キョン「コロシアイ修学旅行?」 (72)



青い海。 


白い砂浜。


そして波の音。



目の前の光景は疑いようのない南国のそれだった。


ドサッと、隣に立っていたアンテナのような髪型の男がその場に倒れ込んだ。

まあ、無理もないな。

俺だって、今までのフシギ体験がなかったら、あんな風に倒れていたことだろうよ。


周囲の連中もそれぞれ驚きを隠せないでいるしな。まるで、夢か何かでもみているんじゃないかと。


だからこそ、この光景は現実であると俺は確信していたね。

今までのこと(閉鎖空間にハルヒと閉じこめられたり、永遠に八月がループしたり、世界が書き換えられたり、ゆきやまの小屋に閉じこめられたり)を鑑みるに、教室が南の島に早変わりするのぐらい、なんてことはなかろう。

そう思えてしまう自分が少し悲しいぜ。


別に命の危険がある訳じゃないしな。


ただ問題があるとするとしたらだ。


ここには、長門も朝比奈さん(大)、朝比奈さん(小)も古泉もいないという点だろう
     
そして当然ハルヒもいない。


やれやれ。これからどうしたものかね



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1440838298


注意だべ

朝比奈ミクルの冒険 Episode:00ばりの見切り発車

ゆっくり不定期更新

多少のキャラ崩壊及び原作改変

涼宮ハルヒシリーズ及びダンガンロンパシリーズ双方のネタバレを含みます

時々安価

時間軸は分裂の前ぐらい

ζ-1

その日は俺にとって365日中ふつうの一日であってほしい、そう俺は心から願っていたね。


いったいどんな悪いことをしたらこんなものが建てられるんだろうか。

そのそびえ立つ校舎を見上げて俺はそう思った



希望ヶ峰学園


全国からあらゆる分野の超一流の人材を集め、育成する、希望の学園


入学し、卒業すればそいつの成功は約束されるとさえ言われているらしい



そんな極々普通の一般的な高校男児とは不釣り合いななところに、進学先を家からの近さで選んだような俺が何故入学するはめになったかというと、話は春休みまで遡ることになる

以下回想始め


春休みといっても、休むという言葉をどうやら我らが団長殿は知らないらしく、SOS団の活動は花見に映画の予告撮影などなどエトセトラエトセトラといった具合に多岐にわたった


本当、宿題がなくて良かったな


そして、SOS団がフリーマーケットに参戦した日、俺は家に帰ると、当然のように俺の部屋でシャミセンと戯れていた妹を猫ごとつまみ出した


「キョンくんひどーい」 

 
いや、勝手に俺の留守中に部屋に侵入するお前のほうがひどいと思うんだが

しかし、これをこいつに抗議したところで無駄である


「あ、そうだ。キョンくんてがみー」


手紙?


そういって妹から渡された手紙を見て俺は自分の目を疑ったね


そこには、はっきりとこう書かれていた


『希望ヶ峰学園』




まさか、と思い宛名を確認してみると、そこにはきちんと俺の名前が書かれていた


本来、超一流の才能を持つ学生しか、入学する事が出来ない希望ヶ峰学園だが、唯一の例外がある


幸運の研究ということで、毎年全国から一人のごくごく普通の高校生の入学が許可されるのだ


そして、その選ばれた一人は超高校級の幸運と呼ばれる


小さな子どもがテレビのヒーローやらなんかに憧れるように日本の学生はだれでも一度は夢見るものであり、かく言う俺もそれに漏れない




遂に俺にも運が廻ってきたのだろうか?

いや、油断するな。この一年、手紙を貰って良かったためしがあったか?


俺は期待七分疑い三分の心持ちで、いそいそと手紙を開け、中身を確認する


中には数枚の用紙が入っていた

そこにもちゃんと俺の名前が書かれていたが


「なんだコレ?」


肩書きが違った


《貴殿を『超高校級の飼育委員』として希望ヶ峰学園への入学を許可する》





『超高校級の飼育委員』?


何だそれは?


俺は飼育委員ではないし、それ以前に委員会には入っていない


入っているのは、宇宙人や未来人、超能力者、異世界人を探して遊ぶことを目的とする謎の団だ


動物といっても、一時期やたら哲学的なことをのたまう猫をかってはいたが今では飯食って寝るだけのただの猫に過ぎない



いや、なんかよくわからん宇宙生命体が体内にいるんだったけか


ともかく思い当たることはない


ハルヒを猛獣とするなら別だ




きっと何らかの手違いだろう


だが、あの希望ヶ峰学園がこんなミスをするだろうか


仮にただのミスとしても、偶然と片付けるのは危険だと、俺の第六感的な何かが告げている


大概こういうときの原因はあいつだ


もしかしたら、今頃あいつらの家にも似たような手紙が届いているかもしれない


『超高校級の宇宙人 』

『超高校級の未来人』

『超高校級の超能力者』


『超高校級の団長』

笑うに笑えない冗談を思い浮かべた

そして俺はポケットから携帯を取り出した



√分岐


1長門

2古泉

3朝比奈さん

4ハルヒ

5その他

↓2

5

ダンガンロンパなるものの知識は何一つないが殺し合いなら朝倉さん呼びたい

>>13
5その他



1鶴谷さん

2佐々木

↓2

一時中断します。再開は22時過ぎくらいに




すいません少し遅くなりましたがぼちぼち再開します

>>15

朝倉さんの出番はあるかな?



こういうときは誰に電話をかけるべきか

順当で行けば、長門

次点で古泉か

朝比奈さんは連絡先が判るのはあくまで詳しい事情が知らされていない朝比奈さん(小)であるので、些か難がある

ハルヒはあれだ。論外だ。どうせ俺の話をろくに聴きもせずに電話を切るだろうし、聞いても信じないだろうよ

仮に信じられてもそれはそれで面倒だしな

鶴谷さんにはこんな風なことで迷惑はかけられない

あとは……佐々木……





……ん?何で今あいつの名前が思い浮かんだ?

あいつとは今日、中学卒業後約一年ぶりに合ったばかりじゃないか

しかもひとこと二言程度、たまたま出くわした時に話しただけだ


確かに佐々木は頭がいい。俺なんかとは比べものにならないくらいキレる奴だが


……ものは試しだ。この思い付きはもしかしたら天恵的なやつかもしれない



佐々木の携帯は知らないな……。となると家に直接かけるしかないか


と、まあ勢いというか、その場のノリという感じで俺は佐々木へと電話をかけた


消失映画で携帯の電話帳に佐々木の名前が載ってる場面があるよ
あと鶴「屋」さん
もし安価なら下

すいません早くも眠気が限界に来てるので、今日はここまでで


明後日に再開します

それまでに書きためておきます


>>24
変換ミスですね
すいません気をつけます 

電話は確か『分裂』?で佐々木からキョンの家に電話をかけてきたので、そこからの勝手な推測です

少しですが

再開します



幸い電話には、佐々木本人が出た


『キョンか。君から僕に電話をかけるとは、これまた珍しいこともあるものだね』

そうか?ここ最近ご無沙汰だっただけじゃないか

『そうだよ。君と僕との関わりは主に塾や学校での時間だったからね。お互いのプレイベートな時間にはあまり干渉しあってない』



『それはともかく、キョン。そんな君が僕に電話をかけてきたということは何か用があるんだろう』


ああ、確かにそうなんだが、なんと言うべきか……

希望ヶ峰学園ってしってるか?

『まあ、知ってはいるね。で、それがどうしたんだい。まさか希望ヶ峰から手紙が来たとか言うのかい?』

なぜ解った。本当に盗聴器とか仕掛けてないよな



『前にも言ったと思うが、君の部屋に入ったことはないよ。いつも玄関までだったからね』

相変わらずの観察眼と想像力だな

『僕としては、冗談のつもりだったんだけどね。その様子では、当たったみたいだね。で、まさか超高校級の幸運に選ばれたと自慢をするために電話をかけてきたのはないだろう?』




ああ、そうだ。佐々木。なら、超高校級の飼育委員ってのは知ってるか

『それなら、以前ニュースで見たことがあるよ。ある高校生が絶滅危惧種の繁殖に成功したという内容だったね。名前は……すまないが忘れてしまった。一度聞いたら忘れない突飛というかインパクトのある名前だった気がするんだけどね』


お前でも忘れることがあるんだな


『キョン。僕はあくまで一般的な女子高生さ。覚えていることよりも忘れることのほうが多いよ』


『それで、その超高校級の飼育委員と君の用がどんな関係があるのかい?』



俺は取り敢えず、あったことをそのまま話した




『それは、取り敢えず希望ヶ峰学園のほうに連絡を取るべきだろうね』


やっぱりそうなるか


『そうだね。間違いにしても何にしても、一度先方と連絡をとった方がいい。僕が言えることはこのぐらいだね』



わざわざ時間をとらせて悪いな



『構わないよ。僕としても久々に君と話せてよかったよ』


そいつはありがたいお言葉だ。このことの落ちが付いたら、また電話するよ



『わかった。また、近々に』
 



そして俺は電話を切った



今日はここまでで

次回は明後日の予定です

ぼちぼち再開したいと思います



そうだな。普通だったら、まず希望ヶ峰の方に電話をかけるか


どうやらこの一年経験した不思議体験のせいで、俺の常識に対する感覚が鈍ってしまっているようだ



さてと、仕方がない電話するか


封筒にある電話番号を打ち込もうとした同時に、携帯がなる




√分岐

電話は誰からかかってきた

1長門

2朝比奈

3古泉

4その他

↓1




√1選択


画面に映る長門の名前を見て、俺は自分の勘が正しかったと悟った


長門の方から電話をかけてくることなんかほとんどないからな


在るとしたら、何らかの問題が起きたときだ

やれやれ


そうつぶやいて電話に出た




どうした?長門

お前から電話なんて珍しいじゃないか


『……あなたに伝えることがある』


何だ?まさかお前のところにも、希望ヶ峰から手紙とかきてないよな


『きていない』


そうかい。そりゃあ、よかったよ


『そのことについて話がある。喫茶店で待ってる』


わかった。すぐ行く


俺は手紙をポケットにねじ込み、部屋を出た



駐輪場に自転車を止め、いつもの喫茶店に到着した俺を出迎えたのは、野郎のいけ好かない笑顔だった


「どうも」

予想はしていたことだが、やっぱりか


古泉の隣には、朝比奈さんがこぢんまりと座っていた


「あ、キョンくん」

どうも、先ほどぶりです


両人、今日フリーマーケットに行った時と同じ服装だ

そりゃそうだ、別れてから大して時間は経ってない。それに俺も同じ服だしな


朝比奈さんの対面に、俺たちを呼び出した張本人である長門は座っていた


俺は長門の横に腰を下ろし、アイスコーヒーを注文する


「で、長門。話ってのは何なんだ?」


「一昨日のの午後七時二十七分、小規模ながら情報爆発を観測した」


「当初は問題にならない程度と判断したが、現状が変わった」


「現状が変わったって、どういうことだ?」


「今日の十二時四十分、再びの情報爆発を観測した。それは、一昨日のものと比べものにならないくらい大きなもの」


「まさか、その結果が手紙なのか?」


「そう推測される」


「あの、手紙って何の話ですか?」

話についてこれない朝比奈さんがそう尋ねる


「それについては、僕にも説明のほどをお願いしたいですね」


長門よ、朝比奈さんと古泉には説明してなかったのか


俺は起きた経緯を手早く二人に話す


その間、長門のやつは一人メロンソーダを啜っていた


「……興味深いですね」

特に面白そうでもなく、古泉はそうコメントした。ただ驚いている様子ではあったが

対照的に朝比奈さんは


「き、希望ヶ峰学園ですか!」

と身体を使い驚きの意を表して下さった


「朝比奈さん、希望ヶ峰学園について何か知っていますか?」


そのリアクションからして、何かしらは希望ヶ峰についての知識がありそうな朝比奈さんに一応尋ねてみたが、結果は予想通り。


「あの、ですね。希望ヶ峰学園は禁則事項が禁則事項で禁則事項なので……その、ごめんなさい」


いえ、謝らなくてはいいんですよ。言えないことは仕方がないんですし

古泉、お前は何か知っているか?


「希望ヶ峰学園についてですよね。涼宮さんが万が一希望ヶ峰にスカウトされることを考慮して、何人かの機関のメンバーは潜り込んでいます。それは、朝比奈さんや長門さんたちも同様でしょうが」


さすが、用意周到だな



「出来れば、準備がいいと言っていただきたいところですね……。まあ、今では希望ヶ峰に涼宮さんがスカウトされる確率はほぼゼロであると踏んでいたんですが」

何故だ?あいつなら希望ヶ峰にスカウトされるくらいの才能はあっただろう


「才能自体はあっても、涼宮さんはそれを伸ばそうとはしていませんし、大っぴらげに外にアピールもしていません。せいぜい、野球大会の時か文化祭のときぐらいでしょう。まず、希望ヶ峰に目をつけられる理由はないんですよ」


「『超高校級の幸運』になら、彼女が望みさえすればなることは容易でしょうが、それも考えにくい。涼宮さんは今の現状にある程度の満足感を得ていましたからね」



「それに、今年は『彼』がいますし、幸運に選ばれることはまずない。だから、あなたに届いたのも『飼育委員』だったのでしょう」


どういう意味だ?


「それは、今は置いときましょう」

おい、気になる言い方でやめるな



「それについては、また今度。それよりも、昨日の午後七時というと、確かテレビの特番で希望ヶ峰学園の特集が放送されていましたね」


そうだったのか?俺は妹にテレビを奪われ、よくわからんアニメを見ていたが


「それがきっかけの一つでしょう」


「一昨日は、大した問題はなかった。涼宮ハルヒが春休み中に超高校級の生徒の真似事をするという活動を執り行うくらいだった」


また厄介なことを考えてやがってたな。でも、それがどうしてこうなったんだ?


「今日のどこかに原因があるはず」


「今日のどこかにですか。えーっと、今日はフリーマーケットに行って、部室の不要品を売ったんですよね」


寧ろ、不要品が増える結果に終わりましたが、そうですね。……なにかそこで変なものでも買ったか?


「いえ、何もなかったとは思いますよ。僕としてはそれよりも朝のことが関係しているのではないかと考えますが」


朝のこと?……まさか、佐々木のことか?


「ええ、その通りです」


いや、佐々木は関係ないだろう


「僕としては、関係なくは思えないですね。佐々木さんを見たときの涼宮さんの表情には少し違和感がありました。それに、現在久し振りの閉鎖空間が出現しています。規模はかなりの大規模ですよ。正直、僕も今すぐにでも助太刀に行かないといけないほどのね」


でも、佐々木とそれの何が結びつくんだ。佐々木はあくまで俺の中学の同級生だぞ。希望ヶ峰の生徒でもなんでもない




「さあ、それは僕には見当はつきませんね。今言ったこともあくまで勘に過ぎないレベルのものですよ」

そう言って古泉は首をすくめる


「原因よりも今はその手紙の対処について考えた方がいいのでは?」


対処っていっても、俺は『超高校級の飼育委員』の才能なんかないぜ。断るしかないだろ


「確かに超高校級の飼育委員として、このまま希望ヶ峰があなたをスカウトをする事はないでしょう。しかし、希望ヶ峰にも体裁というものがあります。一度間違えて送った入学許可をそのまま剥奪はしにくい。それがただの事務的間違いだとしてもね」


まさか、俺を『幸運その2』とか適当な枠でも作るとか言うんじゃないよな


「そのまさかだと思いますよ。いや、冗談などではなく、そうなるしかないということですよ。涼宮さんが行ったことと考えればある程度の無茶は問題なく通るでしょう」


そもそも、これは本当にハルヒが望んだことなのか。ハルヒが俺を希望ヶ峰に入学をさせようとは思わないと思うんだが


「これに涼宮ハルヒが関わっていることは、間違いない。ただ原因は解っていない」



「それで、キョンくんはどうするんですか?」


どうしたらいいですかね?


「……あたしからは、ごめんなさい。何も言うことはできないみたいです」


「決断はあなたに一任しますよ」


長門、お前は?


「それは、あなたが決めること」


まあ、そうだよな


今回はここまで

忙殺されていました……

一か月以上更新できず申し訳ない

次回は今週中に更新します


再開します



その後は、大して話すようなことでもないのでダイジェストでいかせてもらう


その日家に帰ると既に希望ヶ峰からは謝罪の電話がきており、次の日には菓子折りを携えた関係者を名乗るものが自宅に謝罪をしにやってきた

向こうの対応の早さにも多少驚かされたが、大体は予想通りにことは進んだ

案の定というか、俺に入学の資格が与えられるようだ

だいぶけったいな肩書きだったが、噛み砕いて言うと結局のところ『超高校級の幸運その2』ということだ

俺には入学を断ることも出来たが、目の前に人生の成功の機会をポンと置かれたのを見過ごすほど俺は禁欲な人間では無いわけだ

ハルヒ絡みのことと考えると、何らかのよからぬ事態にが起きるのは間違いはなさそうだが、どうせ断ってもそれはそれで何かしらの面倒は起こるわけだ

どうせ選ぶなら、というわけさ


正直、まだ回収するべき伏線やら畳むべき風呂敷があるような気がし、やり残したと感じる部分もあるが、それはきっと別の誰かが回収してくれることだろうよ



この俺ではない誰かがさ


そのようなことがあっても、映画の予告の撮影は予定通り(あくまでハルヒの中での)に行われた

そして、その昼休憩のこと

ウエイトレス姿の朝比奈さんは俯きながらこう言った

「ごめんなさい、キョンくん。あたしからは何もお手伝いできることは無さそうです……」

謝らないでくださいよ。俺が勝手に行くと決めたことですし


「本当は希望ヶ峰について、一つ言えることもあるんですが……。これは言わない方がいいと思うんです。ごめんなさい」


朝比奈さんがそう正しいと思うなら、それが正しいことなんじゃないですか

それよりも俺は、朝比奈さんのことが心配ですよ。ハルヒにまた無理やり嫌なことをさせられたらいつでも呼んで下さい

そのときは、跳んで帰って来るので


「うふふ。あたしは大丈夫ですよ。それよりも、涼宮さんが心配です。キョンくんがいなくなったら、すごく寂しがると思います。あ、もちろん、あたしも寂しいです」


俺も朝比奈さんのお茶が飲めなくなるのは、非常に寂しいですよ


今となっては、俺としても、SOS団のない日常は考えられないものだ


しかし、今回は件の十二月とは違う

そのうち、俺はハルヒや朝比奈さん、長門、古泉がいないその生活にも慣れてしまうのだろうな



学校の中庭、ちょうど俺と古泉が最初に超能力とやらについて話したときと同じ場所でのことだ


「行くことにしたようですね」

ああ、せっかくの機会だしな


「そうですか……」


「それでは、僭越ながら僕からアドバイスの方を一つ」

古泉は声音を変えて言う

「『狛枝凪人』という人物に気をつけてください」


狛枝凪人?誰だそいつは?


「これからあなたのクラスメートになる人物ですよ。そして、以前に言っていた『幸運』の才能を持つ人物でもあります」

喫茶店で言っていた奴か。で、そいつに気をつけろと

何で俺は気をつけねばならんのだ。まさか、異世界人のたぐいとかは言わないよな

「それについては、安心して下さい。彼はあなたと同じ極々普通の一般人ですよ。『幸運』の才能をのぞいてね」


『幸運』か、そもそも運は才能なのかね。所詮運はただの運に過ぎないんじゃないか


「さあ、運が才能か否かは僕にはわかりませんよ。それに希望ヶ峰の方でも依然として研究途中の分野ですしね。彼の幸運は本物かもしれませんが……」



「話が少し反れましたね。僕が気をつけてほしいのは彼の才能もそうですが、それよりも彼自身についてです」


何故だ?一般人なんだろ、そいつは


「一般人ですよ。ただ。少し、いえかなり歪んだ思考を持っているようでしてね。……今更ですが、あまり先入観を与えるのは好ましくない気がしてきました。申し訳ないですが、この話は忘れてください」

本当に今更だな。せっかくなら言い切って貰いたいが


「やはり、それは控えておいた方がいいでしょう。おそらく、彼の方からあなたへと接触があると思います。彼にとってはあなたはある種のヒーロー的存在ですし」


俺がヒーロー的存在?ますます意味がわからんね

まあ、いずれにせよ。希望ヶ峰に行けばわかることか


「そういうことです。希望ヶ峰には、既に機関のメンバーが潜り込んでいます。非常時には、ある程度の補助ならできると思いますよ。それでは、ご多幸をお祈りします」

そんな非常時が起こらない一番だがな




最後の不思議探索の日、午後の部のことだ。

俺は印のついた爪楊枝を引いた




長門、お前も何かアドバイスをくれるのか?



「一つ」


教えてくれ





「希望は常にあなたと共にある」







「信じて」






はい回想終了


というわけで、今俺はここにいるわけだ。

少し長すぎたな


ハルヒがどのようなリアクションをとったのかは、ご想像にお任せする

ヒントとして、俺の掌の中にあるものを紹介しよう

腕章だ

マジックで『SOS団 希望ヶ峰支部』と書かれている



ここまで言えばわかるだろ?




とはいえ、いつまでもここにいても仕方あるまい


希望なんてものを俺がそのとき抱いていたかどうかなど定かではないが


俺は一歩前へと踏み出した

その未来への…………


そn 未来hの一歩を踏?出=
踏mだし
hみだsi踏みmuし踏m出し踏gd出jし踏pみm出しg踏みgja出し踏l=deし踏みem踏みpjmしzみt出し







Starting PCS Version 1.02

-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- ok




SUPER DANGANRONPA  ****ゼツボウガクエン





>GAME START




今日はここまでになりまふ

まだプロローグのまだ半分くらいかな……

次回は月曜か火曜日に更新します 

再開します

書きためができなかったので、ゆっくりと

試しに書き方を少し変更してみますが、

読みづらそうな時は元に戻します




ここはどこだ?

辺りは暗い。


ただ前には扉だけが見える

それ以外は何も見えない

そして、俺は中に入らなければならない

行かなければならない

……何故だ?

俺はどうして行かなきゃならないんだ?


……


考えていても仕方ないか



えーい、ままよ





ん……?


ドアを開けると、そこは教室だった

見覚えこそないが、ごく普通のありふれた教室だ

だが、それでは安全かどうかの判断基準にはならない。

以前、教室で殺されかけたことがあるからな


しかし、その場にいたのは宇宙人のインターフェースなどではなかった


おそらく俺と同じ希望ヶ峰の新入生であろうと見受けられる生徒の姿があった

14人か



まあ、その中に宇宙人やら未来人、超能力者はたまた異世界人がいないとは限らないが


???「何者だ?」


目つきの鋭い長身の女子が俺に問いかけてきた


いきなり何者か、と言われてもな


???「ねぇ、もしかして……アンタもこの学校の新入生なんじゃない?」

今度はボブカットの女子が言う



もしかしなくてもそうだが……

ということは、やはりあんたらもか


???「ま、そういうことだ。俺らは全員が同級生ってわけだな」


???「……この教室には、私達みたいな新入生が集められてるみたいだね」



???「取り敢えず中に入ったらどうだ?」


「お、おう。そうだな」

真っ白なスーツをピッチぴちに着こなすそいつはなかなかの大男だった

かなりの威厳、威圧感というか、存在感があった




……俺はどうやってこの教室に来たんだ?

希望ヶ峰の校舎前に記憶はある

そこからいつの間にか、あの扉の前にいた

既に俺が何らかの超驤現象に巻き込まれているのは否定できんようだ




そこまで、考えたところで扉が開いた

俺が入ってきたのと同じところだ


???「……あれ?」


入り口に立つのは、アンテナのような尖った髪型の男だった

この状況に困惑しているらしく、やや青ざめた表情をしていた


???「あの、大丈夫ですか?顔色が優れないようですが?」


???「オメーも新入生だな?」


???「じゃあ、みんなも……?」


???「そう言うことだ。これで全員揃ったようだな。話し合いに移るとするか」


???「え、これで全員なんすか?何でそんなことがわかっちゃうんすか?」

頭に角?のようなものがある女子が尋ねた

……あの髪型はいったいとうなっているんだ?


???「簡単なことだ。ここに用意された机の数は16脚だ。つまり、新入生も16人。少し考えればわかることだ」

俺も机の数を数えてみた。確かに16の机があった

あの男、この意味がわからん状況でも冷静な判断をしている


???「なるほどっす」



???「それで、何について話すの?」
小太りの男が髪をとかしながら言う

???「まず、確認するがこの中に」

どうやらイニシアチブはあいつが握ることになったらしい

声の大きい奴と態度のデカイ奴の両方に当てはまりそうな奴だ
妥当なところだろうね


???「ここに来るまでの経緯を覚えているやつはいるか?」

そいつの質問にイエスと答える奴はいない


???「どうやら、全員同じようだな。いくら何でも不自然だ」


???「そうね。確かにおかしいわね」


???「俺は希望ヶ峰の前で目眩に襲われ、気がついたら扉の前にいた。お前らもそうか?」


???「俺も、その通りだけど……」


???「え、じゃあみんながあの目眩を?それって変じゃない?」


???「偶然にしても、おかしいですよね……」


???「それなら、偶然ではないということだ」


???「どういうことでしょうか?」


???「何者かによって、俺たちは気絶させられ、ここに集められたということだ」


おかしな展開になってきたな……

手口から考えると、普通の人間の手口ではないような気がしてならないが



???「墳っ。何を気にしておる。そんなことは大したことではないのぉ」

これまた、大男だ。白スーツとは違い筋肉質なタイプのやつだ


どういうことだ?俺には大したことじゃないとは思えんが


???「大事の前の小事ということじゃ。ここに何故集められたかよりも、なぜここから出られないの方が重要じゃあ!」


出られない……?
いや、ついさっきまでは扉は開いたはずだろ……


???「マジだ。どうなってんだ、これ」
褐色の肌のいかにも体育会系の女子が扉に手をかけるがびくともしない


???「無駄じゃあ。ワシの全力近くでもびくともせんかった。……これでは便所に行けんぞぉ!!」



???「閉じ込められた……ってことですか」


???「オレらはなんかおかしなことに巻き込まれたっーことか!」


???「いったいどういうことなのかな。まさか、これが希望ヶ峰学園の入学試験だったりして」


???「でも、希望ヶ峰には入学試験は一切ないのでは?」


???「表向きはそうしておいて、後から本当に超高校級の名に相応しいかテストする、みたいな……」



テストか……

いや、それもないな

テストをするのだったら、こんなまどろっこしいことはやらないだろう


ということは、どうなるんだ

こうなったのも、ハルヒが関係しているわけではないよな

それとも宇宙人か未来人、超能力者か?

ついに異世界人の登場か?

まだ、摩訶不思議現象のせいと決めつけるのは早すぎるか





俺のややずれていく思考は


再び中断させられた



ζ- 2


ガラガラと大きな音を立て

突然、扉が開いた


???「すいません、遅くなりましたー!」


一人の女子生徒が教室へと入ってきた



???「んだよ、開くんじゃねーかよ」


???「あれー?16人で全員じゃなかったの」


先ほどまで、開くことのなかった扉が開いた

そして、予期せぬ17人目の新入生の登場に周囲はざわめく




だが、俺には周りを気にしている余裕なんかなかった


何故なら彼女の登場に俺が一番驚いていたからだ

驚愕していたと言ってもいいかもしれない




小柄な体躯に、鳥の巣のように渦巻く髪、そこに子どものつけるようなスマイルマークの髪飾り


彼女はよく見慣れた北高の制服を着ていた

今回はここまで

ダンガンロンパの知識がないと(あっても?)わかりづらい感じになってしまいました
すいません

次回は各キャラクターとの自己紹介に入ります。そこで少しはわかりやすくなるかと

更新は金曜日か土曜日となります


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