ニア「よく言いますね キラのくせに」ムスッ リドナー「(可愛い)」 (21)

出目川『ついにキラを捕まえようとする悪の組織SPKのアジトを突き止め、キラ信者により包囲いたしました!』

リドナー「ニア このままじゃ私達引っ張りだされてあんな事やこんな事を」

ジェバンニ「(どんな事……!)」

レスター「こうなったらこっちも兵を……」

偽L『《ピピピ》ニア、大変なことになってますが大丈夫ですか? 私は知りませんがメロの仕業ですかね?』

偽L『それともエロサイト見てたらウイルスに引っかかって居場所が漏れたのですか? 私は何も知りませんが』

ニア「(こいつ、白々と……)」

偽L『とにかく今はそこから逃げる事を』

ニア「よく言いますね キラのくせに」

偽L『な、何を《ブチッ》』

ニア「オモチャが倒れてぶつかった拍子に切れてしまいました」

リド「(可愛い)」

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レス「ニア 早くなんとかしなければ……」

ニア「変装してここを出ましょう」

レス「変装?」

ニア「レスター指揮官とリドナーが夫婦、私がその子供を演じれば一般市民に紛れられます」

ニア「まあ私に両親はいませんし、この際本当に親になってもらってもいいかもしれません」

レス「(冗談かな)」

リド「(守ってあげたい……)」

ジェ「では僕は歳の離れた兄ということですね」

ニア「いえ ジェバンニは親戚のおじさんで」

ジェ「(つらい……)」

ニア「と、いうのも面白いと思いましたがやめます そもそも私はパジャマ以外の私服を持っていませんし」

リド「…………(それなら私が持ってます)」

ニア「今、下で暴れてるのはキラ支持者と言っても自分が楽しければいいだけの馬鹿な人達です」

ニア「そこを利用してLの遺産を使えばいけます ビルから札束をばら撒くアレです」

レス「し、しかしあの策は一度やったら新しいオモチャを買う余裕も……」

ニア「誰がそこまでやれと言いました?」

レス「すまない……」

ニア「後は雇ったキラ否定派の者達に警察の格好で出動させ、我々も同じ制服を着て紛れるように外に出ます」

ニア「レスター指揮官はすぐに命令を」

レス「わかった」

ニア「リドナーは私の着替えの手伝いをお願いします あれは私一人では着れません」

リド「はい(よろこんで)」

ジェ「全員分の制服持ってきました」

ニア「…………」ガチャガチャ

レス「ニア、そんなに大量のオモチャを抱えていたら変装の意味が……」

ニア「いけませんか?」

レス「……せめて半分くらいに」

ニア「わかりました 選ぶので少し待ってください」

リド「(とても可愛い)」

レス「外はすごい騒ぎになってる なるべく離れないように気をつけるんだ(私が道を作ろう)」

リド「ニア 私の近くに(手を繋ぎましょうか)」

ニア「…………」

ジェ「僕は後ろに着きます(ニアが玩具を落としたら拾わないと)」


無事に避難できました

レス「ニア この指人形 退かしてもいいか?(邪魔なんだが……)」

ニア「塗ったばかりで乾いていません 慎重にお願いします」

レス「あっ……」

ニア「…………」

レス「すまない……」

ニア「…………」

リド「(なでなでしてあげたい)」

レス「ニア 頼まれた物、これでいいか?(今回もかなり入手困難な玩具だった……)」

ニア「はい、そうです 指揮官というのも伊達じゃありませんね レスター指揮官」

レス「(少しは我慢させた方がいいのだろうか……)」

ジェ「ニア 頼まれた物持ってきました」

ニア「そこに置いておいてください」

レス「(また玩具か? では今まで誰が捜査を?)」

ジェ「それとこれが捜査報告書なんですが」

レス「(ジェバンニ…… おまえは一体何人いるんだ)」

リド「ニア 食事の用意ができました 」

ニア「今は手が離せません」

リド「…………(私が食べさせてあげましょうか?)」

レス「(リドナーがニアを睨んでる…… やっぱり玩具は取り上げた方がいいのでは……?)」

ニア「(ポイ)(スカ)(ガッ)」

ニア「レスター指揮官」

レス「どうした」

ニア「ダーツがモニタに当たり液晶が割れてしまいました 新しいものを用意してください」

レス「モニタなら他にも……」

ニア「次はソフトダーツでお願いします」

レス「わかった」

ジェ「(嫌な慣れだな)」

ニア「…………」

レス「(ニアが真剣にトランプタワーを作っている…… 今ドアを開ければ部屋の空気が乱れるが……)」

レス「ニア 少し外に出たいんだが……」

ニア「なぜ私に聞く必要があるんですか?」

レス「タワーが崩れるかと……」

ニア「別に構いません 出たいなら出てください」

レス「(出られない……)」

ジェ「レスター指揮官もですか……」

<二代目Lによるメロのアジト突入(デスノート奪還)作戦が行われた数日後>

メロ「動くな 動いたら撃つ」

リド「!!」

メロ「SPKメンバーの生き残り、ハル=リドナー そうだな?」

リド「……誰?」

メロ「おまえらSPKを殺した者だ」

リド「あなたがメロ……?」

メロ「俺を部屋に入れろ」

リド「(酷い傷……! これが爆発から逃れた時の傷だとしたらニアが言っていた二代目Lの証言と同じ……)」

リド「わかった……」



メロ「なるほどな おまえらの捜査状況はわかった ニアは相変わらずやっているようだな」

リド「それで情報を聞き出したらあなたはどうするの? 殺すとしてもデスノートも無いのでは足がつくわよ?」

メロ「取引しようじゃないか 俺はしばらく居場所が欲しい」

メロ「俺がおまえに接触したこと、この部屋に滞在していることを誰にも漏らさずにおいたらおまえの仲間にはこれ以上手を出さないと約束する」

メロ「SPKのメンバーにはおまえ同様あえて生かしておいてある者もいる」

メロ「一つ命令を出せば俺の仲間がすぐに殺しに行くだろう 勿論おまえのこともな」

メロ「乗るか? 乗らないと答えればおまえは死ぬだけだが」

リド「乗るわ(一度写真で見た時よりずっと美形ね……)」

メロ「賢明だな」

リド「私を残したのはなぜ?」

メロ「ありきたりな理由だ だが今にしてみれば正解だったようだな オッサンと同居してもむさ苦しいだけだ」

リド「あなたみたいなイカれた殺人者でも人間味のあることを言うのね」

メロ「俺のことを恨んでるか?」

リド「当たり前じゃない」

メロ「なら隙をついて殺すといい 俺の仲間には俺が死んだ時のことまでは指示してないからな」

リド「なぜそんなことを教えるの?」

メロ「俺自身仲間を失って自分がしたことを悔いているから……とかそんなまともな理由があるとでも思ったか?」

リド「あなたは周囲の人間を下にしか見ていないのね」

メロ「…………」

リド「そんなことはしないわ 殺したら扱いに困るし、誰も得しない キラは喜ぶでしょうけどね」

メロ「ふっ…… そうだな」

リド「ただし一つだけ許可して」

メロ「殴りたいなら好きにしろ」

メロ「……どういうつもりだ」

リド「あなたにはこの方が効くと思って(殴ろうと思ってたけど思考を先回りされたのが悔しくて思わず口づけしたとは言えない……)」

メロ「人の考えが読めないなんて俺にしては珍しいな」

リド「お生憎様ね(やったわ 私の勝ちね)」

リド「あなたチョコが好きなんでしょ? ついでに買ってきてあげるわ」

メロ「ニアから聞いたのか…… おまえが俺に世話を焼く理由はないはずだが」

リド「少しでも機嫌を取らないと何をするか分かったものじゃないから(可愛いから)」

メロ「勝手にしろ」

リド「銘柄を言いなさい」

メロ「少しは気を遣え」

リド「『俺に構うな』って言ったのはあなたでしょ?(私のバスタオル姿に反応するなんて子供ね 可愛い)」

リド「これでも気を遣ってるのよ あなたがいなければ裸になってるから」

メロ「同居人としての口出しくらいはさせろ」

リド「あなたは私の身体狙いなのかと思ってたわ」

メロ「くだらない冗談はよせ」

リド「あなた、私に命令ばっかりね」

メロ「おまえは俺の機嫌を取りたいんじゃなかったのか?」

リド「話がしたいだけよ だってあなたキラに関することしか興味ないんだもの 私と仲良くなっても損はないわよ?」

メロ「女ってやつはどいつもこいつも……」

リド「他の女と一緒にされたくはないわね」

ニア「日本警察からデスノートを奪ったメロはSPKに忍ばせていたスパイにメンバーの情報を送らせ」

ニア「殺せる限りのメンバーを殺しましたが、私のように本名が割れていない者もいます」

ニア「そこであえて顔と名前が割れている者を一人か二人残し、こちらの情報を狙って接触してくるはずです」

ニア「そうなれば危険ですから言いなりになりましょう」

レス「言いなり?」

ニア「こっちにある情報全部渡してやるんです 特に二代目Lがキラである可能性がある事とメロの写真を私が持っている事」

ニア「それでメロがどう動くか……」

ニア「この策に乗る者は盗聴器を付け、部屋には監視カメラも付けてもらいます」

レス「言いなりと言っても情報を得た後、用済みになった我々を殺しにかかるのでは?」

ニア「その可能性は大です しかし皆さんも伊達に優秀と言われた訳でもないでしょう……」

ニア「怖い者はやらなくていいです ここから出ないでください 私は怖いので出ません」

ニア「どうでしょう? 特にハル=リドナー はっきり言います レスター氏と私以外の情報は漏れていたはずなんです」

リド「…………(メロなら今も私の部屋にいるんだけど……)」

ジェ「…………(僕、なんで生きてるんだろう)」

ニア「メロはそれを殺さずに置いておいたんです そして私なら情報を聞き出す為に近づくならリドナーを選ぶ」

リド「(きゃっ 選ばれちゃった) それでメロは必ず接触してくると?」

ニア「6:4ってところです そして接触があるならリドナーが7 ジェバンニが3 というところでしょうか」

ジェ「ぼ、僕はやってもいいが……(この仕事つらい……)」

リド「……わかりました 私もやります(部屋に監視カメラ……)」

ニア「我々はもう非公式な組織です キラを抹殺すべく闇の組織となっていくしかなくなるんです」

ニア「これからはさらに過酷な戦いになります 抜けたいなら今のうちです 言ってください」

レス「…………(ニアは私がいないとどうしようもないからな)」

リド「…………(私にはニアがいないと……)」

ジェ「…………(辞めたい……)」

リド「(しー……)」

メロ「?」

リド「ニア シャワーを浴びたいので少し盗聴器を外します」


リド「メロ あなたが私に接触してくる事、ニアは読んでたわ この後部屋に監視カメラを付けないといけないの」

リド「どうする? バスルームで生活する? 私はいいわよ 別にあなた嫌いじゃないし(ニアの次に好きだし)」

リド「それとニアは二代目Lがキラじゃないかって」

メロ「おまえはどっちの味方なんだ?」

リド「前にも言ったでしょ? どちらの味方でもない」

リド「あなたもニアも(私の好みだし)私もキラを捕まえたい…… 言わば同志じゃない」

リド「ねえ、どうするの? ここから逃げるならあなたに会って言うことは言ったって報告するわよ」

メロ「ハル 本部に戻れ」

リド「え? 今戻る(ニアに会いたい以外の)理由なんてないわ」

メロ「理由なんてどうにでも作れるだろ 戻れ」

リド「わかった…… 銃下ろしてよ(もう、すぐムキになるんだから)」

レス「ニア! メロがリドナーと一緒に!」

ニア「!」

レス「ある意味読みは当たったが……」

ニア「入れましょう」


ニア「メロ ようこそ」

ニア「皆さん銃は下ろしてください 今メロを殺しても何のプラスにもなりません」

メロ「ここまではおまえの思い通りか?」

ニア「はい ここに来るとまでは考えていませんでしたが……」

ニア「メロが色々やってくれたおかげで大分キラが絞れました」

メロ「ニア 俺はおまえのパズルを解く為の道具じゃない」

ニア「メロ 私を撃ちたければ撃ってください」

メロ「(撃つ……!)」

リド「メロ……(私のニアに何するの!) ここでニアを殺してあなたがキラを捕まえてもそれでは意味がないはず……」

リド「それにニアを撃てばいくら私達でもあなたを撃つ 二人がここで死んでもキラが喜ぶだけじゃない」

メロ「ふっ……」

リド「(ふう、丸く収まったわね)」

レス「(リドナー……さすがだ)」

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