(ユミルが身体を竦ませて…、顔が青ざめてる?!)

ベルトルト(震えてる? 僕に怯えてるのか?)

ユミル「お前…、超大型巨人…!」ガクガク…

ベルトルト「!!」

ユミル「超大型巨人…! よりにもよって私の相手が…!」ガタガタ…


ベルトルト(聞き間違いなんかじゃない! たしかに僕を『超大型巨人』て…!)ザァッ!

ベルトルト(頭の中で音が鳴るみたいに血の気が引いた)

ユミル「やだ、寄るな! あっち行け!」ブルブル…

ベルトルト(どうして! どうして! よりによってこんな時にバレるんだよ?!)

ベルトルト「なんで?! どうして?!」

ユミル「でかすぎる!」 

ベルトルト「へ?」

ユミル「赤黒くてズル剥けで、とてつもなくでかくて、話に聞いた超大型巨人にそっくりじゃねぇか!」

ユミル(しかも、昔、私を襲おうとした憲兵のおっさんよりグロいとか!)

ベルトルト「知らないよ! 元々こうなのは、僕の責任じゃないよ!」

ベルトルト「それより、嘘つきってどういうことだよ?!」

ユミル「どう見たって百戦錬磨の業物だ! それで童貞とか絶対嘘だろ!」

ユミル「いったい今まで何十人の女を喰い散らかしてきた?!」

ベルトルト「し、してないよ! そんなふしだらでいやらしいこと!」

ユミル「嘘つけ! 信じられるか!」


ベルトルト「僕の生活態度を考えればわかるだろ! 友達もろくにいなかったのに、女の子と付き合えるわけないじゃないか!」

ユミル「じゃあ、開拓地にいた時か! そんなガキのときから爛れた青春送ってたのか!」

ベルトルト「……!!?」パクパク

ベルトルト(落ち着こう。ユミルは僕の股間の超大型巨人に驚いて、今、冷静じゃないんだ)

ベルトルト(幸い僕の股間をずっと凝視していて、僕が青ざめたのには気付いてない)

ベルトルト(というか、頭は氷点下なのに、股間はギンギンにいきり立ってるって、思春期の性欲ってすごい)

ベルトルト(いや、前に見た、ユミルに嫌われる夢のおかげもあるかもしれない)

ベルトルト(あれのおかげでショックに耐性ができてた)

ベルトルト「ユミル」ズイッ!

ユミル「無理無理無理無理、絶対無理! 止め! 止めだ!」

ベルトルト「今さら止められるわけないよ! 君の中に入りたい!」

ユミル「絶対、死ぬっ! 私を殺す気かっ!」

ベルトルト「う…っ!」ズキッ!

ベルトルト(心に刺さる…! 大勢の人間を殺した過去がフラッシュバックして…!)

ベルトルト(でも、今はそんなことどうでもいい! ユミルを抱きたい!)


ベルトルト「よく聞いて、ユミル。僕は童貞だ」

ベルトルト「偉そうにいうことじゃないけど、他の女の子と経験があるみたいにいわれるのは」

ベルトルト「僕の気持ちを疑われてるみたいで、いい気分じゃない」

ベルトルト「僕が好きなのは君だ。これからもずっと。君を初めての相手にしたいんだ」

ユミル「……」

ユミル「…悪かったな。私のほうが年上なのにうろたえて」

ベルトルト「こういうことには年上も年下も関係ないよ。誰だって痛いのは恐いし、平静でいられないのは当たり前だよ」

ベルトルト「むしろ…、ユミルも年相応にうろたえたりおびえたりするのが見れてよかった」

ベルトルト「ユミルも16歳の女の子なんだなぁ…、って思えて」

ユミル「気色悪い声出してなかったか、私」

ベルトルト「気にすることないよ」

ユミル「やっぱり気色悪かったのか?!」

ベルトルト「そ、そういう意味じゃなくて! すごく可愛い声だったよ!」

ベルトルト(ユミルのアノ声って、高くてよく通って、脳髄にクる。あ、思い出すだけで先走りが滲んでくる…)

ユミル「嫌いにならないでくれよ…」ポソ…


ベルトルト「なるわけないよ…。好き…。ユミル、大好き…」

ユミル「本当か? こんな情けない姿を見てもか?」

ベルトルト「普段の強気な態度も、今の弱々しい姿も、全部好きだよ…」

ユミル「ベルトルさん」

ベルトルト「うん、ユミル、入れるよ?」

ユミル「」コク…

ベルトルト「」ピト…ズプ…ミチミチ…

ユミル「痛…、痛い…っ!」

ベルトルト「く…あ…」

───コツン…

ベルトルト(先っちょに何か当たった。ここが行き止まり? …て、ことはこれがユミルの子宮?)

ベルトルト「全部…、奥まで入ったよ」ハァハァ…

ユミル「少しだけ、動かないでこのままじっとしてて…くれ…)

ベルトルト「うん、僕も締まりがよすぎて痛いくらい。でも、気持ちいいよ」

ベルトルト「このまま抱き合ってるだけでも、イキそう…」チュ…


ユミル「ふ…」ポロポロ…ハァハァ…

ベルトルト(涙を流しながら、力を抜く努力してる…。いじらしい。大切にしたい…)

ユミル「動いていい…。ただし、ゆっくり…だぞ…」

ベルトルト「うん…」ズル…ズプッ!

ユミル「はぅっ!」キュゥン!

ベルトルト(わっ! 締まるっ!)ドクンッ!

ベルトルト「出ちゃった…。ごめん…」

ユミル「気にしなくてい…から、も、好きに動け…。私は、我慢できるから…」

ベルトルト「でも…」

ユミル「ここまでお前が我慢してくれたんだ。もう充分だ。お前になら、無茶されてもいい。大事にしてくれるって、わかったから」

ベルトルト「ユミル…」



約1時間後

ベルトルト「」ズル…

ユミル「あ…」ヒクン…

コポコポ…コプ…

ユミル「ん…は…ぁ…」

ベルトルト(色っぽい呻き声…)

ベルトルト(抜いた瞬間、ユミルのアソコからいっぱい溢れてきていやらしい…)

ベルトルト(5回から先は覚えてないや。最初は気遣ってそろそろ動いてたけど、最後のほうは自分本位で動いちゃった気がする)

ベルトルト(ユミルはイッてないよね? あれだけ痛がらせて、イカせられないなんて、ユミルにとっては辛いだけだったよね?)

ベルトルト「身体、大丈夫?」

ユミル「ああ、平気だ」

ベルトルト(そんなこと言っても、表情が無理してるよ、ユミル…)

ユミル「ベルトルさんはもう宿舎へ戻れ」

ベルトルト「え? やっぱり、うまくできなかったから怒ったの?」


ユミル「そうじゃねぇよ」

ベルトルト「朝まで抱き合って眠るつもりだったのに」

ユミル「それはできない相談だ」

ベルトルト「やっぱり怒ってる?」

ユミル「だから、そうじゃない。今、ベルトルさんは賢者モードだが、体力が回復したら、またヤリたくなるだろ?」

ベルトルト「なら、女子の宿舎まで送らせてよ」

ユミル「歩けねぇから無理だ。私はここで休んでく」

ベルトルト「朝まで一緒にいるよ。歩けるようになってから送っていくよ」

ユミル「それまでの間、また手ぇ出さないか? 絶対に?」

ベルトルト「それは…」

ベルトルト(自信がない…。今のユミル、艶めかしくて、涙の跡が残ってて弱々しくて、ドキドキする…)

ユミル「また突っ込まれたら、今度こそ死ぬ。だから、早く服着て戻れ」

ベルトルト(そう言われてしまうと、なにもできない…)

ベルトルト「うん、大事にしてね」ゴソゴソ…

ユミル「忘れ物がないようにしとけよ。空き部屋で不純異性交遊なんて、教官にバレたら大目玉だからな」


ベルトルト「うん、元々手ぶらだったし、ないと思う」

ユミル「じゃ、最後の忘れもんだ。こっちきて、かがめ」

ベルトルト「?」

ユミル「」チュ…ヌル…

ベルトルト(わわっ! 舌入れるキス…! やばい、気持ちいいっ!)

チュク…チュ…ヌル…

ベルトルト「」プハッ! ポ~…

ユミル「続きは今度な。今日はお子さまなキスしかしてこなかったから、次はやり方覚えてこいよ」

ベルトルト「うん…」ポ~… フラフラ…

ガラガラ…ピシャ…

ユミル「はぁ~」タメイキ

ユミル(すげぇ痛くてしんどかった。けど、最後のほうは少しだけ気持ちよかったな…)

ゆみる(ベルトルさん、イクとき泣きそうな顔になんだな。ちょっと可愛かった)クス…

ユミル(さて、痛ぇのはさっさと治そう)シュー…

ユミル(それから、ちゃんと拭いて、服着ねぇと…)


ユミル(それにしても、あんなでかいのがここに入ったなんて信じらんねぇ)ソッ…クチュ…

ユミル「!」ビクッ!

ユミル(な、なんだ? 治って痛くなくなったら、すげぇ敏感になってる?!)

ユミル(これ…、次にするときヤバくねぇか? 2回目だって、普通の人間はまだ痛いはずなのに…)

ユミル(怪しまれて、巨人だってバレちまう?)

ユミル「……」

ユミル(止め、止め! これ以上何も考えるな! 今日は寝ちまおう!)ガバッ!



本日はここまで。

処女童貞のセクロスはどうも痛々しくて書くの苦手だ。
ギャグに逃げたのが見え見えの出来ですまんな。

書き忘れていたが、この話の時期は、卒業の一年前ぐらいだ。



翌朝
ユミル、クリスタ、ミーナ、ハンナ、ミカサ、サシャ、アニ、他の部屋

クリスタ「」スヤスヤ

ユミル「」クークー

ミーナ「よく寝てるわね。ユミルの寝顔をじっくり見るの、初めてかも」

ハンナ「明け方頃帰ってきたみたいね」

ミーナ「これじゃ、今日はあれは無理ね。クリスタもユミルもまったく起きないわ」

ハンナ「しかたないわよ。クリスタは毎日精一杯頑張ってるし、たぶんユミルは昨夜、……だし。きっと大変だったんだと思う」ヒソヒソ

ミーナ「本当に?!」ヒソヒソ

ハンナ「昨日のユミルの様子がね、私もフランツと初めて……する前、同じようにそわそわしてたからわかるの」ヒソヒソ

ミーナ「ちょっと! 早い! 早すぎるわ! ベルトルトの告白からまだ1ヶ月も経ってないわよ!」ヒソヒソ

ハンナ「きっとすごい熱々なのよ。ベルトルトのために憲兵になる決心をするくらいだもの」ヒソヒソ

ミーナ「近頃のユミル、すごいものね。ふたりが並ぶと秀才カップルって感じ」

ミーナ「ベルトルトに憧れてた娘たちも、もう文句が言えないみたい」

ハンナ「変われば変わるものよねぇ。ちょっと羨ましいかな」


ミーナ「ハンナたちだっていつもラブラブじゃない」

ハンナ「あのふたりはお互いを高めあう関係なのが羨ましいの。私とフランツはマンネリ化しちゃってて…」ハァ~

パタン…

ミカサ「ふたりはまだ起きない?」

ミーナ「あ、ミカサ」

ミカサ「ふたりの朝ご飯のパンを確保してきた。起きたら渡してほしい」

ミカサ「私はエレンと湖へ行ってくる」

ミーナ(こっちも順調に進んでそうね)

ハンナ「わかったわ」

ミカサ「お願い。それじゃ…」

ミーナ「うん、行ってらっしゃい」

パタン…

ハンナ「サシャ、ふたりのパン、枕元に置いておくけど、食べちゃダメよ」

サシャ「食べませんよ。さすがの私でも、そこまで非道なことはしませんよ」


サシャ(そうはいっても、香ばしいパァンの香りに吸い寄せられ…)フラフラ…

サシャ(ミーナとハンナが女子トークに花を咲かせている隙に、ひとかじりだけでも…)フラフラ…

アニ「サシャ、やめな」

サシャ「はいぃっ!」ビクゥッ!

サシャ(なんでしょう、私の野生の勘が大音量で危険を知らせています!)

サシャ(得体の知れない迫力がアニから発散されています!)

サシャ「はい! はい! 絶対に食べません! 手を出しません! 誓います!」

アニ「わかればいいよ」

サシャ(ああ、恐かった。それにしても、アニがこういうことに関わる気になるのは珍しいですね)



本日はここまで。



その後
戸外

マルコ「ハンナ、フランツと一緒のところ、ごめん。たしか、ユミルと同室だったよね?」

マルコ「彼女、朝食の時間にも食堂に来なかったし、今も姿を見ないし、どこか具合でも悪いのかな?」

ハンナ「えーと…、えっとね、今日はお休みだからずっと寝てるみたい」

ハンナ(ユミルが好きだったマルコに真実を教えられるわけないわ…)

ハンナ(姿が見えないだけで心配するなんて、まだユミルのことが気になってるのね、マルコ…)

ハンナ「具合が悪いってわけじゃなくて、ほら、ユミルも最近がんばってるから、疲れがたまってるのよ、きっと」

ジャン「おい、マルコ、お前が立体機動の自主練につきあってくれつーから待ってんのに、何やってんだ?」

マルコ「ジャン、ちょっとだけ」

ベルトルト「フランツ、ちょっと相談があるんだ」

フランツ「ベルトルトが僕に? めずらしいな。いいよ、いったいなんだい?」

ベルトルト「昨夜ね…」

ジャン「」ピーン!


ジャン(ベルトルトの奴、昨夜宿舎に戻ってきたときの様子がいつもと違ってた…。そんとき、かすかにいい匂いもしたな…) 

ジャン(かつ、あのユミルが今日寝込んでる…)

ジャン(ハンナの明らかに何かをぼかしてる歯切れの悪ぃ物言い…)

ジャン(そして、俺ら訓練兵の中で唯一の非童貞と知られてるフランツに普段全くつきあいのないベルトルトが相談…)

ジャン「マルコ、行こうぜ。もう待ってらんねぇ」グイッ!

マルコ「別に、まだいいだろ? 待ち切れなければ、先に訓練場に行っててよ」

ジャン「俺だって暇じゃねーんだ! さっさとしろ!」

ジャン「お前ののろまな身のこなし、徹底的に鍛え直してやるよ!」

マルコ「僕が頼んだときはしぶしぶだったのに、急にやる気になったね。いったい、どうしたの?」

ジャン「憲兵になるんだろ! どいつもこいつも10位以内目指して必死に努力してんだ!」

ジャン「気ぃ抜いてるとあっという間に追い越されちまうぞ! 来い! ビシビシいくぞ!」グイグイ

マルコ「わかったよ。ハンナ、それじゃ、ありがとう」


ジャン(怒鳴りたいわけじゃねぇんだが、ベルトルトに対するむかつきがマルコに向かっちまってるな。マルコ、すまねぇ…)

ジャン(それにしても、あいつら、ヤッたのか?! 早すぎだ! いくらなんでも!)

ジャン(クソッ! なんで俺の顔が熱くなんだよ! なんでこんなにむかついてんだよ…)カァ…

ハンナ(ジャン…。察して連れて行ってくれたのね。助かったわ)

ハンナ(ベルトルトったら、ユミルが好きだったマルコの前でああいう相談を始めようとするなんて)

ハンナ(昨夜はうまくいかなくて、そんな気も遣えないほど切羽詰まってるのかしら…)



本日はここまで。



午後
ユミル、クリスタ、アニ、他の部屋

クリスタ「う~ん」パチッ!

クリスタ「ユミル、おはよー」ポンポン

ユミル「クリスタ?」パチッ! ガバッ!

ユミル「今、何時だ?!」

クリスタ「ずいぶん寝てたみたい。お昼過ぎてるかも」フワ~

ユミル「あちゃー、朝と昼、二食も抜くことになっちまったか…。しまったな」

アニ「パンなら、あんたたちの枕元の袋にあるよ」

ユミル「アニ? 取っておいてくれたのか?」

アニ「朝の分はミカサ。私はそこまで気が回らなかった」

クリスタ「4つ入ってるよ」ガサッ

ユミル「てことは、昼の分はやっぱりお前が取っておいてくれたのか?」

アニ「……」


アニ「ありがとう、アニ」

ユミル「お前にひとつ借りだな」

アニ「前々から思ってたけど、ユミル、あんたさ、人に何かをしてもらうたびに貸し借りで考えるの止めな」

アニ「あんたを大事に思ってる人間は、あんたのために労を惜しまないよ。いちいち借りを返そうとか考えるもんじゃない」

アニ「やってくれた人間に失礼ってもんだ。『ありがとう』のひと言だけでいいんだよ」

ユミル「お前がそんなこと言うなんて…」ビックリ

クリスタ「そうよ、ユミル。アニの言うとおりよ。私もユミルのために何でもしてあげたい」

クリスタ「力不足だから、逆にしてもらうことのほうが多いけど」

クリスタ「ユミルはわたしにしてくれた分、私から返してもらおうとはちっとも考えてないよね? そういうことよ」

ユミル「ああ、ありがとうな、アニ…」

ユミル「ところで、私たちが起きるまでここにいたのか? 休日を潰させちまったな」

ユミル「アルミンと過ごしたかっただろうに」

アニ「アルミンは無理だよ。間接的にあんたたちのせいでね」

ユミル「は?」


アニ「あんたたちが毎晩熱心に勉強会をやってるせいで、他の奴らも煽られたのさ」

アニ「皆寄ってたかって座学トップのアルミンに教えてもらいたがって、」

アニ「とうとう、教室ひとつ借り切って講義することになっちゃったよ」

ユミル「そんな影響が出たのか…。予想がつかなかったな。悪かったな」

アニ「ハハッ、でもアルミンが皆から頼られて、『落ちこぼれの僕でも役に立てる』って、嬉しそうにしてるのはいいね」

アニ「自信を持てなくて、本来の力を出せてないようなところがあるから」 

ユミル(アニ、いい顔で笑うようになったな…)

クリスタ「でも、それでアニはいいの?」

アニ「明日は全部断って、私のために時間を割いてくれるって約束してくれた」

クリスタ「わぁ、よかったわね! アニも頑張ってね!」

アニ「……」///



本日はここまで。



その夜 倉庫

ユミル「こんなところに引っ張り込んで、『今夜もまたヤリたい』だ?!」

ベルトルト「そ、そんなストレートに『ヤリたい』なんて言ってないよ! それと、女の子がそんな言葉遣いするのは…」

ユミル「人の口の悪さをどうこう言う前に、お前のやろうとしてることのほうが鬼畜だろうが!」

ユミル「純情ぶって遠回しにしたって同じだ! 駄目に決まってる! 昨日の今日で、私も身体が辛いんだよ!」

ユミル(もう治したから実は何ともねぇんだけど、それを悟られるわけには絶対いかねぇ)

ベルトルト「辛いのはわかってる。昨夜君があんなに涙を流したくらいなんだから。でも…、お願い」

ユミル「」グッ!

ユミル(なんて切実で泣きそうな顔で頼んでくるんだよ。…だが、ここで流されちゃまずい)

ユミル「どんなに頼み込んでも私の気持ちは変わらねぇよ。せめて来週まで待て」

ベルトルト「嫌だ! 今日じゃないと…」

ユミル「童貞捨てたばかりでもっと盛りてぇ気持ちはわかるが、話は終わりだ。じゃあな」

ベルトルト「待って!」グイッ!

ユミル「これ以上しつこくすると殴…、ふぐ…っ?! んっ! うーっ!」


ベルトルト「」ヌル…

ユミル(舌入れてきた…!? この…っ!)ドスッ!

ベルトルト「……」チュク…クチュ…

ユミル(脇腹殴ったのにびくともしねぇ?!)

ベルトルト「……」チュク…ヌル…プチャ…

ユミル「う…、う、ん…。ふぁ…っ、は…、む…ぅ…、んっ!」ゾク…ッ

ベルトルト「ん…」ヌル…プチュ…

ユミル「~~~~~~ッ!!」ゾクゾクゾク…ッ

ユミル「」クタッ

ベルトルト「大人のキス、覚えてきた」

ユミル「どこで? どうやって? こんな…」ハァハァ…

ベルトルト「今朝、フランツに相談したんだ。アドバイスをもらって、町の書店でそういう本も見つけてきて」

ユミル「一日かけてお勉強したってか。妙なところで行動が早いな」

ユミル(まずい。不意打ちくらって、胸がばくばくする。下腹部もまるで心臓があるみたいに脈打ってる…)

ベルトルト「」ズイッ!


ユミル「待て! やだっ! 待ってくれ!」

ベルトルト「どうして? 君、力が抜けちゃってとろんとして気持ちよさそうだし、本気で嫌ならもっと抵抗できるよね?」

ユミル「…どうあっても、引かない気か?」

ベルトルト「」コクン

ユミル(目の光が強い。これは、決心が固いな。こいつ、こんな表情もできるんだ…)

ユミル(抵抗してもとても逃げられそうにねぇのは明白だし、)

ユミル(悔しくてあまり認めたくねぇが、私の身体もスイッチが入っちまったようだし…)

ユミル(痛がるフリしてごまかすか。童貞だからバレないはず…)

ユミル「わかった…」

ベルトルト「じゃ、消灯後に昨日と同じ部屋で」

ユミル「え? 今…、じゃないのか?」

ベルトルト「こんなほこりだらけの場所で君のこと抱けないよ。待ってる」チュ… スタスタ…

ユミル(額に軽くキスして、さっさと出て行っちまった…? そんな…)

ユミル(ヤリたくてヤリたくて迫ってきてたんじゃないのかよ?)

ユミル(今引けるくらいなら、どうしてあんな強引なことすんだよ?)


ユミル(あ…? まさか、私…、残念に思ってる…?)

ユミル(今すぐ抱いてもらえなくてがっかりしてる…のか?)

───ズクン…ズクン…

ユミル(頭も身体も熱もってる…。ベルトルさんの馬鹿野郎…。私のほうが待ちきれなくなっちまったじゃねぇか…)



消灯後
男子宿舎 空き部屋

ユミル「あ、あ、やぁっ! ひっ! やあぁっ!!」

ユミル(私だけ裸に剥かれて、えんえん撫で回されて…)

ベルトルト「昨日、そうかなと思ったけど、乳首の感度すごいね」キュム… モミモミクリクリ…

ユミル「あっ! ひっ! いやあああっ!」ビックン!

ユミル(ズボンの下、ギンギンに勃ってるのに、全然突っ込んでこようとしないで、こいつ何がしたいんだよ…ぉ…)

ベルトルト「アソコも充分濡れてきたし、そろそろいいかな?」グイッ!

ユミル(え? な…に…? 膝の上に後ろ向きに座らされた…?)

ユミル(なんでこいつ、人の身体をこんな軽々と扱えるんだよ? 半端じゃねぇ力持ってる?)

ベルトルト「足、開いて」ガバッ!

ユミル「やああぁっ!」

ユミル(ベルトルさんの足に絡ませられて、完全に極められちまった…)

ユミル(どんなに力を入れても閉じられない…。怖い…。身体の自由を奪われるのが…)ゾッ!

ベルトルト「」クチュ…


ユミル「ひぅっ!」

ベルトルト「大丈夫、そっちにはまだ触らないよ。前のほう…」ムキッ!

ベルトルト「ここの皮を剥いて、その下の突起をいじると気持ちいいって…」クリクリヌルヌル…

ユミル「あひっ!」ビックンッ!

ベルトルト「わぁ、跳ねてすごい…」ハムッ

ユミル「あっ、あっ、あっ、あっ、あああああぁぁっ!」

ユミル「耳たぶ、やめろ…。やめて…ぇ…。苦し…、気が狂う…」 

ユミル「私をどうしたいんだよ…ぉ…」ポロポロ…

ベルトルト「気持ちよくなってほしい。それだけだよ。泣かないで」

ベルトルト「指、入れるよ」ツプ…

ユミル「んあぁっ!」

ベルトルト「痛い?」

ユミル「痛…いに決まってる…」

ユミル(まったく痛くねぇけど、だからこそ、よすぎて、ヤバい…!)キュウゥン!

ベルトルト「待ってね、すごくイイところがあるって」


ユミル「!!」ビクンッ! ガクガクッ!

ベルトルト「あ、このぷっくりした所だね。…すごい、中が一気に濡れた」

ユミル「あ…ぅっ! そこは駄目ぇ…。擦らないで…。あ、あっ! やああああぁっ!」ガクガクッ!

ベルトルト「痛いよね。でも、痛いより感じてくれてるみたいで嬉しい。うなじ…細くて、綺麗だ」ペロ…

ユミル「」ゾクゾク…ブルブル…

ベルトルト「おいしそう…」カリ…

ユミル「あ…、あ、あああああああ…」ブルブル…ッ!

───プシャァ…

ユミル「い、いやっ! いや…だぁ…、も、漏らし…!」

ベルトルト「漏らしたわけじゃないよ。安心して。潮吹きっていうのらしいから」

ユミル(え…?)

───フワ… パサ…

ベルトルト「ちゃんと毛布かぶってね。君の肌が目に入ると、したくなっちゃうから」

ユミル「しないのか? その…」

ベルトルト「今日はしないよ」


ユミル「…いったい、どういうつもりだよ?」

ベルトルト「どうしても、イカせたかったんだ。昨日は君、辛いばっかりだったし」

ベルトルト「あれからずっと、どうしてもっとああできなかったんだろう? こうできなかったんだろう? って悩みっぱなしだった」

ベルトルト「内心では嫌われたんじゃないかとか不安だったんだ」

ユミル「それでフランツに相談したのか?」

ベルトルト「うん」

ユミル「本当に本を読んだだけなんだろうな? それだけでこれとか学習能力高すぎだろ」

ベルトルト「また僕のこと疑うの? ユミルが感じやすいんだと思うけど」

ベルトルト「どの本にも、女の人の反応があそこまでになる描写はなかったよ」

ユミル「バ、バカッ!」カァッ!

ベルトルト「可愛い。本当、赤くなったユミル、最高に可愛いよ…」チュ…

ユミル「…本気で続きしないのかよ? 一日いやらしい本読んで、興奮してるはずだろ?」

ベルトルト「それは…」

ユミル「下が張り切ってる」

ベルトルト「大丈夫だよ。君に痛い思いはさせたくない」


ユミル「無理すんな」

ベルトルト「辛くても平気。我慢できるよ」

ユミル「鈍い奴だな。入れていいっていってんだよ」

ベルトルト「え?」

ベルトルト(ユミルが毛布をはねのけて、自分から足を開いて…?)

クパ…

ユミル「ここまでしてんだ。恥かかせるなよ…ぅ…」

ユミル「入れてくれなきゃ、身体が収まる気がしない…。今夜は眠れなくなっちまう…」

ベルトルト「ユミル…、本当にいいの…? 身体、大丈夫?」

ユミル「お前も全部脱いで、来てくれよ…。自分だけ裸なの…恥ずかし…」

ベルトルト「ユミルゥゥッ!」ガバッ!

ピト…ズグゥ…!

ユミル「ああああっ! やっ! いきなり…! 脱いでからって言ったのに…! 大きすぎる…! んあぁっ!」キュウウンッ!

ベルトルト「ごめん! 出ちゃう! ユミルの中、ぬるぬるで気持ちいいっ!」ビュクッ!ビュルッ!

ユミル(熱…っ!)


ユミル「きゃああああっ?!」ビクビクッ!

ユミル(熱いのいっぱい出てる…! 私がこんな悲鳴…!!)

ユミル「あ、ああああっ! あああああああああああああっ!」ビクビグッ! ガクガクッ!

ベルユミ「」ハァハァ…

ベルトルト「…ユミル、イッたの?」

ユミル「…いちいち訊くな」

ベルトルト「でも、本当は痛かったんだよね? 我慢してくれてたんだよね?」

ユミル「辛かったけど、大丈夫だ。気持ちよかったのは本当だ。それに、お前のこと好きだから…」ズキ…

ベルトルト「ユミル…」ジーン…

ユミル(そんな泣きそうに笑って、心底嬉しそうな顔すんなよ…)

ユミル(ああ、私はまた『好き』って言葉を盾にしてこいつを騙してる…)

ユミル(巨人ていう絶対に知られちゃいけない秘密を守るためでも、騙してることに変わりはねぇ…)

ユミル「ベルトルさん、脱いで…」

ユミル「それから、もっとして…」



本日はここまで。


規制のせいで書き込めないらしいので、メールでひとこと感想をくれる人はどうぞ。
返信はしない。


ベルトルト「ユミル、大好き…」チュプッジュブッ!

ユミル「あ、あひっ! んあぁっ! ふ…ぅ…、あっ、いやぁっ!」

───ズキ…

ベルトルト「愛してる…。今すぐ結婚できなくても、ずっと側にいて…」ジュブジュブジュプッ!

ユミル「ん、は…っ、あぁっ! ああぁっ! あっ、いいっ…!」

───ズキ…

ベルトルト「ユミル、とっても気持ちよさそう…。ね、もっと続けても大丈夫…?」ヌジュプグプッ!

ユミル「大丈夫…だから…、も…、黙って、集中し…ろよ…」

ベルトルト「ん…」チュ…

ユミル「ふぐっ?!」

ベルトルト「」ヌルッ! チュクチュプ…

ユミル「んんーっ! は、ふっ…、ん…」チュク…

ベルトルト(ユミルも、自分から舌を絡めてきて…、気持ちいい…)

ベルトルト「」チュパップチュ…

ユミル「ん…、ん…」チュ…


ベルトルト(あれ? 何かしょっぱい味が混じって…? これって涙…? え? ユミルがすごく泣いてる…)

ベルトルト「ユミル、やっぱり嫌だったの? それとも痛かった?」

ユミル「え…? 私、どんな顔してるんだ…?」

ベルトルト「泣いてた自覚ないの?」

ユミル「だって、良すぎて…、わけがわかんなくなって…」

ベルトルト(気持ち良すぎて泣いちゃったのか…。ユミル、可愛い…)

ユミル「それより、ベルトルさん…、もっと激しくして…。いったん、抜いて、後ろから…入れて…」

ベルトルト「え…、後ろから…?」

ユミル「後ろからなら動きやすいだろ…。な、早く…、めちゃくちゃに突いてくれよ…」

ベルトルト「ユミル、やらしい身体…」

ユミル「うるさ…い…、私だって、こんなになるなんて…。ベルトルさんのせいだからな…」

ベルトルト「」ゴク…ッ!

ベルトルト「じゃあ、四つん這いになって…。そう。じゃ、改めて、入れるよ…」ズブブブ…ッ!

ユミル「ひゃうぅっ! んっ! ああああああああっ!」

ベルトルト「」ズブジュプッズグッ!


ユミル「ああっ! ああっ! ああっ! ひあああああぁっ!」

ベルトルト「」ヌジュプグチュッグチュグチュッ!

ユミル「いやああああぁっ! 大き…っ! 激し…、ああぁーっ!」

ベルトルト(すごいやらしい声…! 頭の中いっぱいに響いておかしくなりそう…!)ジュプジュグッズブズプッ!

ユミル「もっと…奥っ! あああっ! いやぁっ! イ…ッ! イク…ッ!」

ユミル(顔を見られねぇよう、後ろからにした…けど、衝撃が強すぎて…気持ち良すぎ…)

ユミル(中を奥までえぐられて…本当に…わけわからなくなる…)

ベルトルト「待って! まだイカないでっ! 一緒に…」

ユミル「やだぁっ! イキたいっ! 気が狂うから、イカせてぇ…っ!」

ベルトルト「もうすぐだからっ! 一緒に」ズブゥ!

ユミル「あ…、ダメ…、イク…、イッちゃ…、ああああああああああああああああっ!」ビクビクビクッ!

ベルトルト「すごい…、締まる…! 僕も、もう…!」ビュクンッ!ビュルッ!

ユミル「やあぁっ! 熱い…! また、イク…ッ! いやああああああぁっ!」ビクビクンッ!



夜明け近く

───ズルンッ!

ユミル「あ…ん」

ベルトルト「ごめん、優しくするつもりだったのに…」

ベルトルト「今まで犯し尽くしちゃった。大丈夫? 歩ける?」

ユミル「いいかげん、もう謝るな。私が恥ずかしくなるだろ…」カアァッ!

ユミル(どうでもよくなってわけもわからずに乱れまくってあんな声まで上げて…)

ベルトルト「ユミル、可愛い…」チュ…

ユミル(あ~、もう、ハマッちまいそう…)



数時間前
隣の空き部屋

アンッ! アンッ!

壁│ハンナ「どうやらうまくいったようね」ホッ…

壁│フランツ「あのふたり、進んでるなあ。僕たちだって、身体の関係になるまで1年以上かかったのに。たしかデートもまだだろ?」

ハンナ「そのはずよ。私とミーナたちの後押し計画を実行するまでもなかったわね」

アンアンアンアンッ!

パンパンパンパンッ!

ハンナ「すごい! ベルトルトったら大人しそうな顔して野獣ね」ドキドキ

フランツ「ユミルのほうも心配なさそうだね。気持ちよくなったときのハンナとよく似た声出してる」

ハンナ「バカッ!」カァァッ!///

フランツ「でも、ちょっと耳に毒かな。彼女の声、よく通るね」

ハンナ「こんなことに付き合わせてごめんね。もしベルトルトが無茶した場合、私ひとりじゃとても止められないから…」

フランツ「僕も昼にベルトルトから相談を受けてから、ずっと心に引っかかってたから」

フランツ「ベルトルトって大きいから、ちゃんと入るのかなって」


ハンナ「それって、アレのことよね…?」

フランツ「お風呂場で、どうしてもチラッと見えちゃうときってあるから」

フランツ「だから、ユミルは相当辛かったはずと思ったんだけど、杞憂だったね」

ハンナ「身体の相性がいいのかしら?」

ハンナ「ちなみに聞いてもいいかしら? ど、どのくらい…?」

フランツ「このくらい」【両手で大きさを示す】

ハンナ「…!! 通常時でそれなの?!」ゾッ!

フランツ「だから僕も心配だったんだよ。あれで処女喪失なんて、血の海になったんじゃないかとか」

フランツ「ユミルは今日一日ほぼ寝込んでたんだろ?」

ハンナ「うん」

フランツ「それなのに、昨日の今日でまたするなんて無謀だよ。ハンナから頼まれなくても、」

フランツ「ベルトルトが暴走するようなら大変なことになる前に止めるつもりだったよ」

ハンナ「フランツ、私、あなたが恋人でよかったわ」

フランツ「僕も思いやりのある恋人に巡り会えて良かったよ」

フランツ「ところで、ハンナがユミルをそんなに気にかけてるなんて少し意外だったなぁ」


ハンナ「気が弱い私をさりげなくかばったり、励ましたりしてくれてたから。遠回しにだけどね」

ハンナ「2年も同じ部屋で寝起きしてるとなんとなく気づくのよ。あ、これはユミルなりの思いやりなんだって」

ハンナ「それからベルトルトのこともね、少し気にかかってたの」

ハンナ「前にフランツと間違えて後ろから抱きついちゃったことがあって」

フランツ「前に聞いたことあるね、その話」

ハンナ「そのときは話し忘れてたけど、とっさに謝って慌てて離れたとき、ちらっと後ろを振り返ったら、」

ハンナ「切なそうな悲しそうな、なんともいえない表情をして私を見送ってたのよね」

ハンナ「それからしばらくして、見た目気の毒になるくらい憔悴し出して…。きっと淋しかったんだわ」

ハンナ「だから、早く恋人ができればいいと思ってたの。幸い、密かにベルトルトに憧れてる娘はたくさんいて、引く手あまたなんだし」

フランツ「でも、そういう娘たちはベルトルトの成績や見た目に惹かれてるわけだからなぁ」

ハンナ「そう、うまくいきそうにないとも思ってたわ。それに、なんだか重そうよね、ベルトルトって」

フランツ「わかるなぁ。受け止めるの大変そうだよね」

ハンナ「普通の女の子じゃ、すぐ破綻しそう。ユミルでなければ付き合えなかったと思うわ」

フランツ「ちょうどいい相手に巡り会えてよかったね。あのままじゃきっと病気になってたよ」


イイッ! イイッ! ベルトルサンッ!

ユミルッ! カワイイッ! カワイイッ!

フラハン「……」///

ハンナ「フランツ、正直いうと、近頃私たちマンネリ化してたわよね」

フランツ「うん。君もそう思ってたんだね」

ハンナ「だから、私、ベルトルトとユミルの進み具合を見守っては、ミーナときゃあきゃあはしゃいでたの」

ハンナ「そうすることで、あなたと付き合い始めた頃のときめきを思い出す気がして…」

ハンナ「その間、あなたのことをほったらかしにしておいて、ごめんなさい」

フランツ「謝ることないよ。真剣に相談してくるベルトルトの態度を見て、僕も努力が足りなかったかもって気づいたんだ」

フランツ「僕こそ、君がいつも隣にいるのが当たり前だって、それに胡座をかいててごめん」

ハンナ「フランツ…!」

フランツ「ハンナ…!」ガバッ!


本日はここまで。

この後、滅茶苦茶セッ(ry。



翌朝

朝食後 食堂

ベルユミ、コニサシャ勉強中…

モブ1(近い…)

モブ2(近い…)

モブ3(近い…)

コニサシャ(近い…)

ジャン(ヤッたな…)

マルコ「」ニコニコ

ジャン(ああ、もう、完全に確定でヤッたな! ヤリやがったな!)ムカムカ!

マルコ「」ニコニコ

ジャン「おい、何で笑ってられんだよ! なんとも思わねぇのかよ?!」

マルコ「え? 何が?」

ジャン「だから!」


ジャン(マルコの奴、気付いてねぇのか?)

ジャン「あのふたり見てなにか感じねぇか?」

マルコ「確かにいつもより近いけど、僕に教わったときだって、ユミルはああだったよ」

マルコ「パーソナルスペースが人より狭いのかもね」

ジャン「ああ、そう…。だが、ニコニコしてるのは納得いかねぇぞ」

マルコ「僕、なんだか嬉しいんだ」

ジャン「嬉しい?」

マルコ「ユミルがやっと自分から幸せになる気になってくれて、それに向かって頑張ってるのが」

マルコ「ベルトルトと付き合い始めた頃は、また何かの理由で自分を犠牲にしてるんじゃないかって少し心配だったけど」

マルコ「あの表情を見たら、何も言えないよ…」

ジャン「マルコ…」

マルコ「もっとも、少しでもベルトルトがユミルを不幸にしそうな気配があれば、僕が横からかっさらうけどね」ゴゴゴゴゴ…

ジャン(超恐ぇ…。マルコ、俺のムカつきなんて比じゃねぇぐらい怒ってんな…)


コニー「ところでよ、ライナーとクリスタはどこ行ったんだ? 姿見えねぇけど」

ユミル「あいつらは、空き教室に放り込んできた」

サシャ「え? ふたりっきりなんですか? いいんですか、ユミル?」

ユミル「いいんだよ、いつまでもままごとみてぇなお付き合いしてるあいつらには」

ユミル「進展させるためにちっと荒療治だ」

ユミル(本当は、私がヤッちまったのを知ったクリスタが激昂したからなんだけどな)

クリスタ『ひどい! 私に黙ってそんなことするなんて!』

ユミル『いや、人に言ってやるもんじゃねぇだろ』

クリスタ『女の子にとって、すごく大事なことなのよ! わかってる?! それなのに!』

クリスタ『早すぎるわ! もっと自分を大事にしてよ!』

ユミル『別に私だって自分を粗末にしてるわけじゃねぇよ! ちゃんと私なりに考えてベルトルさんとだな…』

クリスタ『そんなにベルトルトのことが好きなの?! まだ1ヶ月も経ってないのよ?!』

ユミル『う…、まぁ…な』カァァッ!

クリスタ『そんなにベルトルトがいいの?! どれだけベルトルトのこと知ってるっていうの?』


クリスタ『よく知りもしない相手にあっさり身体を許して! まだ、たった1ヶ月…』

クリスタ『私、は、ユミルと、入団以来、ずっと、友達なのに! ひっくっ! う、ふ、ふえぇぇぇんっ!』

ユミル『うわぁ、泣くなよっ!』

ユミル(どうにかなだめすかして朝飯を食いに食堂まで連れ出したが、)

ユミル(ベルトルさんに会ったときすごい顔で睨みやがったから、)

ユミル(食い終わって早々にライナーとふたりまとめて空き教室へ放り込んできた)

ユミル(あいつがあんなに怒るなんて予想外だった…。この私がたじたじしちまうとは…)グッタリ…

ユミル(ま、いい子ちゃんの仮面をかぶってるより百倍いい。そう考えるか)

ユミル(やっと自分の感情を表に出せるようになってきたんだ)

ユミル(まともな子供時代を過ごせなかったんだ。一気に取り返すには、それなりに爆発すんのもしょうがねぇ)

ユミル(ひととおり過ぎれば、落ち着くだろ)

ユミル(それより、あんなクリスタの姿を見てライナーが幻滅するかと少しひやひやしたが、)

ユミル(こっちが何も言わなくても察して、なだめ役を引き受けてくれた)

ユミル(ライナーがヒスったクリスタを受け止められる器のでかい奴でよかった…)フゥ…



本日はここまで。

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