バーン「ハドラーよ、秋アニメのオススメは何だ」 (57)

ハドラー「はっ、>>5でございます」

新あたしンち

了解


ヒュンケル「お待ち下さいバーン様、まずは俺から進言しましょう」

ハドラー「ヒュンケルか……いったい何を?」

ヒュンケル「今期はアニマックスにて放映の「新あたしンち」これをお勧めいたします」

バーン「ほう、復活するのか…」

ヒュンケル「けらえいこ先生描きおろし脚本による、オリジナルアニメとして復活します」

ヒュンケル「夕方に家族で食卓を囲み、アニメを見る、これ以上の団欒はないでしょう」

ハドラー「しかし…これはサザエさんとかそっちの系統ではないのか、なぜこんなものを」

ヒュンケル「ご存知でしょうか、旧版がテレ朝にて放送されていた時、最も視聴率が高いのがC層、
     すなわち4歳から12歳までの男の子、だったというのです」

バーン「ほう……」

ヒュンケル「C層だけで見ればコナンよりも高い視聴率だったとか…。
      しかも平均視聴率は12%程度を維持しており、同時間帯でも最高の数字です」

ヒュンケル「つまり、あたしンちこそは、これからの世代を担う少年たちの支持を集めていたアニメなのです」

ヒュンケル「今後のアニオタ世代たちと共通体験を得る、それは重要な事ではないでしょうか」

バーン「確かに……みかんや弟のリアルな造形、日常のあるあるネタなどでは、サザエさんを超えていたように思うな。
   良い作品であった」

ヒュンケル「それに、新あたしンちになって、立花家のテレビが新しくなりました
      かたくなにブラウン管テレビと黒電話を維持する磯野家の姿勢も褒められるべきとは思いますが
      時代に合わせて姿を変えていく立花家もまた評価されるべきでしょう」

バーン「…確かにそうだな。サブちゃんの御用聞きなど今の子供には意味不明であろう」

ハドラー「(ふっ……ヒュンケルめ、だいぶバーン様の心を動かしたようだが、まだ甘いな)」

ハドラー「(最近のテレビ欄を見るがいい、7時台からはどの局もスペシャル番組ばかり、まさにお祭り騒ぎだ)」

ハドラー「(30分のアニメを見るということは、2時間の番組を見逃すということ)」

ハドラー「(それに夜中か、録画したものを午前中に見るのが習慣のバーン様が、夕方からアニメなど見るものか)」


バーン「しかし、最近の7時台は他に見るものが多くてな…」

ヒュンケル「ああそういえば、立花家は全員プリキュアメンバーでもありましたな、
      母がレジーナ、みかんがキュアリズム、他の二人も」

バーン「…………だが、やはりあたしンちは長く愛される作品、余も見守っていくべきであろう」  

ハドラー「えっ」

バーン「新あたしンちも余の視聴リストに加えるとしよう」

ヒュンケル「ははっ、承知つかまつってございます」

バーン「聞いてのとおりだ…ハドラーよ、火曜の夕食は7時に間に合わせるようにな」

ハドラー「はっ…、ははーーーっ!」

バーン「では…次は>>24について意見を聞こう」

ワンパンマン

ワンパンマン了解
ちょっとお風呂いってきます

クロコダイン「バーン様、次はオレから進言しよう」

ハドラー「クロコダインか…。まあ、お前がオススメするとなれば予想はつくが」

クロコ「その通り、今期はもちろん「ワンパンマン」これを置いて他には語れまい」

バーン「ふむ…見るからにバトル物だな」

クロコ「原作はONE氏によるwebコミックス。それを村田雄介氏がマッシュアップしたものがコミックス版。
    わずか8巻で累計500万部を超えるヒット作だ。そのアニメ化ともなれば、
    まぎれもなく今期最大の注目作でしょうな」

ザボエラ「ひょっひょっ、そう上手くいきますかな……」

クロコ「む…?」

クロコ「ザボエラ殿…、このアニメに何か不満でも」

ザボエラ「いやいや……年をとると疑い深くなっていかんのじゃが…」

ザボエラ「あまりにも、出来すぎ……という感じがしてしまうのじゃよ…」

クロコ「……?」

ザボエラ「特に…PVでやたらと作画の良さ、アクションの派手さを強調しているのが気になりますのう…」

ハドラー「ふむ…? バトルアニメなのだから、それは当然だろう」

ザボエラ「そうですかな…? お忘れですか、劇場版ベルセルクのことを」

クロコ「ぐっ……そ、その名前は……」

バーン「あれか……。あれの不満はいくつも言えるが……」

ザボエラ「ワシが何より不満だったことは、ネームを削ったこと、ですのう……」

ザボエラ「重要な会話シーンをざっくりとカットし、
     代わりによく分からない舞踏会のシーンを入れたり、映画の尺自体が短かったり……
     それはひとえに、原作のネーム自体を軽んじていたから、ではないですかのう」

ハドラー「(妖魔司教ザボエラ……いったい何を言おうとしているのだ)」

クロコ「……確かにそうだろうな、ベルセルクは会話シーンもまた魅力の一つ、そこを削られたのは確かに残念だったが……」

クロコ「なるほど、こう言いたいのか。
   「モブサイコ100」などを読めば分かるが、原作者のONE氏はネーム力にも優れた作家」

クロコ「アクションに重きを置くばかりに、会話や日常をざっくりと削られかねないと」

ハドラー「確かにそこは気になるところだが……」

ザボエラ「他にも…怪人の身体に大穴を開けたり、首をねじ切ったりするシーンが不自然な黒丸で修正される可能性も…」

クロコ「むむ……」


ザボエラ「終わらせ方も気になりますのう……。
    web漫画版でやたらと伏線をばら撒いておりますが、まだ回収されてはいない模様……
    適当なところで切って、続編を匂わせる程度の終わらせ方で、視聴者が納得するかどうか」

バーン「ふうむ……ザボエラよ、そなたの意見もよく分かった…」

ザボエラ「ははっ……出すぎた発言でしたな」

ハドラー「(ザボエラのやつめ……言うだけ言って早々に引き下がりおった)」

ハドラー「(これでは、視聴してもザボエラの言う欠点ばかりが気になってしまうではないか…。
     クロコダインに手柄を挙げさせまいとする意図は分かったが……)」

ハドラー「……」

ハドラー「そうですな、いろいろ不満はありますが、やはり今期最大の注目作なのは間違いなし。
     これを視聴しないわけにはいかぬでしょう」

バーン「うむ…そうだな」

ザボエラ「……?」


ハドラー「つきましては、バーン様」

ハドラー「webコミック版は現在でも無料で公開されております
     アニメとの比較のためにも、先にそれを読んでおくのが良いかと」

ザボエラ「なっ……は、ハドラー様!」

ハドラー「(じろり)何だザボエラよ……原作を読んで、何か困ることでも」

ザボエラ「い、いえ……」

ハドラー「(ふっ……ワンパンマンの魅力、それはあのwebコミック版を、村田雄介氏の超絶画力により書き直した、
      いわばマッシュアップの驚き)」

ハドラー「(先にwebコミック版を見ておけば、アニメとのギャップで十分な驚きを味わえる)」

ハドラー「(些細な欠点など気にならなくなろう…)」

クロコ「……ハドラー殿」

ハドラー「フン……カン違いするな、別にお前を助けたわけではない。
    つまらぬことでバーン様の興に水をさされたくなかっただけだ」

クロコ「……」

バーン「では……ワンパンマンも余の視聴リストに加えるとしよう。録画を頼むぞ」

クロコ「ははーーーっ!」

バーン「では次は……>>34について意見を聞こう…」

ガンダム

ガンダム了解


バラン「バーン様、次は私から進言しよう…」

ハドラー「竜騎将バランか……姿が見えなかったが、どこへ行っていたのだ」

バラン「フッ、なに、アルペジオの映画を見に行っていたところだ、帰りにリンガイアも潰して来た」

ハドラー「昨日、四度目を見たと行っていたではないか…好きだな貴様も」

バーン「余はまだ二度目だ……週末にヴェルザーを誘って三度目を見に行くがな…」

ハドラー「……まあ、それはともかく、お前のお勧めとは何だ、バランよ…」

バラン「今期は「機動戦士ガンダム、鉄血のオルフェンズ」これを推しましょう…」

バーン「ふむ……ガンダムか。正直なところ、見ていないシリーズも多いが……」

バラン「今回は世界観が独立しておるので心配ありませぬ…。舞台は300年後の火星、メカデザインもかなり異なっています」

バーン「ふむ…ターンエーのようだな。雰囲気を楽しむ感じか…」


バラン「第一話はまさに完璧な出来でした。音楽とともに登場するガンダム、血が滾るようでしたな…」

ヒュンケル「……?」

バーン「ふむ……録画は保存しておかねばな…」

ヒュンケル「バラン殿、少し聞きたいのだが」

バラン「む、何だ…?」

ヒュンケル「これは…本当にガンダムなのか?」

ハドラー「うっ! ヒュ、ヒュンケル、それは……」

バーン「……」

バラン「……と、いうと?」

ヒュンケル「いや、俺が父親と見ていたガンダムは、もっとこう角ばったデザインというか……」

ヒュンケル「妙に足が細いし、つま先が伸びているし、タウバーンかジェフティみたいに見えるんだが」

ヒュンケル「それにこのガンダムグシオンとかいう機体……。もうガンダムでも何でもない…」

バラン「じ、時代の流れだ……。もうレゴみたいな角ばったデザイン受けないし、
    今までも妙なデザインのガンダムはあった……」

ヒュンケル「300年後の火星の話なのに、なぜ題名とか機体名にガンダムとついてるんだ?
     ジオン公国とか関係ないのか?」

バラン「うぐぐ……」

ザボエラ「(お、恐ろしい……恐れを知らぬ若者の発言……っ)」

バラン「そ、それは、ゼルダの伝説だってそうだろう、
    世界観がぜんぜん違う場所で、同じリンクという少年が主人公ではないか」

ヒュンケル「……なるほど」

ハドラー「(あの竜騎将バランがうろたえている……!)」

ヒュンケル「だがミノフスキー粒子はないはずなのになぜ二足歩行ロボットを」

バラン「うわああああああっ」


ミストバーン「……不死騎団長ヒュンケルよ…その辺にしておけ」

ヒュンケル「む、ミストバーンどのか…」

ミストバーン「……この世には、常にガンダムが必要とされているのだ…」

ミストバーン「……ガンダムとは特定の何かを指す言葉ではない…」

ミストバーン「……人々が求め、サンライズが生み出すヒーロー、それがガンダムなのだ…」

バーン「その通りだ、ミストバーンよ…」

ヒュンケル「バーン様…?」

バーン「あえて言ってしまえば、視聴に理由すら必要ない」

バーン「ガンダムである以上、視聴する、ただそれだけの事だ…」

ヒュンケル「バーン様、さっきそれほど詳しくはないとか言っt」

バーン「竜騎将バランよ、予約を頼むぞ」

バラン「ははーーーっ!」

ヒュンケル「(何だかごまかされた気がする……)」

バーン「では次は…>>41について聞こう……」

すべてがFになる

>>41了解

フレイザード「クックック……バーン様、次は俺から進言させてもらおうか」

ハドラー「フレイザードか……六大魔王軍でも随一の変態と名高いお前のこと、
     今期はやはり「庶民サンプル」あたりか」

フレイザード「ククク……今期は「すべてがFになる」これをオススメさせてもらうゼ」

ハドラー「なっ…ミステリーだと!?」

ザボエラ「……今期はいくらでもエロい作品があるじゃろうに…!?」

バーン「活字には疎い余でも、さすがに知っておる。森博嗣原作のミステリー作品だな」

フレイザード「これまで漫画にドラマにと何度もメディア化されてるゼ、
       表題の「すべてがFになる」以外の四季シリーズ四冊も収録される予定だとよ」

バーン「ふむ……孤島の研究所で起きた密室殺人事件、か……」

バーン「しかし、キャラデザも何だか野暮ったい感じだな、なぜこれを…?」

フレイザード「クク…まずはヒロインの西之園萌絵だな。知的な美人なのにド天然。ドラマ版も良かったが、
       アニメならその天然ぶりが遺憾なく楽しめるだろうゼ」

バーン「ふむ…」

フレイザード「それと…これはネタバレになるからあまり詳しくは言えねェが」

ハドラー「……」

フレイザード「「すべてがFになる」…これは、ある人物の人生を想像させる話だゼ」

フレイザード「その人物がどんな環境で生まれて、どんな育ち方をして、
      そしてどんな最後を遂げたのか」

フレイザード「まるで紫の上を育てる光源氏の心境だぜ、
       その人物のことを考えるとよォ、興奮してくるんだよォ!!」

ハドラー「おまえ変態だな!」

バーン「うむ…何やらよく分からぬが、お前がそこまで共感する物語、余も興味を引かれてきた…」

フレイザード「ククク……すまねェなバーン様、ミステリーとしても凄く面白ェから、あとは見て確かめてくれや」

ハドラー「し、しかしフレイザードよ。今期は他にもっとエロい作品もあるだろう。
     それを置いてまで勧めるほどの作品なのか」

フレイザード「ククッ、庶民サンプルや新妹魔王のことかい……確かにあれはエロい、エロいものは素晴らしいが……」

ハドラー「…が?」

フレイザード「テレビで見るには、エロすぎる、ってことだろうなァ!」

ハドラー「規制か……」

バーン「うむ……余もアニメの規制祭りには疲れてきた…。AT-Xはどうだとか、地方局はどうだとか、
    いちいち全て録画して比較する作業は徒労だ…」

ハドラー「(それはそうだろうな……)」


バーン「では次が最後だ」

バーン「>>49のアニメについて意見を聞こう…」

では終物語

了解

ハドラー「はっ……今期はやはり、「終物語」これでしょうな」

バーン「ふむ……」

ハドラー「西尾維新氏の物語シリーズ、そのファイナルシーズンのアニメ化です。
     長く続いてきたこのシリーズもこれで最後とあっては、見逃すわけにはいきますまい」

ヒュンケル「「続・終物語」もアニメ化されるだろうし、接物語もすでに予定されてるから最後ではないが」

ハドラー「お前は黙ってろ!」

ヒュンケル「……」

ハドラー「新ヒロインの老倉育、水橋かおり演じる忍野扇、
     それに髪型を変えた撫子や他のヒロインたちも見逃せないところですな!」

バーン「ふむ……」

バーン「……」

バーン「ハドラーよ、そういえば、お前がアニメ化間違いなしと言って勧めるから、
    頑張って読んだ戯言シリーズがまったく音沙汰ないが……どうなってる?」

ハドラー「うぐっ……」

バーン「……
    …よいかハドラーよ、余は寛大な男だ……失敗も二度までは許そう」

ハドラー「はっ……」

バーン「まずお前は……上遠野浩平をずっと西尾維新の別名義だと説明していた……。
    「ソウルドロップの幽体研究」は西尾らしくない異端的な作品だ、などと……」

ハドラー「ど、どちらもジョジョの二次創作などを書いていたもので……」

バーン「そして「めだかボックス」はアニメ三期に当たる部分が一番面白いから、
    そのうちアニメ化されるはずだと言っていた……。二期が終わってそろそろ三年になる、な……」

ハドラー「うう…」

バーン「そして戯言シリーズの一件……」

ハドラー「……っ」

バーン「だが…」

ハドラー「!」

バーン「物語シリーズに早くから目をつけていた功績を余は忘れておらぬ……。
    よいか、これが最後だハドラーよ…。
    この終物語が駄作だった時、余はこの三本目の指を折る……」

ハドラー「は、ははーーーっ! 間違いありませぬ。
     終物語は名作間違いなし、そして戯言シリーズもアニメ化でございます!」

バーン「そうか、間違いあるまいな、
    講談社なら先に「クロック城殺人事件」あたりがアニメ化されそうな気がするが」

ハドラー「あれのアニメなどありえませぬ! 大丈夫です!」



(おしまい)

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