DC573「デュエルチェイサー573、これより任務を遂行する!」 (350)

ロジェ『デュエルチェイサー573、これより直ちに高速11号線へ向かいなさい』

DC573「長官……何かあったんですか?」

ロジェ『コモンズがカード強盗を働きましてね……今、逃走中です』

DC573「了解、すぐに向かいます」

ロジェ『あなたにはデュエルの指示は必要ありませんね……信用してますよ』

DC573「任せてくださいって。必ずや犯人をとっ捕まえてみせます」

ロジェ『頼もしいですね。強制執行の許可は出しておきます』

DC573「はい」



DC573「デュエルチェイサー573、これより任務を遂行する!」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1441381368

高速11号線

DC573「そこのDホイール! 今すぐ止まれー!」

強盗「ちっ、もうセキュリティが来やがったか!」

DC573「お前をカード強盗の罪で逮捕させてもらう!」

強盗「トップスならカードなんていくらでも持ってんだろ? それをちょこっといただいただけだろうが」

DC573「そういう問題ではない!」

強盗「けっ、トップスの犬め……気に食わねえな」

DC573「貴様をデュエルで拘束させてもらう!」

強盗「できるもんならやってみな! 盗んだこいつらの試運転をさせてもらうぜ!」

DC573「強制執行を開始する。フィールド魔法、スピード・ワールドネオ、セットオン!」

《デュエルモードオンオートパイロットスタンバイ》

『デュエルが開始されます。ルート上の一般車両はただちに退避してください』

セキュリティ本部

オペレーター「スピード・ワールドネオ展開完了。逃走中のDホイールとのリンクを確認」

オペレーター「デュエルチェイサー573、デュエル開始します」

ロジェ「コースは?」

オペレーター「STC13ルートです」

ロジェ「結構……今回は安心して観ていられそうですね」

オペレーター「長官自ら指示を出されないのですか?」

ロジェ「ああ、彼には私の指示は必要ありませんよ」

オペレーター「?」

ロジェ「すぐにわかります」



DC573「行くぞ!」

強盗「かかってきやがれ、トップスの犬が!」

DC573・強盗「「ライディング・デュエル! アクセラレーション!」」

デュエルの展開を考えてないので、ここまでという始末。
展開は本編に沿って進めていきます。

遊星VSブルーノ書いた人?

>>11
それは私ではないですね

今夜中には一デュエル投下できるよう頑張ります。
あと、オリカは絶対に出しませんが、アニオリは出すかもしれません。悪しからず。

強盗「先行はもらうぞ。俺のターン!」

強盗「俺はモンスターをセットして、ターンエンド」

DC573「様子見というわけか……」

バババババババッ!!

DC573「あのヘリは……」

メリッサ「シティの皆さんこんばんは! トップシティTVのトップリポーター、メリッサ・クレールです」

メリッサ「セキュリティの花形、デュエルチェイサーとカード強盗犯のデュエル! ただ今1ターン目が終わったところでございます!」

メリッサ「手に汗握る生中継! 今夜も熱いデュエルを皆様にお届けします!」

DC573「まったく……やかましいのが来やがった」

強盗「へっ、コテンパンにして赤っ恥かかせてやるぜ」

DC573「できるものならやってみろ」

DC573「俺のターン!」シュッ 手札5→6

DC573「ワン・フォー・ワンを発動!」


《ワン・フォー・ワン》
通常魔法(制限カード)
(1):手札からモンスター1体を墓地へ送って発動できる。
手札・デッキからレベル1モンスター1体を特殊召喚する。


DC573「手札のモンスターを墓地に送り、デッキからレベル1モンスターを特殊召喚する!」手札5→4

DC573「来い、ヘル・セキュリティ!」

ヘル・セキュリティ「……」


《ヘル・セキュリティ》
チューナー(効果モンスター)
星1/闇属性/悪魔族/攻 100/守 600
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
自分のデッキからレベル1の悪魔族モンスター1体を特殊召喚する。

強盗「チューナーモンスターか」

DC573「続いて、俺はヘルウェイ・パトロールを召喚!」

ヘルウェイ「シャアッ!」


《ヘルウェイ・パトロール》
効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1600/守1200
このカードが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、
破壊したモンスターのレベル×100ポイントダメージを相手ライフに与える。
自分の墓地に存在するこのカードをゲームから除外する事で、
手札から攻撃力2000以下の悪魔族モンスター1体を特殊召喚する。


メリッサ「デュエルチェイサーの場にチューナーを含むモンスターが二体揃いました!」

強盗「来るか……!」

DC573「レベル1のヘル・セキュリティに、レベル4のヘルウェイ・パトロールをチューニング!」

DC573「泣く子も黙る双子の野獣刑事! シンクロ召喚! 出でよ、ヘル・ツイン・コップ!」

ヘル・ツイン・コップ「ヒャッハー!」


《ヘル・ツイン・コップ》
シンクロ・効果モンスター
星5/闇属性/悪魔族/攻2200/守1800
悪魔族チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、
このカードの攻撃力をバトルフェイズ終了時まで800ポイントアップし、
もう1度だけ続けて攻撃する事ができる。

メリッサ「決まったー! シンクロ召喚!」

強盗「いきなりやってくれるじゃねえか」

DC573「バトルだ! ヘル・ツイン・コップでセットモンスターに攻撃!」

ヘル・ツイン・コップ「ハッハー!」ドゴォ!

ジュラック・ガリム「ギャオオオオッ!?」


《ジュラック・ガリム》
チューナー(効果モンスター)
星2/炎属性/恐竜族/攻1200/守 0
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時に発動する。
相手は手札を1枚捨ててこのカードの効果を無効にできる。
捨てなかった場合、このカードを破壊したモンスターを破壊する。


DC573「モンスターを戦闘で破壊した時、ヘル・ツイン・コップの効果発動! 攻撃力を800ポイントアップし、もう一度攻撃できる!」

強盗「だが、こっちもジュラック・ガリムの効果発動!」

強盗「ヘル・ツイン・コップを破壊するか、手札を一枚捨てるか選びな!」

DC573「俺は手札を一枚墓地に送り、破壊を無効にする!」手札3→2

DC573「二回目の攻撃だ! 行け、ヘル・ツイン・コップ!」

ヘル・ツイン・コップ「オオッ!」ドカッ!

強盗「うおおおお!?」LP4000→1000

メリッサ「強盗犯に3000の大ダメージ!」

DC573「俺はこれでターンエンドだ」

強盗「トップスの犬なんざに負けてたまるか……俺のターン!」シュッ 手札4→5

強盗「……くくく」

DC573「何を笑っている?」

強盗「どうやらこのターンで終わりのようだな!」

DC573「……」

強盗「まずはブラック・ホールを発動!」


《ブラック・ホール》
通常魔法(制限カード)
(1):フィールドのモンスターを全て破壊する。


強盗「お前のヘル・ツイン・コップは破壊される!」

ヘル・ツイン・コップ「ヘアッ!?」バリーン

DC573「ちいっ、とんだインチキカードを……」

強盗「ざまあみろ! 次いで、化石調査を発動!」


《化石調査》
通常魔法
デッキからレベル6以下の恐竜族モンスター1体を手札に加える。


強盗「俺はデッキからジュラック・デイノを手札に加え、そのまま召喚する!」

ジュラック・デイノ「グルル……!」


《ジュラック・デイノ》
チューナー(効果モンスター)
星3/炎属性/恐竜族/攻1700/守 800
このカードが戦闘によって相手モンスターを
破壊したターンのエンドフェイズ時に1度だけ、
自分フィールド上の「ジュラック」と名のついた
モンスター1体をリリースして発動できる。
デッキからカードを2枚ドローする。


強盗「そして、二重召喚を発動!」


《二重召喚》
通常魔法
このターン自分は通常召喚を2回まで行う事ができる。

強盗「俺はこのターン、もう一度通常召喚を行うことができる!」

強盗「ジュラック・グアイバを召喚!」

ジュラック・グアイバ「ガルル……!」


《ジュラック・グアイバ》
効果モンスター
星4/炎属性/恐竜族/攻1700/守 400
このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊した場合、
デッキから攻撃力1700以下の
「ジュラック」と名のついたモンスター1体を特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚したモンスターは、
このターン攻撃宣言できない。


DC573「お前もシンクロ召喚というわけか……」

強盗「その通り! レベル3のジュラック・デイノに、レベル4ジュラック・グアイバをチューニング!」

強盗「震え上がれ! シンクロ召喚! ジュラック・ギガノト!」

ジュラック・ギガノト「ガアアアアッ!!」


《ジュラック・ギガノト/Jurrac Giganoto》 †
シンクロ・効果モンスター
星7/炎属性/恐竜族/攻2100/守1800
チューナー+チューナー以外の恐竜族モンスター1体以上
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
自分フィールド上の「ジュラック」と名のついたモンスターの攻撃力は、
自分の墓地の「ジュラック」と名のついたモンスターの数×200ポイントアップする。

メリッサ「強盗犯もシンクロ召喚を成功させたー!」

強盗「こいつの効果で、自分の場のジュラックモンスターの攻撃力は、墓地にいるジュラックモンスターの数の200倍だけアップする!」

DC573「墓地にいるジュラックは3体……」

強盗「ギガノトの攻撃力は2700だ!」

ジュラック・ギガノト ATK2100→2700

強盗「まだまだ終わらないぜ! 魔法カード、死者蘇生!」

《死者蘇生》
通常魔法(制限カード)
(1):自分または相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。


強盗「甦れ! ジュラック・グアイバ!」

ジュラック・グアイバ「ガアッ!」

ジュラック・ギガノト ATK2700→2500

ジュラック・グアイバ ATK1700→2100

メリッサ「これで、強盗犯の場のモンスターの攻撃力の合計は4600! ワンターンキル成立かー!?」

強盗「バトルだ! 俺はジュラック・グアイバでダイレクトアタック!」

ジュラック・グアイバ「ガアアッ!」ドカッ!

DC573「ぐっ……!」LP4000→1900

メリッサ「次の攻撃を受ければ、ライフは0……ま、まさかデュエルチェイサーが負けてしまうのー!?」

強盗「何か言い残すことはあるか?」ニヤッ

DC573「……」

強盗「けっ、負けが決まって、だんまりか……格下と思ってたコモンズに負ける気分はどうだ?」

DC573「……格下、か」

強盗「お前らセキュリティやトップスはいつもそうだろう! 俺たちコモンズを見下し、対等に扱おうとしねえ!」

DC573「何か勘違いしているようだな」

強盗「何っ……?」

DC573「お前が俺より格下なのは確かだ」

強盗「こ、この……とことん気に食わねえ野郎だ」

DC573「だが、それにお前がコモンズであることは関係ない」



DC573「ただ、俺がお前より強いだけの話だ」

強盗「はったりをかまそうと、お前の場はがら空き……何もできやしない」

強盗「これで終わりだ! ジュラック・ギガノトで攻撃!」

ジュラック・ギガノト「ガアアアアッ!!」

メリッサ「このまま終わってしまうのかー!」



ロジェ「……」

オペレーター「ちょ、長官!」

ロジェ「黙って観ていなさい」

オペレーター「で、ですが!」

ロジェ「心配は要りませんよ……彼は負けません」



DC573「勝ちを確信している貴様に良い言葉を贈ろう」

強盗「はあっ?」

DC573「デュエル格言、その41」

DC573「墓地の確認は怠るな」

強盗「墓地……だと?」

DC573「俺は墓地よりネクロ・ガードナーの効果を発動!」


《ネクロ・ガードナー》
効果モンスター
星3/闇属性/戦士族/攻 600/守1300
(1):相手ターンに墓地のこのカードを除外して発動できる。
このターン、相手モンスターの攻撃を1度だけ無効にする。


メリッサ「墓地からモンスターの効果を発動!? それも相手ターン中に!」

DC573「このカードを除外することで、相手モンスターの攻撃を無効化する!」

強盗「い、いつの間に!?」

DC573「ワン・フォー・ワンを発動した時、俺はこいつを墓地に送っていた」

強盗「ぐっ……」

メリッサ「デュエルチェイサー、見事このターンを凌いだー!」

強盗「お、俺はターンエンド……」

DC573「そうするしかないよな……俺のターン!」シャッ 手札2→3

メリッサ「さあ、デュエルチェイサーの反撃なるか!?」

DC573「……チェック」

DC573「アサルト・ガンドッグを召喚!」

アサルト・ガンドッグ「バウッ!」


《アサルト・ガンドッグ》
効果モンスター
星4/地属性/獣族/攻1200/守 800
(1):このカードが戦闘で破壊され墓地へ送られた時に発動できる。
デッキから「アサルト・ガンドッグ」を任意の数だけ特殊召喚する。


DC573「そして、二重召喚を発動」

強盗「な、そのカードは……!」

メリッサ「な、なんとデュエルチェイサーも二重召喚を使用したー!」

DC573「二重召喚の効果で、トラパートを召喚!」

トラパート「ケケケッ」


《トラパート》
チューナー(効果モンスター)
星2/闇属性/戦士族/攻 600/守 600
このカードをシンクロ素材としたシンクロモンスターが攻撃する場合、
相手はダメージステップ終了時まで罠カードを発動できない。
このカードをシンクロ素材とする場合、
戦士族モンスターのシンクロ召喚にしか使用できない。


DC573「行くぞ! レベル2のトラパートに、レベル4アサルト・ガンドッグをチューニング!」

DC573「荒ぶる獣の牙もて捕獲せよ! シンクロ召喚! ゴヨウ・プレデター!」

ゴヨウ・プレデター「ヌウンッ……ハッ!」


《ゴヨウ・プレデター》
シンクロ・効果モンスター
星6/地属性/戦士族/攻2400/守1200
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
「ゴヨウ・プレデター」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時に発動できる。
そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターがプレイヤーに与える戦闘ダメージは半分になる。

メリッサ「出ました! セキュリティに属する者のみが持つことを許されるゴヨウモンスターです!」

強盗「くそっ……だが、そいつの攻撃力は2400! 対して俺のジュラック・ギガノトの攻撃力は2500!」

強盗「たとえそいつの効果でグアイバが捕獲されようと、返しのターンで何とかなる!」

DC573「そいつはどうかな?」

強盗「……はっ?」

DC573「このターンにお前が敗北することは確定事項だ」

強盗「手札は使い切った! これ以上何ができる!?」

DC573「……もう一度言わせる気か?」

強盗「何を……まさか!」

DC573「俺は墓地より罠発動! スキル・サクセサー!」


《スキル・サクセサー》
通常罠
自分フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターの攻撃力はエンドフェイズ時まで400ポイントアップする。
また、墓地のこのカードをゲームから除外し、
自分フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。
選択した自分のモンスターの攻撃力はエンドフェイズ時まで800ポイントアップする。
この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できず、
自分のターンにのみ発動できる。


DC573「ゴヨウ・プレデターの攻撃力を800ポイントアップする!」

ゴヨウ・プレデター ATK 2400→3200

メリッサ「ぼ、墓地から罠!? インチキじゃないの!」

強盗「が、ガリムの効果で捨ててやがったのか!」

DC573「そういうことだ……バトル!」

強盗「ひっ……!」

メリッサ「場のジュラック・グアイバの攻撃力は2100……ゴヨウ・プレデターとの差は1100……強盗犯のライフは残り1000……ということは!」

DC573「神妙にしろ! ゴヨウ・プレデターでジュラック・グアイバを攻撃!」

ゴヨウ・プレデター「ハアッ!」バシュッ!

ジュラック・グアイバ「ガアアッ!」ドンッ!

強盗「ぐあああああ!!」LP1000→0 ピー!!

今夜はここまで。
デュエルの書き方が他のスレに影響されてるのは許してほしいです。

メリッサ「セキュリティの花形デュエルチェイサー! 見事強盗犯を破りました!」

強盗「く、くそーっ! トップスの犬に負けるなんて!」プシュゥゥ…

DC573「ふん……」



ロジェ「終わりましたね。付近のセキュリティを向かわせてください」

オペレーター「はい……長官は彼が勝つとわかっていらしたのですね」

ロジェ「ええ、彼は私が信用するに値する、数少ないデュエリストの一人ですから」


――――――


強盗「絶対に復讐しにやってくるからな! 覚えとけ犬野郎!」

DC573「はいはい、忘れるまでは覚えとくぜ」

強盗「くそったれ!」

セキュリティ隊員「後のことは我々にお任せください」

DC573「頼むよ」

セキュリティ隊員「見事なデュエルでした。さすがはデュエルチェイサー」

DC573「ははっ、そう言ってもらえると嬉しいよ」

セキュリティ隊員「それでは……お疲れ様でした」

DC573「おう、護送よろしく」

ロジェ『デュエルチェイサー573、ご苦労様です』

DC573「どうも」

ロジェ『またしても連続検挙記録更新ですね』

DC573「そうみたいです」

ロジェ『……他人事のような口振りですね』

DC573「俺にとって、記録自体はどうでもいいことですから」

ロジェ『あなたに連続検挙数で負けていて、対抗意識を燃やしている227に聞かせてあげたいものです』

DC573「それはさすがに悪趣味でしょう」

ロジェ『くくくっ……これから私の元へ来てください』

DC573「どのような用件か伺っても?」

ロジェ『あなたにチェスの相手をしてもらおうかと』

DC573「……」

ロジェ『冗談ですよ……とりあえず来てください』

DC573「了解しました」

セキュリティ本部


DC573「デュエルチェイサー573、ただいま戻りました」ビシッ

ロジェ「待っていましたよ。そこに座ってください」

DC573「……チェスボード?」

ロジェ「せっかくですし、チェスでもしながら話しましょう」

DC573「……冗談じゃなかったんですか?」

ロジェ「チェスが主目的ではないという意味で言っただけです」

DC573「セキュリティの長官が仕事中にチェスなんてしてていいんですかね?」

ロジェ「優秀な部下たちに支えられていますから問題ありません」

DC573「はあ……お相手しましょう」

ロジェ「そう来なくてはね……それでは、始めましょう」

――――――


ロジェ「今回の連続検挙記録更新に伴い、あなたに何か褒賞を、と思いましてね」トンッ

DC573「褒賞……ですか」トンッ

ロジェ「どんなレアカードでも差し上げますよ」

DC573「カードは今持ってる分で足りてるので、寄付の額を上げてください」

ロジェ「くくくっ……」

DC573「?」

ロジェ「失礼……そう言うと思ってましたよ。できる限り、希望に応えましょう」トンッ

DC573「ありがとうございます」トンッ

ロジェ「やはりあなたをデュエルチェイサーに抜擢したのは正解でしたよ」

DC573「光栄です」

ロジェ「あなたは本当に強い……セキュリティ全体でもトップクラスでしょう」

DC573「買い被りすぎですよ。俺はそんなに大したデュエリストじゃないです」

ロジェ「謙遜しますね……デュエルチェイサーとなって以来、あなたはただの一度も負けていない」トンッ

DC573「普通に同僚とのデュエルで負けたりしますよ?」トンッ

ロジェ「ああ、言葉が足りませんでしたね……あなたは負けてはならないデュエルでただの一度も負けていない」

DC573「そうせざるを得ないようにしたのは長官ですよ?」

ロジェ「一度でもデュエルでの拘束に失敗してはならない……私の出した条件ですが、ここまでの働きをしてくれるとは正直思っていませんでした」トンッ

DC573「デュエルでの拘束に失敗できないのは、他のデュエルチェイサーもいっしょですけどね。コモンズに落とされることもありますし」トンッ

ロジェ「あなた以外はセキュリティの威信を低下させることがない限り、そこまで大きなペナルティはありませんから……それに、あなたの背負うリスクは彼らのそれよりもずっと重い」

DC573「負けてはいけないなら負けないだけです」

ロジェ「強者の言葉ですね。あなたは本当におもしろい」トンッ

DC573「……デュエルチェイサーになる前なら、負けてはいけなかったデュエルで負けたことはあります」トンッ

ロジェ「よくわかっています。あのデュエルで私はあなたに目を付けたのですから」トンッ

DC573「……」トンッ

ロジェ「これでチェックメイトですね」トンッ

DC573「やはり勝てませんか」

ロジェ「あなたは筋は良いのですが、経験が足りませんね。経験を積めば、私に比肩しうるかもしれませんよ」

DC573「強者の言葉ですね」

ロジェ「おやおや、これは参った」

いずれやるであろうデュエルのシミュレーションをしていたら、肝心の展開を考えるのが遅くなってしまった。
本遍に沿ってはいきますが、自然な流れでデッキに投入したいカードがあるので、そのエピソードをはさみます。
今夜はとりあえずここまでで。

ロジェ「それでは、今日はこの後A地区にて、護衛任務をお願いします」

DC573「了解しました……それと」

ロジェ「何でしょう?」

DC573「明日は休暇をいただいてもよろしいでしょうか?」

ロジェ「ええ、構いませんよ。あそこに行くつもりですね」

DC573「……はい」

ロジェ「明後日からは、また忙しなく働いてもらいますよ」

DC573「ははっ、了解しました。それでは、失礼します」

ロジェ「ええ」

夜  セキュリティ宿舎


DC573「ふぅ~、疲れた疲れた」

管理人「おっ、デュエルチェイサーの兄ちゃん! 今日のデュエル観てたよ!」

DC573「いかがでしたか? なかなか良いデュエルができたと自分では思っていますが」

管理人「すごかったよぉ~。場ががら空きでもう駄目だと思ったら、墓地からモンスター効果……そこからの巻き返し……痺れたぜぇ」

DC573「お褒めに預かり、光栄です」

管理人「やっぱりあんたすげえな……連続検挙記録も更新だろ?」

DC573「そうですね」

管理人「これからもシティの安全のために頑張ってくれよ!」

DC573「はい、お任せください」

DC573(……シティの安全のため、か)

DC573(セキュリティが守っているのはトップスの安全……コモンズの安全は対象に含まれない)

管理人「どうした? ボーっとして?」

DC573「……ああ、すいません。少し考え事を」

管理人「疲れてるんだろう。ゆっくり休みな」

DC573「そうさせていただきます」

DC573(さて、寝る前にデッキの調整をするとしよう)

DC573(俺のデッキは、デュエルチェイサーに支給される特殊追跡デッキに幾ばくかのアレンジを加えたもの……)

DC573(モンスターは、戦士族と悪魔族の比率が高い)

DC573(……悪魔族をちょっと増やしてみるか)スッ

DC573(主力シンクロモンスターはゴヨウモンスター)

DC573(う~ん……問題はないけど……やっぱりトリシューラとか欲しいな)

DC573(長官に頼んでおくべきだった……とは思わんけど)

DC573(実際にこのデッキでやってこれているわけだし、まあいいか)

DC573(……こんなところだな。もう寝よう)

DC573(明日はガキどもにお菓子やら何やら持ってってやらないとな)

――――――
 
翌日  孤児院


DC573「ただいま」ガチャ

先生「あらっ、コナミくん! お帰りなさい!」

「コナミ兄ちゃん!?」

「あーっ、ホントだ!」

DC573「お前らにお菓子やカードを持ってきてやったぞ。感謝しろよ」

「わーっ! ありがとう!」

「さっすがコナミ兄ちゃん!」

DC573「お菓子もカードもちゃんと分け合うんだぞ?」

「「「「は~い!」」」」

先生「ありがとうコナミくん」

DC573「どういたしまして」

――

先生「それで、デュエルチェイサーの仕事の方はどう?」

DC573「問題なくこなしていますよ。昨日も強盗犯をチェイスしたんですが、見事逮捕してやりました」

先生「ふふっ、さすがね」

DC573「ところで、何か困ったことはありませんか?」

先生「えっ?」

DC573「お金が足りなかったりとか……言ってくれれば、俺の方で何とかしますから」

先生「そうね……最近ユーゴくんとリンちゃんが帰ってこないのが心配ね」

DC573「ユーゴだけならともかくリンが……それは心配ですね」

先生「ユーゴくんも心配です!」

DC573「冗談ですよ冗談。俺の方でも探してみます」

先生「ありがとう。お願いするわ」

DC573「あいつらが待ち望んでいたフレンドシップカップも近いってのに、何してるんだか」

先生「なつかしいわね……三年前にあなたも参加した大会」

DC573「結局、途中で敗退しましたけどね」

先生「あの後、姿を見せなくなったから心配したのよ? そしたらいつの間にかデュエルチェイサーになってて……」

DC573「いろいろあったんですよ」

「コナミ兄ちゃん! デュエルしよー!」

DC573「ああ、いいぜ。デュエルチェイサーの力を見せてやる!」

先生「……コナミくん、本当にありがとうね」

DC573「どうしたんですいきなり?」

先生「寄付のことよ」

DC573「それなら気にしないでください。ここは俺が育った場所です。恩返しするのは当然でしょう」

先生「ねえ、コナミくん」

DC573「はい」

先生「デュエルチェイサーというのは、検挙に失敗したら大きな罰を受けると聞いたことがあるわ……大丈夫なの?」

DC573「それなら大丈夫ですよ。長官にもセキュリティの威信を低下させない限りはそういうことはないと言われています」スッ

DC573「それに、罰といってもコモンズに落とされるだけです。俺には関係ないことでしょう」

先生「……その癖、変わらないわね」

DC573「癖?」

先生「あなたは隠し事をするときに、左手を首の後ろに当てるでしょ?」

DC573「あ~……またやっちゃったか」

先生「……この孤児院のことなら大丈夫だから」

DC573「……」

「コナミ兄ちゃん早くー!」

DC573「悪い悪い、今行く!」

先生「何よりも自分を大切にしなさい」

DC573「……はい」

先生:62話参照

――

DC573「はーっはっはっは! 俺はゴヨウ・チェイサーでニードルバンカーに攻撃!」


《ゴヨウ・チェイサー》
シンクロ・効果モンスター
星5/地属性/戦士族/攻1900/守1000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
(1):このカードの攻撃力は、このカード以外の
フィールドの戦士族・地属性のSモンスターの数×300アップする。
(2):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時に発動できる。
そのモンスターの攻撃力を半分にして自分フィールドに特殊召喚する。


《ニードルバンカー》
効果モンスター
星5/闇属性/機械族/攻1700/守1700
このカードが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、
破壊したモンスターのレベル×500ポイントダメージを相手ライフに与える。


ゴヨウ・チェイサー「ゴヨウダッ!」ビシュッ

ニードルバンカー「キシャアア!」バリーン

DC573「この瞬間、ゴヨウ・チェイサーの効果発動! ニードルバンカーを攻撃力を半分にした状態で俺の場に特殊召喚する!」

DC573「来い、ニードルバンカー!」

ニードルバンカー「シャアア!」

「あーっ! 返せよ俺のモンスター!」

DC573「これが権力ってやつだ!」

「インチキだー!」

DC573「デュエル格言、その25!」

DC573「インチキ効果にいちいち驚くなかれ!」

DC573「ニードルバンカーでダイレクトアタック!」

ニードルバンカー「シャア!」ズバッ

「くぅっ!」LP2500→1650

DC573「さらにメインフェイズに発動したアサルト・アーマーの効果! ゴヨウ・チェイサーはもう一度攻撃が可能となる!」

「そ、そんなっ!?」

DC573「行け! ゴヨウ・チェイサー!」

ゴヨウ・チェイサー「ゴヨウダアア!!」ビシュッ

「う、うわあああっ!!」LP1650→0 ピー!

「コナミ兄ちゃんが勝ったー!」

「やっぱつえー!」

DC573「良いデュエルだったぞ」

「くっそー! 次は負けないからな!」

DC573「ああ、楽しみにしてるぜ」

「うん!」

先生「ふふふ」

――

先生「そういえば、最近変な噂を聞いたの」

DC573「変な噂?」

先生「ええ……呪われたカードの話」

DC573「の、呪われたって……そんなオカルトな」

先生「すごいレアカードだけど、そのカードをデッキに入れたままデュエルすると、絶対に負けてしまうという話よ」

DC573「それはたまったもんじゃないですね」

先生「ついでに、所持者のところに、そのモンスターが化けて出るって話もあるのよ」

DC573「モンスターカードなのか……オカルトここに極まれり、ですね」

先生「まあ、あくまで噂なんだけど」

DC573「呪われたカードか。ちょっと拝んでみたいもんだ」

先生「好奇心旺盛ね……猫をも殺すというから気をつけてね」

DC573「ははは、覚えておきます」

――

DC573「それじゃあ今日はこのくらいで」

先生「ええ、子供たちと遊んでくれて本当にありがとう」

DC573「はい……ユーゴたちのことも任せてください」

先生「お願いね」

「えー!? もう帰っちゃうのー?」

「今度来るときもお菓子とカード忘れないでねー!」

DC573「わかってるよ。またな、お前ら!」

「「「「ばいば~い!!」」」」

先生「体調には気をつけるのよ」

DC573「はい……先生もお元気で」



DC573(ユーゴにリン……どこに行ったんだ?)

DC573(まさか逢引……)

DC573(いや、それはないか。ユーゴのやつヘタレだし)

DC573(とりあえずあいつらの行きそうなところを当たってみるか)

E地区 カードショップ


DC573「おっちゃん、いるかー?」

店長「おおっ、コナミじゃねえか! ちょうどいいところに!」

DC573「なんかあったのか?」

店長「これを見てくれ」

DC573「これは……幽鬼うさぎじゃないか! なんでそんなレアカードがここに?」

店長「それがよ……さっき、いきなりここに駆け込んできたやつに、金はいいからこのカードを引き取ってくれって言われてな……」

DC573「こんなレアカードをただで?」

店長「ああ、げっそりした顔でな……変な話だろ?」

DC573「これ以上ないくらいにな」

店長「なんか不気味でな。よかったら、お前引き取ってくれねえか?」

DC573(……そういえば、さっきの話……いや、まさかな)

DC573「いくらで?」

店長「そうだな、こんくらいでどうだ」ユビタテ

DC573「破格だな」

店長「かまわねえよ。で、どうする?」

DC573「サイキック族はあまり好かんが……こいつは強力な効果を持ってるからな。引き取らせてもらう」

店長「よっしゃ、交渉成立だ」

DC573「本当にいいのか?」

店長「デュエルチェイサー様に使っていただけるなら光栄だ」

DC573「よしてくれよ……」

店長「コナミだから573……セキュリティの長官もなかなか良いセンスしてるよなぁ」

DC573「おふざけが過ぎるよ、まったく……」

DC573「ああ、そうだ。ユーゴとリンは最近この店に来てないか?」

店長「ん? あの二人ならしばらく見てないが……あいつら、どうかしたのか?」

DC573「行方不明でな……じゃあ、もう行くよ」

店長「来たばっかじゃねえか」

DC573「ユーゴとリンを探しに行きたいんだ」

店長「しょうがねえな……また来いよ! 良いカード仕入れておくぜ!」

DC573「サンキュー、おっちゃん!」



DC573(あいつらが行きそうな場所はだいたい行ってみたが、これといって手掛かりなしか……)

DC573(まさか、収容所送りにされた、なんてことは)

DC573(……ないとは言えないな……久々の顔出しついでに確認してみるか)

収容所


DC573「……ここには、あまり良い思い出はないな」

看守「そこのお前、ここに何をしに来た?」

DC573「ちょっとここに確認したいことがあって」

看守「……何か身分を証明するものは?」

DC573「これで」

看守「……治安維持局、デュエルチェイサーNo.573……し、失礼しました!」

DC573「そうかしこまらなくていいから」

看守「しかし、デュエルチェイサーの方がわざわざここにいらっしゃるとは……」

DC573「俺も半年前くらいまではここにいたんだよ。ちょっと特殊な立場だったけど」

看守「は、はあ……私は最近ここに来たもので……」

DC573「とりあえず、署長のところまで案内してもらえるかな」

看守「かしこまりました」

看守「この部屋に署長はおられます」

DC573「ありがとう。後は俺だけでいいから」

看守「はっ!」ビシッ

DC573「だから固いって……さて」

DC573「失礼します」ガチャ

署長「んっ? お前は……コナミ!」

DC573「お久しぶりです署長」

署長「本当に久しぶりだな。本部に移ってから一度も来なかったから、ほとんど半年ぶりだぞ」

DC573「俺にとって、ここはあまり良い場所じゃありませんから来ませんでした」

署長「私とて好きなわけではないがな……今日は何の用だ?」

DC573「最近ここにユーゴとリンってやつらが入所しませんでしたか?」

署長「ユーゴ? リン? ちょっと待て」ゴソゴソッ

署長「ほれっ」スッ

DC573「これは……?」

署長「最近入所した者のリストだ」

DC573「自分で探せってことですか」

署長「当たり前だろう」

DC573「了解ですっと……ふむ」ペラッ



DC573(あの二人は捕まったわけではなさそうだな)

DC573「ありがとうございました」スッ

署長「おう……お前、この後どうするんだ?」

DC573「知り合いに会ってから帰ろうと思います」

署長「あまりうろちょろするなよ?」

DC573「肝に銘じておきますよ」

――

「お、おい! あいつ、コナミじゃねえか!」

「ああ、間違いねえ……またここに配属されんのか?」

「あいつ、有名なの?」

「半年前まで、ここの看守をやってたやつでな……囚人相手に100連勝を達成したとか」

「何だよそれ……」

「徳松さんも負けたらしいぞ」

「嘘だろ……というか、徳松さん無敗って言ってなかったか?」

「認めたくなかっただけだろ」

コナミ「なんか騒がしいな」

看守「あなたのせいみたいですね」



DC573「そろそろ帰るわ」

看守「はい! お疲れ様です!」ビシッ

ストーリーの辻褄合わせに573には強くなってもらった。
キャラがぶれつつあるのは反省している。
とりあえずここまでで。


だがサラッと徳松さんsageでかな-C

>>65
エンジョイ長次郎なら……

すいません。>>63がむしろ以前の会話と矛盾しかねないので、変更させていただきます。

――

「久しぶりじゃねえか! コナミ!」

DC573「お前も元気そうだな」

「おっと、今はデュエルチェイサー573様か」

DC573「その言い方は鼻につくからやめろ」

「すまんすまん……昨日のデュエル観たぜ」

DC573「そうか。どうだった?」

「俺なら最初のターンで決めてたかな」

DC573「はっ……口だけは立派だな」

「けっ……久々にデュエルするか?」

DC573「そろそろ帰るし、今日は遠慮しておこう……でいうか仕事しろよ看守」

「うるせー、暇なんだよ」



DC573「さて、帰るか」

看守「お疲れ様です!」

今度こそここまでで。

もしかしてチーム満足の人か?

夜 セキュリティ宿舎


DC573(いろんなとこ駆け回ったから疲れちまったな。休暇だってのにおかしなもんだ)

DC573「まったく……リンはいいとして、ユーゴのやつにはお仕置きだな」

DC573(明日からはまた忙しくなるし、さっさと寝るか)バサッ

DC573「……」

DC573「……?」

DC573(気のせいか……? 何やら視線を感じる)

DC573「まさかな」スッ

幽鬼うさぎ「……」ジー

DC573「うおっ!?」

幽鬼うさぎ「……」ジー

DC573「……」

幽鬼うさぎ「……」ジー

DC573「ゆ、幽鬼うさぎのコスプレか。よく似合ってるぞ」

幽鬼うさぎ「……?」

DC573「君はいつの間にここへ入ってきたのかな?」

幽鬼うさぎ「……あなたといっしょに」

DC573「ははっ、それはびっくりだ。ちなみに不法侵入だぞ?」

幽鬼うさぎ「……?」キョトン

DC573「ところで、君の周りを飛んでいる透明なやつは何かな?」

幽鬼うさぎ「……友達」

DC573「……君の名前を聞いてもいいかな?」

幽鬼うさぎ「……幽鬼うさぎ」

DC573「嘘だろオイ」

幽鬼うさぎ「……嘘じゃない」

DC573「ちょっといいか?」スッ

幽鬼うさぎ「……」スー

DC573(すり抜けた……ソリッドビジョン……はしゃべらないか)

DC573(認めたくはないが……今日聞いた話とこの状況から考えると、こいつは……)

幽鬼うさぎ「……」

DC573(本物の幽鬼うさぎだ)

>>74
遊戯王(それもコナミメイン)SSははじめてなので違いますね。
あのSSは私も大好きですが。

翌朝 


DC573「……」ズーン

同僚「お、おい……大丈夫か?」

DC573「ああ……いや、頭がおかしくなってる可能性はあるな……」

同僚「……駄目なようだな」

幽鬼うさぎ「……眠そう」

DC573(どうやらこいつは俺以外には見えないし、こいつの声も俺以外には聞こえないらしい)

DC573「お前のおかげでな」

同僚「はあっ? 何言ってんだ?」

DC573「いや、お前じゃなくて」

同僚「……良い医者知ってるから、紹介するか?」

DC573「結構だ……それより、仕事に向かう前に一度俺とデュエルしてくれないか?」

同僚「それはいいが、体調悪いんだったら無理するなよ?」

DC573「忠告痛み入るよ」

あまり進んでませんが、今夜はここまでにしておこうと思います。
アイドルカードが欲しかったのと、後のデュエルに必要になるから、幽鬼うさぎを選びました。

セキュリティ宿舎 デュエルスペース


DC573(昨夜確認してみたところ、幽鬼うさぎが例の噂になってるカードの正体であることは間違いなさそうだ)

DC573(すでにデッキには投入してある)

DC573(となると、このデュエル……俺は勝てないことになるが……さて)

同僚「時間もねえし、さっさと終わらせるぞ!」

DC573「ああ……行くぞ」

DC573・同僚「「デュエル!」」

DC573(俺の手札は……モンスターのみだと!? それも絶妙に動きにくい!)

同僚「先行はもらう! 俺は切り込み隊長を召喚!」

切り込み隊長「ハアッ!」


《切り込み隊長》
効果モンスター
星3/地属性/戦士族/攻1200/守 400
(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。
手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
相手は他の戦士族モンスターを攻撃対象に選択できない。

同僚「このカードの召喚に成功した時、手札からレベル4以下のモンスターを特殊召喚することができる!」

同僚「来い、ジュッテ・ナイト!」

ジュッテ・ナイト「テヤッ!」


《ジュッテ・ナイト》
チューナー(効果モンスター)
星2/地属性/戦士族/攻 700/守 900
1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に発動できる。
相手フィールド上に表側攻撃表示で存在するモンスター1体を選択して表側守備表示にする。


同僚「さっそく行くぜぇ! 俺はレベル2のジュッテ・ナイトにレベル3の切り込み隊長をチューニング!」

DC573「ちっ、いきなり来るか!」

同僚「地獄の果てまで追い詰めよ! 見よ! 清廉なる魂!」

同僚「シンクロ召喚! 出でよ、ゴヨウ・チェイサー!」

ゴヨウ・チェイサー「ゴヨウダッ!」


《ゴヨウ・チェイサー》 †
シンクロ・効果モンスター
星5/地属性/戦士族/攻1900/守1000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
(1):このカードの攻撃翌力は、このカード以外の
フィールドの戦士族・地属性のSモンスターの数×300アップする。
(2):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時に発動できる。
そのモンスターの攻撃翌力を半分にして自分フィールドに特殊召喚する。

同僚「俺はカードを一枚セットして、ターンエンド!」

DC573(展開を補助するカードさえ来れば……)

DC573「俺のターン! ドロー!」シャッ

<幽鬼うさぎ

DC573「……」

幽鬼うさぎ「……」

DC573「まだだ、まだ何とかなる」

幽鬼うさぎ「……ごめんなさい」

DC573「俺はモンスターをセットして、ターンエンド」

同僚「お前らしくねえな……俺のターン!」シュッ

同僚「おっ、良いカードを引いた」

同僚「俺は抹殺の使徒を発動!」


《抹殺の使徒》
通常魔法
フィールド上に裏側表示で存在するモンスター1体を選択して破壊し、ゲームから除外する。
それがリバース効果モンスターだった場合、お互いのデッキを確認し、
同名カードを全てゲームから除外する。

DC573「なっ……!?」

同僚「セットモンスターを除外だぁ!」

ネクロ・ガードナー「グオオ……!」


《ネクロ・ガードナー》
効果モンスター
星3/闇属性/戦士族/攻 600/守1300
(1):相手ターンに墓地のこのカードを除外して発動できる。
このターン、相手モンスターの攻撃を1度だけ無効にする。


DC573「ネクロ・ガードナーが!」

同僚「これでお前の場はがら空き! 畳み掛けるぜ!」

同僚「俺は伏せておいたリビングデッドの呼び声を発動!」


《リビングデッドの呼び声》
永続罠
(1):自分の墓地のモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。
そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚する。
このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。
そのモンスターが破壊された時にこのカードは破壊される。

DC573(幽鬼うさぎは使えない……まずいな)

同僚「甦れ! ジュッテ・ナイト!」

ジュッテ・ナイト「ハッ!」

DC573「チューナーモンスターを復活か……」

同僚「さらに俺はサムライソード・バロンを召喚!」

サムライソード・バロン「ヌンッ!」


《サムライソード・バロン》
効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1600/守1200
1ターンに1度、相手フィールド上に守備表示で存在する
モンスター1体を選択して発動する事ができる。
選択したモンスターを表側攻撃表示にする。


同僚「レベル2のジュッテ・ナイトにレベル4サムライソード・バロンをチューニング!」

同僚「出でよ! 切り捨て御免の狩人!」 

同僚「シンクロ召喚! ゴヨウ・プレデター!」

ゴヨウ・プレデター「ヌウン……ゴヨウダ!」


《ゴヨウ・プレデター》
シンクロ・効果モンスター
星6/地属性/戦士族/攻2400/守1200
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
「ゴヨウ・プレデター」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時に発動できる。
そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターがプレイヤーに与える戦闘ダメージは半分になる。

同僚「ゴヨウ・プレデターが場にいることで、ゴヨウ・チェイサーの攻撃翌力は300ポイントアップする!」

ゴヨウ・チェイサー  ATK 1900→2200

DC573「マジかよ……」

同僚「バトル! ゴヨウ・チェイサーでダイレクトアタック!」

ゴヨウ・チェイサー「フンッ!」ビシュッ

DC573「がっ……!?」LP4000→1800

同僚「次の一撃で終わり……いや、お前なら何とかするか」

DC573「……」

同僚「ゴヨウ・プレデターでダイレクトアタック!」

ゴヨウ・プレデター「ハアッ!」ビシュッ

DC573「ぐっ……!」LP1800→0

デュエル内容のミスが本当に怖い。
何かおかしな点があれば、注意していただけると幸甚です。

同僚「えっ、何もないのかよ?」

DC573「……手札はこんな感じだ」スッ

同僚「うおっ、見事に事故ってんな……てか、幽鬼うさぎ!?」

DC573「昨日いろいろあって手に入れた」

同僚「なんてうらやましいやつ」

DC573「欲しけりゃやろうか?」

同僚「えっ、いいのかよ!?」

幽鬼うさぎ「……」シュン

DC573(めっちゃ悲しそうにしてる……)

DC573「あ~、すまん。冗談だ」

同僚「ちぇっ、なんだよ……まあ、そりゃ冗談に決まってらあな」

DC573「しかし、今のデュエル……手も足も出なかった」

同僚「その手札じゃなあ……やっぱり調子悪いみたいだな」

幽鬼うさぎ「……やっぱり私のせいで……」

DC573(そんなことがあり得るのか……? いや、もう何戦かしてみないと)

DC573「今日の夜、時間あったら、就寝まで俺とのデュエルに付き合ってくれないか?」

同僚「う~ん……別にいいけど、なんでそんなことを?」

DC573「ちょっとした特訓ってところだ」

DC573(本当は実験と言った方が正しいけど)

同僚「特訓ねぇ……まあ、理由は何でもいいか」

DC573「頼むよ」

同僚「あとで何か奢れよ……おっと、ゆっくりしてられねぇ。さっさと仕事しに行くぞ」

DC573「そうだな。遅刻はさすがにまずい」

同僚「今日はデュエルしないですむよう気をつけた方がいいかもな」

DC573「それはデュエルチェイサーとしてどうなのかね……?」



DC573「仕事中はデッキから外させてもらうぞ?」ボソッ

幽鬼うさぎ「……うん」

――――――

夜 セキュリティ宿舎 DC573自室


DC573(同僚と何回かデュエルしてみた結果……幽鬼うさぎ投入時は全敗、デッキから外した後は全勝)

DC573「認めざるを得ないな」

幽鬼うさぎ「……」

DC573「お前をデッキに入れると、デュエルに勝てなくなってしまうんだな?」

幽鬼うさぎ「……うん……昨日も話した通り」

DC573「どうしてこんなことになるんだ?」

幽鬼うさぎ「……私がそういう存在だから……不幸を呼ぶ精霊だから」

DC573「不幸を呼ぶ、精霊?」

幽鬼うさぎ「……そう」

DC573「なるほど……デュエルに敗北することは確かに不幸だ」

DC573「というか、精霊ってマジかよ」

幽鬼うさぎ「……マジ」

DC573「ここまでくると、もう何言われても信じられそうだわ」

幽鬼うさぎ「……私は勝利を知らない」

DC573「そういうことになるよな」

幽鬼うさぎ「……私はいつも焦がれてる……私が活躍して……主人に勝利をもたらす日を」

幽鬼うさぎ「……でも……私は必要のないときに手札に来て……本当に必要なときには手札にいない」

幽鬼うさぎ「……そんなことばかりで私はデッキから外される」

DC573「……」

幽鬼うさぎ「……また使ってほしいとお願いしても……化け物扱いされて……捨てられる」

幽鬼うさぎ「……いろんな人に拾われて捨てられて……あのカードショップに行き着いた」

DC573「そうして今、俺のところにいるってわけだ」

幽鬼うさぎ「……あのカードショップであなたを見たとき……この人なら……と思った」

DC573「どういうことだよ?」

幽鬼うさぎ「……この人なら……私に勝利を教えてくれると思った」

DC573「その根拠は?」

幽鬼うさぎ「……あなたのカードたちが……あなたが主人であることを誇りにしていたから」

DC573「そんなことわかるのか?」

幽鬼うさぎ「……うん」

DC573(このカードたちが、ねぇ。悪い気はしないが)

幽鬼うさぎ「……でも駄目だった」

DC573「……」

幽鬼うさぎ「……あなたでも……私の不幸を打ち破ることはできない」

幽鬼うさぎ「……あなたが駄目なら……多分もう誰が主人でも駄目」

幽鬼うさぎ「……もう勝利は望まないことにする……不幸を呼ぶ精霊が勝利を望んじゃいけなかったということ」

DC573「……何だよそれ」

DC573(なんて顔して言いやがるんだ。諦めきれてないのが丸分かりだぞ)

幽鬼うさぎ「……使ってくれとは言わないから……せめてもう捨てられたくない……お願いだから捨てないでほしい」

DC573「おい、さっきから聞いてりゃなあ……何なんだお前は」

幽鬼うさぎ「……ごめんなさい」

DC573「謝るな……お前みたいなレアカードを捨てるわけがないだろう」

幽鬼うさぎ「……!」

DC573「だが、俺はお前が気に食わん」

幽鬼うさぎ「……えっ?」

DC573「なんだ、世界で自分が一番不幸みたいな顔しやがって……これからここに居座るってのに、そんな顔されてちゃかなわん」

DC573「俺がお前に勝利を教えてやる。必ずな」

幽鬼うさぎ「……無理」

DC573「俺の検挙率は100パーセントだ」

幽鬼うさぎ「……すごい」

DC573「俺は……今の俺は、負けられない戦いには絶対に負けない男だ。お前の呼ぶ不幸程度でどうにかなるもんじゃない」

幽鬼うさぎ「……本当に?」

DC573「俺を信じろ」

幽鬼うさぎ「……私に勝利を教えてくれる?」

DC573「絶対にだ」

幽鬼うさぎ「……ありがとう」グスッ

DC573「わかったら辛気臭い顔するんじゃない。気が滅入る」

幽鬼うさぎ「……うん」

今書いてるエピソードも超展開ではあるけど、キモイルカという先例に比べると大したことないってのが怖い。

――

DC573「……」

幽鬼うさぎ「……」ジー

DC573「……」

幽鬼うさぎ「……」ジー

DC573「……おい、幽鬼うさぎ」

幽鬼うさぎ「……何?」

DC573「じっと見つめられると、気になって眠れないんだが」

幽鬼うさぎ「……気にしないで」

DC573「だから気になるんだって」

幽鬼うさぎ「……あなたが寝たら私も寝る」

DC573「俺が眠れないんだっての……はあ」

幽鬼うさぎ「……」ジー

――

翌朝


DC573「おはようございます長官」

長官『おはようございます。こんな朝早くから何の連絡ですか?』

DC573「手短に言いますと、次のチェイスは、できる限り俺に優先してやらせていただきたいんです」

長官『ほう……理由を聞いても?』

DC573「……なんとなく、むしゃくしゃしてまして」

長官『あなたは誤魔化すのが下手ですね』

DC573「……お願いします」

長官『構いませんよ。優秀な駒がやる気になってくれるなら、願ったり叶ったりです』

DC573「ははっ、駒ですか」

長官『くくっ、気に障りましたか?』

DC573「いえ、実に長官らしいなと思っただけです」

>>104
長官→ロジェで

――

夕方


ロジェ『デュエルチェイサー573、直ちに高速6号線へ向かってください……さっそくあなたの希望通りになりましたね』

DC573「了解……今回のやつは何をしたんですか?」

ロジェ『トップス専用地への不法侵入。どうやら窃盗目的だったようです』

DC573「なるほど、直ちに向かいます」

ロジェ『やる気に満ちているのは結構ですが、負けたらどうなるかだけは忘れないようにしてください』

DC573「わかってますよ……俺も覚悟決めて志願してますから」

ロジェ『……おかしな人ですね』

DC573「よく言われます」



幽鬼うさぎ「……」

DC573「行くぞ、幽鬼うさぎ。今日でお前の不幸を断ち切ってやる」

幽鬼うさぎ「……うん」

高速6号線


DC573「前方のDホイール! 止まりやがれ!」

逃亡犯「ああん? 止まれって言われて止まる馬鹿がいるかよ!」

DC573「そりゃ正論だ……なら、デュエルで拘束するまで!」

逃亡犯「デュエルで拘束……俺相手にか?」

DC573「自信ありげだな」

逃亡犯「俺はかつて、プロデュエリストに勝利したことがあるほどの腕前だぜ?」

DC573「ふん、そんなことはどうでもいい」

逃亡犯「口の減らないやつだ……返り討ちにしてやるよ!」

バババババババッ

メリッサ「はーい、こんばんはー! お馴染み、トップシティTVのトップリポーター、メリッサ・クレールでーす!」

メリッサ「今夜も熱いデュエルを生中継でシティの皆様にお届けいたします!」

DC573「もう来たか……野次馬め」

DC573「強制執行を開始する。フィールド魔法、スピード・ワールドネオ、セットオン!」

《デュエルモードオンオートパイロットスタンバイ》

『デュエルが開始されます。ルート上の一般車両はただちに退避してください』

セキュリティ本部


オペレーター「スピード・ワールドネオ展開完了。逃走中のDホイールとのリンクを確認」

オペレーター「デュエルチェイサー573、デュエル開始します」

ロジェ「今回のルートは?」

オペレーター「STC09ルートです」

ロジェ「わかりました」

ロジェ「さて……」



DC573「このデュエルで、お前に勝利を教えてやる」

逃亡犯「はあっ? 意味わかんねえよ」

DC573「お前には言ってない」

逃亡犯「おかしなやつめ……まあいい、行くぞ!」

DC573「神妙にお縄につきやがれ!」

DC573・逃亡犯「「ライディング・デュエル! アクセラレーション!」」

このデュエル終了後、多分本編に合流できるはずです。
今回のデュエル構成はもう考えてありますが、今夜の投下は厳しそうです。

DC573(さてと、手札は……魔法に偏ってるな。すぐに動ける手札でもない)

逃亡犯「先行はいただく! 俺のターン!」

逃亡犯「ナチュル・マロンを召喚!」

ナチュル・マロン「クリッ!」


《ナチュル・マロン》
効果モンスター
星3/地属性/植物族/攻1200/守 700
このカードが召喚に成功した時、
自分のデッキから「ナチュル」と名のついたモンスター1体を墓地へ送る事ができる。
また、1ターンに1度、自分の墓地に存在する
「ナチュル」と名のついたモンスター2体を選択してデッキに戻し、
自分のデッキからカードを1枚ドローする事ができる。


逃亡犯「このカードの召喚に成功した時、デッキからナチュルモンスターを墓地に送ることができる!」

逃亡犯「俺はナチュル・コスモスビートを墓地に送り……死者蘇生を発動する!」

逃亡犯「甦れ! ナチュル・コスモスビート!」

ナチュル・コスモスビート「ヌ~ン」



《ナチュル・コスモスビート》
チューナー(効果モンスター)
星2/地属性/植物族/攻1000/守 700
相手がモンスターの通常召喚に成功した時、
このカードを手札から特殊召喚できる。


《死者蘇生》
通常魔法(制限カード)
(1):自分または相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。


DC573「この流れは……まずいな」

逃亡犯「さらに永続魔法、コモンメンタルワールド発動!」


《コモンメンタルワールド》
永続魔法
自分がシンクロモンスターのシンクロ召喚に成功する度に、
相手ライフに500ポイントダメージを与える。

逃亡犯「これで準備は整った!」

逃亡犯「へっへっへ……俺はレベル3のナチュル・マロンにレベル2のナチュル・コスモスビートをチューニング!」

逃亡犯「大地を切り裂け! シンクロ召喚! 出でよ、ナチュル・ビースト!」

ナチュル・ビースト「シャアアアア!」


《ナチュル・ビースト》
シンクロ・効果モンスター
星5/地属性/獣族/攻2200/守1700
地属性チューナー+チューナー以外の地属性モンスター1体以上
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
デッキの上からカードを2枚墓地へ送る事で、
魔法カードの発動を無効にし破壊する。


逃亡犯「シンクロ召喚に成功したことで、コモンメンタルワールドの効果が発動する!」

逃亡犯「お前に500のダメージだ!」

DC573「くっ!」LP4000→3500

メリッサ「逃亡犯、シンクロ召喚を行うだけでなく、1ターン目からダメージを与えた! これは見事!」

逃亡犯「けっけっけ……こいつの効果は知ってるかな?」

DC573「……俺は魔法を封じられたというわけだ」

逃亡犯「そういうことだ! ターンエンド!」

DC573「くそっ……俺のターン!」シャッ 手札5→6

メリッサ「さあ、デュエルチェイサー! どうやってナチュル・ビーストを攻略するのかー!?」

DC573(……月の書……駄目だ、これではナチュル・ビーストを突破できない)

DC573「……俺はモンスターをセットして、ターンエンド」

メリッサ「あ、あれっ……もう終わり? 嘘でしょ?」

逃亡犯「くっくっく、魔法を封じられて成す術なしか……俺のターン!」シャッ 手札2→3

逃亡犯「ほう……こいつは良い」

逃亡犯「俺はナチュル・パンプキンを召喚!」

ナチュル・パンプキン「パ~ン」


《ナチュル・パンプキン》
効果モンスター
星4/地属性/植物族/攻1400/守 800
相手フィールド上にモンスターが存在する場合にこのカードが召喚に成功した時、
手札から「ナチュル」と名のついたモンスター1体を特殊召喚する事ができる。


逃亡犯「こいつを相手フィールドにモンスターがいる場合に召喚した時、手札からナチュルモンスターを特殊召喚できる!」

逃亡犯「お前の場にはセットされたモンスターがいる……俺はナチュル・トライアンフを特殊召喚!」

ナチュル・トライアンフ「チュ~」


《ナチュル・トライアンフ》
チューナー(効果モンスター)
星2/地属性/植物族/攻 600/守1500
このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、
相手が魔法・罠カードを発動する度に、
自分フィールド上の「ナチュル」と名のついたモンスターの攻撃力は
エンドフェイズ時まで500ポイントアップする。

DC573「ちっ……」

逃亡犯「このままシンクロ召喚につなげてもいいが……俺はガオドレイクのタテガミを発動!」


《ガオドレイクのタテガミ》
通常魔法
自分フィールド上に表側表示で存在する
「ナチュル」と名のついたモンスター1体を選択して発動する。
選択したモンスターの攻撃力はエンドフェイズ時まで3000になり、
効果は無効化される。


逃亡犯「場のナチュルモンスターを一体選択し、そのモンスターはエンドフェイズまで攻撃力が3000になる!」

メリッサ「こ、攻撃力を3000に!?」

逃亡犯「俺はナチュル・トライアンフを選択!」

ナチュル・トライアンフ ATK 600→3000

逃亡犯「バトルだ! ナチュル・ビーストでセットモンスターに攻撃!」

ナチュル・ビースト「ガアアッ!」ザシュッ

アサルト・ガンドッグ「バウッ!?」バリーン


《アサルト・ガンドッグ》
効果モンスター
星4/地属性/獣族/攻1200/守 800
(1):このカードが戦闘で破壊され墓地へ送られた時に発動できる。
デッキから「アサルト・ガンドッグ」を任意の数だけ特殊召喚する。

DC573「アサルト・ガンドッグが戦闘破壊されたことにより、デッキからアサルト・ガンドッグを任意の数だけ特殊召喚する!」

DC573「2体のアサルト・ガンドッグを守備表示で特殊召喚!」

アサルト・ガンドッグ「「バウッ!」」

逃亡犯「ワンターンキルならずか……ナチュル・トライアンフとナチュル・パンプキンでアサルト・ガンドッグに攻撃!」

ナチュル・トライアンフ「チュー!」ドカッ

ナチュル・パンプキン「パーン!」バシッ

アサルト・ガンドッグ「「キャイン!」」バリーン

逃亡犯「メインフェイズ2……レベル4ナチュル・パンプキンにレベル2ナチュル・トライアンフをチューニング!」

逃亡犯「大地に轟け、龍の咆哮! シンクロ召喚! ナチュル・パルキオン!」

ナチュル・パルキオン「ガルアァ!!」


《ナチュル・パルキオン》
シンクロ・効果モンスター
星6/地属性/ドラゴン族/攻2500/守1800
地属性チューナー+チューナー以外の地属性モンスター1体以上
(1):罠カードが発動した時、
自分の墓地のカード2枚を除外して発動できる。
このカードがフィールドに表側表示で存在する場合、
その発動を無効にし破壊する。

逃亡犯「再びコモンメンタルワールドの効果発動! 500のダメージを受けてもらう!」

DC573「くっ……地味に痛いな」LP3500→3000

逃亡犯「これで、お前の罠も封じた……くくく」

DC573「やってくれるじゃないか……」

メリッサ「なんということでしょう! ナチュル・ビーストとナチュル・パルキオンが揃った今、デュエルチェイサーは魔法も罠も使えなくなってしまったー!」

逃亡犯「ターンエンド! さあ、無様に足掻くが良い!」

DC573(あいつを引ければ……逆転できる!)

DC573「俺のターン!」シャッ 手札5→6

DC573(……駄目か……とりあえず凌げはするが)

DC573「俺はモンスターをセット……ターンエンドだ」

メリッサ「せ、セキュリティの花形といわれるデュエルチェイサーが手も足も出ません! 魔法も罠も封じられてるとはいえ、これはひどい!」



ロジェ「……」

オペレーター「……ちょ、長官」

ロジェ「……自分で申し出ておいて、このまま終わるなんて認めませんよ」



逃亡犯「ははは! もうどうしようもないみたいだな」

DC573「……」

逃亡犯「俺のターン!」シュッ 手札0→1

逃亡犯「ナチュル・フライトフライを召喚!」

ナチュル・フライトフライ「プ~ン」


《ナチュル・フライトフライ》
効果モンスター
星3/地属性/昆虫族/攻 800/守1500
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
相手フィールド上のモンスターの攻撃力・守備力は、
自分フィールド上の「ナチュル」と名のついた
モンスターの数×300ポイントダウンする。
また、1ターンに1度、相手フィールド上の
守備力が0のモンスター1体を選択し、
エンドフェイズ時までコントロールを得る事ができる。


DC573「弱体化効果持ちか……」

逃亡犯「バトル! ナチュル・パルキオンでセットモンスターに攻撃!」

ナチュル・パルキオン「グルアァ!」ドカッ

虹クリボー「クリィッ!」バリーン

逃亡犯「続いて、ナチュル・フライトフライでダイレクトアタック!」

ナチュル・フライトフライ「プーン!」ドン

DC573「……」LP3000→2200

メリッサ「ナチュル・ビーストの攻撃が通れば、デュエルチェイサーのライフは0! このまま何もできずに負けてしまうのかー!?」

逃亡犯「お終いだ! ナチュル・ビーストでダイレクトアタック!」

ナチュル・ビースト「ガアアッ!」

DC573「デュエル格言、その40」

DC573「墓地は第二の手札」

DC573「俺は墓地より虹クリボーの効果発動!」

虹クリボー「クリッ!」


《虹クリボー》
効果モンスター
星1/光属性/悪魔族/攻 100/守 100
「虹クリボー」の以下の効果はそれぞれ1ターンに1度ずつ発動できる。
●相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
このカードを手札から装備カード扱いとしてそのモンスターに装備する。
この効果でこのカードを装備しているモンスターは攻撃できない。
●相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。
このカードを墓地から特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、
フィールド上から離れた場合ゲームから除外される。


DC573「相手モンスターの直接攻撃宣言時、このカードを墓地から特殊召喚できる!」

逃亡犯「しぶといやつめ……ナチュル・ビースト! 虹クリボーを破壊しろ!」

ナチュル・ビースト「ガアッ!」ザシュッ

虹クリボー「クリッ!」バリーン

DC573「墓地から特殊召喚した虹クリボーは、フィールドから離れた場合除外される……サンキュー、虹クリボー」

メリッサ「なんとか凌いだー! だが、状況は依然として逃亡犯有利!」

逃亡犯「1ターン生き延びようと無駄なことよ。どうせお前は魔法も罠も使えないんだからな……ターンエンド」

DC573(この状況……勝つにはあいつを引き当てるしかない……)

DC573(だが……残りのカードの中からあいつを引き当てる確率は微々たるもの……絶望的な状況だ)

DC573(……俺にあいつの不幸を断ち切ることなんてできないのか?)

DC573「……ちっ」

DC573「何を迷っている馬鹿野郎」

逃亡犯「ああ? 迷ってんのはお前の方だろうが」

DC573(あいつに勝利を教えるって誓っただろ)

DC573(俺は……勝つんだ!)

DC573「……聞こえるか? 幽鬼うさぎ」

DC573「俺を信じてろ……俺は絶対に勝つ」

DC573「もうお前に悲しい顔はさせない」

逃亡犯「さっきから何をブツブツと……」



DC573「俺のターン! ドロー!」シャッ! 手札5→6



DC573「……待ってたぞ」

幽鬼うさぎ「……お待たせ……信じてた」

DC573「勝つぞ」

幽鬼うさぎ「……うん」

DC573「俺は月の書を発動!」


《月の書》
速攻魔法(制限カード)
(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを裏側守備表示にする。


DC573「対象はナチュル・ビーストだ」

メリッサ「あ~っと! 自棄になったかー!」

逃亡犯「無駄なことを……ナチュル・ビーストの効果発動!」

逃亡犯「デッキの上からカードを二枚墓地に送り、魔法の発動を無効にし、破壊する!」

DC573「デュエル格言、その51」

DC573「手札誘発、ご用心」

DC573「ナチュル・ビーストの効果が発動したこの瞬間、俺は手札より幽鬼うさぎの効果を発動する!」


《幽鬼うさぎ》
チューナー・効果モンスター
星3/光属性/サイキック族/攻 0/守1800
「幽鬼うさぎ」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドのモンスターの効果が発動した時、
またはフィールドの既に表側表示で存在している魔法・罠カードの効果が発動した時、
自分の手札・フィールドのこのカードを墓地へ送って発動できる。
フィールドのそのカードを破壊する。


逃亡犯「ゆ、幽鬼うさぎだとぉ!?」

DC573「幽鬼うさぎを墓地に送ることで、効果を発動したナチュル・ビーストを破壊!」

幽鬼うさぎ「……」ズオォォ

ナチュル・ビースト「ガ、ガアアアアッ!」バリーン

メリッサ「ナチュル・ビーストがいなくなったことで、デュエルチェイサー、自由に魔
法が使えるようになったー!」

DC573「……チェック」

DC573「俺は増援を発動」


《増援》
通常魔法(制限カード)
(1):デッキからレベル4以下の戦士族モンスター1体を手札に加える。


DC573「デッキからネクロ・ガードナーを手札に加える」

DC573「そしてシャッフル・リボーンを発動」


《シャッフル・リボーン》
通常魔法
「シャッフル・リボーン」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドにモンスターが存在しない場合、
自分の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、エンドフェイズに除外される。
(2):墓地のこのカードを除外し、自分フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを持ち主のデッキに戻してシャッフルし、
その後自分はデッキから1枚ドローする。
このターンのエンドフェイズに、自分の手札を1枚除外する。


DC573「墓地のモンスターを効果を無効にして、特殊召喚する」

DC573「幽鬼うさぎよ。甦れ!」

幽鬼うさぎ「……」

DC573「俺はネクロ・ガードナーを召喚」

ネクロ・ガードナー「……」


《ネクロ・ガードナー》
効果モンスター
星3/闇属性/戦士族/攻 600/守1300
(1):相手ターンに墓地のこのカードを除外して発動できる。
このターン、相手モンスターの攻撃を1度だけ無効にする。


逃亡犯「来るか……!」

幽鬼うさぎ「……レベル3のネクロ・ガードナーに」

DC573「レベル3の幽鬼うさぎを」

DC573・幽鬼うさぎ「「チューニング!」」

DC573「荒ぶる獣の牙もて捕獲せよ!」

DC573「シンクロ召喚! ゴヨウ・プレデター!」

ゴヨウ・プレデター「ゴヨウダッ!!」


《ゴヨウ・プレデター》
シンクロ・効果モンスター
星6/地属性/戦士族/攻2400/守1200
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
「ゴヨウ・プレデター」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時に発動できる。
そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターがプレイヤーに与える戦闘ダメージは半分になる。


メリッサ「ついに来ました! ゴヨウモンスター!」

DC573「ああ、言っておくが」

逃亡犯「?」

DC573「次のターンはないぞ」

逃亡犯「なっ……!?」

DC573「ゴヨウ・プレデターにアサルト・アーマーを装備」


《アサルト・アーマー》
装備魔法
自分フィールド上に存在するモンスターが
戦士族モンスター1体のみの場合、そのモンスターに装備する事ができる。
装備モンスターの攻撃力は300ポイントアップする。
装備されているこのカードを墓地へ送る事で、このターン装備モンスターは
1度のバトルフェイズ中に2回攻撃する事ができる。


DC573「アサルト・アーマーにより、ゴヨウ・プレデターの攻撃力は300ポイントアップするが……俺はアサルト・アーマーを墓地に送ることで、ゴヨウ・プレデターがこのターン二回の攻撃を行えるようにする!」

DC573「そして、団結の力をゴヨウ・プレデターに装備!」


《団結の力》
装備魔法
装備モンスターの攻撃力・守備力は、
自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体につき
800ポイントアップする。

DC573「ゴヨウ・プレデターの攻撃力はフライトフライの効果による減少を含めても2600となる!」

メリッサ「あれっ? ゴヨウ・プレデターは二回攻撃が可能……団結の力を装備……も、もしかして……」

逃亡犯「う、嘘だろ……?」

DC573「バトル! ゴヨウ・プレデターでナチュル・パルキオンに攻撃!」

ゴヨウ・プレデター「フンッ!」ビシュッ

ナチュル・パルキオン「ギャオオオオ!」バリーン

逃亡犯「ひっ……!」LP4000→3900

DC573「ゴヨウ・プレデターの効果! ナチュル・パルキオンは俺の場に蘇る!」

ナチュル・パルキオン「グルルアァ!」

DC573「ナチュル・パルキオンでナチュル・フライトフライに攻撃!」

ナチュル・パルキオン「ガアアッ!」ドンッ

ナチュル・フライトフライ「プン!?」バリーン

逃亡犯「う、うわああああ!」LP3900→3200

DC573「ナチュル・フライトフライの効果が消え、団結の力による強化で、ゴヨウ・プレデターの攻撃力は4000となる!」

メリッサ「な、なんと、ワンターンキル成立だー!」

DC573(ナチュル・ビーストの効果で墓地に送られたカードも確認済み……)

DC573「神妙にしろ! ゴヨウ・プレデターでダイレクトアタック!」

ゴヨウ・プレデター「ヌウンッ!!」バシュッ

逃亡犯「ち、ちくしょおおお!!」LP3200→0

ここまで。
デュエルにおかしな点があったら教えていただけると嬉しいです。

メリッサ「大逆転! さすがはデュエルチェイサー!」

逃亡犯「幽鬼うさぎさえなければ、俺の勝ちだったのに!」プシュウウ…

DC573「デュエルに、たらればはないんだよ。覚えとけ」



ロジェ「……まったく」

オペレーター「今回は少し危なかったですね……」

ロジェ「まあ、勝ったのだから良いでしょう。付近のセキュリティを向かわせてください」


――――


逃亡犯「離せー! 不法侵入くらいでなんだってんだ!」

セキュリティ隊員「うるさい! おとなしくしろ!」

逃亡犯「トップス様には絶対服従ってか! この犬どもが!」

セキュリティ隊員「こ、この……!」

DC573「構わない構わない……さっさと連れて行きな」

セキュリティ隊員「はっ!」

DC573「実際犬みたいなもんだしな」

逃亡犯「自覚はあるんだな、犬野郎!」

DC573「やかましい……後は頼む」

セキュリティ隊員「お任せください」

幽鬼うさぎ「……」

DC573「気分はどうだ?」

幽鬼うさぎ「……最高」

DC573「初めての勝利の味は格別だろうな」

幽鬼うさぎ「……ありがとう」

DC573「礼を言うべきは、俺の方だ」

幽鬼うさぎ「……?」

DC573「あそこでお前が来てくれたからこそ、デュエルに勝てた。本当に感謝してる」

幽鬼うさぎ「……!」

DC573「お前のおかげで勝てたんだ。胸を張れ」

DC573「お前は不幸を呼んだんじゃない……勝利を導いたんだ」

幽鬼うさぎ「……うん」ニコッ

DC573「……ははっ」

幽鬼うさぎ「……?」

DC573「ちゃんと笑えるじゃねーかお前」

――――――




DC573「……」

幽鬼うさぎ「……」ジー

DC573「……」

幽鬼うさぎ「……」ジー

DC573「おいコラ」

幽鬼うさぎ「……何?」

DC573「いつまで見つめてんだ。眠りにくいだろうが」

幽鬼うさぎ「……あなたが寝るまで」

DC573「……こりゃやっかいなやつを引き取っちまったなぁ」

幽鬼うさぎ「……やっかいじゃない」

DC573「はいはい、そうでござんすね」

幽鬼うさぎ「……む~」

DC573(これからしばらくは寝つきが悪くなりそうだな……)

これで、やっと本編につなげられます。
とりあえずここまでで。

幽鬼うさぎを出したのは、コナミの話し相手がほとんど長官なのもなんかなあ……と思ったという裏事情もある。

こなみさんの癖に女っけないな

たまには良いじゃないの
てかろくな人間が居ない真黒次元だったらモブ達もろくな事になってそうだなw

>>139 >>140
シンクロ次元の女性→メリッサ
あっ……これはヒロインいねえな、ってなる。
参考画像はありませんが、先生はかわいいです。

乙です
幽鬼うさぎってオス説無かったっけ?

>>143
……? それの何がいけないのかな?

>>143
かわいいから大丈夫だ!

>>143 >>144 >>145
実は性別を明言していないという……
お好きな方でご想像ください。

展開があまり閃かない。
あとARC勢のデッキ強すぎる。

ARC勢の一人とのデュエル構成はもうできていますが、だいぶ相手を弱体化させざるを得なかった……。
紙束デッキと銘打たれながら、あれだけ魅せるのはすごいと思いました(KONAMI感)。
あと、もしかしたら、次にageて以降は、しばらくはsage進行でひっそりやっていくことにするかもしれません。悪しからず。

数日後 朝 セキュリティ宿舎


DC573「ふわぁ~……眠い」

DC227「おい、そこの間抜け面した貴様」

DC573「……いきなりごあいさつだな、227」

DC227「ふん……先日のチェイスで、また連続検挙記録を更新したようだな」

DC573「それがどうかしたか?」

DC227「俺が言いたいのは、あまり調子に乗るなということだ」

幽鬼うさぎ「……この人……いきなり何?」

DC573「俺の活躍の陰に隠れちまって悔しいんだろうよ」

DC227「貴様!」

DC573「朝っぱらからうるせえよ。静かにしろ」

DC227「検挙率なら、俺も貴様と同じく100パーセント! 俺が貴様に劣っているわけではない!」

DC573「誰も劣ってるなんて言ってないだろうが。被害妄想の激しい奴だな」

DC227「……俺は貴様が気に入らん」

DC573「そうかよ。気に入られようとは思ってないけどな」

DC227「今に見ていろ。貴様の記録など塗り替えてくれる」

DC573「記録にこだわるなんて、つまんねえ野郎だなぁ」

DC227「俺こそが真のエリートであると証明してやる。記録を塗り替えられてから、せいぜい悔しがるがいい」

DC573「さすがは天下のデュエルチェイサー227……言うことが違うねぇ」

DC227「俺は、貴様のその飄々とした態度が気に入らんのだ!」

DC573「だから、うるせえっての」

DC227「ちっ……なぜ長官はこんなふざけたやつに目を掛けておられるのだ……」ツカツカ

幽鬼うさぎ「……行っちゃった」

DC573「あ~あ、朝っぱらからあいつに絡まれるとは……今日はツイてない日だな。うん、間違いない」

幽鬼うさぎ「……ライバル?」

DC573「冗談抜かせ。そんな良い関係じゃねえよ」

同僚「おっす、おはよう」

DC573「おう、おはよう」

同僚「あいつに絡まれて大変そうだったな」

DC573「見てやがったのか……」

同僚「見てる分には面白いんだ」

DC573「当事者としては、たまったもんじゃない。あいつ、俺に絡むのやめてくれねえかな?」

同僚「そりゃ無理だろう。あいつはデュエルチェイサーの中でも一際エリート意識が強いからな。お前の存在は目の上のたん瘤なんだよ」

DC573「はぁ~……あいつが俺の記録を抜くまで、俺がチェイスに出ないよう長官にお願いしてみるかな……」

同僚「お前は長官のお気に入りだし、無理だろうな」

DC573「だよなぁ……というか、あの人ならむしろ、嬉々として俺を今以上の頻度でチェイスに駆り出させるなんてこともしそうだ」

同僚「本当に大変だな、はは」

DC573「何笑ってんだはっ倒すぞ」

同僚「おお怖い怖い」

投稿してから、DC2人のせいで、かなり読みにくいことに気づく。
彼(の出番)はもう終わりですね。

――――――




DC573「今日の仕事も疲れたな、っと」

幽鬼うさぎ「……お疲れ様」

DC573「労いの言葉、感謝するであります」

幽鬼うさぎ「……キャラが違う」

DC573「疲れてるからな。しかたがない」

幽鬼うさぎ「……ふうん」

DC573(まあ、今日は早めに上がれたからそんなに疲れてなかったりするけど)

幽鬼うさぎ「……」トコトコ

DC573(テレビの前に……)

DC573「観たいんだな?」

幽鬼うさぎ「……うん」

DC573「しょうがねえな……ほれっ」

ピッ

DC573「それじゃあ俺は風呂に行ってくるから、おとなしくしてるんだぞ」

幽鬼うさぎ「……わかった」

DC573「ア~ビバノンノン、っとくらぁ」スタスタ

幽鬼うさぎ「……あっ……待って」

DC573「ん? どうした?」

幽鬼うさぎ「……これ」

DC573「何か面白い番組でも……」



『それではこれより、現場のメリッサにおつなぎします』



『シティの皆さんこんばんは! トップシティTVのトップリポーター、メリッサ・クレールです』

『今宵、皆様に息詰まるチェイスと、大興奮のライディング・デュエルをお届けします!』

『セキュリティの花形デュエルチェイサーと2人組の逃亡犯! デュエルチェイサーが500ポイントのダメージを受け先手を取られた形です』

『果たして勝敗の行方は? そして、チェイスの結末は?』

『手に汗握る生中継。最高のエンターテインメントとなることを私、トップレポーターのメリッサ・クレールがお約束します』



DC573「チェイスか……少し気になるな」

幽鬼うさぎ「……いっしょに観よう」

DC573「おう。観る側になるのは案外久しぶりだな」

DC573(さて、場の状況は……魔剣ダーマ?)

DC573(ちょっと待て……あれは、あいつがよく使う……それに、あのDホイールは)

DC573「おいおい、冗談きついぜ……」

DC573「なんであいつらが……ユーゴとリンが追われてんだ!」

幽鬼うさぎ「……!」ビクッ

DC573「くそっ、何がどうなってんだ!」

幽鬼うさぎ「……どうしたの……そんなに取り乱して」

DC573「今追われてるあいつら……俺にとっては弟と妹みたいなもんなんだ」

幽鬼うさぎ「……負けたら捕まっちゃう」

DC573「そんなことさせてたまるか!」

幽鬼うさぎ「……行こう」

DC573「……そうだな。このままじっとはしてられねえ」

DC573「場所はD地区のようだな……帰ってきたばかりだが、もう一度出るぞ」

幽鬼うさぎ「……うん」

DC573(絶対に負けるんじゃねえぞ、ユーゴ!)

――


同僚『227のやつ、負けやがった』

DC573「そうか……逃亡犯は大したデュエリストのようだな」

同僚『こりゃしばらくの間、長官の機嫌悪いぞ。くわばらくわばら』

DC573「この後、逃亡犯が捕まるか逃げおおせるかしたら、俺に結果を報告してくれ」

同僚『かしこまりましたよっと』


DC573(勝ったか……さすがだなユーゴ!)

幽鬼うさぎ「……強いのね……あなたの弟」

DC573「ああ、あいつのタクティクスは一流だ」

幽鬼うさぎ「……勝ったなら安心」

DC573「とはいかないんだ、これがな」

幽鬼うさぎ「……?」

DC573「付近のセキュリティがすぐに駆けつける。そいつらを振り切って、やっと安心と言えるんだ」

幽鬼うさぎ「……捕まらないといい」

DC573「ああ……捕まったら許さねえよ」

227は、あの噛ませ感から、遊矢戦で正論言うシーンが良い感じ。

自分でも調べてはみたんですが、ランサーズがシンクロ次元に到着してからの時系列がいまいちよくわからなくて困ってます。
遊矢たちが3日間クロウのところにいた後、投獄されたのは確定として、黒咲一行の行動の時系列がよくわかりません。
明言されてはないけど、どんな感じなんですかね?

――


同僚『驚いたぜ……逃亡犯のやつら逃げおおせやがった』

DC573「現場のセキュリティは何してるんだか」

DC573(本当は感謝したいくらいだけどな)

同僚『冗談抜きに、長官も躍起になるだろう。俺たちも駆り出されたりしてな』

DC573「可能性は充分あるな……報告感謝する」

同僚『いいってことよ』



DC573「ふぅ……とりあえず最悪の事態は避けられたみたいだ」

幽鬼うさぎ「……よかった」

DC573(しかし、ユーゴのやつ、よく227に勝ったな……あいつはセキュリティ内でも上位のデュエリストだというのに)

DC573(……227のやつがコモンズに落とされるのは確実だな……同情はしないが)

幽鬼うさぎ「……これからどうする?」

DC573「あいつらに会いに行く。そして、話を聞かせてもらう」

幽鬼うさぎ「……当てはあるの?」

DC573「あいつらが身を潜めるのに使いそうな場所なら、いくつか心当たりがあるからな」

幽鬼うさぎ「……今夜は忙しい」

DC573「本当にツイてない日だったな……ちくしょう」

72話のおがげで、設定がいろいろ崩壊しそう。
セルゲイがロジェの下につく経緯だけでも早く知りたい。

――――

孤児院


DC573「こんばんは」ガチャ

先生「コナミくん、こんばんは……」

ユーゴ「おおっ、コナミ兄ちゃんじゃねーか!」

先生「ユーゴくん、みんなが起きちゃうから静かに」

ユーゴ「おっと……気をつけるよ」

DC573「ユーゴ、リン……心配させやがって」

先生「やっぱり、この二人が追われてることはもう知ってるのね」

DC573「はい」

柚子「この人は?」

ユーゴ「俺の兄貴みたいなもんだ」

DC573「二人とも……トップス専用地への不法侵入、傷害罪……本当なのか?」

ユーゴ「不法侵入はともかく、誰にも怪我なんてさせてねえよ」

DC573「ということは、でっち上げられたか……しかし、なんでトップスの専用地なんかに入った?」

柚子「次元を飛ばされた先がトップスの専用地だったんです。入ろうと思って入ったわけじゃありません」

DC573「次元……? リン、お前何言って……それに、敬語?」

ユーゴ「あ~……話すと長くなるんだけどさ……」

柚子「私から話させて」

ユーゴ「んじゃ、任せるわ」

先生「信じがたい話ではあるけど、真剣に聞いてあげて」

DC573「……? わかりました」

柚子「まず、私は柊柚子。リンじゃありません」

DC573「嘘だろ……リンと瓜二つじゃないか。生き別れの双子だったりするのか?」

柚子「いいえ、そういうこともありません。私はこの世界とは違う次元から来たんです」

DC573「違う次元から……だって?」

柚子「世界は4つの次元に分かれているんです。融合・シンクロ・エクシーズ……そして、私がいたスタンダードの4つに」

DC573「……」

ユーゴ「どうしたんだよ黙っちまって?」

DC573「どうリアクションすればいいかわからん」

ユーゴ「こいつの言ってることは本当だぜ? 俺もエクシーズ次元とスタンダードに行って来たし」

DC573(ユーゴは嘘をつくやつじゃないし、柚子って子も真剣な目をしている……本当なのか?)

DC573「どうやって次元を移動してきたんだ?」

ユーゴ「俺はクリアウィングに飛ばされてた。この世界に戻ってくるときは、こいつのブレスレットに飛ばされたんだけどさ」

柚子「このブレスレットには次元を超える力があるんです。自分の意思で飛ぶことはできませんけど」

DC573「非現実的な話だな……って」

幽鬼うさぎ「……」

DC573「……」ジー

幽鬼うさぎ「……どうしたの?」

DC573「意外とありえるかもしれないな」

柚子「し、信じてもらえるんですね?」

DC573「いや何、最近ちょっと非現実的なことに巻き込まれたばかりで……それに、君とユーゴが嘘を言ってるようにも見えない」

柚子「……? あ、ありがとうございます」

DC573「ところで、君がリンじゃないなら、リンは今どこにいるんだ?」

柚子「それが……リンはもう、この世界にはいません」

DC573「まさか、リンも違う次元に飛ばされて……」

柚子「彼女は次元を飛ばされたんじゃなくて、融合次元に連れ去られたんです」

DC573「……何だと?」

ユーゴ「俺にそっくりなやつの仕業さ。俺はそいつを追って次元を飛んでたんだ」

DC573「お前にそっくりなやつ?」

柚子「私とユーゴには同じ顔をした人が各次元に一人ずついるみたいです」

DC573「そっちも興味深い話ではあるが……なぜリンが攫われたんだ?」

柚子「理由はわかりませんけど、融合次元にあるアカデミアのプロフェッサーと呼ばれる権力者が私とそっくりな人を集めているみたいで……」

DC573「……顔が好みなのか?」

柚子「絶対にそういう理由じゃありません。戦争までする組織のトップなんですから」

DC573「冗談だ。しかし、戦争とは物騒な」

柚子「実際に攻め込まれたエクシーズ次元は滅ぼされました……いずれ、アカデミアはこの次元にも侵攻してくるはずです」

DC573「とんでもない話だな。ところで、融合とかエクシーズって何だ?」

ユーゴ「その次元で使われてる召喚法のことだよ。この世界でいうシンクロ召喚みたいなもんさ」

DC573「ふむ……とりあえず、その融合召喚ってのを使うやつらは悪の軍団ってことだな」

ユーゴ「そういうこと」

幽鬼うさぎ「……表現が馬鹿っぽい」

DC573「うるせぇ」

柚子「えっ?」

DC573「何でもない。こっちの話だ」

柚子「はあ……」

DC573「まあいい、とにかくさっさとリンを助けに行こう」

ユーゴ「俺もそうしたいんだけどさ」

柚子「それはできないんです」

DC573「なんでだ? ユーゴのクリアウィングの力を使えば、次元を飛ぶことができるんだろう?」

ユーゴ「クリアウィングも自由に俺を飛ばしてくれるわけじゃねーんだ」

DC573「不便だな……リンに何かあったら、アカデミアの連中ただじゃおかねぇ」

ユーゴ「ああ、リンは絶対に助け出してやる」

DC573「ユーゴに柚子ちゃんはこれからどうするつもりだ?」

柚子「私は、次元戦争のことをこの世界の人たちに伝えようと思います」

ユーゴ「フレンドシップカップに出場するぜ」

DC573「二人とも手配されている身なんだぞ? 危険すぎる」

柚子「危険だろうと、このまま放っておくことはできません」

ユーゴ「フレンドシップカップは俺とリンの夢だから……コナミ兄ちゃんでも止めることはできねーぜ」

DC573「……言っても無駄か」

柚子「ごめんなさい。それでもやらなくちゃいけないことなんです」

DC573「気にするな。それほどの決意があるなら止めはしないさ」

DC573「捕まらないよう気をつけてな」

柚子「はい、ありがとうございます」

DC573「それとユーゴ」

ユーゴ「何だよ?」

DC573(出場の機に乗じてユーゴを逮捕しようとする動きがあるなら、そのときは無理やりにでもユーゴを引き止めれば済むことだ)

DC573「フレンドシップカップに出場するからには絶対に優勝するんだ」

ユーゴ「またそれか。耳にタコができちまうぜ……任せとけって」

DC573「なら良し」

DC573「本格的に夜も遅くなってきたし、俺はもう戻ろうと思う」

先生「今日は泊まっていったら?」

DC573「そうしたいのは山々ですが、明日も朝から早いもので」

ユーゴ「ちょっとくらい遅れてもいいじゃんよ」

DC573「そうはいかねえっての」

柚子「どんな仕事をしてるんですか?」

DC573「ちょっと言いにくいんだけどさ……俺は、今日君たちを追い回したやつの同僚なんだ」

柚子「えっ……?」

DC573「安心してくれ。俺は君の味方だから」

ユーゴ「コナミ兄ちゃんの人柄は俺が保証するぜ」

DC573「お前に保証されてもなぁ……」

ユーゴ「ケンカ売ってんのか?」

先生「私も保証しますよ」

DC573「これなら信用できるだろう?」

柚子「……ふふっ、そうですね」

ユーゴ「ちぇっ」

DC573「柚子ちゃん、はじめて笑ったな……あまり根を詰めすぎないようにな」

柚子「はい」

DC573「それでは、失礼します」

先生「外は暗いし、帰り道は気をつけるのよ?」

dC573「わかってますって。本当に捕まらないよう気をつけろよ二人とも」

柚子「はい、おやすみなさい」

ユーゴ「またなコナミ兄ちゃん」

――

DC573「なあ、幽鬼うさぎ」

幽鬼うさぎ「……何?」

DC573「さっきの話どう思う?」

幽鬼うさぎ「……私にも嘘を言ってるようには見えなかった」

DC573「だよなぁ」

幽鬼うさぎ「……次元戦争」

DC573「面倒な話だ。平和が一番とは思わんのかね?」

幽鬼うさぎ「……あなたの妹も助けないと」

DC573「その通りだ。俺の妹分に手を出したことを後悔させてやる」

幽鬼うさぎ「……私もがんばる」

DC573「頼りにしてるぜ」

幽鬼うさぎ「……任せて」

――

セキュリティ宿舎


DC573(さて、少しデッキの調整をしてから寝るとするか)バサッ

幽鬼うさぎ「……」ジー

DC573「う~ん、やっぱりメインデッキは特に問題なさそうだ」

幽鬼うさぎ「……そうすると……エクストラ」

DC573「そうなんだが……こっちもわざわざ入れたいと思うほど、良いシンクロモンスターはないな」

幽鬼うさぎ「……これは何?」

DC573「ん? ああ、それか。それはお守りみたいなもんだ」

幽鬼うさぎ「……お守り?」

DC573「俺が小さかった頃に手に入れたカードでな。竜の紋様が描いてあるだけの変なカードだけど、どうにもエクストラデッキから抜こうと思えないんだ」

幽鬼うさぎ「……?」

DC573「ああ、何を言いたいのかよくわかるぞ。何も描いてないって言うんだろ?」

幽鬼うさぎ「……うん」

DC573「誰に見せてもそう言うんだよ。俺にははっきり見えてるのに」

幽鬼うさぎ「……オカルト」

DC573「お前が言うと変な感じだ」

幽鬼うさぎ「……あなたには見えて他の人には見えない……不思議」

DC573「このカードには何かあるのかもしれないけど、現状では何もわからないままだな」

幽鬼うさぎ「……」

とりあえずここまでで。
最後のカードについては、このSSにおいては出す気はなかったのですが、72話を視聴して不思議パワーないとコナミが危ないってことで出すことにしました。
ご都合主義も甚だしいですが、悪しからず。

73話でした。

――――

翌朝


同僚「よお、昨日は大変だったな」

DC573「そうだな……まさか逃亡犯を取り逃がすことになるとは」

同僚「聞いたか? 227のやつ、コモンズに落とされたってよ」

DC573「テレビカメラの前で敗北すれば、そうなるわな」

同僚「お~やだやだ、コモンズに落とされるなんて真っ平御免だぜ」

DC573「なってみれば意外と楽しいかもしれんぞ?」

同僚「その冗談は笑えねえよ」

DC573「……そうか」

同僚「今日の任務は227の捜索及び拘束か。かわいそうにな227のやつ」ニヤッ

DC573「そんなことまったく思っていないだろうに」

同僚「そりゃそうだ。お前はやつに同情でもしてんのか?」

DC573「負けたあいつが悪い。同情なんてしないさ」

同僚「まっ、明日は我が身ってこともあるからな。気をつけようや」

DC573「ああ」

――

ハイウェイ高架下


DC573「正直な話……捜索せよとか言われても、そんなにやる気は起きんな」

幽鬼うさぎ「……今のとこただのパトロール」

DC573「同情はせんが、かと言って積極的に227を捕まえようとも思わんからな。これでいいのさ」

幽鬼うさぎ「……あの人のことはかわいそうだと思うけど……職務怠慢」

DC573「とは言ってもなぁ……今、目の前をあいつが通ってもほっとくかもしれん」

幽鬼うさぎ「……昼行灯」

DC573「俺はやる気を出せば有能だからセーフ」

幽鬼うさぎ「……アホ」

DC573「生意気なうさぎめ……」

幽鬼うさぎ「……べー」

DC573「なんか腹立つなオイ」

幽鬼うさぎ「……!」ピクッ

DC573「あ~……そろそろ飯にすっかな」

幽鬼うさぎ「……何か来る」

DC573「はっ? いったい何が」

ピカッ

DC573「な、なんだ!?」

幽鬼うさぎ「……」



???「ここがシンクロ次元か」

???「……他のランサーズの面々がいないようでござるな」

???「私たちとは違う場所に出たのだろう」

DC573「お前ら……何者だ? それに、どこから現れた?」

???「見られていたか……まあ、いい」

DC573「質問に答えてもらおう」

零児「私は赤馬零児。この世界を守るために、違う次元からやって来ました」

DC573「違う次元……?」

DC573(……まさか)

月影「信じられぬのは当然。しかし、嘘ではござらぬ」

幽鬼うさぎ「……忍者……びっくり」

DC573「お前は?」

月影「拙者は月影と申す。零児殿に雇われて、このシンクロ次元に参った」

DC573「……融合、エクシーズ、スタンダード」

月影「!」

零児「……ほう」

DC573「お前らはどの次元から来たんだ?」

零児「我々はスタンダードの者です」

DC573「スタンダード……柚子ちゃんといっしょじゃねえか」

零児「柚子? それは柊柚子で間違いありませんか?」

DC573「ああ、そうだ。柚子ちゃんから、4つの次元のことや次元戦争の話は聞いている」

零児「そういうことだったのですか……彼女は今どこに?」

DC573「それは教えてやれんな」

零児「……信用されていないというわけですか」

DC573「そういうことだ。お前らが柚子ちゃんの味方であるとは言い切れない」

零児「ならば、彼女が無事かどうかだけでもお教えいただきたい」

DC573「今は無事だが、セキュリティに手配されてるから、安全とは言い難いな」

零児「セキュリティ……この世界の治安維持機構のようなものですか」

DC573「そうだ。俺もそこに所属している」

零児「それは妙ですね。そのセキュリティに属しているにも関わらず、手配されている柊柚子を庇うとは」

DC573「いろいろ思うところがあるんだよ」

零児「ふむ……とりあえず、今は無事と聞いて安心しました」

DC573「今更だが、俺はコナミ。ここ、シティでデュエルチェイサーをやっている」

零児「シティ……そのデュエルチェイサーとは?」

DC573「簡単に言えば、セキュリティ内のエリートデュエリストってとこかな」

零児「ほう……となると、あなたも優れたデュエリストなのですね」

DC573「お前らはこの世界を守るために来たと言ったが、それを成す力はあるのか?」

零児「今ここでご覧に入れましょうか?」

DC573「いいだろう……デュエルといくか」

零児「ええ、私もシンクロ次元のエリートがどれほどのものか把握しておきたいので」

月影「アクションデュエルの説明をされた方がいいのでは?」

零児「このデュエルはアクションフィールドなしで行う」

月影「左様でござるか」

DC573(アクション……何のことだ?)

零児「では、始めるとしましょう」

DC573「ああ……異次元のデュエリストの力、見せてもらおう!」

DC573・零児「「デュエル!」」

というわけで、次は社長戦です。
デュエル構成が完璧ではなく、まだ書けていないのですが、気長にお待ちください。
DD強い。

DC573「俺から行かせてもらおう」

DC573「俺はモンスターをセット、さらにカードを1枚セットする」

DC573「これでターンエンドだ」

DC573(さて……やつはどう来る?)

零児「私のターン……ドロー!」シュッ 手札5→6

零児「手札のDDスワラル・スライムの効果を発動」

零児「このカードと手札のDDバフォメットを融合させる」


《DDスワラル・スライム》 †
効果モンスター
星2/闇属性/悪魔族/攻 200/守 200
「DDスワラル・スライム」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。
「DDD」融合モンスターカードによって決められた、
このカードを含む融合素材モンスターを手札から墓地へ送り、
その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。
手札から「DD」モンスター1体を特殊召喚する。

DC573「融合だと!?」

零児「自在に形を変える神秘の渦よ……異形の神を包み込み、今一つとなりて、新たな王を生み出さん!」

零児「融合召喚! 生誕せよ、DDD烈火王テムジン!」

テムジン「ムンッ!」


《DDD烈火王テムジン》
融合・効果モンスター
星6/炎属性/悪魔族/攻2000/守1500
「DD」モンスター×2
「DDD烈火王テムジン」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがモンスターゾーンに存在し、
自分フィールドにこのカード以外の「DD」モンスターが特殊召喚された場合、
自分の墓地の「DD」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
(2):このカードが戦闘または相手の効果で破壊された場合、
自分の墓地の「契約書」カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。


DC573「お前……融合次元の人間だったのか!」

零児「それは違います。私たちの世界、スタンダードでも融合召喚は使われているのです」

零児「それに……融合召喚だけではありません」

DC573「何……?」

零児「私はさらにチューナーモンスター、DDナイト・ハウリングを召喚!」

ナイト・ハウリング「カアアアッ!」


《DDナイト・ハウリング》 †
チューナー・効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻 300/守 600
(1):このカードが召喚に成功した時、
自分の墓地の「DD」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力・守備力は0になり、
そのモンスターが破壊された場合に自分は1000ダメージを受ける。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は悪魔族モンスターしか特殊召喚できない。


DC573「チューナーモンスター……!」

零児「このカードの召喚に成功した時、墓地に存在するDDモンスター1体を攻撃力・守備力をゼロにして特殊召喚することができる」

零児「甦れ、DDバフォメット!」

バフォメット「ヌゥン!」

《DDバフォメット》 †
効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1400/守1800
(1):1ターンに1度、「DDバフォメット」以外の
自分フィールドの「DD」モンスター1体を対象とし、
1~8までの任意のレベルを宣言して発動できる。
そのモンスターはターン終了時まで宣言したレベルになる。
この効果の発動後、ターン終了時まで
自分は「DD」モンスターしか特殊召喚できない。


零児「私は、レベル4のDDバフォメットに、レベル3のDDナイト・ハウリングをチューニング!」

零児「闇夜を切り裂く咆哮よ! 疾風の速さを得て、新たなる王の産声となれ!」

零児「シンクロ召喚! 生誕せよ、DDD疾風王アレクサンダー!」

アレクサンダー「オオッ!」


《DDD疾風王アレクサンダー》 †
シンクロ・効果モンスター
星7/風属性/悪魔族/攻2500/守2000
「DD」チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
「DDD疾風王アレクサンダー」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがモンスターゾーンに存在し、
自分フィールドにこのカード以外の「DD」モンスターが召喚・特殊召喚された場合、
自分の墓地のレベル4以下の「DD」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。

DC573「シンクロ召喚も使えるのか……」

零児「DDD烈火王テムジンの効果。このカード以外のDDモンスターが特殊召喚されたとき、墓地からDDモンスターを特殊召喚することができる」

零児「甦れ、DDナイト・ハウリング!」

ナイト・ハウリング「カアアアッ!」

零児「さらに疾風王アレクサンダーの効果発動!」

零児「DDモンスターが特殊召喚されたとき、墓地からレベル4以下のDDモンスターを特殊召喚することができる」

零児「再び甦れ、DDバフォメット!」

バフォメット「ヌン!」

DC573「何て展開力だ……」

零児「DDバフォメットの効果で、DDナイト・ハウリングのレベルを4にする!」

DDナイト・ハウリング ☆3→☆4

零児「私はレベル4となったDDナイト・ハウリングとDDバフォメットでオーバーレイ!」

DC573「オーバーレイ?」

零児「この世の全てを統べるため、今世界の頂に降臨せよ!」

零児「エクシーズ召喚! 生誕せよ、ランク4、DDD怒濤王シーザー!」

シーザー「ウオオッ!」

《DDD怒濤王シーザー》 †
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/水属性/悪魔族/攻2400/守1200
悪魔族レベル4モンスター×2
「DDD怒濤王シーザー」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
このターンに破壊されたモンスターをバトルフェイズ終了時に、
自分の墓地から可能な限り特殊召喚する。
次のスタンバイフェイズに自分は
この効果で特殊召喚したモンスターの数×1000ダメージを受ける。
この効果は相手ターンでも発動できる。
(2):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「契約書」カード1枚を手札に加える。


DC573「エクシーズ召喚まで……というか、どういう召喚法なんだ今の?」

零児「フィールド上に存在する同レベルのモンスターを素材にして、エクストラデッキよりエクシーズモンスターを特殊召喚したのです」

DC573「さっきランクとか言ってたが……」

零児「エクシーズモンスターはレベルではなく、ランクを持ちます」

DC573「つまり、レベル0ってことか?」

零児「いいえ、エクシーズモンスターはレベルを持ちませんが、レベル0ということにはなりません」

DC573「そうか……解説ありがとうよ」

零児「お気になさらず」

零児「さて……墓地のDDスワラル・スライムの効果!」

零児「このカードを除外することで、手札からDDモンスターを特殊召喚する!」

DC573「まだ展開する気か!」

零児「現れろ、DDD覇竜王ペンドラゴン!」

ペンドラゴン「グラァ!」


《DDD覇竜王ペンドラゴン》 †
効果モンスター
星7/闇属性/悪魔族/攻2600/守2400
(1):このカードが手札にある場合、
自分メインフェイズに自分の手札・フィールドから
ドラゴン族モンスターと悪魔族モンスターを1体ずつリリースして発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):1ターンに1度、自分メインフェイズに手札を1枚捨てて発動できる。
このカードの攻撃力はターン終了時まで500アップする。
その後、フィールドの魔法・罠カード1枚を選んで破壊できる。


DC573「これで大型モンスターが4体……なんてこった」

零児「覇竜王ペンドラゴンの効果を発動!」

零児「手札のDDパンドラを捨てることで、攻撃力を500ポイントアップし、その後、フィールド上の魔法・罠カード1枚を破壊することができる!」

《DDパンドラ》 †
効果モンスター
星5/闇属性/悪魔族/攻1700/守2100
(1):このカードが戦闘または相手の効果で破壊され墓地へ送られた時、
自分フィールドにカードが存在しない場合に発動できる。
自分はデッキから2枚ドローする。


ペンドラゴン ATK 2600→3100

DC573「罠発動! 強欲な瓶!」


《強欲な瓶》 †
通常罠
(1):自分はデッキから1枚ドローする。


DC573「カードを1枚ドローする!」シャッ 手札3→4

零児「ペンドラゴンの効果は不発か……」

DC573「残念だったな」

零児「ですが、そのセットモンスター1体で、この4体の攻撃を凌げますか?」

DC573「……」

零児「バトル! DDD疾風王アレクサンダーでセットモンスターを攻撃!」

アレクサンダー「オオッ!」ブオォン!

アサルト・ガンドッグ「ギャン!」バリーン


《アサルト・ガンドッグ》
効果モンスター
星4/地属性/獣族/攻1200/守 800
(1):このカードが戦闘で破壊され墓地へ送られた時に発動できる。
デッキから「アサルト・ガンドッグ」を任意の数だけ特殊召喚する。


DC573「アサルト・ガンドッグが戦闘破壊されたとき、デッキからアサルト・ガンドッグを任意の数だけ特殊召喚することができる!」

DC573「2体のアサルト・ガンドッグを守備表示で特殊召喚する!」

アサルト・ガンドッグ「「ガウッ!」」

零児「ならば、DDD烈火王テムジンでアサルト・ガンドッグを攻撃!」

テムジン「ムゥン!」ブンッ

アサルト・ガンドッグ「バウッ!」バリーン

零児「DDD怒濤王シーザーで残りのアサルト・ガンドッグに攻撃!」

シーザー「オオッ!」ザアアッ

アサルト・ガンドッグ「ギャン!」バリーン

零児「DDD覇竜王ペンドラゴンでダイレクトアタック!」

ペンドラゴン「ガアアッ!」ドカッ

DC573「ちっ……もうここまで削られるか」LP4000→900

零児「私はカードを1枚セットし、ターンエンド……」

零児「まさか、このまま終わりはしないでしょう?」

DC573「当たり前だ……俺のターン!」シュッ 手札4→5

DC573「俺はシャッフル・リボーンを発動」


《シャッフル・リボーン》 †
通常魔法
「シャッフル・リボーン」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドにモンスターが存在しない場合、
自分の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、エンドフェイズに除外される。
(2):墓地のこのカードを除外し、自分フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを持ち主のデッキに戻してシャッフルし、
その後自分はデッキから1枚ドローする。
このターンのエンドフェイズに、自分の手札を1枚除外する。

DC573「墓地のアサルト・ガンドッグを蘇生する」

アサルト・ガンドッグ「バウッ!」

DC573「さらにチューナーモンスター、ジュッテ・ナイトを召喚!」

ジュッテ・ナイト「テヤッ!」


《ジュッテ・ナイト》 †
チューナー(効果モンスター)
星2/地属性/戦士族/攻 700/守 900
1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に発動できる。
相手フィールド上に表側攻撃表示で存在するモンスター1体を選択して表側守備表示にする。


零児「本場のシンクロ召喚、見せていただきましょう」

DC573「望むところだ……だが、その前にジュッテ・ナイトの効果を発動」

DC573「お前の場の疾風王アレクサンダーを守備表示に変更する!」

アレクサンダー「ヌッ!?」 ATK2500→DEF2000

DC573「これで準備はできた……行くぞ! 俺はレベル4のアサルト・ガンドッグに、レベル2のジュッテ・ナイトをチューニング!」

DC573「荒ぶる獣の牙もて捕獲せよ! シンクロ召喚! ゴヨウ・プレデター!」

ゴヨウ・プレデター「ヌゥンッ……ハッ!」


《ゴヨウ・プレデター》
シンクロ・効果モンスター
星6/地属性/戦士族/攻2400/守1200
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
「ゴヨウ・プレデター」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時に発動できる。
そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターがプレイヤーに与える戦闘ダメージは半分になる。


DC573「ゴヨウ・プレデターには戦闘で破壊したモンスターを捕獲し、こちらの場に特殊召喚する能力がある」

零児「なるほど……狙いはアレクサンダーですか」

DC573「そういうことだ……バトル! ゴヨウ・プレデターで疾風王アレクサンダーを攻撃!」

ゴヨウ・プレデター「フンッ!」ビシュッ

アレクサンダー「グオオッ!」バリーン

DC573「ゴヨウ・プレデターの効果を発動! アレクサンダーはいただく!」

アレクサンダー「ヌウ……」

DC573「ここで、俺は速攻魔法、ハーフ・シャット発動!」


《ハーフ・シャット》 †
速攻魔法
フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動する。
選択したモンスターはこのターン戦闘では破壊されず、
攻撃力はこのターンのエンドフェイズ時まで半分になる。


DC573「俺はDDD覇竜王ペンドラゴンを選択! このカードの効果により、ペンドラゴンはこのターン戦闘では破壊されず、攻撃力は半減する!」

ペンドラゴン ATK2600→1300

零児「何……?」

DC573「疾風王アレクサンダーで覇竜王ペンドラゴンに攻撃!」

アレクサンダー「オオッ!」ビュオォォ

ペンドラゴン「ガッ……!」ズズッ

零児「……だが、ハーフ・シャットの効果でペンドラゴンは破壊されない」LP4000→3400

DC573「俺はバトルフェイズを終了し、メインフェイズ2に入る」

零児「いったい何を狙って……?」

DC573「これが狙いさ! シンクロ・クラッカー発動!」


《シンクロ・クラッカー》 †
通常魔法
(1):自分フィールドのSモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを持ち主のエクストラデッキに戻し、
そのSモンスターの元々の攻撃力以下の攻撃力を持つ
相手フィールドの表側表示モンスターを全て破壊する。


DC573「捕獲したアレクサンダーをお前のエクストラデッキに戻し、アレクサンダー以下の攻撃力を持つお前のモンスターを全て破壊する!」

DC573「アレクサンダーの攻撃力は2500……お前のモンスターは全て破壊される!」

テムジン・シーザー「「グアッ!?」」バリーン

ペンドラゴン「ガアアッ!?」バリーン

零児「ペンドラゴンも破壊するためのハーフ・シャットでしたか……それに、私のシンクロモンスターを利用するとは……」

DC573「シンクロモンスターの扱いならお手の物よ。形勢逆転だな」

零児「しかし、怒濤王シーザーが墓地に送られたことにより、デッキから契約書を1枚手札に加えます」

零児「私が手札に加えるのは、地獄門の契約書」手札0→1

DC573「ただではやられないってか。俺はカードを1枚セットしてターンエンドだ」

零児「私のターン!」シュッ 手札1→2

零児「先ほど手札に加えた、地獄門の契約書を発動する!」


《地獄門の契約書》 †
永続魔法
「地獄門の契約書」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分メインフェイズに発動できる。
デッキから「DD」モンスター1体を手札に加える。
(2):自分スタンバイフェイズに発動する。
自分は1000ダメージを受ける。

零児「地獄門の契約書は、1ターンに1度、デッキからDDモンスター1体を手札に加えることができる」

零児「私はDD魔導賢者ケプラーを手札に加える」

DC573「サーチ系の永続魔法……とんだインチキカードだな」

零児「無論、その利益に応じたリスクも存在します」

DC573「リスク……?」

零児「契約書カードには、自分スタンバイフェイズごとに、自分に1000ダメージを与えるという共通効果があります」

DC573「1000か……決して軽くはないな」

零児「DD魔導賢者ケプラーを召喚!」

ケプラー「……」


《DD魔導賢者ケプラー》 †
???・効果モンスター
星1/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0


DC573(変なモンスターだな……)

零児「このモンスターの召喚に成功したとき、デッキから契約書を1枚手札に加えることができる」

DC573「またサーチかよ」

零児「私が手札に加えるのは、魔神王の契約書」

零児「そして、今手札に加えた、魔神王の契約書を発動!」


《魔神王の契約書》 †
永続魔法
「魔神王の契約書」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分メインフェイズに発動できる。
自分の手札・フィールドから、
悪魔族の融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
「DD」融合モンスターを融合召喚する場合、
自分の墓地のモンスターを除外して融合素材とする事もできる。
(2):自分スタンバイフェイズに発動する。
自分は1000ダメージを受ける。


零児「魔神王の契約書により、1ターンに1度、悪魔族融合モンスターを融合召喚することができる」

DC573「来るか……融合召喚」

零児「私が融合するのは、場のDD魔導賢者ケプラーと墓地のDDパンドラ」

零児「魔導極めし賢者よ! 災い封じ込めし坩堝に融け込み、真の王と生まれ変わらん!」

零児「融合召喚! 出でよ! 神の威光伝えし王! DDD神託王ダルク!」

ダルク「ハアッ!」

《DDD神託王ダルク》 †
融合・効果モンスター
星7/闇属性/悪魔族/攻2800/守2000
「DD」モンスター×2
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
自分にダメージを与える効果は、自分のLPを回復する効果になる。


零児「このカードが場に存在する限り、私にダメージを与える効果は、全て私のライフを回復する効果になります」

DC573「それがあれば、契約書のデメリットもメリットになるわけだ」

零児「その通りです……バトル! DDD神託王ダルクでゴヨウ・プレデターに攻撃!」

ダルク「ハアアッ!」

DC573「そうはいくか! 俺は収縮を発動!」

零児「!」


《収縮》 †
速攻魔法
フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動する。
選択したモンスターの元々の攻撃力はエンドフェイズ時まで半分になる。

DC573「神託王ダルクの攻撃力を半分にする!」

ダルク ATK 2800→1400

零児「くっ……! 戦闘を止めることはできない」

DC573「迎え撃て! ゴヨウ・プレデター!」

ゴヨウ・プレデター「ゴヨウダッ!」バシュッ

ダルク「グッ!」バリーン

零児「くっ……」LP3400→2400

DC573「この瞬間、ゴヨウ・プレデターの効果が発動する! 神託王ダルクはもらった!」

ダルク「グゥ……」

零児「まさかそのようなカードを伏せていたとは……」

DC573「さあ、どうする?」

零児「私はカードをセットし、ターンエンド」

月影「零児殿相手にここまで……大した御仁でござるな」

零児「ふっ……シンクロ次元に来たばかりで、これほどのデュエリストに出会えるとはな」

DC573「だいぶ余裕があるようだな……俺のターン!」シュッ 手札0→1

DC573(やつのあの余裕。何かあるのは間違いない)

DC573(デュエル格言その7にも、『デュエルが終わるまで、決して油断するなかれ』とある)

DC573(しかし、どの道今の俺にできることは一つ!)

DC573「バトル! ゴヨウ・プレデターでダイレクトアタック!」

零児「罠発動! 誤封の契約書!」


《誤封の契約書》 †
永続罠
(1):1ターンに1度、自分フィールドに
「DD」モンスターが存在する場合にこの効果を発動できる。
ターン終了時まで、このカード以外のフィールドの罠カードの効果は無効化される。
(2):自分スタンバイフェイズに発動する。
自分は1000ダメージを受ける。

零児「誤封の契約書には、自分の場にDDモンスターが存在するとき、このカード以外の罠の効果を無効化する効果があります」

DC573「今そんなカードを発動して何になる!」

零児「こうするのですよ……契約洗浄を発動!」


《契約洗浄》 †
通常罠
(1):自分の魔法&罠ゾーンの「契約書」カードを全て破壊する。
破壊した数だけ自分はデッキからドローする。
その後、自分はドローした数×1000LP回復する。


DC573(こっちが本命か!)

零児「契約書を全て破壊し、破壊した枚数だけ私はデッキからカードをドローし……」手札0→3

零児「その後、その枚数の1000倍のライフを回復する!」LP2400→5400

ゴヨウ・プレデター「フンッ!」ビシュッ

零児「……」LP5400→3000

DC573「契約を破棄しやがった……なんてやつだ」

DC573「だが、俺の攻撃はまだ終わっていない! 神託王ダルクでダイレクトアタック!」

ダルク「ハアッ!」

零児「……」LP3000→1600

DC573「俺はカードをセットして、ターンエンド」

DC573(このターンで終わらせることができず、手札補充までされてしまったが……俺の伏せカードは神風のバリアエア・フォース)

DC573(やつがどんな強力なモンスターを召喚してこようと何とかなるはずだ)

零児「私のターン!」シュッ 手札3→4

零児「……これまで、融合、シンクロ、エクシーズと披露してきました」

DC573「むっ?」

零児「ですが、まだお見せしていない召喚法があります」

DC573「……何だと?」

零児「御覧に入れましょう。我々が融合次元に対抗するための最大の武器を!」

DC573「……!」

零児「私は、スケール1のDD魔導賢者ガリレイと、スケール10のDD魔導賢者ケプラーで……ペンデュラムスケールをセッティング!」


《DD魔導賢者ガリレイ》 †
ペンデュラム・効果モンスター
星10/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0
【Pスケール:青1/赤1】
(1):自分は「DD」モンスターしかP召喚できない。
この効果は無効化されない。
(2):自分スタンバイフェイズに発動する。
このカードのPスケールを2つ上げる(最大10まで)。
その後、このカードのPスケール以下のレベルを持つ、
「DD」モンスター以外の自分フィールドのモンスターを全て破壊する。
【モンスター効果】
「DD魔導賢者ガリレイ」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードを手札から捨て、自分フィールドの、
「DD」カードまたは「契約書」カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを持ち主の手札に戻す。
この効果は相手ターンでも発動できる。


《DD魔導賢者ケプラー》 †
ペンデュラム・効果モンスター
星1/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0
【Pスケール:青10/赤10】
(1):自分は「DD」モンスターしかP召喚できない。
この効果は無効化されない。
(2):自分スタンバイフェイズに発動する。
このカードのPスケールを2つ下げる(最小1まで)。
その後、このカードのPスケール以上のレベルを持つ、
「DD」モンスター以外の自分フィールドのモンスターを全て破壊する。
【モンスター効果】
「DD魔導賢者ケプラー」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、
以下の効果から1つを選択して発動できる。
●このカード以外の自分フィールドの「DD」カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを持ち主の手札に戻す。
●デッキから「契約書」カード1枚を手札に加える。

零児「これで、レベル2から9のモンスターが同時に召喚可能!」

DC573「なっ……!?」

零児「我が魂を揺らす大いなる力よ……この身に宿りて、闇を引き裂く新たな光となれ!」

DC573「何だ……いったい何が起こっているんだ!?」

零児「ペンデュラム召喚! 出現せよ、私のモンスターたちよ!」

ヘル・アーマゲドン「「……」」

零児「全ての王をも統べる超越神、DDD死偉王ヘル・アーマゲドン!」


《DDD死偉王ヘル・アーマゲドン》 †
ペンデュラム・効果モンスター
星8/闇属性/悪魔族/攻3000/守1000
【Pスケール:青4/赤4】
(1):1ターンに1度、自分フィールドの
「DD」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで800アップする。
【モンスター効果】
(1):1ターンに1度、自分フィールドのモンスターが戦闘・効果で破壊された場合、
そのモンスター1体を対象として発動できる。
このカードの攻撃力はターン終了時まで、
対象のモンスターの元々の攻撃力分アップする。
この効果を発動するターン、このカードは直接攻撃できない。
(2):このカードは、このカードを対象としない魔法・罠カードの効果では破壊されない。

DC573「馬鹿な……レベル8のモンスター2体をこんな簡単に呼び出すなんて……」

零児「これがペンデュラム召喚。セッティングされたペンデュラムスケール内のレベルを持つモンスターを同時に召喚することができる召喚法です」

DC573「……インチキここに極まれり、だな」

零児「これだけでは終わりません。私はレベル8のDDD死偉王ヘル・アーマゲドン2体でオーバーレイ!」

DC573「オーバーレイ……エクシーズ召喚か!」

零児「2つの太陽が昇るとき、新たな世界の地平が開かれる!」

零児「エクシーズ召喚! 現れ出でよ! ランク8! DDD双暁王カリ・ユガ!」

カリ・ユガ「オオオ……」


《DDD双暁王カリ・ユガ》 †
エクシーズ・効果モンスター
ランク8/闇属性/悪魔族/攻3500/守3000
レベル8「DD」モンスター×2
(1):このカードがX召喚に成功したターン、
このカード以外のフィールドのカードの効果は発動できず、無効化される。
(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する。
この効果は相手ターンでも発動できる。
(3):このカードのX素材を1つ取り除き、
自分の墓地の「契約書」魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを自分フィールドにセットする。

DC573「くっ……こりゃまた、すごそうなのがきやがった」

零児「バトル……双暁王カリ・ユガでゴヨウ・プレデターを攻撃!」

DC573「罠発動! 神風の――」

零児「無駄です」

DC573「!?」

DC573(罠が……発動しない!?)

零児「カリ・ユガがエクシーズ召喚に成功したターン、あらゆるカードの発動が禁じられます」

DC573「何だって!?」

零児「行け! 双暁王カリ・ユガ! ツインブレイクショット!」

カリ・ユガ「オオッ!」バシュッ

ゴヨウ・プレデター「グウッ!?」バリーン

DC573「マジか……」LP900→0 ピー

とりあえずここまで。
今回のデュエルは未だに納得はできていません。
具体的には、ケプラーのサーチ先となる契約書を変えたり、違う契約書をサーチしていた場合の契約洗浄の発動タイミングはどうするか等、最良のプレイングを考えようと頑張ったのですが、考えきれずに妥協する結果となってしまいました。
一応、社長の勝利は変わらないので、ご容赦ください。

あと、単純に間違ってる箇所があったらお教えいただきたいです。

DC573「俺の負けか。強いなあんた」

零児「お褒めに預かり光栄です」

DC573「スタンダードのデュエリストってのは、あんたみたいに様々な召喚法を扱えるもんなのか?」

零児「いいえ、私のように多彩な召喚法を使いこなせる者は稀でしょう」

零児「それに、最後にお見せしたペンデュラム召喚は、まだ一般に普及しておらず、発展途上のものなのです」

DC573「あのインチキ召喚法か……とにかく、実力は確かなようだ」

月影「零児殿はスタンダードでも指折りの実力者でござるゆえ」

DC573「これほどのデュエリストが並とか言われても信じられないけどな。お前の方はどうなんだ?」

零児「月影はランサーズの一員。実力の方は私が保証します」

DC573「ランサーズ?」

零児「ランス・ディフェンス・ソルジャーズ……融合次元に対抗するべく、選び出されたデュエリストたちです」

DC573「なんかかっこいいな」

月影「かっこいいかどうかは重要ではないのでござるが……」

零児「さて……それでは、少しお願いしたいことがあるのですが」

DC573「言ってみろ」

零児「我々をこのシティの最高権力者の元まで案内していただきたい」

DC573「最高権力者となると、行政評議会の爺さんたちのところか。何の用だ?」

零児「我々の目的を果たすためには、シティのトップに話をつけておくのが最善かと思いまして」

DC573「連れて行くだけなら構わんけど、面会してもらえるかはわからんぞ?」

零児「それで構いません」

DC573「ならよし……ところで、話は変わるが、お前らは自らの意思で次元を移動してきたのか?」

零児「ええ」

DC573「なら、俺を融合次元に飛ばすことはできないか?」

零児「なぜ融合次元に?」

DC573「俺の妹分がアカデミアに連れ去られているらしいんだ」

零児「そうですか……残念ですが、それはできません」

DC573「なぜだ?」

零児「まず、あなたを融合次元に移動させること自体は不可能ではありません」

DC573「だったら……」

零児「しかし、アカデミアの力は強大。あなたが行ったところで何もできずに終わります」

DC573「やってみなきゃわからんだろう」

零児「せめて、私に勝つくらいの腕がないと話になりません」

DC573「ぐっ……行政評議会のところまで連れてってやらんぞ?」

零児「そのときは、自分たちで探すまでです」

DC573「あ~、もう、わかったよ! だけど、融合次元との戦いには絶対に俺を呼べよな!」

零児「それにつきましては、こちらからお願いしたいくらいです」

DC573「絶対だからな。嘘ついたら針千本飲ますぞ」

幽鬼うさぎ「……子どもっぽい」

DC573「うるせぇ」

月影「?」

――――

DC573「到着だ。この建物に行政評議会の爺さんたちはいる」

零児「ここまで案内していただき、ありがとうございます」

DC573「どういたしましてっと」

零児「それでは、これ以降は私の方で話を進めて参りますので」

DC573「お前らだけで大丈夫なのか?」

零児「はい、ご心配なく」

DC573「ちょっと待ってろ」ゴソゴソ

DC573「これに……」カキカキ

DC573「……よしっと」スッ

零児「これは?」

DC573「俺の連絡先だ。困ったことがあったら俺に連絡しろ」

零児「よろしいのですか?」

DC573「お前らも次元を飛んできたばっかじゃ何かと大変だろ?」

月影「ご配慮痛み入る」

DC573「連絡の仕方がわからないようなら、そこらへんの人に協力してもらいな」

零児「ありがとうございます。この御恩は忘れません」

DC573「融合次元との戦いに俺を呼ぶって話、忘れるなよ」

零児「かしこまりました。その折には必ず」

DC573「本当に忘れるなよ?」

零児「え、ええ……」

幽鬼うさぎ「……しつこい」

とりあえずここまでで。
アニメの方でEmがどんどん強化されてて、もはや特殊追跡デッキでは太刀打ちできそうにないです……

――――

セントラルパーク


DC573「あっちの方、何か賑やかだな」

幽鬼うさぎ「……行ってみよう」

DC573「そうしますかね」



デニス「ワン、ツー、スリー!」バッ

ポンッ

「「「オオーッ!!」」」

DC573「へえ……ワンドを実体化させる手品か。見事なもんだ」

幽鬼うさぎ「……」キラキラッ

DC573(めっちゃ目ぇ輝かせてる……)

DC573「少し見ていくか」

幽鬼うさぎ「……♪」

――


権現坂「けしからん! 俺たちはこんなことをしに来たのではない。やはり遊矢を探しに行くべきだ!」

デニス「でもさ、ゴンちゃん」

権現坂「ゴッ……ゴンちゃん!?」

デニス「こうやって目立つことをして、遊矢たちに見つけてもらった方が良いと思うんだよね」

権現坂「そんなにうまくいくか?」

デニス「大丈夫大丈夫。テイクイットイージー」

権現坂「遊矢……いったいどこに」

DC573「なあ、君たち」

権現坂「えっ?」

DC573「これ受け取ってくれ」ヒラッ

デニス「あっ、おひねりですね」

DC573「そういうこと。良いもの見せてもらったよ」

デニス「どういたしまして」

DC573「少し君たちの話が聞こえたんだが、人を探してるようだな」

権現坂「はい。榊遊矢という男を探しているのですが、何か心当たりはありませんか?」

DC573「榊遊矢……いや、知らないな」

権現坂「そうですか……」

DC573「もし会うことがあったら、君たちが探してたってことは伝えておこう」

権現坂「おおっ、恩に着ます」

DC573「気にしないでくれ。困っている人の手伝いをするのも一応は仕事の内だ」

権現坂「お願いします」

デニス「僕たちはこの付近で活動してますんで、そのことも伝えておいてくれますか?」

DC573「了解した」

――――

夜 セキュリティ宿舎


DC573「今日も疲れたなっと」ボスッ

幽鬼うさぎ「……仕事サボってたのに?」

DC573「いや、お前、サボってねーよ」

幽鬼うさぎ「……マジックショー見物もしてたのに?」

DC573「お前の方が見たがってたじゃねーか」

幽鬼うさぎ「……人に責任をなすりつけるのはよくない」

DC573「へいへい……しかし、昨日今日と立て続けに異次元から来た人間に会うことになるとはな」

幽鬼うさぎ「……巻き込まれ体質」

DC573「それはない……と信じたい」

DC573(……赤馬零児か)

DC573(あいつとどっちが強いんだろうな?)

DC573「はあ……」

幽鬼うさぎ「……どうしたの?」

DC573「世界は広いな」

幽鬼うさぎ「……?」

DC573「俺ももっと強くならないといけないな」

幽鬼うさぎ「……あなたは充分強い」

DC573「でも、赤馬零児には勝てなかった」

幽鬼うさぎ「……あれは負けられない戦いじゃなかったから」

DC573「うん?」

幽鬼うさぎ「……あなたは負けられない戦いには絶対に負けない……そうでしょう?」

DC573「励ましてくれてるのか?」

幽鬼うさぎ「……本当のことを言ってるだけ」

DC573「くくっ、ありがとな」

幽鬼うさぎ「……どういたしまして」

DC573「だが、まだまだ強くならなきゃいけないのも事実だ。アカデミアの連中に……異次元のデュエリストたちに後れを取らないように」

幽鬼うさぎ「……がんばろう」

DC573「ああ」

――――――

翌朝


DC573「あ~、眠い眠い」ボサッ

幽鬼うさぎ「……だらしない」

DC573「朝だけは本当に駄目だ」

幽鬼うさぎ「……今日はどうするの?」

DC573「227の捜索……てのは名目で、今日もだらだらパトロールだな」

同僚「何一人でブツブツ言ってんだ?」

DC573「うおっ、いたのかお前」

同僚「これは長官に報告しなくちゃいけねえなぁ」

DC573「それは困るな」

同僚「まったく……お前のそういう態度は今に始まったことじぇねえけど」

DC573「やるときはやる男ですから」

同僚「自分で言ってりゃ世話ねえな」

――――

A地区


DC573「ねぇ今どこ?」

幽鬼うさぎ「……地球ん中」

DC573「宇宙飛行士じゃないから」

幽鬼うさぎ「……オゾンより下なら問題ない」

DC573「お前もこの曲を知ってるとは思わなんだ」

幽鬼うさぎ「……名曲」

DC573「歌詞はかなりぶっ飛んでるけどな」

「そういえば知ってるか? 地下デュエル場にすごく強いやつが現れたらしい」

DC573(ん?)

「そんなに強いのか?」

「なんでもエクシーズって召喚法を使って、チャンピオンを瞬殺したらしいよ」

DC573(エクシーズ……)

幽鬼うさぎ「……聞いた?」

DC573「ああ、暢気にパトロールしてる場合じゃなさそうだな」

DC573「地下デュエル場に行くぞ」

とりあえずここまでで。
今週のアークファイブ早く観たい。

――

地下デュエル場


黒咲「エクシーズ召喚! 現れろ!」

黒咲「ランク4! RR-ライズ・ファルコン!」


《RR-ライズ・ファルコン》
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/闇属性/鳥獣族/攻 100/守2000
鳥獣族レベル4モンスター×3
(1):このカードは特殊召喚されたモンスターにのみ攻撃でき、
相手フィールドの特殊召喚されたモンスター全てに1回ずつ攻撃できる。
(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
ターン終了時まで、このカードの攻撃力は
相手フィールドの特殊召喚された表側表示モンスターの攻撃力の合計分アップする。


ギャラガー「来たぜ! エクシーズ召喚!」

ギャラガー「黒咲のエースモンスター、ライズ・ファルコンのお出ましだー!」

挑戦者「たった攻撃力100のモンスターで何ができる!」

黒咲「ふん……ライズ・ファルコンの効果発動! オーバーレイユニットを1つ使い……」

黒咲「敵の場に存在する、特殊召喚されたモンスター全ての攻撃力を自らの攻撃力に加える!」

挑戦者「何!? 俺の場には攻撃力2500のC・ドラゴンが2体……」


《C・ドラゴン》 †
シンクロ・効果モンスター
星6/地属性/ドラゴン族/攻2500/守1300
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
自分のメインフェイズ時に発動できる。
自分の墓地の「C(チェーン)」と名のついたモンスターを全てゲームから除外する。
このカードの攻撃力はエンドフェイズ時まで、
この効果で除外したモンスターの数×200ポイントアップする。
また、このカードが相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、
相手のデッキの上からカードを3枚墓地へ送る。


黒咲「ライズ・ファルコンの攻撃力は5100となる!」

ギャラガー「しかも、ライズ・ファルコンには、特殊召喚されたモンスター全てに1回ずつ攻撃できる能力があるぞ!」

黒咲「バトル! RR-ライズ・ファルコン!」

黒咲「全ての敵を引き裂け! ブレイブ・クロー・レボリューション!」

ライズ・ファルコン「キュオオオオ!!」ドドッ

C・ドラゴン「「ガッ!」」バリーン

挑戦者「ちくしょう!」LP4000→0 ピー

ギャラガー「決まったー! さすがは黒咲! 圧倒的な強さだ!」

「「「黒咲! 黒咲! 黒咲!」」」

幽鬼うさぎ「……大人気」

DC573「あいつで間違いないな」

幽鬼うさぎ「……すごかった」

DC573「瞬殺だもんな。あんなインチキモンスターがいるとは」

幽鬼うさぎ「……どうする?」

DC573「もちろん、やつに会いに行く」

幽鬼うさぎ「……どうやって?」

DC573「いろいろ手はあるが、今回はセキュリティ権限を使う」

幽鬼うさぎ「……職権濫用」

DC573「権力の正しい使い方だ」

――


DC573「失礼する」ガチャ

黒咲「誰だ貴様?」

DC573「お初にお目にかかる。俺はコナミだ」

黒咲「俺に何の用だ?」

DC573「お前にいろいろと聞きたいことがあってな」

黒咲「聞きたいことだと?」

DC573「エクシーズ召喚を使っていたが……エクシーズ次元とスタンダード、お前はどっちの人間だ?」

黒咲「!」

黒咲「貴様、なぜ他の次元の存在を知っている?」

DC573「今質問してるのはこっちだ」

黒咲「そんなことは知らん」

DC573「話の通じんやつだなぁ」

幽鬼うさぎ「……友達少なそう」

DC573「お前友達少なそうだってよ」

黒咲「ふざけるな!」

DC573「先日、スタンダードから来た人間に事情を聞いたのさ」

黒咲「スタンダードから……? そいつの名は?」

DC573「柊柚子、それに赤馬零児だ」

黒咲「やはりか」

DC573「知ってるのか?」

黒咲「俺は赤馬零児たちと共にこのシンクロ次元へやって来た」

DC573「えっ? でもお前、昨日赤馬たちといっしょにいなかっただろ」

黒咲「次元を移動して、着いた先が違っただけのこと」

DC573「あっ、もしかしてお前アレ? ランサーズってやつの一員?」

黒咲「そうだ」

DC573「早く仲間と合流しなくていいのか?」

黒咲「俺には、強いデュエリストを探すという目的がある」

DC573「もしかしなくてもお前、協調性がないってよく言われるだろ?」

黒咲「ふん……」

DC573「しかし、こうも立て続けにスタンダード出身の人間に会うことになるとはな」

黒咲「俺はスタンダード出身ではない」

DC573「何?」

黒咲「この次元に来る前こそスタンダードにいたが、俺の故郷は貴様らの言うエクシーズ次元にある」

DC573「エクシーズ次元……なるほど、そういうことか」

黒咲「察しが良いようだな」

幽鬼うさぎ「……どういうこと?」

DC573「エクシーズ次元は融合次元に滅ぼされた。だから、スタンダードに」

幽鬼うさぎ「……あっ」

黒咲「……」ギリッ

DC573(なんて顔してやがる……この話は切り上げるべきだな)

DC573「さっき、強いデュエリストを探すのが目的と言ったな」

黒咲「それがどうした?」

DC573「俺は強いぞ」

黒咲「貴様が……? とても、強そうには見えんな」

DC573「見た目で人を判断するのは良くないぜ?」

黒咲「ならば、俺が貴様の実力を見極めてやろう。さっさとエントリーして来い」

DC573「……諸事情あって、それはできない」

黒咲「ふんっ、怖気づいたか」

DC573「生意気な」

幽鬼うさぎ「……友達少なそうじゃなくて……友達いなさそう」

DC573「友達いないだろお前」

黒咲「貴様は俺を怒らせたいのか?」

DC573「お互い様だ……とりあえず赤馬たちが行政評議会の元に行ってたことだけは伝えておく」

黒咲「そうか」

いったんここまでで。
今夜中にまた投下しに来るかもしれません。

――――


DC573「故郷が滅ぼされる……か」

幽鬼うさぎ「……考えたくもない」

DC573「俺だってそうだ。そんなことはさせやしない」

幽鬼うさぎ「……うん」

DC573「とにかく、孤児院のみんなに危害が及ぶのであれば容赦はしない。どんな手を使ってでもアカデミアを叩き潰してやる」

幽鬼うさぎ「……」ジー

DC573「どうした?」

幽鬼うさぎ「……怖い顔してる」

DC573「おっと、それは俺の柄じゃないな」

幽鬼うさぎ「……心配ない……あなたならみんなを守れる」

DC573「信頼されてるようで何よりだ」

ピピピピピピッ

DC573「むっ、長官からか」

DC573「はい、デュエルチェイサー573です」

長官『これより高速3号線に向かい、窃盗犯を拘束してください』

DC573「了解です」

長官『くれぐれも227のように無様な姿を晒すことがないように』

DC573「……肝に銘じておきますよ」

長官『あなたに限って、心配は要らないと思いますがね』



DC573「さて、チェイスの時間だ」

幽鬼うさぎ「……おー」

高速3号線


DC573「前方のDホイール! 大人しく止まれ!」

窃盗犯「嫌だねバーカ!」

DC573「ああっ? 馬鹿って言ったやつが馬鹿なんだぞ!」

幽鬼うさぎ「……どうでもいい」

DC573「まあいい……貴様をデュエルで拘束させてもらう!」

窃盗犯「ふん、叩きのめしてやるよ」

DC573「面白い。では行くぞ!」

DC573「強制執行を開始する。フィールド魔法、スピード・ワールドネオ、セットオン!」

《デュエルモードオンオートパイロットスタンバイ》

『デュエルが開始されます。ルート上の一般車両はただちに退避してください』

セキュリティ本部

オペレーター「スピード・ワールドネオ展開完了。逃走中のDホイールとのリンクを確認」

オペレーター「デュエルチェイサー573、デュエル開始します」

オペレーター「コースはSTC05ルートです」

ロジェ「227は、セキュリティの威信を失墜させてくれましたからね……今回は見事に勝利を収めてもらいましょう」



バババババババッ

メリッサ「シティの皆さん、こんばんは! トップシティTVのトップリポーター、メリッサ・クレールです」

メリッサ「今宵も皆様に、息詰まるチェイスと大興奮のライディング・デュエルをお届けします」

DC573「もう慣れっこではあるけど……やっぱり帰ってくんないかな」

窃盗犯「さあ、いつでもこいトップスの犬!」

DC573「はいはい……行くぞ!」

DC573「神妙にお縄についてもらう!」

DC573・窃盗犯「「ライディング・デュエル! アクセラレーション!」」

DC573「先行は俺だ!」

DC573(この手札……あいつ次第だな)

DC573「俺はカードを4枚セットして、ターンエンド」

メリッサ「おーっと、デュエルチェイサーガン伏せだー!」

窃盗犯「ビビってるな……俺のターン!」シュッ 手札5→6

窃盗犯「こりゃ最高の手札だ! 俺はカードを一枚セットし……」

窃盗犯「手札抹殺を発動!」


《手札抹殺》 †
通常魔法(制限カード)
お互いの手札を全て捨て、それぞれ自分のデッキから
捨てた枚数分のカードをドローする。


窃盗犯「お互いに手札を全て捨て、捨てた枚数分のカードをドローする」シュッ 手札4

DC573「ちっ……ジュラケドが」シュッ 手札1


《ジュラゲド》 †
効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1700/守1300
「ジュラゲド」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分または相手ターンのバトルステップに発動できる。
このカードを手札から特殊召喚し、自分は1000LP回復する。
(2):このカードをリリースし、
自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
その表側表示モンスターの攻撃力を次のターンの終了時まで1000アップする。
この効果は相手ターンでも発動できる。

窃盗犯「ここからがショータイム! 伏せておいた真炎の爆発を発動!」


《真炎の爆発》 †
通常魔法
自分の墓地から守備力200の
炎属性モンスターを可能な限り特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは
このターンのエンドフェイズ時にゲームから除外される。


窃盗犯「墓地の守備力200の炎属性モンスターを可能な限り特殊召喚する」

窃盗犯「俺は墓地に眠る4体のフレムベルモンスターを蘇らせる」

ネオフレムベル・サーベル「ハッ!」

ネオフレムベル・ヘッジホッグ「チュー」

フレムベル・マジカル「ケケケッ」

フレムベル・ドラグノフ「グルル……」


《ネオフレムベル・サーベル》 †
効果モンスター
星4/炎属性/炎族/攻1500/守 200
相手の墓地のカードが4枚以下の場合、
このカードの攻撃力は600ポイントアップする。
相手の墓地のカードが8枚以上の場合、
このカードの攻撃力は300ポイントダウンする。


《ネオフレムベル・ヘッジホッグ》 †
チューナー(効果モンスター)
星3/炎属性/炎族/攻 800/守 200
このカードが戦闘によって破壊された場合、
相手の墓地のカード1枚を選択してゲームから除外する。
フィールド上のこのカードがカードの効果によって破壊された場合、
自分の墓地から「ネオフレムベル・ヘッジホッグ」以外の
守備力200以下の炎属性モンスター1体を選択して手札に加える。

《フレムベル・マジカル》 †
チューナー(効果モンスター)
星4/炎属性/魔法使い族/攻1400/守 200
自分フィールド上に「A・O・J」と名のついたモンスターが存在する限り、
このカードの攻撃力は400ポイントアップする。


《フレムベル・ドラグノフ》 †
効果モンスター
星2/炎属性/ドラゴン族/攻1100/守 200
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
相手ライフに500ポイントダメージを与える。
また、自分の墓地のこのカードと自分フィールド上に表側表示で存在する
炎属性モンスター1体をゲームから除外して発動できる。
デッキから「フレムベル・ドラグノフ」1体を手札に加える。


メリッサ「これはすごい! 一気に4体のモンスターが並びました!」

DC573「手札抹殺で墓地に送ったモンスターを全て復活か……インチキじみてやがる」

窃盗犯「俺はレベル2のフレムベル・ドラグノフに、レベル4のフレムベル・マジカルをチューニング!」

窃盗犯「炎の拳が全てを砕く! シンクロ召喚! 燃えろ、フレムベル・ウルキサス!」

ウルキサス「オオッ!」


《フレムベル・ウルキサス》 †
シンクロ・効果モンスター
星6/炎属性/炎族/攻2100/守 400
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、
その守備力を攻撃力が超えていれば、
その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。
また、このカードが相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、
このカードの攻撃力は300ポイントアップする。

窃盗犯「まだまだぁ! 続いて、レベル4のネオフレムベル・サーベルに、レベル3のネオフレムベル・ヘッジホッグをチューニング!」

窃盗犯「古の炎神、今ここに顕現する! シンクロ召喚! 燃え滾れ、エンシェント・ゴッド・フレムベル!」

エンシェント・ゴッド「……」


《エンシェント・ゴッド・フレムベル》 †
シンクロ・効果モンスター
星7/炎属性/炎族/攻2500/守 200
炎属性チューナー+チューナー以外の炎族モンスター1体以上
このカードがシンクロ召喚に成功した時、
相手の手札の枚数分まで相手の墓地の
カードを選択してゲームから除外する。
このカードの攻撃力は、この効果で除外したカードの数×200ポイントアップする。


メリッサ「窃盗犯、連続のシンクロ召喚を決めたー!」

窃盗犯「エンシェント・ゴッド・フレムベルの効果発動!」

窃盗犯「相手の手札の枚数分まで相手の墓地のカードを除外し、除外したカードの枚数の200倍だけ攻撃力をアップする」

窃盗犯「お前の墓地のジュラゲドを除外し、攻撃力を200ポイントアップだ!」

エンシェント・ゴッド ATK2500→2700

窃盗犯「そして、このカードは自分の場にフレムベルモンスターが存在し、相手の墓地にカードが3枚以下の場合、特殊召喚できる」

窃盗犯「現れろ、ネオフレムベル・オリジン!」

オリジン「ポー」


《ネオフレムベル・オリジン》 †
チューナー(効果モンスター)
星2/炎属性/炎族/攻 500/守 200
自分フィールド上に「ネオフレムベル・オリジン」以外の
「フレムベル」と名のついたモンスターが存在し、
相手の墓地のカードが3枚以下の場合、
このカードは手札から特殊召喚できる。


窃盗犯「ネオフレムベル・オリジンをリリースし、フレムベル・デスガンナーを召喚!」

デスガンナー「ヒャッハ―!」


《フレムベル・デスガンナー》 †
効果モンスター
星6/炎属性/炎族/攻2200/守 200
このカードは特殊召喚できない。
自分フィールド上に存在する「フレムベル」と名のついたモンスター1体を
リリースした場合のみ召喚する事ができる。
1ターンに1度、自分の墓地に存在する守備力200の
モンスター1体をゲームから除外する事で、
除外したモンスターの攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。

DC573「大型3体か……大したもんだ」

窃盗犯「いつまでその余裕が続くかな? 俺はフレムベル・デスガンナーのモンスター効果を発動!」

窃盗犯「墓地のネオフレムベル・サーベルを除外し、その攻撃力分のダメージをお前に与える!」

デスガンナー「ヒャオオッ!」ゴオオッ

DC573「厄介な」LP4000→2500

メリッサ「デュエルチェイサーに1500のダメージが通りました!」

窃盗犯「バトル! さっさと終わらせてやる」

DC573「そう逸るなよ」

窃盗犯「えっ?」

DC573「罠発動……トゥルース・リインフォース」


《トゥルース・リインフォース》 †
通常罠
デッキからレベル2以下の戦士族モンスター1体を特殊召喚する。
このカードを発動するターン、自分はバトルフェイズを行えない。


DC573「デッキからトラパートを特殊召喚する」

DC573「来い、トラパート!」

トラパート「ケケケッ」

《トラパート》 †
チューナー(効果モンスター)
星2/闇属性/戦士族/攻 600/守 600
このカードをシンクロ素材としたシンクロモンスターが攻撃する場合、
相手はダメージステップ終了時まで罠カードを発動できない。
このカードをシンクロ素材とする場合、
戦士族モンスターのシンクロ召喚にしか使用できない。


窃盗犯「このタイミングで召喚……一時凌ぎか」

DC573「続いて、シンクロ・マテリアルを発動」


《シンクロ・マテリアル》 †
通常罠
相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動する。
このターン自分がシンクロ召喚をする場合、
選択したモンスターをシンクロ素材にする事ができる。
このカードを発動するターン、自分はバトルフェイズを行う事ができない。


DC573「俺はフレムベル・ウルキサスを選択し、このターンフレムベル・ウルキサスをシンクロ素材として使用できるようにする」

窃盗犯「そんなカードをシンクロ召喚ができない相手ターンに発動しても無意味だ!」

DC573「なら、相手ターンにシンクロ召喚するまで」

窃盗犯「何?」

DC573「お前にゴヨウたちの王を見せてやる……罠発動! 緊急同調!」


《緊急同調》 †
通常罠
バトルフェイズ中のみ発動できる。
シンクロモンスター1体をシンクロ召喚する。


窃盗犯「緊急同調……あっ!?」

DC573「俺はレベル6のフレムベル・ウルキサスに、レベル2のトラパートをチューニング!」

DC573「お上の威光の前にひれ伏すがいい! シンクロ召喚! ゴヨウ・キング!」

ゴヨウ・キング「ゴヨウダァッ!」


《ゴヨウ・キング》 †
シンクロ・効果モンスター
星8/地属性/戦士族/攻2800/守2000
チューナー+チューナー以外のSモンスター1体以上
(1):このカードが相手モンスターに攻撃する攻撃宣言時に発動する。
このカードの攻撃力はダメージステップ終了時まで、
自分フィールドの戦士族・地属性のSモンスターの数×400アップする。
(2):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、
以下の効果から1つを選択して発動できる。
●破壊したそのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。
●相手フィールドの表側表示モンスター1体を選んでコントロールを得る。

メリッサ「相手ターン中に、相手のモンスターを使ってシンクロ召喚!? 常識外れのタクティクスです!」

窃盗犯「これを狙ってたのか!」

DC573「まあな。こいつを呼び出せるとは思ってなかったけど」

DC573「さて、どうする?」

窃盗犯「ぐっ……バトルフェイズは終了。カードを2枚セットして、ターンエンド」

DC573「エンドフェイズ、俺はサイクロンを発動する」

DC573「俺から見て、右側のセットカードを破壊だ!」

窃盗犯「フレムベルカウンターが……」


《フレムベルカウンター》 †
カウンター罠
自分の墓地の守備力200の炎属性モンスター1体を
ゲームから除外して発動できる。
魔法・罠カードの発動を無効にし破壊する。


DC573「デュエル格言その29」

DC573「エンドサイクは基本、だ」

DC573「俺のターン……ドロー!」シャッ 手札1→2

メリッサ「さあ、最高の状況で自分のターンに回したデュエルチェイサー! 反撃の時間です!」

DC573「決めに行く。俺はアサルト・アーマーをゴヨウ・キングに装備」


《アサルト・アーマー》 †
装備魔法
自分フィールド上に存在するモンスターが
戦士族モンスター1体のみの場合、そのモンスターに装備する事ができる。
装備モンスターの攻撃力は300ポイントアップする。
装備されているこのカードを墓地へ送る事で、このターン装備モンスターは
1度のバトルフェイズ中に2回攻撃する事ができる。


DC573「装備したアサルト・アーマーを墓地に送り、ゴヨウ・キングは2回の攻撃を可能とする!」

DC573「バトルだ! ゴヨウ・キングでフレムベル・デスガンナーに攻撃!」

DC573「ゴヨウ・キングが相手モンスターとバトルするとき、その攻撃力は自分フィールドの戦士族・地属性シンクロモンスター1体につき、400ポイントアップする!」

ゴヨウ・キング ATK2800→3200

DC573「さらに、トラパートを素材にしたことで、ゴヨウ・キングの攻撃中、罠は発動できない!」

窃盗犯「くそ……」

ゴヨウ・キング「ゴヨウッ!」バシッ!

デスガンナー「ヒャアア!?」バリーン

窃盗犯「うっ……」LP4000→3000

DC573「この瞬間、ゴヨウ・キングのモンスター効果発動!」

DC573「お前のエンシェント・ゴッド・フレムベルを捕縛する!」

ゴヨウ・キング「フンッ!」シュルル

エンシェント・ゴッド「グウッ……」

窃盗犯「そんな……」

DC573「再びゴヨウ・キングで攻撃!」

ゴヨウ・キング「ゴヨウッ!」バシッ!」

窃盗犯「うわああ!?」LP3000→200

DC573(これで終わり……と言いたいが、あのセットカード気になるな。まあ、攻めるけど)

DC573「エンシェント・ゴッド・フレムベルでダイレクトアタック!」

メリッサ「これが通ればお終いです! 窃盗犯、どうする!?」

窃盗犯「罠発動! 聖なるバリア・ミラーフォース!」

DC573「げっ」


《聖なるバリア -ミラーフォース-》 †
通常罠
(1):相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て破壊する。


ゴヨウ・キング「グオオオ!」バリーン

エンシェント・ゴッド「ガッ……!」バリーン

メリッサ「デュエルチェイサーのモンスターが全滅! 窃盗犯、このピンチを乗り切ったー!」

DC573「決着とはいかなかったか……メインフェイズ2に移行」

DC573「カードを一枚セットして、ターンエンドだ」

窃盗犯「くそっ……逆転のカードを……俺のターン! ドロー!」シュッ 手札0→1

窃盗犯「!」

窃盗犯「来た来た! 俺は死者蘇生を発動!」


《死者蘇生》 †
通常魔法(制限カード)
(1):自分または相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。


窃盗犯「俺はお前の墓地に眠るゴヨウ・キングを特殊召喚する!」

DC573「……」スッ

窃盗犯「俺の場に甦れ! ゴヨウ・キング!」

シーン

窃盗犯「……?」

メリッサ「これはどうしたことでしょう? ゴヨウ・キングが窃盗犯の場に現れません」

DC573「ゴヨウ・キングならここにいる」

窃盗犯「何……?」

窃盗犯「!」

窃盗犯「何でゴヨウ・キングがお前の場にいるんだ!」

ゴヨウ・キング「……」

DC573「俺の場をよく見ればわかるさ」

窃盗犯「……リビングデッドの呼び声!?」


《リビングデッドの呼び声》 †
永続罠
(1):自分の墓地のモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。
そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚する。
このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。
そのモンスターが破壊された時にこのカードは破壊される。


DC573「お前の死者蘇生は対象を失い、不発となった」

窃盗犯「そんな……そんな馬鹿な」

DC573「蘇生できるモンスターで最も強力なゴヨウ・キングを狙ったのはいいが……残念だったな」

メリッサ「窃盗犯、逆転の一手が不発に終わり、成す術なしです!」

DC573「何かすることはあるか?」

窃盗犯「……ターンエンド」

DC573「俺のターン!」シュッ 手札0→1

幽鬼うさぎ「……」

DC573「お前か。デュエルはもう終わりだぞ」

幽鬼うさぎ「……出遅れた」

DC573「出番はまた今度な……チェック」

DC573「ゴヨウ・キングで止めのダイレクトアタック!」

ゴヨウ・キング「ゴヨウッ!」バシッ!

窃盗犯「くそおおっ!」LP200→0 ピー

投下が遅くて申し訳ありません。とりあえずここまで。
ゴヨウ・キングは裁定とかで困りそうなので、ライズと違い、OCG版の効果にしました。
デュエルでおかしな点があればお教えください。

メリッサ「決着! デュエルチェイサーの完勝です!」

窃盗犯「くそ、くそ、くそっ!」プシュウウウ…

DC573「今日も今日とて連続検挙記録更新っと……どうでもいいことではあるけど」

幽鬼うさぎ「……さすが」

DC573「褒めろ褒めろ褒めたたえろ」

幽鬼うさぎ「……調子に乗らない」

DC573「へいへい」

――

DC573「じゃあ後始末よろしく」

セキュリティ隊員「了解しました」

DC573「そういや聞いてなかったんだけど、あいつは何を盗んだんだ?」

セキュリティ「トップスの方のデッキです。今回のデュエルで使用していたものがそれです」

DC573「なるほど……やけに強力なカードが多かったのはそういうことか」

セキュリティ隊員「ええ」

DC573「しかし、デッキを盗むとは……デュエリストとして、許すことはできん行為だ」

セキュリティ隊員「はははっ、まあトップスなら同じようなデッキはすぐに用意できるでしょうけどね」

DC573「そういう問題じゃないんだよ」

セキュリティ隊員「?」

ロジェ『お見事でした』

DC573「どうも」

ロジェ『危なげない勝ちっぷりでしたね』

DC573「ミラーフォースには少し焦りました」

ロジェ『あれくらいは読めていないといけませんよ?』

DC573「攻撃反応系ってとこまでは予想してたんですけど……」

ロジェ『まあ、それはいいでしょう。しかし、あなたの連続検挙記録はどこまで伸びますかね?』

DC573「それはわかりませんが……途切れさせるわけにはいきませんから」

ロジェ『そうあってほしいものです』

DC573「それでは失礼します」

ロジェ『ええ、ご苦労様でした』ピッ

DC573(……そういえば長官には次元戦争のこと伝えてなかったな)

DC573(帰り際、本部に寄っていくとするか)

セキュリティ本部


DC573「失礼します」

ロジェ「573ですか」

DC573「はい、実は――」

DC573「!」

DC573(デスクの上にあるカード……融合?)

ロジェ「どうかしましたか?」

DC573「いえ……見ないカードだなと思いまして」

ロジェ「ああ、これですか。シンクロの陰に隠れて、なかなか使われることはありませんが、良いカードですよ」

DC573(柚子ちゃんの話を聞いた後に少し調べて知ったことだが、俺たちの世界にも融合召喚自体は存在していたらしい)

DC573(だが、この世界ではあまりにマイナーな融合。そのカードを長官が……?)

DC573(考えすぎかもしれないが……どうにも引っかかるな)

ロジェ「それで、どのようなご用向きでしょう?」

DC573「いえ、長官のチェスの相手をさせていただこうかと思いまして」

ロジェ「ほう……望むところです」

DC573「今日こそ勝たせていただきますよ」

ロジェ「くくっ、それは楽しみですね」

――

夜 セキュリティ宿舎


DC573「ふう」ドスッ

幽鬼うさぎ「……お疲れ」

DC573「今日はちゃんと仕事したからな」

幽鬼うさぎ「……やっぱり昨日は真面目に仕事してなかったの?」

DC573「ばっ、お前、それは言葉の綾ってもんよ」

幽鬼うさぎ「……ふぅん」

DC573「しかし、次元戦争か。実際に故郷を滅ぼされた人間に会うと、実感がわいてくるな」

幽鬼うさぎ「……あの黒咲って人……怖い」

DC573「友人にはなれそうにないな」

幽鬼うさぎ「……でも……かわいそう」

DC573「……きっとあいつは哀れみを乞うような人間じゃないぞ」

幽鬼うさぎ「……うん」

DC573「それより気にかかるのは、長官のことだ」

幽鬼うさぎ「……融合」

DC573「あのカードを偶然持っていたと考えればそれまでだが……」

幽鬼うさぎ「……融合次元……アカデミアとつながってる?」

DC573「その可能性は否定しきれない」

幽鬼うさぎ「……セキュリティのトップが黒幕……洒落にならない」

DC573「まったくだよ」

幽鬼うさぎ「……でも……本当にそうだったとしたら?」

DC573「そのときは戦うさ。リンを攫ったやつらの仲間なら、たとえ長官でも容赦するわけにはいかない」

幽鬼うさぎ「……そう」

DC573(探りを入れてみたいところだが、そんなことをしたところで、ぼろを出す人じゃないからな……とりあえず、迂闊に情報を流さないようにするくらいか)

DC573「長官が黒幕……それだけはあってほしくないな……本当に」

ここまでで。
これから忙しくなるのと、アニメの方が進んで諸々の設定が出てくるのを待ちたいので、更新が今より遅くなる、もしくは全く更新できないという状況が続くかもしれませんが、お待ちいただければ幸甚です。

翌日 シティ中心部


ロジェ『デュエルチェイサー573、これより地下デュエル場に向かってください』

DC573「まさか参加しろとでも?」

ロジェ『あなたは何を言っているのですか?』

DC573「すいません冗談です」

ロジェ『非合法のライディング・デュエルの取り締まりが目的ですよ』

DC573「……そうですか」

ロジェ『わざわざデュエルチェイサーを派遣する必要もないとは思いますが、念のために』

DC573「直ちに向かいます」ピッ

DC573(黒咲が現れたこのタイミングで取り締まりか)

DC573(偶然の一致ということもないだろうな)

――

地下デュエル場


幽鬼うさぎ「……あれって」

DC573「黒咲に……もう一方は、セントラルパークにいた手品師だな」

幽鬼うさぎ「……ペンデュラムにエクシーズ」

DC573「ペンデュラムを使うってことは、スタンダードの人間だろうな」

幽鬼うさぎ「……ランサーズかも」

DC573「その可能性は高い。このままだとあいつら捕まるな」

幽鬼うさぎ「……どうする?」

DC573「俺一人でどうにかできることじゃない。静観するしかないな」

ピピピピピッ

DC573「こちらデュエルチェイサー573」ピッ

「トップスの方々が退避完了するまで、あと3分」

DC573「3分後に決行だな、了解」

「そういうことです。では」ピッ

DC573「トップスだけは見逃す……これじゃトップスの犬って言われてもしかたないな」

カッ カッ カッ

プォンプォンプォンプォンプォン!

「こちらはセキュリティだ」

「非合法のライディング・デュエルの現行犯で全員確保する! その場を動くな!」

ワーワー! キャーキャー!

DC573「阿鼻叫喚だな……」

「無駄な抵抗はするな! 繰り返す! 非合法ライディング・デュエルの現行犯で全員確保する!」

DC573「とりあえず俺も何かしら仕事しとかないとまずいな」

幽鬼うさぎ「……今回はがんばらなくてもいいと思う」

DC573「気が合うな。俺もそう思うよ」

――

「観客のうち、危険分子と思われるコモンズを拘束しました」

「エクシーズ召喚、ペンデュラム召喚を使用した2名とその仲間です」

DC573(やはり黒咲たちに目をつけての取り締まりってわけか)

「……はい、了解しました」

DC573「長官は何と?」

「引き続き、捜索範囲を広げ、コモンズの地下デュエル場を調べろとのことです」

DC573「……? ここだけ取り締まるわけじゃないのか」

「手配犯たちの捜索が目的のようです」

DC573(手配犯……ユーゴたちのことだろうが、厄介だな)

DC573(長官のことだから、シティの大掃除ができてちょうどいいとか考えてるのかもしれないな)

夜 セキュリティ宿舎


DC573「この世界を守りに来たやつらが捕まってどうすんだよなぁ」

幽鬼うさぎ「……なかなか笑えない」

DC573「赤馬たちにこのことを報告するべきだろうな」

幽鬼うさぎ「……あっちからの連絡を待つしかない」

DC573「そういやあいつらが困ったときのために、連絡先教えてたっけ。一回も連絡来てないけど」

幽鬼うさぎ「……困ってないってことになる」

DC573「異次元にやって来て、困ることがないってすごいな……明日、行政評議会のところに行ってみるか」

幽鬼うさぎ「……なんて?」

DC573「赤馬たちが行政評議会に無事接触できているのが前提だが、そうであれば、あそこに行くことであいつらの行方がわかるかもしれないと思ってな」

幽鬼うさぎ「……なるほど」

DC573(その前にいったん孤児院に寄っていくか……ユーゴと柚子ちゃんに警戒度を高めるように言いに行かなくちゃな)

DC573(二人とも、まだ孤児院に滞在していればいいんだが)

ここまでで。
本当に更新が遅くて申し訳ありません!

今週のARC-Vの感想
・思ってた以上の良OP&ED(調律ちゃんかわいいユーリかっこいい)
・前半の総集編と解説は素直にありがたい
・なんかロジェがおもしろい
・227どうなってんのかな?
・セルゲイ怖い

EDで素良とジャックのあの配置も気になりますね。
セキュリティ総洗脳は予想外でしたが、一応対応できる範囲内ではあります。
あとはセルゲイの設定次第ですね。
申し訳ございませんが、更新はしばしお待ちください。

翌日 孤児院


DC573「こんにちは」ガチャ

先生「お帰りなさいコナミくん」

DC573「ただいま」

先生「今日は制服姿なのね」

DC573「一応仕事中なもので……ユーゴと柚子ちゃんいますか?」

先生「残念だけど、さっきここを出たばかりよ。入れ違いになっちゃったわね」

DC573「そうですか」

先生「何か話があるようなら、私から伝えておくわよ?」

DC573「じゃあ、今後は目立った活動は避けるように、と伝えておいてください」

先生「わかったわ。確かに伝えておきます」

DC573「よろしくお願いします」

先生「次元戦争の話はなかなか信じてもらえてないみたいね。私ですら実感が湧かない話だから無理ないとは思うけど」

DC573「それに関する話なんですが、つい先日、異次元から来たやつらに会いました」

先生「えっ、本当?」

DC573「柚子ちゃんの話は真実のようです。疑っていたわけでもないですが」

先生「そうよね……あんないい子が嘘なんてつくわけないもの」

DC573「そいつらは融合次元に対抗し、この世界を守るべくスタンダードより来訪したらしいです」

先生「正義の味方ということね」

DC573「そんなところですかね。実力も確かなものでした」

DC573「おそらくリーダー格のやつとデュエルしたんですが、力及ばず敗北しました」

先生「コナミくんに勝つなんてただものじゃないわね」

DC573「本当に強かった……あいつと比較してしまうくらいに」

先生「あいつ?」

DC573「いえ、他愛もない話です」

先生「そう……?」

DC573「先生、俺は……」

先生「どうしたの?」

DC573「たとえ融合次元のやつらが攻めてこようと、この世界を……この孤児院を絶対に守り抜いてみせます」

先生「……」

DC573「それだけじゃない。リンも必ず救い出します」

先生「ありがとう……信じてるわ」

DC573「任せてください」

先生「でも!」

DC573「?」

先生「無理だけはしないでね」

DC573「……はい」

「あっ、コナミ兄ちゃん!」

「コナミ兄ちゃん来てるの!?」

「おかえりなさ~い!」

DC573「おう、ただいま」

先生「あらあら、やっぱりコナミくんは人気者ね」

「今日はお菓子とかないの?」

DC573「心配するな。しっかり用意してあるぞ」

「やっりぃ~! コナミ兄ちゃん、痺れるぅ~!」クネクネッ

DC573「くねくねするんじゃない」

先生「ふふっ」

「デュエルしようよ! 俺の新しいエース見せてあげる!」

DC573「悪いな。今日はあまり長居できないんだ」

「え~!?」

「別にいいじゃんかよ~」

先生「わがまま言っては駄目よ? コナミくんは忙しいんだから」

「ちぇっ……は~い」

DC573「今度来るときは好きなだけ遊んでやるから……な?」

「……うん!」

DC573「俺好みの良い返事だ」

「何言ってんのさ」

――


DC573「なあ、幽鬼うさぎ」

幽鬼うさぎ「……何?」

DC573「お前って精霊じゃん?」

幽鬼うさぎ「……うん」

DC573「家族っているのか?」

幽鬼うさぎ「……いない」

DC573「そうか……変なこと聞いて悪かったな」

幽鬼うさぎ「……あなたは?」

DC573「ん?」

幽鬼うさぎ「……いや……何でもない」

DC573「ははは、気にすることはない。俺にも家族はいるさ」

幽鬼うさぎ「……えっ?」

DC573「確かに血のつながった家族はいないさ。だからこそ孤児院にいたわけだし」

幽鬼うさぎ「……」

DC573「それでも、俺には家族がいる。あの孤児院のみんなが俺の家族だ」

幽鬼うさぎ「……そう」

DC573「血のつながりなんてなくとも、確かに俺たちは家族だ……最近は、お前も家族みたいなもんだし」

幽鬼うさぎ「……嬉しくなくもない」

DC573「回りくどいなオイ」

幽鬼うさぎ「……ふふ」

とりあえずここまでで。
だいぶ先の話ですが、ロジェの洗脳対策について、人によってはかなり不快に感じる展開になるかもしれません。どうか悪しからずご了承ください。

セルゲイ許すまじ
月光、魔界劇団、茨の囚人のOCG化はよ

ユートスリーブ40枚揃いましたー!
あとはウイングレイダーズ待ちですね
更新はやはりしばらく出来なさそうですすいません…

とりあえず生存報告を。
失踪するつもりはないですが、アニメの進行を待ちたいのと、時間がなかなか取れないという事情もありまして、申し訳ないのですが、もうしばらくお待ちいただけると嬉しいです。

念のため生存報告を。
アニメがどう進行するかも気になりますが、さすがにそろそろ書き進めたいと思います。
今日投稿するかはともかく、もう少しお待ちいただければ幸いです。

本当に申し訳ないのですが、どうにも忙しくて更新ができずにいます。
まだまだ暇を取れそうにないので、いつになるかはわかりませんが、再開できるそのときまでお待ちいただければ幸いです。

保守ありがとうございます。
本当に時間が取れず全然書き進められなくて申し訳ございません。

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