兵士「えっ、ハンバーガーを作るんですか?」 (30)

MGS5:TPPのネタss

ネタバレ、キャラ崩壊注意

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兵士「ハンバーガーを作れって?なんでそんなものを?」

カズ「コードトーカが食べたいといったんだ。なんとか作れんか?」

兵士「いや作れないわけではないですけど……味は保障できませんぜ?」

カズ「それでいい。とにかく作ってくれ」

兵士(しかしあの爺さんがハンバーガーが食べたいというなんて……ちょっと意外だ)

【数日後】

兵士「急に呼び出してどうしたんですか?」

カズ「……日本語を使え。オセロットに聞かれるのは少しまずいからな」

兵士「は、はあ……」

カズ「いいか?お前に極秘任務を与える。お前にしかできん事だ」

兵士(なんだ?スパイの洗いだしか?)

カズ「……日本の和牛を購入してこい」

兵士「すみませんもう一度お願いします」

カズ「和牛だ、黒毛和牛だったら特に質は問わん買ってこい」

兵士「……は?」

兵士「なんでそんなものを買うんですか?」

カズ「前にあの爺さんにハンバーガーを作っただろ?」

兵士「ああ、適当に作ったあれですか」

カズ「爺さんに酷評されたし俺も実際に食べてこう感じた……俺たちが食べたアメリカのハンバーガーの味には程遠いということに!」

兵士(俺アメリカ行った事もハンバーガーも食べた事もないんだが)

カズ「ハンバーガーにうるさいと豪語してこんなもんしか出せなかった事に俺は激しく後悔した!」

兵士(いや、それより大事な事があるだろ!)

カズ「まずマザーベースにあるアメリカの軍用食より少しマシな程度の食料庫には期待できん!質の高いものを俺たちで用意しなければならない!」

兵士「……で、黒毛和牛と」

カズ「そうだ!お前の抜けた穴は捕虜のリストをいじってごまかしておくから今すぐ日本に向かって黒毛和牛を買ってこい!」

兵士(ばれて追い出されない事を祈ろう……)

【動物保護プラットホーム】

スネーク「……なあカズ」

カズ『どうした?突然無線で呼んで?』

スネーク「なんとなく俺が捕まえた動物達を見に来たんだが……」

牛「モー、モー」

スネーク「なんで牛がいるんだ?俺がフルトン回収した覚えはないんだが……」

カズ『あー、そのー。例の保護を依頼した奴らが一時的に預かって欲しいと言われてな。結構珍しい牛みたいだ』

スネーク「どう見ても食用牛にしか見えないんだが……」

カズ『まあ、細かい事は気にするな!どうせすぐ(加工されて)いなくなるからな!』

スネーク「なんだが怪しいが、まあいい。それよりヘリを呼んでくれ」

カズ『了解した』

兵士「いや、俺が解体するなんて聞いてないですよ?」

カズ「仕方ないだろう。俺とコードトーカを除けばお前しか知らないんだから」

兵士「せめて研究開発班の誰かを呼びましょうよ」

カズ「無理だ。あいつら銃器の方に頭が行き過ぎて料理なんて何も考えてないからな」

兵士「はあ……9年前は良かった」

カズ(ドリトスとペプシの作り方誰か持ってないかな……)

【数日後】

兵士「で、どうでしたか?」

カズ「……ダメだ!まだあの味には程遠い!」

兵士「食べられないどころか美味い方なんですがねえ。余ったのを戦闘班に配ったらあっという間になくなりましたよ」

カズ「爺さんにもあの味には程遠いと言われた……」

兵士「というかせっかく持ってきた黒毛和牛を何故ちょっとだけしか入れないようし指示したんですか?」

カズ「いやあんまり入れすぎると赤字に……」

兵士「ん、赤字?」

カズ「いやいや!なんでもない!気にしないでくれ!」

「いいや、俺は結構気にしているんだが」

カズ「げっ!お前は!」

兵士「お、お疲れ様ですオセロットさん!」

オセロット「詳しく聞きたいんだが。端数ではあるがGMPが消えたの理由についてをな」

カズ「お、俺は知らん!何も知らんぞ!」

兵士「あっ、俺指令に黒毛和牛買ってこいと言われました」

カズ「ちょっ!?何故バラした!?」

兵士「いや、この人に嘘は言えないでしょう」

オセロット「いい判断だ。……で、なんでそんなことに使ったのか教えてもらおうか?」

カズ「」

オセロット「ハンバーガーを作っていたら自分のヘソクリじゃ足らなくなったと……。あとちゃっかり自分のハンバーガー店の新商品の製作もここでやってたというわけか」

カズ「し、しょうがないだろ?輸送コストも馬鹿にならないし調理器具も一新してしまったんだ!」

兵士(なんで計画してやらなかったんだろう……)

オセロット「いや、額が額だしこんな理由で指令を処罰するのもアレだから余り大きくはしない。ただし次やったらボートで出て行ってもらうが」

カズ「そんな!」

オセロット「あとそこのお前」

兵士「は、はいっ!(やべ、クビか?)」

オセロット「お前に少し頼みがある」

兵士「……はい?」

オセロット「スネーク。新しく食料開発班を設立した」

スネーク「すまん、なんだって?」

オセロット「食料開発班だ。食料の自作と購入、それらを使った料理を作る専門の班だ」

スネーク「そんなものわざわざ班を作らなくてもいいだろう」

オセロット「いやそろそろ人数も多くなってきたんだ。そろそろ食事の質も考えてもいいとは思わないか?」

スネーク「俺は今のままでもいいとは思うんだが……」

オセロット「本当か?兵士達は今の食事に嫌になってるようだ。士気も下がりつつある」

スネーク「……そういえば最近はアメリカのレーションしか食べてないな」

オセロット「実際に任務に向かう戦闘班にアメリカの軍用食の代わりに別の食事を与えたら成功率が20パーセントぐらい上がっている」

スネーク「なんだと?そんなに上がるものなのか?」

オセロット「それ程食事は重要なことなんだ」

スネーク「うーむ、まあ兵士の士気も維持することも大事だからな。わかった、兵士をフルトン回収すればいいんだろう?」

オセロット「いや、ボスの潜入には直接関わらないからな。他の班からセンスが良さそうなのをいくらか引き抜いた。とりあえず最初はそいつらだけでなんとかする予定だ」

スネーク「そうか」

【数週間後】

カズ「食料開発班に回されたらしいが調子はどうだ?」

兵士「はっ、軍用食から班で調理したものに変えたところ士気が大幅に上がりました。暫くボスがマザーベースにこなくても維持できると思います」

カズ「そうか。そういえばオセロットはどうしてる?ここと諜報班両方に顔を出しているみたいだが」

兵士「夜こっそり涙を流しながら飯食べてました。『ようやく俺の拷問より辛い拷問が終わったんだ!』と叫んでいました」

カズ「ああ……あいつ毎月GMPの会計で徹夜してるからなあ。ストレスでよく壊れなかったもんだ」

兵士(会計士とか雇えよ)

兵士「……で今度はどんなハンバーガーを作るんですか?」

カズ「よくわかったな」

兵士「時折こっちの班のスタッフがいなくなるので指令が呼んでいるのかと思って」

カズ「ああ、そうだ。爺さんを一般モニターにしていい感想を貰ったものはバーカミラーズで売るようにしているんだ」

兵士(色々と大丈夫か?)

カズ「これまでに作ったハンバーガーはミートの中身を変えているんだがいかんせん豚肉と牛肉の種類と混ぜる割合を変えるだけでマンネリ化している」

兵士「はあ」

カズ「そこで今回はいっそのこと羊肉を使おうと思うんだ」

兵士「環境保護プラットホームのあいつらを潰すんですかい?NGOが黙ってませんよ?」

カズ「いやいや、そんな事はしない。丁度良さそうな羊がこのマップにいるみたいなんだ」

兵士「……ここってボスが頻繁に潜入しているところじゃないですか。まさか」

カズ「お前にはそこにいる羊を獲りに行ってもらいたい」

兵士「」

【アフガニスタン】

スネーク「カズ?カズ!」

カズ『おっとスネーク!?どうしたんだ?今回はフリーの潜入だろ?』

スネーク「最初から基地の警戒度が高いんだが何か知らないか?」

カズ『なんだと?何か手がかりはないか?」

スネーク「敵兵が羊を追いかけている不審者を見かけたらしい。どういう事だ?」

カズ『気のせいだろう』

スネーク「なんだと?」

カズ『きっとその敵兵はPTSDを起こしているだろう。心配ない、お前ならやれるスネーク』

スネーク「あっおい!……切れた」

/メエエエエエエエッ!\

スネーク「カズ!カズ!フルトン回収使っている奴がいるんだが一体誰だ!」

カズ『知らんっ!』

【数週間後】

コードトーカ「……美味いっ!これぞ青春の味!」

カズ「そうだろう、そうだろう。前の羊肉を使ったハンバーガーの時に爺さんに言われた一言で目が覚めたんだ。添加物たっぷりのバーカこそあの俺たちが愛したアメリカの味だと!」

コードトーカ「そうか……(色はアレだが)」

カズ「俺はこのハンバーガーで各国の食事問題を解決して世界を統一する!『アメリカによる平和(パクスアメリカーナ)』ならぬ『ハンバーガーによる平和(パクスハンバーガーナ)』だっ!」

コードトーカ「ぱくす、はんばーがーなぁ!?」

カズ「そうだ!スカルフェイスの奴は……」

コードトーカ「まてまてまて。お前はこれで『ハンバーガーによる平和』を目指すのか?」

カズ「そうだが、何か問題か爺さん?」

コードトーカ「……いやこのハンバーガーも美味い事は美味いんだが……その」

カズ「何だ!?」

コードトーカ「お前の後ろの奴が作ったハンバーガーの方が美味いんだよなあ……」

カズ「」

兵士「えっ、俺!?」


こうしてカズヒラ・ミラーが掲げた『ハンバーガーによる平和』は脆くも崩れ去っていったのだった。

END

【オマケ】

クワイエット「……」

兵士(脱走するこの女兵士をどうにかしろと言われたんだがどうすりゃいいんだろうか……)

兵士「……物で釣ってみるか」

クワイエット「……」

兵士「とりあえずハンバーガーを」ゴトッ

クワイエット「……?」


〜回想〜

モブA「いやーマジで美味いなこのハンバーガー!」

モブB「あの捕虜には勿体無い位だな!」

モブA「いやあいつ光合成するからいらないんじゃないか?」

モブB「それもそうか!」

クワイエット「……」

クワイエット「……!」ガタッ

兵士「……うわっ!?」

クワイエット「……」モグモグ

兵士「以外と好印象か?」

クワイエット(美味しい……)

【数週間後】

クワイエット「……」

スネーク「あれから脱走したという噂は聞かなくなったらしいな」

オセロット「そうだな」

兵士「おーい!飯だ!」

クワイエット「……!」ガタッ

スネーク「……」

オセロット「……」

【ある日】

イーライ「おらっ!」ブンッ

スネーク「ふんっ!」CQC

イーライ「うわっ!くそっ!」ダダッ

兵士「……またですか?」

スネーク「ああ、まただ。あいつをなんとかできないか?クワイエットの時みたいににハンバーガーで釣るのはどうだ?」

兵士「いえそんな偶然何度も続かないかと」

スネーク「やって見なきゃわからんだろ。とりあえずやって見てくれ」

兵士「はあ……」

【翌日】

イーライ「スネーク!」バッ

スネーク「くそっ!またか!」

兵士「イーライ!飯抜きにするぞ!」

イーライ「……!」ピタッ

スネーク「!?」

イーライ「……くそっ」

スネーク「……ハンバーガーの力は凄いな」


END

終わり。依頼化してくる。

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