仮面ライダーBLACKRXvs絶対無敵ライジンオー (100)

仮面ライダーBLACKRXと絶対無敵ライジンオーのクロスssです
よろしければどうぞお読みください

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『おのれ…人間どもめ…ぐわぁぁぁぁぁ!?』



皇帝ワルーサの断末魔の叫びが響き渡る。

一年前、地球支配を企み五次元世界からジャーク帝国が地球に襲来。

そんなジャーク帝国であったが、

地球の守護神エルドランに選ばれた地球防衛組の活躍により遂に滅びた。

だがこの光景を遠くから眺めていた者たちがいた。

その者たちとは…



~クライス要塞~


ジャーク「ジャーク帝国が滅びたか。」


マリバロン「まさか子供に負けるとは情けない連中ね。」


ボスガン「所詮ジャーク帝国など、
我らクライシス帝国と比べたら単なる烏合の衆に過ぎなかったのです。」


ガテゾーン「その通りだぜ、俺たちならこんな無様な負け方はしねえ!」


ゲドリアン「この地球はクライシスの物だ!五次元人などには渡すものか!」


この光景をモニターでジャーク帝国の滅亡を嘲笑う者たち。

それはジャーク将軍が率いる怪魔界からの侵略者、クライシス帝国であった。

ジャーク帝国が滅ぼされた光景を眺めて五次元人たちを貶す四隊長たち。

だがクライシス帝国とて他人事ではない。

同じく侵略者として最も強大な相手に苦戦を強いられているからだ。



ジャーク「静まれ、確かに邪魔な五次元人どもがいなくなったのは喜ばしい。
だが我等とて五次元人どもを嘲笑っていられるほど余裕があるわけではないぞ。
打倒仮面ライダーBLACKRXへ向けて対策を考えなければならぬ!」


ゲドリアン「おのれRX!いつもいつも我らの邪魔をしおって!」


ボスガン「しかしジャーク帝国を倒した地球防衛組か。」


ガテゾーン「恐ろしい力を持っていやがるな!」


マリバロン「将軍、このマリバロンめによい考えがございます!」


ジャーク「ふむ、なるほど!
それならば上手くいくかもしれぬな!見ておれRX!今度こそキサマの最期だ!」


恐るべき地球侵略計画を進行させるクライシス帝国。

これより地球は恐るべき事態を迎える事になる。



~陽昇学園~


篠田「よし、今日の補習授業はこれでおしまいだ。
みんな明日から6年生だぞ!気を引き締めるように!わかったな?」


「「ハ~イ!」」


姫木「あら、篠田先生。こんな春休み中でも授業を行っているのですか?」


篠田「あ、姫木先生!
ほら、こいつらこの1年間殆ど出動でしたから補習をね…ハハ…
それじゃあもうさっさと帰れ!」


仁「ハハ、篠田先生ったら姫木先生の前では照れちゃって!けど…進級か。」


ここは陽昇町にある陽昇学園。

その5年3組の教室では春休みの真っ最中だというのに、

担任の篠田俊太郎先生による補習授業が行われていた。

補習授業を受けているのは、

ジャーク帝国の魔の手から見事に地球の平和を守った5年3組の地球防衛組である。

この一年間、邪悪獣と戦ってきた彼らであったが授業日数が足らなかったために、

こうして休日返上で授業を受けていた。

そんな5年3組の子供たちも明日から6年生へ進級する事になった。



~校庭~


仁「あ~っ!やっと補習授業が終わった!これで俺たちも進級か~!」


飛鳥「明日から僕たちも小学6年生だな。」


吼児「なんだかあっという間の一年だったね。」


マリア「この一年間ずっとジャーク帝国との戦いばかりだったわね。」


勉「けどジャーク帝国も滅びてようやく地球に平和が戻りましたよ!」


補習授業も終わり校庭には5年3組の子供たちが下校する光景があった。

そんな中に彼らはいた。

地球防衛組の中心メンバーである日向仁、月城飛鳥、星山吼児、白鳥マリア、小島勉、

5人の子供たちは下校中にこの平和な一時を満喫していた。



仁「なぁ…俺たち進級したらやっぱりクラスはバラバラになるのかな?」


飛鳥「そりゃそうだろ。進級すればクラスも分かれるわけだし?」


吼児「もう、仁くんったら!当たり前じゃないか!」


マリア「そうよ、今までだってそうだったじゃないの。」


勉「それがどうかしたんですか?」


仁「あぁ…ちょっとな…」


仁たち5年3組も明日からいよいよ6年生へと進級する。

だがその事に対して仁はなにやら複雑な心境を抱いていた。

するとそこへなにやら不穏な動きが…?



「「お前たちが地球防衛組だな!」」


仁「何だ!お前たちは!?」


飛鳥「怪しい怪人たちだ!」


吼児「まさか…ジャーク帝国の生き残りなの!?」


突如仁たちの前に現れた怪しげな集団。

彼らの正体は…?



キューブリカン「俺たちは怪魔界からの侵略者!クライシス帝国!」


ガイナギスカン「我々の長であるジャーク将軍がお前たち地球防衛組に用がある!」


武陣「大人しくしてもらおうか!」


キュルキュルテン「嫌とは言わさんぞ!」


仁「なんだよ…こいつら…?」


飛鳥「クライシス帝国って名乗ってるぞ!」


勉「クライシス帝国といえば聞いた事があります!
ジャーク帝国と同じくこの地球侵略を企む悪の侵略者たちですよ!」


吼児「そんな…!?」


マリア「一体どうしたらいいの…?」


なんと仁たちの目の前に現れたのはクライシス帝国の怪人たち。

怪魔ロボキューブリカン、怪魔獣人ガイナギスカン、怪魔妖族武陣、怪魔異星人キュルキュルテン、

クライシス帝国が送り込んだ4体の怪人たちであった。

突然の事態に驚く子供たち。

そして怪人たちが仁たちに襲いかかってきた。



「待てーっ!」


仁「誰かがバイクに乗ってやってきたぞ!」


飛鳥「今度は一体何なんだよ!?」


光太郎「みんな、大丈夫だったか!
俺の名は南光太郎、クライシス帝国と戦う者だ!
クライシスあるところに南光太郎ありだ!!」


光太郎「そして…!」


光太郎「変…んん…身ッ!!」


バイクに乗って颯爽と現れたのはクライシス帝国と戦う戦士、南光太郎であった。

そして光太郎は怪人たちから子供を守るために変身した。



RX「俺は太陽の子、仮面ライダーBLACK!RX!!」


仁「太陽の子…」


飛鳥「仮面ライダーBLACK…」


吼児「RX…!?」


勉「彼は…間違いありません!
彼こそクライシス帝国と戦うヒーロー!仮面ライダーBLACKRXですよ!!」


RX「クライシスの怪人たちめ!この子たちを襲うなどこの俺が許さん!」


変身したRX。

子供たちを守るために悪のクライシス帝国の怪人たちとの戦いを開始した。



RX「トゥァッ!」


飛鳥「RXが怪人たちと戦っているぞ!」


マリア「みんな、私たちもいくわよ!」


仁「オゥッ!俺たちに喧嘩を売った事を後悔させてやるぜ!」


RXが怪人たちと戦っている最中、仁たちもこの事態に驚いているばかりではなかった。

下校途中だったクラスメイトたちを連れ戻して自分たちの5年3組の教室へと急いだ。



~5年3組~


あきら「久しぶりの出動だぜ!腕が鳴るな!」


ヨッパー「腹も減るけど…ダメだ…腹減った…」


勉「マリアさん!全員揃いました!」


きらら「いつでも行けるわよ!」


マリア「それじゃあ行くわよ!地球防衛組!出動!!」


5年3組の自分たちの机に着席した地球防衛組の18人。

そして白鳥マリアがライジンメダルを取り出して自らの机にはめ込んだ。




(( ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ !))



すると地響きと共に5年3組の教室に設置されている司令室のシステムが起動。

5年3組の教室は地下へと移動。

子供たちの机が各部署へ次々と配置についた。


仁「いくぜー!」


司令室が起動した次は仁、飛鳥、吼児の3人がライジンブレスにライジンメダルをはめる。

すると仁はイスから、飛鳥は掃除入れのロッカーから、吼児は教室出入り口付近から、

それぞれの搭乗口ダクトに入り込み各マシンへと搭乗を完了させた。




(( ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ ))



RX「こ…これは…?」


キューブリカン「校庭から巨大マシンが出てきたぞ!」


ガイナギスカン「一体…何が起きているのだ!?」


一方、校庭で戦うRXとクライシスの怪人たちもこの異変に気づいた。

校庭中央の100m走レーンから現れたのは仁が操縦する剣王。

プール場の底から現れたのは飛鳥の操縦する鳳王。

体育館の底から出てきたのは吼児が操縦する獣王が次々と発進していった。



RX「この巨大マシンは…そうか!彼らがあのジャーク帝国と戦った地球防衛組か!?」


仁「そうさRX!俺たちがあの地球防衛組だぜ!」


吼児「これ以上僕たちの学校で勝手な真似はさせないよ!」


飛鳥「二人とも、いくぞ!」


剣王、鳳王、獣王の三体のメカがクライシス怪人との戦いに挑む。

ケンオーブレードで斬りつける剣王。

空からウイングバルカンで銃撃を加える鳳王。

その獰猛な特性を生かしたアニマルアタックを仕掛ける獣王。

それはまさに一進一退の攻防線となった。



キューブリカン「おのれ地球防衛組!」


ガイナギスカン「だが我らとてこのまま黙ってやられるわけにはいかんぞ!」


キューブリカン「喰らえ!」


「 「うわぁぁぁぁっ!?」 」


だがクライシスの怪人たちも一気に反撃に出た。

途端に苦戦を強いられる地球防衛組だが…



ロボライダー「俺は悲しみの王子、RX!ロボライダー!ボルティックシューター!!」


キューブリカン「チィッ!ロボライダーか!?」


ロボライダー「みんな、しっかりしろ!」


仁「RX、サンキュー!助かったぜ!」


飛鳥「仁、今のうちだ!」


吼児「合体だよ!」


仁「わかった!ライジンオー!無敵合体!!」


ロボライダーの攻撃で窮地を脱した剣王、鳳王、獣王、の三体のマシン。

反撃に出るために仁は剣王のコクピットに搭載されているライジンコマンダーを起動。

同時に飛鳥と吼児のライジンメダルがライジンコマンダーへ転送される。

最後に仁のメダルがはめ込まれた。

すると剣王が胴体、鳳王が頭部、獣王が脚部パーツへと変形。

そしてそれらが合体した姿となって現れた。



仁「これが俺たち地球防衛組の絶対無敵ライジンオーだ!!」


キューブリカン「あれが…ライジンオーだと…?」


武陣「怯むな!掛かれー!」


ガイナギスカン「我らは誇り高きクライシスの怪人!」


キューブリカン「逃げる事など許されないのだ!」


RX「ヤツら、最後の攻撃を仕掛ける気だな。ならば…ライジンオー!力を合わせるぞ!」


仁「わかったぜRX!」


自らの命を投げ捨て、捨て身の特攻作戦を仕掛けるクライシスの怪人たち。

そんなクライシスの怪人たちに対抗するためにRXはライジンオーと力を合わせた。



仁「ライジンフラッ―――シュッ!」


RX「喰らえ!RXキ―――ック!!」


キューブリカン「こ…これは…」


ガイナギスカン「ライジンオーのライジンフラッシュを…」


武陣「RXが自らのキックで蹴る事で…力が3倍に…」


キュルキュルテン「ダ…ダメだ…!?」


「 「ギャァァァァァッ!?」 」


RXとライジンオーの合体技がクライシスの怪人たちに炸裂。

怪人たちは爆散し、学校の平和は守られた。



仁「やったぜ!どんなもんだい!」


勉「ですが…今の怪人たちは一体何をしに来たのでしょうか?」


マリア「私たちに用があったみたいだけど…
それにRXさんも、お礼を言おうと思ったけどいなくなっちゃったわ?」


飛鳥「どうでもいいさ、敵は倒しちゃったわけだし。」


吼児「そうだね、今日のところはもう帰ろうよ。」


戦いを終えた地球防衛組。

クライシスの怪人たちもいなくなり子供たちは何事もなかったかのように下校していった。

唯一人を除いて…



仁「ハァ…こうして地球防衛組として戦うのもあと何回出来るんだろ?」


光太郎「キミは、地球防衛組の子…確か日向仁くんだったね。」


仁「あ…お兄さんは…RX!いきなり消えたからもう帰ったかと思ったよ!」


光太郎「驚かしてすまない。
みんなが帰った後にちょっとこの辺りを調査しておこうと思ったんだが…
仁くんはどうして帰らないんだい?」


仁「それは…ちょっと悩み事があってさ。
まあこんな事みんなには恥ずかしくて言えないんだけど…」


光太郎「悩み…?俺で良かったら聞いてあげるけど。」


なにやら悩みを抱えている仁。

光太郎はそんな仁の悩みを聞いてみる事にした。



仁「俺たち、明日で6年生に進級するんだ。」


仁「けど、俺たちが進級したら…みんなバラバラになるだろ?」


光太郎「そうか、仁くんキミは…」


仁「俺たちはエルドランに選ばれて、
なんだかんだで一年間ジャーク帝国と戦ってきたんだぜ!
それなのに…進級だからってはいそうですかって別れなきゃいけないのかよ!
そんなの…嫌だ!?」


今から一年前、

仁たち5年3組は地球の守護神であるエルドランからライジンオーを授かった。

それは過酷な戦いの連続であった。

だがそんな強敵を相手に地球防衛組は決して負けなかった。

何度か挫けそうになっても5年3組のみんなが支え合い勝ち得た勝利だ。

そんな素晴らしきみんなと別れなければならない事が仁には耐えられなかった。



仁「あーッ!進級なんて迷惑だ―――ッ!?」


仁「…ってやべっ!迷惑って言っちまったけど大丈夫だよな?邪悪獣はもういないし…」


光太郎「なぁ、仁くん。それは新たな旅立ちだと思えばいい。」


仁「新たな…旅立ち?」


光太郎「そうさ、キミたち地球防衛組はジャーク帝国との戦いで成長を重ねた。
進級はその証しさ。それに仲間と離れ離れといっても永遠にというわけじゃないさ。
それにまだキミたちは6年生だ。同じ学校で会えるじゃないか。」


仁「そ…そうだよな…6年になっても同じ学校だもんな!サンキュー!光太郎さん!」


光太郎に悩みを聞いてもらい照れ隠しかすぐに立ち去る仁。

だがこの光景は全てクライシス帝国に筒抜けであった。



~クライス要塞~


ゲドリアン「なんという事だ!RXが現れるとは!?」


ガテゾーン「おまけにライジンオーとやらと力を合わせて怪人たちを蹴散らしやがった。」


ボスガン「くっ…地球防衛組とRXが手を組めば必ずや脅威となるぞ!」


ジャーク「皆の者、落ち着け。こうなる事は予め予想しておいた。
マリバロン、先ほどの日向仁の言葉は確かにそやつに聞かせてあるな?」


マリバロン「ハッ!全ては将軍の計画通りに事が運んでございます。」


マリバロンの手にある黒い玉。

それはかつてジャーク帝国が地球侵略のために各地へ解き放ったアークダマであった。


『シンキュウハメイワク…シンキュウハメイワク…』


そのアークダマは不気味な事に、

先ほどの仁の言葉を繰り返し呟きながらその姿を不気味なモノへと変貌させていった…



<翌日>


~陽昇学園~


仁「やべぇっ!遅刻だ~!?」


仁「ライジンブレスとメダルを探してたら遅刻だよ!結局見つからないし散々だぜ…」


仁「おっと、今日から6年生だったよな。」


仁「え~と…俺の教室はと…」


翌日、早速新学期が始まった。

仁は校内の掲示板に張り出されたクラス分け表を見て、

自分の新しい6年生のクラスを確認するのだが…



仁「あれ…?」


仁「無い…?無いぞ!俺の名前がどこにも載ってな~い!?」


仁「ま…まさか…俺…成績が悪すぎて小学校を退学になったのか~!?」


6年生のクラス分け表を何度見ても順の名前が載ってなかった。

するとそこへ飛鳥と吼児がやってきた。



飛鳥「仁、お前こんなところにいたのか。」


吼児「もう、早くしなよ!朝のHRが始まっちゃうよ?」


仁「お前ら…あ、そうだな。そうだよな。
これはきっと篠田先生あたりが間違って俺の名前を入れなかっただけだよな?
まったく!篠田先生はおっちょこちょいなんだから~!」


これは何かの間違いだ。

そう言い聞かせて飛鳥たちと一緒にクラスへ向かう仁。

だがそこは…



~5年2組~


姫木「みんな、今日から5年生ね。
あなたたちも上級生としてこれからはしっかりと下級生のみんなを支えていくのよ。」


「 「ハ~イ!」 」


仁「…って…えぇ~~~~~~!?」


飛鳥「うるさいな仁、今は朝のHR中だぞ。」


マリア「アンタ一体何ふざけてんのよ?」


仁「だってこれが驚かずにいられるか!
何で俺たちの担任が篠田先生じゃなくて保健医の姫木るる子先生になってるんだよ!?
いや、そうじゃない!俺たちは5年3組だろ!
いやいや…違う!俺たちは今日から6年生に進級するはずだろうが!?」


ひろし「何言ってんだよ仁?僕たちは今日から5年生だろ。」


クッキー「そうよねひろしくん。仁たら朝から寝ぼけているのかしら?」


「 「アハハハハハハ!」 」


クラスのみんなから笑われる仁。

だが仁だけはこの現象に違和感を抱いていた。

間違いなくこれは何かあると感じた仁は急いで教室を飛び出した。

するとそこへ現れたのは…



光太郎「仁くん、教室を飛び出してどうしたんだい?」


仁「光太郎さんこそどうして!?」


光太郎「あぁ、昨日のクライシスの怪人たちの行動が気になってね。
怪人たちの目的が随分と杜撰だった事に疑問を感じたんだ。
ヤツらはこの学校で何かを企んでいたんじゃないかと思って調査を続けていたんだよ。」


仁「それじゃあ…ひょっとして…」


仁は先ほど教室で起きた奇妙な出来事を光太郎に話した。

仁の話を聞いて光太郎もこの学校に渦巻く不穏な動きを感じ取っていた。



光太郎「なるほど、今日から6年生にはるはずが5年生に逆戻りか。」


仁「おまけにクラスは元の5年3組じゃなくて5年2組だぜ。一体どうなってんだよ!?」


光太郎「これは恐らくクライシスの仕業だ。
だがひとつ気になる事がある。
仁くんが5年2組なら本来の5年3組には一体誰がいるんだ?」


仁「そういえば…急いで行ってみようぜ!」


5年3組には一体誰がいるのか?

気になった光太郎は仁に案内されて5年3組の教室に向かった。

だがそこで彼らは恐るべき光景を目撃する…



~5年3組~


篠田「コラー!日向ジャーク!お前また宿題をやってないのか!?」


ジャーク「フン、偉大なる余に宿題など不要だ!」


篠田「ちゃんと宿題をやってきたのは小島ガテゾーンだけだぞ!」


ガテゾーン「フフ、当然だぜ。」


篠田「まったく…日向ジャークは居残り!
月城ボスガン、星山ゲドリアン!同じく宿題をやってこなかったお前たちもだ!」


ボスガン「おのれ…屈辱だ!」


ゲドリアン「だがこれも打倒RXのため…我慢我慢…」


篠田「白鳥マリバロン!お前は小学生のくせにケバ過ぎるぞ!」


マリバロン「許さんぞキサマ!末代まで祟ってくれるわ!!」


光太郎「な…何だ…この光景は…?」


仁「変なおっさんたちが俺たちに代わって篠田先生の授業受けてるー!?」


それはなんとも異様な光景であった。

どう見ても小学生には見えないクライシス帝国のジャーク将軍率いる四隊長たちが、

小学生の格好に扮してこの5年3組の授業を受けていた。



仁「お前らー!何だその格好は!?
金ピカのおっさんが俺の真似してタンクトップ着て赤い半ズボン履いて!
おまけに他の連中も見た事あるような格好しやがって!?」


光太郎「クライシス!また馬鹿げた作戦を考えたな!」


ジャーク「南光太郎、それに日向仁よ。よくぞ我らの正体を見破ったな。褒めてやるぞ。」


仁「お前ら…いい歳してそんな子供の格好なんか恥ずかしくないのかよ?!」


ボスガン「恥かしいだと?我らクライシスは崇高なる使命の下に戦っているのだ。」


ゲドリアン「南光太郎!キサマを倒すためなら羞恥心など惜しむものか!」


ガテゾーン「まあマリバロンだけは考え直すべきだと思うがな。」


マリバロン「黙れ…私だって…まだ女子小学生でも充分いけるはずよ!」


ジャーク「これも全ては南光太郎、お前を倒すためなのだ!」


その時であった。

突如、空から光の玉が襲来。

それが5年3組の教室へと直撃した。



エルドラン『私はエルドラン。』


仁「やった!エルドランだ!エルドラン早くこいつらをやっつけてくれよ!」


エルドラン『…』


光の玉から現れたのは、

かつて仁たち5年3組にライジンオーの力を与えた地球の守護神エルドランであった。

だがエルドランは…



エルドラン『地球の子供たちよ、キミたちにこの力を託そう。』


ジャーク「フハハハ!ライジンメダルを手に入れたわい!」


仁「ちょ…ちょっと待てよエルドラン!何であいつらにメダルを!?」


エルドラン『さらばだ、子供たちよ。』


光太郎「エルドランがいなくなってしまったぞ…」


仁「あいつ…ひょっとして俺たちを選んだ時もかなり適当だったんじゃ…?」


なんとライジンメダルを小学生に扮したクライシスに渡してしまったエルドラン。

そしてジャーク将軍たちは行動を起こした。



ジャーク「あのエルドランですら我らの変装に気づかぬとは完璧だな!
南光太郎、それに日向仁よ!聞くがいい!我らはこれより地球侵略組を名乗る!!」


光太郎「地球侵略組だと…?」


ボスガン「地球防衛組が地球を守るのならば、
我らクライシスはエルドランから与えられたこの力を地球侵略のために使うのだ!」


仁「この力って…まさか!?」


ゲドリアン「ケケッ!ようやく気づいたか日向仁。だが、もう遅い!」


ガテゾーン「マリバロン、今だ!」


マリバロン「地球侵略組!出動!!」


マリバロンがライジンメダルを机にはめ込んだ。

すると5年3組の司令室が起動してしまい、

メダルを持っていない仁と光太郎に篠田先生は廊下に追い出されてしまった。



篠田「痛っ!」


仁「しまった!司令室が起動しちまった!?」


ジャーク「それだけではないぞ日向仁!お前にはもっと驚く光景になるであろう!」


光太郎「そうかわかったぞ!ヤツらの狙いは…!?」


ボスガン「馬鹿め、今更気づいても遅いのだよ。」


ゲドリアン「ケケケッ!楽しいショーの始まりだ!」


そしてさらにライジンブレスにライジンメダルをはめ込む、

ジャーク将軍、ボスガン、ゲドリアンの3人。

そしてジャーク将軍は剣王に、ボスガンは鳳王に、ゲドリアンが獣王に、

それぞれ乗り込んでしまった。



~校庭~


ジャーク「どうだ南光太郎!地球防衛組のマシンは我ら地球侵略組の手に落ちた!」


光太郎「おのれクライシス!
最初からこの学校にあったマシンが目的だったのか!
昨日の怪人たちの襲撃はライジンオーの力を推し量るための陽動作戦だったんだな!?」


仁「俺の剣王が…それに鳳王に獣王まで乗っ取られた!チクショウ!返しやがれ!!」


ゲドリアン「馬鹿め、返せと言われて返すヤツがいるものか!」


ボスガン「これは子供たちには過ぎた玩具だ。
地球侵略のために我々クライシス帝国の下で有意義に使うべきだぜ。」


各マシンを乗っ取り仁と光太郎を挑発するクライシス。

すると校庭にこの騒ぎを聞きつけて飛鳥たちが駆けつけたのだが…



飛鳥「仁!これは何の騒ぎだよ?!」


マリア「一体何が起きたの…?」


仁「みんな…実は剣王たちが…」


吼児「うわ、何あのでっかいマシンは!」


勉「こんなモノは見た事もありませんよ!?」


仁「おい…お前たち何言ってんだよ!あれは俺たちの剣王、鳳王、獣王だろ!」


マリア「そう言われても知らないものは知らないわよ。」


光太郎「これは…どういう事だ?
仁くん以外の子供たちが剣王たちの事をすっかり忘れているだと!?」


駆けつけた飛鳥たちであったが…

彼らは自分たちのマシンの事をすっかり忘れていた。

いや、忘れているというよりも、

むしろ最初からそんなマシンなど知らない素振りを見せていた。

だがこれも全てある者による仕業だった。



ボスガン「知らないのも無理はない。
その子供たちは最初からエルドランから何も託されてなどいないのだよ!」


ガテゾーン「我らはお前たちの記憶を一年前にリセットしてやった!」


ゲドリアン「だからエルドランの記憶も、
一年前に戻ったので我らにライジンメダルを託してくれたのだ!」


仁「何だよそれ…どういう事なんだよ!?」


ジャーク「愚かなヤツめ、まだわからぬようだな。
ならば、姿を見せよ!我らクライシスに忠誠を誓いし邪悪獣よ!!」


そして校庭にある邪悪獣が姿を見せた。

それは昨日、仁の『進級なんて迷惑』という言葉から生み出された邪悪獣。

その名は…



シンキュウヤダー『ヤダァァァァッ!』


ジャーク「此奴こそ、日向仁!
キサマの昨日の一言が原因で生まれた邪悪獣!その名も邪悪獣シンキュウヤダーだ!!」


仁「なんてこった…やっぱり昨日のアレが原因だったのかよ…」


マリバロン「ジャーク将軍、今こそ好機でございます!」


ジャーク「うむ、ライジンオー!無敵合体!」


クライシスに従う邪悪獣の出現。

だがさらに恐るべき事態が起きた。

なんとクライシスの手に落ちた剣王たちがライジンオーへと合体を始めてしまった。



ジャーク「ライジンオーは我ら地球侵略組が頂いた!」


ボスガン「喜べ南光太郎!
この力を手に入れた暁としてお前を最初の血祭りに上げてくれるわ!」


ゲドリアン「日向仁!邪悪獣の生みの親であるお前も一緒だ!」


光太郎「いけない…仁くん!逃げろ!?」


仁「そんな…!?」


ジャーク「もう遅い!ライジンクロー!」


「 「うわぁぁぁぁぁっ!?」 」


ライジンクローで光太郎と仁を叩き潰すライジンオー。

二人は校舎の瓦礫の下敷きとなってしまった。



ジャーク「これで我らが宿敵である南光太郎を倒した!」


ボスガン「それに日向仁もな!」


ゲドリアン「この学校の小僧ども!
生き残ったお前たちは我らクライシスの奴隷にしてやる!喜ぶがいい!」


飛鳥「そんな…仁が…」


吼児「なんかとんでもない事になっちゃったよ…」


マリア「仁…お願い…無事でいて…」


ライジンオーの力を得て勝ち誇るクライシス帝国。

南光太郎と日向仁は倒され、

そして地球防衛組も以前の記憶を奪われて囚われの身となってしまった。

このままライジンオーは敵の手に落ちたままなのか?

それに陽昇学園のみんなの記憶も戻らないままなのか?

未だかつてないこの大ピンチ。

果たしてこの大ピンチに地球を救える者はいるだろうか…?

とりあえずここまで

いつも通りの大ピンチですダ


――――――

――――

――



タイダー「ふんふ~ん♪」


タイダー「ワシはタイダー、かつてはジャーク帝国に使えていたダ~♪」


タイダー「けど平和になった今は日向ストアの従業員として元気に働いているダ~♪」


タイダー「今日も元気に隣町の青空町へ配達ダ~♪」


学校付近の道路にて配送中のタイダー。

するとそこへ…



バイオライダー「トゥァッ!俺は怒りの王子、RX!バイオライダー!」


タイダー「ひゃぁっ!何ダァッ!?」


仁「おわっ!タイダー!」


突然、バイオライダーが現れた。



光太郎「さっきは危なかった。だが咄嗟にバイオライダーで回避できて助かった。」


仁「けど…学校を…ライジンオーを乗っ取られちまった。一体どうしたらいいんだよ…」


タイダー「仁坊ちゃん、一体何があったダァ?」


仁「それが実は…あれ…?」


ジーッとタイダーを見つめる仁。

すると仁はある疑問を抱いた。



仁「なぁ…タイダー。
お前って確か今から一年前にジャーク帝国の一員として地球へやって来たんだよな。」


タイダー「坊ちゃん、それは昔の事ダァ。あんまり触れないでほしいダァ。」


仁「その記憶って今でも普通にあるのか?」


タイダー「勿論ですダァ!そのおかげで坊ちゃんの家に雇われているダァ!」


仁「…って事はつまり…」


光太郎「なるほど、邪悪獣の記憶操作は学校関係者にしか及んでいないわけか。
つまりあの邪悪獣の能力は完全じゃないんだな。
だから邪悪獣の生みの親である仁くんや、
それに学校関係者じゃない俺やタイダーさんは影響を受けなかったのか!」


アークダマより生み出される凶悪な邪悪獣。

だがそれもジャーク帝国から与えられるジャークパワーがあってこそであった。

しかし仁たち地球防衛組によって、

ジャーク帝国が滅ぼされた事によりジャークパワーが失われ、弱体化の傾向を見せていた。



光太郎「仁くん!もう一度学校に戻ろう!みんなを助けるんだ!」


仁「でも…ライジンオーを奪われたままだし…
それにみんなもライジンオーの事をすっかり忘れちまったんだぜ。
一体どうすればいいんだよ…?」


タイダー「元気出すダ~。諦めちゃダメダ~。」


光太郎「タイダーさんの言う通りだ。
あの子たちは操られたわけではなく記憶を一年前に書き換えられただけなんだ。
そこに勝機はある!」


仁「それって一体…?」


光太郎「仁くん、キミたち地球防衛組はこの一年間立派に地球を守ってきた。
たとえ邪悪獣によって記憶は消されても、
キミたちのライジンオーへの想いは簡単には消されはしないという事さ!」


仁「想い…?」


こうして光太郎、仁、それにタイダーが加わり3人はもう一度学校へ戻る事になった。



~陽昇学園~


武田「おのれ…ライジンオーが敵の手に渡ってしまったか!?
こういう時こそワシら防衛隊の出番じゃ!掛かれ―――――――ッ!!」


ジャーク「フハハハハ!無駄だ!無駄だ!」


ボスガン「そんな貧弱な装備でこのライジンオーに適うわけがあるまい。」


ゲドリアン「素直に諦めるがよいわ!」


マリア「そんな…防衛隊も歯が立たないなんて…」


飛鳥「どうしたらいいんだよ!?」


姫木「篠田先生もさっきの騒ぎで気絶してるし…」


校長「どうしたものか…」


学校へ攻め込む防衛隊を難なく払いのけるライジンオー。

その圧倒的な力の前に最早立ち向かえる者などいないと思われたが…



RX「待てクライシス!この俺が相手だ!」


ジャーク「RX!やはり生きておったか!今度こそ完全に倒してくれるわ!」


勉「やった!ライダーが来てくれました!」


仁「RXだけじゃない!俺たちもいるぜ!」


タイダー「みんな、早く逃げるダ~!」


校長「よし、みんな!急いで学校から避難するんじゃ!」


姫木「落ち着いてゆっくりね!それと篠田先生も…!」


篠田「す…すんません…うぅ…姫木先生に担がれるなんてみっともない…」


防衛隊ですら歯が立たなかったライジンオー。

そんなライジンオーに勝負を挑むRX。

そしてその隙に仁とタイダーが学校のみんなを避難させていた。

すぐに避難する陽昇学園の教師に生徒たち。

そんな中…



仁「みんなはここに残って俺と一緒にヤツらと戦ってくれ!」


飛鳥「ハァ…?お前何言ってるんだよ!?」


大介「ここは危険だよ!」


マリア「そうよ!あのライジンオーっていう悪いロボットが暴れているんだから!」


仁「ち…違う!ライジンオーは敵なんかじゃない!俺たちの仲間なんだ!」


ときえ「何言ってんのよ!あれを見なさいよ!」


地球防衛組としての記憶を失っている5年3組のみんなに残って戦ってくれと頼み込む仁。

だが彼らは一向にライジンオーの事を思い出す気配はなかった。

それどころかみんなはライジンオーに恐怖を抱くまでに嫌悪していた。



RX「リボルケイン!」


ジャーク「ライジンソード!」


れいこ「RXとライジンオーってロボットの戦いが激しくなったわ。」


愛子「RX!負けないで!」


ポテト「ライジンオーなんかやっつけちゃえー!」


仁「やめてくれ!ライジンオーは…」


RXを応援し、ライジンオーを敵として罵ろうとする子供たち。

だがそんな時、もうひとつの敵が動き出してしまった。



シンキュウヤダー『ヤダァァァッ!』


仁「しまった!邪悪獣が!?」


ひでのり「いけません!僕たちの方に襲いかかってきました!?」


RX「やめろ!邪悪獣!」


大介「さっすがRX!」


ひでのり「僕たちを守ってくれました!」


子供たちのピンチを察したRXは、

急遽ライジンオーとの戦いを中断して邪悪獣から子供たちを守った。

だがこの隙をジャーク将軍が逃すはずがなかった。



ジャーク「今こそ千載一遇の好機!」


ボスガン「戦っている最中に相手に背を向けるとは愚かなヤツめ!」


ゲドリアン「死ねRX!」


ジャーク「必殺!ゴッドサンダークラッシュ!!」


RX「し…しまった…うわぁぁぁぁぁぁぁっ!?」


仁「あ…RX―――ッ!?」


なんとジャーク将軍たちはRXの一瞬の隙を突いて襲いかかってきた。

そしてRXはライジンオーの必殺技、ゴッドサンダークラッシュを喰らい…

跡形もなく吹っ飛んでしまった。



ジャーク「フハハハハハ!やったぞ!
遂に我ら地球侵略組は念願の打倒RXを果たせたぞ!!」


マリバロン「これも全ては将軍の計画によるものでございます!」


ガテゾーン「恥をかいた甲斐があったというものだぜ!」


仁「そんな…RX…光太郎さんが…」


飛鳥「ライダーが負けたなんて…」


吼児「RXが死んじゃったら…地球を守るヒーローがいなくなってしまうよ…」


この地球を守るヒーローはいない。

そんな言葉を耳にしてしまう仁。

そんな時であった。



((ポタッ!))


仁「これは…雨…?」


吼児「違うよ!あのライジンオーってロボットが…涙を流しているんだ!」


勉「そんな…!何故ロボットが泣くのですか!?」


マリア「ひょっとして…
あのライジンオーって本当はこんな悪い事はしたくないんじゃないかしら?」


仁「そうか…ライジンオー!
お前も戦っているんだな!だったら俺も落ち込んでいる場合じゃねえや!」


ライジンオーの流した涙を見て仁の心にもう一度勇気が湧いてきた。

そして仁は再び立ち上がりみんなを説得する。



仁「みんなー!聞いてくれ!このライジンオーは俺たちの敵じゃない!友達なんだ!」


飛鳥「友達…?」


仁「そうさ!俺たち5年3組は18人じゃない!
もう一人、大切な友達がいる!それが俺たちのライジンオーだ!!」


吼児「でも僕たちは今日から5年2組…あれ?僕たちって本当に5年2組なのかな?」


タイダー「これは…
さっきのライジンオーの流した涙でみんなの失った記憶が蘇ろうとしているダ~!」


仁「いや、これは記憶なんかじゃない!
そうさ、光太郎さんが言っていた。記憶なんてこれからいくらでも作れる!
でも想いは…想いだけは簡単に消せるものじゃない!
みんな、思い出してくれ!ライジンオーへの想いってヤツを!!」


仁のライジンオーへの想い。

それが5年2組…いや…5年3組の子供たちへ確かに伝わった。



飛鳥「そうだ…僕は鳳王のパイロットだった…!」


吼児「僕だって獣王のパイロットだ!」


勉「僕はライジンオーの事に関しては誰よりも知っているはずなのに忘れるなんて…!」


きらら「私だって…
この学校の事ならなんでも知っている放送委員なのに…
ライジンオーを忘れるなんて…ゴメンね…」


あきら「ライジンオー!お前は俺たちの友達だ!」


ヨッパー「俺、腹減ったから早く終わらせて帰りたい。」


ポテト「私もお腹空いたわ。けどライジンオーのためなら!」


ひろし「よくも僕たちの記憶を!クライシス許さないぞ!」


クッキー「ひろしくん!カッコいい!」


ときえ「ライジンオーが悪者なんて…これじゃあオセッカイザーに怒られちゃうわね!」


れいこ「プロレスだってこんな悪どい試合はしないわよ!」


美紀「私たちの大切なライジンオーを記憶から消すなんて…よくも酷い事を!」


ゆう「身体が弱かった私が強くなれたのもライジンオーと出会えたおかげ…!」


ラブ「地球侵略組なんてふざけた真似して…許さないよ!」


大介「気の弱い僕だってライジンオーを悪者にされたら怒るんだから!」


ひでのり「どうやらお礼参りをしなければいけませんね!」


マリア「そうよ…ライジンオーは私たちの友達…!
仁!私たち5年3組のみんながちゃんとライジンオーの事を思い出したわよ!!」


ライジンオーの流した涙。

それに仁のライジンオーへの想いがみんなに伝わり、

5年3組のみんながライジンオーの記憶を取り戻した。



ジャーク「フン、お前たちが記憶を取り戻したからといってそれがなんだというのだ?」


ボスガン「そうだ、ライジンオーと司令室は未だに我ら地球侵略組の手の中にあるのだぞ!」


ゲドリアン「ライジンオーの無いお前たちなどその辺の子供と大して変わらんだろうが!」


勉「フフフ、本当にそう思いますか?」


仁「勉…もしかして!」


勉「こんな事もあろうかと思って以前から用意していたんです!緊急スイッチON!」


((ポチッ!))


「 「おわぁっ!?」 」


勉が以前から用意していた緊急スイッチのボタンを押した。

すると突然司令室が元の教室に戻り、

さらにジャーク将軍たちもライジンオーから追い出されてしまった。



ジャーク「おのれ…子供たちめが!」


仁「ライジンオーは俺たちの友達だ!これ以上お前らの勝手にはさせないぜ!」


マリバロン「馬鹿め!我らが宿敵RXを倒した今、ライジンオーなど最早必要ない!」


ガテゾーン「そうだぜ!RXに比べたらお前らガキどもなんて俺たちの敵じゃねえ!」


仁「ふざけんな!RXの仇は俺たち地球防衛組が取る!」


マリア「地球防衛組!出動!!」


悪の地球侵略組ことクライシス帝国からライジンオーと司令室を取り戻した地球防衛組。

子供たちは5年3組の司令室を起動。


仁「ライジンオー!無敵合体!!」


そして仁、飛鳥、吼児の三人も各マシンへと乗り込みライジンオーへと合体。

これより地球防衛組の反撃が始まった。



仁「よくもライジンオーを!俺たちの友達を利用してくれたな!絶対許さねえ!!」


吼児「今度は僕たちの番だよ!」


飛鳥「覚悟しろ!」


マリバロン「いいや、覚悟するのはお前たちの方よ!」


マリア「どういう意味よ!」


ゆう「大変…ライジンオーのエネルギー残量がほとんど残っていないわ!?」


実は先ほどの対RX戦でライジンオーはそのエネルギーを殆ど使い切っていた。

いくらライジンオーが強くてもエネルギーがなければただの鉄くず。

エネルギーの残り少ないライジンオーは邪悪獣からの激しい攻撃で苦戦を強いられてしまう。



シンキュウヤダー『ヤダァァァッ!』


仁「クソッ…これじゃあ…」


勉「仁くん!大丈夫ですよ!」


マリア「そうよ、私たちにはもう一人頼れる友達がいるじゃないの!」


仁「そうか!あいつだな!」


マリア「バクリュウオー!発進スタンバイ!」


机に隠されていたレバーを引くマリア。

すると校舎から地下に収納されているバクリュウドラゴンが出現。


マリア「発進ッ!!」


そしてマリアの手によって発進ボタンが押され、バクリュウドラゴンが発進する。



マリア「バクリュウオー!無敵変形!」


仁「バクリュウオー!待ってたぜ!」


吼児「バクリュウオーからライジンエネルギーが供給されていくよ!」


飛鳥「仁、このまま合体するぞ!」


仁「オゥッ!ライジンオー!超無敵合体!!」


ライジンオーのコクピットにいる仁と司令室のひろしが同時にレバーを引いた。

その瞬間、バクリュウオーは各パーツへと分離。

それぞれのパーツがライジンオーへと合体する。

これこそライジンオーの最強形態。

その名も…



仁「ゴッドライジンオー!見参!!」


ゲドリアン「ヤツらめ!まだあんな力を隠し持っていたか!」


仁「行くぜ!ゴッドハイパ―――ッ!フラッシュ―――ッ!」


シンキュウヤダー『オワァァァァッ!?』


マリバロン「いけない!このままでは我らの邪悪獣が負けてしまうわ!」


ライジンオーとバクリュウオーが合体したゴッドライジンオー。

その怒りの反撃の前には邪悪獣など相手にもならなかった。

だがクライシス帝国もこのまま黙って見ているわけではなかった。



ジャーク「小僧どもよ、これで勝ったつもりか?」


仁「なんだと!?」


ジャーク「皆の者!我らクライシスの力を邪悪獣に与えるのだ!!」


マリバロン「ハハッ!諜報参謀マリバロン率いる怪魔妖族の力!」


ボスガン「海兵隊長ボスガン率いる怪魔獣人の力!」


ガテゾーン「機甲隊長ガテゾーン率いる怪魔ロボットの力!」


ゲドリアン「牙隊長ゲドリアン率いる怪魔異生獣の力!」


先ほどのゴッドライジンオーの攻撃で瀕死の邪悪獣。

だがそこにクライシス帝国の四大隊長の力が与えられ邪悪獣は更なる力を得てしまった。




『 『ガァァァァッ!』 』



仁「そんな…邪悪獣がパワーアップしちまった!」


勉「これはまさか!?」


ジャーク「その通り、
これぞ我らクライシス帝国が生み出した最強の邪悪獣!
これぞ名づけて怪魔邪悪獣スーパーシンキュウヤダーだ!!」


スーパーシンキュウヤダー『ヤダァァァァッ!』


悪のクライシス帝国の力により進化してしまった怪魔邪悪獣スーパーシンキュウヤダー。

だが怯むわけにもいかない

ゴッドライジンオーはすぐさま攻撃に出た。



仁「何が怪魔邪悪獣だ!
これでも喰らえ!ゴッドライジンバズーカ!ファイナルファイヤ―――ッ!!」


スーパーシンキュウヤダー『ヤダァァァァッ!』


飛鳥「嘘だろ…ゴッドライジンバズーカを喰らっても無傷なんて!?」


ジャーク「当然だ、我らクライシスの力はジャーク帝国以上だ!さぁ、やってしまえ!!」


スーパーシンキュウヤダー『イヤダァァァァッ!』


「 「うわぁぁぁぁぁっ!?」 」


飛鳥「うぅ…ゴッドライジンオーが…」


吼児「そんな…僕たち…今日から6年生なのに…」


仁「チクショウ…ここまでなのかよ…!?」


マリア「そんな…みんな!しっかりして!」


怪魔邪悪獣の強力な攻撃の前に成す術のないゴッドライジンオー。

最早これまでなのか…?



『みんな、諦めてはいけない!』


仁「この声は…光太郎さんか…?」


『もう一度立ち上がるんだ!』


飛鳥「でも…僕たちにはもう力が…」


『キミたちに最後の力を託す。このメダルを使うんだ!』


吼児「このメダルは…?」


コクピット内にいる仁たちの心に微かに聞こえる声。

その声と共に仁たちの手にはある三つのメダルが送られてきた。

そのメダルをそれぞれのブレスにはめ込む3人。

すると…







そ の 時 不 思 議 な 事 が 起 こ っ た ! !








(( ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ ))



マリア「この揺れは何!?」


勉「これは…間違いありません!
我々も知らない新マシンが発進しようとしているのです!!」


マリア「新マシンって一体何なのよ!?」


ラブ「ちょっと…これって!」


ゆう「ディスプレイに表示が出されたわ。」


ヨッパー「え~と…何だ?」


あきら「BLACK?バイオ?ロボ?三体のマシンが出てくるぜ!?」


一方、マリアたちがいる司令室でも異変が起きていた。

ディスプレイに表示された新たなロボの出現に司令室にいる誰もが驚きを隠せなかった。

そして校庭の100m走レーンから黒いロボットが、

プールの地下から青いロボットが、体育館から重装甲なロボットがそれぞれ発進していく。

果たしてその正体は…?



BLACKロボ『トゥァッ!俺は仮面ライダーBLACKロボ!』


バイオライダーロボ『俺はバイオライダーロボ!』


ロボライダーロボ『俺はロボライダーロボ!』


仁「え…これは一体…?」


勉「どうやら新しいロボットが誕生したようですね!」


マリア「仁、頼もしい味方が現れたのよ!」


ジャーク「何だ!これは一体どういう事なのだ!?」


BLACKロボ『まだわからないのかクライシス!』


バイオライダーロボ『俺はさっきのライジンオーの攻撃を喰らい倒されてしまった。』


ロボライダーロボ『だがその時、ライジンオーが流した涙がこの俺にも伝わった。』


BLACKロボ『その熱い涙が力となり俺を蘇らせたのだ!行くぞ!!』


仮面ライダーBLACKロボ、バイオライダーロボ、ロボライダーロボ、

この3体のマシンの出現にこの場にいる誰もが驚きを隠せずにいた。

だがそれだけでは終わらない。

3体のマシンは空高くジャンプして合体を開始した。



RXロボ『変身合体!俺は太陽の子!仮面ライダーBLACK!RXロボ!!』


仁「光太郎さんが…RXが…スーパーロボットになった!?」


飛鳥「嘘だ…等身大のヒーローが…ていうか人間が巨大ロボになるなんてありえない…」


吼児「RXはなんでもありだからね。」


RXロボ『聞け!クライシス!
お前たちがライジンオーを操ったようにこの俺もまた、
この強大な悪事に立ち向かうために自らの身体をスーパーロボットに進化させたのだ!!』


ジャーク「お…おのれ…RX…」


ボスガン「こ…こうなればこちらも最後の手段だ!」


ガテゾーン「怪魔邪悪獣スーパーシンキュウヤダーよ!」


ゲドリアン「お前はこの場に残りRXとゴッドライジンオーを倒すのだ!」


マリバロン「よいな!これは全てお前の責任だ!
RXとゴッドライジンオーの首を討ち取るまで生きて戻る事は許さん!!」


この場に残りRXとライジンオー追討を命じられるスーパーシンキュウヤダー。

だが復活したRXとゴッドライジンオーを倒す事などそれは最早不可能な事であった。



RXロボ『仁くん!今こそ俺たちの力をひとつにするんだ!』


仁「わかったぜRX!」


RXロボ『リボルケイン!』


仁「ゴッドライジンソード!」



「 「ダブル!サンダ――――ッ!リボルクラッ――――シュッ!!」 」



スーパーシンキュウヤダー『ヤダァ…ヤダァ…ヤダァァァァッ!?』


『嫌だ』

そんな断末魔の悲鳴を上げながら大爆発する怪魔邪悪獣スーパーシンキュウヤダー。

こうして陽昇町の平和は、

地球防衛組の子供たちと仮面ライダーBLACKRXによって守られた。



仁「いやぁ~!終わったぜ!」


光太郎「みんな、お疲れ!」


吼児「あれ?光太郎さんの身体が巨大ロボットから元の人間に戻ってる?」


勉「恐らくあのパワーアップは一時的なものだったのですね。一回限りの奇跡ですよ!」


飛鳥「人間がロボットになってまた人間に戻るとか…一体どうなってんの…?」


マリア「それよりも私たちは今日から6年生よ!」


仁「そうか、今日から6年生だっけ。これがみんなとの最後の戦いなんだな。」


これが最後の戦いなんだと哀愁の想いに駆られる仁。

そんな時、先程まで避難していた学校のみんなが戻ってきた。



篠田「お~い!お前たち無事だったか!?」


姫木「みんな、怪我はなかった?」


光太郎「大丈夫、みんな無事ですよ。」


仁「楽勝だったぜ!」


タイダー「無事でよかったダ~。でもまだアークダマは地球にあるんダナァ。」


武田「ふむ、これは由々しき事態じゃな!」


校長「それではこういうのはどうでしょうかな?」


アークダマはまだこの地球に残ったままである事を危惧する大人たち。

そんな時、校長先生からある提案が出された。



校長「彼ら地球防衛組に卒業までもう一年頑張ってもらいましょう。」


篠田「…という事はクラス替えは無しってわけですね。
確かにライジンオーを動かせるのはメダルを持った子供たちじゃないと無理ですからね。」


武田「う~む…本来なら止めておきたいが…
ワシも青空町にて新たに現れた魔界獣とやらの対処に忙しくてなぁ…
不本意だが仕方あるまい。
地球防衛組の諸君、あと一年頑張ってくれるかな?」


仁「へへっ…任せておけってんだ!」


吼児「この町、いや地球の平和は僕たちが守るんだからね!」


飛鳥「それが僕たち地球防衛組さ!」


マリア「みんな!もう一年頑張るわよ!!」


「 「オォ―――――ッ!!」 」


校長の提案により仁たちは5年3組から6年3組へと進級。

それもクラス替えなど一切せずにみんなこれまで通りという事になった。



光太郎「よかったな仁くん。」


仁「うん、でもいつかは必ずみんなとの別れが来るんだろうね。」


光太郎「そうだな、いつまでもずっと一緒というわけにはいかないだろう。」


仁「でもその時まで俺はみんなと楽しい思い出を作っておくよ!
今回みたいにライジンオーへの熱い想いと同じで簡単には消せない思い出をね!」


光太郎「あぁ、それに俺も今回のキミたち地球防衛組との戦いを絶対に忘れないよ!」


仁「俺だって!絶対だぜ!!」


固い握手を交わす光太郎と仁。

こうして仮面ライダーBLACKRXと絶対無敵ライジンオーの共闘は終わった。

だがまたいつ新たな敵が襲いかかるかわからない。

頑張れ!仮面ライダーBLACKRX!絶対無敵ライジンオー!



<エピローグ>


~クライス要塞~


ジャーク「おのれRX!またしてもか…!?」


ジャーク「だが、今回の戦いは悪くはなかった。」


ジャーク「今回の敗因は唯ひとつ、
ライジンオーなどという旧式ロボに頼ったのが原因なのだ。」


マリバロン「それでは将軍!」


ゲドリアン「既に次の手を考えておられるのですね!ケケッ!」


命辛々逃げ帰ってきたクライシス。

だが彼らは懲りもせずに新たな作戦を企てていた。

そしてジャーク将軍は部下たちの前にあるブレスレットを取り出した。



マリバロン「ジャーク将軍、それは一体…?」


ジャーク「これはガンバーブレス!
あのエルドランめが青空町の平和を守るガンバーチームに新たに与えたアイテムだ!」


ガテゾーン「エルドランが…?」


ボスガン「それでは…」


ゲドリアン「まさか!?」


ジャーク「そう、そのまさかだ!フラッシ―――ング!!」


自らの腕にガンバーブレスを装着するジャーク将軍。

そして将軍の身体は黄色い戦闘服に包まれた。



ジャーク「RXよ、今回は勝ちを譲ってやろう!」


ジャーク「だが次こそは必ず勝つぞ!」


ジャーク「何故なら我らクライシスは新たな力を得たからだ!」


ジャーク「そう、ライジンオーよりも更に強大な力!その名は元気爆発ガンバルガーだ!!」


青空町を守るガンバーチームの力である元気爆発ガンバルガーを得たジャーク将軍。

新たな危機はすぐそこまで迫ってきている。

負けるな南光太郎!

戦え!仮面ライダーBLACKRX!!


仮面ライダーBLACKRXvs絶対無敵ライジンオー 【完】

これで完結です

[変身合体仮面ライダーBLACKRXロボ]
大人の事情により絶対に発売される事はありません
これもゴルゴムの仕業だ!
ちなみに次回作ですが…どうしよう…やるべきなのかやらない方がいいのか考え中です

それと最後にベルゼブとファルゼブを出せなくてすいません
今回クライシスを敵として前面に出したかったのでどうしても出番を削る羽目に…
それだけが悔やまれます
やはり次回作書くべきか…

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