町おこし祭開幕

たまこ「うわぁ…商店街に人がたくさんだよもち蔵～！」

もち蔵「だなっ。ここぞとばかり人集めに勤しんだ甲斐あったよ」

あーんと綿飴を俺の口に運ぶたまこ
あまったるい…

みどり「はいはい～妖怪メダル3個ね～！ってレジから離れられないよぉぉぉ！」

かんな「もっちゃん、たまちゃん！おもちが沢山売れてて大変だよ！手伝って手伝って！」

豆大「こんなに忙しいのは久々だ！ユズキ！全力でいけよ！」

ユズキ「はいっ！義父さん！」

吾平「相変わらず俺の作る餅は大人気だな！」

豆大「あんだとぉ！てめぇのじゃなくて俺の餅だっつーの！」

相変わらず取っ組み合いの喧嘩をするおっさん二人

もち蔵「ほらほら、人前でおっさん二人がみっともねーぞ！早く餅作って売れってば！」

吾平「息子に窘められる日が来るなんて…成長したな息子よ…！」

豆大「まあいずれは俺の息子になるわけだけどな」

吾平「なんだとぉ！もち蔵は俺の息子だっての！」

あんこ「いいから早く持ち場に戻ってってば！」

もち蔵「ここまでとはな」

もち蔵「社長…！どうしてここに…」

社長「ふふ、大路君がこうやってやらかすのを見抜けない私だと思ったかね？」

もち蔵「いや…まったくわからなかったですね」

社長「まだまだ青いね大路君は」

もち蔵「予想できる人間が居たらそれはそれで驚きですよ…」

たまこ「えっと…うちの店でお餅買ってくれた人だよね？」

もち蔵「ああ…俺の会社の社長だ」

たまこ「ええええ！？」

社長「君に任せてあるプロジェクトは所謂町お越しプロジェクトなのだよ」

もち蔵「会議のときに熱弁してましたね」

社長「私は大型量販店を経営するに当たって個人経営主も救いたいと思っている！」

もち蔵「夢見たいな話ですね…」

たまこ「もち蔵冷たい！」

もち蔵「つーかこの商店街の衰退原因はこのおっさんでもあるんだがな」

たまこ「あっかんべー！」

もち蔵「いや手のひら返し早すぎんだろ」

社長「ははは…だが言われて当然だな」

社長「端から君の出生を狙ってのプロジェクトだったのだよ…」

もち蔵「ったく…結果的に貴方の手のひらに踊らされてたわけですねっ」

社長「まあそういってくれるな…この商店街の盛り上がり…感動的じゃないか」

もち蔵「そりゃ苦労しましたよ。疎遠になってた幼馴染と無事結婚することになったり、俺が嫁の店を手伝うことになったり…」

社長「はは、君なら絶対挫けず抗うと思っていたさ」

もち蔵「あんた一体何者なんです…」

社長「君の雇い主さ？」

もち蔵「いや、そう言う問題ではなく…」