提督「ながされて」ほっぽ「北方島」 (215)
*注意点*
・このSSは艦これ二次創作物です。原作ゲームやアニメとの設定の乖離等がございます。
・この物語はフィクションであり、実際のなんやかんやとは一切関係がございません。
キャラ紹介
提督
・主人公
・横須賀鎮守府所属元帥
・ある一件以降、筋肉モリモリマッチョマンの世紀末救世主系司令官となってしまった超人、鬼級と互角に戦えるバケモノ。
・チョコレートとは並々ならぬ縁がある。
・子供好き(本来の意味)
・扶桑、山城とケッコン済み
扶桑・山城
・提督の嫁艦、だが展開上今作では影が薄くなる事に
T督(ティートク)
・提督の同期その一、横須賀鎮守府所属大将。
・Tヘッド提督
・子供好き(お巡りさんコイツです)
丁字(ていじ)
・提督の同期その二、横須賀鎮守府所属大将。
・ちょっと髪が薄いのが悩み
・子供好き(それでもボクはやってない)
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それでは、順次投下させていただきます。
楽しんでいただけたら幸いです
~横須賀鎮守府 提督執務室~
提督「出撃するぞ」
扶桑「はい、わかりました」
山城「いくわよ」
提督「さてと」スクッ
ブチン
扶桑「なんの音かしら?」
山城「提督の方から?」
提督「……靴紐がきれた」
扶桑・山城「……」
提督「……ま、まあ仕方ない、こういう事もあるさ、とりあえず靴をはきかえよう」
ガチャン
ニャー!ニャー!ニャー!
カーッ!カーッ!カーッ!
提督「黒猫とカラスが大量に……」
扶桑・山城「……」
提督「ま、まぁこんな事もあるさ」
========[パトカー]ファンファンファン
バシャァッ!!
=====[救急車]ピーポーピーポー
バシャァッ!!
===[霊柩車]バシャァッ!!
提督「パトカーと救急車と霊柩車に水を引っ掛けられた……」ポタポタ
扶桑「……ねぇ、山城」
山城「……はい、姉様」
提督「だ、大丈夫、大丈夫だから」
提督(on足漕ぎボート)「よ、よし、今度こそ出撃だ!!」
提督「ウオオオオ!!!」ガシャガシャガシャ
?沖合にて?
[足漕ぎボート]<バリボキベキイ!!
提督「ぬわーーーー!?」
扶桑「ああ!?提督の足漕ぎボートがぶっ壊れた!?」
山城「うわー!?突如として竜巻がぁ!?提督が巻き込まれた!?」
提督「うおおおお!?!?!?」
扶桑・山城「て、提督ーーー!!??」
~???~
???「オイ!シッカリシロ!筋肉モリモリマッチョマンノクセニ簡単ニシヌナ!!」ズルズル
???「ホッポドウシタノ?ヲッ!?ナニソノ筋肉モリモリマッチョマン……死ンデルノ?」
???「コノ筋肉モリモリマッチョマン、浜辺デ死ニカケテタ!!」ズルズル
???「エエ!?大変、ホッポ、焚キ火デ、ヲユヲ作ッテヲイテ!?ソノ筋肉モリモリマッチョマンヲ暖メテアゲテ!」
???「ウン!!ワカッタヲ姉チャン!シカシ重イナ、コノ筋肉モリモリマッチョマン!!!」ズルズル
パチッパチッ
提督(焚き火の……爆ぜる音……?あたたかい……)
提督「うっ……」
???「……ッ!オイ!」
提督「ううん……ここはどこだ……?」
北方棲姫(以下ほっぽ)「……」ヒザマクラシテル
提督「……」サレテル
ほっぽ「…………」
提督「…………」
ほっぽ「………………ノム?」つ旦(白湯)
提督「………………有難うございます(思考停止)」
~数分後~
提督(なんだこの状況……)モッキュモッキュ ゴクン
ほっぽ「ホラ、クエ」つスプーン
提督(深海棲艦らしき幼女に介護される事になるとは)アーン
ほっぽ「ヨシヨシ、食欲ハアルナ」ウンウン
提督(傷の手当もされてるし、殺される事は無さそうだが……何のために助けたんだ?捕虜?)モッキュモッキュ ゴクン
提督(まぁ、気になることだらけだが、とりあえず言わなきゃならん事があるのは確かだ)
提督「あの」
ほっぽ「ドウシタ?」
提督「助けてくれて有難うございました」フカブカ
提督(世話になったらとにかく礼は言わんとなぁ……この後どうなるかは知らんが)
ほっぽ「……キニスルナ」ポリポリ
提督(あ、照れてる)
閑話休題
提督「私の名前は『提督』、貴方の名前はなんですか?」
ほっぽ「……ホッポ、アトカタクルシイノハ嫌イダ」
提督「そうか、ではほっぽ、私を助けてくれたのは君でいいんだな?」
ホッポ「……」コクリ
提督「本当に助かった、改めてお礼を言わせてくれ」
ホッポ「……キニスルナ、オ前ノ運ガヨカッタダケダ」
???「ホッポー?ドウシタノー?」
提督「他にも仲間が……?」
ほっぽ「……ウン、ホッポノヲ姉チャン」
提督「お姉ちゃん?」
ほっぽ「ウウン、ヲ姉チャン」
提督「?」
ガラ
ヲ級「ア、ヲキテル」
提督(ああ、なるほど、ヲ姉チャンね)
~自己紹介後~
提督「助けてくださって有難うございました」フカブカ
ヲ級「キニシナイデ、タスケタノハホッポダカラ」
ヲ級「ソレト、海岸線ニヲチテタケド、コレ貴方ノ?」ドサッ
提督「あ、ボートに積んでた非常用背嚢……探した下さったのですか、有難うございます!」
ほっぽ「ナニソレ」
提督「ほっぽ、これはな、いざという時の非常食やらなんやらが詰め込まれたカバンだ、これさえあれば生存率がグッと上昇するんだよ」ウキウキ
ほっぽ「ホー」
ヲ級「便利ネ」
提督「さーて、何がはいってるか……な……」ジーッ……ピタッ
カバン<ドーモ、提督=サン、チョコレートです
提督「」
ほっぽ「ナニソレ」
ヲ級「全部ヲナジ缶詰ネ」
~回想~
明石「あ、妖精さん達、私忙しいから代わりに非常食とかカバンにつめといてくれますか?」
妖精「わかったです」
妖精「カバンに何詰めるです?」
プラズマ妖精「提督さんといえばチョコレートなのです」
妖精「確かにそうです」
妖精「ありったけ詰め込むです」
プラズマ妖精「邪魔な小物は捨てるのです」
妖精「きっと提督さん喜ぶです」
回想終わり
提督「アイエエ!?チョコレート!?チョコレートナンデ!?本当にナンデ全部チョコレート!?医薬品やサバイバルグッズは!?」
ほっぽ「チョコレート?」
ヲ級「人間ノヲ菓子ネ」
提督「くっ……でも、チョコレートは高カロリーだし、非常食としては優秀だよなぁ……無いよりマシか……うん?」クイクイ
ほっぽ「ソレ、オイシイノ?」ジィッ
提督「私は食べ飽きてるけど……まぁ、美味いのは確かだな……せっかくだしたべてみるか?」
ほっぽ「……ウン」コクコク
提督「それっと」フタヲパキン
提督「まぁ、二人共おひとつどうぞ」
ほっぽ「フム」ヒョイパク
ヲ級「折角ダシ私モ」ヒョイパク
ほっぽ「……ッ!!!」パァー
ヲ級「……ヲッ!!!」パァー
提督「ご感想は?」
ほっぽ「アマイ!」
ヲ級「ヲイシイ!」
提督「そりゃよかった」ニコニコ
提督(こうしてる分にはそこいらの少女達と変わんないなぁ……)
ほっぽ「モット!モットクレ!」
ヲ級「……」チラッチラッ
提督(すっげー物欲しそうにチラチラ見てくるなヲ級さん)
提督「まぁ、とりあえずこの缶詰の分は全部食べちゃって下さいよ」つ缶
ホッポ「ヤッタ!」パァー
ヲ級「……ッ!」パァー
提督(あー、こんな娘が欲しいわぁ(父性))
?数分後?
提督「牛乳は無かったが、ここの備蓄にスキムミルクがあってよかったよ、はい、ホットチョコレートだよ」つ旦
ほっぽ「アリガト……アチチ……」フーッフーッ
ヲ級「コレモヲイシイ……」ズズーッ
提督「あ~……遭難して疲れた体にあったかさと甘さが染み渡る……食べ飽きてても、こういう時のホットチョコレートは最高だな……(現実逃避)」フゥー
港湾棲姫「……同意」フゥー
レ級「……ウメェ、オカワリアル?」フゥー
提督「……どうぞ」ハァー
提督「………………」
提督「…………………………」
提督(増えてるー!?)ガビーン
閑話休題
レ級「ツーカ、チョコレートオイシクテスルーシテタケド、ナンデ敵丿人間ガイルノサ!」
ヲ級「ヲチツイテ」
レ級「モシコイツガヤバイ奴ダッタラ、ヲ姉チャンモアブナイダロ!?」
レ級「ヲ姉チャンニナニカアッタラ嫌ダヨ!」
提督(すっげーいい子じゃんこのレ級)
レ級「オイ!オマエ!」
提督「はい」
レ級「オマエガ安全カワカルマデ、オレハ信用シナイゾ!!」ビシィ
港湾「オカワリ……」つ旦ソッ
提督「……あっ、どうぞ」つ旦
レ級「話ヲキケ!!」
レ級「絶対信用シネー!」
~半月後~
提督「ストリングプレイスパイダーベイビー!!」シャー
*ヨーヨーの技
ほっぽ「スゴイ!スゴイ!」キラキラ
ヲ級「ヲー!!」キラキラ
レ級「スゲー!」キラキラ
港湾「スゴイ……」キラキラ
提督(すっかり馴染んじゃいました)
提督(何故日本に帰らず、こんな所でこんな事になっているかというと、話はホットチョコレートを飲んだ少し後の話になる)
回想
提督「帰れない!?どうしてですか!?ボートの一隻でもあれば帰れます!!!」
港湾「無理」ホットチョコズズーッ
提督「ナンデ!?」
ヲ級「提督サンノ体ハ提督サンガヲモッテルヨリボロボロデ、自力デノ長距離航海ハ体ガモタナイノデス」
港湾「私達ガオクリタイケド、艦娘ノ索敵ガ厳重、本土マデタドリツケナイ」
ヲ級「自愛シテクダサイ、後二~三ヶ月スレバ傷モ癒エマス、ソレマデマチマショウ」
提督「しかし……」
港湾「タスケタ以上ハ、最低限ノ責任ヲモツ、ダカラシバラクハ指示ニシタガッテ」
提督「う~~ん……」カットウ
提督(確かに……なんか体が重いんだよなぁ……傷も痛いし……扶桑たちには悪いけど、暫く療養したほうが良いかな……)
提督「じゃあ、お言葉に甘えさせてもらいます、暫くよろしくお願いします」フカブカ
提督(まぁ、傷が癒えるまでは休暇と思って楽しみますか)
提督(という事があったのが半月前)
提督(それから)
~遊んで~
提督「ジャイアントスイング!!」ブンブン
ほっぽ「キャー!」キラキラ
レ級「次、オレ!」キラキラ
~散歩して~
提督「どうだ」マッスルポーズ
ほっぽ「スゴーイ!」ミギウデブラサガリ
ヲ級「ヲー……」カタノウエ
レ級「ウオー!」ヒダリウデブラサガリ
港湾「……次、私も」
~釣りして~
提督「シャア!!釣れた!!港湾!タモ!!タモくれ!!」
港湾「オォ、ハイ、タモ」
レ級「デケェー!次オレガツル!!」
ほっぽ「ア、ヲ姉チャン!!コッチコッチ!!」ブンブン
ヲ級「ヲ弁当モッテキタ」
~薪割りして~
[大木]
提督「見てろよ」スー
提督「ふん!!」バギン!!
[大丨丨木]パカン
ほっぽ「大木ガマップタツ!」パチパチ
レ級「スゲー」パチパチ
ヲ級「ヲー!」パチパチ
港湾「コレモヨロシク」ドサドサ
~鬼ごっこして~
提督「待てー!」バリバリベキベキ
ほっぽ「……草木ヲへシオリナガラ直進スルノハ反則!!」ダッシュ
レ級「鬼ダ!!(マジビビリ)」
回想終わり
提督「漂着から半月もたって、すっかり馴染んでしまったんだよなぁ……」ハァ
提督「まぁ、、童心に帰って遊ぶのは中々楽しかったけど」
提督(そして、なんだかんだで半月も住んでいると、色々見えなかった物が見えてくる)
提督(例えば、周囲の状況とかもだ)
~洗濯の時間~
提督「ヲ級、前々から思ってたが、この島の深海棲艦は人への殺意が薄いな」センタクチュウ
ヲ級「深海棲艦モ一枚岩デハナインデス」センタクチュウ
提督「というと?」ゴシゴシ
ヲ級「タトエバ、ホッポノ指揮下ノ艦隊ニハ、 私達ノ様ナ戦イガ嫌イナ者達ガアツマッテクラシテマス、ソノ為必然的ニヨワイデス」ゴシゴシ
ヲ級「デスガ、イマハ戦争中デスカラ、タタカワナイノハ無理デス。シカシ現実問題トシテホッポノ艦隊ハアマリ強クナイデス」ゴシゴシ
ヲ級「デスカラ、ココノ様ナ主戦場カラ離レテイテ、カツ無視デキナイ島デ人類ヘ圧力ヲカケテイルノデス」ヨゴレオチナイ……
提督「つまりこの島はホッポみたいな深海棲艦の疎開先な訳か」モノホシザオドコダ……
提督「確かに、以前から北方海域はあまり戦線にならんな……時々小規模にぶつかり合うくらいだったし、元々戦う気があまり無いなら妥当か?」オ、アッタ
ヲ級「ソノカワリ南方海域ハヤバイデス、絶対人類絶滅サセルウーマンバカリデス」
提督「あー(納得)」
*太平洋戦争の激戦池は基本的に南方、艦これでも基本的に激戦地は南方。
港湾「私モ元々イタノハアッチ」センタクモノツイカ
提督「そうなのか?」ゴシゴシ
港湾「二度トイキタクナイ、アソコハ地獄」ゴシゴシ
港湾「ココデ皆トヒキコモッテイタイ」ゴシゴシ
提督「初雪みたいな事を言うね……」ゴシゴシ
提督「それで、この洞穴でこっそり暮らしてるわけか」
ヲ級「……ヲ」コクン
提督「ふーむ」センタクモノオワリ
提督(深海棲艦とはいえ、恩人達をこんな洞穴で生活させるのは忍びないな)
提督「よっし!助けて貰った恩返しだ!リハビリも兼ねて家を作ろう!」ガタン
ヲ級「ヲッ!?」
ほっぽ「ドウシター?」トテトテ
提督「ほっぽ、お前さん達の家を作るんだよ」
ほっぽ「家?」キョトン
提督「そうだ!家だ!ログハウスを作ろうか!」
♪木こりのテーマ♪
提督「やっぱり家は木造建築だよな!」
ヲ級「丸太ヲ2本一気ニ……」
ホッポ「オー!」パチパチ
提督「提督は~木~をき~る♪」
提督「ていていと~く♪ていていと~~く♪(手刀)」パコーンパコーン
ヲ級(何アノ歌)
ホッポ「テイテイト~~ク♪」キャッキャッ
ヲ級「ホッポ、真似シチャダメ……」
レ級「手刀なんて与作サンモビックリダナ、デモタノシソウダ、テイテイト~~ク♪」
ヲ級「……ヲ」
ヲ級「…………」キョロキョロ
ヲ級「…………テ、テイテイト~~ク(小声)♪」ボソッ
港湾「ドウシテ家ナンカツクレルノ?」ギーコギーコ
提督「『艦娘の提督』としての才能がわかって鎮守府に招聘される前は工兵隊に居たからな……昔とった杵柄がこんな所で役に立つとは思わなかったが……フンッ!フンッ!!」ドスドスドスドス
ヲ級(予定位置ニマッタク狂イナク素手デ投鋲シテ釘打チシテル……)
レ級「ソレハ工兵隊ノ技能カ?」
ほっぽ「コーカナ?エイッ!!」ズダンッ!
提督「おー、なかなかうまいぞほっぽ」
ヲ級「ナンデアタリマエノ様ニ出来ルノ?」
ヲ級「トイウカ、コレハ工兵隊ノジツジャナク、ニンジャノスリケンジツジャ……?」ボソッ
港湾「カンガエタラマケ」ポン
~そんなこんなで漂着から一月経つ前~
提督「ソロソロ家も完成するな」トンカントンカン
ヲ級「スゴイネ」
提督「おっと、丸太が足りない、とってこよう」
レ級「提督ドコダ?」キョロキョロ
提督「えっさ、ほいさ」マルタカカエテル
レ級「ア、イタイタ!オーイ!」
提督「うん?」
レ級「オーイ!『オトーサーン!』」ブンブン
ヲ級「!?」
ほっぽ「!?」
港湾「!?」
提督「!?!?」ガタン
(足の上に抱えていた丸太が落ちる)
提督「いってぇ!?」
ヲ級(痛イデスムノソレ?)
レ級「ア……」カァー
レ級(ヤッべ、間違エタ……スッゲーハズカシイ……)チラッ
提督「イタタ……でもレ級のお父さんか……」
レ級「……ウッ」カァー
提督「……悪くないな!」
ヲ級「!?」
ほっぽ「!?」
港湾「!?」
提督「レ級!なんだったらずっとお父さんって言ってもいいぞ!」ナデナデ
レ級「ウガーッ!ナデルナー!」マッカ
提督「お父さん!ほら、リピートアフターミー!おとうさん!」ナデナデ
レ級「ウゼェ……」ナデナデ
レ級「……ウゥ」ナデナデ
レ級「……オ」ナデナデ
提督「……オ?」
レ級「オ父……サン……」カァー
提督「本当に可愛い奴だなお前は」カタグルマ
レ級「ウッセー!ウゼェー!オ父サンウゼェー!コレデイインダロオ父サン!!(ヤケクソ)」
提督「ハッハッハ」
~システムメッセージ~
【オヤコカッコカリ】が成立しました
提督(やっぱ寂しいんだろうな、鎮守府の駆逐艦連中も見た目の割には大人びちゃいるが、こうやって遊んでやると喜ぶしな)クイクイ
提督「お?」クイクイ
ほっぽ「ネェ」
提督「どうした?」
ほっぽ「ホッポモオ父サンッテヨンデイイ?」
提督「ああ、ほっぽもお父さんって言っても良いんだぞ!」
ほっぽ「オ父サン!オ父サン!」キャッキャッ
~システムメッセージ~
【オヤコカッコカリ】が成立しました
ヲ級「ヲ父サン……」ボソッ
港湾「オ父サンカ……」ボソッ
提督「なんならヲ級と港湾もお父さんってよんでもイイんだぞ?」
ヲ級「エット……」
港湾「ジャア……」
ヲ級「ヲ父サン……」カァー
港湾「オ父サン……」ニコニコ
提督「おう!」
~システムメッセージ~
【オヤコカッコカリ】が成立しました
~システムメッセージ~
【オヤコカッコカリ】が成立しました
~漂着から調度一ヶ月くらい~
ジャーン
[ログハウス]<親子5人でも広々!
提督「遂に家が完成したな」
ヲ級「ヲ~!」パチパチ
ホッポ「スゴイ!オ父サンスゴイ!!」パチパチ
レ級「ナカナカカッコイイログハウスダナ、オ父サン!」パチパチ
港湾「良イ家……」パチパチ
ほっぽ「……」チラッ
ほっぽ「……一番ノリモライ!」ダッシュ
レ級「ア!ズルイ!」ダッシュ
港湾「私モ!」ダッシュ
ヲ級「ヲッ!」ダッシュ
提督(なんだかんだで全員子供だなぁ)ニコニコ
ほっぽ「一番!」
レ級「二番カヨ!」
港湾「三番……」
ヲ級「デオクレタ……ヨンバ……」
ヲ級「ンッ!?」ガァン
提督「ああ!?ヲ級の頭が鴨居に引っかかってひっくり返った!?」
ほっぽ「ヲ姉チャン!?」
提督「だ、大丈夫か!?ヲ級!?」
ヲ級「ヲー」ピヨピヨ
提督「というか、その頭の……帽子……?の存在忘れてた、それがあったら頭ぶつけまくるよなぁ……どうしようか」ソッ
ヲ級「ア、ソレ……」ガシィ
スッポン
提督「…………」
帽子?<何見てんだよ
ヲ級「ヒッパルトハズセル」
提督「…………」
提督「…………」ソッ
ヲ級「…………ヲッ」ブッピガン!!
提督「…………」スポッ
提督「…………」ソッ
ヲ級「…………ヲッ」ブッピガン!!
提督「…………」スポッ
提督「…………」ソッ
ヲ級「…………ヲッ」ブッピガン!!
提督「…………」スポッ
提督「…………」ソッ
ヲ級「…………ヲッ」グポーン
提督「それ外せるのかよおおお!!!ていうかブッピガン!!じゃねぇよ!!なんだその効果音!!!
しかも最後の効果音モノアイの起動音じゃねぇか!!!」
頭の上の何か「」ブチン
頭の上の何か「ガタガタうるせぇ!帽子が頭から外れちゃわりぃかってんだ!てやんでいべらぼーめい!このダボハゼ野郎!!……あ」
提督「!?!?!?」
提督「おま、しゃべ!?」
頭の上の何か「気のせい」
提督「え」
頭の上の何か「気のせい、帽子は喋らねぇ、良いな?」
提督「アッハイ」
頭の上の何か「……」
提督「」ボウゼン
提督「……まぁ、外せるならいいか(思考停止)」
提督「ヲ級、家に入るときはその帽子?は外す様に」
ヲ級「ヲ……」コクン
提督「しかし、それ外すと普通に女の子だな」
提督「普通のかっこうしてみないか?」
ヲ級「普通ノ服ナイ……」
提督「大丈夫だ」
ヲ級「エ?」
提督「提督たるもの」チックチック
提督「簡単な服の一着や二着」ジョキンジョキン
提督「さっと縫えるものだ」バサァ
提督「どうだ?」つ手鏡
ヲ級(真っ白なワンピース)「ヲー……」キラキラ
ほっぽ「ヲ姉チャンスゴイカワイイ……」
提督「よし、クラゲ帽子を外してワンピースを着れば、ちょっとばかり病的に色白だが、深海棲艦には見えないな」アキツマルモシロイシ
ヲ級「アリガトウ!ヲ父サン!!」パァ
提督「うんうん」ニコニコ
港湾「オ父サン、私モ一着……」チョンチョン
レ級「オレモ!」
ほっぽ「ホッポモ!」
提督「順番な」
<マズホッポ!
<オレガイイ!
<私ガ……
ヲ級「……」
ヲ級「フフ……」ニッコリ
ヲ級「ワンピース、カワイイ」ニコニコ
前編はここまででございます。
15分程休憩した後、中編の投稿をさせていただきます。
少々お待ちくださいませ。
十五分程経ちましたので、そろそろ再開させていただきます。
引き続き、楽しんでいただけたら幸いです。
~提督到着から一月と一週程たったころ~
提督「港湾、水切りを教えてやる」
港湾「ウン」コクリ
提督「行くぞ!」
提督「オラァ!!」ブオン
提督「あ、手が滑った」ツルン
港湾「アブナ!?」バギン!!
バヒュン!!
BAGOOOOONN!!!
港湾「」パクパク
港湾「……咄嗟ニ爪デ弾カナカッタラ」ゾー
提督「本当にすいませんでした!!!」ドゲザ
港湾「アレにクラベタラ、今後ハドンナ砲撃デモ爪デ弾ケソウ」ハジイタノニテガシビレテル
レ級「ナンダ!?敵襲カ!?」ガヤガヤ
ヲ級「爆撃!?」ガヤガヤ
ほっぽ「『コチラホッポ!砲撃サレタミタイダ!指揮官トシテ命令!!周囲ヲ警戒シテ!!(無線連絡)』」ガヤガヤ
提督「やば」
港湾「シーラナイ」
*提督が謝ったら『オ父サンナラ納得』と全員通常運転に戻った。
~提督漂着から一月半程経過~
提督「深海棲艦の食事事情について話そう」
提督「基本的に深海棲艦達は食事というものをあまり気にしない」
提督「まあ、深海にいては料理も糞もないというのもあるし、栄養が取れればなんでもいいというのも理解はできる」
提督「だが、ほっぽ達がそんな生活をするのは我慢ならん(父親並の感想)」
提督「と、いうわけで、普段はヲ級と協力して私がみんなの御飯をつくっている。
提督「まあ、料理人ほどうまくはないが、最低限の体裁を整えることくらいは私でもできるからな」
提督「ヲ級も当初に比べて料理上手になってきた、他の皆も料理の良さを知り始めた所だ」
提督「丁度いいからここいらで一度、食事の良さだけでなく、楽しさも知ってもらおうと思う!」
ヲ級「ドウシタノオ父サン」
提督「今日はちょっとかわった御飯を食べようと思うから、手伝ってくれるか?」
ヲ級「オ父サンノ頼ミナラ手伝ウケド、ドウスルノ?」
提督「うん普段使う鍋とか調味料を、川辺に移動させてほしいんだ、食材も一緒に」
ヲ級「外デツクルノ?」
提督「うむ、あ、朝炊いた御飯をオニギリにしてもってきてほしいな、オニギリに味はつけなくていいから」
ヲ級「塩モナシ?」
提督「うん、多分無いほうが良いと思う」
ヲ級「?」
提督「詳しくは後で話す、とりあえず頼んだ、私は別の用意があるから、とりあえず頼む!!」ケイレイビシィッ
ヲ級「ヲ……了解」ケイレイビシィッ
提督「じゃあ行ってくる」
ヲ級「イッテラッシャイ」ヒラヒラ
提督「ほっぽ!レ級!港湾!集合!!」
ほっぽ「ドウシタノ?」トコトコ
レ級「オ父サンヨンダ?」トコトコ
港湾「御飯?」トコトコ
提督「今日は少し変わった御飯を作ろうと思う、だからみんな協力してほしい」
港湾「ソレ、オイシイノ?」
提督「べらぼうに旨いぞ、用意が大変だからたまにしか出来ないが」
港湾「タノシミ」キラキラ
ほっぽ「ガンバル!」
レ級「オテツダイダナ、マカセテオ父サン!!」
提督「よし!ではほっぽ!お前はヲ級の手伝いだ!ヲ級と一緒に荷物を川運ぶんだ!」
ほっぽ「ワカッタ!」ピョンピョン
提督「レ級ハ川辺に薪を集めてほしい、沢山いるから頑張ってくれ。
提督「その後は焚き火をつくってから、洗った石をその中に沢山入れて焼いておいて貰えると助かる」
レ級「薪ハイイケド、石ヲ焼クノ?石はタベラレナイヨ?」
提督「後でわかるさ、大事な事だから頼むぞ」
レ級「ワカッタヨオ父サン!!」ケイレイビシィッ
提督「港湾には魚をとってきてほしい、前に教えたとおりに」
港湾「了解、ガンバル」フンス
提督「よし!じゃあやるぞ!!」
皆「「「オオー!!」」」
~そして~
ヲ級「ヲッヲッ」オニギリギュッギュッ
ほっぽ「ヲ姉チャン、コレモ?」
ヲ級「ウン、調理道具ハソレデ全部ネ」ギュッギュッ
ヲ級「ヲシ、ヲニギリ完成」
ほっぽ「ナンカ、ワクワクスルネ」ウキウキ
ヲ級「何ヲスルノカ、タノシミネ」フフフ
レ級「ヨイショ」ドサドサ
レ級「フゥー」アセフキフキ
レ級「コンナモンカ?」
[薪の山]ドッサリ
レ級「小枝カラ幹マデ、オレノ仕事ニヌカリハナイヨ!」フンス
レ級「ソシテ、タキビニ石ヲイレテオクンダッタナ」ポイポイ
[石]<ギャー!!
火火火
レ級「コレデヨシット、デモ、コレドウスルノカナ?」ウーン
レ級「……オ父サン、ホメテクレルカナ」ウキウキ
港湾「フン!フン!」バシャア!!バシャア!!
魚ミ ポーン
魚ミ ポーン
港湾「魚釣リモイイケド、コレハコレデタノシイ」バシャア!! ポーン
港湾「コノ爪ガ、コンナ役ニ立ツナンテビックリ」バシャア!! ポーン
港湾「オ父サンニイワレテ、最初ハ無理ダトオモッタケド、意外ト簡単」バシャア!! ポーン
港湾「デモ……」バシャア!! ポーン
港湾「最近体ノ調子ガスゴクイイ気ガスル、ナンデダロ?」バシャア!! ポーン
イノシシ「」チーン
ウサギ「」チーン
鳥「」チーン
籠<食べ物で一杯
提督「えーと、山菜、食べられる茸、自生してた野菜、海鳥の卵はとったし、肉も確保できた」
提督「こんなもんかな?みんなと合流しよう」
ガサガサ
提督「うん?」
熊「……」ヒョコ
提督「熊か、むう、肉はもう充分だ、山では食べる分しかとらないのが掟、もったいないがあきらめよう」
熊「グルルル」ジリジリ(野生の感にしたがい後退中)
提督「あ、帰っていいよ」
熊「すまんやで」二足歩行全力ダッシュ
提督「……ん?」
提督「……………んん!?(混乱)」
~そして~
提督「みんないるかー?」
ほっぽ「オ父サン!!コッチコッチ!!」ブンブン
レ級「薪トカ用意デキテルヨ!!」ブンブン
提督「おお、上出来だ、ありがとう」ナデナデ
ほっぽ「エヘへ♪」
レ級「ニシシ♪」
ヲ級「ソレデ、何スルノ?」
港湾「タノシミ」wktk
提督「うむ」
提督「バーベキューだ!!」
ほっぽ「バーベキュー?」
レ級「ナニソレ?」
提督「バーベキューは外で鉄板などを使って肉などを焼いて食べるんだ、まぁ、屋外で食べる焼き肉だな」
港湾「オイシソウ」ジュルリ
ヲ級「デモ、此処には鉄板ハナイヨ?」
提督「心配ご無用、周りをみてくれ」
ヲ級「?」キョロキョロ
提督「バーベキュー用の鉄板は無いが、川辺には平べったい岩板がそれなりにある」
提督「こいつをこうやって鉄板の代わりにして*バーベキューをやるんだ、これは石焼料理といって専用の石も売っていたりするぞ」
*図解
[平べったい岩板]
[石]火火火 [石]
提督「これを複数個用意しておけば、鉄板がなくてもバーベキューは可能だ」
ヲ級「ヲ―、岩ニコンナ使イ方ガ」マジマジ
提督「岩板が熱くなるまでに他の準備も進めよう、ヲ級、鍋はあるか?」
ヲ級「ヲ」コクン
~具材下ごしらえ後~
提督「鍋にたっぷりと魚介類、味噌、山菜や野菜などをいれて、したごしらをした上で……レ級!準備はいいか?」
レ級「バッチリ!」
提督「よし!レ級が準備してくれたこのアッツアツの石、コイツを……」
提督「鍋の中に投入する!!」ポイポイ
鍋<シュゴーーー!!
ヲ級「ヲッ!?」
港湾「一気ニ沸騰シタ!?」
レ級「スゲー!」
ほっぽ「スゴイ!!」ピョンピョン
提督「これを焼き石料理という、秋田などの各地の郷土料理にもある手法で、漁師さんなんかがつくる魚介たっぷりの豪快焼石料理はすごくオイシイそうだ」
ヲ級「タシカニ、ヲイシソウ」
港湾「ア、イイニオイ」グー
提督「もうすこしだけまってくれ港湾」
港湾「ベ、ベツニマテルシ、人ヲ食イ意地ハッテルミタイニイワナイデ///」ソッポ
ほっぽ(港湾オ姉チャン、オ父サンノ御飯ダイスキダヨネ)コソコソ
レ級(一番良クタベルヨネ)コソコソ
提督「港湾がとってきてくれた魚はまだあるから、串にさして焚き火の側で塩をふって炙ろう」
レ級「川魚ノ塩焼キ!ダイスキ!」
提督「レ級は魚が好きか?」
レ級「ダイスキ!」ピョンピョン
提督「沢山あるから楽しみにしとけよ!」ナデナデ
レ級「ウン!」
提督「後はとってきた動物の脂身をつかって、熱い岩板に油を引いて……」
提督「イノシシ、鳥、ウサギの肉、野菜などをやきまくる!」
ジュワーッ!!
ヲ級「ヲ……///」グー
港湾「肉汁ノヨイニオイガ……」グー
ほっぽ「オナカペコペコ……」グー
レ級「オ父サン、マダ?」グー
提督「よし、じゃあいくか」
提督「命をくれた食べ物全てに感謝を込めて!」パァン!!
提督「いただきます!!!」
ほっぽ達「「「「イタダキマス!」」」」
提督「うむ、やはりアウトドアでの食事は一味もふた味も違うな」モッシャモッシャ
提督「みんな、どうだ?」
ほっぽ「コノオニク……オイシイ……」モキュモキュ
レ級「ハフッハフッ、ヤッパリ、オレハ魚ノ塩焼キガスキダナ、肉モ旨イケド」モキュモキュ
港湾「美味、タダ美味」モッシャモッシャ
ヲ級「バーベキュー……タノシクテオイシイ……」モキュモキュ
提督「イノシシの肉がまだまだ大量にあるから、じゃんじゃん食えよ」ジュー
港湾「オ父サン最高」bグッ
提督「魚介類と茸たっぷりの味噌汁だぞ」
ヲ級「ヲ……魚介ノ出汁ガヨク出テテ、ヲイシイ」ズズー
レ級「魚ノ風味ガシテイイネ、ハイッテル魚モオイシイシ」ズズー
ほっぽ「茸モオイシイ」ズズー
港湾「ガンバッテ魚トッテヨカッタ」ズズーッ
提督「みんなもきにいったか」
提督「私はこういう炊き出しみたいに外で飲む味噌汁が大好物なんだよ」ズズーッ
港湾「同意……」ズズーッ
港湾「ソウイエバ」
提督「どうした」
港湾「御飯ガホシイ」
ヲ級「ア、オ父サンニイワレテ作ッタヲニギリガ」
港湾「オ父サン、ヲ級、グッジョブ」グッ
ヲ級「味ナシノヲニギリッテ、コノタメダッタノネ」
提督「これなら片手で食べられるからな、バーベキューと相性がいいんだ」
ほっぽ「オ父サンニハ、ホッポノツクッタオニギリアゲル!」
爆弾オニギリ<丼一杯分はあるやで
提督「あはは、大きいおにぎりだな、ほっぽ、ありがとう」ナデナデ
ほっぽ「エヘへ」
レ級「ヲ姉チャンノオニギリハキレイナ三角形ダネ」
港湾「性格ガヨクデテル」モッシャモッシャ
~そして~
提督「ふー、くったくった」グデー
ヲ級「ヲ~……シアワセ……」グデー
ほっぽ「モウオナカ一杯」グデー
レ級「オイシカッタネ」グデー
港湾「大満足」ポンポン
提督「……なあ、みんな」
提督「楽しかったか?」
ヲ級「ヲ……」コクン
ほっぽ「オイシクテ、タノシカッタ」
レ級「ウン、ヤイタ石ノ使イ方トカ、オ父サン物知リデビックリシタ」
港湾「タノシカッタ、ソシテオ父サンガ言ッタ様ニ準備ガ大変デ、『ベラボウニ旨イ』御飯ダッタ」
提督「……そうか」
提督「ならよかったよ」ニコニコ
~焚き火を囲んでしばらく休憩後~
提督「さーて、食休みも終わったし、そろそろ帰ろうか」パンパン
ヲ級「ヲッ」コクン
港湾「ソウネ」コクン
ほっぽ「……」ウツラウツラ
レ級「……眠い」ウツラウツラ
提督「おっと、港湾、荷物を頼んでいいか?ヲ級はレ級を頼む」
ヲ級「ウン」
港湾「ワカッタ」
提督「ヨイショっと」ヒョイ
ほっぽ「ウーン、オ父サン?」
提督「家まで背負っていくから、ねてていいぞ」
ほっぽ「……ウン、アリガトウ、オ父サン」スピー
提督「ヲ級、港湾、そっちはどうだ」
ヲ級「大丈夫」ヒョイ
レ級「……ZZZ」
港湾「道具類、食ベ残シタ食材は持ッタ」
提督「よし、じゃあ」
提督「家に帰ろうか」
ヲ級「ウン」
港湾「カエロウ」
私達ノ家ニ
~帰宅後~
コンコン
提督「どうぞ」
ガチャ
ヲ級「ミンナ、ネタミタイ」
提督「そうか」
提督「ヲ級」
ヲ級「何?」
提督「今日はたのしかったか?」
ヲ級「……ウン」
ヲ級「タノシカッタ」
ヲ級「ミンナデ御飯ヲ準備シテ、ミンナデタベル」
ヲ級「スゴク、楽シクテ、美味シカッタノ」
ヲ級「ミンナデ御飯ヲタベルッテイウノハ、コンナニ素晴ラシイ事ナンダッテ、ヨクワカッタ」エヘヘ
提督「食事ってのは、日々の活力になる大切なモノだからな」ウンウン
提督「ところでヲ級」
ヲ級「何?」
提督「みんなで食べる素晴らしさは体験できたと思うから……」
提督「今度はこっそり食べる楽しさも体験してみないか?」ニヤッ
ヲ級「ヲッ?」
~十分後~
提督「できた」
提督「ほれ、ヲ級」つ旦
ヲ級「アリガトウ、オ父サン」
ヲ級「……?オ父サン、コレ、コーヒー?ソンナモノ、備蓄ニアッタッケ?」
提督「まあ、ためしにのんでみろ」
ヲ級「……?」ズズーッ
ヲ級「ヲ……?ナニコレ、コーヒーッポイ様ナ、ソウデモナイヨウナ……?」キョトン
提督「フッフッフ、これはなヲ級、『たんぽぽコーヒー』だ」
ヲ級「タンポポ?タンポポッテ、アノ花ノタンポポ?」
提督「その通り、たんぽぽコーヒーはたんぽぽの根っこを天日干してから炒ってつくる代用コーヒーの一種だ」
提督「あくまで代用コーヒーだからやはり普通のコーヒーとは色々違うのだが、
たんぽぽコーヒーはノンカフェインだからこちらの方が良いという人もいるんだ」
ヲ級「ヲー、ナルホド」ズズーッ
ヲ級「タシカニ、本物トクラベルト、違和感ガアルネ」
ヲ級「デモ、ワルクナイカナ、コーヒー自体滅多ニノメナイカラ」ホォ
提督「おっと、満足するのは早いぞヲ級」
ヲ級「?」
提督「みんなには内緒だぞ」つ缶詰
ヲ級「ア!ソレハチョコレートノ……」
提督「蓋を外してっと」パカン
提督「この状態で、缶をロウソクを使って下から加熱しながらかき回せば、チョコレートが溶ける」
提督「少々横着だが、まあ、ゆるしてくれ」クックック
ヲ級「アノ時ノホットチョコレートヲ思イダスネ」フフフ
提督「本当は牛乳がよかったんだが、まあ、今回もスキムミルクと水で代用だ」バッサバッサ
提督「出来上がったこの代用ホットチョコレートを、この代用コーヒーに混ぜ合わせて……」ツー
提督「ほら、提督特製カフェモカ“風"ドリンクだ」
ヲ級「ヲ父サン、ナニソレ」フフッ
提督「ハハハ、まあ、飲んでみてくれ」
ヲ級「ウン」ズズーッ
ヲ級「……アッ」
ヲ級「ヲイシイ」パァー
提督「代用コーヒーは、味自体はコーヒーに近いが、コーヒー特有の香りやコクといった物がないため、ブラックの様なコーヒーそのものが好きな人間の受けは悪い」
提督「だが、カフェオレなどのコーヒー風味の味付けが好きなら、混ぜるコーヒーの代わりに使ってもそれほど違和感がないそうだ」
提督「いつも皆のまとめ役を頑張っているヲ級へのささやかなプレゼントだ」
提督「ヲ級に喜んで貰えてよかった、こっそりたんぽぽコーヒーを作っておいた甲斐があったよ」ニコニコ
ヲ級「ヲ……」カァ
ヲ級「……」
ヲ級「ヲ父サン」
提督「うん?」
ヲ級「私、ヲ父サンガ、ヲ父サンニナッテクレテ、本当ニヨカッタトヲモッテル」
ヲ級「タトエ、コノ島ニヲ父サンガキタコトガ偶然ダトシテモ」
ヲ級「タトエ……イツカハ帰ッチャウトシテモ」
ヲ級「私ハ、ヲ父サンノ事ガ、ダイスキダカラ」
ヲ級「本当ニ、アリガトウ」
ヲ級「ヲ父サン」ニコ
提督「……」
ガチャッ
提督「ヲきゅ「アーーーーー!!!!」う?」
ほっぽ「ズルイ!!ヲ姉チャンダケナンカスゴクオイシソウナノノンデル!!」ダンダン
レ級「コノアマクテ、オイシソウナニオイ、ホットチョコレート!?オレモノミタイ!!」バンバン
港湾「コノ時間ニ、コノニオイ、キヅカナイ訳ガナイ、オ父サンギルティ、私達ノ分ヲ所望スル」ビシッ
提督「」アングリ
ヲ級「」アングリ
ヲ級「……プッ」プルプル
ヲ級「アハハハッ!ヲ父サンッタラ、鳩ガ豆鉄砲クラッタ様ナ顔シテル!オカシイ、ヲナカイタイ……アハハハ!」カラカラ
提督「……プッ」
提督「あはははは!!そういうヲ級だって、ほっぽ達が飛び込んできた瞬間、目をまん丸にしてたぞ?あっはっはっは」
「「アハハハハ!!」」
ほっぽ「ヲ、ヲ姉チャンガ爆笑シテル」ギョッ
レ級「微笑ンダリ、軽クワラッテルノハ見タ事アッタケド、コレハハジメテミタ」ビックリ
港湾「ド、ドウシタノ二人トモ?モシカシテオドロカセスギタ?」オロオロ
提督「はっはっは、まあ、なんでもないよ、そうだな、バレちゃったら仕方ない、皆で飲もうか」
ヲ級「ハァ、ハァ、コンナニワラッタノハジメテカモ……フフ、アリガト、オ父サン、私モ手伝ウヨ」
提督「よし、じゃあみんな、今日はみんなでもう少しばかり夜更かしと洒落込もうか」
ヲ級「隣ノ部屋カラマグカップ追加デモッテクルカラ」
バタン
<代用コーヒー?
<ナニソレー!
<良いか、これはな~~
ヲ級「……」
ヲ級「……フフ」クスクス
ヲ級「オ父サン、ダイスキ」ニコッ
~提督が漂着してからもうすぐ二ヶ月~
ほっぽ「オ父サン電光石火!」カタノウエ
提督「よしきた!」ゴウッ!!
ほっぽ「ハヤーイ!!」キャッキャッ
レ級「次オレー!!」
ヲ級(相変ワラズオカシナ身体能力)
ほっぽ「オ父サン!オ父サン!」
提督「どうした?」
ほっぽ「ミテテ!」トテトテ
[大木]
ヲ級(ヲ……?)
ほっぽ「…………」スゥー
ほっぽ「フン!」バギン!!
[大| |木]パカン
ほっぽ「ヤッタ!!デキタ!!」
ヲ級「ヲ!?」ギョッ
提督「おお、凄いなほっぽ!」ナデナデ
ほっぽ「エヘヘ」テレテレ
ヲ級(最近ホッポが妙ニ元気ガイイ、トイウカ、ヲ父サンノ影響ヲスゴクウケテルノハシッテタケド……)
ヲ級(前ハ……アンナ事デキタッケ?)
ヲ級「チョット、ステータスノゾイテミヨウカシラ……」ボソッ
ヲ級「……」ジーッ
北方棲姫ステータス
~ビフォー~
Level1
耐久500
火力170(172)
雷装0
対空160
装甲145
装備
中5inch単装高射砲
新型艦戦
新型艦爆
新型艦攻
~アフター~
Level150 ?(オヤコカッコカリ)
耐久5000 ?
火力1700 ?
雷装0
対空1600 ?
装甲1450 ?
装備
中5inch単装高射砲
新型艦戦
新型艦爆
新型艦攻
『提督』(←NEW!)
装備『提督』効果
・指揮下艦隊が絶対に撤退できる。
・指揮下艦隊が一定以上の状態で致死レベルダメージを食らうと食いしばり+轟沈ストッパーがかかる
・陣形を選択できる様になる
・基地、泊地、鎮守府に所属すると提督Levelに合わせて基地能力を向上させる(現在提督Level150)
・友好度に応じて艦隊の能力向上。
・チョコレートを食べると強くなる。
ヲ級「ヲ!?」ガタン!!
提督「どうした?」
ほっぽ「ヲ姉チャン?」
ヲ級「ナ、ナンデモナイ!」ブンブン
ヲ級(ヲヤコカッコカリ!?ナニソレ!?)
ヲ級(ヤバイ……多分、ヲ父サンノ影響でホッポガナンカスゴイ事ニ……)
ヲ級(ヲ……?『チョコレートを食べると強くなる』?)
回想
提督「チョコレートの缶詰皆で食うか」モグモグ
↓提督影響下+チョコレート効果遺伝
ほっぽ「ワーイ」モグモグ
↓ほっぽ管轄下+チョコレート効果遺伝
レ級「ウメェ」モグモグ
ヲ級「ヲイシイ」モグモグ
港湾「美味……」モグモグ
回想終わり
ヲ級「モ、モシカシテ……」ゴクリ
ヲ級(ステータス確認……)ジッ
レ級ステータス
~ビフォー~
Level 1
耐久 270
火力 130(157)
雷装 120(138)
対空 100
装甲 130
~アフター~
Level 150 ↑(オヤコカッコカリ)
耐久 2700 ↑
火力 1300 (1570 )↑
雷装 1200 (1380 )↑
対空 1000 ↑
港湾棲姫ステータス
~ビフォー~
Level 1
耐久 490
火力 180
雷装 0
対空 170
装甲 177
~アフター~
Level 150 ↑(オヤコカッコカリ)
耐久 4900 ↑
火力 1800 ↑
雷装 0
対空 1700 ↑
装甲 1770 ↑
ヲ級「やっぱり……ということは私も……?」
ヲ級「……」つ手鏡 サッ
ヲ級改ステータス
~ビフォー~
Level 1
耐久 160
火力 40(158)
雷装 0
対空 90
装甲 120
~アフター~
Level 150 ↑(オヤコカッコカリ)
耐久 1600 ↑
火力 400(1580)↑
雷装 0
対空 900 ↑
装甲 1200 ↑
ヲ級「」
ヲ級「ヤダ……ナニコレ……(困惑)」
ヲ級(私達ガコウナッタトイウコトハ、モシカシテ、ホッポ経由デ他ノ深海棲艦達モ影響ガ……?)
ヲ級(…………)
ヲ級(マサカネ)フラグピコーン
~北方海域にて~
T督「なんか知らんが、北方海域の敵硬すぎンゴォ!?しかもどんだけ砲弾叩き込んでもHP1で食いしばって沈まねぇし!?」
丁字「アイエエ!?行くたびに敵の陣形や配置がバラバラァ!?敵が倒し切る前に勝手に撤退しよる!?」
T督「クソッタレ!!北方海域に近づけねぇ!!」
丁字「早くいかねぇと如何に提督が筋肉モリモリマッチョマンなタフガイでも死んじまうぞ!」
T督「だが、現実問題として現状戦力では心もとないというか、ぶっちゃけムリポ」
丁字「運営バランス調整しろぉ!!訴訟も辞さねえぞ!!!(発狂)」
T督「クソッ、一時撤退して、横須賀鎮守府大将クラスの全戦力で押し切るぞ!!」
丁字「おう!他の提督と協力して聯合艦隊を百六十個艦隊用意してやらぁ!!」
T督「俺は各艦隊に報奨として備蓄してた各資源175万、バケツ3万6千個を全部開放する」
丁字「うちの倉庫は精々130万ってところだ、バケツも二万個しかねぇが、ツテとコネ(魔法のカード)を使えば更に百万資源は用意できる」
T督「まってろよ!提督!!」
丁字「かってにくたばんじゃねえぞ!」
~一方その頃件の提督は~
提督「ご飯出来たぞー」
ヲ級「ホッポ~?ヲ皿トッテキテー?」
ほっぽ「ハーイ!」トテトテ
レ級「ウマソウダナ、オ父サン!」
港湾「……zzz」スピー
提督「港湾起きろ、メシだぞ」
港湾「……オ父サン、アト5分」
提督「仕方ない奴だなぁ……」アタマナデナデ
港湾「フワァ~……」ムニャムニャ
メッチャ家族の団欒してた
これにて、中編の投稿をおわります。
15分程休憩を挟んだ後に、後篇の投下を始めたいとおもいます。
少々お待ちくださいませ。
お待たせいたしました。
そろそろ十五分経過いたしましたので、再開いたしたいとおもいます。
後篇もお楽しみいただけたら幸いです。
あと、当スレ、合いの手歓迎でございます。
~提督漂着から二ヶ月経過~
提督「……」アグラ
レ級「……ア、オ父サン何シテンノ?」トテトテポスン
*提督のあぐらの脚の上に座りました
提督「何、少し考え事をな」
レ級「ドウシタノ?オレニナニカ手伝エル?」アシパタパタ
提督「お前は本当にいい子だなあ」アタマナデナデ
レ級「エヘヘ……オ父サンノ為ナラナンダッテヤルカラ!!イッテミテ!!」キラキラ
提督「いやな……大したことじゃないんだが」ウーン
提督「風呂に入りたいと思ってな」
レ級「ドラム缶風呂ハアルヨ?」キョトン
提督「言葉がたりなかったな、あれはあれで味があって悪くは無いんだが……私や港湾レベルの体格だと若干手狭でな……」ポリポリ
提督「脚を伸ばしてのびのびつかれる湯船に浸かりたいと思って……」ハァ
レ級「ツクレナイノ?家ミタイニ」
提督「出来ないことは無いんだが……風呂ってのは、大量の水と薪が必要な娯楽だからなぁ……」
提督「切り倒した木をすぐに薪にできるわけじゃない上に、煮炊きにも薪はいる」
提督「ドラム缶風呂以上の大型風呂で実現可能な物はコストパフォーマンスが悪すぎるんだ」
提督「五右衛門風呂が出来れば一番なんだが、流石の私もゼロからの鉄鋼生産は門外漢だ」ウーン
*ドラム缶は漂着物
提督「ああ~温泉でもあればなああ」ハァ
レ級「ウ~ン、オレノ知ッテル温泉ハボッコボコニ沸騰シテテハイレルワケナイシナア……」
提督「やっぱりそう都合の良いもんは無いよなぁ……」ハァ
提督「……」
提督「……?」
提督「…………え、源泉あんのここ?」
レ級「ウン、山頂付近の洞窟カラ湧イテルケド、茹デ卵出来ルクライアツクテアブナイヨ?」
提督「ナイスだレ級!流石俺の娘(カッコカリ)!!大好きだぞレ級!!」
レ級「オ父サン、ソコマデイワレルトハズカシイ////」
~その後~
提督(温泉温泉温泉温泉温泉温泉温泉温泉!!!)ガシガシガシガシガシガシ!!!
ヲ級(掘削機ミタイ)
レ級「川ノホトリデ何ホッテルノ?」
提督「これはな、温泉の浴槽だ」
提督「ここに熱々の源泉を注いでから、適宜川の水と熱々の源泉を混ぜ合わせて調節するんだ」ガシガシガシガシガシガシ!!
レ級「へー」
提督「よっ!ほっ!」ポコンポコン
レ級「竹?」
提督「これはな、竹の節抜きという技法だ」ポコンポコン
提督「竹の中を水で満たしてから垂直に地面に向けてコンコンするとな、内部で節がぬけるんだ」ポコンポコン
レ級「へー」
提督「こいつをパイプ代わりにして、源泉を川まで運ぶ」ポコンポコン
提督「これを竹樋といってな、古来から使われてきた技術だ、途上国では未だに現役だぞ」ポコンポコン
提督「現地の技術水準に合わせた技術の事を『適正技術』といって、ODAを行う際はこれを意識しないといけないんだ」ポコンポコン
提督「例えば竹は成長が早い、もし壊れても材料の確保が容易で修理も簡単だからな」ポコンポコン
提督「ここの様な未開の地への設置物としてはこれが『適正技術』だ」
レ級「へー」
提督「みんなもやってみろ」
ヲ級「ヲ……」ポコンポコン
ほっぽ「タノシイ」ポコンポコン
港湾「……」ポコンポコン
レ級「オレモヤル」ポコンポコン
~そして~
提督「パイプも設置した、浴槽は作ってある。後は、お湯をながすだけだ、作業中にしておいた栓を外したから、もうすぐお湯がくるぞ」ドキドキ
レ級「マダカナ……」ドキドキ
ほっぽ「ハヤクキテ……」ドキドキ
ヲ級「ヲ……」ドキドキ
港湾「大キナ風呂タノシミ……」ドキドキ
竹パイプ<……
竹パイプ<……チョロ
竹パイプ<チョロチョロ
竹パイプ<ジャバー
提督「よっしゃー!!」ガッツポ
レ級「オ父サンヤッタ!(提督に抱きつく)」ガシッ
ほっぽ「ヤッタヤッタ!!」ピョンピョン
ヲ級「ヲー!!」パチパチ
港湾「オ風呂ー!!」ウキウキ
カポーン
提督「ああ~~気持ちいい~~」ザバア
提督「温泉最高だ~~」ハァー
提督「湯治って言葉は至言だな……これだけ気持ちよければ、怪我や病気も治るってもんだよ」
港湾「同意……ドラム缶風呂ハ私モセマクテ苦手ダッタカラ、ウレシイ、アリガトウオ父サン」フゥ
レ級「全員デハイッテモマダ余裕ガアルナ、オ父サン」
ヲ級「ヲ~……」ゴクラク
ほっぽ「ヒロイ!」パシャパシャ
*全員タオル巻いて入ってます、実際ケンゼン
レ級「ネエ、オ父サン」ザブザブ
提督「どうした?」
レ級「オネガイ、カナッタ?オレ、役ニタッタ?」
提督「……」
提督「おう、本当に有難うな、レ級」ナデナデ
レ級「ニシシ、ナラヨカッタ」
提督「レ級は、何か私にしてほしい事はあるか?」
レ級「オレ?」
レ級「ウーン……」
レ級「ナイカナ」
提督「そうか?何もないのか?私に出来る範囲なら叶えたいが……」
レ級「ウン」
レ級「オ父サンガソバニイテクレタラ、ソレデイイヤ」ニコニコ
提督「…………………………」
レ級「オ父サン?」
提督「…………………………いや」
提督「なんでもないよ」ニコッ
提督「お前は、本当にいい子だな」
提督「本当に……」
レ級「……?」
港湾「………………………」
~その夜~
ホウ ホウ
提督「……フゥ」コシカケ
提督「今夜は月が綺麗だ」
提督「…………」
???「オ父サンネムレナイ?」
提督「…………港湾か?」
港湾「…………」コクン
港湾「……トナリ、イイ?」
提督「どうぞ」
港湾「…………」トスン
提督「…………」
港湾「…………」
提督「…………なぁ、港湾」
港湾「…………なに?」
提督「…………二ヶ月、過ぎちまったな」
港湾「…………ソウネ」
港湾「…………スギチャッタ」
提督「…………ここに来てからの二ヶ月間は、本当に楽しかった」
提督「戦いも無く、タダホッポ達とのんびりと日々を過ごしてきただけだったのに……」
提督「……いや、だからこそか、あっという間に過ぎてしまった」
提督「穏やかで、楽しくて、満たされていた」
提督「お陰で、体と心が凄く軽くなった様な気がする、それこそ、遭難する前よりも」
提督「そう、完全に元気になった」
提督「……なって……しまった」
ザザー
港湾「……ズットオ父サンノ体調ヲミテキテ、ヒトツ確実ニナッタコトガアル」
港湾「……オ父サンガ、モウ大丈夫ダッテ事」ウツムキ
提督「…………」
港湾「…………」
提督「あー……なんでだろうなぁ……」ガシガシ
提督「あれだけ待ち遠しかった筈の完治なのに、いざ完治してみればあまり嬉しくない」
提督「何故だ?私の鎮守府への想いは、仲間達との絆ってのは、そんなに軽かったのか?」
提督「いや、それは違う、それだけはあり得ない事だ。ということはつまりだ……」
港湾「…………」
提督「つまり、ここでできた不思議な絆が、断ち切り難い程に重くなったんだ」
提督「……まいったなぁ、入れ込み過ぎたかなぁ」フゥ
提督「…………港湾は、どうおもう」
港湾「……一般論ナラ、オ父サンハ、鎮守府ヘ帰ルベキ、最初カラ、ソウイウ約束ダッタ」
港湾「シカモ、オ父サンハ人、私達ハ深海棲艦」
港湾「前提条件ガ、チガイスギル」
提督「…………」
港湾「…………デモ」
港湾「本音デイエバ、ズットココニイテホシイ、私ノ、私達ノオ父サントシテ、ココニ残ッテホシイ」
港湾「コノ二ヶ月ハ、イママデイキテキテ、一番ミタサレテイテ、一番タノシクテ、一番アタタカクテ、一番……」
港湾「……一番、幸セダッタカラ」
ザザーーー……
提督「…………」
港湾「…………」
港湾「ホッポガイテ、ヲ級ガイテ、レ級ガイテ、私ガイテ、ソシテ……」
港湾「ソコニ、オ父サンモイテホシイ」
港湾「帰ッテホシクナイ」
港湾「一緒ニイタイ」
港湾「マタ御飯ノ時ニ優シク起シテホシイ」
港湾「マタ抱キ締メテホシイ」
港湾「マタ名前ヲヨンデホシイ」
港湾「マタ、温カクテ優シイ手デ、頭ヲ、ナデテ……」
港湾「ナデテ……ホシイ」ポロポロ
提督「…………」
提督「…………」スッ
提督「…………」ナデナデ
港湾「ア…………」ナデナデ
港湾「…………」ナデナデ
港湾「…………」ナデナデ
提督「…………落ち着いたか?港湾」
港湾「…………」コクン
港湾「……アリガトウ」グシグシ
港湾「…………」
港湾「……コレハ、私ノワガママ」スクッ
港湾「コレ以上、オ父サンヲコマラセタクナイカラ、モウ寝ルネ」トテ トテ
港湾「オヤスミナサイ、オ父サン」
提督「…………おやすみ、港湾」
バタン
提督「…………」
提督(帰るべきだ、頭ではわかっている)
提督(頭では……わかっている……)
~数日後、横須賀~
T督「やっと準備が整った!!」
丁字「横須賀鎮守府大将級艦隊大連合軍、総勢160個連合艦隊、総艦娘数精鋭1920人全員集合!!」
丁字「昼夜を問わぬ波状攻撃で海路を切り開いて提督を助けに行くぞ!」
T督「出撃!!」
「「「「「オオオオオオ!!!」」」」」
~ほっぽ達の島~
ヲ級「大変!海ガ艦娘デ埋マル位ノ大軍勢ガコチラニムカッテル!!今レ級ト、港湾ガ迎撃シテル!!」
提督「馬鹿な!こちらは基本的に放置が大本営の基本戦略だぞ!?そんな大艦隊こっちに来るわけが……」
ヲ級「偵察シタラ先頭デ船ニノッテイル提督ガ総大将ミタイ、頭ガT形のヘンナ提督ダッタ」
提督「頭がT?T督か!?もしかしてアイツ、私を助けに!?」
ヲ級・ホッポ「!」
ヲ級「ア……」
ホッポ「エ……」
提督「だとしたら私が沿岸部でまっていれば、私を回収してすぐに撤退するはずだ迎撃艦隊を引っ込めて内陸部や別の島へ一時的に避難すればそれで終わる」
提督「……ほっぽ、ヲ級、今すぐ部隊を撤退させるんだ、そうすればこの乱痴気騒ぎは終わりだ」
ほっぽ「……」
提督「……ほっぽ?」
ほっぽ「……オ父サン、帰ッチャウノ?」
提督「……!」
ヲ級「ホッポ……」
ほっぽ「……」
ほっぽ「……ヤダ」
ほっぽ「…………ッ!!!」グッ
ほっぽ「ヤダヤダヤダ!!カエッチャヤダ!!カエルナ!!!オ父サン、カエラナイデ!!!」ガシィッ!
ほっぽ「オ父サンカエッチャ……ヒッグ……カエッチャ……ヒッグ……」
ほっぽ「ヤダァァァァ……」ポロポロ
提督「ほっぽ……」
提督(しまった……彼女達の孤独を甘く見すぎていた……軽々しく、お父さんなどとよばせて情をわかせるべきではなかった……)
ヲ級「……」スッ
ヲ級「ダメヨ、ホッポ」ダキシメ
ほっぽ「ヲ姉チャン……?」グスッ
ヲ級「『提督サン』ハ、人ダモノ、人ハ、人ノ世界ニ帰ラナイトダメナノ」
提督「……ッ」
提督(『提督サン』か……)ズキッ
ほっぽ「……」ウツムキ
ほっぽ「……ワカッテル……本当ハワカッテル」ポロポロ
ほっぽ「…………オ父サン」グッ
ほっぽ「………………」
ほっぽ「『提督』……」ポロポロ
ほっぽ「日本ヘ……」ポロポロ
ほっぽ「日本ヘ……カエレ!!!!」ポロポロ
提督(本当なら、今すぐ抱きしめて慰めてやりたい……だが、私にそれをやる資格はない……)
提督「……今までお世話になりました」ケイレイ
提督「さようなら」クルッ
ヲ級「……ア」
ヲ級「……サヨウナラ」ウツムキ
ほっぽ「…………サヨウナラ」ポロポロ
タッタッタ……
シーン
ヲ級「ホッポ……」
ほっぽ「……」グッシグッシ
ほっぽ「……」キッ
ほっぽ「『全指揮下深海棲艦ニツグ!!』」
~近海~
T督「アイエエ!?強すぎる!?なんだあのレ級と港湾棲姫は!?」
丁字「HP約3000と約5000なんてチートや!アイツラチーターや!艦これはFFとちゃうんやぞ!?」
レ級「ハッハッ、ヌルイヌルイヌルイ!!!オ父サンの方が万倍ツヨイゼ!!ソノ程度ジャココハヌケナイナ!!」
丁字「親いんのお前!?」
T督「マジか、まだ見ぬお義父さん!!娘さんをください!!」
レ級「意外ト余裕アンナテメーラ」
T督「提督ほどぶっとんじゃいねーが、これでも横須賀鎮守府所属大将だからな、第38艦隊!!主砲斉射!!」
丁字「鉄火場はなれてんだよ、第24艦隊!!航空機発艦せよ!!」
レ級「チィッ」バキン!ガキン!
T督「カスダメ!」
丁字「重ねていけ!カスダメでもダメージはダメージだ!!」
T督「おう!撃て!!」ドンドンドン
レ級「クッ」
港湾「レ級、前ニデスギ」バギン!!バギン!!
丁字「砲弾を爪でパリィしやがった!!」
T督「勘弁してくれよ!!」
レ級「スマン」
港湾「キヲツケテ、コイツラ巫山戯テル様デツヨイ、油断セズ、マワリト連携シテ……ン?」
T督「……」ジーッ
丁字「……」ジーッ
港湾「…………?」ドタプン
T督「デカイ(確信)」
丁字「圧倒的戦闘力だ(確信)」
港湾「……」ジトッ
レ級(シカシ、流石ニコノ数相手ジャ分ガ悪イ、ドッカデ撤退シナイト……)
『全指揮下深海棲艦ニツグ!!』
T督「なんだ?敵さんの無線?」
丁字「広域無線だな、傍受するまでもなく垂れ流しだ」
港湾(ホッポ?)
レ級(ドウシタンダ?敵ニモキコエルゾ?)
『近海ニテ戦闘中ノ全艦隊ハタダチニ戦闘ヲ中止シ撤退セヨ、敵艦隊丿本島へノ航路ヲアケヨ!!』
『繰リ返ス』
『タダチニ戦闘ヲ中止シ、敵艦隊丿本島へノ航路ヲアケヨ!!』
『撤退後ハ戦闘終了丿後ニ、各々丿判断デ基地へ帰還セヨ!!』
レ級「ハ!?」
港湾「ホッポ!?」
T督「おいおい、どういうこったこれは」
丁字「知らんが、戦闘中止命令?罠か?」
T督「さあ?おいおいレ級さんよお!戦闘中止命令でてっぞ?カエレカエレ!」
丁字「どうすんだ?逃げるならおわんぞ……?というかむしろ撤退してくださいお願いします」
レ級(ナンダ……ドウシタンダ……)
港湾「レ級……撤退命令……」
レ級「チィッ」
レ級「損傷艦ヲ優先シテ撤退開始!」
レ級「オイテメー!フザケタ頭ノテメー!」
T督「よばれてるぞ顔面河岸段丘」
丁字「どういう意味だてめえ、あと、ふざけた頭はお前だTヘッド」
レ級「一時間ダ、一時間後マデニ撤退ヲ完了スル、モシソノ間ニ襲いカカッテキヤガッタラ死ヌキデ抵抗シテ道連レニシテヤル」
T督(どうする)ボソボソ
丁字(待ちの一手、こちらに損無し、罠なら食い破るのみ)ボソボソ
T督(異論なし)ボソボソ
T督「願ってもない話だ、さっさとお帰りやがり下さいませ」ヒラヒラ
丁字「こちらも用事済ませりゃ撤退するから、さっさとひいてくだちぃ」ヒラヒラ
レ級「一々腹ノ立ツ奴等ダナ……!引クゾ……!!」
港湾「……撤退スル」コクリ
T督(見事な撤退の手並みだ)
丁字(まるで『提督』の撤退みてえだな)
~島の海岸~
提督「波が引くような見事な撤退だな、レ級も港湾もやるもんだ」
*提督の特殊効果、絶対撤退が発動してます。
提督「さあて、T督達がくるまでゆっくり狼煙でも上げてまつか」
提督「……」
提督「レ級と、港湾にも別れを告げたかった……ごめんな……」
~山中のログハウス~
ほっぽ「……」
ヲ級「……ホッポ、撤退成功ダッテ」
ほっぽ「……ウン」コクリ
ヲ級「スコシ、ソトニイルカラ……」
バタン
ヲ級「……外ノ空気デモスオウ」トコトコ
ヲ級「……ア、ソウイエバ帽子外シテナ」トコトコ
ヲ級「イッ!?」ガアン
ヲ級の帽子<痛え!?
ヲ級「ヲ~……」キゼツ
ヲ級の帽子「オイ!何気絶してんだ!しっかりしろい!」
ヲ級の帽子「…………」
ヲ級の帽子「チッ、世話のやけるガキ共でい」
ほっぽ「……」
ほっぽ「……」
ほっぽ「……ナニカ、タベヨウカナ」トテトテ
~キッチン~
ほっぽ「……」トテトテ
ほっぽ「……アッ」
[提督のカバン]
ほっぽ「……コレ、提督ノ」
『提督「ほっぽ、これはな、いざという時の非常食やらなんやらが詰め込まれたカバンだ」』
『提督「さーて何がはいってるかな」』
『提督「ナンデ!?本当にナンデ全部チョコレート!?」』
ほっぽ「……フフ」クスッ
ほっぽ「提督ガイナイナラ、ホッポガモラッテイイヨネ?」カチャカチャ
ほっぽ「オモエバ、コノチョコレートカラ、ハジマッタンダ……ヨイショ」フタヲパカン
ほっぽ「……」パクン
ほっぽ「……ウン、ヤッパリオイシイ」モグモグ
ほっぽ「……オイ……シイ」
『提督「ほら、ホットチョコレートだぞ」』
『提督「肩車だ!どうだ!」』
『提督「家を作ろう!」』
『提督「ほっぽも、お父さんってよんでもいいんだぞ!」』
ほっぽ「……アッ」ポロポロ
ほっぽ「……オ父……サン」ポロポロ
ほっぽ「……オ父サン……オ父サン……オ父サン!!!」ポロポロ
ほっぽ「ウアア……アア……アア……」ポロポロ
ほっぽ「アアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!オトオオオオオオオオオオオサアアアアアアン!!!!!!!」ポロポロ
???「うるせえ!!!」
ほっぽ「……エ?」
ヲ級?「ピーピー泣いてる暇があったら!テメェの気持ちをあのダボハゼ野郎にぶつけりゃあいいだろうがよ!!」
ほっぽ「ヲ姉チャン!?!?!?!?」ギョッ
ヲ級?「アイツが人だ?自分が深海棲艦だ?そんなこたぁしったこっちゃねえだろうが!!」
ヲ級?「アイツに迷惑?かけてやりゃあいいじゃねえか!それが家族ってもんだろうが!!」
ヲ級?「北方棲姫!!難しい事なんざ何もねぇ!!お前が思ったことを、思ったようにやりゃあいい!子供捨てて行く奴の迷惑なんざ知ったことかってんでい!!」
ヲ級?「お涙頂戴三文芝居はここまででい!!物語は笑って大団円が一番って相場が決まってんだよ!!」
ヲ級?「てやんでいべらぼーめい!後悔なんざ後で好きなだけすりゃあいい!!走れ!!今ならまだなんとかならあ!!」ビシィ!!
ほっぽ「……」ポカーン
ほっぽ「……」ハッ!
ほっぽ「タシカニソノトオリダ!!!デモオマエダレ!?!?」
ヲ級?「こまけえこたあいいんだよ!!ほれ、はやくしねえとヲ姉チャンが目を覚ますぞ!!」
ほっぽ「エ?」
ヲ級?「頑張れよほっぽ……!」
ヲ級?「……」
ヲ級「……」ハッ
ヲ級「……アレ?私ハ何ヲ?」キョロキョロ
ほっぽ「……ヲ姉チャン!!」
ヲ級「ホッポ?」
ほっぽ「ホッポヤッパリ、アキラメナイ!!!イッテクル!!!」ダッシュ
ヲ級「ホッポ!?マッテ!?ドコイクノ!?」オイカケ
ほっぽ「オ父サンノトコロ!!!」
ヲ級「エエエエ!?マッテ……ヲッ!?」ガアン
ヲ級の帽子<痛え!?
ヲ級「鴨居ニアタマヲ……」ピーヨピーヨ
ヲ級「マ、マッテ!?」フラフラ
~島の海岸~
提督「そろそろかな」
丁字「あの意味深な狼煙……この辺か……?あっ!!」
T督「あの筋肉モリモリマッチョマンなシルエット……居た!!提督だ!!」
丁字「提督!!おーい!!提督!!」
提督「おーい!!ここだー!!」
T督「まったく、いつぞや助けてもらった借りはかえしたからな!」
丁字「資源がカラッ欠だ、帰ったらおごれよ馬鹿野郎」
提督「ああ、すまん」
提督(ほっぽ達……無事かな?レ級達は逃げられたかな?)
ガサガサ
提督「うん?」
ほっぽ「……ハア、ハア!間ニ合ッタ!!」ガサァッ!
提督「なっ!?!?!?(ほっぽ!?)」
ヲ級「ホッポ!ダメ!!」ガサァッ!
提督(ヲ級まで!?ええい!?)
T督「深海棲艦!?」
丁字「総員構え!」
提督「撃つな!!」サエギリ
T督「なにしてんだ提督!!どけ!!」
丁字「気でも狂ったか!?」
提督「く……」チラッ
ほっぽ「……ッ!」ギュッ
ヲ級「ヲ……」ウルウル
提督(ど、どうしよう)
提督「違う、この子達は深海棲艦じゃないんだ(考えろ!考えろ!)」
丁字「はぁ!?」
T督「じゃあなんだと言うんだ!」
提督「こ、この子達は……この子達は……」
(その時……提督に電流走る!)
提督「この娘達は……私の隠し子だから……!!!(錯乱)」
T督( ゚д゚)
丁字( ゚д゚)
提督「お前ら私の娘だよな!?なっ!?(ヤケクソ)」
ほっぽ「オ父サン!オ父サンハ、ホッポノオ父サン!!」ダキツク
ヲ級「ヲ父サン……ウン、ヤッパリ私モヲ父サンガイイ」ポッ
丁字「いや、どうみてもヲ級……」
提督「これただの帽子だから!」スポッ
丁字「ファッ!?」
T督「外れんのそれ!?」
提督「だからこんなもんはポイーッで!な!ただの女の子だろ!?な!?」ポーイッ
ヲ級の帽子<おいい!?何しやがる!?
丁字「その幼女は北方……(喋った?)」
提督「ちげーよ!この子はあれだよ、北方(きたかた)ほっぽちゃんだよ!私の苗字北方(きたかた)だから!私の娘だから!」
T督「お前それはいくらなんでも強引じゃ……」
提督「私の娘だっていってんだろいい加減にしろ!!ザッケンナコラー!!」バリバリ(筋肉で服が破けた音)
T督「アイエエ!?」
丁字「アババババ……!?」
提督(本気モード)「此処に深海棲艦はいなかった、イイね?」
丁字・T督「アッハイ」
提督「こうして、横須賀鎮守府元帥という拳力を使って、なんとか(私の世間体へのダメージ以外に)事なきを得ることに成功したのだった」
提督「二人は、隠し子を認知したのだと強弁してゴリ押した。今思えば孤児を養子にしたとでも言えば良かったと後悔したが、後の祭りだ」
提督「ちなみに丁字とT督には後で事情を話して土下座して謝ったら許してもらえた、大笑いされた」
提督「そして、今日なんとか鎮守府に帰還することが出来たのだ」
~横須賀鎮守府~
提督「ただいま」
扶桑「提督ーー!!!」ガシィッ!
山城「無事で良かったーーー!!!」ガシィッ!
提督「ご心配をお掛けしました……」
扶桑「本当に心配させて!生きた心地がしなかったんですよ!!」
山城「本当にもう……うん?そっちの人は誰?」
提督「えっと、その、実は」
ほっぽ「ホッポハ北方(きたかた)ホッポ!オ父サンハホッポノオ父サン!」
ヲ級「私ハホッポ姉デス、オ父サン、コノ人ハ?」
扶桑「お父さん……?提督の名字……?(ハイライトオフ)」ピシィ
山城「しかも、二人?(ハイライトオフ)」ピシィ
提督「え、いや、違う、お父さんって言うのは……」アタフタ
ほっぽ「オ父サンホッポ達ノオ父サンニナッタンジャナイノ!?(ハイライトオフ)」ピシィ
ヲ級「ヲ!?」ピシィ
提督「アイエ!?」
扶桑「散々人に心配させておいて……」ワナワナ
山城「自分は一体何処でナニやってたんですかねぇ……」ワナワナ
提督「え、ちょっと、まって」
ほっぽ「オ父サン……ホッポ達ヲ捨テルノ……」ワナワナ
ヲ級「ヲ……」フルフル
提督「いや、だから、そのね」
ドタドタドタドタドタドタ
バーンッ!!
大淀「提督ーーー!!!!」
長門「貴様何やらかしたーー!!!」
提督「ふぇっ!?」
大淀「大本営になんか知らないけど恐ろしく強いレ級と港湾棲姫が来てるんですよ!!」
大淀「そのレ級が父サンヲカエセ!!って首相に泣きながら詰め寄って大変なんです!
大淀「しかも付き添ってきた港湾棲姫とかもう強すぎてダメージが通らないから誰も何も出来ません!!首相がストレスで死にそうですよ!?」
提督「ファッ!?」
大淀「見てください!!」つiPad
~中継~
レポーター「国会議事堂に押し入り首相を捕まえた深海棲艦は、今も首相と押し問答を繰り返しています!音響さん!会話を拾えますか!?」
音響「行けます!!マイクチェックワンツー!!ゴー!!」カチッ
レ級『オ父サンドコオオ!!!ウワーン!!!首相サン!!オ父サンカエシテヨオオオ!!!』
首相『いやだからね、私は君のお父さんのことをしらないんだってば』
レ級『名前は『提督』ダヨ!!オレノ、オ父サンハ、横須賀鎮守府の提督である『提督』ナンダッテバ!!』
首相『ええ!?あのチョコレート提督の!?深海棲艦の隠し子!?!?』
レポーター「今、聞いてはならない言葉が聞こえた様な……」
特殊部隊長「狙撃班何やってる!対深海棲艦用アンチマテリアルライフルはどうしたんだ!?」
隊員「ダメです!!あの爆乳大要塞に爪でパリィされて一発も通りません!!」
港湾『税金ノ無駄』ガキン!!バギン!!
港湾『オ父サンノ投石ノ方ガヨッポドツヨイ』ガキン!!バギン!!
港湾『オ父サン、中継見テル?ミテルナラサッサトムカエニキテ、ホッポ達ダケツレテッタノ、私オコッテルカラ』ガキン!!バギン!!
[iPad]<オトーサーン!ビエエン!!
<ハヤクキテオトウサン
提督「」パクパク
長門「それだけではないぞ!貴様をおって数千体の深海棲艦が単冠湾に押し寄せているんだ!!
長門「現地の提督が『早く引き取ってくれ!!』って半泣きだ!貴様一体なにやったんだ!!」
提督「ファッ!?」
提督「……アッ!!」ハッ!
『撤退後ハ戦闘終了丿後ニ、各々丿判断デ基地へ帰還セヨ!!』
↓
『基地ヘ帰還セヨ』
↓
『基地』
提督「……」チラッ
ほっぽ「……」←北方海域方面最高指揮官『基地型』姫級深海棲艦(ゲージ持ち)
提督(あ、あの命令の『基地』ってほっぽ自身の事かぁー!?)ガビーン
大淀「提督!!」
長門「聞いてるのか提督!!」
扶桑「提督!!」
山城「提督!!」
ほっぽ「オ父サン!!」
ヲ級「ヲ……」ウルウル
提督「……」
提督「…………」
提督「…………………あ!!UFO!!」ビシィ
大淀「そんな古典的な手で騙せると……!!」
ヲ級の頭の上にいた何か「このダボハゼ野郎!!島に俺を投げ捨ててほっていくんじゃねーよ!!後、レ級と港湾をつれてきてやったからな!!」フワフワフワ
大淀・長門・扶桑・山城・ほっぽ「!?!?!?!?!?」ガンミ
提督「ε≡≡ヘ(;´Д`)ノ」
大淀「あ!?」
長門「しまった!!」
扶桑・山城「待てぇ!!!」
ほっぽ「待ってぇ!!」
大淀「待ちなさい!」
長門「待つんだ提督!」
ヲ級「ヲ!?」オロオロ
テイトクガニゲタゾー!! オエー!!
提督「アイエエエエエエ!?誤解だぁぁぁ!!誰か助けてぇ!?」
艦!!
これにて終了でございます。お付き合いくださった皆様方、ありがとうございました。
もしよろしければ、こちらもどうぞ、1の過去作でございます。
今作の主人公の『提督』の過去編でございます
処女作故に拙い出来でございますが、楽しんでいただけたら幸いです。
【艦これ】劇糖バレンタイン!?提督脂闘編?【SS】
【艦これ】劇糖バレンタイン!〜提督脂闘編〜【SS】 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1442412007/)
あと少しだけ、短い『ヲマケ』がございますが
これは過去作のネタバレも含んでおりますので
明日の夜にでも投下させていただきます。
それでは、本日は本当にありがとうございました。
ヲマケ(注意、過去作のネタバレ?含む)
~提督漂着から一月半が過ぎた頃~
ほっぽ「オ父サン、コレ読ンデ」
提督「昔話の絵本?そんなもんあったか?」
ほっぽ「今朝ナガレツイテタ荷物にハイッテタ」
提督「なるほど……なになに『ふうきみそ』?どんな話だ?」
ほっぽ「ワクワク」
提督「えーっと、『昔々、あるところにとっても要領の悪い御坊様がいました』」
~『ふうきみそ』~
『その御坊様はいつもいつも要領が悪く失敗ばかりしていましたが、とても人柄がよく、村人には大層愛されていました』
〈再現VTR〉
村人「ふーむ、あの御坊様はドジだけどとてもいい人だよなあ」
村人「法事も、葬儀も、殆どお金が出せなくても嫌な顔一つしねーだ」
村人「何かお礼してーだよ」
『そんなある日、法事をすませてくれた御坊様に、とある貧乏な婆さんがせめてものお礼にと、家でつくった『フキ味噌』を出したところ、御坊様は一息で全てを食べてしまいました』
御坊様「……!!」ガツガツ
婆さん「あらあら、そんなにがっついて、フキ味噌が大好きなのね」ニコニコ
『しかし、これはフキ味噌が大好物だからではありません。実はこの御坊様、フキ味噌が大嫌いだったのです。
『ですが、折角のご厚意を無下にはできないと、人の良いこの御坊様は死ぬ気でフキ味噌を掻き込んでいただけなのです』
御坊様(不味い不味い不味い不味い不味い不味い不味い!!!!)ガツガツガツ
御坊様「ご、御馳走様でした……ウップ」カラン
『しかし、辛さを見せず、耐えきった御坊様に更なる試練が訪れます。』
『なまじ凄まじい精神力で耐えきってしまったが故に、お婆さんはフキ味噌が大好物なのだと思い込んでしまったのです。』
『これは良いことをしったと思った婆さんは、村中の檀家に『御坊様は吹き味噌が死ぬ程好きだ』とふれまわりました。』
『そして、このお婆さんの善意100%の行動が、御坊様を地獄へと突き落とします』
御坊様(気持ち悪い……まだ一件しか回ってないけど、謝って後は明日にしよう……)フラフラ
お婆さん「【緊急】御坊様はフキ味噌が大好物【速報】っと」カタカタターンッ!!
村人A「マジデ!?ソースは!?」カタカタ
お婆さん「目の前でガツガツ食ってた」カタカタ
村人B「畑耕してる場合じゃねえ!今から村中のフキ味噌を集めるぞ」カタカタ
村人C「おk、俺隣町から買ってくる」カタカタ
『翌日、御坊様をまっていたものは、フキ味噌、フキ味噌、またフキ味噌、あっちにいっても、こっちにいっても、フキ味噌しかありません』
『そして、人の良い御坊様は、その度に死ぬ気でフキ味噌を掻き込みます』
『しかし、途絶えることの無いフキ味噌の乱舞、『ゴールドエクスペリエンスフキ味噌レクイエム』を前に、ついに御坊様は倒れてしまいました』
御坊様(わ、私は何度フキ味噌を食べるんだ!?次はだ……誰から……ど、どこで『差し出され』るんだ!?私は!私はッ!)
御坊様(私にそれを食わせるなーーーーーーー!!!!)
御坊様「」バタンキュー
村人「御坊様!?」ギョッ
『こうして、この村のフキ味噌騒動は終わりました』
『御坊様が身を呈して示して下さったように、いくら気に病むからとはいえ、時には他人の善意を断る事も必要です。皆も気をつけましょう』
提督「『おしまい』」
ほっぽ「オー」パチパチ
ヲ級「ヲー」パチパチ
レ級「オモシロカッタ」パチパチ
港湾「為ニナル話」パチパチ
提督「……」
ほっぽ達「?」
提督「……」ポロポロ
ほっぽ・ヲ級・レ級・港湾「「「「!?」」」」ギョッ
ほっぽ「オ父サン!?」アセアセ
ヲ級「ヲ父サンドウシテナイテルノ!?」アセアセ
レ級「オ父サンドコカイタイノ!?」アセアセ
港湾「大丈夫オ父サン!?」アセアセ
提督「大丈夫……どこも痛くはないんだ……ただ……」ポロポロ
提督「ただ……この御坊様が、他人の気がしなくて……」ポロポロ
ほっぽ達「??????」
*提督サンの元ネタノ人
ヲマケ2 次回作?
北方棲姫が人類側へ寝返った為に戦力が空白化した北方海域、そこに、深海棲艦側の新たな指揮艦が着任する。
南方棲戦鬼(以下なんぽ)「ドーモ、南方ッテカイテルノニ、北方島ニ左遷サレタ新指揮官デス」
なんぽ「……」
なんぽ「ザッケンナコラー!!」
南方から北方へ左遷されてやってきた新指揮官、北方南方棲戦鬼、基地型ですら無い彼女の基地運営は困難を極めた。
なんぽ「アイエエ!?指揮下ノ深海棲艦皆裏切ッテンジャン!?索敵要因ハ!?輸送要因ハ!?」
部下「部下ハ私ダケデスネ」
なんぽ「」
頼んでもいないのに襲いかかってくる七難八苦に七転八倒しながら、なんぽちゃんの戦いは続く。
なんぽ「イベント海域ッテナンジャー!!私トオマエダケデソンナモノ参加デキルワケネーダロタコ!!」
部下「デモ艦娘一杯キテマッセ姉御!!」
なんぽ「」
鬼級の誇りにかけて、縦横無尽東奔西走するなんぽちゃん、だが、彼女の受難は続く。
ほっぽ(LV150)「ヤルノ?」シュッシュッ
なんぽ「マジ勘弁シテクダサイ、シンデシマイマス」ドゲザ
部下「姉御ォ(涙目)」
頑張れなんぽちゃん!めげるななんぽちゃん!君の苦労はいつか報われるはずだ!(希望的観測)
なんぽ(in北方島温泉)「……」
なんぽ「……」
なんぽ「ソウダ、リクルートシヨウ」
ながされて北方島外伝、ほっぽうなんぽ奮闘記、なんぽちゃんは果たして幸せになれるのか!?まて、続報!!
* *
* + うそです
n ∧_∧ n
+ (ヨ(* ´∀`)E)
Y Y *
以上をもちまちして、全ての投下を終了させていただきます。
ここまでお付き合いくださった皆様方、ありがとうございました。
大変ありがたい事に後日談を希望される方がおり、作者冥利に尽きる思いでございますが
申し訳ないのですが、私は全て書ききってから投下するタイプの人間でございますので
後日談については、未定、とだけ告げさせて頂きます。有難うございました。
それではまたどこかで
このSSまとめへのコメント
面白かった