マリオ「何十年も前だな…俺とお前が配管工の掃除していた時…」

マリオ「キノピオが姫をさらった亀を倒してくれって…」

マリオ「あの時は…びっくりしたなぁ…」


マリオ「…それから何度もクッパは姫をさらって」

マリオ「ワリオも出てきて」

マリオ「マスターハンドっていう手袋がスマブラに参加してくれって言って」

マリオ「ヨッシ―に育てられて」

マリオ「デイジー姫も助けて」

マリオ「カートで競争して」

マリオ「お前が主役になって」

マリオ「逆に姫に助けられて」

マリオ「他者共演もして」

マリオ「運動もしたなぁ…」

マリオ「でもやっぱ俺はただ１人の弟のお前と話す時間が楽しくて」

マリオ「嬉しくて」

マリオ「…助けられて…」


マリオ「…」

マリオ「…みんな…俺を置いて先にいってしまった」

マリオ「早かったなぁ…時が経過するのは」

マリオ「お前はどうだ？ルイージ」



マリオ「……」

マリオ「何度もゲームで死んじゃった俺がさ」

マリオ「もうこんな体になっちまって」

マリオ「馬鹿みたいだよな…ハハ…」



マリオ「…また…あいつらと戦いたいなぁ…戦場で…終点で…」

マリオ「あの時は楽しかった…」


マリオ「…楽しかったなぁ…」

マリオ「……」


マリオ「…話すことは…沢山あるのに…」

マリオ「…詰まっちゃうなぁ…」



マリオ「………スーパーヒーローがみっともないな…姫に叱られちゃうよ」

マリオ「……」



マリオ「今年で…３０周年…だったか？」

マリオ「この世界と…別の世界は時間の経過が違うと言ったのは…」


マリオ「あれ…誰だっけ」

マリオ「…思い出せない…」


マリオ「……」



マリオ「なぁ、返事してくれよ」




　　　　　　　　　　「ルイージ…」

マリオ「あぁ…もう俺も無理か…」


マリオ「みんな…すぐいくよ」


マリオ「なんたって…俺は残機のおかげで引き継いでくれるマリオがいる」


マリオ「安心だ…」

マリオ「…こうやって…」



マリオ「日差しを浴びながら…」



マリオ「目を閉じるのは…」



マリオ「…気持ちいい…思い残すことはない…」

マリオの手が


膝に置かれた瞬間


キノコ王国から







英雄が消えた