【艦これ】提督と艦むすの鎮守府での四方山話9 (1000)

※基本建造(鎮守府所属新キャラ追加)なし。話を回すためのキャラ登場はあります
※基本、ヤマなしオチなしの四方山話
※過度の雑談等はお控えください。


前スレ
【艦これ】提督と艦むすの鎮守府での四方山話【ネタ募集】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1391103396/)
【艦これ】提督と艦むすの鎮守府での四方山話2【ネタ募集】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1398896767/)
【艦これ】提督と艦むすの鎮守府での四方山話3【ネタ募集】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1404658352/)
【艦これ】提督と艦むすの鎮守府での四方山話4【ネタ募集】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1409986377/)
【艦これ】提督と艦むすの鎮守府での四方山話5【ネタ募集】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1416847827/)
【艦これ】提督と艦むすの鎮守府での四方山話6【ネタ募集】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1421168685/)
【艦これ】提督と艦むすの鎮守府での四方山話7 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1425485092/)
【艦これ】提督と艦むすの鎮守府での四方山話8 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1429944443/)
【艦これ】提督と艦むすの鎮守府での四方山話9 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1434115517/)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1441534139

スレの数を変更し忘れました
正しくは「【艦これ】提督と艦むすの鎮守府での四方山話10」となります

【艦娘たちとコミュニケーション】朧(浴衣)編

《鎮守府》執務室


ぴ~ひゃらぴ~……ドン、ドドン…


提督「(今日は鎮守府近くの神社で縁日。艦娘たちには休みを出して、羽を伸ばしてもらっている)」

提督「こうして静かだと読書が捗るな……」(ズズ…

提督「――――む?」

<knock…knock…


朧(E:浴衣)「あ、やっぱり執務室におられたんですね」(ヒョコ

提督「朧君? ど、どうかしたのかね、漣君たちと祭りに出かけていたはずだが……」

朧「漣たちはもう何周かしてくるって言ってました。射的と輪投げで伝説を作る~、って」

提督「(漣君たちが本気を出したら、景品を根こそぎ持っていかれるのではないだろうか)」

朧「朧は明日、遠征任務もあるし……古本の屋台で欲しかった本を手に入れたので、一足先に切り上げてきました」

朧「それに、もうお腹いっぱいですし」(モムモム

提督「(そう言いながら焼きトウモロコシを齧るのか……)」

朧「はい、提督にお土産です」(ドサー

・ワタアメ
・リンゴ飴
・あんず飴
・ベビーカステラ


提督「おお」(パァァッ!

朧「一人でなにされてたんですか?」

提督「わ、私か? 私は、ここ最近の業務で積んでしまっていた本の処理をな……」

朧「そうですか。すっかり落ち着いた季節になりました……もうすこししたら、読書の秋ですね」

朧「提督はどんな本をお読みですか?」

提督「基本、乱読だが……そ、そうだな、鬼平犯科帳などの料理が多く登場する作品は好きだな」

提督「最近読んだものだと、漣君に借りたダンジョンのモンスターを食す漫画も面白かったな」

朧「あ、それ私も好きです。シャーベットとか食べてみたいって思いました」

提督「う、うむ、あれは私も……」(クゥ~

朧「……どうぞ」(ワタアメ手渡し

提督「い、いただこう」

朧「朧もここで本、読んでもいいですか?」(ゴソゴソ

提督「あ、ああ、私は大丈夫だよ」

提督「ではせっかくだ、お茶を淹れてこよう」

朧「お構いなく」


<パタン

朧「……♪」(ペラ…ペラ…

前スレが埋まっていたので小ネタはこちらで
明日あたり、神通小ネタと思いついたら他も投下予定です
それが終わったら本編再開させていただきます

【艦娘たちとコミュニケーション】神通(浴衣)編

《鎮守府》工廠


妖精A「なにか面白いものが造りたいです」

妖精B「エンタメです、エンタメが足りないのですー」

妖精C「提督さん、今やらなくていつやるのです」

提督「お、面白くてエンタメ性のあるもの……か」

妖精A「艦娘のみなさんが笑顔になるところ、見たくないですか?」

提督「む、むう」

妖精B「実は我々、こんなものを提案してみます」(ガサゴソ

妖精C「きっと気に入っていただけるはず」

提督「こ……これは……」




神通(E:桜色に白百合柄の浴衣)「そ、それで造ったのが、この浴衣タイプの艤装なんですね」

提督「その、君たちも年頃なのだから、たまには、お、お洒落をしたいだろうと思ってな」

提督「艦船を操作するのに処理能力を割いているので、白兵戦機能は無いに等しいが……着心地はどうかね?」

神通「は、はい、動きに支障はありません」(フリフリ

神通「《神通》とのリンクも……ん、問題なしです」

妖精A「変わり種艤装のプロトタイプなので、提督さんも気合入ってました」

妖精B「数ある候補から選んだのだから当然」

神通「候補、ですか?」

妖精C「季節に合わせた着こなし、趣味嗜好を前面に押し出したものをご用意しました」(ピラッ


・巫女
・ナース
・シスター
・水着
・ブルマ体操着
・女騎士
・魔法少女
・ウエディングドレス
・浴衣


神通「…………」

妖精A「浴衣の色や柄は提督さんチョイス」

妖精B「そこに一番時間を費やしていました」

妖精C「ブルマ体操着と浴衣の二択で苦悶していたのは内緒です」

提督「ま、まともなものがその二つぐらいだったので、な」

提督「月並みな言葉で悪いが、に、似合っているよ」

神通「――――私は、ウエディングドレスでもよかったのに…」(ボソ

提督「う……」

妖精A「(まあ、そうなるな)」(ニヤニヤ

妖精B「(お邪魔虫は静かにしとくです)」(ニヤニヤ

妖精C「(愉悦)」(ニヤニヤ

(それから数日後)

《北方海域》


――――ビーッ…ビーッ!!


妖精A「魚雷接近! これは……潜水艦の奇襲ですー!」

妖精B「直撃します!」

妖精C「衝撃に備えてくださいー」

提督「く……!」

神通「きゃあ!?」


ドォォンッ!!


神通(大破)「っ、うく……!」

提督「神通君、大丈夫か!?」

神通「あ、ぐ……っ、提督にいただいた大切な装備を、よくも……!」(華の二水戦の瞳

提督「ま、待ちたまえっ、そんな状態で前線に出たら沈んでしまうぞ!?」

神通「放してください! 提督にいただいた装備をボロボロにされて黙っているわけには……!」

提督「ぐっ、し、陽炎、敵潜水艦を索敵! 発見したらそのまま攻撃を開始せよ! 不知火君は周囲の警戒を頼む!!」

陽炎『了解!』

不知火『お任せください、司令!!』



神通「あぐ、ぅ」(ガクッ

提督「大丈夫かね? 深海棲艦は不知火君たちに任せて、君は休息を取りたまえ」

神通「せっかく提督にいただいたものを、こんな風にしちゃいました……」(ボロボロ

提督「あ、あくまで浴衣風の艤装だ、修理は容易いので気に病む必要はない」

提督「そんなことよりも、君に怪我がなくてよか……った――――」

神通「――――ぁ」(ボロボロ肌蹴浴衣

提督「ゴ、ゴホン」(目逸らし

神通「…………」(胸元隠し

妖精A「お邪魔虫はクールに去るです」

妖精B「あとは母港に帰還するだけなので、操縦は任せてください」

妖精C「留守番は任せろー、バリバリ」

提督「きっ、君たちは何を言って……」

神通「て、提督……あの、その……あの――――」(上目遣い

提督「~~~~っっ」(ドキドキッ



【この後、浴衣の繕いは妖精たちが行った】

実家のYAMAから下りてきました
書き溜め分、投下します

【艦娘たちのコミュニケーション】

《鎮守府》医務室


ピッ……シュー……ピッ……シュコー……

漣「…………」(すぅ…

提督「……すまない、少し待たせてしまったようだ」

提督「深海棲艦……離島棲鬼に問われたことに対する答えは、出たよ」

提督「もっとも、君や鎮守府のみんなからすれば、どうということのない答えかもしれないが」

漣「…………」(すぅ…

提督「それでも……お帰りなさい、ご主人様と、いつものように笑ってくれると、嬉しく思う」

提督「だから漣君、早く目を覚ましたまえ」(ナデ…

漣「…………」(すぅ…

提督「……私も、変わらなければな」


カツ…コツ…カツ…

漣「…………」(ピクッ


《鎮守府》母港


文月「蒼龍ちゃん、た~だ~い~ま~♪」

弥生「遠征…終了しました」

蒼龍「文月ちゃん、お~か~え~り~! 弥生ちゃんも遠征、お疲れ様♪」

川内「ほいっ、第三遠征部隊帰還ー」

那珂「第四遠征部隊も帰還したよ~♪」

吹雪「ぜぇ、はあ……入手した資材、倉庫に運びます!」

敷波「こっちのボーキも一緒に頼むよ!」

綾波「みんな気合いっぱい、綾波も負けてられませんね!」


潜水艦《伊168》<海の中からコンニチハー!(ザパーッ

キィ……ガコン

イムヤ(小破)「た、ただいま……ボーキと油、貰ってきたよ~」

雷「おかえりっ! 一人でオリョールまで行ってたのよね、大丈夫だった?」

イムヤ「んん? ん~、まあぼちぼち」

イムヤ「あ、途中で三、四回敵船団に邂逅したから、輸送ワ級を何隻か沈めておいたよ♪」

雷「あ、そ、そーなんだ」

雷「(イムヤさんもすっかりウチに馴染んだわね~)」

大井「よい、っしょ!」(ドラムゴロゴロ

北上「あー、大井っちお疲れ~。文ちゃんたちと遠征行ってたんだよね」

北上「ほい、缶コーヒーあげるー」

大井「北上さぁん、ありがとうございます!」

大井「もう大変でしたよ、あの子たち、司令官司令官ってずっと……」(嘆息

北上「しゃーないよ、あの子ら提督のこと大好きだし」

大井「まあ、肝心の提督がへたれてるから仕方ないですよね」

大井「ったく、どうせ復活するんだからさっさとしてほしいわ、まったく」

北上「いや~、さすがに今回は難しいんじゃない? あと一週間ぐらいかかると見たね」

大井「そんなにかかりませんよ」

北上「およ?」

大井「すぐにエンスト起こして止まったり、蛇行して時間稼ぎしようとするポンコツですけど……」

大井「自分がやると決めたことからは逃げられない面倒くさい人なんですから、ウチの提督は」(フンッ

北上「( ゜□゜)」

大井「? どうしたんですか、北上さん」

北上「いやぁ、なんだかんだ言って大井っちも提督のこと信じてるんだなー、って」

大井「は、はあ!? いいいきなりなんてこと言うんですか、北上さん!?」

北上「うう~ん、提督のこと結構わかってるつもりだったけど、まだまだだわー、アタシ」

大井「ちょっ、冗談でもそんなこと言わないでください、気持ち悪い!」

北上「まあまあ、そんな照れることないじゃ~ん」

大井「誤解ですっ、ごーかーい!!」

北上「あはははは」

《鎮守府》工廠


瑞鳳「んしょっ、んしょっ……!」

大鳳「ず、瑞鳳さん、部品ってコレであってますか!?」

瑞鳳「んぅ? あっ、そうそう! 妖精さんに渡してあげて」

大鳳「はいっ!」

祥鳳「私たち、役に立ってませんね……」

加賀「艦載機の整備なんてできないもの、仕方ないわ」

瑞鶴「あれ? 赤城さん、どこ行っちゃったんだろ」

加賀「赤城さんなら艦載機の発着艦訓練をしてるわ」

加賀「いつ提督から出撃命令が下されても大丈夫なようにしておきます、って」

瑞鶴「へー……」

<大鳳~! 天山と烈風改に燃料入れてあげて~!

<は、はいー! ええっと、燃料タンク……ど、どこ開けるんだっけ!?


祥鳳「わ、私たちも自主訓練してきましょうか。ここにいても手持ち無沙汰ですし」

加賀「そうね、いい考えだわ」

瑞鶴「じゃあ、私、みんなの分の訓練届け出して来ちゃうね!」




赤城「艦載機……全機発艦!!」

赤城「各隊、標的を狙って!」

天山(村田)<ヒァウィゴー!!

烈風(六○一)<バーニング魂でござる!


赤城「ふぅ……」

赤城「みんな、準備万端ですよ……提督」

旬彩《鳳翔》

コトコトコト…

鳳翔「……うん、干し貝柱のいいお出汁が出てますね♪」

羽黒「はふぅ……」

伊良湖「羽黒さん、お疲れ様です」

羽黒「ありがとうございますぅ……」

間宮「羽黒ちゃんは正面海域の警戒と哨戒も手伝ってるからなおさらよね」

羽黒「はいぃ……」

伊良湖「提督さん、早く立ち直ってくれればいいんですけど……」

間宮「伊良湖ちゃん」

羽黒「さ、漣さんがあんな目にあっちゃったから、仕方ないですよ」

間宮「待つしかできないのかしら、私たち」

鳳翔「……?」(ピクッ

コツ…コツ……コツ…

鳳翔「……大丈夫ですよ」

羽黒「ふえ?」

鳳翔「腐っても提督ですからね、あの方は。艦娘である私たちが信じてる以上……」

<ガラ…

間宮「ぁ……」



提督「…………」

鳳翔「いらっしゃいませ。今日『も』お一人ですね」

提督「……ああ、いつもの通りだ」

伊良湖「て、て……」

間宮「提督さんっ、大丈夫なんですか!?」

羽黒「ひゃあ!?」

提督「あ、ああ、心配を、かけたね」

間宮「よ……よかったあ……」

提督「急な話で申し訳ないのだが、な、なにか食べる物はないだろうか……」

鳳翔「はいはい、ちょうど中華粥ができたところですよ」

羽黒「(さっきから作ってたのって、もしかして……)」

伊良湖「(さ、さすが最初期着任軽空母)」

鳳翔「食べ終わったら、ちゃんとみんなに謝ってあげてくださいね?」

提督「う、うむ、そのつもりだ」

提督「許してもらえるかはわからないが……た、たぶん許してもらえないだろうが……」(キリキリ…

鳳翔「まるで成長してませんねえ」(クスクス

提督「ぬ、うぐ……」

鳳翔「ウフフフフ、どうかしましたか?」(ニコニコ

提督「な、なんでもない…です」

羽黒「(鳳翔さん、もしかして怒ってます?)」

伊良湖「(怒ってますね、たぶん)」

間宮「(……私も後で提督さんに一言言っておかないと)」(ボソッ

羽黒湖「「!!?」」

【艦娘たちとコミュニケーション】叛逆編

《鎮守府》会議室

ざわ…ざわ…
ヒソヒソ……


(扉の隙間)

提督「みんな揃っている、な……揃っているのか、そ、そうか」


提督「(な、南無三)」

どよ……!!

提督「(うう、帰りたい)」(キリキリ

神通「て、提督、もうお加減はよろしいのですか?」

提督「あ、ああ」

提督「心配を、かけたね……。もう、大丈夫だよ」(ニコリ

神通「ぁ……うっ」

神通「~~~~!!」(ポロポロ…

提督「す、すまない、まさか泣いてしまうほど心配させていたとは……」

神通「ち……がい、ますっ……! 提督が、大丈夫と……微笑んでくれるぐらい元気になってくれたことが、う、嬉しくて……」

提督「じ、神通君、これで涙を拭きたまえ」(ハンカチ出し出し

神通「ゥ、グス……あり、がとうございます……」

川内「ちょっと提督~、神通のこと泣かさないであげてよ~!」(ニヤニヤ

那珂「そ~だそ~だ~♪」(ニコニコ

提督「わ、私のせいなのか……」

金剛『訳:な~にが「私のせいなのか……」よ。みんながどれだけ心配したと思ってるの?』

提督「情けない提督ですまない……」

比叡「大丈夫です、鋼太郎兄様! ちょっときつい言い方をしてますけど、兄様が元気になって一番喜んでるのは金剛姉様ですから!」

比叡「なんたって、兄様から全員に呼び出しの連絡が来た後、机の上の写真を抱きしめて熱~い……」

金剛「ちょっと、比叡!?」

比叡「ベーベヴォーッ!!」

大和「一番喜んで? 聞き捨てなりませんね、提督が快復されて心から安堵しているのはこの私。ですよね、提督?」

提督「む? う、うむ」

大和「提督……よかったです、提督。大和、信じて待っていました、ずっと、ずぅっと」(腕抱き寄せ

大和「ああ、こうしてまた提督に抱きしめてもらえるなんて、大和は幸福者です」(スリスリ

朧「抱きしめてもらえる(強制)」

潮「あ、ああ、提督、立ち直ったばかりなのに」

曙「(あの積極性は見習ったほうがいいのかな……)」(じー


提督「ぐ……ぐ……!」

提督「(耐えろ……耐えるのだ、私……)」

提督「(取れるはずなのだ……! 本当に、みんなに対してすまないという気持ちで……胸がいっぱいなら……!)」

提督「(たとえそれが……胃焦がし……心焼く……コミュニケーションでもっ…………!)」

神通「……あの、大和さん、そろそろ提督から離れ……提督を解放していただけますか?」

金剛「神通の言う通りネー。せっかくrecoveryしたのに、また倒れてしまいマース」

提督「いい、んだ」

提督「今回の件で……私も、変わらなければと思った、から」

提督「コミュニケーションで笑顔を……。新しい自分になって、鎮守府に……艦娘のみんなに、笑顔を……」

金剛『訳:はあ? なに言ってるの、アナタ』(ハイライトOFF

神通「提督、今はそういうお話をしてるんじゃないんです」(ハイライトOFF

提督「」


大和「ウフフ、ウフフフフ、ああ、やっぱり提督は大和のこと……提督の……あたたかい」(サワサワ




那智「……まるで成長していないようだが」

熊野「いいえ、私にはわかりますわ……提督が身を切られるような痛みに耐えて愛撫を受けているのを!」

青葉「コミュ障同士のシンパシーですね、わかります」

衣笠「アハハ、提督は頑張る方向がちょ~っと違うんだよね」

伊勢「その気になれば耐えられる辺り、やっぱり逞しいんだよね、提督」

伊勢「(一度どん底に落とされてからの復活……今まで拒否してきたコミュニケーションを取る宣言……)」

伊勢「(今回の騒動が落ち着いたら、この部分まで大本営に持ってって本にしてもらお~っと)」




提督「」(グッタリ

球磨「大丈夫かクマ~? お水飲むクマ~?」

提督「い、いただこう」

多摩「大和のセクハラをスキンシップとかコミュニケーションと取り違えたらいけないニャ、いや、マジで」

提督「な、なるほど……」

木曾「大和さんはなあ、一歩引いて微笑んでりゃ理想的な大和撫子なのにな」

提督「……そこは、まあ、彼女の個性というか、その、うむ」(目逸らし


<ぽすんっ


提督「ぬ?」


文月「~~~~!」(ぎゅーっ

弥生「~~~~!」(ぎゅうっ

提督「文月君……弥生君……」

文月「えへへ~、司令官~、司令官、司令官~♪」

弥生「元気…なりましたか?」

提督「ああ、もう、大丈夫だよ」(ナデナデ

文月「ほわぁ~♪」

弥生「……♪」

文月「えっとねぇ、えっとね~、文月と弥生ちゃんでね、たくさん、た~くさん資材を集めたんだよぉ!」

弥生「護衛任務も…たくさんやりました」

提督「そうか」

文月「ちゃんとね、ちゃんと、蒼龍ちゃんの言うこと聞いていい子にしてたんだ~」

弥生「好き嫌い…しないようがんばりました」

提督「……そうか」

文月「セロリもね、ゴーヤも食べられるようになったんだよぉ」

弥生「パクチーも…へっちやら、です」

提督「ああ……偉いな、二人とも」



球磨「……お邪魔虫はクールに去るクマー」

木曾「ちぇっ、俺も提督に話すこといろいろあったんだけど。ま、娘二人には勝てねーしな」

蒼龍「あはは、みんなゴメンね」

蒼龍「会議の前から文月ちゃんたち、提督とお話したくて、ソワソワしっぱなしだったから」

多摩「水入らず、ネコ居らず……ニャ」

蒼龍「水入らずって、や、やだなー、まだそんな関係じゃないから~♪」

多摩「(誰も家族水入らずとは言ってないけどニャ)」(ジト目

球磨「(提督が誰と引っつくのか、それは神のみぞ知る、だクマ)」(優しい眼差し


《鎮守府》工廠裏

ズズ…ズ…


離島棲鬼「アラ? オカシイワネ、変ナトコロニ出チャッタワ」(キョロ…


妖精A「提督さんに仕掛けたマーキングは無効化させてもらった」(ガイナックス立ち

妖精B「われわれ妖精に一度知られた技術は二度は通用しない」(不死鳥立ち

妖精C「提督さんが元気になったばかりなのだから空気読めや、です」(JOJO立ち

離島棲鬼「クスクス……空気ヲ読メダナンテ、アナタ達ニハ言ワレタクナイワネ」

離島棲鬼「提督ヲ弄ッテ遊ンダリ、提督ヲ唆シテ好キナモノ造ッタリシテルノニ」

妖精「「「それはそれ、これはこれ」」」

離島棲鬼「ウフフ、ズルイワネエ……自分達バカリ、提督ト面白可笑シク過ゴシテ」

離島棲鬼「ウチノ子ナンテ、毎日毎日『パパニ会イタイ!』ッテ泣イテルノヨ?」

妖精A「……お前、なにがやりたいんです」

離島棲鬼「私ガ何ヲヤリタイカ? ソンナノ決マッテルジャナイ」

離島棲鬼「私達ハ深海棲艦。アナタ達ガ肩入レスル人間ドモヲ襲イ、滅ボス以外ノ目的ナンテナイワ」

離島棲鬼「トハイエ、鬼号ヤ姫級ニナルト娯楽モ必要ニナッテクルンダケド。本当ニ何モナイカラ退屈ナノヨネエ」

妖精B「だから提督さんにちょっかいかけるのですか……わざわざ、あんな子たちまで造って」

妖精C「構ってちゃんか!」

離島棲鬼「深海ニ来テホシイノハ本当ヨ? ミンナモ歓迎スルデショウシ……ソレニ、カワイソウナンデスモノ」

離島棲鬼「自分ヲ踏ミニジッタ人間達ノ為ニ、身モ心モボロボロニシナガラ戦ウヨリ、私達ノ傍ニイル方ガズット幸セニ生キラレルッテ教エテアゲタイノ」

離島棲鬼「コレ以上、何カヲ背負ッテ生キルニハ弱スギルワ、アノ子」

妖精A「……勝手に決めつけんな、です」

妖精B「お前がそう思うんならそうなんだろう、お前ん中ではな」

妖精C「何度でも立ち上がる提督さんのクマムシメンタル舐めんな」

離島棲鬼「ヤレヤレ……」

離島棲鬼「ソコマデ気ニ入ッテルナンテネ」

離島棲鬼「コノ調子ジャ提督サンニ会ワセテモモラエナイデショウシ、退散シマショウカ」


妖精A「おう、帰れ帰れ」

妖精B「塩まいてやるです」

妖精C「天からお塩ー!」

離島棲鬼「海ニ棲ンデルノニ塩ナンテ効クワケナイデショ……ハァ」

離島棲鬼「セッカクダカラ伝言ヲオ願イシテオクワ」

離島棲鬼「『アノ子』ノ寝顔、トテモ可愛イラシイカラ見ニ来テアゲテ……ッテ」

妖精A「……きえろ、ぶっとばされんうちにな」

妖精B「あまり提督さんを怒らせない方がいい」

離島棲鬼「フフフ……」(ズズ

妖精C「最後に一つだけ」(ピッ

離島棲鬼「ナアニ? 疲レタカラ早ク帰リタインダケド」

妖精C「失礼、ですがどうにも気になってしまって」

離島棲鬼「……ソレ、シリーズ物ノ刑事ノ台詞ヨネ」

妖精A「亀の頃が原点にして頂点」

妖精B「いや、二代目も捨てがたい」

離島棲鬼「私ハ提督ノ記憶ニ入ッテタ事件簿トカ冒険ガ好キダワ」

妖精C「シーズンですらないですが、まあいいです」

妖精C「聞きたいことは一つ……お前、本当に提督さんを仲間にしたいのです?」

離島棲鬼「……サヨナラ」


ズズ…ズ…

妖精A「……行ってしまいました」

妖精B「どこまでいっても我々と彼女たちは平行線。もう交わることはないのです、たぶん」

妖精C「……さびしいなぁ」

今日はこれだけ
リアルが少し忙しないことになっているので、息抜きに小ネタも挟むかもです
転がり込んでくるひもうとは二次元に限ります

本編書き溜めの息抜きに小ネタを予定しています
考えている小ネタの他にこんなネタもというのがありましたら

お題 鎮守府所属の艦娘(間宮伊良湖含む):ネタ

のような感じで書いていただけるとです
投下は少し遅くになると思いますが
↓2
↓3
↓4
でお願いいたします(あまりどぎついと難しですが)

【艦娘たちとコミュニケーション】小ネタ編

《川内型とライブ》

《鎮守府》執務室

提督「……アイドルフェスティバル?」

那珂(当日秘書艦)「うんうん! 今度のお休みにね、おっっきな会場にたくさんのアイドルが集まって、歌とかダンスで勝負するんだよ♪」

那珂「並みいるアイドルたちを倒して、その屍の山の頂に立ったアイドルにはアイドルマスターの称号が贈られるの!」

那珂「中には那珂ちゃんみたいにー、艦娘しながらアイドルやってる子もいるから、那珂ちゃん絶対に負けられないなーって」

提督「アイドルとは一体……」(哲学

那珂「エヘヘ、それでね~、実はね、提督にお願いがあるんだけど~」

提督「う、うむ?」

那珂「えっとね、えっと、もし提督がよかったらなんだけど、ライブ会場に応援に来て欲しいな~って」

提督「そ、そういったのは川内君や神通君の方が適任では……」

那珂「もちろん、川内ちゃんと神通ちゃんにも応援来てもらうんだけどぉ」

那珂「那珂ちゃんがここまで来れたのは、提督のお陰でもあるっていうか……」

那珂「だ、だから提督、『艦隊のアイドル』の晴れ姿、見てくださいっ!」(ペコリ

提督「う、む……わ、わかったよ」

那珂「ホント!? ワ~イ、提督、大好きー♪」(ダキーッ

提督「や、やめたまえ……頼むからやめたま……」


<knock…knock…

神通「提督、お疲れ様です。お茶とお菓子をお持ちしましたので、少し休憩……を……」

提督「」(那珂に抱かれてる

那珂「」(提督を抱いている

神通「ぁ……」(絶望

提督「ご、誤解だっ、神通君!」

那珂「ちちち違うよお姉ちゃん!? これは親愛のハグだからね!?」

《ライブ当日》

~♪

MC『ハイッ、以上艦娘アイドルグループ「坂の上の雲」のみなさんによる「本日天気晴朗ナレドモ波高シ」でした!』

MC『耳を蕩けさせる甘い歌声と、それにそぐわない重い歌詞のミスマッチがいいとオジサン提督たちの間でもっぱらの評判です!』

MC『対するは、初ライブは某野外音楽堂という異色の経歴を持つ元祖艦隊のアイドル!』

MC『軽巡洋艦艦娘の那珂ちゃんだー!!』

那珂『みんな~! 艦娘のアイドル那珂ちゃんだよ~っ、よっろしくぅ♪』

<よっろしくぅ!!!!


提督「……那珂君のファンもずいぶんと増えたものだな」

神通「そ、そうですね」

川内「艦隊のアイドルになる~、とか言い出した時はどうなることかと思ったけど……」

川内「まともに戦う気がないって、前の鎮守府から放り出されたあの子のこと、受け入れてくれて感謝してるよ、提督」

川内「深海棲艦と戦うだけじゃなくて、歌でもみんなを笑顔にしたいってあの子の夢、馬鹿にせずに力を貸してくれたこともね♪」

提督「わ、私はただ、那珂君のアイドルとして頑張る姿が好きだっただけで……」

神通「じゃあ、提督は那珂ちゃんの3番目のファンということですね」

提督「ぬ? わ、私が3番目というのは……」

川内「決まってるでしょ? 那珂のファン第1号が私で……」(ニヤッ

神通「2番目が私、です」(ニコリ

提督「……なるほど」


那珂『それじゃ、いっくよー!! 聞いてくださいっ、「舞台裏は見ないでね」♪』


【この後、無茶苦茶(提督と神通は控え目に)応援した】

川内型ライブ、以上になります
考えてる小ネタ(艦娘たちと遊園地)で蒼龍ネタも用意していますので、もう少しお待ちいただけるとー

確かに今回のようなネタだと、このオチのつけ方は必要なかったと思います
那珂の台詞で締めておいた方がよかったですね……申し訳ないです

【艦娘たちとコミュニケーション】小ネタ編

《金剛と夏祭り》


金剛(E:紺色に朝顔柄)『訳:ネエ、見て見て鋼太郎! 端から端まで屋台が並んでるわよ!?』(グイグイッ

提督『訳:お、落ち着きたまえ……』

金剛『訳:落ち着いてなんていられないわ! スゴイ、スゴイ! これが日本のデントー的お祭りなのね!』

金剛『訳:あっ!? 射的よ、射的やりましょう!』(腕捲り

金剛『訳:でもでも、ヨーヨーすくいと金魚すくいも捨てがたいわね!? どうしよう、どれからやりましょうか!?』(ハプハプッ

提督『訳:だから落ち着きたまえ!』

金剛『訳:な、なによぉ、怒ることないじゃない』

提督『訳:お、怒っているわけでは……』

提督『訳:そ、そうだ、ラムネでも飲まないか? 買ってくるぞ』(アセアセ

金剛「ム~~~」(ジトーッ

提督『訳:な、なんだ?』

金剛『訳:わたあめっていうのも買って……』

提督「……ああ、いいとも」

金剛『訳:じゃあ……いこ』(袖摘まみ


カラ……コロン……


提督「…………」(目逸らし

金剛「…………」(そっぽ向き



比叡「(よかったですねっ、とてもいい雰囲気ですよ金剛姉様!!)」(感涙




《オマケ》

金剛『訳:んむんむ……わたあめ、美味しい~♪』

提督『訳:しかし、いささか大きすぎるな。手がベトベトだ』

金剛『訳:フフ、鋼太郎、口の端にわたあめついてるわよ、取ってあげる♪』

提督「い、いや、自分で……」

金剛『訳:遠慮しなくていあわよ。ハイ、綺麗になったわ』

金剛『訳:うあー、ホントね、指に絡みついちゃって……あむ、ちゅぷ』(ピチャ…ちゅく…

金剛『訳:ン……美味し…』

提督「…………」

金剛『訳:なに? どうしたの、人の顔じーっと、見て』

提督『訳:な、なんでもない』

金剛『訳:なによー、変なの♪』

提督「(こ、金剛の顔が見れない……!)」

《文月弥生の司令官観察日記》

《艦娘用宿舎》談話室


文月「~♪」(カキカキ

弥生「…♪」(カキカキ

北上「ご機嫌だねー、どったのセンセー?」

文月「んぅ? 文月、先生じゃないよぉ?」

弥生「弥生も…」

北上「あー……さすがに文ちゃんたちには通じないか」

文月「よくわかんないけど、ゴメンねぇ」(ショボリ

弥生「ゴメン…なさい」(ショボン

北上「いや、いいってー。勝手にネタ振ったアタシが悪いからさー」

北上「それより、なんでご機嫌だったの?」

文月「えへへっ、見て見て~」

ジェバンニ学習帳<すーぐそこーにあぶらむしー

北上「おお、懐かし~」

弥生「今日、司令官に酒保で…買ってもらいました」

文月「毎日ねぇ、短くてもいいからその日、見たこととか考えたことを書きなさいって」

弥生「宿題、です」

文月「司令官もね~、ちゃんとお返事書いてくれるって!」

北上「へー」

北上「(なんのかんの言って提督、文ちゃんたちのこと、無茶苦茶気にかけてるよねー)」

北上「んでんで、二人ともどんなこと書いてんの~? 見せて見せて」

文月「ほわぁ、いいよぉ♪」

弥生「ちゃんと書けてるか…心配、です」

北上「どれどれー……」(ペラ…

○月○日 はれ
きのうは司令官のお家におとまりしたよ
おねぼうさんしちゃったから、司令官にごめんなさいしました
司令官が朝ごはんを作ろうとしたら、もう大和ちゃんが朝ごはんを作っててビックリ!


○月○日 はれ
昨日は司令官のお家におとまりしました
朝おきられなくて、司令官におこしてもらいました
かみの毛がボサボサではずかしかったです
朝ごはんは大和さんが作ってくれました
ごはん、とてもおいしかったです

北上「……うひー」

北上「(大和さんはアレだねー、ちゃんとチャイム鳴らしてお邪魔するだけで提督の印象、ずっとマシになるのにねー……)」

文月「どうかなぁ、どうかなぁ?」

弥生「司令官、ほめてくれますか?」

北上「ああ、うん、ほめてくれるんじゃないかなー」

文月「ほわぁ、ヤッター」( ≧∀≦)

弥生「うれしい…です」(ポッ

北上「(まあ、一番手っ取り早いのは文ちゃんたちを懐柔しちゃうことだろーけどさ)」(ナデナデナデナデ

文月「北上ちゃん、や~め~て~♪」

弥生「あぅ…目が回ります…」

北上「よいではないか、よいではないか~」

【艦娘たちとコミュニケーション】小ネタ編

《赤城と絶叫マシーン》

わー! きゃあ~♪


瑞鶴「ほら~、提督さん早く、早く!」

提督「やめたまえ……ちゃんとついていくから……やめたまえ」

赤城「ず、瑞鶴、あまり提督に無理をさせないであげて!?」

提督「だ、大丈夫だ、赤城君。君も私のことは気にせず楽しみたまえ」

瑞鶴「そうですよー、せっかく提督が遊園地に連れてきてくれたんですから!」

加賀「時間は大事。瑞鶴、まずはどこから攻めるのかしら?」

大鳳「す、すごい乗り気だ」

赤城「まったく、加賀さんまで一緒になって……」

瑞鶴「ふっふっふ、ルートはばっちり考えてますから! 瑞鶴にお任せあれ!」

瑞鶴「やっぱり遊園地で最初に攻めるならコレしかないでしょ!!」(ビシィッ


ファイナル・デッドコースター<生き残るのは死んでも無理(ズゥン

提督「またずいぶんと過激な……」

加賀「これは……さすがに気分が高揚します」

大鳳「しませんよ!? 血の気引きましたよっ、ほら見てください鳥肌!」

瑞鶴「ウハハ、いいじゃない、いいじゃな~い。これはなかなか楽しめそうよー」

瑞鶴「よーし、それじゃさっそく並びましょ~う!」

提督「な、なんとも剛毅なことだな」

赤城「…………」


(艦娘&提督、列待機中・・・)


ガタゴト…ガタゴト…

瑞鶴(1列目右)「ヒャーッ、キタキタキター♪」

加賀(1列目左)「溜めは大事」

大鳳(3列目右)「やぁー!? ジワジワ上昇するのやぁー!?」

提督(2列目右)「……そういえば聞いていなかったが、赤城君は絶叫系というのは」

赤城「誇り……一航戦の誇り……こんなところで……」(ブツブツ

提督「あ、赤城君……まさか、君」

赤城「誇りある一航戦、たかがジェットコースターなんかに負けな……!」


ガタンッ!!

赤城「イ…ヤアアアアアッ!!?」


デッドコースター<マグナムトルネード!!

赤城「キャアァアァッ!?」


デッドコースター<ループ・ザ・ループ!!

赤城「ダメぇ……! 落ちるっ、落ちちゃうぅッ!!」


デッドコースター<ブレイジングギグステンペスト!!




赤城「……すみません、提督」(生まれたてバンビ

提督「あ、赤城君、無理に歩こうとしなくていいからな」(支え

瑞鶴「ジェットコースターには勝てなかったよ……」

加賀「(赤城さんが絶叫系苦手なの忘れてたわ)」

大鳳「あ、あはは、赤城さんにも怖いものあったんですね」

赤城「……提督、解体処分を……お願いします」(半泣き

提督「お、落ち着きたまえ。誰にでも苦手なのものの五つや六つはあるのだから……」(ヨシヨシ

瑞鶴「え、多くない?」

加賀「シッ、少し黙ってなさい」

提督「歩けるかね?」

赤城「っ……フッ……!」(ブルプル

赤城「……すみません、まだ、無理そうです」

提督「や、やむを得まい」

赤城「提督? ひゃっ!?」

提督「し、しっかり掴まりたまえ。ベンチで少し休もう」(抱きかかえ

赤城「ハ、ハイ……」(首に腕回し

提督「(いま頃になって私も吐き気が……)」(蒼白

瑞鶴「(お姫様だっこキター!)」

大鳳「(私、初めて見ました!!)」

加賀「(そうね、この抱っこは良い判断ね)」



係員「(記念写真、いつ渡せばいいのかなー)」

【両手を挙げてコースターを満喫する笑顔の瑞鶴と無表情の加賀】

【真顔の提督と、提督の腕を掴む泣き顔の赤城】

【一周回って悟りを開いた顔の大鳳】

【艦娘たちとコミュニケーション】小ネタ編

《蒼龍とお化け屋敷》


日本最大! 最恐のホラー迷い家【妖の寄る家】!!

昨日の行方不明者:3人 発見者:4人
本日の行方不明者:5人 発見者:0人

提督「……」

蒼龍「うわ~、こ、怖そうですね」

提督「ほ、本当に入るのかね?」

蒼龍「そりゃもちろん! 遊園地といったらお化け屋敷ですから!」

提督「蒼龍君が構わないのなら、私は問題ないのだが……」

蒼龍「うんうん! 文月ちゃんたちは、漣さんたちが見てくれてるから」

蒼龍「私たちも思いきり楽しまなくちゃですね!」(腕組み

提督「」

蒼龍「エヘヘ~、こうやって二人きりで歩くの、提督のご実家で散歩した時以来かも♪」

提督「ぬ……う……うむ、そうかもしれないな」


店員「……虫酸ダッシュ」


(提督&蒼龍、迷い家探索中・・・)

ただひさ~……た~だ~ひ~さ~……

蒼龍「ひぅっ!?」(ぎゅうっ

提督「ぬ……」


おいてけ~……目ン玉おいてけ~……

蒼龍「やだやだやだぁ!?」(むぎゅ~っ

提督「(さ、さきほどから蒼龍君が驚く度に、腕全体に、その……柔らかいものが)」(悶々

九九式艦爆(熟練MAX)<爆撃能力に自信ありです(ムニュン


提督「ッ……」

蒼龍「あ、あれ? 急にしゃがんでどうしたんですか、提督? お腹痛くなっちゃいました?」

提督「そうではない……そうではないのだが……」

蒼龍「あっ、さては腰抜けちゃいました? ここ、本当に怖いですもんね~」

蒼龍「どうしよう、腰擦ったら治るのかな?」

蒼龍「えっと、元気にな~れ、元気にな~れ」(さすさす…

提督「っ、ぅ!?」(ビクッ!

提督「そ、そっとしておいてくれ……すぐに戻る、から」

蒼龍「??」

提督「(やはり私は屑だ……)」(ズキズキ…

蒼龍「(ん~? よく考えたら、すぐに戻るってちょっと言い方おかし……あ)」(察し

提督「(ぬう、は、早く、早く戻ってくれ)」

蒼龍「あ、あのー、提督?」

提督「な、なんだね!?」(ビクッ

蒼龍「こ、ここって迷っちゃう人、すごく多いから……ちょっとぐらい外に出るの遅くなっても大丈夫、ですよ?」(期待の眼差し

提督「」

《ホラー迷い家》外


文月「司令官、出てこないね~?」

弥生「蒼龍さんも…です」

文月「もしかして遭難しちゃったのかな~?」

弥生「大変…です」


漣「まだだ、まだ慌てる時間じゃない……」

曙「そ、そーよね、まさかこんなところで……ねえ?」

朧「ホラーに官能って定番だよね」

漣「」

曙「」

潮「お、朧ちゃん~、そんなこと言ったらダメだよぉ……」

朧「……ゴメン」

【艦娘たちとコミュニケーション】小ネタ編

《大和と観覧車》

観覧車<回る~……まーわるーよ世界は~……


大和(E:童貞を殺す服)「わあ、とても高いですね提督!」

提督「そ、そうだね」

大和「見てください、あちらの方に海が見えますよ……綺麗」(ウットリ

提督「う、うむ」

提督「(大和君にどうしてもと請われて乗ったはいいが……)」

大和「? どうかされましたか、提督」

提督「い、いや、どうにもこう、狭い空間に隔離されると居心地が」

提督「一人でならば問題ない、いや、むしろ歓迎さえするのだがね……」

大和「大和がいない方がいいとおっしゃるのですか?」(ムーッ

提督「そ、そこまでは言わないが……」

提督「ろ、ろくに話題も振ってあげられないのだが、退屈ではないのかと」

大和「もう、そんなこと気にされていたのですね」

大和「大和はとても嬉しいですよ」

提督「嬉しい? た、楽しいではなくて?」

大和「もちろん楽しんでもいますが……」

大和「観覧車が回りきるまで、ほんの半時間にも満たない短い時間だけれども」

大和「誰にも邪魔をされずに提督と二人きりでいられる、大和にとってかけがえのない幸せな時間ですから」(微笑

提督「」

大和「提督?」

提督「あ……いや、なんでもない」

提督「む、み、見たまえ、あちらに航海中の艦がいるぞ」

大和「あら、ホントですね♪」

提督「(少し、言葉に詰まってしまった。この子の好意は……直球すぎて反応に困る)」(ドギマギ

小ネタはこの辺りで終了
次から本編再開予定です

小ネタ終了と書きましたが、球磨のネタを忘れていました
本編はそちらが終わってからということでお願いいたします

さて、そろそろ制限改訂の時期ですね(ニッコリ

【艦娘たちとコミュニケーション】小ネタ編

《ある日、森の中以下略》


球磨(E:浴衣・白)「ク、クマ~……やっぱり球磨にはこういうの似合わないクマー……」

木曾(E:浴衣・緑)「そんなことねーって。なあ、多摩姉?」

多摩(E:浴衣・紺)「にゃむ……ハグハグ、いか焼き美味しいニャ」

木曾「聞けよ」

多摩「しょうがないニャア」

多摩「多摩が見立ててあげたんだから、堂々と胸張っとけばいいニャ」

多摩「張るほどの胸はないけどニャ」

球磨「それは多摩だっておんなじクマー!?」

多摩「多摩はまだワンチャンあるから問題ニャイ」

球磨「その自信はどこから来るクマ……」

球磨「それは置いといて……クマー……浴衣、ヒラヒラして動きにくいしグマー……」(モジモジ

多摩「(なに恥ずかしがってんだか)」

木曾「(こういう球磨姉は貴重だよなー。青葉が写真撮ってたから、後で分けてもらおっと)」(ニヤニヤ

多摩「ん、集合場所に着いたニャ」

木曾「提督は、と……ああ、やっぱり先に来てるぜ。おーい、提督ー!」

提督「あ、ああ、よかった、私だけ別の待ち合わせ場所を指定されたのかと……」

多摩「多摩たちのことなんだと思ってるニャ」

木曾「(畜生キャラじゃねーかな、語尾とか戦い方的な意味で)」

提督「き、君たちも浴衣を着てきたのだね」

木曾「へへ、どうだ? 似合うか?」

多摩「ちょっと動きにくいけど、たまにはいいもんだニャ」

提督「私はどちらかと言うと、和服の方が圧迫感や拘束されている感じが少なくて好きなのだが……」

多摩「そういう理由で着るの、たぶん提督だけニャ」

提督「そ、そうだろうか。……まあ、それはともかく、みんな似合っている……と思うよ」

提督「特に球磨君の浴衣姿は、生地の涼やかな色と力強く咲く花の柄もあってか目を惹かれる」

球磨「クマッ!?」(ビクッ

提督「うぬ?」

球磨「そ……そ……」

提督「そ、そ?」

球磨「そんなに褒めてもなにも出ないクマー!!」(カランコロン…!

提督「球磨君!? ど、どこへ行くのかね、球磨君……!」


クゥゥマァァァーッ……!!



提督「い、行ってしまった……」

多摩「こっち方面では褒められ慣れてないから仕方ニャイ」

提督「……初めて会った頃に比べると、球磨君も変わったな」

多摩「人は日々変わっていくものニャ」(フッ

提督「変わっていくもの、か……確かにな」

提督「――――山中で初めて球磨君に出会った時は、今後どうやって彼女とコミュニケーションを取ればいいものかと」

木曾「……ちょっと待ってくれ提督、山中でなんだって?」

提督「な、なにか気になることでも?」

木曾「大ありだって。山の中で初めて出会ったってどういうことだよ」

多摩「ああ、そういえば、木曾は別の鎮守府にいたから知らなかったかニャ」

木曾「な、なにを?」

多摩「前の鎮守府にいた時、球磨の奴、強くなるために山籠もりの修業に出たまま帰ってこなかったことがあるニャ」

木曾「……は?」

提督「――――や、山での生活がすっかり気に入ったらしくて……というより、野生化していてな」

提督「捜索に来た艦娘や憲兵を何度も返り討ちにした結果、もうお前が引き取れと元帥に言われ、し、仕方なく……」

多摩「あの時は多摩も捜索に付き合わされて大変だったニャ。球磨のせいで、多摩も前の鎮守府に居辛くなって四方山に移ることになったし」

木曾「なにやってんだよ、球磨姉ぇ~」

提督「く、球磨君らしいのではないかな、うむ」

多摩「(まあ本当は、戦果を焦って艦娘の使い捨て戦術やろうとした提督を止められなくて、そんな自分に嫌気が差して出ていっちゃったんだけどニャ)」

多摩「とりあえず提督、球磨のこと捜しにいってやるニャ」

提督「な、なぜ私が……」

多摩「『よ、弱い自分を許せないのなら、それでも構わない。そんな君たちの傍に立って、背を支えてあげるために私たち提督が――――』……」

提督「ま、待っていたまえ、すぐに球磨君を連れ戻してくるから待っていたまえ!」(シュバッ!

木曾「は、速ぇ、人ごみを完全にすり抜けて走ってるぜ。つーか多摩姉、さっき言ってたのって……」

多摩「さ~てニャ~」(口笛

【艦娘たちとコミュニケーション】小ネタ編

《猫のプレゼント》

(球磨回収後・・・)


球磨「くーまー……クマクマ♪」(モフモフ

提督「お、美味しいかね?」

球磨「わたあめ、甘くてフワフワで美味だクマー」

提督「それはよかった……」

球磨「次はヨーヨー釣りやるクマー!」(グイグイ

木曾「なぁなぁ提督~、射撃やろうぜ~、射撃~!」(グイグイ

提督「う、うむ、わかったから大きな声を出すのはやめたまえ……」

多摩「ただいまニャ」(カラコロ

提督「む、も、戻ったのか多摩君」

多摩「やはり祭りの花は金魚すくいニャ」(ムフー

多摩「たくさん獲ったから提督にもお裾分けニャ」

提督「あ、ああ、ありがとう」

提督「(倉庫に使っていない水槽があったな。執務室で世話をするか)」

多摩「あと、いか焼きと串焼きとたこ焼きモロコシあんず飴――――」(ゴソゴソ

提督「そ、そんなにたくさん貰っても困るのだが……」

多摩「遠慮しなくていいニャ」(グイグイ

多摩「たくさん食べて元気になるニャ~」

提督「ぬ、ぬう……」(モグモグ



木曾「多摩姉、なんであんなに提督に食べ物買ってきてんだ?」

球磨「猫だからクマー」

木曾「??」

【艦娘たちとコミュニケーション】小ネタ編

《神通と観覧車》


観覧車<回る~……まーわるーよ世界は~……(ゴウンゴウン


神通「…………」

提督「…………」

提督「(せ、川内君や那珂君になかば押し込まれる形で、神通君と籠に押し込まれてしまった)」

神通「……あ、あの」

提督「な、なんだね?」

神通「えっと、あの、その……あ、あちらの風景、とても綺麗、ですね」

提督「あ、ああ、そうだな」

神通「海も見えますし……ち、鎮守府が見えないのは残念ですね……」

提督「あっ、ああ、そうだな」

神通「……あ、あのっ!」

提督「っ!? な、なんだネ?」(声上擦り

神通「――――か、観覧車が地上に戻るまで……と、隣に座ってもよろしい、でしょうか……?」

提督「う……」

コクリ

神通「ぁ……」(パァァッ

神通「そ、それじゃあ、失礼しますね」(イソイソ

提督「む……うむ」

神通「…………」(ススス…

提督「(じ、神通君の体温が肩に……)」(バクバク

神通「(む、胸の鼓動が提督に聞こえちゃったらどうしましょう……)」(ドキドキ



(一つ後ろの籠)

川内「いけっ、そこだ! もっと引っつけ!!」(ガタガタ

那珂「神通ちゃんガンバレー! 提督も、もっと神通ちゃんに応えてあげなきゃ~!」(ガタガタ



係員「な、なんかあそこのゴンドラむっちゃ揺れてる……」

今日はこの辺りで終了です
猫が獲物を持ってくるのはプレゼント、もしくは狩りのやり方を教えるため、自慢などいくつも解釈がある模様
>>163 銀河がこの先生きのこるには……何度でも蘇る幻影騎士団は提督にも使わせてみたい

【艦娘たちとコミュニケーション】イムヤ編


イムヤ「ウムム……!」(ポチポチ

提督「な、なにを唸っているのかね?」

イムヤ「あ、提督」

イムヤ「実は最近、配信の始まったゲームをプレイしてるんだけどね……」

イムヤ「これがまた渋くて。ガチャを引いてもサーヴァントと礼装がごちゃ混ぜでロクなもの出てこないし、サーヴァントもレア度の低いのばかりで、もー!」

提督「あ、ああ、それはあれかね、聖杯を巡って英霊が戦うという……」

イムヤ「そうそれっ、提督も知ってるの!?」

提督「う、うむ、大本営で稀に話す提督がプレイしていて、私も勧められてな」

提督「まさか、ゲームのためだけにスマートフォンを買わされるとは思わなかったよ……」

提督ケータイ『写真にテレビにゲーム……携帯のコミュニケーションツール化は留まるところを知らないな』

イムヤ「アハハ! これは原作も激熱だから、ファンとしてプレイをオススメするね!」

提督「彼も同じことを言っていたな」

提督「(もっとも……彼は、月姫・歌月十夜をプレイしていない内はまだルーキーと言っていたが……奥が深いな、パソコンゲームというものも)」

イムヤ「それでそれで、提督はどんなパーティ組んでるの? 見せて見せて!」

提督「む、わ、私のパーティか? もうここ最近は触っていないのだが……」

あるてら
ロビン・フッド
ヘラクレス
ジャンヌ・ダルク
クー・フーリン

イムヤ「――――☆5持ってるんだ提督」

提督「最初の方に貰った石でガチャを回したら引いた」

提督「続けざまに出てきたので、宝具?というものも強化したのだが……」

イムヤ「……チッ、幸運スキルの高い提督はこれだから」

提督「」

イムヤ「あっ……い、いや、やっぱり乱数の偏りってあるんだね~、アハハハハ」(ハイライトOFF

提督「(イムヤ君の目が、まったく笑っていない……!)」

イムヤ「試行回数が少ないのかな、やっぱり……うん、そうだよね、きっとそう、次回したら出てくる……出てくるから、もう1回だけ……」(プルプル

提督「 落 ち 着 き た ま え 」

提督ケータイ『多々買えば多々買うほど傷を負う……。業が深いな、課金兵というのは』

知人が聖杯の泥を浴びていた件
おれはしょうきにもどったと言っていたので、許可取ってネタとしてお炊き上げ
次から本編進めるので、コミカルはしばらくお休みかもです

【深海棲艦は静かな海の夢を見るのか】

《鎮守府》執務室



提督「……なるほど」

提督「君たちだけで深海棲艦と対峙するとは……。危険な真似をしたものだ」

妖精A「よかれと思って、勝手にやりました」

妖精B「傷心中の提督さんに会わせたらマズイと判断したですです」

妖精B「スン↓マセーン↑(゜∀゜)!!!」

提督「い、いや、責めているわけではないよ。ただ……ありがとうと言いたかっただけだ」

提督「それで、彼女はなんと?」

妖精A「『アノ子』ノ寝顔、トテモ可愛イラシイカラ見ニ来テアゲテ……だそうです」

妖精B「かちこみに来いということです?」

妖精C「正々堂々、相手してやんよ」(シュババッ

妖精A「艦娘のみなさんはいつでも出られるそーです」

妖精B「提督さんの復活に備えて、虎視眈々と牙を研いでいました」

妖精C「この恨み晴らさでおくべきかと鬼気迫る様子でした」

提督「……少し、考えさせてもらえるだろうか」

妖精A「らじゃーです」

妖精B「では、そのように艦娘さんたちに伝えておくです」

妖精C「……提督さん、どうか悔いなき選択を」


パタパタ…


提督「『あの子』、か」

提督「……まだ弄ぶつもりなのか、貴様は!」(ギリッ




《???》

コポコポ…


離島棲鬼「……フゥ」

港湾棲姫「大丈夫?」

離島棲鬼「エエ、大丈夫ヨ。少シ疲レタダケ」

港湾棲姫「ソウ、ナライイ……」

離島棲鬼「提督モ元気ヲ取リ戻シタミタイダシ……」

離島棲鬼「モウスグ再会デキソウネ。ヨカッタワネ――――レ級?」


レ級「――――――――」



コポコポ………ゴポ…

喫茶《間宮》


提督「…………」(ブツブツ

大和「…………」(ジーーーー

提督「…………」(ブツブツ

大和「……提督、ア~ンしてください?」

提督「む……」(アーン

大和「…………うふふ♪」

提督「…………」(モキュモキュ

羽黒「し、司令官さん、どうしちゃったんでしょうか……」

伊良湖「これ幸いと、大和さんがア~ンしても気がつかないくらい考え込んでますね」

羽黒「あ、あれが、みなさんが言う『本気モード』なんでしょうか……」

提督「……やはり元帥殿には話す必要がある、か」

提督「ケーキ、ごちそうさま。今日はこの辺りで失礼させてもらうよ」


スタスタスタ…

間宮「あ、ありがとうございました」

間宮「…………」(ハイライトOFF

羽黒「て、店長?」

間宮「提督さんがケーキを残、した? もしかして、スポンジの焼きが悪かったのかしら……それともクリームの攪拌具合が……フルーツの水気で味がぼやけちゃったとか」(ブツブツ

間宮「……伊良湖ちゃん、悪いんだけど閉店のプレート出してきてくれる?」

伊良湖「きゅ、急にどうしたんですか?」

間宮「ちょっとケーキのレシピを一から見直そうと思うの」(キリッ

伊良湖「ええー……」



羽黒「す、すみません、お皿をお下げしてもぉ……」

大和「ウフフ、提督ったらお残しなんていけない人。仕方ないですね、大和が責任を持っていただきます♪」

羽黒「あ、じゃ、じゃあ、新しいフォークをお持ちしま……」

大和「ぁー……ンッ」

大和「フフ、ウフフ……ケーキ、美味しいですね提督……」(恍惚

羽黒「(し、司令官さんが元気になったから、元に戻っちゃった……)」

《大本営》元帥の執務室

霧島「元帥、兄さ……四方山の提督から電話です」

元帥「私だ。もう大丈夫なのかね?」

提督『そ、その節は大変ご迷惑を……』

元帥「それは構わん。君が心折られるのは慣れているのでな」

提督『』

元帥「ただ、まあ……今回は複雑な折れ方をしてそうだったので、心配ではあった」

霧島「(心の折れ方に複雑かどうかの違いってあるのでしょうか)」

元帥「ひとまずは立ち直ったこと、おめでとうと言っておく」

提督『あ、ありがとう、ございます』

元帥「礼ならこちらが言いたいぐらいだ。君のところの艦娘にな」

提督『は?』

元帥「君と彼女……それとも彼女たちか? まあ、誰でも構わんが、お互いに必要としていることを教えてもらったのだろう?」(ニヤリ

提督『う……』

元帥「クク、それについての報告は後日、しっかり聞かせてもらうとして――――」

霧島「(容赦ないですね)」

元帥「私に連絡してきたのは、新種の深海棲艦について話があるからかね」

提督『……はい』

提督『今回の連続襲撃事件に決着をつけたいと思います』

元帥「こう言ってはなんだが、君が出る必要はないぞ。少なくとも大本営では、君が参加しない方向で作戦を考えているしな」

提督『お気遣いありがとうございます。ですが、いつまでも不貞腐れているわけにはいかないと思い知らされたので』

提督『こちらがどう考えていようと、向こうは……「奴」はまた、ちょっかいをかけてきます。それをわざわざ待ってやる義理はありません』

元帥「君の方から出向く、と」

元帥「ということは、つまり君はもう、奴らがどこに陣取っているのか当たりをつけているのだな」

提督『はい。妖精君たちが、鎮守府に現れた深海棲艦から聞き出してくれていました』

提督『私が「アノ子」を……レ級を沈めた場所』

提督『――――サーモン海域です』


《南方海域》サーモン海域北方

超戦艦《北方棲姫》

コポ……ゴポポ……

レ級「――――」

北方棲姫「……」(ジィ

離島棲鬼「フフ、ソレガ気ニナルノ、北方棲姫?」

北方棲姫「コノオネーチャン、寝テルノ?」

離島棲鬼「エエ、ソウヨ、グッスリ眠ッテイルワ」

離島棲鬼「提督ノ指揮デ広イ海ヲ駆ケ回ル夢ヲ見ナガラ……ネ」

北方棲姫「ホポォ!? ホッポモ、ホッポモパパト一緒ニ航海スル!」(フンスフンス

離島棲鬼「ソウ、ナラ提督ニオ願イシナクチャネ」

離島棲鬼「ソウスレバ北方棲姫ノコト、必ズ受ケ入レテクレルワ」

離島棲鬼「アナタモソウ思ウデショウ、レ級?」


レ級「――――――――」

ゴポポ……ゴポ…

【艦娘たちとコミュニケーション】間宮編

《鎮守府近郊》商店街


間宮「あと、は……そうですね、そこの大根と人参を三本をいただけますか」

八百屋店主「はいよ! いつもありがとよ、こいつはオマケだ!!」(南瓜

間宮「あら、ありがとうございます♪」



間宮「ふぅ、南瓜をいただいたのはいいけど、少し重たいですね」

間宮「安いからって、調子に乗ってお米まで買ったのは失敗でしたね」(ヨタヨタ

間宮「艤装を着けていない時は基本非力ですからね、私たち……ハァ」(一部除く



提督「だ、大丈夫かね?」

間宮「提督? どうされたんですか、こんなところで。お散歩ですか?」

提督「い、いや、今度の秋祭りの件で街の人たちと話があったのでな……」

提督「それよりも、お、重いだろう、荷物を持とう」

間宮「あ、ありがとうございます」

提督「買い物はこれで終わりかね?」

間宮「あ、いえ、実はお肉屋さんに寄らないとでして……」

提督「む……し、仕方あるまい、そちらへ向かうとしよう。日が落ちる前に鎮守府に戻らないとな」

間宮「あ、はい」

提督「…………」(スタスタ

間宮「…………」(テコテコ

間宮「(提督と二人きりでお買いものというのは初めてでしたね)」

提督「あ、歩く速さはこれで問題ないかね? もしついてこれないなら、ちゃんと言ってくれたまえよ」

間宮「は、はい」

間宮「(こっちの歩く速さとか気にしてくれるんですね。それに、さりげなく車道側を歩いてくれてるし……)」

間宮「(じ、神通さんたちの気持ちが少しわかりますね、これは)」


肉屋「おう、間宮ちゃん! 今日は提督さんと一緒に買い物デートかい?」

間宮「つ、ついさっき、そこでバッタリとー」

肉屋「いやいや、隠さなくていいって! いやあ、二人もなかなか隅に置けねえなあ!!」

間宮「あの、だから本当にそういうのじゃ……!」

提督「……すまない……私のような者が同行したせいで、間宮君に不名誉を与えてしまってすまない」(ススス

間宮「提督も! 変に気を遣って離れなくて大丈夫ですから!」(アタフタ




鳳翔(@買い物中)「あらあら、まあまあ」

鳳翔「たまにはこちらのお店で、と思って足を向けてみたら……」

鳳翔「ウフフ、提督と間宮さん。相性はバッチリそうですし、こんなところウチの子たちに見られたら大変ですね♪」

なお、バッチリ話は鎮守府の艦娘の耳に入る模様
季節の変わり目とはいえ暑い寒いで変動しすぎです
次の投下まで少し間が空きそうですが、どうかご了承ください

【艦娘たちとコミュニケーション】文月弥生編

早朝
《鎮守府》食堂


文月「……」(ポー

弥生「……」

那珂「おっはよー♪ 那珂ちゃんスマーイル、キラッ☆」

那珂「今日から一緒に遠征だね~♪ ちゃんと朝ごはん食べてぇ、元気いっぱいにして出発しよ~、オー!」

文月「ズビ……あー、那珂ちゃんだぁ、おはよぉ~♪」

弥生「おはよ…コンッ…ざいます」

那珂「……えっと~、二人ともどしたの? ちょっと顔赤いけど」

文月「えへへ…今日は朝からポカポカだね~」

弥生「あつ…い」

那珂「……」(チラッ

温度計<秋~、秋だよ~……肌寒いからお布団で二度寝するよ~……うにゅう

文月「けほっ……うぅ~……」

弥生「クチュン……ぁ、お鼻が……」

那珂「うん、二人とも那珂ちゃんと一緒に医務室に行こっか」

文月「んぅ?」

弥生「?」

《艦娘用宿舎》文月弥生の部屋

提督「二人同時に8度を超える熱とはな……」

提督「お風呂から上がったら、ちゃんと髪と体を拭きなさいと言っただろうに」

文月「司令官~、ゴメンねぇ……コンコンッ」

弥生「ぅ……う……」

提督「べ、別に怒ってはいない。遠征中に熱が出たりしなくてよかった」

提督「医務室で冷やピタを頂いたのでそれを貼ろう」(ペタペタ

文月「ほわぁ、ひんやりするね~……」

弥生「気持ちいい…です」

提督「鳳翔君に氷嚢をお願いしているから、しばらくはそれで我慢してほしい」

文月「はぁい……」

弥生「了解…しました」

提督「(喉が乾いてはいけないな、今のうちに薄めたスポーツ飲料と……)」

提督「(やはり桃缶は必須)」

提督「すまない、少し席を外すよ」(立ち上がり


くいっ……

提督「む……?」

文月「うぅ~……司令官、行っちゃやだぁ……」

弥生「置いて…かないで」

提督「い、いや、飲み物と口に入りそうなものを取りに行くだけなのだが……」

文月「やぁ~だぁ~……」(ぐずぐず

弥生「や…」(駄々駄々

提督「」



鳳翔「お待たせしました。提督、文月ちゃんたち用の氷嚢、お持ち……あらあら」

提督「ほ、鳳翔君、申し訳ないのだが追加で薄めたスポーツ飲料と桃缶をお願いできるだろうか……」

文月「すぅ……すぅ……」(指握り

弥生「ん……」(袖掴み

鳳翔「はい、かしこまりました」

鳳翔「もうすぐ、蒼龍ちゃんがお粥を持ってきてくれますから、それまで頑張ってくださいね♪」

提督「む……むう」



文月「ずび……司令官~、あ~ん」

弥生「ふー…してください」

提督「そ、その前に鼻をかみたまえ。弥生君もだ」

文月「ちーん…!」

弥生「ちーん…」

提督「ハァ……では、口を開けたまえ」

文月「あ~……♪」

弥生「あ…ん♪」


蒼龍「(いいなあ、文月ちゃんと弥生ちゃん……)」(じーーーー



文月「司令官~……汗かいて気持ち悪いよぉ……」

弥生「弥生…くさくないですか……?」

提督「で、では温タオルを用意するので、それで体を拭いてもら……」

文月「うぅ~、ベタベタするぅ」(ヌギヌギ

弥生「気持ち悪い…です」(ヌギヌギ

提督「待ちた……!」

漣「ほいさっさー!! こんなこともあろーかと、呼ばれて飛び出てババーンと参上!」(ズシャシャー!

漣「ここは漣に任せて、ご主人様はお部屋の外へどぞー♪」

提督「ありがとう……漣君、本当にありがとう……!」

漣「いえいえー、万が一いや億が一にもご主人様が一線を越えちゃうことはないと信じているのですがー」

漣「他所の鎮守府の提督みたいに、睦月型の子に目覚めちゃったら漣たちが大変ですから」

提督「漣君の中で私は文月君たちに手を出しかねない変質者と思われているのだろうか……」(絶望

漣「いやいや。やっぱりご主人様には? 漣たちみたいなオ・ト・ナ!な艦娘がお似合いということですよー」(ドヤ顔

提督「え?」

漣「え?」





大和「離してください!! 大和もっ、大和も風邪をひくんです……!」

神通「やめて、ください!! こんな時間に冷水を浴びたら、本当に体を壊してしまいます……!」

大和「だって……だって! 羨ましいじゃないですかーつ、大和も文月ちゃんたちみたいに、提督に付きっきりで看病してもらいたいんです!!」

神通「そ、それは……私だってそうですが……」

大和「ですよね? ですよね! そしてあわよくば、寒さに震える体を提督の肌で暖めてもらったりしたいですよね……!」

神通「……そ、そんな破廉恥なこと、私は考えてないです!!」(アタフタ



川内「ちょっとだけ考えてたな、あれは」

那珂「神通ちゃん……」

青葉「(青葉、いいこと考えちゃいました!!)」


【後日、鎮守府通信にて、艦娘の理想の看病シチュエーショントップ10が発表された】

【艦娘たちとコミュニケーション】曙編

《鎮守府》廊下


曙(当日秘書艦)「あ、伊勢さん」

伊勢「やっほ、提督。曙ちゃんもおはよー」

伊勢「いやー、気がつけばもう10月たねえ」

提督「まったくだな。年々、年が経つのが早くなっているようだ」

伊勢「またまた~。まだまだ若いくせに」

提督「き、君たちを見ていると若さの差を感じずにはいられないのだよ」

伊勢「アハハ、まあ元気な子が多いしね」

伊勢「……と、それはいいとして、天気も安定したし、一本いっとく?」(クイッ

提督「そ、そうだな、伊勢君がよければ……」

伊勢「行く行く! ここで趣味が合うの提督ぐらいだし、私は大歓迎よ」

提督「で、では、次の休日に行くとしよう」

伊勢「オッケー、じゃあ明明後日だね。場所はどうしよっか……」

提督「そ、そうだな、十月に入ったことだし――――」



曙「(釣りか…)」



(2日後)
《鎮守府》工廠

提督「…………」(カチャカチャ

曙(@しゃがみ)「…………」(じー

提督「……あ、曙君?」(リールジコジコ

曙「…………」(じーー

提督「も、もし私の勘違いなら謝るが……あ、曙君も釣り……参加したいのだろうか?」

曙「!?」

曙「べっ、別にそんなつもりで見てたわけじゃないけど! 仕方ないわねっ、断ったらカワイソーだし、参加したげるわ!」

提督「そ、そうか……」

提督「日にちは先ほど、伊勢君と話していた通りで、場所は○○港だ」

提督「曙君、釣りの道具は……」

曙「もっ、持ってるに決まってるでしょ!?」

曙「ちょっと私、買い物に行かなきゃいけないから! じゃあね!」

バタバタバタ…!

提督「……大丈夫なのだろうか」

《鎮守府近郊》釣具店

<らっしゃ~せ~

曙「えっと、クソ提督がいつも釣りの時に持って行ってたのは……」

曙「釣り竿、リール、クーラー、あと糸と……帽子でしょ、ポケットたくさんついたジャケットにポーチ、あ、あと長靴!」

曙「ついでに、この釣りの教本も買っとこうかな」


<あざ~した~

曙「あとは、薬局で酔い止めを買っておしまい、と。普通の漁船なんて乗ったことないし、念には念を入れておかないと」

曙「うん、これで完璧ね!」(ガッチャガッチャ

曙「(たくさん釣ったら、クソ提督と釣りの話とかできるようになるわよね……!)」(ワクワク


(当日)
《○○港》波止場

<ミャー……ミャー……

提督(@ラフ私服)「……」

伊勢(@カジュアル私服)「……」


釣り人A「おー、ずいぶん気合い入った格好してるなあ、あっちの嬢ちゃん!」

釣り人B「こっちの獲物まで釣られないよう、頑張りゃな~な!」


グランダー曙「~~~~!」(プルプル




《艦娘用宿舎》曙の部屋

朧「波止場釣りだったんだ……」

曙「……いつも伊勢さんと沖釣りの話してるから、今回もそうだと思ったのよ」(三角座り

朧「次は沖釣りに連れていってもらう約束したんだし、よかったんじゃないかな」

曙「…………うん」(コクコク

朧「潮に焼き芋わけてもらったんだけど、食べる?」

曙「……食べる」



<それはそうと、釣果はどうだったの?
<……坊主
<そっか……そっか

アハハハハハハッハハッハハッハハッハハハハ!
潜水艦狩りで曙旗艦にしたら絵が変わっていて驚きました
ちょっとお外走ってきます

【深海棲艦は静かな海の夢を見るのか】続き
《鎮守府》執務室


提督「…………」

<knock…knock…


提督「は、入りたまえ」

金剛「HEY、提督ゥー、tea timeの時間ネー♪」

提督「金剛か……」

金剛『訳:なによ、そろそろオヤツの時間だと思って紅茶とお菓子、用意してあげたのに』

提督『訳:い、いや、すまなかった。……いただくよ』

金剛「フッフ~ン、人間、素直なのが一番デス♪」

金剛「私お手製のスコーンと、ルバーブのジャム&クロテッドクリーム! 存分に味わってくだサーイ!」


(提督&金剛、お茶中・・・)

金剛『訳:……次の作戦、やっぱり難しい』

提督「……ああ」

金剛『訳:自信ないの?』

提督『訳:今度ばかりは……いや、今度もか』(コクリ

提督「――――怖くてしかたがないよ」

提督「漣君を傷つけられた……友人の鎮守府を潰された……自分が酷い目に遭わされた」

提督「その報復と腹いせに、君たちを勝ち目の薄いに付き合わせているだけではと、不安と疑念が増す一方だ」

金剛「…………」

金剛『訳:ねえ、鋼太郎……髪の毛、切ろっか』

提督「ぬ……?」

金剛『訳:引きこもってたせいで、前髪とか伸びちゃってるし、サッパリさせたら暗い気分もちょっとはマシになるわよ♪』(グイッ

提督「お、おい!?」

《艦娘用宿舎》金剛の部屋

(浴室)


金剛『訳:さあ~、お客様? どんな髪型をご希望ですか~?』(ショキショキ

提督『訳:ま、眉にかからない程度に短く……』

金剛『訳:んもう、そこは芸能人の誰それみたいに格好よくって言ってくれないと』

提督『訳:そ、そんなことを言ったら芸能人の方に失礼だろう。私の顔なんて、鏡に映ったものと目を合わせたくないレベルなのに』

金剛「(もう少し自信持って……って言っても無意味なんでしょうねー)」

金剛『訳:まあ、自分に自信ないよ~なんて言いながら、女の子に粉かけまくる人よりはマシよね』

提督「ぬ……?」

金剛「自信ないくせに女の子攻略してるスケコマシって言ったのデス」

提督『訳:な、なんだそれは、人聞きの悪い』

金剛「……漣」

提督「……」(ピク

金剛「……神通」

提督「……」(ビクゥッ

金剛「フフ……」(シャキーンシャキーン!

提督「――――」(ガタガタ

金剛『訳:ま、他にも名前を挙げたい子はいるんだけど――――』


ギュウッ…!

提督「こ、金剛?」

金剛『訳:……貴方なら大丈夫よ』

提督「……そう、だろうか」

金剛『訳:昔なら絶対に、髪なんて切らせてくれなかったじゃない』

金剛『訳:それだけ私たちを信じられるようになったってことでしょ』

金剛『訳:貴方が信じてくれてるなら、私たちに怖いものなんてないんだからね?』(ギュッ

提督「そ、そうか」

金剛『訳:……なによ、もうちょっと反応あってもいいんじゃない?』(頬スリスリ

提督『訳:か、勘弁してくれ』

球磨多摩曙の限定グラで消沈していた艦これ熱が復活しました
書き溜めるか、書けた分を投下していくかどちらがいいのか判断に悩みますが、今日はこれだけです

……もうシンクロ次元は滅ぼしていいんじゃないかな

Dドライブが消失中
復旧がんばります

これまで参加したイベント海域戦果ドロップ報酬記録、作成していただいた動画の保存データお気に入り画像、自SS小説忘備録音楽データえとせとら
お腹痛いので寝ます
更新はパソコン新調するまでタブレットで行う予定
秋イベント……秋イベントはどうしよう

《鎮守府》会議室


提督「……みんな、集まったか」

神通「はい。報告します、軽巡洋艦艦娘5名、集合いたしました!」

《軽巡洋艦》艦娘
神通
川内
那珂
球磨
多摩

北上「重雷装巡洋艦3名、揃ってるよー」

《重雷装巡洋艦》
北上
大井
木曾

赤城「正規空母艦娘5名、待機中です!」

《正規空母》艦娘
赤城
加賀
蒼龍
瑞鶴
大鳳

鳳翔「軽空母艦娘 鳳翔以下2名、集合いたしました! ……ウフフ、久しぶりですね、この口上」

瑞鳳「ホントだよね~」

祥鳳「瑞鳳、シー……!」

《軽空母》艦娘
鳳翔
祥鳳
瑞鳳

青葉「重巡洋艦艦娘4名、プラス航空巡洋艦1名、待機中でっす!」

熊野「ちょっと、私の扱いが軽いんじゃなくて!?」

《重巡洋艦》艦娘+1
青葉
衣笠
那智
羽黒
熊野

金剛「戦艦艦娘3名and航空戦艦艦娘1名、着席するネー!」

比叡「はいっ、金剛姉様!」

大和「どうして戦艦艦娘代表が大和じゃないんですか……」

伊勢「まあまあ」

《戦艦・航空戦艦》艦娘
金剛
比叡
大和
伊勢

イムヤ「せ、潜水艦艦娘 伊168、います!」

《潜水艦》艦娘
伊168

不知火「司令っ、駆逐きゃ……駆逐艦艦娘13名のうち12名、集合完了しました!」

朧「(噛んだ)」

潮「(か、噛んじゃった)」

曙「(相変わらず、肝心なとこで落ち度るわね……)」

不知火「……ぐす」

陽炎「もー、そうやってすぐ泣く~」

《駆逐艦》艦娘



不知火
陽炎
文月
弥生

吹雪
満潮
綾波
敷波

間宮「えっと……給糧艦艦娘 間宮、伊良湖、こちらに」
伊良湖「(あわわ、こんな会議に参加するの初めて……きっ、緊張する~!)」

《給糧艦》艦娘
間宮
伊良湖

提督「(さ、漣君を抜いても40名……多すぎだろう)」(カタカタ

提督「スー……ハー……」

提督「そ、それでは始めよう」

提督「すでに予想のついている者もいるだろうが、我々が参加する第二次サーモン海域北方攻略作戦についての話だ」

提督「サーモン海域北方……そこに、鎮守府や基地、泊地連続してを襲撃した深海棲艦の拠点がある」

提督「……正面のスクリーンを見てほしい」

提督「じ、神通君」

神通「はい」(カチッ

ジジ………ブゥン


木曾「……ハッ、冗談みてえなラインナップだな」

雷「ひ、姫級と鬼号深海棲艦ばかりじゃない」

提督「首魁と思われる離島棲鬼、そして新種の姫級 北方棲姫、港湾棲姫、中間棲姫、空母棲姫……」

提督「あくまでこれは、襲撃の際に確認された連中だ。奴らの拠点に向かう以上、他の姫級や鬼号、まだ見ぬ深海棲艦との交戦が予測される」

提督「……それで、その、一つ確認を取りたい」

提督「み、見てわかる通り、今回の作戦は非常に難度の高いものだ」

提督「漣君を除く40名……この中に一人でも作戦に反対の者がいるなら、我々は攻略組の支援に回る……ということも可能、なのだが」(チラッ

神通「提督……」(ジトー

北上「あー……」(ジー

赤城「……」(ジトッ

鳳翔「あらあら」

青葉「やれやれ」

金剛「oh……」(ジトッ

イムヤ「ここでそれ言っちゃうの……?」(ジトー

不知火「司令、貴方が落ち度です」(キッ!

間宮「さすがにちょっとどうかと思います……」(ジトー

提督「や、やめたまえ……そんな蔑んだ目を向けるのはやめたまえ……」

神通「提督……神通は、どこまでも提督と共に歩むと心に決めていますよ」

川内「いまさら、そういう水臭いのはどうだって話だよね」

那珂「那珂ちゃん、次の新曲ばっちり用意してるんだから♪」

球磨「球磨の本気、見せてやるクマー!」

多摩「そろそろ本気、出しちゃおっかな……ニャン」

北上「提督らしいっちゃらしいんだけどねー」

大井「私についてこいぐらい言ってみなさいよ、ったく」

木曾「提督、お前に最高の勝利を約束してやるぜ」

赤城「ここで尻込みするような者、四方山鎮守府にはいませんよ」

加賀「ええ、そうね」

蒼龍「うんうん! 日頃の訓練の成果、発揮しちゃおうかな!」

瑞鶴「わ、私はちょ~っと不安だけど。あーあ、私にも改二か装甲空母改装があればなあ」

大鳳「たしか、お姉さんにはそのお話が来てるんですよね」

鳳翔「私や間宮さんはいつもの通り、鎮守府でお留守番ですけどね」

瑞鳳「鳳翔さんの分も頑張るからね!」

祥鳳「精一杯やらせていただきます!」

青葉「司令官はこの中で、誰がついてきてくれなかったら堪えるのか……。青葉、気になっちゃうな!」(メモメモ

衣笠「こぉら、洒落にならないこと考えないの」

那智「姫級と鬼号の大群、腕が鳴るな」

羽黒「わ、私は間宮さんたちと一緒にご飯とか作って応援するね」

熊野「フフ、深海棲艦たちに目にもの見せて差し上げますわ」

金剛「戦艦の力、見せてあげるネー!」

比叡「気合、いれてっ、いきます!」

大和「たとえみんながついていかなくても、大和だけは提督のお傍に……」

伊勢「旅は道連れ世は情けってね。ま、付き合うよ」

イムヤ「正直反対したいけど、反対したらしたで提督のお母さんが怖いし……っていうか、八雲教官の方が怖い」

不知火「ご命令を、司令!」

陽炎「ここで尻込みするとかあり得ないでしょ」

朧「他の鎮守府任せにはしたくないかな」

潮「そ、そうだよね……」

曙「漣が目ぇ覚ます前に終わらせてやるわよ。だ、だから、ちゃんと指揮しなさいよ、クソ提督!」

文月「ほわぁ、文月が悪い深海棲艦、やっつけちゃうよぉ~!」

弥生「弥生も…頑張ります」

雷「雷のこと頼りにしていいからね、司令官!」

吹雪「司令官、精一杯頑張りましょう!」

満潮「バカね、こっちの覚悟はとっくに決まってるのよ」

綾波「みなさん、すごい気合ですね~」

敷波「だね。ちょっと負けらんないかな」

間宮「出撃前のお料理とお菓子、期待しててくださいね♪」

伊良湖「し、仕込み間に合うかなあ……」

提督「みんな……すまない……い、いや、ありがとう」(ニコ…

一同『!!?』

提督「で、では、私は大本営に報告があるので、会議はこの辺りで」(ソソクサ


ざわ……ざわざわ……


吹雪「え……司令官、もしかして今、笑った……?」

満潮「そりゃ、司令官でも笑うわよ……ほんっと極稀にだけど」

那智「ほう、さっきのがこの鎮守府で心許された者だけが見ることのできる司令官の微笑みか……なるほど、悪くない」

熊野「わ、私、ただの噂話だと思っていましたわ」

綾波「はぁ~、癒されますねぇ」

敷波「お、おーい綾波、鼻血垂れてるぞー」

イムヤ「なに、この……提督これくしょんの全ルート攻略達成の記念CGが開放された感じ」

青葉「ウあァァァっ、撮りそこねたー!! く・や・し・い!」

衣笠「なにに使うつもりなんだか……」

瑞鶴「いやー、提督さんの生笑顔とか初めて見たかも。いろいろ凄かったですよね、赤城さん……あれ、赤城さん?」

赤城「……ソウネ」(ソッポ

瑞鶴「あれ、なんで全力で顔背けてるんです? あ、わかった、提督さんの笑顔が不意打ちで直撃したんですね!?」

赤城「」

加賀「瑞鶴、あなた少し黙って」

蒼龍「文月ちゃんの前とかだと、よくあんな感じで笑うんだよねー」

大鳳「(そこはかとなく、蒼龍さんが遠い目をしてる……)」

大和「大和に微笑みかけてくださるなんて……。提督に愛されてすぎていて、少し怖いぐらいです♪」

金剛『訳:やっとまともな顔になったわねー。まったく、みんなに心配かけすぎなのよ』(呆れ

神通「提督……よかった」(安堵

鳳翔「(さすがに筆頭に数えられる子たちは、反応に余裕がありますねー)」

伊勢「なかなかいいものが見れたよ。く~、早く続き書きたいなあ!」



《サーモン海域北方》


北方棲姫「ブーン、ブロロロロ……敵機直上急降下ー」(パタパタ

離島棲鬼「ソロソロ、ネ」

港湾棲姫「提督……?」

離島棲鬼「マア、女ノ勘ダケド……来ルワヨ、彼ラガ」

港湾棲姫「……ソウ」

離島棲鬼「フフ、楽シミネエ……」

北方棲姫「グォォーン……ババババッ! コイヨ艦娘、艤装ナンテ捨テテカカッテキヤガレ!!」

離島棲息鬼「……北方、ソンナ汚イ言葉使ッチャダメヨ」(メッ!

北方棲息姫「ホポォ……ハーイ」

《鎮守府》医務室


漣「すぅ……すぅ……」

提督「……」


『ヘ、ヘヘ……ヘッヘッヘ、やりましたよー、ご主人様~。鎮守府正面海域の深海棲艦、ぜんっぶ叩き返してやりましたー』(ボッロボロ

『いやー、これで心置きなく新人さんを迎えられますねー……ちょっと、どーして漣から目を逸らしてるんですかー?』

『艦の建造と新人さんの申請は明日するとして、ご主人様~? 漣、かーなー

りー頑張ったんですし、ご褒美ほしいなー、なんて♪』

『なにがいいかって? そですね……じゃ~あ~――――♪』(ニヤリ


提督「……『頭をナデナデしてください』。あの時は、君は私を殺すつもりだと本気で思ったものだ」

漣「すぅ……」

提督「明後日、サーモン海域北方に向けて出港する。おそらく、これまでの中で最も厳しい戦いになるだろう」

提督「(漣君が参加してくれるなら心強かったのだ……)」

提督「そんなことを言ったら、君にぶっ飛ばされてしまうな」

提督「――――お願いされてから、ずいぶんと遅くなってしまったが」

ナデ…

提督「一日も早い君の復帰を期待している」




漣「すぅ……すぅ……」

《鎮守府》中庭


提督「――――む?」

神通「あ……て、提督」

提督「神通君、こ、こんな時間にどうしたのかね?」

神通「す、少し眠れなくてお散歩に……すみません」

提督「い、いや、謝る必要はないが」

神通「提督は……もしかして、漣さんのところに?」

提督「うぬ……」

神通「明後日……もう明日になってしまいましたね。サーモン海域北方の攻略作戦のこと、話に行かれたんですね」

提督「そ、その通りだが、どうしてそれを……」

神通「私だって、漣さんの次にここに着任した古参ですから。提督がなにを考えて、どうなさるのかくらい察しがつくんですよ?」(クスクス

提督「そ、そうなのか……。それは、なんだ、少し困るな」

神通「フフ、私たちは助かっていますけど」

提督「うぐ……」

提督「わ、私はもう戻るが、神通君も早めに休みたまえよ」

神通「ぁ……あの!」

提督「ぬ?」

神通「あ、あの、提督……」

提督「な、なんだね?」

神通「ちょ、ちょっと待ってくださいね。すぅ……ハァー……」

提督「……」

神通「も、もしよろしければ、もう少しだけここで……神通とお話、しませんか?」(カァァ…

提督「……今日は冷える」

神通「っ、そう、ですね……。すみません、おかしなことを言いました、やっぱり部屋に戻り――――」

提督「なので、食堂かどこか別の場所でなら……構わないよ」

神通「え?」

提督「じ、実はとっておきの酒があるのだ。よければ一緒に、な」

神通「――――私でよろしければ、お付き合いさせていただきます」

提督「……ああ」

鎮守府は燃えた、執務室の椅子だけ残して
ネタなどに関しては、別で保存しているメモ帳などから回収できたので問題なしなのです
次のパソコンがをどんなものにするか、今からドキがムネムネしています

本当にガラの悪い住民しかいないな
1の艦これ熱が一度冷めてたみたいだし、スレも簡単に荒らされてウンザリだろうし、今回の話で終わりにしそうね

パソコンご臨終
Dドライブの修理代がよいパソコン代を超えたので新調することになりました
続きはもうしばらくお待ちください

>>348 冷めたというより燃え尽きてた感
夏イベはいろいろ苛酷だったのです、ちゃんと攻略はしましたが

あと、言い争いや罵りなどは自重していただけるとありがたいです
あまり好きな言葉ではないので

(深夜)
《鎮守府》食堂


提督「じ、神通君?」

神通「ヒック……提督……神通、なんだか体が火照ってきてしまいました」(ヌギ…

提督「お、落ち着きたまえ……いま水を持ってくるから落ち着いて……」

神通「提督は…意地悪で、意気地なし……です」

神通「一度でも構いません……私に、思い出をいただけませんか……?」(のしかかり

提督「と……」

神通「と?」

提督「とぉぉ↑おう↓!!」(当身

神通「はうっ!?」

提督「ハァ……ハァ……あ、危なかった、本当に危なかった……!」

神通「」


(食堂入口)

川内「まるで成長していなかった……いや、前進はしてるのかな?」

那珂「差し入れにお薬、入れておけばよかったかなー」

川内「え」

那珂「……キャハ♪」(テヘペロ

川内「(な、那珂が痺れを切らし始めてる……!)」


(翌日)
《鎮守府》母港


提督「そ、それでは、これより第二次サーモン海域攻略作戦を開始する」

<はい!!

提督「編成は会議で伝えた通りだ」

提督「わ、私が引きこもっていた関係で急造の編成になってしまったが……き、君たちなら上手く合わせてくれると思う」

大井「一応、迷惑かけた自覚はあるのね」

北上「まあまあ、いつものことじゃーん」

提督「……」(キリキリ…

鳳翔「クスクス、信頼を取り戻すために頑張らないとですね」

提督「そ、そうだな」

不知火「司令、各艦、燃料弾薬の補給と糧食、用水の搬入完了しました」

間宮「特製のお菓子も少し用意したから食べてくださいね!」

提督「そうか、あ、ありがとう」

伊良湖「みなさん、気をつけてください!」

羽黒(E:艤装・改)「し、司令官さんたちが留守の間、私……頑張りますから!」

鳳翔「あら、羽黒ちゃん、艤装背負えるようになったの?」

羽黒「は、はい、改二の艤装はまだちょっと重たいですけど、艤装・改ぐらいなら平気になりました!」

那智「喫茶店の店員になったとはいえ、有事の際に戦うぐらいはできないとと思い、鍛え直したんだ」

陽炎「……そういえば、羽黒さんは重巡の艦娘だったわ」

満潮「着任してから一度も出撃してるとこ見てないから、この間の会議まで完

全に忘れてたけどね」

羽黒「はうぅぅ……」



戦艦《金剛》
金剛『HEY、提督~! みんな、いつでも出撃できマ~ス!』

提督「わ、わかった」

鳳翔「……それじゃあ、気をつけて。漣ちゃんのことは私たちに任せてくださ

いね」

提督「お願いする」



軽巡洋艦《神通》

神通「提督、よろしいのですか?」

提督「ああ。これ以上、みんなを待たせるわけにもいかないしな」

神通「じゃあ……」

提督「う、うむ。みんな、ちゃんと聞こえているな?」

<はい!!

第1艦隊
旗艦:金剛 大和 熊野 青葉 大鳳 蒼龍

第2艦隊
旗艦:神通 朧 曙 潮 陽炎 不知火

 支援艦隊
 旗艦:赤城 加賀 瑞鶴 吹雪 満潮 伊168

 旗艦:伊勢 比叡 衣笠 那智 瑞鳳 祥鳳

  護衛艦隊
  旗艦:球磨 川内 木曾 雷 文月 弥生

  旗艦:多摩 那珂 綾波 敷波 北上 大井



提督「――――連合艦隊、出撃!!」




間宮「……行っちゃいましたね」

鳳翔「ええ、そうですね」

伊良湖「本当に大丈夫なんでしょうか?」

羽黒「と、とっても強い深海棲艦がいるんですよね……」

鳳翔「――――さっ、お店に戻りましょうか!」

間宮「そうですね!」

伊良湖「え、ええ!?」

羽黒「ほ、鳳翔さん?」

鳳翔「ここで立ってても意味ないですから」

鳳翔「それなら、提督たちが戻って来た時のお祝いのメニューをみんなで考えた方が有意義でしょ?」

間宮「いくつか試作しておきたいレシピもありますし♪」

伊良湖「(つ、強いなあ……)」

羽黒「(前と違って司令官さんが攫われてないからかな?)」

鳳翔「あ、そうだ、羽黒ちゃん」

羽黒「はは、はい!?」

鳳翔「漣ちゃんの病室の花瓶のお水、換えてきてくれるかしら?」

羽黒「あ、はい、わかりました」

鳳翔「よろしくね」

羽黒「はぁい」(パタパタ









《鎮守府》医務室

漣「すぅ……すぅ……」

漣「にほほ……にははは……ウッサッサッ……フィーヒヒヒ!」

漣「ヤァン、もう……らめぇですよ、ご主人様~……そんなとこ吸っても漣はぁ……」

漣「――――ンガッ……! ん……んん……?」(目パチパチ

漣「…………」(ポケー




漣「知らない天井だ」

《鎮守府》食堂

はぐはぐ…ぱくぱく…

モニュ…モニュ…ナポ……


漣「煮込みハンバーグ、ウマー! トマトリゾットもウマー!」

漣「鶏もも肉のハーブ焼きもいい仕事してますねー……まあ、漣が作ったんですけど、ガツガツ」

漣「うおォン、漣はまるでロ号艦本式缶だ」

漣「モキュモキュ……冗談はさて置き、目覚めてすぐ爆食とか、艦娘になって体質変わってなかったら死んでますねー……はぐはぐ」

漣「とりま、お料理の腕が落ちてなくて一安心。これ空になったら、もう2、3品追加しますかー」


ガターンッ!

漣「およ?」

伊良湖「わ、わわっ!? さささ、漣さん!?」

漣「おやまあ、伊良湖さん、おひさ~」

伊良湖「キャアアァァッ!! 喋ったァァッ!?」

漣「いや、漣、生きてますって。ちゃんと足あるし、ご飯美味しいし……」

漣「んー、でも、最近の幽霊や精霊は触れてご飯食べられて抱きしめられるのがデフォって伊勢さん言ってましたか」

伊良湖「だだっ、大丈夫なんですか!? 羽黒さんから、漣さんが消えたって聞いて、みんなで捜してたんですけど……!」

漣「あー、空腹に耐えられなくて勝手に抜け出しましたからねー」

漣「どうもご心配おかけしました」

漣「……戻ってきましたよ」(ニカッ

伊良湖「! え、えっと、私、鳳翔さんたち呼んできますね……!」



漣「さてさて、それにしても鎮守府が静かですなあ」(・д・ = ・д・)

漣「ご主人様たちはどーこに行っちゃったのやら」




《鎮守府》食堂

(鳳翔、状況説明中・・・)

鳳翔「というわけで、提督たちは今、サーモン海域北方に向かっている途中です」

漣「……因縁のある場所ですねー」

漣「ぷふぅ、食べた食べた~、ごちそうさま」

間宮「はい、漣さん、お茶どうぞ」

漣「あ~、どもども」

伊良湖「(ほ、鳳翔さんのお話聞きながら、三人前くらい追加で食べましたね)」

羽黒「(はい……見てるだけでお腹いっぱいです)」

漣「鳳翔さん、すみませんが洗い物、お願いしてもおk?」

鳳翔「行くんですね」

漣「当たり前田のクラッカーですよー」

漣「ご主人様たちも寂しがってるでしょーし、漣のラブリーな顔を見せてあげないと、ね♪」(ウインク

鳳翔「ウフフ、きっとみんな大喜びですよ」

《鎮守府》工廠


漣「こんちわーーーー!」

妖精A「ゲェー!! 漣さん!!」

妖精B「ピンピンしてやがる、心配させやがって!」

漣「フッ、地獄の閻魔さんに叩き返されちまったのさ」

妖精C「ヒューッ!」

漣「どもどーも、ご心配おかけしました。漣、完全復活ですよー」

漣「で、復活そうそう何ですが、《漣》出せます? いまからご主人様たちを追いかけようと思うのですが」

妖精A「え゛」

妖精B「や、病み上がりなので無理しないが吉ですー」

妖精C「そそそう、そのとととおり」

漣「えっと、その反応、すご~くヤな予感がするのですがー」

漣「……お前ら、《漣》になにした?」

妖精A「君のような勘のいい艦娘は嫌いだよ」

漣「そういうのいいから」

妖精A「あ、ハイ」




《鎮守府》工廠裏

元駆逐艦《漣》だった鋼材の山<ニハハ…ゴール…


漣「な……なんじゃァ、コリャー!?」

妖精A「テヘ♪」

妖精B「流用できる部品は根こそぎ抜いたので、もういいかなーと」

妖精C「やっちゃったZE☆」

漣「……」(握り拳

妖精A「あっ、待って、話を聞いてください! 理由が、理由と書いてワケと読むがあるのですー!」

妖精B「暴力反対っ、暴力反対!」

妖精C「我々に乱暴するつもりですね!? 同人誌みたいに! 同人誌みたいに!」

漣「DA☆MA☆RE」(ニパッ

<てめえらの血はなに色だーっ!!
<アーーーーッ!!


(漣、オラオラ中・・・)


漣「ゼェ、ハァ、し、死の淵から目覚めたら、自分の艦が廃材になってた拳……ブハァッ、息……切れたぁ」

妖精A「前が見えねぇ」

妖精B「コレが人間のやることかよォ……」

妖精C「新しい扉が開くかと思ったです///」

漣「ハァー、スタミナの衰え具合にビックリですよー」

漣「つーか、どうするんですか、マジでどうするんですか、コレぇ」

妖精A「……」(チラッ

妖精B「……」(コクリ

妖精C「……」(ニヤリ


漣「ご主人様たち追いかけよーと思ったら、こんなグロ画像見せられるし、もォ~」(半泣き

妖精A「漣さん、漣さん」

妖精B「我々がただ面白半分で艦を解体するとお思いですか?」

妖精C「今回ばかりは、ちゃんとした訳があるのです」

漣「今回ばかりは、のフレーズに不安しか感じないのですがー……なにが目的で《漣》を解体してくれちゃったので?」

妖精A「話す前にぶちのめされたので言えなかったのですが」

妖精B「漣さんのために、我々からプレゼントがあるです」

妖精C「建造ドッグへ来てください、きっと驚くです」

漣「??」



《鎮守府》建造ドッグ

ガゴン…ギゴココ……

漣「ケホッ、埃臭っ! あー、ご主人様が建造しないから、そこらじゅう真っ…白……」


特Ⅱ型駆逐艦《漣》っぽい駆逐艦<ヤッハロー


漣「あれ、《漣》? でも、細部がちょこっと違うような――――」

漣「って、待って、もしかしてコレ……改二!?」

妖精A「フッフッフッ、こんなこともあろうかと!」(デデン

妖精B「ご都合主義と笑わば笑え!!」(デデン

妖精C「しかし見よ! この威容!」(デデドン

妖精A「よかれと思って、提督さんが金庫にしまい込んでた改二設計図をちょろまかしておいたのです」

妖精B「ただ、全部の部品が用意できなかったので、元《漣》から拝借した次第」

妖精C「改二であって改二でない、言うなれば改1.5。べ、別に大本営が怖くて、改修が中途半端になったとかじゃないです、いずれ実装された時のための保険というか、大人の事情的な……わかれよ!」

漣「お、おう」

漣「メタな発言は置いとくとして、これなら……!」

妖精A「出撃準備は整えてます。いつでもいけるぜぇ、です」

妖精B「艤装はこちらに」

漣「えらく準備のいいことでー」

妖精C「……漣さん」

漣「はい?」

妖精C「工廠妖精の我々にできるのはこれぐらいです。だから、どうか、これでみんなを助けてあげてください」

妖精B「無力な我々を許してくれ」

漣「…………」

妖精A「お願いできますか?」

漣「――――がってんだ♪」

(1日後)
《鎮守府》母港

駆逐艦《漣改1.5》


鳳翔「まあ、立派になったのね」

漣(E:新艤装)「フッフッーン、生まれ変わった《漣》、いいっしょいいっしょ~」

妖精A「完全な改二とはいきませんが、《漣》よりも出力火力を向上させたスペシャルな艦です」

妖精B「設定を漣さん個人に寄せてありますので、同じ《漣》の艦娘でも動かせない一点物」

妖精C「提督さんのフェイバリット、神通さんの《神通改二》と同じ仕様。なので、こまめなメンテが大事」

妖怪B「これから毎日、提督さんに整備されようぜ」

漣「 み な ぎ っ て き た 」

間宮「……ウチは提督さんが率先して艦や艤装の手入れをするけど、他の鎮守府はどうしてるのかしら」

伊良湖「え、提督って一から兵装の開発とか建造できないとなれないんですよね?」

羽黒「えっと、そ、それはウチぐらいだと思います……たぶん」

漣「ナハハ、伊良湖さんも順調に四方山鎮守府に毒されてるよーで」

艦妖精A『給油、弾薬の補給、満タン入りました。糧食、用水他の積み込み完了したでーす』

漣「おっ、どうやら準備が完了したようですね」

鳳翔「行ってらっしゃい、気をつけてね」

間宮「提督さんたち、きっと喜びますよ!」

羽黒「ち、鎮守府の留守番は任せてくださいっ」

伊良湖「こっちのことは心配しないでください!」

漣「さっさと追いついて、パパッと片づけてきますよー」(手フリフリ




駆逐艦《漣改1.5》船橋

ウサギ『……』

漣「およ、ウサさん? 姿が見えないと思ったら、先に乗艦してたんですね」

妖精(艦)A「工廠妖精たちの餞別持って、こちらで待機してました」

妖精B「これはもう、漣さんの知るウサさんではありません」

妖精C「さあさ、艦とリンクしてみてください」

漣「??」

漣「まあ繋ぎますけど……妖精式ロ号缶、オンライン!」(ヴ゙ォン

ウサギ『……』(コォォォッ

漣「」

漣「え、なんでウサさんまで《漣》にリンクして……ってか、リンク早ァ!? 処理速度キモォッ!?」

艦妖精A「艤装の艦艇連結システムのちょっとした応用」

艦妖精B「《神通》に積んでる提督さんシステムは、駆逐艦艦娘の漣さんには負荷が大きすぎます」

艦妖精C「なので、負荷軽減のため、ウサさんに演算処理の補助をお願いした次第」

ウサギ『……』(手ピコピコ

漣「ウサさん……」(ジィン

漣「そんじゃ、まー……気合入れて行きまっしょい!」

漣「みなさん、準備はいいですね? 答えは聞いてない!」



漣「――――駆逐艦《漣》、出る!!」

(同時刻)

彩雲妖精A『出撃前になに聞く? 自分はキュアリアス上海古牌、どぞー』

彩雲妖精B『メタスラBGM、どーぞ』

彩雲妖精C『怒首領蜂、どーぞ』

彩雲妖精A『なんか疎外感……』


空母《赤城》
赤城「艦載機妖精さんたち、お喋りはそこまででお願いね」

彩雲妖精ABC『了解ですー』

彩雲妖精A『敵艦隊発見、戦艦1、巡洋艦3、駆逐艦2。制空いただきですー』

彩雲妖精B『沈め……沈め!』

彩雲妖精C『不知火さんに工廠裏呼び出されても知らないですよ』

赤城「《赤城》より支援艦隊へ。制空権確保の後、攻撃開始します!」

赤城「本隊の露払い、存分に力を発揮しましょう!」


加賀『そうね、提督たちの艦隊に駆逐艦1隻近づけさせないわ』

瑞鶴『改二になんかならなくたって!』

烈風妖精『ヒィヤッハーッ!』

烈風(六○一)妖精『制空置いてけ、なあ、制空置いてけ!』


戦艦ル級「モウ無理カモシレナイ……」

重巡リ級「気合デ耐エタラナントカナル……ハズ」

駆逐イ級(flagship)「当タラナケレバドウトイウコトハ……!」



赤城「《祥鳳》《瑞鳳》は念のため待機を。ただし、いつでも艦載機を出せるようにしておいて」

赤城「《イムヤ》は敵潜水艦の警戒をお願いね」

イムヤ『了解! しばらく隠密行動に入りま~す』

祥鳳『はい!』

瑞鳳『周囲の警戒は任せて!』



吹雪『赤城さん……カッコイイ……!』

伊勢『このメリハリが赤城さんの強さの秘密ってね』

伊勢『ま、普段と有事の切り替わりがすごい人ってウチはたくさんいるけど……よし、命中』

比叡『兄様と金剛姉様のことですね! あ、私も命中しました!』

衣笠『あと漣さんでしょ、神通さんとか軽巡雷巡組の人に、青葉でしょ……とと、命中~』

満潮『ちょっとアンタたちっ、砲撃戦やりながらお喋りしてんじゃないわよ!? ……命中!』

吹伊比衣『は~い』

那智『やれやれだな』

那智「(本気で狙ったのに、私だけ外れたのは黙っておこう……)」



戦艦ル級「非ッ常ニ厳シイ~!」

重巡リ級「オ呼ビデナイ? オ呼ビデナイ……コリャマタ失礼シマシタ!」

駆逐イ級「ズコーッ!?」



軽巡洋艦《神通》
神通「敵艦隊、沈黙……轟沈を確認しました」

提督「よし。では、潜水艦に注意しつつ進撃を再開しよう」

神通「了解しました。みなさん、通信は聞こえましたか? 陣形、戦速そのままで進撃してください」

『OK! この調子でガンガン進むネー♪』
『了解!』
『わかってるって!』
『合点承知クマー!』
『ニャー!』


羅針盤妖精A「回す? 回す?」

羅針盤妖精B「待って、気持ち悪……ウブブ」

提督「羅針盤は安定せず、か」

神通「長距離通信も繋がりません……」

提督「やはり妨害されているのだろうな」

戦艦《金剛》
金剛「ウー、さっきから周りをウロチョロ、しつこいデース」

大和『ホントに。まるでストーカーですね、しつこい人は嫌われると思いませんか?』

蒼龍『えっと……ノーコメントで』

大鳳『お、同じく』

青葉『追っ払っても追っ払っても、どこからともなく、新手が現れますねー』



深海地獄猫艦戦A『……』(フヨフヨ

深海地獄猫艦戦B『……』

深海地獄猫艦戦C『……』



提督「あの……タコヤキ?が原因なのだろうな」

神通「し、深海棲艦風のネコだと思います。ほら、こう、耳がピョンって」(手でネコ耳

艦妖精A「(カワイイ)」

艦妖精B「(これが萌えか)」

提督「……な、なるほど」

神通「す、すみません」(テレ

提督「あ……い、いや、うむ」

提督「し、しかし、羅針盤妖精君たちを不調にするのと同時に、こちらの長距離通信を妨害する機能を兼ね備えた艦載機……しかも、あの形状で高速飛行や長時間の滞空が可能……」

提督「いいな……アレ……欲しいな」(ボソリ

神通「……提督」(ジトリ

提督「ひ、独り言だ、気にしないでくれたまえ」

艦妖怪A「提督さん提督さん、川内さんたちから通信ですー」

提督「む……」

川内『どうする、提督? あの丸っこいの落としちゃう?』

球磨『高射装置積んでる駆逐艦なら、あのくらいすぐに片づくクマー』

提督「……いや、撃墜しても次が補充されるだけだったしな」

提督「あくまで目的はこちらの進軍速度を遅めることと思われる」

提督「数が増えるようなら掃討も考えるが、今は無視だ」

球磨『う~、わかったクマー』

川内『こういう時の度胸は据わってるんだよなー』

那珂『神通ちゃんにはヘタレるのにねー♪』

提督「」

川内『ちょっ、那珂』

神通「て、提督……」(オロオロ

提督「(し、指揮の効率を考えて第1艦隊を金剛に任せて第2艦隊に乗艦したが、し、失敗だったかもしれん)」(キリキリ…

那珂『あ~あ、漣ちゃんとか金剛さんにはちょっと砕けた感じなのにな~。あんまり依怙贔屓しちゃダメなんだからね~?』(チクチク

提督「(助けて漣君、助けて……)」




駆逐艦《漣改1.5》

漣「――――ハッ!? ご主人様の漣に助けを求める声が聞こえる!」

艦妖精A「え、この人なに言ってるです? 電波でも受信してらっしゃる?」

艦妖精B「私のログには何もないな」

艦妖精C「さざなみんパワーでサイケデリックチェーンジ!」



漣「待っててくださいね、ご主人様~!! すぐに漣が駆けつけますからねーーーー!!」

ウサギ『……』(シュバババッ

お久しぶりです
今回はここまで
パソコンはまだ先代を騙しだまし使っています

最後に、息抜きとネタ探しで見つけた診断メーカー結果を一つ
玖珂鋼太郎(提督)の性的点数
性欲  99点
指技  61点
舌技  97点
喘ぎ声 88点
焦らし 64点
腰使い 96点
持続力 61点
回復力 74699点
……これはネタとして使っていいものか

漣改二については最初の方で決めていた感じで、ウサギは参考にさせていただきました
AIDAとかアルのような補佐してくれる相方はロマンです

《南方海域》サーモン海域北方

ピキ……パキン……


港湾棲姫「……各方面、艦隊ノ配置完了」

港湾棲姫「北方棲姫モ艦橋デ待機シテル」

離島棲鬼「ソウ」

港湾棲姫「パパト艦隊戦デ勝負ッテ張リ切ッテタ」

離島棲鬼「フフ、ウフフ、ズイブン待タセチャッタシネ」

離島棲鬼「ジャア、行キマショウカ」

港湾棲姫「……離島棲鬼」

離島棲鬼「ナアニ?」

港湾棲姫「北方棲姫、独リボッチニナルカモシレナイヨ」

離島棲鬼「……仕方ナイワ、私タチ『ソウイウ風ニデキテル』ンダモノ」

港湾棲姫「……」(ショボリ

離島棲鬼「……マア」

港湾棲姫「?」

離島棲鬼「子育テハ男女デヤルモノダカラ……ネ」

離島棲鬼「パパニモ面倒、見テモライマショウヨ」(ニコリ

港湾棲姫「……ウン」



北方棲姫「離島棲鬼、オッソイ! パパ、モウスグ来チャウ!」(プンスカ

離島棲鬼「ゴメンナサイネ、少シ疲レタカラ休ンデイタノ」

北方棲姫「ポ……ダ、大丈夫?」

離島棲鬼「ソンナニ心配シナクテモ大丈夫ヨ」

北方棲姫「ホポゥ~」(安堵

離島棲鬼「クスクス……」


港湾棲姫『ソロソロ…出撃スル』

駆逐棲姫『待ッタ……ズット、ズット待ッテタ』

軽巡棲鬼『艦娘……艦娘……!』

重巡ネ級『コレデ、ヤット』

中間棲姫『ノコノコト……』

空母棲姫『火ノ塊ニナッテ…沈ンデ……』


離島棲鬼「サア、準備ハイイカシラ北方棲姫?」

北方棲姫「万端! 準備ハ万端!」(ホクホゥ

北方棲姫「チャント昨日ノ夜、港湾ト持ッテイクモノチェックシタ!」

北方棲姫「オヤツハ400円分、中間ガ用意シテクレタ!」

離島棲鬼「オヤツハ300円マデノハズダケド?」

北方棲姫「ポ……」(ギクゥ

離島棲鬼「……応答シナサイ、中間棲姫」

中間棲姫『イ、イイジャナイ、100円位オーバーシタッテ』

離島棲鬼「オ菓子ヲ食ベサセ過ギナイデッテ言ッタデショウ? 提督ミタイニ甘味狂イニナッタラ、ドウ責任取ッテクレルノヨ!」

中間棲姫『』





機動要塞型空母《中間棲姫》中枢部


離島棲鬼『ダイタイ、オヤツヲ300円マデニシタノハ、コノ子ノ金銭感覚ヲ養ウタメナンダカラ、貴女ガ買イ与エタラ本末転倒トイウカ、コノ子ニダッテ食ベタイオ菓子ヲ選ブ自由ガ――――』(クドクド

中間棲姫「…………」

中間棲姫「……全艦隊、出撃セヨ!!」

オオォォォォッ…!!

離島棲鬼『チョット! マダ私ノ話ハ終ワッテナイ――――!』


ブツッ!

中間棲姫「姫化セズニ親馬鹿化シチャッテルワ、アイツ……分カラルケド」

中間棲姫「――――提督ノ艦娘ドモトヨウヤク戦エル」

中間棲姫「オ前達ノ艦娘トシテノ誇リ、存分ニ魅セテモラオウカ!!」

(深夜)
軽巡洋艦《神通》

提督「マルヒトマルマル……神通君、ここは私に任せて、君は少し休みたまえ」

神通「え……でも」

提督「他の艦隊も交代で仮眠を取り始めている」

提督「おそらく、明日には深海棲艦との交戦に入る。だから、第2艦隊旗艦君にも体力を温存しておいてもらいたいのだ」

神通「提督はどうされるのですか?」

提督「こ、ここには艦妖精君たちもいるからな。適当なところで私も仮眠させてもらうよ」

神通「そうですか……」

神通「じゃ、じゃあ、シャワーと仮眠いただいちゃいます」

提督「ああ、おやすみ」

神通「お、おやすみなさい……。あの、提督も、お休みになれる時にちゃんと休んでくださいね?」

提督「う、うむ、もちろんだとも」



提督「(あと数時間でサーモン海域北方。深海棲艦の大艦隊が待ち構えていると予測される)」

提督「(ただ勝つだけでは……ダメだ)」

提督「妖精君たち、海図と前回のレ級との海戦データを持ってきてくれ」

艦妖精A「あいさー」

艦妖精B「他の艦妖精から貰ったものがあるです」

艦妖精C「今夜は寝かさないぜ」

提督「(離島棲鬼、そして北方棲姫)」

提督「……レ級の時と同じ後悔だけは繰り返すものか」



(扉隙間)

神通「(提督、やっぱりお休みになられないんですね)」(トボトボ…

神通「ううん、落ち込んでなんていられません。いま私がやるべきなのは、しっかり休んで明日に備えること、です」

神通「(今度こそ、提督をお守りするために……!)」




機動要塞型航空戦艦《北方棲姫》機関部


レ級『――――』



トクン…




(中枢部)

北方棲姫「ポ……オネーチャン?」(・ω・= ・ω・)

離島棲鬼「ドウシタノ、北方棲姫?」

北方棲姫「……ンーン、ナンデモナイ」

離島棲鬼「ソ。マダパパノトコロニハ着カナイカラ、貴女ハ寝テテイイノヨ」

北方棲姫「ホプゥ……」(欠伸

北方棲姫「(´ω` )zzZ」(膝枕

離島棲鬼「フフ……」(ナデナデ

(海上)
潜水艦《伊168》

夜が明け、空に白みが増してきた。
太陽が頭を覗かせる水平線に、眩い光が広がっていく。
自身の視界にリンクさせた潜望鏡越しの光景に、イムヤは目を細めた。

「深海棲艦、距離フタサンマルマル。複数の姫級深海棲艦を旗艦に置いた連合艦隊の模様」

艦妖精の一人が読み上げた観測データに、おどけたように肩を竦める。

「うひゃあ、あっちも気合入ってるみたいね。速度は?」

「速力はざっと15、6ノット。こっちには気づいてないっぽいですー」
「しめしめ。それじゃ、私たちは作戦通りに動くよ」

ぺろりと舌で唇を湿らせ、行動の開始を宣言した。
イムヤの言葉と同時に、彼女を囲むように浮かんだ光の輪が、一際強く瞬きながら回転する。

「あいさー。潜航開始するですー」
「潜水艦《伊168》急速潜航~」

潜望鏡を引っ込めた伊168の船体が、ゴポゴポと水泡に呑み込まれるように海中へ沈んでいく。

「深度40、無音潜航に入ります」
「いいよ~、いいよ~。絶対に音を出しちゃダメだからね」
「癖だったんだ――――音を殺して泳ぐの」
「……敵艦隊、接近」
「――――」
「――――」

カリカリカリ……と水を通じて届く、深海棲艦の船の駆走音。
防音処理の施された艦内。音が漏れる心配はないと頭では分かっていたが、しかし、自然と息を殺して、イムヤたちは深海の艦隊が通り過ぎるのを待つ。
海中に潜み、深海棲艦を静かに見据える伊168の姿は、獲物を狙う深海の鮫を連想させた。



駆逐ニ級『SEGAナンテダッセーヨナー』

駆逐ニ級『帰ッタラPS4ヤロウゼ』

駆逐ニ級『COD! COD!』


イムヤ「…………」(ピクッ

艦妖精C「イムヤさん、どうかしたです?」

イムヤ「SEGAはダサくないもん! ちょっと時代を先取りしすぎてただけだもん!!」(地団駄

艦妖精A「しまった! この人、ゲームマニアだった!」

艦妖精B「ド、ドリキャスとか凄いですよね! 自分、シェンムー好きでした!」

艦妖精C「森川君2号は癖になるクソゲー」

イムヤ「シーマンとか面白いゲームもたくさんあったのに……CMだって何気にタッキー出演の豪華キャストだったのに、どうして……」

艦妖精A「ど、どうどう! いま気づかれたら、提督さんの作戦が台無しになっちゃうです!」

イムヤ「んぐぐ……」

艦妖精B「て、敵艦隊、通過しました」

艦妖精C「今です!」

イムヤ「SEGAのゲームは宇宙一ィィィイ!!」

艦妖精A「酸素魚雷、1番から4番まで装填、発射ァ!!」


戦艦タ級『グアアァァァァッ!?』

駆逐ニ級『戦艦タ級ゥーーーー!?』

駆逐棲姫『敵…襲?』

中間棲姫『潜水艦ヲ先行サセテイタノカ? ヤッテクレル……! 対潜部隊、陣形ヲ単横陣ニ。潜水艦ヲ炙リ出セ!!』


艦妖精B「酸素魚雷命中! 敵戦艦タ級、大破!!」

艦妖精C「対潜部隊、単横陣に展開! 回頭してきます!」

イムヤ「よぉっし! それじゃ、こっちは作戦通り釣れるだけ釣って、全速でこの海域から離脱するよー!」

イムヤ「妖精式1号甲8型エンジン、オンライン! 行ぃっけーーーー!!」

艦妖精A「あ~ばよぅ、とぉぉっつぁぁんwwww」

艦妖精B「arrivederci」

艦妖精C「さよなら三角また来て四角」


中間棲姫『逃ガスナ、追エ!!』

雷巡チ級『狐狩リノ時間ダァッ!』

駆逐棲姫『罠…カモ』

中間棲姫『念ノタメ対潜部隊ニ護衛ヲツケル。オ前ガ連レテ行ケ』

駆逐棲姫『……ショウガナイ』


イムヤ「どう? 釣れた!?」

艦妖精A「そこそこ釣れたっぽいですー!」

艦妖精B「雷巡2、軽巡1、駆逐3! 旗艦姫級の護衛艦隊も一緒ですー!」

イムヤ「ワォ、大漁大漁!」

艦妖精C「魚雷、来るでーす!」


雷巡チ級『爆ゼロ!』

駆逐ニ級『沈メ……!!』


艦妖精A「左舷後方より魚雷2!」

艦妖精B「魚雷、左舷通過!」


ボン……ズズンッ……!!


イムヤ「くぅ、さすがにいい耳してる!!」

艦妖精B「続いて軽巡、駆逐も魚雷発射! 真後ろですー!?」

イムヤ「チィッ……! メインタンク、ブロー! 深度20に変更!!」

艦妖精C「えぇぇっ!? でもでも、そうしたら爆雷が降ってくるですよー!」

イムヤ「フフーン、舐めないでよね!」




イムヤ「――――このぐらい、軍学校時代の八雲教官の訓練のほうが、ずっと苛酷だったんだから」(ハイライトOFF



艦妖精A「イ、イムヤさん?」

イムヤ「伊号潜水艦の本気、見せてあげる!! どこかに掴まってないと舌噛むよー!!」

伊168<タマ殺ったらァァァァッ!!

艦妖精B「チョオォォォオッ!?」

イムヤ「5番、6番、魚雷装填……ってぇ!!」


駆逐棲姫『……エ?』

軽巡ト級『魚雷ヲ撃ッテキタ……!』

雷巡チ級『カ、回頭シタダト!?』

駆逐棲姫『躱シテ!』

雷巡チ級『回避、回避ィ!!』

駆逐ニ級『間ニ合ワ……ウワアァァァァァッ!?』


イムヤ「よしっ、命中!! 妖精さん、この周辺の海図出して!!」

艦妖精B「あっ、あいさー!」


ホログラフィック海図<インド人を右に!


艦妖精C「あちらさんも本気を出してきた模様。深海棲艦、魚雷乱れ撃ち、爆雷も雨霰と降ってきてますー」

イムヤ「アクティブデコイ2、発射! 音響魚雷とチャフも適当にばらまいて!!」

艦妖精A「しゅ、出血大サービスすぎるです! 完成したばかりのレプリカなのに!」

イムヤ「そんなの、これ乗り切ったら提督と工廠妖精さんがいくらでも量産してくれるでしょ!!」

艦妖精B「譲ってもらったサンプルは鎮守府で厳重に保管中ですしね」


駆逐棲姫『……生意気ナ潜水艦』

雷巡チ級『絶対ニ沈メテヤル』

軽巡ト級『逃ガサナイ……!!』


イムヤ「潜舵下げ20、深度を下げながら前方の海溝沿いに突っ走るよ!」

艦妖精C「予定のポイントまでざっと40分」

イムヤ「――――さあ、着いてらっしゃい!!」(ニヤッ



軽巡洋艦《神通》

神通「……イムヤさん、大丈夫でしょうか」

提督「こ、困難な任務を与えたという自覚はあるよ」

提督「だが、イ、イムヤ君も我が鎮守府の一員……無事、役目を果たしてくれると信じている」

神通「そ、そうですね」


金剛『イエース、神通が心配するのもわかりますが、仲間を信じてドーンと構えておくことも大切ネ!』

大和『イムヤさんたちに負けないよう、私たちも自分のやるべきことをなしましょう』

蒼龍『こっちはこっちで大変だしねー』

熊野『大変というのも生易しいぐらい無茶苦茶ですわ』

大鳳『た、確かに、提督さんの作戦にしては……ですね』

陽炎『ねえ、司令、本当にやるの?』

不知火『なにを言っているんですか、陽炎? 司令がやると決められたのです、不知火たちは司令の期待に応えられるよう全力で戦うだけです』(ギラヌイ

陽炎『いや、そうは言ってもねー……てか、アンタ、気合入れすぎ。目ぇ血走ってて怖いんだけど』

朧『(修羅ぬいさん……なんちゃって)』

曙『しょ、勝算はあるのよね?』

提督「……向こうの司令塔である離島棲鬼に、私の常套的な戦略は通用しないだろうな」

潮『そ、そんな……』

曙『ちょっと、この土壇場でそんな不安になること言うんじゃないわよ!?』

提督「だから、今回は……今回だけは、私がやりそうにない方法を選んだのだ」

提督「真正面から、力ずくで、連中の艦隊を突き破るぞ」

青葉『石橋を造り直して渡る司令官にしては大胆な決断ですねー』

提督「や、奴には私がどういう人間か、下手をすれば私自身よりも知られているからな……。裏をかくには、それぐらいしなければならないと判断した」

神通「え」

金剛『What?』

大和『――――』(ピキッ

蒼龍『えっとぉ?』

曙『なによ、それ』(ピクッ

青葉『……あの~、司令官?』

提督「な、なんだね、青葉君」

青葉『私自身よりも知られているというのはー? その辺、ちょっと詳しく』(メモメモ

提督「む、む? いや、以前捕えられた時に……その、離島棲鬼に精神に直接尋問を、だね」(カタカタ

青葉『それってわかり易く表現すると、同人誌みたいに乱暴なことをされたということですか? ことなんですね!?』

提督「ど、同人誌? よくわからないが……まあ、苦痛ではあったか」


ブチッ


提督「……む?」


金剛『みんな……準備はいいデスカ?』

神通「――――元より覚悟はできています」(二水戦の眼差し

大和『そうですか、提督と大和の愛の巣である鎮守府を荒らしただけじゃなかったんですね、あの売女』(ピキピキッ

蒼龍『アハハー、そっかぁ、鎮守府に戻ってきたのに提督があんなに辛そうだったの……その深海棲艦のせいだったんだぁ』(ニッコニッコ

曙『クソ提督に漣まで傷つけて……絶対に許さないッ』

提督「み、みんな?」(オロオロ



青葉『うーん、いい感じに気合を入れなおしたみたいですねー♪』

熊野『気合というか殺気立っていますわ。っていうか青葉さん、アナタわざとやりましたわね?』

大鳳『そ、蒼龍さん、目が笑ってないわ……』

朧『まさか、こんな状況で提督が拉致された時の話を聞けるとは思わなかった』

潮『な、なにも話してくれなかったもんね』

不知火『徹底的に追い詰めてやるわ』(ガルルルッ

陽炎『だから落ち着きなさい……ああ、いや、やっぱいいや。私も、ちょびっとだけど頭に来たし、ね』



提督「(み、みんなからあり得ないほど気迫が伝わってくる)」

提督「(……これなら、勝てるかもしれない。いいや、勝つのだ、みんなで)」

提督「で、では、決戦だ。艦隊、進軍を再開するぞ!!」



『了解!!!!』

ちぃわかった、1に地の文向いてない
間が空いて申し訳ありませんでした

ヒラタイラさん(PC)が青色吐息
新しいパソコンは月末になりそうですし……秋イベント不安です
高錬度の軽巡と駆逐については問題なしなのですが

たぶれっともぶるーすくりーんになるのですね……なんだこれ呪いでしょうか
起動してもすぐに消えるしイベントさらに厳しく
投下、新パソコン届いてからになるかもです、申し訳ありません

新連載! 『いとしのぬいぬい(仮)』

てーとくさん「…………」

しらぬいぬ「しらぬいに落ち度でも?」(尻尾フリフリ

てーとくさん「……」(ナデナデ

しらぬいぬ「~♪」



陽炎さん「それでね、軍学校の教官がさー♪」

てーとくさん「うむ、そうか、なるほど」

ギラぬい「グルルル……!」

てーとくさん「どうかしたのかね、しらぬいぬ君……?」

ギラぬい「しらぬいに落ち度でも……」(ガルル

陽炎「ありゃー、もしかしてしらぬいぬちゃんに嫌われた?」


てーとくさん「ただいま。留守番、お疲れ様」

てーとくさん「ご飯を食べたら散歩へ行こうか」

喜ぶぬい「し、しらぬいに! 落ち度でも!」(尻尾バタバタ


てーとくさん「しらぬい君、どうして陽炎君に吠えたりするのかね?」(口掴み

泣きぬい「し、しらにゅいに落ち度でも?」(尻尾マキマキ

陽炎さん「ア、アハハ、私は気にしてないから……」


泥棒「う、うわ、なんだ……犬!?」

修羅ぬい「しらぬいに、落ち度でも?」(ゴゴゴ…

てーとくさん「ただいま――――しらぬい君、下がりたまえ!!」(ドゴォッ

泥棒「あべし!?」


てーとくさん「しらぬい君、そろそろ寝る時間だよ」

寝るぬい「ぬい……」(トコトコ

てーとくさん「膝の上に頭を置かれると困るのだが」

てーとくさん「……まあ、仕方あるまい」(ナデナデ

寝るぬい「クゥ……♪」

てーとくさん:退役軍人 リサイクルショップを経営しているが、主な収入源は軍学校の艤装や機械の出張修理。無口無愛想で人付き合いは苦手だが、意外と女の人との縁はある模様。軍時代の部下(多数)と。

しらぬい:ハスキーっぽい外見の雌犬。戦艦クラスの眼光に誇りを持っている。飼い主のてーとくさんのことが大好きで、てーとくさんをお守りするのだといつも張り切っている。

陽炎さん:町の軍学校に通う艦娘候補生。艤装の整備を習いたくて、てーとくさんの店に通うようになった。しらぬいはてーとくさんと陽炎が一緒にいると「のどがグルグルします」と落ち着かなくなる。




伊勢「……ってな感じの話を考えてるんだけど、どこかに漫画描ける人いない?」

伊勢「あとタイトルなんだけど、『しらぬい!』とか『ぬいぬいと!』みたいなテンプレっぽさを出すべき? そこんとこどうなのさ、青葉」

青葉「うーん、ウチの鎮守府で漫画描ける人なんていますかねえ?」

伊勢「みんなに聞いてみるしかないかー」

青葉「ですねー」


曙「……あれ、なんの打ち合わせ?」

満潮「伊勢さん原案の漫画ですって。絵が描けないから、代わりの人をどーたらこーたら」

曙「ふうん」

忘れちまったぜ…イベントなんて言葉
パソコンも調子悪いので、話を書いていこうと思います
寝る前に投下するので、イベントの情報収集などしつつお待ちください
新しいパソコンは月末……うん、なんとかなる

南方海域《サーモン海域北方》東回りルート

空母機動部隊
第1艦隊旗艦:赤城 加賀 瑞鶴 吹雪 満潮
第2艦隊旗艦:球磨 北上 大井 雷 綾波 敷波


空母《赤城》

艦妖精A「彩雲妖精より打電! 進行方向に姫級空母を旗艦とする敵機動部隊発見ですー!」

艦妖精B「他空母計2隻ともなうとのこと」

赤城「……来ましたか」


加賀『こちらの動きも捕捉されているのかしら?』


赤城「さて……いずれはどこかの索敵機に見つかるでしょうし」

赤城「もう発見されているものと考えて動きましょうか」


球磨『おらー、お前ら気合入れるクマー』

北上『了~解~』

大井『頑張りましょうね、北上さん!』

雷『いっぱい頑張って司令官にいいトコ見せなきゃ!』

綾波『いーきまーすよぉ~♪』


敷波「……ホントに大丈夫なのか、この艦隊」



空母ヲ級改(flag)『……!』

空母ヲ級(flag)『ヲ……ヲ』

空母棲姫「エエ、ワカッテイルワ」

空母棲姫「(コチラカアッチ……ドチラカノ航路ヲ取ルト予測シテイタガ、支援艦隊ヲ別働隊ニシタノカ)」

空母棲姫「離島棲鬼ノ勘モ当テニナラナイ」

空母棲姫「ケド、ソンナ数デ私ニ勝テルト思ッテイルノカ……カワイイナァ」



空母棲姫「――――サア、火ノ塊トナッテ沈ンデシマエ……!」



空母《赤城》

艦妖精A「――――!」

艦妖精A「前方より敵艦載機、接近してきます! データバンクに登録のない艦載機、数……ひゃ、100を超えてます!?」


瑞鶴『な、なによそれー!?』

加賀『さすがに姫級がいると一筋縄ではいきませんね』


赤城「……みんな、落ち着いて。私たち四方山鎮守府の艦娘は、静かな海を取り戻すために練成してきました。きっと大丈夫、勝ちにいきますよ!」


瑞鶴『ハイ!』

加賀『敵空母の主力が出てくるのなら……望むところよ』


赤城「陣形、防空輪形陣に! 対空射撃、用意して!」



吹雪『了解!』

満潮『わかってるわ!』

加賀『もうすぐ戦闘よ。ちゃんと赤城さんと私に着いてこれる?』

瑞鶴『ふんだっ! 五航戦の実力、見せてあげるんだから!』

瑞鶴『加賀さんたちこそ、私に置いていかれないよう気をつけてよね!』

加賀『……生意気ね、さすが五航戦』(クスッ


赤城「フフッ、加賀さんったら。本当は瑞鶴のこと心配してるのに」

艦妖精C「キマシタワー?」

艦妖精B「友情や先輩後輩の絆まで百合にからめるのはNG」

赤城「(きましたわー? 百合?)」(キョトン

赤城「……百合根の茶碗蒸し、食べたいですね。鎮守府に戻ったら、提督にもお作りしましょう」(ピコーン

艦妖精A「(赤城さん、貴女は天使だ)」

艦妖精B「……私、この戦いが終わったら提督さんに料理を作ってあげるんです」

艦妖精C「やめたげてよお!」

赤城「艦載機のみなさん、用意はいい?」

赤城「――――第一次攻撃隊、発艦してください!」



艦載機妖精ズ『トゥラトゥラトゥラーーーー!!!』

南方海域《サーモン海域北方》西回りルート

水上打撃部隊
第1艦隊旗艦:伊勢 比叡 衣笠 那智 瑞鳳 祥鳳
第2艦隊旗艦:多摩 木曾 川内 那珂 文月 弥生


航空戦艦《伊勢》

伊勢「いやぁー、それにしても護衛艦隊を別動隊にしちゃうなんて、提督にしては大胆だよね」


比叡『ちょっと兄様らしくなかったです』


伊勢「だからこそ効果があるって判断したんでしょ」


衣笠『3つの連合艦隊でそれぞれ別ルートから進撃か……本当に大規模だよね、今回の作戦』

那智『失敗する気は元よりないが、身が引き締まるな』


伊勢「こっちは連合艦隊の指揮任されちゃって、すごく胃が痛いよ」

艦妖精A「お薬、飲むですか?」(スッ…


《提督マークの白いお薬》


伊勢「ゴメン、それだけは絶対に飲まないから」(真顔

艦妖精A「……そうですか」(シブシブ

艦妖精B「(・ε・` )」(舌打ち

艦妖精C「( ´△`)」(嘆息

伊勢「(アレ飲んだらどうなるんだろ、私)」(ゾォォ…



川内『う~! 夜戦ー、夜戦が私を呼んでるー!!』

木曾『へッ、わざわざ夜戦まで引っ張るこたねーよ』

多摩『文月、弥生はちゃんと多摩たちの指示を聞いて動くよーにニャ』

文月『司令官いじめた人、文月がみ~んなやっつけちゃうよぉ~!』(フンスフンス

弥生『弥生…怒ってます』(ムーッ

那珂『文ちゃんたち、頼もしい~♪』

多摩『多摩の言ったこと、ちゃんと聞いてたか?』

文月『ほわぁ?』

弥生『むぅ…?』

木曾『うわわ、多摩姉、押さえろって!』


伊勢「……みんな、お喋りはその辺にしといて」


瑞鳳『彩雲妖精さんから報告! 前方に敵深海棲艦の艦隊ありっ!』

祥鳳『重巡洋艦1、空母2、戦艦2、旗艦は……お、大きい……基地クラスです!』


伊勢「出たなー、深海のウルトラザウルス!」

比叡『ズルイですよね! 大戦艦級の装甲に砲戦能力、こちらの正規空母以上の艦載機運用力まで兼ね備えてるんですから!』(プンスカ

伊勢「同じコンセプトの航空戦艦としては立つ瀬がないよねえ」

伊勢「でも、ま、愚痴ったって仕方がない。自分たちにできる範囲でなんとかしてやろうか!!」

比叡『――――ハイ!!』



港湾棲姫「見ツケタ……。デモ、数…少ナイ?」

重巡ネ級『本命ハ別……フフ、アノ艦隊ハ捨テラレタ……ヒヒ、ドンナ気持チナノカナ、ネエ、ドンナ気持チカナ?』(ヘラヘラ

港湾棲姫「本命……ヤッパリ…北方棲姫」

港湾棲姫「片付ケテ、スグニ引キ返ス」

港湾棲姫「――――艦載機、発艦始メ」

ヲ級『ハイ』

ヲ級『了解…』




伊勢「全艦、戦闘陣形用意!! 艦載機、来るよ! 任せていい!?」

瑞鳳『まっかせて! 艦載機の運用なら正規空母にだって負けないんだから!!』

祥鳳『提督たちが開発してくれた大切な艦載機、そう簡単には墜とさせません!!』


瑞鳳祥鳳『艦載機――――全機発艦!!』


艦載機妖精A「征くぞ! まずは目障りな羽虫退治だ!!」

艦載機妖精ズ『ウオォォォォッ!!』




深海復讐艦攻A『暗イ……冷タイ……沈モウ……一緒ニ』

深海復讐艦攻B『ソウ、ミンナデ……同ジ場所ヘ』

深海復讐艦攻C『深イ深イ水底ニ……!』


艦載機妖精A「……いつまで経っても、飽きもせず同じことを」

艦載機妖精B「そんなだからお前たちは救われないんです」

艦載機妖精C「水底でふやけるのはお前たちだけにしておくです――――!!」

今日はこれだけ
なるべく早く締められるようにしたいと考えているので、もう少しお付き合いいただけると感謝です
戦闘は誰か視点などで地の文的なものがあった方がいいのでしょうか…

急に寒くなったので、少し息抜きに冬っぽい小ネタを書きたいです
なので、久しぶりに安価をお願いいたします(1、2レスで終わる予定)
鎮守府所属の艦娘(314の一覧)に漣をプラスして選んでいただけると助かります
↓2
↓3
↓4
↓5

小ネタ
《艦娘たちと冬のコミュニケーション》金剛編:ジャパニーズ炬燵の魔力

《鎮守府》提督の家


炬燵<来いよ、何処までもポカポカに温めてやる

提督「炬燵で……笑顔を……」

提督「小腹が空いた……みかんでも食べるか」(ムキムキ



ドタドタ・・・!


提督「うぬ……?」

金剛「ウー! なんで急にこんなに寒くなるんデスカ!?」

提督「も、もう立派に冬だからな……」

金剛『訳:もう、こんなんだったら買い物なんて行くんじゃなかったわ!』(ゴソゴソ

提督「っ、足を押しつけないでくれるか、冷たいのだが」

金剛『訳:え~? なに~、聞こえな~い』(ムニムニプニプニ

提督『訳:こ、金剛、それ以上はやめたまえ……!』

金剛『訳:も~、うるさいわねえ』(ズポッ

提督「!? な、なにを……」


ガサガサモゾゴソ・・・スポッ!


金剛(密着)『訳:ンフフ、コレなら足がぶつからないでしょ?』

提督「」

金剛『訳:あ、みかんだ、もーらい♪』

提督「ひ、人が剥いたものを勝手に食べるのはどうかと思うぞ……」

金剛『訳:ケチ臭いわねー、いいじゃない、一粒ぐらい。……ほら、アーン』

提督『訳:じ、自分で食べるからやめてくれないか』

金剛「むー……提督、冷たいネー」(ゴロリ

提督『訳:こ、炬燵で眠ると風邪をひくぞ』

金剛「大丈夫デ~ス」(ヌクヌク

金剛『訳:アナタもちょっと横になったら? 気持ちいいわよ~』

提督「このスペースで二人、横になるのは……」

金剛『訳:……ちょっとぐらいいいじゃない、ね?』(上目遣い

提督「む……むう」


<ウッフッフ、提督抱き枕デース♪(ギュー
<やめたまえ……本当にやめたまえ(震え声

小ネタ
《艦娘たちと冬のコミュニケーション》球磨編

《鎮守府》運動場


球磨(体操着ブルマ)「ヴォー!? なんかめっちゃ寒いクマ!!」

木曾(体操着短パン)「11月なんだから当たり前だろ、球磨姉~」

多摩(ジャージブルマ)「……帰る。多ぁ摩は……こたつで丸くなる…ニャ」

球磨「そうはいかないクマー、今日の訓練が終わるまでおこたはお預けだクマ!」

多摩「……チッ」

球磨「ん? いま舌打ちしたかクマ?」

多摩「してないニャ?」

球磨「……♪」

多摩「……♪」

ガッ!!

木曾「ふ、二人とも満面の笑みで胸ぐら掴み合うなよ!?」

球磨「しょーがない、木曾に免じてさっきの舌打ちは不問にしてやるクマ」

多摩「ありがとニャー」

木曾「ホッ……」

球磨「う~、それにしても冷えるクマ」

球磨「先に体温めないと怪我しそうだクマー」

多摩「柔軟なら任せるニャ」

木曾「初っぱな柔軟やったらブチッていきそうだよな」

球磨「それは木曾が体固すぎなだけクマ」

多摩「ちゃんと風呂上がりに筋伸ばすニャ」

木曾「へーい」

球磨「んむむ……そうだ、球磨にいい考えがある、クマ!」

多摩木曾「??」

(30分後)


提督(@スポーツウェア)「……そ、それで、準備体操の準備運動に熱が入って今に至ると」

球磨「思った以上に熱い戦いになったんだクマー」


木曾(@手四つ)「ぐぎ、ぎぎぎ……!」

多摩(@手四つ)「……どうした、それで全力ニャ?」

木曾「へ……へへっ、まだまだァ!」

多摩「なら多摩も本気出す……ニャアー!」

メキメキメキメキッ…!!

木曾「ちょー!? 多摩姉、痛いっ! ギブ! ギブギブギブーッ!!」

多摩「フッ……姉より優れた妹なんて存在しないのニャ」

木曾「フーッ、フーッ! うぅ、マジなんなんだよウチの姉たち……」

球磨「提督もこれから訓練クマ?」

提督「う、うむ、軽くだが」

球磨「だったら提督も球磨と『押しくらまんじゅう』で体あっためるクマー♪」

提督「(私の知っている押しくらまんじゅうとはなんだったのか)」

球磨「よーしっ、じゃあ提督、手を出すクマー!」(肩グルグル

提督「む、むう」(オズオズ

球磨「いくクマー……ぁ」

提督「?」

球磨「な、なんでもないクマー」(ギュッ

提督「な、ならいいのだが……」(ギュッ

球磨「う、ヴォー……」(モジモジ…


木曾「……球磨姉の顔、ものすごい勢いで赤くなってんだけど」

多摩「冷静になって、提督と向き合って手を握り合う状況を恥じらっているんだニャ」


球磨「(提督の手、でっかいクマー! ゴツゴツだしあったかいし、男の人って感じで、な、なんか恥ずかしいクマー!!)」(目グルグル

提督「(や、やはり私と手を合わせているからだろうか……そうだ、そうに違いない、きっと汚いと……ばい菌がうつると思われて……)」(キリキリキリ…



木曾「提督あれ、ゼッテー自分の手がバッチイからとか考えてるぜ」

多摩「救いようのないアホニャ」

小ネタ
《艦娘たちと冬のコミュニケーション》蒼龍文月弥生編:蒼龍文月弥生とかまくら


《鎮守府》中庭

蒼龍「ふわー、辺り一面ギンセカイって奴ですね」

妖精A「いい仕事させてもらいました」

妖精B「簡単に溶けない人工雪です、存分に遊んでください」

妖精C「では我々はこの辺で」

提督「あ、ああ、助かったよ」


文月「あはは! 弥生ちゃん、見て見て~、え~ぃ♪」(ばふー

文月の人型<わふー♪

弥生「弥生…も……ぇぃ!」(ぼふー

弥生の人型<……♪


蒼龍「あはは、前に提督のご実家に行った時も同じことしたのに……」

提督「だ、誰も踏んでいない雪道は進んでみたくなるものだよ」

蒼龍「あー……提督にもそういうとこあるんですね」

提督「い、いや、他にやりたい人がいて文句を言われるのが怖いので、私は空想でしかやったことがないが」

蒼龍「」

提督「さ、さて、かまくらだったな、文月君たちのお願いは」

提督「ふ、二人とも、雪遊びもいいが、早めにかまくらを作らないと日が落ちてしまうぞ」

文月「あ……ゴメンねぇ、司令官~」(ショボリ

弥生「遊ぶの…夢中でした」(シュン…

提督「い、いや、怒ってはいないよ」

蒼龍「そうだよー。提督はただ、早くかまくら作って、中で文月ちゃんたちとお話したかっただけなんだから」

蒼龍「ですよね、提督♪」

文月「ホント~?」

弥生「お話…するんですか?」

提督「っ、う……う……うむ」

文月「ほわぁ……やぁった~!」(ピョンピョン

弥生「弥生…かまくら、作ります」(腕まくり

蒼龍「さっ、文月ちゃんたちの気合入りましたし、私たちも頑張りましょうね!」

提督「(そ、蒼龍君の文月たちの扱いが堂に入ったものになってきたな……)」

蒼龍「それじゃーかまくら作り、よーい……スタート♪」

文月「ほわぁ~!」

弥生「行き…ます!」

提督「……私も、頑張るか」



(提督&蒼龍文月弥生、かまくら作り中・・・)


提督「あとは内側も水で濡らして固くして……よ、よし、できた」

提督「文月、弥生君、お、お疲れ様。かまくらは無事完成したよ」

文月「えへへ、やったぁ……っくち!」

弥生「……ズズっ、寒…い」

提督「ず、ずっと雪に触っていたからな……」

蒼龍「みんな~、お待たせ~。鳳翔さんに七輪とお餅貰ってきたよー」

提督「た、助かるよ。では、な、中に断熱シートとござを敷いて……みんな、入りたまえ」

蒼龍「七輪置いて~、炭入れて~」

蒼龍「すぐに暖かくなるから、もうちょっと頑張ってねー」

文月「えぇ~……」

文月「そぉだ、文月いいこと考えた~」(トコトコ

提督「ぬ……?」

文月「えへへ~、よいしょぉ」(チョコン

文月「司令官のお膝の上、あったか~い♪」(背中預け

提督「」

弥生「ぁ……ふ、文月ちゃんだけ…ズルい」

弥生「や、弥生も…司令官にひっつき、ます」

蒼龍「んー、でも提督はもう(精神的に)定員オーバーだし……」

弥生「うぅ……」(ショボリ

蒼龍「だから、弥生ちゃんはこーっち♪」(ギューッ

弥生「わ…わ…」

蒼龍「えへへー、弥生ちゃんあったかーい」

弥生「え…えへへ……蒼龍さんも、あったかい…です」

<さー、お餅焼いてっちゃうよー
<文月、砂糖しょうゆがいいな~
<弥生は…大根おろし
<わ、私も砂糖醤油で……
<はいはーい、わかってますって♪




瑞鶴「加賀さん、なんかあそこだけ世界が違うんですけど……」

加賀「着実に外堀を埋めていってるわね、蒼龍は」

加賀「それに引き換え、赤城さんはというと……」

赤城「な、なんですか? ほら、お餅が焼けましたよ」(プクーッ

加賀「焼き餅作ってるだけ、ですね」

瑞鶴「あ、上手い!」

赤城「な、なんの話かしら?」(目キョドキョド

小ネタ
《艦娘たちと冬のコミュニケーション》曙編:冬物ショッピング

《鎮守府近郊》繁華街


提督「う、うう……」(ドキバク

曙「ちょっと、か、買い物に来ただけでなにビビってるの? あり得ないから!」

提督「し、しかし、クリスマス商戦が始まっているせいか、街がきらびやかで……ま、眩しい」

曙「負の走光性とか……」(ドン引き

提督「な、情けない提督ですまない」

曙「べ、別に! クソ提督が情けないなんて、とっくに知ってるし!」

曙「そんなことよりっ、今日は私のMVPお祝いなんだから、ちゃ、ちゃんと付き合ってよね!?」

提督「う、うむ……善処……しよう」(キリキリキリ…

提督「(今日は死んだら……君に会えるのだろうか、レ級)」(悲壮な決意

レ級『マーダダメダヨー』

提督「!?」


曙「ほ、ほら、ボーッと突っ立ってないで! 冬物を買いに行くんだからね、提……クソ提督!」

提督「(わざわざ、クソとつけ直さなくてもいいのではないだろうか……)」


(提督&曙、買い物中・・・)


<アジャジャシター

提督「こ、これで最後かね?」

曙「えっ!? う、うん、そうね!」

曙「そ……それじゃ、そろそろ帰りましょうか」

提督「う、うむ」

トコトコ・・・

曙「……ゆ、夕方になるとちょっと冷えるわね」

提督「む? そ、そうだな」

曙「その……クソ提督は冬物、もう用意したの?」

提督「わ、私は去年のものを出すだけ、だな……おそらく」

曙「そ、そう」

曙「…………」

提督「曙君?」

曙「ど……どうせそんなことだろーと思ったから!!」(ガサゴソ

ズイッ!

提督「……こ、これは?」

曙「見ればわかるでしょ……マフラー」(ソッポ

曙「じ、自分用の買ったついでに、クソ提督の分も見繕っておいたから!」

白黒チェックのマフラー<長いものに巻かれろ

提督「そ、そうだったのか……わざわざすまない」

曙「別に……ただ、い、いつも頑張ってくれてるから、そのお礼よ……」(ゴニョゴニョ

提督「……こうして気遣ってもらえるというのは、とてもありがたいことだと思うよ」(ニコリ

曙「な、なによ、こういう時だけ…………っっっ、キモイのよっ、このクソ提督ッ!!」(脱兎

提督「」



提督「……鎮守府に戻るか」(トボトボ

提督「このマフラー、ハンドメイド……か」

提督「……温かいな」




《艦娘用宿舎》朧の部屋

曙「失敗した失敗した失敗した失敗した……」(ブツブツ

朧「渡すとこまでは上手くいったけど、その後がダメだったね」(アミアミ

曙「だ、だって、いきなり微笑んでくるんだもん……あんなの卑怯よ」

朧「あー……真剣モードの提督はいろいろズルいからね」

曙「ちゃんと言えなかった……私の手作りだ、って」

朧「ドンマイ☆」

曙「うぅぅ~」(シクシク

朧「(提督のことだから、ちゃんと曙の手作りってことぐらいは気づいてると思うけど……ね)」(アミアミ

曙「……朧はなに編んでるの?」

朧「提督と七駆の分の腹巻き」

曙「へー、腹巻……え?」

朧「腹巻き」

曙「あ、うん」


【なおその冬、提督と七駆艦娘、朧の腹巻きを甚く重宝する模様】

ネタを頂けた結果、考えておいたネタが余ったので大和、神通、漣ネタも書かせていただけるとです
投下は明日になりそうです

小ネタ
《艦娘たちと冬のコミュニケーション》大和編

《鎮守府近郊》繁華街

カランカラーン♪

店員「いらっしゃいませー! 何名様でしょうか!」

提督「あ、あの……一人なのですが……」


大和「あっ、提督! て・い・と・く、こっちですよー♪」

店員「あっ、お待ち合わせでしたか、失礼しました! では、あちらのお席までご案内します!」

提督「」


店員「お冷やです。ご注文が決まりましたらお呼びください♪」

提督「……ハイ」

大和「ウフフ、このお店はパフェと紅茶のセットがオススメみたいですよ?」

提督「う、うむ、そうか……では、それで……」

大和「では、提督がこちらの苺パフェで……うん♪ 大和は抹茶パフェにします」

大和「すみませーん、苺パフェと抹茶パフェ、両方紅茶のセットでお願いしまーす♪」

<カシコマリ!


大和「せ、せっかくですから分けっこもしましょうね……?」(ドキドキ

提督「…………」

提督「(私はいま不思議な出来事をほんのちょっぴりだが体験している。い、いや、体験したというよりは全く理解を超えていたのだが……)」

提督「(あ……ありのまま、いま起きていることを話そう……。

『私は誰にも目的地を告げることなく鎮守府を出て街へ来たのに、たまたま入った喫茶店では大和君が席を取って待っていた』

な、なにを言っているのかわからないと思うが、私もなぜ大和君がここにいるのかまったくもってわからない……)」

大和「提督、聞いていますか? もう、提督ったら意地悪しないでくださいっ」(プンスカ

提督「あ、ああ、すまない」

店員「苺パフェと抹茶パフェ、お待たせしましたー! 紅茶もすぐに持ってきますからね!」

大和「わぁ、とっても美味しそうですね♪」

提督「そ、そうだね」

提督「(わからないことを考えるのはやめよう……)」(ハイライトOFF

大和「では、コホン! 提督……あ~ん♪」

提督「」

《鎮守府近郊》駅前


大和「ハァ……パフェ、とって美味しかったですね♪」(腕組み

提督「……(コクリ)」(腕組まれ

大和「……雪、積もってきましたね」

提督「あ、朝から各地で積雪があるとニュースで言っていたからな」

大和「クリスマスも……こんな風に雪が降ってくれたら、きっと素敵な思い出になります。ね、提督」(ウットリ

提督「……う、うむ? そ、そうだな?」

大和「ウフフ、同じ気持ちですね、嬉しい!」

提督「(できれば私は、クリスマスに限らず盆暮れ正月も外に出ず、部屋に引きこもりたいが……)」

大和「大切な人と過ごす時の雪って、特別な気分に浸れて大和は好きです♪」

提督「そ……そう、か」

提督「(言動にいろいろ戸惑わされる子だが、こ、こうまで純粋な好意をぶつけられると……こう、な)」

大和「? どうかされましたか、提督?」

提督「い、いや」

提督「(顔が……あ、熱い……)」(ボボボッ

パソコン新調に成功
単語の登録しなおしやお気に入りサイトの登録、文字入力の慣れなど少しかかるかもですが、これで問題なくイベントと投下を行えるようになりました
さっさとイベント終わらせて投下に専念したいと思います

小ネタ
《艦娘たちと冬のコミュニケーション》神通編

《艦娘用宿舎》

ピー!

37.7℃


提督「う、うむ、少し下がったようだね」

神通(E:寝間着)「す、すみません……今日から私が秘書艦なのに執務のお手伝いもせず、提督にこんな看病なんて……」

提督「ふ、普段の執務程度なら、私一人でやれないこともないしな……。遠征に出る前、川内君たちにも言われたし……」

神通「……そうですか」(ショボリ

提督「あ、いや、これは秘書艦をしてもらわなくてもいいとか、川内君たちに言われて仕方なくという意味ではなくてだね……」

神通「――――フフ、わかってます。少し意地悪しちゃいました、すみません」

提督「む……」

提督「な、なにか食べられそうかね? 簡単なスープなら用意があるが」

神通「あ……い、いただきます」

提督「で、では、温めなおしてこよう。あまり味には期待しないでもらえると助かるのだがな」

神通「(提督の手作り、なんだ)」





提督「お、起きられるかね?」

神通「ん……はい、だ、大丈夫です」

提督「では、や、火傷をしないよう気をつけてな」(皿出し

神通「はい……フー、フー……」

神通「――――美味しい」

提督「そ、そうか」(ホッ

神通「提督と同じ……とても優しい味がします」(ニコリ

提督「ぅ……ま、ま、間宮君のところで買ってきたアイスもある。熱がある時は一段と美味しく感じるはずだ」

神通「楽しみです。でも、全部は食べられないから、提督と半分こでお願いしますね?」

提督「わ、わかった」

提督「――――早くよくなるといいな」(ゴニョゴニョ

神通「こんな風に提督に優しくしてもらえるなら、もう少しだけ病気でも悪くない気がします」

提督「し、心労で私が倒れてしまうよ」

神通「じゃあ、その時は私が看病しないとですね」(クスクス

提督「神通君……」






(扉の隙間)

川内「…………」(ジー

那珂「…………」(ジジー

川内「(ンッン……なーにが、『――――早くよくなるといいな』よ!)」

川内「(ウチの妹は不治の病かなにかか!?)」

那珂「(神通ちゃんも提督も、二人の世界に入っちゃってる感じだよね~)」

川内「(遠征土産のパイナップルの缶詰はもうちょっと後かな)」

那珂「(このまま、神通ちゃんの看病は提督に全部任せちゃおっか)」

川内「(いや、それはいくらなんでも――――)」



<あ、あの、提督。私、少し疲れてしまいました……。だから、あの、その……あ、あーん……。
<……え?
<――――ダメ、ですか?


川内「(……前言撤回。もうこの際だから、神通が満足するまで二人っきりにしてやろう)」

那珂「(風邪の時って、人に甘えたり普段は言えないわがまま言えたりするもんねー♪)」


【なお提督、神通の復調と入れ替わりに風邪をひいた模様】

軽巡棲姫と出会って、エンジェウーモンやレディーデビモンといったアイマスク系美女(美少女)を思い出した人は私だけではないはず
漣ネタは明日予定で、それが終わったら本編ネタを終わらせにかかります
その後は……

小ネタ
《艦娘たちと冬のコミュニケーション》漣編

《鎮守府》執務室

提督「…………」(カリカリカリカリ

パタパタパタタパタ・・

提督「……む、戻ってきたか」

漣「うー、さぶさぶ……雨降ってきましたよ、ご主人様ー」

提督「こ、この季節の雨は身にしみるからな」

漣「ハーッ……もう、漣のお手々が真っ赤ですよ」

提督「す、すまない、手が放せないからと、書類を届けるのを頼んだりしなければ……」

漣「いやいや、それは秘書艦としてやんなきゃダメっしょ」

漣「逆に、こんな寒空の下をご主人様歩かせて風邪ひかれるとか大問題ですよ」

提督「そ、そこまで体は弱くないつもりだが」

漣「(まあねー。ご主人様、メンタル以外はそこらの戦艦艦娘より頑丈でしょうし)」

漣「うぐぅ、指先ひゃっこーい。ご主人様~、あっためて~♪」(ピトッ

提督「うぬっ……!? さ、漣君、首に触らないでくれるか……」

漣「えー、いいじゃないですか、ちょっとぐらい。サービス、サービス♪」

提督「サ、サービスは強要するものでは……っ、ふ!?」

漣「ぐふふ、ええのんか? ここがええのんか?」(ゴソゴソ

提督「や、やめたまえ……! 襟の中に手を突っ込むのは……!」

漣「よいではないかー、よいではないかー♪」


ドタバタドッタン・・・!


大和「失礼します、提督♪ 雨が降って寒くなってきたので、大和、甘酒を作って……」

漣「あ」

提督「や……大和君……」

大和「…………」


提督の服の中に手を突っ込んでいる漣さん+涙目の提督=提督の貞操の危機


大和「提督……漣さんに襲われているんですね!? 待っててください、すぐに貴方の大和が助けてあげますから!!」

漣「襲っ……一緒にしないでいただけますかァー!?」

大和「嫌がる提督のお体に触っているのは事実でしょう! この……泥棒猫!」

漣「ハッ! どの口でそんなこと言ってんですかねー、この駄級さんはー」

大和「……今日という今日は容赦しません」

漣「上等……」



大和「さざなみぃぃぃーーーー!!」

漣「ヤァマトォォォォ!!」

提督「……」(ピポパ

満潮『はいはい、なに、どうかしたの?』

提督「ああ、満潮君か……これから2名、入渠することになると妖精君たちに伝えてくれないか」

提督「あと、神通君たちに連絡して担架も2つ……ああ、お願いする」

満潮『それはいいけど……えっと、どうかしたの? な、なんか声が怒ってるんだけど……あと、後ろですごい叫び声も……』

提督「……怒ってなんていないよ……私は、怒ってなんて」

満潮『そ、そう? ならいいんだけど……』

逆鱗提督「……漣君、大和君」

漣「げ……」

大和「はっ!?」

提督「(無言の手刀)」




<はにゃあああああ!?(中破)
<うきゃあああああ!?(大破)

満潮「……怒ってるじゃない」

満潮「つーか、なにやってるのよウチの主力たちは」(頭痛

無言の手刀オチなんてサイテー
小ネタ終了、次からまた本編再開します

軽巡棲姫ネタとかやれたら面白そうですね
どうやっても提督のメンタルは大破しそうですが

南方海域《サーモン海域北方》中央ルート


潜水艦《伊168》

イムヤ「ハァ……ハ……ッ」

進撃中の深海棲艦に先制攻撃を仕掛けてから一時間。
集中力はそろそろ限界を迎えようとしていた。

駆逐棲姫「ソロソロ…トドメヲ」

駆逐イ級「爆雷ヨーイ」

軽巡「魚雷装填…完了」

雷巡「トッテオキダ、持ッテイケ……!」

追走する深海棲艦のばらまいた爆雷が、伊168の船体を叩く。
ズズンとお腹に響く衝撃。たまらず膝をついたところに、悲鳴みたいな妖精さんの報告が飛んでくる。

艦妖精A「右舷から魚雷3! 直撃コースですー!?」

イムヤ「こっ……のぉぉおお!!」

一息つく暇すらない。
こっちは、追いつけそうな速度を維持しつつ、追跡を振り切ろうと必死な航行をしないといけないのに!
顎まで伝った汗を雑に拭い、気合を入れ直した私の周りに浮かぶ光の帯(妖精さんいわく、演算速度や艦娘のテンションを視覚化するために出してる)が回転速度を上げて、伊168の機関も唸り声を上げる。

イムヤ「(ゴメンね、鎮守府に戻ったら、提督にお願いして元に戻してあげるからね!)」

船体のいろんな場所を軋ませながら、それでも私の期待に応えて伊168は艦首を海底へ向けた。

イムヤ「最大戦速……! これを乗りきれば、私たちの役目は終わりだから、思いっきりいっくよぉーーーー!!」

艦妖精B「おわっ、こ、こんな潜航の仕方、船体がもたないですよー!」

イムヤ「この程度で沈めるほど柔な鍛え方してないんだからね!!」

主に八雲教官とか八雲教官とか八雲教官のお陰で……。

艦妖精C「ぎょ、魚雷通過! 衝撃、来ます!!」

伊168の後部4メートルの位置を走り抜けた魚雷は、それから三秒と待たず爆発。
遠慮のない水圧が伊168の船体を満遍なく叩く。

艦妖精A「《伊168》小破! 居住区画に浸水ありです!」

イムヤ「げっ、ヤバ!? 艦妖精さんたち、現場に急行! 水漏れの修理をお願い!」

艦妖精D「修理は任せろー」

艦妖精E「暮ら~し安心その日暮ら~し」

艦妖精F「ぜんぜん安心ではないです、それ」

艦妖精G「宵越しの金は持たない主義」

工具箱片手に、ダバダバと駆けていく艦妖精さんたち。
どこにそんな数がいたのかは気にしない。「艦の中でしたら我々、結構限度なしに湧けますしおすし」らしいし。

イムヤ「(よく考えなくても不思議な生き物よね、妖精さんって)」

まあ、妖精さんたちがいるからこそ、艦娘はたった一人で巨大な艦艇を動かせるんだから、しっかりと感謝だけしておこう。

イムヤ「お陰で……ゴールも見えたしね」

手元に出したホロ海図。そこに表示された伊168の予定航路上で、艦艇の存在を報せる船マークが点滅していた。



『第1艦隊、砲戦用意……てぇっ!!』


耳を塞ぎたくなるような大音声が、艦内のスピーカーから響き渡る。
普段のビクビクした様子からは想像もできない、しっかりとした力強い声。


駆逐棲姫「エ?」

軽巡ツ級「砲撃…ドコカラ!」

雷巡チ級「カ、回避……ウワアァァァッ!?」


戦艦の砲弾フルコースの歓迎に、深海棲艦たちの嬉しい悲鳴さえ聞こえそうね。
お腹いっぱいになって、呻き声も出せなくなるまでほんの数分。
完全に戦闘が終了したことを確認。浮上させた伊168のハッチを押し上げる。
胸いっぱいに吸い込んだ冷たい潮風は、極限のストレス下にいた私の脳に痺れそうな解放感を与えてくれた。

イムヤ「プハー……!!」

提督『イムヤ君、すまなかったな』

イムヤ「あ、提督! 見ててくれた? 伊号潜水艦の力!」

タイミングを見計らった通信。
タブレットサイズのホロ通信画面に表示されたしかめっ面の提督にVサイン。
返ってきた反応は、なんというか、いつも通りだった。

提督『あ、ああ、うむ。たった一隻で姫級率いる艦隊を釣らせるという危険な任務を命じてしまい、ど、どう謝罪すればいいのか……』

イムヤ「ウン、別ニイイヨ」

そこはなんか、こう……普通に褒めてくれればよかったんだけど。

提督『で、では、周囲警戒。報告は密に、小破の伊168は艦隊から少し距離をとって航行を……それで構わないかね』

『はい!!』

提督『わ、わかった……連合艦隊、進撃!』

またスイッチの切り換わった提督の号令で進撃が再開する。
空母、大戦艦、超弩級戦艦擁する連合艦隊は、仲間ながらに圧倒された。

イムヤ「(普段のオドオドと指示出してる時の変わりっぷり……やっぱり思い出すなあ、八雲教官のこと)」

伊168を最後尾につけながら、瞼の裏に蘇った恩師のゆるふわ笑顔に背筋を伸ばす。
――――ここからが本番の本番。
四方山鎮守府の一員として全力でいかないとね!

超航空戦艦《北方棲姫》


中間棲姫『駆逐棲姫ガ沈ンダヨウダ』

離島棲鬼「アラ、ソウナノ……早イワネエ」

中間棲姫『姫型トハイエ、成リ立テニハ荷ガ勝チスギテイタノヨ』

離島棲鬼「マア、ソウナルワヨネ」(クスクス

中間棲姫『……』

離島棲鬼「ヤダ、怒ラナイデヨ」

北方棲姫「ホプ……中間、怒ッテル?」(ヨジヨジ

北方棲姫「ライドオーン!」(肩車

離島棲鬼「重イワ、北方棲姫」

北方棲姫「モヤシ! 離島棲鬼ハ引キコモッテルカラモヤシッテ中間言ッテタ!」

離島棲鬼「……」

中間棲姫『オ、怒ルナヨ?』

離島棲鬼「フ、フフ、怒ッテナイワ」

離島棲鬼「北方棲姫、中間棲姫ハネ、駆逐棲姫タチガ先ニ寝チャッテ寂シクテ拗ネテルダケナノヨ」

北方棲姫「ホクホォ、中間寂シンボサン? オ歌、ウタオウカ?」

中間棲姫『北方棲姫ニ下ラン事ヲ吹キ込ムナヨ、オイ』

離島棲鬼「イイジャナイ、歌ッテモラエバ。上手ナノヨ? ネエ、北方棲姫」

北方棲姫「雪ノ進軍氷ヲ踏ンデ~、ドレガ河ヤラ道サエシレズ~♪」(ズンチャカズンポコ

中間棲姫『北方棲姫ニ何ヲ教エテルンダ、オ前!?』

離島棲鬼「アハハハ! 港湾モ貴女モ好キネエ、北方ノ事」

北方棲姫「中間、北方ノコト好キ? ホフゥ♪」(テレテレ

中間棲姫『(クッソ、可愛イナ、クソ!)』

北方棲姫「エット、北方モネ、中間嫌イジャナイヨ……?」(上目遣い

中間棲姫『ッ……ト、トニカク、提督ノ艦隊トノ会敵ハ近イ。警戒ヲ怠ルナヨ、イイナ!?』

北方棲姫「」

離島棲鬼「ハイハイ、ッテ、コッチノ返事ノ前ニ通信切ッチャッタ」

北方棲姫「……中間、ヤッパリホントハ北方ノコト嫌イダッタ?」(ズゥゥン

離島棲鬼「照レテルダケヨ。今頃、艦内デ悶エ転ゲテルカラ」

離島棲鬼「……アトモウチョットネ」

北方棲姫「ナニガ?」

離島棲鬼「フフ、内緒」(ナデナデ

北方棲姫「ン~?」

離島棲鬼「チョット席ヲ外スカラ、大人シク良イ子デ待ッテルノヨ」

北方棲姫「ハーイ」





《北方棲姫》機関部

レ級「――――」

離島棲鬼「……ハローハロー、マイクノテスト中」

離島棲鬼「出撃オ疲レ様。今、時間大丈夫カシラ、提督?」


離島棲鬼「――――実ハ貴方ニ見セタイモノガアルノ」

E4ラストギミックが解除されるも漣、潮の爆雷により潜水棲姫撃破
なんとかイベント完走が見えてきました
それまでに今やっている話も終わらせたいと思います
もう少しお付き合いいただけると感謝です

今回はライトノベル手本にしてイムヤに喋らせる感じにしてみましたが、問題なかったでしょうか…
大丈夫そうならこのまま進めちゃおうと考え中なのです
北方棲姫エピが終わったらいつも通りの会話形式に戻ります
あとで実現しない小ネタ投下するかもかも

>突撃回数
ボーキ以外は25万ずつはあるから足りるはず
堀は、まあ、うん
あっちはきっとあっちのこと
一番のファンの顔を忘れたか!と言いたくなるぐらい感謝しているのです

小ネタ
《西方海域戦線》ステビア海


潜水棲姫「キタノ…ネェ……? エモノフゼイ…ガァ……ナメル…ナアッ…!」

駆逐艦《漣》

漣「舐めてなんかいませんよー。漣はいつだって本気ですよ、っと!」

漣「爆雷全部いっちゃってー!」


ぽぽいぽいぽいぽーい!


潜水棲姫「イタイッ! ヤメテヨォォ…!?」


漣「やめろと言われてやめる奴がどこにいるってんですか。ねー、ご主人様?」

提督「……胃が痛い」

漣「あー、もう、すぐ情に絆される~」

漣「この辺の深海棲艦の基地を落とさなきゃなんですから、割り切ってくださいよ」

提督「わ、わかっているさ」

提督「潮君、爆雷投射。3秒ずらして」


潮『は、はい!! え~い!』


潜水棲姫『ウッフフッ、マタ モグルノカ…アノミナゾコニ……エッ? フジョウ、シテイル? アノ、水面に……?』



艦妖精A「敵艦撃破、反応ありません」

提督「ど、どうにか終わったか……」

提督「では、第1艦隊は残存戦力の警戒にあたってくれたまえ。第2艦隊は私とともに上陸し、秘匿基地を押さえるぞ」


『了解!!』

《秘匿基地》独房区画


提督「……深海棲艦もこうした施設を利用するのだな」(カツカツ

漣「ご主人様が捕まってたとこに比べると、だいぶ上等といいますかー……拘るようになってる?」

提督「し、深海棲艦も日々進化しているということだな」

漣「ですねー。ここ部屋多いですし、手分けして探りましょうか」

提督「あ、ああ、そうだな」

漣「案外、深海棲艦に捕まってる艦娘とかいたりして♪」

提督「そ、そんな縁起でもない」

提督「前回の作戦時、大本営に送り返したローマ君だって、元帥にウチで預かるよう執拗に催促されているのだからな……」

漣「え~、いいじゃないですかー、そろそろ新しい人に着任してもらいましょうよ、ね?」

提督「……こ、この施設に艦娘がいれば前向きに検討しよう」

漣「ほいほーい、言質取りましたよー。さあ、艦娘さんいらっしゃーい!」(ガチャー

提督「(こ、こんなところに艦娘が捕らえられている確率なんて、どれだけ多く見積もっても2~3%)」

提督「そう、いる方がおかしいのだよ、いる方が……」(ガコン



グラーフ・ツェッペリン「?」(体育座り

提督「」

グラーフ・ツェッペリン「……あの」


バタン・・

<あの、もし、貴方は提督だろうか? 助けに来てくれたのか、感謝する……扉を開けてもらえないだろうか、Admiral……Admiral?

提督「――――」(顔押さえ

漣「んー、こっちには誰もいないっぽいですね……って、あや? どしたの、ご主人様?」

提督「……ナンデモナイヨ」



【この後、ちゃんと保護して丁重に大本営へお送りした】

イベント終了お疲れさまでした、これで投下に専念できそうです

軽巡洋艦《神通》


『……ハローハロー、マイクノテスト中』

神通「な、なに?」

突然の通信。艦隊の誰でもない声にビックリしちゃいました。

提督「……神通君、モニターを」

神通「は、はい…………!」

目を丸くしている私と違い、提督は冷静に回線を開くよう指示されます。
艤装を使って表示させた艦内のモニター。そこに映し出された人物に、知らず体が強張りました。

離島棲鬼『出撃オ疲レ様。今、時間大丈夫カシラ、提督?』

離島棲鬼……鎮守府に現れた鬼号深海棲艦。
漣さんに重傷を負わし……そして、二度も提督を辛い目にあわせた敵。
ドクン、と強い鼓動が一つ。全身の血液が熱を失ったみたいに、頭が、心が冷たくなる。
そして、それと反比例するように《神通》の機関部は熱く、激しく駆動を始めて……

提督「神通君」

神通「あ……」

提督の声に、ハッと我に返る。
横目に窺った私の視線に、提督が向けてくれていた視線がぶつかる。途端、さっき冷えた分の倍は体が熱くなりました。
恥じ入る私に小さく頷いて、提督がモニターへ向き直る。

提督「相変わらず器用な真似をするな」

離島棲鬼『ウフフ、戦闘ヨリモコッチノ方ガ得意ナノ』

提督「……ぬう」

《神通》の通信回線に干渉する。提督の趣味と実益を兼ねて四方山鎮守府の技術の粋を集めた《神通》に対して、それを行うのがいかに難しい行為なのか。
それは、提督の呻きから察することができました。
それにしても、戦闘よりも得意?
漣さんを倒しておきながら、戦うのは苦手だと嘯く深海棲艦に、ほんの少しだけ怖気が走ります。
深海棲艦の底知れなさに、弱気な私が後退りしたから。

離島棲鬼『怖ガラナクテイイノヨ?』

神通「だ、誰が……!」

見透かされている。
モニターの向こうで、愉快そうに口許を歪める深海棲艦に、カッと頬が紅潮する。

提督「わざわざ、私の部下をからかうために通信してきたのかね?」

離島棲鬼『ウフフ、ソンナツモリジャナカッタンダケド。ソノ子ノ反応ガ可愛イカラ、ツイ』

提督「用件を言いたまえ。手短にな」

提督に促された深海棲艦……離島棲鬼はニコリと微笑みました。

離島棲鬼『――――実ハ貴方ニ見セタイモノガアルノ』

神通「――――!!」

提督「……レ級」


動揺する私の隣で、提督がレ級……かつて、私の目の前で提督を拐った深海棲艦の名を呟きました。
モニターの中央。消えた離島棲鬼の代わりに映る円柱形の分厚い水槽の中にレ級はいました。
目を瞑って、波間をたゆたうように浮かぶレ級の体には傷一つなく、ただ眠っているようにも見えます。

神通「そんな……レ級は、彼女は艦と一緒に沈んだはずじゃ……」

【霧の艦隊】……深海棲艦さえ凌駕する、別次元からの脅威。
その撃退に手を貸してくれた【蒼き鋼】所属《イ401》のメンタルモデル・イオナさんが元の世界へ帰還する時、餞別として分けてくれた浸食魚雷の直撃を受けて轟沈したと、ちゃんと報告書に書いてあったのに。
脱出していたの? でも、その時のダメージが大きくて、ああして治療を受けて――――

離島棲息鬼『ソンナニ顔シチャッテ。ソンナニコノ子ニ会イタカッタ?』

モニターの画面右下から、ニュッと離島棲鬼が顔を生やしてきました。
こちらをからかっていると嫌でも理解できてしまう行動に、ほんの少しムッとしちゃいます。
けれど、提督の反応は違いました。

提督「その子は……生きているのか?」

神通「(提督?)」

絞り出すような提督の声。
期待と不安が複雑に入り混じったそんな声、私は、初めて聞きました。
強く拳を握りしめて、そうであることを願うように投げかけた問いかけ。

離島棲鬼『――――ソンナ訳ナイジャナイ』

返されたのは、花も綻ぶような笑みと、提督の希望を断ち切る否定でした。

離島棲鬼『アノ日、アノ場所デコノ子ハ沈ンダワ。他デモナイ、貴方ノ手デ』

提督「…………」

離島棲鬼『タダネ、一応引キ揚ゲテミタラ嬉シイ誤算。人格トカハ壊レチャッテタケド、核ハ無事ダッタノヨ』

そっと、高価な美術品を愛でるように水槽の表面を撫でて、離島棲鬼が続ける。

離島棲鬼『姫級ニ匹敵スルエネルギーヲ生成シテクレテルカラ、再利用シテアゲタノ……《北方棲姫》ノ動力トシテ』

あの時、艦隊のみんなを傷つけて、私の目の前で提督を拐ったレ級を許すことはできません。
けれども、沈んだ後にこんな仕打ちはかわいそう。

神通「……酷い」

私……たちと同じように、提督を大切な人として慕っていたレ級への同情からか、そんな言葉が口を衝いて出ていました。

離島棲鬼『ホント、便利ナ子デ助カルワ』

提督「――――ッッ」

神通「…………」

歯軋りの音。
提督……本気で怒っています。
それが伝わるのと同時に、どうしてか、ギュッ、と締めつけられるように胸が苦しくなりました。


艦妖精A「偵察機より入電! 敵主力と思われる艦隊発見せり!」

艦妖精B「《蒼龍》、《大鳳》の両艦から艦載機発艦の許可求むと催促が来ています!」

艦妖精C「提督さん、ご指示をー」

にわかに《神通》の艦内が騒がしくなる。
戦いが始まります。きっと、これまで潜り抜けてきたどの戦いよりも辛く、激しい戦いが。

離島棲鬼『フフ、忙シクナリソウダシ、オ喋リハココマデ』

小さく手を振って、離島棲鬼がモニター奥へ歩いていく。

離島棲鬼『……今カラデモ遅クナインダケド?』

提督「…………」

通信を切る直前、肩越しに振り返った彼女の言葉に、提督の瞳が一瞬、揺れたことに私は気づきました。

提督「じ、神通君、戦闘準備を。厳しい戦いになるぞ」

神通「……はい」

『No image』の文字が浮かぶモニターを消して、提督が指示をくれます。

神通「(レ級……離島棲鬼……そして、北方棲姫)」

彼女たちが、提督にとってどういう存在なのかわからなくて、とても嫌な気持ちです。
ズブズブと、逃れようのない泥に沈んでいくような感触。
これは嫉妬……? それとも、羨望なのでしょうか。
心のざわつきに耐える私の耳に、幽かな声が届きました。


『イイノヨ……貴女モ提督ト一緒ニ……』


ソレが、離島棲鬼と、暗くて深い海色に染まった『自分に似た誰か』のどちらが発した甘い囁きだったのか……私には、はっきりと答えることができませんでした。

もう嵐とか実装されていないでいいんじゃないかな
間宮特集は見れなかったので再放送ワンチャンです

>>597
全てにおいてポジティブ思考になる

小ネタ
【そうか、そうか、つまり(以下略】


駆逐艦《漣》

提督「……」

グラーフ・ツェッペリン「……この艦隊はどこへ向かっているのだ?」

提督「ッ」(ビクッ

漣「大本営ですよー。深海棲艦にとっ捕まってたわけですし? 一名様ご案内と鎮守府に迎え入れるわけにはいかないのですよ」

グラーフ・ツェッペリン「なるほど、道理だ」

グラーフ・ツェッペリン「大本営にて深海棲艦になにか仕組まれていないか、妙な感染症のキャリアとなっていないか等の検査は必要だな」

グラーフ・ツェッペリン「それが終わって、私の艦……《Graf Zeppelin》が再建造されたら、改めて提督の鎮守府に所属となるのだな」

提督「え」

グラーフ・ツェッペリン「え?」

提督「い、いや、君の処遇に関しては大本営に任せようと考えているのだが……」

グラーフ・ツェッペリン「艦娘の保護に関する条約にしっかりと記載されている。(a)提督は保護した艦娘を戦力として保有すること (b)大本営及び艦娘の意思を尊重し、鎮守府の戦力を充足させること――――」

提督「あ、あくまでそれは大本営の方針であって、保護した艦娘に関しては提督の判断に委ねられて……」

グラーフ・ツェッペリン「……なるほど? では、Admiralの鎮守府では深海棲艦に鹵獲されるような艦娘は戦力として相応しくないので、大本営に預けて適当な任務を消化させておけばいいと、そういう考えなのだな?」

グラーフ・ツェッペリン「そうか、そうか、つまりそれが貴艦隊の流儀というわけだ」

提督「い、いや、別にそういうわけでは……」

グラーフ・ツェッペリン「違うのか? では、どうして私が大本営預かりなのか説明を願おう」(戦艦クラスの眼光

提督「」

漣「(ご主人様を言いくるめるとか……この人、できる!!)」(戦慄

>>598 闇落ちとはいったい
もう嵐はいいや

【テートク&パンツァー 戦車整備始めます!】

《大本営》元帥の執務室

提督「り、陸軍に出向でありますか」

元帥「深海棲艦のことで、いろいろ世話になっているからな。あちらさんの手が足りないということで、海軍から人材を貸し出すことになったのだよ」

提督「な、なるほど……。あの、なぜ私が選ばれたのでしょうか?」

元帥「向こうの希望というのもあるが、まあ、一番の理由は君が適任だから……だな」

提督「私が適任……?」

元帥「ここから先の説明は彼女にお願いしよう」


<knock…knock…


元帥「入りたまえ」

あきつ丸「ハッ! 失礼するのであります!」

提督「(彼女はたしか憲兵団の……)」

あきつ丸「突然の出向の要請、申し訳ありません。既に元帥殿から聞いておられるかと思いますが、提督殿のお力を貸していただきたいのであります」

提督「わ、私になにができるというのだね?」

霧島「(あなた、その気になったら艤装使う以外だいたいできるじゃないですか)」

元帥「(その気になるのが、崖に片手でぶら下がってからなのが本当に惜しい)」

あきつ丸「提督殿にお願いしたいのは……戦車の整備であります」

提督「やります」(即答

あきつ丸「わかります、提督の立場にあらせられる方に、このような肉体労働をお願いするのは当方としても心苦しい…………はい?」

提督「やります。やりたいです。やらせていただきたいっ」(キリッ

あきつ丸「あ、はい」

霧島「(その気になりましたね、あっさりと)」

元帥「(こいつなー……本当になー……)」(ピキピキ

霧島「(落ち着いてください、元帥。先日新刊が出たよつばちゃんみたいな顔になってますよ)」

あきつ丸「で、では、こちらの書類にサインをいただけると」

提督「う、うむ、了解した……これでいいかね?」

あきつ丸「……はい、問題なしであります!」

提督「そ、それで、戦車の整備と言っていたが、整備は陸軍に配備されているものでいいのだね?」

あきつ丸「いいえ、いろいろであります」

提督「い、いろいろ?」

あきつ丸「はい、いろいろ」(ニッコリ

提督「??」


元帥「……時に、君は最近の女子の流行りを知っているかね」

提督「は、流行りでありますか」

提督「も、申し訳ありません、そうしたものには疎く」

元帥「そうか、そうか」

あきつ丸「提督殿は『戦車道』というものをご存じでしょうか? 陸軍も大きく関係しているのでありますが」

提督「た、たしか……数十年以上前、深海棲艦に陸を攻められた際、負傷した戦車兵に代わって通りがかりの馬上なぎなた部の女生徒が戦車を用い、これを撃退したのが発端の武芸……だったか?」

あきつ丸「艦娘の登場によって深海棲艦に陸を攻められることもなくなり、現在では女学生の礼儀作法、いわゆる『乙女の嗜み』となっていますが」

あきつ丸「各国学園艦の戦車道部女子による熱い戦いは提督殿にもきっとご満足いただけると――――」

提督「ま、待ちたまえ、そ、その口振りからすると、戦車の整備というのは……!」

あきつ丸「近く発足されるプロリーグ……そこに所属するプロチームを認定する大会が、陸軍協力のもと行われることになりまして」

あきつ丸「やれることをすべてやっておきたいと、各校から本職の技術を学ばせてほしいとオファーが」

あきつ丸「有名どころが集まっているのであります」

あきつ丸「大洗女子、黒森峰、聖グロリアーナ、アンツィオ、プラウダ、サンダース大付属、継続、知波単、大学選抜他」

あきつ丸「さあ、提督殿、どこから行くでありますか?」

提督「――――!!」(ダッ!!


<提督殿!? どこへ行くのでありますか!?

<逃がすな! 追えっ! 追えー!!

(1ヶ月後)


大和「……提督、大丈夫でしょうか。若いだけが取り柄の女に誘惑されたりしてるんじゃ」

漣「い、いくらご主人様でも、さすがにそれは」

大和「でも、愛読書の『婦人口論』には、女房と畳は新しいほうがいいと……」

漣「誰が女房なのかは置いておくとして、たしかに心配ではありますねー」

神通「提督……お会いできなくて寂しいです……」(グスッ

金剛「神通……。だ、大丈夫ね、戦車の整備が終わったら、提督はすぐに鎮守府に戻ってきてくれマース!」

蒼龍「でも、機械の整備って数少ない提督が大好きって自己主張するものですよね……。可愛い女の子に『ずっと私たちの戦車を整備してください』なんてお願いされたら、提督って優しいから」

蒼龍「さらには、よくわかんない流派の跡継ぎ問題に巻き込まれて、流れに流されて……なんてことも!!?」

「「「……………………」」」(ハイライトOFF

大和「――――ちょっと様子を見に行きますか」

神通「あ、じゃ、じゃあ、私も」

漣「しょ、しょうがないですねー、お目付け役として漣も同行しますか」

金剛「提督も私の紅茶、恋しくなってる頃でしょうし、これも部下としての気遣いデース!」

蒼龍「文月ちゃんと弥生ちゃんも連れて行ってあげないとね!」


【後日、学園艦を本気編成の連合艦隊が取り囲む模様】




(なお、現実)

「ねえ、聞いた? あの噂」

「聞きました。夜な夜な、戦車の整備を行う青白い顔をした整備兵の亡霊ですよね」

「オ、オバケとかいるわけない」

「でも、ウチだけじゃなくて他の学園艦でも目撃例が! 翌朝には、完璧に整備された戦車が残っているでありますよ!」

「戦車整備の妖精さんなのかな?」





元帥「学園艦の七不思議に加わってどうする!?」

提督「わ、私に落ち度でも?」


【テートク&パンツァー 戦車整備始めます! 来年11月31日より放送開始しますん】

嵐……嵐ああ酒飲まずにはいられない
目減りするバケツと資源の憂さ晴らしネタ
あと、ツェッペリンネタ一つ投下できるかもです

《大本営》母港


不知火「お疲れ様です、司令」

提督「ああ、し、不知火君もお疲れ様」

<ご主人様~! 漣、艦隊の補給手続きとかやっちゃうんでー! グラさん連れてってあげてくださ~い!!

提督「……」

不知火「(グラさん……深海棲艦の基地で発見した捕虜の方……)」(チラッ

グラーフ・ツェッペリン「ふむ、ここが大本営」(キョロキョロ

グラーフ・ツェッペリン「む? Admiral、この少女もあなたの部下か」

提督「あ、ああ、そうだ」

グラーフ・ツェッペリン「では挨拶が必要だな。航空母艦の艦娘グラーフ・ツェッペリンだ、よろしく」(戦艦クラスの眼光

不知火「!!」(ビクッ

グラーフ・ツェッペリン「どうした? 私の顔になにかついているか」(ギラッ!


すすす・・・

不知火「……不知火です、ご指導ご鞭撻よろしくです」д・´))

提督「し、不知火君っ、わ、私を間に挟んで話すのはやめてもらえないだろうか?」

不知火「ぬ、ぬい……」(ヒシッ

提督「背中から離れてもらえないだろうか……!」

グラーフ・ツェッペリン「(怖がらせてしまったか)」(目尻サスサス


駆逐艦《陽炎》甲板手すり

陽炎「……あー、そういえば不知火、たまに寝起きで鏡見てビクッてするぐらい怖がりだったわねー」(グテー

《大本営》元帥の執務室


元帥「そうか、ロストしていたグラーフ・ツェッペリンの艦娘が深海に……」

提督「げ、現在、医療班に感染症などがないか調べてもらっているところです」

元帥「それで問題なければ、艦を再建造して鎮守府に着任だな」

元帥「彼女は空母でありながら夜戦にも参加できる稀少な能力を持っている。きっと役に立ってくれるぞ、うむ」

提督「……」(マジ目逸らし

元帥「 お い こ っ ち 見 ろ 」

提督「わ、私の鎮守府はすでに保有限界に達しており、新たな艦娘の着任は、む、難しいかと」

霧島「提督の鎮守府、母港の限度を半分にしてもまだ空きがあるのですが?」(資料ペラリ

元帥「で、本音はなんだね?」

提督「――――し、新人とどうコミュニケーションを取ればいいのか、わ、忘れました」

元帥「……もう長いこと、新規の着任がないからなー」

霧島「(まるで所属している艦娘とはコミュニケーション取れているような口振りですね)」

元帥「リハビリも兼ねてローマ君たちも追加してやろうか」(ボソッ

提督「!!?」




《大本営》海外艦娘の溜まり場


ローマ「……いま、ものすごく適当な扱いを受けた気がするわ」(カチャカチャ

イタリア「私は存在を忘れられてる気がするけど……」(カチャカチャ

リベッチオ「そ、そんなことより助けて~!?」

リベッチオ「お尻はやめてって言ってるのに~! もうやだやだ!」(ガチャガチャ

ローマ「待ってなさい、龍撃砲の威力、目にもの見せてやるわ」

イタリア「はい、スタン取りましたよ~。やっぱりハンマーって素敵」

リベッチオ「わーい! イタリア、ありがと~♪」

ローマ「」

U-511「コタツ、いい気持ち」

ビスマルク「フフ、これはいいものね」




プリンツオイゲン「(日本って怖い……)」


【なお、数日後にプリンツオイゲンも日本のファンになった模様】

【艦娘たちとXmasコミュニケーション】文月編

《鎮守府》執務室


<ガチャー!

文月(@サンタ帽子)「司令官~、なにしてるの~? 文月とお話しよぉ」

提督「ふ、文月君、その帽子は?」

文月「えへへ、間宮さんでケーキ頼んだら、オマケでくれたの~」

文月「メリ~クリスマ~ス、司令官♪ 帽子、可愛いでしょー……プレゼント、ちょ~だい♪」(ニパー

提督「……ク、クリスマスのプレゼントはサンタさんにお願いしたまえ」

文月「えぇ~」(プクー

提督「――――ち、ちなみに、文月君はどのようなプレゼントが欲しいのだね? よ、よければ、わ、私からサンタの方へ希望を伝えておくが……」

文月「ほわぁ、ホント~!? じゃあね、じゃあね~!」(キラキラ

提督「(カードか、デッキか、バイクか、それとも新たな兵装か……)」

文月「えっとねぇ、文月、妹がほしいなぁ~」(上目遣い

提督「」(吐血

文月「間宮さんに聞いたらね~、司令官にお願いしたら叶いますよって~!」

提督「(間宮君……)」

文月「あとね~、あとね~、どうしても無理だったらね、私が責任取りますって間宮さん言ってたよ~?」

提督「(間宮君!?)」

文月「間宮さんね~、お顔真~~~~っ赤でね、お目めグルグルしてたんだぁ。風邪かなぁ? 文月、ちょっと心配~」

【艦娘たちとXmasコミュニケーション】金剛編

《鎮守府》執務室


金剛「HEY、提督ぅー! Merry Xmasだヨーーーー! さあ、私へのプレゼントを早く差し出すのデース!」

提督「き、君はなにを言っているのだ……ク、クリスマスはまだ先だろう……」

金剛「ヒック……関係ないネー! さあ……さァ!」

提督『訳:こ、金剛……君、酔っているな!?』

金剛『訳:ハア? 酔ってないわよォ……。ちょっと比叡が持ってきたワインを一本空けただけ~……』(ダキー!

提督『訳:そ、それで飲んでいないと主張するのか……! だ、抱き着くのはやめたまえ!』

金剛『訳:ン~、やー! こうやって捕まえておかないと、アナタどこかに行っちゃいそうだし』(ギュギュー!

提督「ぬぐ……」

金剛「ンフフ~、観念しましたカー?」

金剛『訳:……ハア。でも、こうやってるとやっぱり落ち着く。だって……アナタを感じられるから』(傾鎮守府の微笑み

提督「こ、金ご――――!!」(引き剥がし

金剛「キャッ!?」

提督「あ、いや、す、すまない、驚かせるつもりでは……」

提督「そ、そうだっ、み、水を持ってくる! ソファーで休んでいたまえ!」(ダッ!

金剛「アッ、逃げたデース!? 待てェーーーー!!」(ダダッ!


提督「ば、馬鹿! そんな状態で走ったら……!?」

金剛『訳:うぷっ……! き、気持ち……悪い……』

提督「ぬ、ぬう……。昔から羽目を外すと失敗するな、君は」

金剛『う、うるさい、こんなのアナタがいる時ぐらいよバカァ~!』(ポカポカ

提督『訳:あ、ああ、もう、私が悪かったことでいいから……』

金剛「ヴゥ~! もう歩けない~、ベッドまで運んでヨ~!」

提督「す、少しは警戒心というものをだな……」(ボソッ

金剛「なんですカー? 聞こえまセーン!!」

提督「あ、暴れるな……!」




(廊下の陰)

比叡「……飲ませる量を間違えましたね」(痛恨

漣朧のクリスマスグラや文月金剛のクリスマスボイス、いいものですね
ネタでイベントの無念も発散したので次からしばらく本編の投下に戻ります
ラストまで決まっているのに書き進められないのは何故なのでしょう……

【深海棲艦は静かな海の夢を見るのか】続き

南方海域《サーモン海域北方》東回りルート


敵空母機動部隊との会敵。
艦載機、陣形、護衛艦隊による対空射撃。万全を期して行った航空戦。
けれども、第一次攻撃隊が接敵した直後の報告は――――おおよそ考えられる中でも最悪のものでした。

空母《赤城》

艦妖精A「艦載機、三割撃墜! 制空劣勢ですー!」

艦妖精B「艦載機妖精より入電! 敵の新型艦載機の動きを捉えきれないとのこと!」

赤城「やられましたね……」

新型の艦載機……きっと、白い耳の生えた球形艦載機のことですね。
今までの甲虫に似たフォルムのものよりも硬く、そして変幻自在に飛行する艦載機の性能はこちらの予想を大きく上回っていました。

赤城「慢心、はなかったはずだけど」

熟練の艦載機妖精さんを乗せた震電改や烈風改、烈風(601空)でも歯が立たないなんて。

赤城「(これは、後で提督が相当に落ち込まれますね)」

歯噛みする私の耳に、《加賀》や《瑞鶴》からの通信が届いた。

加賀『赤城さん、どうする? 第二次攻撃隊、こちらは準備できているけど』

瑞鶴『まだ完全に制空を取られたわけじゃありません! 巻き返してやりましょう!』

赤城「そう……そうね。一航戦の、ううん、空母艦娘の誇り、この程度で失うわけにはいきません」

制空権を確保して空爆の心配を無くし、仲間を安全に戦わせてあげるのが、私たち空母を操る艦娘の役目。

赤城「数や性能の差ぐらい覆してみせます!」

私の意気込みに反応して、周囲の光のリングが回転速度を上げて瞬いた。

吹雪『近づいてくる艦載機は私たちに任せてください!』

満潮『こっの白饅頭、次から次にワラワラと……。ウザイのよッ!!』

護衛を務める駆逐艦《吹雪》《満潮》に設置された高射装置付きの10cm高角砲や12.7cm連装高角砲が火を吹き、接近してきた敵艦載機を的確に撃ち落としていく。
そして、海の方はというと――――

雷『逃げるならいまの内だよ?』

綾波『海の敵は私たちに任せてくださいね!』

敷波『こー見えて、アタシら生半可な鍛え方してないから! 砲雷撃戦、始めるよ!』

北上『安心しなよー。しばらくは駆逐艦一隻、第一艦隊に近づけないからさー』

大井『完っ全に作戦が悪いのよ……。けど、いいわ、冷たくて素敵な酸素魚雷の力、存分に味わわせてあげる!!』

こちらの心配を他所に、海の敵は前方に展開した第二艦隊のみんなが食い止め……いいえ、押し潰す勢いで沈めてくれている。

球磨『ま、そんなわけだから、赤城たちはお空の方がんばるクマー』

赤城「はい、ありがとうございます」

球磨さんからの通信はいつも通りの軽さで、それが逆に、私の闘志をさらに燃え上がらせる。

赤城「艦載機のみなさん、用意はいい? 第二次攻撃隊――――全機発艦!!」

艦載機妖精『あいさー!』

加賀『了解。航空戦……ここは譲れないわ』

瑞鶴『空母艦娘、舐めないでよ! 第二次攻撃隊、稼働機、全機発艦!』

私の号令に、艦載機妖精さんや加賀さん、瑞鶴の気合の入った声が返り、甲板からエンジン音を響かせて艦載機が飛び立っていく。

赤城「……」

艦載機の一つ一つに艤装を通じて指示を送りながら、頭の隅っこの方で主力連合艦隊のことを思う。
主力ではないはずの敵部隊でこの強さ。なら、提督が向かわれた敵本隊はどれ程、苛烈な攻撃を仕掛けてくるのか。

加賀『時間をかけるほど私たちが不利になりますね』

赤城「ええ、そうね」

こちらの装備は限られているし、それに……ここだけで戦いは終わりというわけにはいきませんしね。
だから、可能な限り被害を押さえてこの場を突き抜ける。

赤城「提督……」

私、艦隊のみんなと力を合わせて、必ず敵機動部隊に打ち勝ちます。だから、それまで持ちこたえてください!


南方海域《サーモン海域北方》西回りルート


伊勢「比叡、タイミング合わせて行くよ!」

比叡『ハイ!! 気合! 入れて! 撃ちます!!』

提督に任された西回りルート。意気揚々と向かったはいいけど、間の前のデカブツ相手に苦戦中。

港湾棲姫『…………』

横腹を狙った主砲の斉射は、艦を覆うフィールドに阻まれた。
クッソー、破れないわけじゃないんだけど、やっぱり面倒だなあアレ!

港湾棲姫『主砲…発射』

比叡『ヒェー!?』

お返しとばかりに撃ち返される弾幕は、
贔屓目に見積もってもこちらの倍はある。
情けない悲鳴を上げて、《比叡》が艦をジグザグ航行させて紙一重に回避。
同じく私も、《伊勢》で海面に白い筆跡を残しながらかわしていく。


重巡ネ級『ホラ…ホーラ! チャント避ケナイト痛イヨ~?』

川内『ッの……舐めんなァ!!』

木曾『クソ、魚雷が当たんねえ……ぐうッ!?』

弥生『木曾さん…! 妖精さん、援護を……砲撃…はじめっ』



軽巡棲鬼『クスクス、古臭イ艦ハ沈ンジャエー!』

多摩『宣戦布告と受け取ったニャ。……後悔させてやる』

那珂『違いますぅー! 那珂ちゃんの艦は~、クラシックなデザインなんですぅ~!』

文月『む~、文月たちの艦、古くないよぉ? 司令官がいつもピカピカにしてくれてるもん』

会敵から30分。第2艦隊は取り巻きにいた新型の重巡ネ級や鬼号軽巡とドンパチやりあってて、加勢には来れなさそう。
なら、第1艦隊の艦はというと……

空母ヲ級『艦載機…全機発艦……目標…艦娘ノ船』

駆逐イ級改『タタカウ→「影分身」回避率ガ上ガッタ「影分身」回避率ガ上ガッタ「影分身」回避率ガ(ry』

那智『ええい、ちょこまかと……!』

衣笠『わわっ!? もぉ~、積み技禁止!』

瑞鳳『なんなのそのお饅頭、どうやって飛んでるのよぉ~!?』

祥鳳『瑞鳳、落ち着いて! 後で残骸を回収して調べればいいじゃない!』


こっちはこっちで取り込み中。
どうやら、上手い具合に担当が決まっているみたいだね。

伊勢「仕方ない。比叡、二人で落とすよ、あのお姫様!」

比叡『まっかせて!』

モニター越しに比叡が力強くガッツポーズするのを見て、私の口許にも「いっちょやってやろう」的な笑みが浮かぶ。
金剛や大和ほどじゃないけど、私だって四方山鎮守府の戦艦を預かる艦娘。
「敵が硬くて装甲を抜けませんでした」なんて言葉、口が裂けても言えないんだよね!

比叡『行きますよッ! 三・式・弾!!』

別に三式弾は必殺技じゃないんだけど……まあいいか、実際基地とか要塞タイプの鬼号姫級によく効くってデータもあるし。
《比叡》に搭載された、提督と工廠妖精さんの愛とロマンの産物・試製35.6㎝三連装砲から三式弾が発射。
砲弾内部の焼夷弾子と非焼夷弾子が《港湾棲姫》正面で炸裂し、降り注いだ3.000度の炎と弾殻が《港湾棲姫》のフィールドを、石を投げ込まれた水面のように激しく揺らす。

伊勢「艦妖精さん、どう!?」

艦妖精A「観測終了! あと4秒ですー」

妖精さんの報告を聞いて、チロリと唇を舌先で湿らせる。
頭の中で数えること三つ。

艦妖精B「――――いまです!」

妖精さんの合図とともに、《伊勢》の主砲が一斉に火を噴いた。

伊勢「主砲四基八門一斉射!!」

港湾棲姫『……!!』

艦橋の風防の向こうで、港湾棲姫が目を見開くのを視認できる距離。
艦首が触れるか触れないかのギリギリの距離から放たれた連撃は、さんざん手こずらせてくれた《港湾棲姫》のフィールドをあっさり貫き、艦橋に突き刺さる。

伊勢「どんなもんよ!!」

一呼吸おいて、三式弾の爆炎に包まれる《港湾棲姫》の艦橋。
グッ、と拳を握った私に《比叡》から通信が届く。

比叡『やりました! あとは周りの艦を蹴散らして、金剛姉様たちのところへ向かうだけですね!』

鼻息荒い比叡の声。
普通に考えれば、艦橋に三式弾の連撃を叩き込んだ状況。
たしかに比叡の言う通りなんだけど……これも物書きのサガっていうのかな。浮かれた気分が一転、背骨を嫌な寒気が撫で上げた。

伊勢「……」

艦妖精A「完璧フラグですね」

艦妖精B「やったか!?」

艦妖精C「やってない……のパターンです」

申し合わせたみたいに、一際強い風が海上を走る。
《港湾棲姫》の艦橋を覆っていた、化学成分由来の黒煙がゆっくりと横に流れていく。
風防が砕けて剥き出しになった艦橋。その中央に彼女は立っていた。誰も触れたことのなさそうな白い肌に、幾本もの流血に似た紋様を走らせた憤怒の表情で。

『――――無駄ダト…言ッテイルノニ』

《港湾棲姫》の艦橋、風に靡いた白髪を巨大な手で器用に押さえながら、港湾棲姫がそんな呟きを口にした気がした。

比叡『い、伊勢さん、避けてください!!』

切羽詰まった比叡の叫びはどこか遠くて。

艦妖精A「フィ、フィールド展開!」

艦妖精B「総員、衝撃に備え!!」

艦妖精C「伊勢さん! 呆けてたら死ぬやつですよ、コレ!?」

伊勢「――――!!」

妖精さんたちの悲鳴で我に返る。
その時にはもう、《港湾棲姫》の全主砲が《伊勢》の……私が立っている艦橋に狙いを定めていて――――


港湾棲姫『異国ノ地…異国ノ海デ沈ムカ……寂シイナァ』


轟音、振動、それと洒落にならない衝撃。
艦とのリンクがぶった切られる。自分の体が後ろの壁に叩きつけられるのを、なぜか他人事みたいに眺めて、そこで――――私――の意――――識――――

今回はここまで
できる限り楽しんでもらえるよう書ければいいな、なのです
次回「復活のS」

聖夜の決闘お疲れさまでした?
人がいるかわかりませんが、今からゆっくり書いていきたいと思います
クリスマスネタは……思いついたら書きたいです

【クリスマスネタ】

数年前《軍学校》ダンスホール


他所提督「そんじゃお前らー、用意はいいかー!?」

メガネ提督「タイミング合わせていくよー!」

オネエ提督「せーのー! メリークリスマーーーース!!」

<メリークリスマーーーース!!



金剛「……」(キョロキョロ

金剛「……鋼太郎の奴どこにいるのよ」




(会場隅っこ)

提督「……」(ポツーン

金剛「見~つ~け~た~!」

提督「こ、金剛、ど、どうした、なにか用か」

金剛「なにか用か、じゃないわよ。せっかくのパーティーなのに姿が見えないから捜してあげたのよ」

金剛「みんな楽しくやってるのに、どうしてこんな端っこでチビチビやってるのよ、もう!」

提督「く、癖になっているのだ、パーティーで気配を殺して潜むのが」

金剛「なんなのアナタ、誰に負い目を感じて生きているの?」

提督「……生まれてきてしまって申し訳ない」

金剛「」




金剛「あー、もう! こういう日までネガティブなの禁止! 顔見知りだっているんだから、お酒飲みながら適当にお喋りすればいいのよ!」

提督「そ、そのお喋りの話題を捻り出すのが一番の難関なのだが」

金剛「そんなの私が一緒にいてあげるからへっちゃらよ!」(グイッ

提督「ひ、引っ張るのはやめたまえ……!」

金剛「却下でーす♪ ほら、行くわよ鋼太郎!」

提督「ぬ、ぬう……」

金剛「そういえば、向こうにすっごく美味しいケーキあったわよ」

提督「な、なに、それはどれだね」

金剛「……そういう食いつきだけはいいのよね。まあいいわ、こっちよ。行きましょ♪」(腕組み

提督「う、うむ」


<ほら、鋼太郎、アーン♪

<じ、自分で食べるから、そういう悪ふざけは止めたまえ……




他所提督「金剛ってアレで隠せてるつもりらしいぜ?」

メガネ提督「気づかないというか、全部揶揄ってるだけとか思っちゃう玖珂君も大概だけどね」

オネエ提督「全力でバック走しちゃう玖珂ちゃんだし、あれぐらい強引に迫られる丁度いいと思うけど、妬けるのは確かね」

他所提督「まあそれはいいとして、そろそろ隠し芸大会の時間だけど、お前らなにする?」

メガネ提督「僕はマグロをナイフでバラすよ」

オネエ提督「アタシは電話帳を縦に引き裂くわ」

他所提督「俺は鉄骨を居合でぶった斬る」

三人「…………」

他所提督「ち、ちなみに玖珂の奴はなにするって?」

メガネ提督「たしか艤装の早バラしと早組み立て(性能10%向上)だったかな」

オネエ提督「普段からやってることと変わらないわねえ」



モブ候補生ズ「「(それはぎょっとしてギャグで言っているのか!?)」」

【深海棲艦は静かな海の夢を見るのか】復活の「S」
《西回りルート》

――――――――さん……伊…さん! 伊勢さん!!

遠くから聞こえる妖精さんの声。
真っ暗闇の中、目を覚ました私の意識は水面に向かって急速に浮上する。

伊勢「――――ッ、くぁ……!? げほ……あぐ、ぐぅ……!」

背骨を中心に響く鈍痛に息が止まり、涙が滲む。
喘ぐ私に、周りを囲む妖精さんたちが心配そうに声をかけてくれる。

艦妖精A「大丈夫ですかー?」

艦妖精B「衝突実験用ダミー人形よろしく壁にぶつかってました。無理は禁物」

艦妖精C「さあっ、いまこそ提督さんのお薬を飲む時!」

艦妖精D「お水はこちら」

ザラザラと手のひらに白い錠剤を溢される。
正常な判断ができない状態、勧められるまま錠剤を口に放り込んで水で流し込んだ。

伊勢「――――――――あ、あれ?」

嚥下して数秒。
あれだけ全身に鳴り響いていた痛みが、かじかんだ体をお湯に浸けたみたいに、じんわりと溶けていく。

伊勢「え、うそ? あれ……あれ?」

あまりに劇的な効果に、体のあちこちを触って確かめる。
幸い、角や鱗が生えるようなことはなかった。

艦妖精A「艦娘さんがお風呂の時に使用する高速修復剤を応用した鎮痛剤です」

艦妖精B「昔の艦娘の血を引いてる提督さんにはよく効きます」

伊勢「……提督、そんなの常用してたんだ」

前からきつそうな薬だとは思ってたけど、まさかそこまでとは。
そんなに辛かったんだね、胃痛。
ちょっとしんみりしかけた私だったけど、すぐにそんなことしている時じゃないと思い出す。

伊勢「そうだっ、戦況! 私、どれくらい気を失ってた!?」

艦妖精B「伊勢さんが気絶してたのは7分ほどですー」

伊勢「7分も……みんなは? みんなは無事なの!?」

艦妖精C「そ、それはー」

艦妖精D「那智さんたちは現在も敵空母やその護衛艦の相手を務めてくれています」

艦妖精F「第2艦隊は《川内》《木曾》小破、《多摩》《那珂》は損害軽微……敵の新型重巡や鬼号軽巡とほぼ五分の状態ですー」

聞いた限り、戦況はそこまで悪くない。
けど、言い淀んだ妖精さんに、嫌な予感が止まらない。
ぶわっと全身から汗が溢れだす。

伊勢「――――比叡、ゴメン、いま起きた! すぐに戦闘再開するから……比叡? 比叡!」

一緒に《港湾棲姫》の相手をしていた比叡に通信で呼びかける。
けど、応答はなし。モニターもザーザー、テレビの砂嵐みたいな画面だけ。
妖精さんたちが艦に搭載してくれてる防御フィールドのお陰だろう、半壊程度で済んだ艦橋の風防まで駆ける。
風通しのよくなった風防から身を乗り出した私の目に飛び込んできたのは――――大破し、艦のあちこちから黒煙を吐き出す《比叡》の姿だった。

伊勢「ひ、比叡……」

艦妖精A「伊勢さんが意識を失った後、《港湾棲姫》と《伊勢》の間に割り込んで、真正面から砲撃戦を始めて……」

艦妖精B「わ、我々も止めようとはしたのですがー」

艦妖精C「援護砲撃ぐらいしかできなかったのです……」

私だ……私のせいだ……。
私が気絶なんかしたから、比叡が無茶をするしかなくて……。
足の力だ抜けて、膝から崩れ落ちる。
艦橋の床に飛び散ったガラスが膝に刺さったけど、痛みは感じなかった。



『――――だ…ぃ…じょ…ぶ……ですよ』


伊勢「比……叡?」

打ちひしがれていた私に、雑音交じりの比叡の声が届いた。
ところどころでノイズが入るけど、モニターに比叡の姿も映っている。

伊勢「大丈夫なの、比叡!? 怪我はしてない!?」

比叡『あ、ハイ、それはなんとか。鋼太郎兄様と妖精さんが改造してくれた艦ですから! ちょっとやそっとで沈んだりはしません! ……テテッ』

力強くガッツポーズした比叡の顔が歪む。
平気そうにしているけど、どこか怪我をしているのかもしれない。

伊勢「《比叡》は動かせる? できるなら、すぐに距離を取って」

比叡『は、はい!』

こちらの指示に従って《比叡》がノロノロと動き出す。
……見た目の損傷は酷いけど、機関部は無事みたいでホントによかった。
《比叡》が視界から消える。私の視線の先には、気絶する前とあまり変わらない《港湾棲姫》が待ち構えていた。

伊勢「妖精さんたち、《伊勢》の状態は」

艦妖精A「船体中破、主砲2門使用不可能、機関出力は60%まで低下しています」

わかっちゃいたけど、耳を塞ぎたくなる報告だね。
けど、それでもやらなきゃ……こいつを倒して、みんなで提督のところに行かなきゃ……。

伊勢「《港湾棲姫》は私が相手をする! 《那智》《衣笠》は大破した《比叡》の護衛任せたよ!!」

那智『む、だ、大丈夫なのか!?』

衣笠『一人であんなの止められるわけないでしょ! 無茶したらダメなんだからね!?』

祥鳳『瑞鳳、敵の艦載機は私に任せて、あなたは伊勢さんの援護に回って!』

瑞鳳『う、うん! 伊勢さんっ、一緒にあのおっきいのやっつけましょ!』

《瑞鳳》のカタパルトから発艦した艦載機が数機、《港湾棲姫》を取り囲むように旋回を開始する。
姫級を相手にするには心許ない、けど、ありがと。これ以上ないぐらい心強い支援だよ。
威勢のいい言葉を吐きながら、小さく震えていた私に勇気をくれた。

港湾棲姫『マダ…続ケルノカ……』

《港湾棲姫》の艦橋から、憐れむような視線を送ってくる港湾棲姫を真っ直ぐに睨み返す。

伊勢「提督が勝てるって信じて送り出してくれたんだ、それで勝たなきゃ女が廃るってもんよ!」

私の叫びに応えるように、《伊勢》が鋼の咆哮を上げた。

《東回りルート》
空母《赤城》

――――日が落ちてきた。
敵空母機動部隊との会敵。幾度目かの航空戦が終了して、格納庫の妖精さんたちが艦載機の整備補充に駆け回ってくれている中、私は艦橋の真ん中で、はしたなく大の字になって倒れていた。

赤城「ハァ……ハァ……!!」

加賀『ハ……ァ……赤城さん、瑞鶴……大、丈夫?』

瑞鶴『か……加賀さんこそ、大丈夫ですか? 息上がってるじゃ……ないですか……』

赤城「瑞鶴……こ、こんな時まで喧嘩を売らないの……」

顔の正面、天井方向に現れたモニターには、私同様、息も絶え絶えな加賀さんと瑞鶴の姿が映っている。
それでも普段の調子で加賀さんに軽口を叩く瑞鶴をたしなめる。
ふと、口元に違和感を覚えて、グイと手の甲で拭う。
視線を向けて少し驚いた。中途半端に固まったゼリー状の鼻血で、手の甲が赤黒く汚れていたから。

赤城「ず……と、艦載機に指示を送っていましたからね……」

ズクンズクンと頭の芯に刺さるような頭痛を堪えて身を起こす。
気づけば、加賀さんや瑞鶴もこめかみの辺りを押さえて顔を顰めている。

赤城「それに、ちょっと……お腹も空きましたね」

こんな状況で、と思われるかもしれませんけど仕方ないんです。
他の艦種の艦娘と違って、空母艦娘は空母と艦載機、その両方の戦闘を知覚して処理しないといけないから、エネルギー消費が激しいんです。

赤城「こ…れが終わったら、提督のところへ向かいがてら、鳳翔さんと間宮さんが積んでくれたご馳走をいただきましょうね」

艦妖精A「らじゃーですー」

艦妖精B「赤城さん、濡れタオルです」

艦妖精C「奇麗なお顔が台無し」

艦妖精D「あと、お水と黒砂糖です。これ齧ってエネルギー補給してください」

赤城「あ、ありがとうございます」

妖精さんが運んできてくれた濡れタオルで顔を拭い、黒糖を噛み砕いて水で流し込む。
本当はもっとじっくり味わいたいけど、そんなこと言ってる場合じゃないですからね。

艦妖精E「《空母棲姫》より新たな艦載機の発艦を確認! こちらも艦載機、発艦します!!」

赤城「休ませてくれるつもりはないみたいですね。加賀さん、瑞鶴、準備はいい?」

加賀『ええ、もちろん』

瑞鶴『私に任せて赤城さんたちは回復のために休んでてくださいよ!!』

赤城「フフ、頼もしいわね」

強い子ね、瑞鶴。
私たちと同じか、それ以上に疲労しているはずなのに。
加賀さんが、先輩として負けられないと対抗意識を燃やしちゃうのもわかるわ。

赤城「……加賀さん」

加賀「ええ、赤城さん」

どうやら同じことを考えていたみたい。
通信モニターの向こうで、珍しい悪戯っぽい笑みを浮かべていた。

赤城「正規空母一航戦《赤城》!」

加賀「同じく一航戦《加賀》……」

「「押し通らせていただきます!!」」

二人、声高らかに宣言する。

瑞鶴「あっ!? なんかズルいッ、そういう格好いいの五航戦も混ぜてよ~!!」

赤城「……」

加賀「……プッ……ふく、ふふ」

少し締まらなかったけど、これはこれで……四方山鎮守府らしいんじゃないかしら?

赤城「(フフ、なんて提督に言ったら、またお腹を痛くされちゃいますね)」

圧倒的な敵戦力。艦載機はボロボロ。
それでも、こうして笑って戦いに赴ける自分がどこか誇らしかった。

《中央ルート》


軽巡洋艦《神通》

神通「ぅ……」

提督「神通君、大丈夫か!?」

神通「へ、平気……です。他のみんなも頑張っているんです、私だって……まだ……!」

そう言う神通君の顔色は悪い。
額に玉の汗を浮かべ、荒い息をつく彼女は、既に立つことも困難な様子だ。

離島棲鬼『……貴方達ノ戦イ、素晴ラシカッタワ』

こちらの通信機能に割り込んできたらしく、離島棲鬼の顔がモニターに映し出される。
おざなりに手を打ち鳴らし、言葉を続けた。

離島棲鬼『艦隊ノ練度モ、想定外ノ戦略モ。ケド、ソレデモ、マルデ全然! コノ子ヲ倒スニハ程遠イノヨネェ!』

北方棲姫『エ、エヘヘ……。パパ、北方ガンバッタヨ!』

離島棲鬼に抱きかかえられた北方棲姫が、頬を紅潮させながら報告してくる。
こちらに向けられた照れと、褒めてもらいたいという期待の混じった視線は、文月君や弥生君、不知火君、そして……レ級によく似ていた。



中間棲姫『誘爆シテ…沈ンデイケ!』

蒼龍『キャアアァッ!!』

大鳳『そ、蒼龍さん! 艦載機のみんなッ、蒼龍さんのフォローに向かって……!?』

中間棲姫『馬鹿メ……貴女モ捉エテイルワ…』

中間棲姫の猫型艦載機(神通君曰く)に囲まれた《蒼龍》の甲板で大きな爆発が起こる。
すぐに《大鳳》が救援に向かうが、その《大鳳》も数時間に及ぶ戦闘で船体に軽くない損傷を受けていて、中間棲姫の攻撃を凌ぐのがやっとだ。

金剛『提督ゥ、大丈夫デスカ! すぐにそっちへ向か……NOーッ!?』

大和『さっきからっ、チクチクと……!! 正々堂々、私と勝負なさい!!』

《金剛》《大和》の両艦も、北方棲姫から発艦する黒い猫型艦載機から浴びせられる爆撃に立ち往生している。

青葉『くっ……待っててください、すぐに支援に……!』

熊野『人の心配している場合じゃありませんわ! そっちに戦艦クラスが行きましたわよ!?』

曙『ああっ、もう! 敵、多すぎよ!』

朧『そこまで強くはないけど……ちょっと、多勢に無勢』

潮『み、みんな、諦めちゃダメ……!』

陽炎『不知火ッ、そっちは大丈夫!?』

不知火『ハァッ、ハァッ……! この程度じゃ《不知火》は…沈まない!!』


余裕のない艦娘たちの叫び。
着々と敵の包囲網が狭まってきていることが理解できた。

提督「……っ」

離島棲鬼『随分ト旗色ガ悪クナッテキタミタイネ?』

ニヤニヤと心底楽しそうな離島棲鬼の顔がモニターいっぱいに広がる。

離島棲鬼『ココデ援軍ガ到着スレバ話ハ変ワルンデショウケド…残念』

そう言って、新たに二つのモニターが開かれる。
好き勝手に《神通》の通信機能を使われるのはまったく業腹だが、そこに映し出された映像は私を沈黙させるに十分なものだった。

神通「そ、そんな……」

モニターに映し出された、深海棲艦の猛攻に炎上する《伊勢》や《赤城》の姿を目にした神通君が、打ちひしがれたような声を漏らす。

離島棲鬼『向コウノ子達モ頑張ッタミタイダケド、戦力不足。アト戦艦空母ガ3~4隻アレバイイ勝負モ出来タノニネ?』

離島棲鬼の指摘に唇を噛む。
練度は十分だった。資材も、艦娘たちの士気も。作戦だって上手くいったと考えていい。
それなのに劣勢に追い込まれているのは……私の責任だ。

離島棲鬼『気ニ病ム必要ハナイワ。ダッテ、ショウガナイ事ダモノ』

私がどういう人間か。それを誰よりも理解している言いたげな優越感を溢れさせながら離島棲鬼が告げた。

離島棲鬼『ソロソロ降伏シテモイイノヨ。コレ以上続ケテ艦娘ニ轟沈サレタラ、今度コソ貴方ハ立チ直レナクナルデショウシ』

私のような人間のなにが気に入ったのか、以前拉致された時と同じ熱の籠った瞳が向けられる。

離島棲鬼『部下ヲ無駄死ニサセルノハ嫌デショウ? 貴方ガコチラニ来テクレルナラ、艦娘達ハ見逃シテアゲテモイイワ』

提督「――――」

その言葉に揺れなかったというと嘘になる。
私の身一つでみんなが助かる。それは、とても魅力的な言葉だったから。

金剛『……なに考えてるの? そんなの冗談じゃないんだからね』

だが、そんな私に釘をさしたのは金剛だった。
……どうやら離島棲鬼からの通信は《神通》以外の艦にも届いていたらしい。

金剛『私もみんなも、貴方の信頼に応えるために戦ってるのよ。提督の身柄と引き換えに助かるなんて、嬉しくもなんともないんだからね!』

絶対にそんなことは許さないと、モニター越しにこちらを睨みつけていた。

神通「そうです……もう、嫌です。絶対に、奴らに提督を渡したくないです……」

金剛の言葉に触発されたように、神通君が袖を掴んで引き留めてくる。

大和『提督、ご安心ください。大和が必ず提督をお守りいたします!』

曙『バカなこと考えるんじゃないわよ、このクソ提督!』

蒼龍『そ…うですよ……! 提督がいなくなったら、文月ちゃんたちが悲しむんですからね!』

いくつもモニターが開いて、艦娘たちが訴えかけてくる。
一瞬たりとも気を抜けない状況で、それでも私を思い留まらせるために、自分の身の危険さえ顧みずに。

離島棲鬼『……チョット煩イワネ』

離島棲鬼が面白くなさそうに提案した。

離島棲鬼『ソウネ……丁度イイカラ、ココデ貴方ノシガラミヲ断ッテオキマショウカ』

金剛『――――ウアッ、アアァァァッ……!?』

提督「こ、金剛!! 大丈夫か……聞こえるか、金剛!?」

離島棲鬼の呟きと同時に、《北方棲姫》の艦載機が《金剛》に殺到し、爆撃を開始する。
モニターの向こうで、衝撃に金剛がもんどりうって倒れるのが見えた。
慌てて金剛へ呼びかけるが応答はなく、揺れる画面からは断続的に爆発と振動音しか届かない。

大和『金剛さん……! 仕方ないですね、私が――――きゃあ!?』

離島棲鬼『貴女モ大人シクシテテ。ソノ戦艦ガ沈ンダラ相手シテアゲルカラ』

金剛『く……ぐ、この程度、で……』

助けに向かおうとした《大和》は砲撃に足止めされ、《金剛》の船体には雨のような爆撃が行われる。

提督「やめろ……やめてくれ……!!」

恥も外聞もなく懇願した私に、離島棲鬼は冷たく言い放つ。

離島棲鬼『結局信ジキレナクテ逃ゲタンデショウ? 今更失ッタトコロデ問題ナイワヨ』

提督「――――――――!!」

違う、そんなつもりはなかった……その言葉を口にすることはできなかった。
離島棲鬼の言う通り、私は逃げたのだから。
言葉に詰まった私の視線の先で、黒い猫型の艦載機が《金剛》に致命的な一撃を放つべく接近するのが見えた。


金剛「(これは……さすがに沈んだわね)」

艦橋に向かって迷いなく、一直線に突っ込んでくる深海棲艦の艦載機。
死に際の集中力という奴だろうか、その動きはゆっくりしていた。
遠くで提督……ううん、鋼太郎の声がする。
避けろとか逃げろとか、無理だとわかっているのに必死に叫んじゃって……。

金剛『訳:馬鹿ね、最後くらいもうちょっとロマンチックなこと言いなさいよ』

例えば、ずっと好きだったとか愛してるとか。
まあ、期待するだけ無駄でしょうけど、ね。
どことなく愛嬌のある艦載機を眺める私の胸中は、妙なぐらい穏やかだった。
人間、どうやっても死ぬと理解した時はこんなものなのかもしれないわね。
比叡や霧島、榛名……妹たちに聞かれたら激怒されそうなことを考えながら、私は目を瞑った。

金剛「提督……どうか武運長久を……。私……ヴァルハラから見ているネ……」

視界が暗闇に包まれる。
そして、《金剛》の艦橋に接近した艦載機が爆弾を投下して――――――――とはならなかった。



「――――もう大丈夫、私が来た!」



聞こえたのは、懐かしい声。

金剛「…………へ?」

恐る恐る目を開けた私が見たのは、次々に撃ち落とされていく敵の艦載機。
慌てて確認したレーダーには、いつの間にか新手の駆逐艦が一隻出現していた。



「ふっ……ふふふ……ククッ!」



【No IMAGE】と表示されたモニターから漏れてくる笑い声。
その笑い声に、この場の誰もが心当たりがあった。

提督『さ……漣……君?』

信じられないといった風に、提督がその名前を口にする。
《金剛》の……ううん、きっとこの海域にいる全艦のモニターに、我らが鎮守府の誇る最強の駆逐艦艦娘が、Vサインと共にアップで現れた。



漣「ぬはははははははははッ!! 初期艦参上ォ!!」

【サンタが遅れてやって来た】

(深夜)
《鎮守府》提督の家


提督「スゥ……グゥ……」


ガ…チャ………キィィ…

提督「……!」(カッ

提督「(いま……家の扉が開いたな)」


ズル……ズル……

提督「(近づいてくる。や、大和君か?)」(偏見

提督「(ね、念のため警報ブザーを持っておこう)」



?「そ~っとだよ、そ~っと」

?「は…い」

提督「(なん……だと……)」

文月クロース「司令官、ちゃんと寝てるよね~?」(髭モフモフ

弥生クロース「弥生…確かめます」(髭モフモフ

弥生クロース「司令…官……寝てますか?」(ユサユサ

提督「(弥生君、それはかえって逆効果ではないだろうか)」

提督「ぐ……ぐぅぐぅ」

弥生クロース「ちゃんと…寝てるみたい」

文月クロース「よかったぁ~♪」

弥生クロース「ふ、文月ちゃん、しー…」

文月クロース「ほわぁ……シー」

提督「…………」

文月クロース「いい子にしてる司令官にぃ……えっとぉ、はい、プレゼント~」

弥生クロース「喜んでくれると…いいね」

文月クロース「うん~!」

弥生クロース「しー…!」

文月クロース「え、えへへ、ゴメンね~」

弥生クロース「司令官…おやすみなさい……ホゥホゥホゥ」(コソコソ

文月クロース「フォッフォッフォッ……おやすみぃ~」(コソコソ



<よぉし、次は漣ちゃんたちのお部屋だよぉ~!
<眠いけど…みんなにプレゼント、頑張ります
<でもぉ、プレゼントの袋重いねぇ~
<よいしょ……よいしょ……


(カーテンの隙間)

提督「…………」(ジー

リボンを巻いた工具箱<俺はレアだぜ

提督「……メッセージカードもついているな」

『司令官 いつもありがとぉ』
『艤装の整備に使ってください』

提督「なんだ、この……なんだ、身悶えしそうなこの気持ちは」(顔押さえ

(翌朝)

漣「昨日の晩は……萌え死ぬかと思いました」(賢者顔

朧「可愛すぎたよね」

曙「サンタの真似してみんなにプレゼント配るとか……なんなの? 天使なの?」

潮「はぅ~、色違いのお揃いミトン、すごく嬉しいよ~」


神通「ウ、ウサギさん柄のパジャマ貰っちゃいました」

那珂「那珂ちゃんはネコだったよー♪」

川内「……私、ナマケモノなんだけど」

神通「あ……」

那珂「それが文月ちゃんたちから見た、昼間の川内ちゃんのイメージなんだよ」(真顔

川内「!?」


球磨「特売品のハチミツ貰ったクマ(´(ェ)`)」

多摩「親子の血は争えないニャ」

木曾「多摩姉、なんで木の棒かじってんだ?」

多摩「マタタビ……フヒ、フヒヒ、世界が虹色ニャ~」

木曾「な、なるほど。……ラブリー眼帯か、これはさすがに着けらんねーよなぁ」

大井「酸素魚雷キャンティー……ンッ、太くて……ハム、れぅ……固くて……フフ、美味しぃ……」

北上「大井っち、なんかえっちぃ~。んー、アタシは提督と一緒に食べよっかな」



赤城「さすがに気分が高揚します」

加賀「赤城さん、それは私の台詞よ」

瑞鶴「夜中に誰か入ってくるから何事かと思ったら……すごいサプライズでしたね」

瑞鳳「エヘヘー、烈風改のプラモデル、うれしいな~」

祥鳳「私はリボンだったわ」

蒼龍「私も私も! あー、もう! 可愛すぎて死ぬかと思っちゃったなー!」

大鳳「ランニングシューズ、サイズもピッタリでした。これはいつもより多めに走らないと!」

赤城「私は湯呑み」

加賀「色違いですね」

瑞鶴「私はグラス! ほら見て見て、これ飲み物いれたら飛んでる鶴が浮かび上がるの!!」



大和「桜の髪留め……」

金剛「センスいいネー。やっぱり提督の影響でしょうカ?」

比叡「金剛姉様はティーコジーですか! 私はサッカーボールでした! 『また一緒にサッカーしようね』ってカードもついてました!!」

伊勢「万年筆……ちょっといいんじゃない? これってば」



不知火「不知火はハスキーのぬいぐるみでした」

陽炎「私はシェルティー♪」

雷「豆しばだったわ!」

満潮「テリア……どういう選出なのかしらね」

吹雪「な、なんで私だけタヌキ!?」

綾波「なんででしょうねえ」(ミニチュアダックス

敷波「かわいいからいいじゃん」(テリア



青葉「…………」

衣笠「手作りの可愛いアルバムだねー。なになに? 『青葉ちゃんの写真だい好き!』……やったじゃん!」(ヘアバンド

青葉「――――グスッ」

那智「か、感極まって泣いてるぞコイツ!?」(ウコンのパワー

熊野「意外と打たれ弱いですわねぇ」(袋うんまい棒


イムヤ「手作りの竹とんぼと独楽……」

イムヤ「外に出て遊べってことだね、うん」





喫茶《間宮》

間宮「まさか私たちまでプレゼント貰えるなんて、ビックリしました」

伊良湖「ちょうど新しいエプロン、欲しかったんですよね」

羽黒「で、でも、なんだか悪いような……」

鳳翔「しばらくはみんな、二人に頭が上がりませんね」



《鎮守府》執務室


文月「くぅー……かー……」

弥生「すぴ~……すぅ~……」

提督「(昨日、本当にあれから全員にプレゼントを配って回ったのだ、仕方あるまい)」(毛布カケカケ

提督「……この子たちが優しいままでいられるよう、頑張らなくてはな」(シャキーン!


【なお、プレゼント袋は通りすがりの恰幅のいいおじいさんが貸してくれた模様】

今年の投下はこれで終了
来年もよろしくお願いいたします

明けましておめでとうございます
新年初書きということでいただいたお酒を舐めつつ、小ネタを1つ2つ投下予定

……家でお酒を入れると缶1本で落ちる時があるので気長にお待ちいただけるとです

【年が明けました】

《鎮守府》執務室


漣「ご主人様~、年賀状です!」(ドサー!

提督「お、多いな」

漣「そりゃあ、立場柄、出した数が数ですからねー。同じかそれ以上届きますて」

提督「それもそうだな。し、仕方ない、どこから来たか確認するか」

漣「ほいさっさー。それじゃ、漣はこっちの束を選り分けるので、ご主人様はそっちをお願いね!」

提督「う、うむ」


(提督&漣、年賀状確認中・・・)


提督「(これは他所提督、メガネ提督とオネエのもあるな)」

提督「(これは先生……元帥からか、相変わらず達筆でいらっしゃる)」

提督「(あとは挨拶したことのある将校たちに、工廠関係者……)」

提督「む?」

漣「どしたのー、ご主人様? 不幸のハガキでもありました?」

提督「い、いや、実家からの年賀状も混ざっていただけだ……」

漣「ほほう、どれどれ~?」

提督「な、なにも面白いことは書いていないぞ」

漣「ぬふふ、それは漣が決めることなのですよー♪」

『明けましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い致します。


追伸
今年こそ良いお知らせが欲しいです 母より
できたから婚でも気にしないぞ、私たちも作ってから結婚したし 父より』


漣「……」

提督「すまない……デリカシーに欠ける父母で本当にすまない……」

漣「姫初め、か」(ボソッ

提督「!?」

【謹賀新年】

《鎮守府》食堂

漣「あけおめ、ことよろー!!」

神通「漣さん、あけましておめでとうございます」

漣「あれ? ご主人様は?」

神通「フフ、外でお餅を焼かれています」


(外)

七輪<もっと…熱くなれよォォォォォッ!!

提督「(餅を焼く時は心穏やかに……しかし注意を逸らさず、絶妙のタイミングを計らねばならない)」

提督「(砂糖醤油か、きな粉か、はたまたおろしか納豆か……悩ましい。小豆も捨てがたいが、焼いた餅に絡めるとなると話が変わるのだ)」(ムムム

文月「司令官~、あけましておめでとうございます。今年もよろしく♪」

弥生「司令官、新年あけましておめでとう…です。今年もよろしくお願い…です」

提督「あ、ああ、あけましておめでとう」

文月「なにしてるのぉ~?」

弥生「おモチ、焼いてるんですか?」

提督「あ、ああ……君たちも食べるかね?」

文月「食べる~!」

提督「た、たくさん用意してあるので、好きな味つけで食べたまえ」

提督「――――と、忘れていた。これを」


ポチ袋<みんな、仲良うせんとあかんよ。


文月「コレってお年玉~? ほわぁ、ありがとぉ!」

弥生「ありがとう…ございます」

提督「駆逐艦の子たち全員に渡すので、あ、あまり多くはないが。好きな本や服……間宮君の店で甘いものなど食べるといい」(ニコリ

文月「うん~!」

弥生「その時は…司令官も一緒に行きましょうね」

提督「……や、休みの時にな」

弥生「はい…♪」

文月「わぁ!? お餅焦げてるぅ……」

提督「ぬお!? し、しまった」


<す、少し焦げたくらいだから大丈夫だろう。私は砂糖醤油にしよう
<き~な~粉~♪
<おろしのにが甘さが…おモチの味を際立たせてくれます




漣「あの一件以来、前にも増してベッタリですねー」

神通「それは……仕方ないですよ」

漣「ま、漣たちだって3~5割増しでコミュニケーション取ってますしねー♪」

神通「まさか、提督があんな風に思ってくださっていたなんて思いませんでしたからね……♪」(テレテレ

漣「だからといって毎夜、フートンに潜り込んだ駄級さんはアウトです」(真顔

神通「そうですね」(真顔





大和「解せません」

金剛「自分の胸に手を当ててよっく考えてみるネー」

蒼龍「(文月ちゃんと弥生ちゃん、最近は提督のとこばっかり。ちょっと寂しいなあ……)」

今日はこれだけえ明日から本編再開
ある程度書き溜めたら投下予定なのです
外で飲むのはある程度兵器なのに家で飲む糸井ダメですね

【デュエリストおみくじ】

某所《電気街》


瑞鳳「ん~! やっぱりココに来るとワクワクするね!」

提督「こ、個人的にはやや気まずいよ」

夕張「あー、えっちぃ女の子の看板とかたくさんありますもんね」

提督「…………」

瑞鳳「そこでだんまりされると、逆にこっちが恥ずかしいよぉ」

提督「す、すまない」

夕張「まーまー、このぐらいで引くほど私たちも潔癖ではないですし」

夕張「そんなことより、目的を果たしましょう!」

提督「あ、ああ、そうだな」

瑞鳳「新年一発目のパック購入……ここで一年の運気が決まると言っても過言じゃないよね」

夕張「お店は駅前のとこでいいですよね」

提督「う、うむ」

夕張「開封は……路地裏に美味しいカレー屋さんがあるから、そこに入ってから!」

瑞鳳「よぉし、それじゃあ出陣~!」


<何パック買おっか?
<使っているデッキに組めるカードも少ないし、10パックでどうだろうか
<えー? それじゃ当たり枠ゲットできなさそー……


(提督&瑞鳳夕張、パック購入中・・・)

《カレー屋》


夕張「――――というわけで! 注文も終わったからパック開封いっちゃいましょー♪」

瑞鳳「いっつもこの瞬間はワクワクを思い出しちゃうよねぇ♪」

提督「ああ!」

夕張「それじゃいくわよー? ドロドロドロドロ……」

瑞鳳「夕張、それ別ゲー」

夕張「アハハ。それにしても、昔に比べてカードゲーム増えたよねえ。アニメもいろいろやってるし」

提督「ふ、文月君と見たカードゲームのアニメで、いかにもな敵幹部と忍者がデュエルしていたな」

提督「忍者の少年のトラップが発動して敵幹部が追いつめられた時、『ああ、これは敵幹部が「なんてね」と高笑いするな』と確信したのだが……」

提督「そ、そのまま勝負が決まってしまって、少し、その……文月君と一緒に呆気に取られてしまったよ」

夕張「蘭丸ェ……」

瑞鳳「あー、私もそれ見た。慣れすぎちゃってるよね、たぶん」

提督「う、うむ」

夕張「と、とりあえず開封は済んだし、発表といきましょうか!」

夕張「一番手は……提督さんお願い♪」

提督「わ、私か」

瑞鳳「一番偉いもんね♪」

提督「で、では――――」


(提督、開封中・・・)


提督「……ふむ」

瑞鳳「な~にかな、な~にかな♪」

夕張「な~にかな、な~にかな♪」

提督「ど、どうやら今年の運気は抑え目らしいな」

・クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン
・RR-アルティメット・ファルコン
・EMオッドアイズ・ライトフェニックス
・浮幽さくら
・青き眼の賢士
・虚竜魔王アモルファクターP
・波紋のバリア-ウェーブ・フォース
・サイコロプス
(以下略)


瑞鳳「……」(爆死

夕張「……」(爆死

提督「さすがにこのパック数ではエクストラを網羅できないようだ。ノーレアも1枚だけだし…………む?」

瑞鳳「ココ、提督の奢りにケッテー♪」

夕張「サンセー♪」

提督「!?」

新春任務が行き詰ったので書く方に専念します
一度ハマるとレベルも装備もなにもかも無駄だ……

【深海棲艦は静かな海の夢を見るのか】


漣「ぬはははははははははッ!! 初期艦参上ォ!!」

目一杯にオープンした画面。その全部ににドヤ顔ダブルピース。

漣「イエーイ、見てますかみなさ~ん? 最新最高の初期艦、遅ればせながら推参いたしましたよー!!」

みんなが呆気にとられたり、喜んだり、驚いたりしているのがよく見える。

曙『さ……漣ぃーーーー!!』

中でも曙の反応は格別だった。
まず目を丸くして、頭が処理しきれなくなってうろたえ、状況を理解して息を呑み、そのあと涙ぐんで……それを誤魔化すために怒鳴ってきた。
復活冥利に尽きますねー、そこまで喜んでもらえると。

朧『もう大丈夫なの?』

潮『漣ちゃ~ん……よかったよぉ……』

陽炎『ゼェ……ゼェ……! こ、これでウチのエース揃い踏みね……』

不知火『漣さん、助太刀、感謝です』

熊野『助かりましたけど……その艦、なんか前と違いませんこと?』

青葉『なんですかー、なんですか、その艦!? 《漣》であって《漣》じゃないスーパーな感じですが!?』

蒼龍『思ったより元気そう、さすがだね!』

大鳳『漣さん、目を覚まされたんですね! よかったぁ……!』

漣「にゃはは、妖精さんの粋な餞別という奴です。まあ、それに当たって先代が解体の憂き目に遭ったりしたわけですがー……」

提督『え……』

提督の絶望トーンな声が聞こえたけど、今回は無視しておこう。
悪いの妖精さん、漣は悪くない。おk?

漣「それにしても、はー……お二人がいながら、ずいぶんとこっぴどくやられたもんですね」

金剛『面目ないネー』

大和『――――』

漣の言葉に、金剛さんは顔をウヒーって感じの顔で謝って、大和さんはハイライトを消してこっちを睨め上げるてくる。
主砲の先端がこっち向いたのは気のせいですかねー。復帰早々、フレンドリーファイヤで轟沈なんて笑えませんて。
モニター越しに人を呪い殺せそうな視線を飛ばしてくる大和さんから目を逸らし、モニターの一つを拡大する。


漣「どーも深海棲艦さん、漣です」

離島棲鬼『……ドーモ』

北方棲姫『ホポォ、北方棲姫デス!』

挨拶は実際大事。
両手を合わせてお辞儀してやると、離島棲鬼も面白くなさそうに挨拶を返してくる。
画面の右下からちびっこいのがピョンピョコ映り込んでくるけど無視しておきましょう。

漣「いやぁ、漣がいない間にみなさんがお世話になったようで」

北方棲姫『ホ……北方棲姫、デス!』

無視無視。

離島棲鬼『元気ソウネ。潰シ足リナカッタノカシラ? クスクス、マルデ黒クテスバシッコイ「アレ」ミタイネ』

漣「うぇっへっへ、黒さはそちらに負けますがー。まさか、あの程度で漣を倒した……な~んて思っちゃってました?」

北方棲姫『ホプゥ……北方棲姫ダヨ……。ホッポッテ呼ンデモイイヨ……?』

無視……。

離島棲鬼『北方棲姫、今アノ艦娘トオ話シテルカラ、チョット静カニシテテ』

北方棲姫『……ウン』

いい加減、無視するのも堪えてきたところで、離島棲鬼がちびっこいのにストップをかけた。
この世全てに絶望したよーな顔で頷いて、トボトボと離れていく姿は、ウチの一番偉い人を連想させる。
あ、ギリ画面の端っこに三角座りしてこっち見てる。

離島棲鬼『……』

漣「えっと、続けます?」

離島棲鬼『……今度は念を入れて沈めてあげるわ』

気遣って尋ねたのが悪かったのか、さらに機嫌を悪くしたご様子で、離島棲鬼が宣戦布告してきた。
そこから数秒で《北方棲姫》から耳のついた饅頭が飛び立ち、複雑な軌道を描きながら《漣》へと殺到する。
うーむ、アレってどういう原理で飛んでるんですかねー。

漣「(ま、合流する前に近くを浮いてたの、いくつか撃ち落として回収しておきましたし。この戦い終わったら、ご主人様と妖精さんたちにプレゼントしますかねー)」

あちらこちらのモニターから回避や迎撃の指示が飛んでくる。
当然。沈ませてやる気なんて、漣にはこれっぽっちもありません。

漣「お願いします、ウサさん!」

ウサギ『……コォォォッ』

呼びかけに応えるように、ウサさんがズンッと腰を落として構える。
ウサさん正面に拡大したレーダーには、《漣》に接近する光点が数十。

漣「ステンバーイ……ステンバーイ……」

有効射程距離まであと五……四……
ギリギリまで引きつけたところで叫ぶ。世界でも(たぶん)指折り有名な軍師の名言を。

漣「――――今です!」

ウサギ『!!』

漣が合図した瞬間、レーダーの光点に向かってウサさんが怒濤のラッシュを放つ。
ワン、ツー、ストレート。華麗にステップを踏みながらジャブジャブ、アッパー。そして決めるぜ、ダッキングかーらーのーデンプシー!
パンチに連動するのは《漣》の高角砲。徐々に奇妙になる物語ばりのドラララパンチが光点に触れる度、砲口が火を噴き、接近する白饅頭を撃ち落としていく。
レーダー上から光点が一つ、また一つと消え、全部が消えるまで、そうたいした時間はかからなかった。


離島棲鬼『……ヘェ?』

モニターの向こうで、離島棲鬼が感心したように片眉を上げた。
それに対して、漣は思いっきりドヤァしてやる。

漣「ドヤァ」

離島棲鬼『北方棲姫、アレヲ狙イナサイ』

北方棲姫『ワ、ワカッタ』

離島棲鬼に命令されたちびっ子の周囲に、漣たちと同じ光の帯が発生。回転に合わせるみたいに、《北方棲姫》の主砲が《漣》に狙いを定める。
ウチの超駄級戦艦さんを超える超々弩級の戦艦主砲。傍を掠めただけで艦が半壊、あるいは転覆してしまう威力なのは間違いない。
でーすーがー、当たりませんし、当てさせません。今日の漣は一味違うこと、教えてあげましょう。

漣「なんたって、リミッター解除ですから!!」

硬質の音を響かせて回転する光帯。燃え上がる機関、一瞬で出力・戦速は最大に。

艦妖精A「初弾回避!」

艦妖精B「二発目、来ます!」

艦妖精C「このまま進んだら直撃ですー!」

艦妖精さんたちの警告。
モニターを見ると、《北方棲姫》の主砲がこちらの進行方向……のちょっと先に向けられているのが確認できた。

漣「(あのちびっ子、《漣》の進路と速度をきっちり計算して撃ってきてる)」

さっきの艦の動かし方といい、艦娘みたいな深海棲艦です。
離島棲鬼の言葉を真に受けるなら、あの子はご主人様の――――

漣「その辺もキリキリ吐かせてやりますよー……いっぺんぶっ飛ばしてから!!」

艦妖精D「そんなことより、砲撃来ますー!」

漣「左舷錨を下ろします! 妖精さんたち、しっかり掴まっててくださいよっ!」

漣の叫びに応えた《漣》の錨が、ジャラジャラと鎖の音を響かせて海中に沈んでいく。

艦妖精A「なにする気ですかー!?」

艦妖精B「むぅ……これは……」

艦妖精C「知っているのか、妖精B!?」

艦妖精D「ぬわーーっっ!!」

艦妖精さんたちの寸劇。次の瞬間、《漣》の床が急激に傾いて、反応の遅れた艦妖精さんがコロコロと転がっていく。
下手すれば船体に亀裂が入りかねない方法。けど、算数のお得意なちびっ子には予測しようがないでしょう!

漣「命、燃やすぜ!!」

ウサギ『――――!!』

漣とウサさん、二人がかり全力全開の姿勢制御。
《北方棲姫》の主砲は海上ドリフトを決めた《漣》から遠く離れた場所に着弾し、ぶっとい水柱を作った。


北方棲姫『!?』

モニターの奥でちびっ子が目を白黒させている。

漣「どんなもんですか、これが年季の差ってもんです……よ!!」

《漣》の主砲が《北方棲姫》に狙いを定める。この距離、そしてそのデカイ図体、外しようがありません。
全主砲一斉射。轟音と衝撃に艦が震える。
空気を引き裂いて進む砲弾は、狙い違わず《北方棲姫》の横っ腹に突き刺さり――――――――ゴィィンッ、と鈍い音を残して波間に消えた。

北方棲姫『……アレ?』

漣「……」

ウサギ『……』

艦妖精A「……」

艦妖精B「……」

艦妖精C「……」

キョトンとするちびっ子と、遠い目になる漣たち。
気まずい沈黙が両艦に流れる。

北方棲姫『カエレ!!』

漣「はにゃあぁぁぁっ!? 撤退ッ、戦略的撤退ーッ!!」

艦妖精A「あいさー!」

ビックリさせたお返しに降り注ぐ砲弾。
慌てて《漣》を反転させて、ご主人様の連合艦隊に合流する。

漣「フヒー……きょ、今日はこのぐらいで勘弁してやりますよ!」

大和『……なにしにきたんですか、アンタ』

漣「=(;゜;Д;゜;;)⇒グサッ!!」

提督『ま、まあ、駆逐艦の主砲で戦艦の装甲を抜くのは難しいからな』

漣「ですよねー」

傷ついた漣の心にご主人様のフォローが染みるわー。

提督『しかし……ほ、本当に漣君なのかね?』

漣「お? なんですか、しばらく話さない間に漣のぷりちーな顔、忘れちゃいましたか、んん~?」

提督『や、やめたまえ……』

よく見えるよう、モニターにお顔を近づける。
ほんの一週間そこらぶりなのに、嫌なことをされたワンコみたいな反応が懐かしかった。

漣「おおかた、復活したてで戦場に出てきていいのかー、とか、あんな目にあったのにどうして……とか言いたいのでしょうがー」

提督『う、うぬ……』

図星を突かれて、口を「~」な形にしているご主人様に、トン、と親指で自分の胸元を突いて断言してやる。



漣「みんながご主人様と一緒に戦うって決めたんです――――そこに初期艦の漣がいないなんてありえないっしょ!」

次回:海上の夢見草

寝落ちしたりで遅くなりました
日常ネタを書きたくて仕方がないので、巻きで話を進めそうです

【大事の前の小事は大事】

《鎮守府》執務室

提督「…………ふむ」

・白い冬の壁紙
・ラクガキ床
・大将の机
・睦月の窓
・試作艦戦ポスター
・書斎本棚


提督「オネエがデザインした窓ガラス、素晴らしいな。やはり彼のこうしたセンスは信頼できる、依頼した甲斐があったというものだ」(ご満悦

提督「これは……なかなか良い感じにまとまったのではないか?」

金剛『訳:な~にが「良い感じにまとまったのではないか?」、よ』(ホッペ抓り

提督「ヒイィッ!?」

金剛『訳:悲鳴あげないでよ、耳痛いじゃない』

金剛『訳:朝から仕事もせずに、執務室の中でゴソゴソやってると思ったら……』

金剛『訳:それで、なに? どうしてアナタ、いきなり執務室の模様替えなんて始めたの?』

提督「…………」

金剛『訳:どーうーしーてーでーすーかー♪』(両ホッペ抓り

提督『訳:そ、その……今日中に……あ、新しい艦娘の着任に関する書類にサインをしないといけなくて』

金剛『訳:……いけなくて?』(ニッコリ

提督「と、唐突に執務室の雰囲気を変えたくなったのだ」(ニコ…

金剛『訳:テスト前に部屋の掃除を始める学生ですか、アナタは!?』

提督「だ、だって仕方がないだろう!? サインなんてしたくないのだから!」

金剛『訳:胸張って言うことなの、それ!?』

金剛『訳:ほらっ、椅子に座る! ペン持って!!』

提督「や、やめたまえ……やめたまえっ、無理やりサインを書かせようとするのはやめたまえ……!」

金剛『訳:キャッ!? コノ~、暴れるんじゃないわよ……!』(ギュムッ

提督『訳:の、圧しかかるな、胸…………お、重いからどきたまえ!』

金剛『訳:お、重いですって!? 失礼ねっ、この……誰が重いのよ!』(ムギュムニュ

提督「」



青葉「(新しく着任する……かもしれない艦娘について聞きに来たらこの有様)」

青葉「(……『衝撃!昼の執務室で辱められる提督!!』みたいなタイトルにしましょうか、次の鎮守府通信)」

帰宅
いまから少し、キリのいいところまで書きたい
足柄や大淀と一緒に霞をいい子いい子しながらお待ちください

【深海棲艦は静かな海の夢を見るのか】海上の夢見草


漣『みんながご主人様と一緒に戦うって決めたんです――――そこに初期艦の漣がいないなんてありえないっしょ!』

モニターの中、高らかに宣言する漣君の姿は、屈しかけた心を十二分に奮わせてくれた。
昏睡状態にあったことを微塵も感じさせない、普段の八割増しぐらいの高いテンションに、説明のしにくいものが腹の底からせり上がってくる。
堪らず顔を伏せ、口を押さえた。

提督「……っ、ふ……!」

神通「提督!?」

いち早く気づいて、肩を支えようと駆け寄る神通君に空いた方の手を上げ、制止する。

提督「だ、大丈夫だよ。少し、吹き出しただけだから」

神通「は、はい……?」

突然の如何わしい行動。神通君が戸惑うのも仕方がない。
精神衛生上よろしくないので、心配そうにこちらを見つめる彼女を意識から切り離し、モニターの漣君との会話に戻る。

提督「……君は変わらないな」

漣『ご主人様は変わりましたよね。初期メンバーなら今日から個別ルート入れるぐらいに』

提督「(変わった……か)」

時々、なにを言っているのか理解できなくて戸惑うことも多々あるが。鎮守府で苦楽を共にしてきた彼女が言うのだ、たしかに少しは変われたのだろう。
気づくと、口が笑みの形をしていた。
存外、私の腹も据わってきたらしい。

漣『勝ちましょう、ご主人様!』

提督「……ああ、そうだな」



離島棲鬼『――――駆逐艦ガ一隻、援軍ニ来タ程度デ戦況ガ覆ルトデモ?』



不愉快そうな離島棲鬼の声。
つい先ほどまで心を折られていたのに、漣君の登場で私が立ち直ったことが気に入らないのか。
たしかに、駆逐艦一隻に劣勢をはねのける程の力はない。
しかし――――

提督「離島棲鬼、お前の言う通り、駆逐艦一隻で戦況が有利になるなら、私でも鎮守府に駆逐艦の艦娘を迎え入れるよ」

神通「え!?」

漣『ホントですかねー』

金剛『たぶん土壇場でむーりぃーって言いだしマス』

漣『ですよねー』

提督「……」

三方向から神通君のビックリした声や、漣君と金剛の失礼な予想が聞こえる。
胃薬の瓶に手を伸ばしたくなるのを堪えながら、離島棲鬼に言葉を続ける。

提督「漣君は……来てくれたのだ。この敗色濃厚の戦場で、皆とともに戦うために」

言い方は悪いが、このような分の悪い賭けに乗る必要などなかったのだ。漣君も、他の艦娘たちも。


提督「(無茶な作戦だと反対して支援に回ってくれれば……付き合っていられないと、私に見切りをつけて、鎮守府を離れてくれれば……)」

本当は今でもその方がよかったと思っている。
この子たちが沈むことに比べれば、見捨てられる方がよほど気が楽なのだから。
だが、付いてきてくれた。勝機の見えない戦いに、水臭いことは言うなと笑って。
なら……ならば、私は提督としてその想いに応えなくてはいけない。
あの時、私が何か言う前に、共に歩むと言ってくれたみんなに言えなかった言葉で。

提督「く……ぁ……」

言葉を発しようとするのに、もし、また拒絶されたら。裏切られたら。そんな考えが頭に浮かんで、喉を絞められたように声が出てこない。
息が荒くなり、体が震え出す。
それではいけないと頭では理解しているのに、肝心なところで行動に移れない自分に、足元が崩れ落ちていくのを感じる。

神通「……大丈夫ですよ、提督」

提督「は……?」

転落していく意識を繋ぎ止めてくれた手の温かさに、我に返る。
情けなく汗を垂らしながら目をやった先で、困った風に神通君が微笑んでいた。

金剛『ここまで来てなに躊躇ってるんデスカ?』

金剛も、モニターの向こうで笑っている。

漣『そうですよ。みんな、ここまでついて来た物好きです。怖がらず、正直な気持ちを吐き出してくださいな。今更、失言の一つや二つ、笑って流してあげますよー』

安心させるように、漣君が立てた親指を突き出して見せる。
今更……そう、今更だ。
私が人として情けなく、頼りなく、支えてもらえねばとっくに倒れている提督であることは、みんな十分に知っていることだ。
深く息を吸い、長く吐き出す。
体の震えは止まっていた。

提督「じ、神通君、ここ以外の海域にいる艦娘たちにも通信は可能か」

神通「少し待ってください……通信機能、回復しています!」

漣『あー、この辺で通信妨害してた白饅頭なら、行きがけの駄賃で漣が全部落としておきましたよ?』

提督「漣君、でかした!」

思わぬ漣君のファインプレーに声が大きくなる。
できれば撃墜した深海棲艦の艦載機を回収しておいてほしいところだが、あまり多くを求めてはいけない。

提督「で、では神通君、全ての艦に通信を繋げてくれ」

神通「はい!」

神通君の周りで薄い光のリングが回転を始めた。
私の周囲にいくつもモニターが浮かび、他海域で戦闘を行っている艦娘たちの顔が現れる。


赤城『て、提督!? よかった、通信、復活したんですね!』

伊勢『よっ、とと……! て、提督じゃん! なに、どうかしたの!?』

大井『ちょっとっ、本気で忙しいのになんのつもり!?』

文月『ほわぁ、司令官~! どうしたのぉ~?』


劣勢であることに間違いはないが、どうやら、まだ一人も轟沈せずに済んでいるらしい。
険しい表情ながらも安堵したり喜んでくれる艦娘に胸を撫で下ろし、不快感を露わにする大井君に胃を摩る。


提督「あ、あまり余裕のない状況であることは理解している。だが、ど、どうしても……君たちに伝えたい言葉が、あ、あることを知ってほしくて通信している」

モニター越しに届く砲弾の着水音や艦の震動。長々と時間をかけている暇はない。
躊躇をつばとともに飲み下し、覚悟を決めて口を開く。

提督「――――私は、人が……嫌いだ」

『――――!』

何人かがショックを受けたように目を見開き、何人かは知っていたと答える代わりにソッと目を伏せた。

提督「本当なら、このような状況ですべきではない告白だろう。しかし、その上で、これから伝える私の本当の気持ちを聞いてもらいたい」

緊張を紛らわせるように、手に滲んだ汗をズボンで拭いながら続ける。

提督「私は人が嫌いだ……かつて、裏切られ、辱められ、貶められた……それをいまだに忘れられずにいるから」

提督「しかし……だからこそ、君たちに伝えなくてはいけないと思う。私は……君たちのことを好いている、と」

神通「――――!!」

金剛『――――』

漣『』

そこかしこで息を呑む音が聞こえた。
突然このようなことを言われて戸惑っているのだろう。同じことをされたら、私も間違いなく困惑する。
だが、もう止まらない、止められない。


提督「全ての人がそうではないと知っているのに、たまらなく怖い。誰かがそばにいる……考えただけで胃が痛くなる。それでも、それなのに、私は君たちと一緒にいることを望んでいる」

勝手に震え出した体と膝に鞭打ちながら、自分の感情を勢いに任せて吐露していく。

提督「矛盾したことを言っているのはわかる。だが、鎮守府で過ごす君たちの笑顔が、つらい過去を乗り越えて前に進む姿が……なんでもない日々を過ごす様子が愛しい」

提督「人が嫌いであることも……大切な仲間である君たちと過ごす日々を望むのも、どちらも嘘偽りない私の思いなのだ。だから、お願いだ――――」

そうだ、深海棲艦などに……あんな『沈みたがり』にこの子たちを奪われたくない、奪わせたくない。
そんな思いを込めて、力の限り叫ぶ。

提督「みんな……乗り越えるぞ……踏み越えるぞ! 最後の最後まで諦めることなく、目の前の絶望を打ち破るのだ!! 誰一人、欠けることなく勝って……帰るぞ、私たちの鎮守府に!!」

皆を鼓舞し、艦娘が最高の戦いをできるよう激励する。それが提督である自分の役割だから。

『――――――――』

艦娘全員が沈黙している。
無責任なことを言うなと怒られるのだろうか。それとも、勝手な期待を押しつけるなと拒絶されるのだろうか。
緊張に身を強張らせる私に、《神通》の艦妖精君たちが笑いかけた。

艦妖精A「心配ご無用です、提督さん」

艦妖精B「むしろ、やっとかと言いたいぐらいです」

艦妖精C「提督の心からの願い、叶わぬ道理はありません」

提督「妖精君たち、一体なにを…………?」

妖精君たちの言葉の意味を問おうとした時、視界の端をなにかが横切った。

提督「(なんだ……桜の花びら?)」

花弁に似た淡い桜色の光は、反射的に伸ばした手に触れた瞬間、細かな粒子となって空に消える。

提督「これは……っ!? じ、神通君!?」

神通「て、提督……私、私……」

光る花弁が流れてくる方向へ目をやり、驚かされる。
神通君が桜色の光の発生源であったからだ。いや、神通君だけではなかった。

漣『ktkr……ご主人様のデレktkrェェェェェッ……!!』

金剛『フ、フフ、ウッフッフッフッフッ!』

大和『提督……ああ、提督が、大和のことそんなに愛してくださっていたなんて……!』

蒼龍『うわ、顔熱い……けど、なんかヤッター!』

画面の向こうで桜色が吹雪いている。

提督「な、なにが起きているのだ?」

艦妖精A「よっしょ、と……たいしたことではないです」

呆然と呟く。
私の肩によじ登った艦妖精君が、満足そうな笑みを浮かべて言った。



艦妖精A「――――我々に成し遂げられなかった奇跡が、もう一度、起きようとしているのです」

【鬼は外、福は内】

《鎮守府》食堂


提督「え、えー……では、これより節分パーティーを行いたいと思う」


『いぇーーーーーーーー!!』

提督「まず豆をまく役を指名するので、し、指名された子は前に出てきてほしい」

提督「まずは……文月君、弥生君」

文月「ほわぁ! ヤッタ~♪」

弥生「弥生…がんばります」

文月「みんなが風邪ひかないよう、一生懸命お豆さん投げるよぉ~!」

提督「う、うむ、頑張りたまえ。では続いて――――――――」




提督「以上が豆まき役だ。そ、それで鬼役なのだが、熟考した結果、やはり前年と同じく私が――――」

漣「神通さん、金剛さん」(指パッチン

神通「え、えっと、提督、すみません……」(ギュッ

金剛『訳:鬼役やるとか言って、どうせまた逃げ出すつもりなんでしょ? そうはいかないんだからね!』(ギュウッ

提督「…………そ、そんな真似はもうしない」(目逸らし

漣「嘘乙! そんじゃ、鬼やる人は漣が当てていきますのでー。みんな、いいかな~?」

『いいともーーーー!!』


(艦娘、豆まき中・・・)


『覚悟しろや川内ィィーーーーッ!!』

川内(赤鬼)「!? 待って! なんでみんな、私のこと集中狙いするの!?」

瑞鶴「この時を待ってたわよ、夜戦バカァァァァァァァッ!!」

伊勢「締め切りが迫っててさ、今日は徹夜だなーって時にさ、夜戦夜戦って喚きたてられると……意外と結構、本気で殺意が湧くもんなんだよ?」(真顔

蒼龍「前に言ったよね? 文月ちゃんと弥生ちゃんの部屋の近くでは騒がないって……忘れたのかな? かな?」(ニコニコ

多摩「安眠を邪魔する者は殺す……」(指ペキペキ

球磨「お前の罪を数えろ」(首コキコキ

大井「どうせなら提督を脅し……お願いして、艤装で豆を撃てるようにしておけばよかったわ」

北上「それはマズイんじゃ……まあいいか」

曙「なんっべん、漣にぶっ飛ばしてもらったと思ってんのよ!」

朧「いつもね、神通さんがしょんぼりしながら謝りに来てくれるんだ」

潮「提督も寮の壁、防音にしようか悩んでました……」

木曾(青鬼)「まあ、これに関しちゃ全面的にお前が悪い。……球磨姉と多摩姉には逆らえねえんだ、悪く思うなよ?」(拘束

川内「き、木曾ーーーーー!?」

川内「那珂ー! 助けて、那珂ー!」

那珂「どっかーん☆」

川内「ヴァァァァァッ!?」

『やっちまえーーーー!!』



不知火(黄鬼)「ヒッ……グスン……し、不知火に落ち度でも……」

雷「へ、平気よ、不知火さん! 雷が痛いの痛いの飛んでいけしてあげるから!」

陽炎「ちょっと、誰よ!? 不知火に本気で豆ぶつけたの!! 出てきなさい、ぶっ殺してやる!!」

敷波「(やっばー……テンション上がって、力が入りすぎた)」

満潮「こいつです」

敷波「!?」

綾波「あらあら……♪」


比叡(戦艦棲姫)「気合! 入れて! 鬼です!!」

大和(戦艦水鬼)「炒った大豆ごときに戦艦クラスの装甲が抜けるもんですか!」

文月「えへへ~、鬼は~外~だよぉ」

弥生「ふ、福は~内~」

比叡「ひえーっ! やーらーれーたー!」

大和「うぅ、炒った大豆には勝てませんでした……」

文月「ほわぁ、反省したぁ?」

弥生「悪いことしないなら…みんなとパーティーしましょう」

比叡大和「「(天使ですか……!!)」」



赤城「歳の数だけ豆を食べる……って、冷静に考えると残酷ですよね」

加賀「なんだか年齢を意識してしまって、気分が低迷します」

那智「い、言うな、悲しくなる」



伊良湖「そういえば、鳳翔さんと間宮さんって何歳ですか?」

鳳翔「さて、太巻きのおかわりを持ってこなくちゃ♪」(ソソクサ

間宮「私は太巻きロールの補充を……」(ソソクサ

伊良湖「あ、あの~?」

羽黒「(二十歳を越えたら年齢を聞いちゃダメ! って足柄姉さんが言ってました……)」



衣笠「(えっと、今年の恵方は南南東だっけ……)」(ハムハム

熊野「アム……ング……ンンゥ……!」

熊野「(こんなに太いの……くわえられませんわ…)」(ウルウル

青葉「(なんで熊野さん、ちょっとえっちぃ感じになってるんでしょーか……)」(モキュモキュ



提督「じ、神通君、川内君が大変なことになっているのだが」

神通「……川内姉さんにはいいお薬です」(目そらし

金剛『訳:隙を窺っても無駄だからね』

提督「だ、だから、そんなことはもうしないと……」

漣「ご主人様、豆ですよ、豆。はい、アーン♪」

提督「む……ぐ……」(アーン

神通「!?」

金剛「!!」

提督「…………」(バリボリ

漣「どうどう? ウマウマっしょ!」

提督「(恐ろしく喉が渇く……)」(モサモサ

神通「提督、あの、もしご迷惑でなければ……わ、私も)」

金剛「えっと、年の回数だけ豆を頬張るんだったっけ? じゃあ、神通の次は私の番ね!」

提督「」

お仕事疲れたので再開します
あっさり風味に終わらせて、バレンタインや小ネタに行きたい
イベント……次のお休みに気合、いれて、いけるといいなあ……

戦艦《金剛》


金剛「(好きって言ってくれた、あの鋼太郎が……好きって言ってくれた……!)」

泣きたくなるぐらい、今の私は幸せに包まれている。
顔が熱い。火照りを抑えるように頬を挟む。
ああ、ダメ。顔が勝手ににやけてきちゃう。

艦妖精A「うーん、この粒子の放出具合」

艦妖精B「会えない時間が想いを強くしたって奴ですね」

金剛『訳:べ、別に会えなくて寂しかったなんてことはなかったわよ。ただ、やっぱり? 一緒にいてあげないと心配だっただけで……』

艦妖精C「はいはい、ごちそうさまですー。システム書き換え完了。放出粒子による損傷箇所の修復、現在80%」

金剛『訳:だーかーらー、私は別に鋼太郎のことなんて……って、ンン?』

ニヤニヤとからかってくる妖精さんの誤解をとこうとして、そこでようやく異変に気づく。

金剛「What !? なんデス、この桜の花みたいなの!?」

艦妖精A「今ごろ気づいたですか……」

艦妖精B「まさに有頂天状態だったから仕方ないですー」

金剛「ウ、ウゥ~……」

桜色の燐光の出所は背中の艤装。
途切れることなく舞い上がり、艦の床や天井に触れると、澄んだ音を残して吸い込まれていく。
まるで艦の中が満開の桜並木になったみたい。
幻想的な光景に見とれる私に、艦妖精さんが報告してくる。

艦妖精C「ま、どこの艦も今は似たような状況ですし、モーマンタイ。それより金剛さん、艦の修復完了したですー」

金剛「ハイ?」

艦妖精A「艤装の自己修復もです。かなり高揚した状態ですが、バイタルも問題なし」

金剛『訳:ど、どういうことなの、コレ』

妖精さんたちの言う通りだった。
艦橋を見渡して目が丸くなる。北方棲姫の艦載機による爆撃で砕けたはずの風防が元通りになっている。
風防だけじゃない。衝撃で故障して煙を吐いていた機材まで……。

艦妖精B「これは我々妖精が貴方たちに託した最後の切り札、その力の一端」

艦妖精A「誰かを守りたい、大切なもののために戦いたいという、艦娘さんの強い感情を元手に生成される《霧》のナノマテリアルのよーなものと考えていただけると」

金剛「(私、その頃は鎮守府にいなかったから、霧の艦隊がどんな連中なのか知らないけど……)」

ただ、この綺麗な花弁の一枚一枚がすごいパワーを秘めていることだけは理解できた。
それと……鎮守府のみんなも、私と同じぐらい、鋼太郎を大切に想っているということも。

金剛『訳:鎮守府に帰ったら、まーた騒がしくなりそうね』

ほんの少し気が重い。
さすがに全員ってことはないでしょうけど……勘違いで済まなくなった子、増えただろうし。

戦艦《大和》


大和「提督……大和も、ずっと同じ気持ちでした」

提督の愛しているという言葉、ちゃんと大和に届きました。ちゃんと届きましたよ。
超弩級戦艦《大和》の艤装適合者として、大本営で検査や調整だけを受ける日々。
常に監視され、なにをするにも許可が必要な軟禁生活。
待てど暮らせど、妖精さんに日ノ本の国最強の戦艦《大和》を建造してもらえる程、信頼された提督は現れず。
籠の中で飼われる鳥というのは、きっとこんな気持ちなのでしょうと考えながら、遥か彼方の水平線を眺めていました。
来る日も来る日も、待っていました。この、狭くて苦しい鳥籠から大和を大海原へ連れ出してくれる王子様を。
初めての大型建造で《大和》を建造してもらえる提督が現れたと聞いた時、たしかに大和は運命を感じたのです。

「ずっと、ずーっと提督のことを想っていました。初めて会った時、誰よりも素敵な人だと、最高の提督だと確信しました。けど、迷惑がかかると思って、今日までずっと想いを秘めてきました。それなのに、こんなに素敵な告白をしてもらえるなんて……幸せです、大和、嬉しいです!!」

そう、今日、この時、大和の願いは成就したのです!!

大和「神通さんではありませんが、体が火照ってきてしまいました」

最高の気分です。たとえ、行く先にどんな障害が立ち塞がろうと、今の大和なら鼻歌まじりに撃ち倒せます。

大和「あぁ、あぁあ! これが求め、求められる……愛しあう喜びなんですね! アハハッ、アハハハハハハッ!!」

艦妖精A「どっちが深海棲艦かわかったもんじゃねーです」

艦妖精B「提督さんやってしまいましたね……」

艦妖精C「まじひくわー」

感極まって笑い出した私を横目に、妖精さんたちがヒソヒソ話をしています。
なにか酷いことを言われている気もするけど、どうってことありません。
だって、私には提督がいるんだから。

大和「さあ、やりましょう、続きを始めましょう。提督の愛を補充できた大和に負けはありません!」

舞い上がる桜吹雪の中、宣言する。
これまでと段違いの速度で狙いを定めた主砲の先で、《中間棲姫》が大きな図体をさらしている。

大和「全主砲……斉射!! 薙ぎ払え!!」

轟音を響かせて発射される砲弾。それは、これまでのものと違って桜色の光に包まれていた。

中間棲姫『――――!!?』

桜色の砲弾は一条の光と化して、《中間棲姫》の展開したフィールドに突き刺さり、好物の砂糖菓子にかじりついたように大きく抉り取る。
直撃こそしなかったが、フィールドを失った《中間棲姫》の船体が戦くように傾ぐのを見て、自慢げに鼻を鳴らす。

大和「ふふん、どんなもんですか♪」

艦妖精A「おっふ……」

艦妖精B「たしかに我々、提督さんと固い絆で結ばれた時、真の力が発揮できるよう仕組みましたが……さすが弩級戦艦と言ったところでしょうか」

大和「…………」

固い絆で結ばれた……提督と結ばれた……なんて、素敵な言葉。

大和「(この戦いが終わったら、提督……大和のこと抱きしめてくれますよね。無事でよかった、ずっと私のそばにいたまえ……って、耳元で囁きながら)」

薔薇色の鎮守府生活に胸が踊る。
桜の舞はいまや嵐の域まで達していた。

大和「式はいつ頃がいいんでしょうか? 六月……でも日本だと雨が降るかもですし、お義父様やお義母様のお体に障ったらいけないし……それにウェディングドレスと白無垢、どちらが提督の好みなのかも……。ううん、鎮守府に戻ったら提督と打ち合わせすることがたくさん♪」

艦妖精C「(《霧》レポートにあった重巡《タカオ》の乙女プラグイン、この人も実装してんじゃないでしょーか)」

空母《蒼龍》


蒼龍「嬉しいなぁ……」

雪みたいにしんしんと降る桜の中、ぽつりと呟く。
実感はまだ追いついてないけど、提督に好きって言ってもらえたんだよね私たち。

蒼龍「あの提督が、ねえ」

大切だとか愛しいとか。
古株の漣さんや神通さん、学生時代からの友達の金剛さんにさえ、そういう言葉を口に出せずにいた提督が、だ。

蒼龍「鎮守府に帰ったら、文月ちゃんと弥生ちゃんと一緒に、うんと提督に甘えないとね」

大鳳『大丈夫でしょうか? な、泣いてしまわれるんじゃ……』

蒼龍「平気平気! これまで我慢したんだから、大鳳もいっぱい甘えちゃえ♪」

大鳳『……はい!』

元気のいい返事に笑みがこぼれる。
結局みんな、提督のこと好きなんだなぁ。

蒼龍「飛龍の多聞丸狂い、ちょっとわかっちゃったかな」

弓を握る手は、普段よりもずっと力に満ちていた。
みんなと一緒に鎮守府に帰ろう。提督のその言葉が、私たちを奮い立たせてくれたから。

蒼龍「さあ、いくよ! 艦載機妖精さんたち、準備はいーい!?」

艦載機妖精ズ『いつでもどーぞ!!』

蒼龍「それじゃあ、出し惜しみなくいくよ! 艦載機、全機発艦!!」

完全に修復された滑走路を抜けて、桜色の光に包まれてぼんやり光る艦載機が空へ駆け上がっていく。
もう、勝てないかもなんて気持ちは微塵も残っていなかった。


軽巡洋艦《神通》

神通「っ……ぅく……ぐす……!」

提督「」

漣『あ~ぁ、ご主人様ってばい~けないんだ、いけないんだ~。神~通~さん泣~かせた~、元~帥に言ったぁろ~』

モニター越しに漣さんが野次ってくるが、やめたまえ、その野次は私に効く、やめたまえ。

神通「ゴ、ゴメンなさい……。提督が鎮守府のみんなを大切にしてくれているのは、ちゃんとわかっているつもりだったのに……」

《神通》の艤装から、艦橋を埋め尽くす勢いで溢れる桜の花びら。
常春の夢境の中で、神通君が幸せそうに微笑んだ。

神通「――――提督の、一緒に帰ろうという言葉がとても嬉しかったから」

漣『普段思ってること口にしなさすぎですからねー、ご主人様。たま~に、ちょびっと不安になるんですよねー』

神通「フフ、漣さんの言う通りです」

不安にさせていたことが判明した、もう、この場から消え去りたい。

神通「……けど、やっぱり、ほんの少し複雑です」

ポツリと拗ねたよう……いや、恨めしそうに神通君が呟いた。
それに我が意を得たりと、漣君も肩をすくめて、私を非難してくる。

漣『ですよねー。正直、あんなこと言われて平気な艦娘いませんから。ご主人様、そこんとこちゃんと理解してます?』

提督「プ、プレッシャーをかけてしまったかね?」

漣『ハア~~~~、出たよっ、ちょっとマシになったと思ったらすぐコレですよ!』

神通「……本当ですね」

肺の中の空気をすべて吐き出す勢いで、これ見よがしに漣君がため息をつく。
隣の神通君のジトリとした……おそらく、心の底から蔑んでいるであろう視線に、胃がキリリと軋んだ。

漣『ご主人様ー? 自分がなにをやったか、みんなの戦いぶりをよっっっく見て考えてくださいねー』

提督「う、うむ――――?」

促されるまま、各海域の戦況を確認するため、海図を呼び出す。
中空に現れた海図の上、艦娘の操る艦船と深海棲艦の船で色分けされたユニットの動きを見て絶句する。
口を閉ざした私の代わりに、艦娘たちの船と繋いだままの通信が、彼女たちの勇ましい声を響かせていた。



曙『やってやる! やってやるぞー!!』

朧『島田流かな?』

潮『ほ、北方棲姫ちゃんの艦載機、全部切り払っちゃいそうだね……』

曙『よっしゃあぁぁぁぁっ!! 見てなさいよっ、このクソ提督ゥーーーー!!』

朧『まあ、曙の気持ちはわかるけど。今の私たち、絶対に強いよ』

潮『……うん!!』

不知火『陽炎、聞きましたか? 司令が、みんなで鎮守府に帰ろうと仰ってくださいました』

陽炎『はいはい、聞いてた聞いてた』

不知火『司令の期待に、いままでのご恩に報いる時が来たわ。状況、開始します』

陽炎『ま、ほどほどに頑張んなさい。……撃ち漏らした分は、陽炎がなんとかしてあげるから!!』

赤城『一航戦の誇り、忘れるわけじゃないけど……今日、この一戦は提督と鎮守府のみんなたのために!!』

加賀『そうね。頑張りましょう、赤城さん」

瑞鶴『あれあれ~? 先輩方、二人とも顔、赤いんじゃないですか~?』

赤城『ずっ、瑞鶴!』

加賀『……鎮守府に戻ったら覚えてなさい』

瑞鶴『はいは~い。いやぁ、熱いな~、初な先輩たちの反応でこっちまで顔、熱くなってきちゃった』

瑞鳳『アハハ……。瑞鶴、赤城さんたち、あんなにからかって大丈夫なのかなぁ』

祥鳳『ウフフ、ああやって自分の平静を保っているのよ』

瑞鳳『ああ~、なるほどぉ』

瑞鶴『そこォー! バラすなァー!』


北上『いや~、強烈だったねー、さっきの提督の命令。も~、ずいぶん焦らされた。ねー、大井っちー……ありゃ?』

大井『フッ…フッ…フッ……誰も私たちを妨げることなんてできないわ……』

北上『わーぉ』

球磨『木曾に教えてやるクマー。いい女っていうのは、男の期待に応えてやるもんクマ!』

凪ギノ海愛シイトイフ言ノ葉ニ猛ル多摩『フシュルルル……ニャアァァァアアアッ!!』

木曾『なるほど、そいつはいい女だ……つーか、多摩姉怖ェよ!!』

満潮『っとに、司令官のくせに言うことが温いのよ。この規模の海戦で誰も沈むな、なんて』

吹雪『そ、そうかな、カッコよかったと思うけど』

綾波『ですねー。それに、こういう方がウチらしくていいじゃないですか♪』

敷波『なー』

満潮『……そんなのわかってるわよ』(ボソ

敷波『え? なんだって?』

満潮『なっ、なんでもないわよ!!』

雷『さあ、みんな! 深海棲艦に反撃よ!! 司令官と一緒に鎮守府に帰りましょ!!』

熊野『コミュ障の振り絞ったなけなしの勇気、見習わずにはいられませんわ。まあ、別に私はコミュ障ではありませんけど!』

那智『形は違えど、あれも大和男児の生き様。まったく、羽黒や妙高姉さんの婿に欲しいぐらいだ!』

青葉『この海戦終わったら鎮守府に戻ってー、さっきの司令官の叫びを編集して、プレスの予約入れてー……クフフ、よーし、みんなのために青葉、頑張っちゃうぞ♪』

衣笠『そんなこと言ってるけど青葉の顔、真っ赤だぞ~♪』

イムヤ『今なら戦艦クラスと正面から殴り合いはできる気がする。気がするだけだから狙撃するけど!』

比叡『聞きましたか!? さっきの兄様の言葉、聞いてましたか伊勢さん!!?』

伊勢『うんうん、ちゃんと聞いてた。みんながやられるかもしれない場面、提督の激励でみんなが新しい力を得て復活……か。いいね、こういうベタベタなの、私は嫌いじゃないよ!!』

川内『よっし、艦も燃料も弾薬も完全回復! 万全の状態で夜戦だーーーー!!』

那珂『安心してねー、提督♪ 那珂ちゃんは負けないよ! だって、ファンがいる限りアイドルは絶対☆無敵だからね!!』

弥生『司令…官、見てて…ください。弥生、がんばります』

文月『えへへ~、司令官、司令官~、文月も司令官のこと大好きだよぉ~♪』

彼女たちの力強い叫びに応えて、全ての艦が機関最大で海原を駆け、立ちはだかる深海棲艦のことごとくを打ち破っていく。



軽巡棲鬼『コノ……舐メルナァ!!』

重巡ネ級『駄目ジャナイ! 死ニカケテタ奴ガ復活シチャア…! 私タチミタイニ…沈ンデイカナキャアアア!!』

文月『……!!』

那珂『もぉ~、いまはぁ、那珂ちゃんのライブ中なんだからよそ見は禁止~!』

川内『アンタの相手は私たちだよ!!』

那珂『そ~れ、どっかーん☆』

軽巡棲鬼『グウゥゥッ…!?』

重巡ネ級『ナンデ…ヨォ……マジ気持チ悪イ』

ただでは沈まないと、《文月》に砲口を向けた《軽巡棲鬼》と《重巡ネ級》が、《那珂》《川内》の息の合った連撃に沈み、


伊勢『おりゃあぁぁぁぁ!!』

比叡『マイクチェック! 気合! バーニング!! 大丈夫です!!!』

港湾棲姫『……ココマデ、カ』

《港湾棲姫》のフィールドと装甲を物ともせず、《伊勢》《比叡》が怒濤の砲撃を叩き込み、


赤城『艦載機のみんな! ここが正念場よ、頑張りましょう!!』

加賀『正規空母の操る艦載機の力、舐めないでほしいわね』

瑞鶴『うっひゃ~! なにこれ、艦載機がめっちゃ軽いんだけど!? すごい、すごい、どこまでだって飛ばせちゃう!!』

空母棲姫『私ガ…沈……ム? イイエ……何度……火ノ塊ニナッテモ…!』


空母から飛び立った艦載機たちが、深海棲艦の新型艦載機を一蹴し、《空母棲姫》の船体へ致命的な一撃を落としていく。
目を疑うような光景に目を瞬かせる。

艦妖精A「大丈夫ですか? 提督さん」

提督「あ、ああ、問題ない」

妖精君の問いかけに、半分上の空で言葉を返すのがやっとだった。
いまの心境を表現するなら、耐えがたい悪夢から目を覚まして、安堵に胸を撫で下ろしている……そんな感じだ。

艦妖精B「懐かしいですね……」

艦妖精C「コレを見るのは、あの大海戦以来です」

妖精君の口にした『大海戦』という単語に心当たりはあった。いや、軍に関わる者なら誰もが知っていて当然の海戦だろう。
玉砕と思われた深海棲艦の大艦隊を、父や先生……元帥、そして当時、艦娘であった母と仲間の多くが、文字通り命を賭して勝利へ繋げた奇跡の一戦なのだから。

提督「父や先生も……これと同じ光景を見たのか」

艦妖精A「はいです。あの時の艦娘さんたちも、こうやって命を輝かせていました」

艦妖精B「あれはまさしく、我々が求めた希望の力」

艦妖精C「残念ながら、その力をもってしても、全員の生還は果たせませんでしたが……」

そう語る妖精君の面持ちは沈痛であった。
まるで、艦娘たちが命を落としたことに責任を感じているかのように。

提督「…………」

この凄まじい力でも切り抜けなかった戦場。
きっとそれは、地獄と呼ぶようなものだったのだろう。

漣『ご主人様、呆けてる場合じゃありませんよー』

神通「船体の修復完了……。お待たせしました、提督! 神通、いつでもいけます!!」

金剛『いまの私たちなら、どんな無茶な命令でもこなしてみせるわ。だから鋼太郎、命令を頂戴』

提督「……現在、交戦中の艦は引き続き敵艦の相手を頼む。《漣》《神通》《金剛》は《北方棲姫》を落とす!」

神通「了解しました!」

漣『ほいさっさー♪』

金剛『OK! いろいろあの子には聞きたいことあるし、沈まない程度に叩かせてもらうわ!!』

隣で神通君が頷き、漣君が親指を立て、金剛がパキパキと指を鳴らす。
動き始めた艦の進行方向には《北方棲姫》。

提督「――――いくぞ、みんな!! 悪しき夢を打ち破り、暁の水平線に勝利を刻め!!」

「「「――――了解!!」」」

心地よいほど力強い返事。

提督「……いま、楽にしてやるぞ」

艦妖精A「…………」

無自覚に呟いた言葉。
それが誰に向けたものなのか、それははっきりと答えることができない、
だが、いまの彼女たち……いや、私たちの前に敵はいないということだけは断言できた。

次回北方棲姫編最終回
「いつか静かな時代で、きっと」

艦これは遊星に回るとひたすら一方的な戦いになる印象
そして艦これ改が楽しみです。軽巡も初期艦に選べると聞いて小ネタもできているのです

運動会ネタは北方棲姫編が終わって少ししたらやる予定なのです
その前にネタリク取ったり少し過激なバレンタインネタやるはずですが
あと遊戯王ネタ

1のイベントの戦果がそろそろ気になる
新艦娘誰がどの提督の艦隊に配置されるか

ここのところ忙しいので、知り合いが全員イベント終了させた中、E3開放遠征開始
>>893 攻略途中に瑞穂と朝霜出たので実装済み艦娘で未入手は嵐、ザラ、沖波だけ……かな?
艦これ改は戦闘シーンと陣取りの説明ない辺りが不満(いまだに理解してない)ですが、ゲームとしてはなかなか
なんとなくテトリス的な時間を潰せる感じです

寝る前になんとか話の区切りまで書き上げて投下できるはずなので、堀りなどしつつお待ちください

超戦艦《北方棲姫》


フィールドを突き破って着弾する艦娘たちの砲弾。
金属の軋む音を上げて艦橋が震動し、右へ左へと床を傾ける。

北方棲姫「ホポポ……ポォ~♪」

奇妙な声を上げながら、北方棲姫がポテン、コロコロと床の上を転がっていた。

離島棲鬼「港湾棲姫達ハドンナ感ジカシラ?」

試しに通信を繋いでみるけど、返ってくるのはザアザアと耳障りな音だけ。
これはもう、全員沈んでるっぽいわ。

離島棲鬼「ココマデ、ノヨウネ」

北方棲姫「ホポ……ゥプ」

ずっと転がっていて気分が悪くなったらしく、うずくまって口を押さえ始めた北方棲姫の背中を擦りながら告げる。

離島棲鬼「北方棲姫、落チ着イテカラデイイカラ、艦ヲ停メテチョウダイ」

北方棲姫「ポ、ワ、ワカッタ」

離島棲鬼「オ水飲ム?」

北方棲姫「ノ、ノ…ム」

北方棲姫の持ち込んだ子供用バッグ……潰しにいく鎮守府の偵察ついでに、近くの町で購入した……から引っ張り出した水筒(同上)を手渡す。

北方棲姫「ンクッ…ンクッ……ポハー! マズイ、モウ一杯!」

離島棲鬼「ドコデ覚エタノ、ソンナネタ」

北方棲姫「ホ、ホッポハ日々進化シテルカラ……ウキュ!?」

コクコクと喉を鳴らして、可愛らしく飲んでいると思ったら、この子は。
生意気なことを言うお子様のおデコを指でつついておく。

離島棲鬼「気分ハ良クナッタ?」

北方棲姫「ヨクナッタ! ホッポ元気!」

離島棲鬼「ヨカッタ。ソレジャオ願イネ……チャント出来タラ、パパニ会エルカラ」

北方棲姫「! ホッポ頑張ル!」

よほど嬉しいのかピョコピョコ跳ねながら、機関を停止させるために艦とリンクを繋ぐ。
北方棲姫の意思に従って、ゆっくりとだが《北方棲姫》の動きが停まる。
既にこの海域に残っている深海棲艦は《北方棲姫》のみ。港湾棲姫や空母棲姫たちを片づけた艦娘たちの船も、直に提督の艦隊に合流するでしょう。
だから、ここが幕の下ろしどころ。


離島棲鬼「聞コエルカシラ、提督サン?」

提督『……なんだね』

幸いにも、返事はすぐに返ってきた。
《北方棲姫》の機関が停止したことは、あちらも把握しているのだろう。
声だけの通信で表情は窺えない。けど、苦虫を噛み潰したような顔をしているのが目に浮かんで口元が歪む。

離島棲姫「降参ヨ。コノ戦イ、貴方達ノ勝チ。ゴ覧ノ通リ機関ハ停止サセタカラ、煮ルナリ焼クナリオ好キニドウゾ」

提督『……了解した。すべての武装を捨て、こちらの指示に従ってもらおう』

それを聞いたところで、プツリと勝手に通信が切れる。

離島棲鬼「ッ……フゥ」

あの状態の艦に干渉するのって、凄い負荷がかかるのね。
意識が落ちかけているのか、周りがやけに暗く感じる。

離島棲鬼「(今ノ私デ数秒持タセタダケ大シタモノヨ……)」

北方棲姫「離島棲鬼、ドウカシタ?」

すぐ傍にいるはずの北方棲息姫の声も遠い。
どうやら……時間が来たようだ。

北方棲姫「ホポ……ム、無視ハイケナイ、イ、イジメ駄目ゼッタイ」

反応できないでいるのを無視されたと受け取ったのか、チョイチョイと袖を引っ張ってくる。
無知で、無垢で、深海棲艦がどういう存在かも分かっていない……レ級と同じ哀れな存在。
最後にもう一度、頭を撫でようとした手は目的を果たすことなかった。
バキリと音を立てて肘の辺りから砕けて艦橋に散らばる。

北方棲姫「――――!? ――――!?」

                  いと
離島棲鬼「マッタク、本当ニ、忌々シイ子」

何か叫んでいる北方棲姫に微笑んで、私は崩れ落ちた――――

軽巡洋艦《神通》


神通「……《北方棲姫》機関、完全に停止しました」

漣『他の深海棲艦も片して、残ってるのはアレだけですがー、どうします?』

提督「…………」

神通君や漣君の問いかけに少しだけ黙考し、答える。

提督「――――空母艦娘は周囲の警戒にあたってくれ。他の子たちはいつでも動けるよう、警戒しつつ待機」

神通「て、提督はどうされるのですか?」

そう尋ねる神通君の表情は硬い。
おそらく、これから私が行うことを予想しているのだろう。

金剛『HEY、提督ゥ。《北方棲姫》に乗り込むのはいいけどサー、ボディーガードは必要ネ』

漣『ですです。鎮守府のトップを生身一つで敵艦に向かわせるなんてのは、艦娘のプライドにかけて了承できません』

神通君の代わりに金剛、そして漣君が釘を刺してきた。
しかし、その忠告に首を振る。

提督「……大丈夫」

漠然とだが理解していた。
自分は、あそこに行かねばならないと。
自分を慕う北方棲姫と――――レ級のために。

提督「すぐに、戻る」

漣『あー、もう、普段は譲歩しまくりなくせに、こうなったらなに言っても聞かないんですから。しょーがないですねー……神通さん!』

神通「な、なんでしょうか?」

漣『《神通》は漣たちがきっちり守っておきますから、ご主人様の護衛シクヨロです』

金剛『ホントは私たちも一緒に行きたいデスガ、いくつも艦を無人にできないしネ』

神通「――――はい!」

提督「…………」

私の背後でそのようなやり取りが勝手に交わされていた。
気づかぬフリをして、足早に艦橋を去る。

神通「あ……て、提督、待ってください!」

漣『ちょ!? なんで味方艦の中で逃走してんですかー!?』

金剛『待テーイ! 神通、早く追いかけるネー!!』

提督「……!!」

特にこれといって走る理由はなかったのだが、追いかけられると理解した瞬間、体が勝手に駆け出していた。
体に染みついた習性なのだ、だから――――私は悪くない。

超戦艦《北方棲姫》艦橋


<スン……グスッ……ウゥ……


神通「……泣き声、ですね」

提督「…………」(knock…knock

神通「あ……!」

<ヒッ……ハ、入ッテ…マス

提督「……中に入れてくれるかね」


トテトテトテトテ……ガ…ゴン


北方棲姫「ド、ドチラ様デスカ?」(ソローリ

提督「……それは扉を開ける前に尋ねた方がいい」

北方棲姫「ホポォ……パ、パパダァ!」(ボフッ

神通「!!」

提督「か、構えなくていい。神通君、落ち着きたまえ」

神通「ぁ……は、はい」

北方棲姫「ウグゥ、パパ……パパ~……」

提督「…………」(ナデ…

提督「ここには君だけしかいないのか?」

北方棲姫「ン」(フルフル

北方棲姫「離島棲鬼モイル……ケド、離島ガネ、離島……ホプゥ……」(ポロポロ

提督「……神通君、北方棲姫を見ててもらえるか」

神通「あの、提督、なにをされるつもりですか」

提督「危険はない……おそらく、たぶん」


神通「……え、と」

北方棲姫「」(ビクッ

北方棲姫「ホ……ホッポダヨ?」(ペコリ

神通「け、軽巡洋艦艦娘の神通です。どうかよろしくお願いします……」



提督「…………」

離島棲姫「ヤッパリ……来テクレタ、ワ、ネ」(ピキ…バキッ

提督「(体のいたるところがひび割れて、青白い靄のようなものが漏れている……)」

提督「もう長くはなさそうだな」

離島棲鬼「モトモト……限界ハ見エテイタ、ケ、ド……」

離島棲鬼「ク、フフ……レ級トハ、別ノプロセスデ育テテミタクテ、戯レニ母体ヲヤッテミタラ……残リノ力、ホトンド持ッテイカレタワ」

離島棲鬼「……コレハ、北方棲姫ニハ内緒ニシテオイテ、ネ?」

提督「ッ……その優しさを、何故レ級にも……!!」


離島棲鬼「…………」

提督「……結局、なにがしたかったのだ、お前は」

離島棲鬼「ソンナノ、貴方ガ一番ワカッテイルデショウ?」

提督「あの子を……北方棲姫を独りぼっちにしてまでか」

離島棲鬼「コレバカリハ……抗イヨウガナイワ……。ダッテ、ソレガ私達ノ持テル、タッタ一ツノ願イナノダカラ」


ズンッ……ゴゴゴ……!!

神通「キャア……!? な、なに?」

北方棲姫「エ……エ……?」


漣『ご主人様、聞こえますか!?』

提督「漣君か、どうした。なにが起きた?」

漣『手短にぶっちゃけますとー、《北方棲姫》の船体が崩壊し始めてます!』

漣『かなりヤバげです! 沈没まであんまり時間ないぽっぽい!!』

提督「お、落ち着きたまえ」

漣『これが落ち着いていられますかー!?』

金剛『訳:そうよ! そんな深海棲艦、相手にしなくていいから、早く神通と一緒に脱出して!!』

離島棲鬼「フ、フフ、北方棲姫ノ負荷ヲ減ラスタメニ、私ガ艦ノ大半ヲ預カッテイタカラ、ネ」

提督「お前の体が崩れるのに合わせて、艦も崩壊を始めたということか」

離島棲鬼「私達ニハ、ヤッパリ深イ海ノ底ガ似合ッテイルワ。ダカラ、ネ? 北方棲姫ハ……貴方ニアゲル」

提督「……私が拒否したらどうするつもりなのだ」



北方棲姫「ポッ!?」(ガーン

北方棲姫「ホッポ、ヤッパリイラナイ子……?」(ショボリ

神通「ぁ……あの、えっと、提督は絶対にそんなこと言う人じゃないから、泣かないで?」(アセアセ



提督「…………」

離島棲鬼「アッチノ艦娘ハソウ言ッテルケド……?」

提督「……神通君、北方棲姫を連れて《神通》へ帰艦する。時間がない、急ぐぞ」

神通「よ、よろしいのですね?」

提督「責任はすべて私が取る。だから……頼む」

神通「……了解しました。北方棲姫……ちゃん? 私たちと一緒にここから脱出しましょうね」

北方棲姫「ポ……リ、離島ハ? パパ、離島棲鬼モ一緒ガイイ……」

離島棲鬼「イ、イノ……私ノ事ハ置イテイッテ」

北方棲姫「デモ……」

離島棲鬼「北方棲姫、アマリ……私ヲ困ラセナイデ」

北方棲姫「ウ、ウン……ホッポ、ワカッタ」

離島棲鬼「ソウ、イイ子。チャント提督ノ言ウ事ヲ聞イテ暮ラス…ノ……ヨ」


神通「さあ、北方棲姫ちゃん。提督も早く!」

提督「ああ、わかっている」

提督「(レ級……また君に別れを告げることができなかった、すまない)」

北方棲姫「離島……」




離島棲鬼「…………」



――――目覚めて最初に感じたのは息苦しさ。

場所は暗い海の底。もがいた私の口から大量の気泡が溢れた。

不思議と呼吸はできるのに、体は貪欲なまでに救いを求めている。

苦しくて苦しくて、がむしゃらに体を動かして水面へ向かった。

青い空の下、どこまでも続く広い海……なのに、どうしてこの苦しさは消えないの?

教えてほしくて、目についた船に片っ端から縋りついた。漁船、ヨット、駆逐艦、巡洋艦、戦艦……艦娘。

けど、誰も教えてくれなかった。向けられたのは差し伸べる手ではなく、怯えと憎悪の詰まった眼差しだけだった。

どうして? なんで? そんなことを喚きながら、随分な数をお腹に収めた気がする。

そのうち、不細工な魚に似た体が今の形に近づいて、だんだん意識もはっきりしてきて理解した。


ソウカ、コレハ悪イ夢ノ続キナンダ――――


私達はただ海の中で眠っていたいのに、この夢は終わらない。

ある時は勝てる見込みもないのに敵へ特攻を仕掛け、またある時は、自軍の何倍もある規模の艦隊に囲まれて、雨のような砲弾と爆撃を浴びて沈む……それの繰り返し。

悔しくて、悲しくて、苦しくて、虚しくて、憎くて、憎んで、怨んで、そして叫ぶ。

もう、早く終わって。静かに眠らせて……と。

引き寄せられたみたいに集まった仲間のお陰か、苦しさはある程度紛れたけど、その気持ちは澱みのように、常に胸の奥で渦巻いていた。



《北方棲姫》の船体が致命的な悲鳴を上げた。
扉を突き破って流れ込む海水。ゴポゴポと沈んでいく艦橋。
冷たい水に浸かりながら、静かに笑う。

やっと、眠れる。

温い泥のような眠気に誘われて、ゆっくりと瞼を閉じる。

離島棲鬼「(アァ……デモ……ソウ、ネ)」

離島棲鬼「(ミンナデ……アアデモ…ナイ、コウデモナイ……ッテ言…ナガラ、アノ子達ト過ゴシタノハ……悪クナカッタ、カナ)」




「――――コンナトコデ寝タラ風邪ヒクヨ、離島棲鬼」


突然頭上から降って来た声に、途切れそうになっていた意識が揺り起こされた。
焦点の定まらない瞳を向けた先に立っていたのは――――

離島棲鬼「レ……級…?」

レ級「……ニヒ♪」

今日はここまで
長かった……
次エピローグのようなお話をしてスレ埋めのネタに入る予定なのです

軽巡洋艦《神通》


北方棲姫「ホッポノ船……」

提督「…………!!」

水泡の中に消えていく《北方棲姫》に、北方棲姫が小さく手を振る。
甲板がすべて海に浸かり、次いで艦橋が飲み込まれていく。
その光景の中で私は見た。
自壊の影響で割れた艦橋の風防。その向こうに……レ級が立っていた。
崩れかけの体で離島棲鬼を背負い、こちらへ真っ直ぐに視線を送っていた。

レ級『バイバイ、提督』

ニッコリと……大輪のヒマワリを思わせる笑顔とともに敬礼して、こちらを振り返ることなく艦橋を出ていく。

提督「……っ……う」

エネルギー供給元として使われていた彼女が、どうして目覚めたのかはわからない。
ただ……レ級のあの笑顔に、後悔していたことが一つ許されたのだと思えた。

神通「て、提督、どうかされましたか……?」

北方棲姫「パ、パパ、ドッカ痛イ? バンソーコー、アル、アルヨ?」

提督「や……な、なんでもない」

気づくと涙が溢れていた。
慌てて顔を袖で拭い、適当な言い訳をする。

提督「戦闘が終わって、少し気が抜けたようだ……と、ぬ?」

口にした途端、膝から力が抜けてその場に尻餅をつく。
どうやら本当に気が抜けたらしい。

漣『あやや、ホントに大丈夫ですかご主人様?』

金剛『お疲れ様。格好よかったわよ、鋼太郎』

提督「金剛、か、からかうのはよしてくれ」

金剛『あら、からかってるつもりはないわよ』

提督「……ぬう」

漣『ご主人様が格好よかったのは完全に同意ですがー……その子、ホントに連れて帰るんですか?』

金剛『深海棲艦の言ってたこと、全部信じてるわけじゃないんでしょ? こういう言い方したくないけど、わざわざアナタが面倒事を背負いこむ必要ないわ』

北方棲姫「ホ、ホプ……」

槍玉に挙げられた北方棲姫が、ツツ…と滑るように私の背中に回り込む。
怯えて、この場で唯一助けを求められる相手にすがる様子は、鎮守府に引き取られたばかりの頃の文月君を思い出させた。

提督「その辺りは……元帥や他の上官たちの判断次第、だが」

私ごときの意見で、深海棲艦に育てられたこの子の処遇は決まらないだろうが、やれるだけのことはやってみよう。
諦めたように漣君と金剛が笑う。

漣『やれやれ、まーた頑固モードになっちゃってますよ』

金剛『アナタが決めたのなら、私は全力でサポートするだけよ……もう』

提督「す、すまない、迷惑をかけるな」

神通「いいんです……みんな、提督についていくって決めてますから」

床についた私の手に、ソッと自分の手を重ねて神通君も笑う。
艤装の手袋越しに手の温かさを感じながら、全艦隊に告げた。

提督「……みんな、帰ろう。鎮守府に」



『――――ハイ!!』
『了解!!』
『うん~!』





大和『それはそれとして、神通さん、どさくさに紛れて提督の手を握ったことについてお話が』

漣『あ、それは漣も気になってました』

金剛『ズルいネー、旗艦を任されたからって』

神通「そ、そんなつもりじゃ……!!」



提督「……鎮守府に戻ったら、君の処遇についてみんなに話をしないとな」

北方棲姫「ホッポ、イイ子ニスルヨ、イイ子」

提督「ああ、そうしてくれると助かるよ。君のことは……よろしくと頼まれたのでな」(ナデナデ

北方棲姫「ホプゥ~♪」





文月『…………』

弥生『文月…ちゃん?』





《孤島》


レ級「着イタヨ~、離島棲鬼。ミンナハ連レテコレナカッタケド……」

離島棲鬼「――――」

レ級「アハハ、モウ喋ルノモキツイカー」

レ級「レ級モ……チョット、疲…レタ」


ドシャ……!


離島棲鬼「ド…ウシテ?」(バキ…ピシ…

レ級「ンー?」

離島棲鬼「提督ノトコロニ行ケバ…ヨカッタ……ノニ」

レ級「……レ級ガ、ヤリタカッタカラ…カナ」

レ級「イイ……天気ダヨ離島棲鬼、眠ルノニ……丁度イイ」

離島棲鬼「フ……クク、死ヌトコロヲ提督ニ見セタクナカッタノ? 死ンデモ馬鹿ハ治ラナカッタノネ」

レ級「――――エヘヘ♪」


バキ……ギキッ……ガシャンッッ!!


レ級「」

離島棲鬼「本当ニ……馬鹿ナ子」

離島棲鬼「海ノ底デズット眠ルンダト思ッテイタノニ……コンナ、太陽ノ下デ…ナンテ」(ツ…

離島棲鬼「ゴメンネ……北方棲姫ヲ産ムマデ、コンナ気持チ…忘レテイタノ」

離島棲鬼「レ級……北方棲姫……今度ハ…シズカナ……静かな…時代で、きっと――――」

(誰得のシリアスと拙い文章に)耐えた! 耐えた! 耐えた耐えた! 耐えたぁ~! 耐えたぞぉぉ!
北方棲姫編これにて完全に終了。次から日常話再開します
なんだか変な笑いが出てきそうですが37.9℃出ていることは関係ないはず
十日以上遅れのバレンタインネタはやるとして、他になにをやるか
……すごく久しぶりにネタを募集して今日はここまでにします
鎮守府所属メンバー(漣、神通、不知火、青葉、潮、朧、川内、那珂、文月、鳳翔、祥鳳、瑞鳳、球磨、多摩、木曾、陽炎、雷、北上、大井、曙、赤城、大和、蒼龍、伊勢、大鳳、弥生、羽黒、敷波、綾波、吹雪、金剛、瑞鶴、イムヤ、衣笠、瑞鶴、加賀、熊野、那智、比叡)+αで○○な感じで
↓2
↓3
↓4
↓5

バレンタインネタ、少々過激にやります
ひとまず書き終わった3人分。蒼龍大和……と思いついたキャラはスレ終わるまでに

残り少なくなってきたので次スレ作成しておきます
【艦これ】提督と艦むすの鎮守府での四方山話11
【艦これ】提督と艦むすの鎮守府での四方山話11 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1456765446/)

【遅れてやって来るバレンタイン】

(漣の場合)

《鎮守府》執務室


漣「んっふっふー、ハイ、ご主人様! ちょっとばかし遅めのバレンタイン♪」

提督「あ、ああ、そういえば出撃している間に過ぎていたな」

漣「相手が相手でしたからねー、作戦行動中に渡す余裕すらありませんでした」

漣「まあ、それ以前に漣、意識不明の昏睡状態だったわけですが!」(タハー

提督「じょ、冗談めかして言うのはやめてもらえないだろうか」(キリキリ…

漣「ナ、ナハハ、たしかに面白い話ではないですねー。漣、反省」

漣「で、それはそれとして。ご主人様、アーン♪」

提督「ナンノ真似ダネ、ソレハ」

漣「なんのって……そりゃあ、ねえ? あの劣勢の中、みんなを奮起させるご主人様の漣たちを愛してる発言。それに応えるには、やっぱそれ相応のやり方があるよねー、と」(テレテレ

提督「(いくらか発言を捏造されている気がするのだが……)」

漣「ほらほら、ご主人様、早く食べてくれないとチョコが溶けちゃいますよ~」

漣「ちな、あの発言をなかったことにはできませんし、させませんので悪しからず?」

提督「ぐ……く、ぅ……!」(アーン

漣「ククク、チョコか、チョコが欲しいのか、このいやしんぼめ!!」

提督「…………」(モゴモゴ

漣「どう、美味しっ?」

提督「……ああ、美味しいよ、漣君」

漣「エヘヘ、それじゃおかわり、ア~ン♪」

提督「やめたまえ……これ以上、私に追い打ちするのはやめたまえ……」

漣「だが断る」

提督「」

(神通の場合)

(夜)
《鎮守府》執務室


提督「……め、珍しいな、神通君から飲もうと誘ってくるなんて」

神通「その、ご迷惑……だったでしょうか?」

提督「いや、そ、そんなことはないぞ」

神通「よかった……。あ、それじゃすぐにお酒とおつまみの用意しますね」



(神通、酒盛り準備中・・・)


提督「ふむ、神通君がウイスキーをチョイスするとは。つまみはチーズにクラッカー、ドライフルーツ……それにチョコ、か」

神通「よ、洋酒と甘いものは相性がいいって那智さんが教えてくれたんです」

神通「あ、あと果実ジュースで割ったりすると、とっても飲みやすくて私でも大丈夫でした」

提督「(ふむ……最近、日本酒以外のお酒も耐性がついてきたと那珂君も言っていたのは本当だったか)」

提督「ま、まあ、飲みやすいからといって油断しないようにな」

神通「そうですね、気をつけます」

神通「せっかく、提督と二人きりでお話できる時間……潰れたらもったいないですから」(ニコリ

提督「うぬ……か、乾杯、しようか」

神通「ハイ♪」



(2時間後)

神通「提督…」(肩に頭預け

提督「き、気分が悪くなったのか? ま、待っていたまえ、すぐに水を持ってくる」

神通「…………!」(ギュゥッ

提督「うぬ!?」

神通「提督……今日は、私……よ、酔ってないです」

提督「~~ッ」


【この後、無茶苦茶火照った】

(金剛の場合)


金剛『訳:ハイ、これ』

提督『訳:有名店のチョコ……どうしたのだ』

金剛『訳:どうしたもこうしたも。バレンタイン、チョコあげられなかったから。作戦お疲れ様の意味も込めて、よ』

提督『訳:な、なるほど。……食べてもいいのか?』

金剛『訳:いいに決まってるでしょ。買うのにすっっごく並んだんだから、ちゃんと味わって食べてよね!』

提督『訳:も、もちろんだとも。以前からここのチョコには興味があったのだ』

金剛『訳:……どう、美味しい?』

提督「うむ……こ、これは間宮君のチョコに勝るとも劣らない至高の一品だっ」(感激

提督「もう一ついただこう」(モキュ

金剛『訳:ね、鋼太郎、私にも一個ちょうだい?』

提督「ムグ……ああ、もちろ――――ング!?」

金剛「ンッ……チュッ…クチュ…」

提督「!!?」

金剛「アム……ン…レル……」(ギュゥゥゥッ




よい口づけとは、悪魔のように黒く、地獄のように熱く、天使のように純粋で、愛のように甘い(以下略




金剛「――――プハッ」

金剛『訳:ご、ごちそうさま』(服整え

提督「」

金剛『訳:え、っと……わ、私、午後から演習があるから! じゃ、じゃあっ、そういうことで……!』


パタパタ……バタンッ!!





ガチャッ…

比叡「お疲れ様ですっ、兄様! 金剛姉様に代わり、比叡が気合! 入れて! 午後の執務をお手伝…いぃ~?」

比叡「兄様、机に突っ伏して悶絶して、どうかされましたか?」

提督「ソットシテオイテクレ……」

比叡「は、はあ」(U´・ω・`)?

どのキャラのチョコを貰うかはお好みで

ほっぽちゃんのネタは次スレでやる予定

《蒼龍の場合》


(居酒屋)

蒼龍「それでね~、提督がね~、通信繋いで~、や~もぉ~、恥ずかしいじゃな~い♪」

飛龍「はいはい、もうそれ何回目よ……」

蒼龍「あによ~? 飛龍だっていっつも多聞丸~、多聞丸~って言ってるんだから聞きなさいよ~、聞いてよぉ~!!」(ジタバタ

飛龍「私ってそんなに多聞丸って言ってるの!?」

蒼龍「エヘ、エヘヘヘ、それでね~、私も提督のことだぁい好き~♪」

飛龍「これっぽっちも人の話を聞いてない!?」

蒼龍「でもねえ、鎮守府に帰ってから、提督好きだった子たちがアタックかけてて不安なわけよ……。特に漣さん、神通さん、金剛さんがねー、ただでさえ提督と仲良かったのに、なんかこういい雰囲気でさー……わかる?」

飛龍「ゴメン、これっぽっちもわかんない」

蒼龍「あー、ダメだねー、飛龍はぜんっぜんわかってない!」

飛龍「(こっの、メンドクサイなー、酔っ払いは!!)」

飛龍「あー、もう! そんなに不安なんだったら、思い切って告白でもなんでもしちゃえば!? そんな立派な艦爆ついてるんだから、爆撃でも着艦でもやればいいじゃない!!」

蒼龍「……飛龍」(真顔

飛龍「あ……ゴメン、冗談にしてもちょっとふざけすぎた――――」

蒼龍「あなた、あったまいい~!」

飛龍「え、ちょっと……」

蒼龍「じゃあじゃあ、渡そうと思って渡せてなかったバレンタインチョコ使って~、ウフ、ウフフ~」(フラフラ

飛龍「そ、蒼龍? どこ行くの、蒼龍!?」




飛龍「――――え、お勘定、私持ち?」

《鎮守府》執務室


蒼龍「はーい、提督~、バレンタインチョコのお届け物で~す♪」(バーン!

提督「そ、蒼龍君? どうしたのだね、そんな急……むっ、その、かなり飲んでいるな……」

蒼龍「エヘヘヘ~、この間の作戦お疲れさま~って飛龍が誘ってくれて~」(フラフラ

蒼龍「そんなことより~、はい、どーぞ! 蒼龍からのバレンタインチョコで~す!」(ダッチューノ!

提督「(む、胸の谷間……の奥にチョコの箱らしきものが……!)」

蒼龍「えっと、早く取ってくれないとチョコが溶けちゃうから……ね?」(ズズイッ

提督「い、や……そこから出して渡してもらえれば……」(目逸らし

蒼龍「提督に、取って、もらいたいな♪」(ムギュゥゥッ

蒼龍「……ちょっとぐらいなら触ってもいいですよ」(ヒソッ…

提督「」




(翌朝)


《鎮守府》食堂


蒼龍「」(顔押さえ

文月「蒼龍ちゃん、どしたの~?」

弥生「き、気分…悪いんですか?」


漣「あ、いたいた。蒼龍さんー、なんか別の鎮守府にいる飛龍さんから電話がありましてー、『今度代金半分払ってもらうからね!』と伝えてくださいって。財布でも忘れました?」


蒼龍「……私って、ホント馬鹿」(ハイライトOFF

漣「蒼龍さん、それ別の青色の台詞」

(大和の場合)

《鎮守府》提督の自宅

提督「は、ぁ……」

提督「(今日も、疲れた。執務もそうだが……最近、みんなが、ひ、必要以上にスキンシップを求めてきて……)」(キリキリ

提督「鳳翔君の店に寄る元気もないので、そのまま帰ってきたが……な、なにか食べるものはあっただろうか?」


ガチャッ・・・

提督「ただ……い…ま」

【人ひとり入れそうな大きな箱】

提督「……テーブルに置手紙が」

『提督へ
 お仕事お疲れさまです。
 みんなのために頑張ってくれている提督のために、とっておきのチョコレートを用意しました。
 少し遅めのバレンタインチョコ、たっぷり召し上がってくださいね♪
                                   大和より』


【大きな匣】『――――クチュン!』

提督「……」(ゴクリ

【大きな匣】『な……中に誰もいませんよー……』

提督「(――――いるのだな、中に)」(ハイライトOFF

提督「と、とにかく開けてみるか」

提督「(一晩放置するというわけにもいかんしな……)」


ガサゴソ……ビリ、バリバリィッ

大和「え、えっと……ジャンジャジャーン! はい、どうぞ! バレンタインチョコと大和をプレゼントです、存分に味わってくださいまし♪」(万歳

提督「ときどき君はおかしな方向に暴走するな……」

大和「う、うぅ、まさかあそこでクシャミが出るなんて、不覚です」

提督「(それ以前の問題だったと思うが……。家の鍵をどうしたのかなど、聞きたいことは山ほどあるが……疲れているから、今日はもう、どうでもいい)」(思考放棄

提督「コーヒーを淹れるので、適当に座っていたまえ……。チョコレートをいただくよ……」

大和「! はい、喜んでー!!」(パァァァッ




提督「熱いから気をつけて飲みたまえ」

大和「提督……ありがとうございます」

大和「あ、チョコレートです、どうぞ召し上がってください! 大和が腕によりをかけて作ったんですよ」

提督「ああ、いただこう……」(モグムグ

大和「~~~~♪」(ジィーーーー

提督「……ひ、一つどうだね? 君が作ってくれたものだが」

大和「!!」(ピコーンッ

大和「じゃ、じゃあ……ア~ン」(ワクワク

提督「」

大和「ア~~~~ン♪」(ワックワック

提督「」(ホプゥ…

大和「ハム……ン~、ウフフフ、大和、幸せな気分です」(恍惚

提督「……よかったね」(ズズズ…

大和「それでは提督、お返しのア~ンです♪」

提督「……アーン」(死んだ魚の目

特に意味のない雑学ですが、チョコレートは大昔、媚薬の一種として考えられていたそうですね

新スレ1レスしかしていないから立て逃げで依頼出てるぞ

>>987 このスレ終わってからと考えていたのですが、書き込みしないとダメだったのですね……
小ネタを新スレの方に投下しました

次からネタは新スレに投下するので、こちらのスレは埋めていただけるとありがたいです

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年09月09日 (水) 00:48:49   ID: trY1aFNf

もうパート10か。
早いなぁ…
うぽつお疲れ様です(`・ω・´ )ゞ
いつも楽しみに拝見いたしております

2 :  SS好きの774さん   2015年09月10日 (木) 14:52:49   ID: lOIvpiJG

神通いいですねー 
いつも楽しくよんでおります
ありがとうございます

3 :  SS好きの774さん   2015年09月10日 (木) 18:54:16   ID: CV1UnVXJ

神通エンド見たいなあ

4 :  SS好きの774さん   2015年09月11日 (金) 18:22:10   ID: falp1q5f

このスレの妖精さん割と好きなんだが

5 :  SS好きの774さん   2015年09月12日 (土) 16:15:48   ID: tj1gqkBy

提督復活ッ
反撃とか漣復活を待ってるぞ

6 :  SS好きの775さん   2015年09月15日 (火) 19:44:23   ID: QeLKhEEU

ktkr応援してます!( ´,_ゝ`)b

7 :  SS好きの777さん   2015年10月03日 (土) 21:50:24   ID: taFQJjuO

やっと追いつきましたよ。楽しみにしています。頑張ってください

8 :  SS好きの774さん   2015年10月08日 (木) 08:58:38   ID: pkjzkLXm

霧島が兄さんと呼びそうになった件について

9 :  SS好きの774さん   2015年10月11日 (日) 22:40:35   ID: bN1BJSaL

提督さんが…朧、曙、潮の目の前で…漣に口付けをして起こすんですね…分かります(≧▽≦)

で…その後プロポーズと…(≧▽≦)

はっ…アカン( ̄▽ ̄;)提督さん大破するかも…です( ; ゜Д゜)

10 :  SS好きの774さん   2015年10月21日 (水) 02:42:52   ID: LrlM_EhT

おおー…漣が目覚めたっぽいO(≧∇≦)O

つーか…「…知らない天井だ。」って前スレで曙が予想した通りになったっぽい( ; ゜Д゜)

11 :  SS好きの774さん   2015年10月21日 (水) 10:44:40   ID: qAdSifub

漣は期待を裏切らないなぁ(遠い目)

12 :  SS好きの774さん   2015年10月30日 (金) 07:54:05   ID: uPXo3Rz-

漣キターーーーーーーーッ!!!

13 :  SS好きの774さん   2015年11月07日 (土) 17:02:51   ID: 1r2vNHWU

診断メーカーの結果www
提督性欲の塊じゃねぇかwwwww

14 :  SS好きの774さん   2015年11月15日 (日) 13:39:33   ID: p0IUo4Rd

非常に楽しみにしているので早く読みたいです。がんばって下さい。

15 :  SS好きの775さん   2015年11月24日 (火) 17:01:22   ID: xkGY6Xgf

もっと続けて欲しいです(切実)

16 :  SS好きの774さん   2015年12月02日 (水) 02:08:08   ID: PFBB10c_

グラーフ引いたのか!?私が100周して諦めたグラーフを引いたのか!?コミュ障でもいいからその幸運が欲しいぜ…

17 :  SS好きの774さん   2015年12月07日 (月) 19:46:23   ID: f2t1TgV1

エラーって何奴!

18 :  SS好きの774さん   2015年12月16日 (水) 21:43:23   ID: wEcfhCF3

妖精さんの技術やべぇ(今さら感)

19 :  SS好きの774さん   2015年12月26日 (土) 14:38:22   ID: SWo3lnXr

漣キタアアアアア(ノ゜ο゜)ノ

20 :  SS好きの774さん   2015年12月29日 (火) 21:40:25   ID: jybJcQ0U

乙です!年末のクソ忙しい中、ほっこりしました!来年もこのSSを楽しみにしています、良いお年を~ノシ

21 :  SS好きの774さん   2016年01月02日 (土) 19:15:03   ID: KqWyHqtK

明けまして乙でとうございます。今年も頑張って下さいまし。

22 :  SS好きの774さん   2016年01月03日 (日) 01:58:36   ID: 9ja42YC5

明けましておめでとうございます。
今年もがんばって下さい。期待して楽しみにしてます。

23 :  SS好きの774さん   2016年01月03日 (日) 11:03:47   ID: N74W4kg0

あけおめです!今年も投稿頑張って下さいませ

24 :  SS好きの774さん   2016年01月07日 (木) 00:55:19   ID: _3ep6V-Q

明けましておめでとうございます。
パート1からずっと読ませていただいております。
そろそろエンディングに近づいてきた頃でしょうか?
例え超ネガティブ思考で対人恐怖症でも、提督と艦娘達が築いてきた信頼や絆は非常に固く結ばれているのですね。
漣さんも無事復活したことですし、深海棲艦との戦いに終止符を!!

(これからも期待しております♪)

25 :  SS好きの775さん   2016年01月11日 (月) 22:30:28   ID: xcyAwO4e

自分もパート1から読んでいていつ更新かと毎日楽しみにしてます!
いつか無くなるよ考えたくないですね

26 :  SS好きの774さん   2016年01月12日 (火) 23:41:24   ID: jQNoQtGr

新春任務詰まるのは自分もです···
お互いがんばりましょう

27 :  SS好きの774さん   2016年01月23日 (土) 11:10:08   ID: abBBpSje

ふおぉぉぉぉx!!!!!!
熱い展開ktkrぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!

28 :  SS好きの774さん   2016年02月05日 (金) 00:40:32   ID: suf31DJk

パート1から読ませて頂いていますので、これからも、無理をしない程度に頑張ってください!応援してます!

29 :  SS好きの775さん   2016年02月07日 (日) 07:26:46   ID: 9fT5lR4Y

10日から冬イベデスヨー、皆資材大丈夫カナー
更新頑張です

30 :  SS好きの774さん   2016年02月10日 (水) 02:10:59   ID: io-IPwY5

>>29
大丈夫だ、問題ない。

31 :  SS好きの774さん   2016年02月15日 (月) 14:19:08   ID: 86oEo-r9

>艦これは遊星に回るとひたすら一方的な戦いになる印象
そうだね。遊星が回しちゃうと一方的なデュエルになっちゃうね(オイ

32 :  SS好きの774さん   2016年02月23日 (火) 00:19:17   ID: juCJkuxt

やっと運動会か・・・

33 :  SS好きの774さん   2017年11月29日 (水) 00:33:36   ID: OsV2f6yW

深海棲艦との戦いが終わったらつぎはなにと戦うのかな?猫娘かな?(何で俺一年前のスレにコメントしてんだろ)

34 :  SS好きの774さん   2019年03月05日 (火) 01:31:30   ID: sI0iV6hj

感動した!

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