パトレイバー 「宿命の対決」 (15)

パトレイバーのssです。

別に書いているssと同時進行で書くので進度が遅くなりますが、宜しくお願いします。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1432992950

ハイパーテクノロジーの急速な発展とともに、あらゆる分野に進出した汎用人間型作業機「レイバー」
しかし、それはレイバー犯罪と呼ばれる新たな社会的脅威をも生み出すことになった。
連続するレイバー犯罪に、警視庁は本庁警備部内に特殊車両二課を創設してこれに対抗した。
通称、特車二課パトロールレイバー中隊「パトレイバー」の誕生である。

そして月日は流れ、2013年東京
特車二課の第一小隊は解散、第二小隊はかろうじて存続している状況である。
これは、存続問題が見え隠れする中奮闘する、三代目特車二課第二小隊の物語である。

(ナレーション:シバシゲオ)

THE NEXT GENERATION パトレイバー
Episode10.5「宿命の対決」



かつて、特車二課を震撼させたレイバー「グリフォン」
それは、ある男の享楽の為に生み出された産物だった
1999年12月31日
激戦の末にグリフォンは初代第二小隊の活躍により撃破・・・操縦を勤めていた少年は祖国へ送還され、首謀者達は何処かへと雲隠れした・・・
姿を消した享楽主義者は、今・・・何を思っているのだろうか

(ナレーション:後藤田継次)

?(やぁ黒崎くん!そっちの調子はどうかな?)
※電話

黒崎「順調ですよ、課長。ほぼ100%の完成度です」

?(おぉ!それは良かった!!)

黒崎「それより、本当に宜しんですか?特車二課は最早解体寸前の窓際部署・・・14年前程は」

?(大丈夫だって!ニュース見たでしょ?ロシアの軍用レイバーに勝っちゃったんだから、まだ楽しめそうじゃないか。僕がバンコクから戻るまでには頼むよ♪)

黒崎「もちろんです」

?(そう言えば、あの子は?)

黒崎「それが、また勝手に・・・」

?(そうか♪戻ってくるまで待っててよ。せっかくだから遊ばせてあげないとね
♪)

都内 某ゲームセンター

明「!!!」

1ヶ月前の新潟での暴走レイバー事件の後、特車二課は普段通りの日常に戻っていた。
この日、1班は非番
1班操縦担当の泉野明は単身ゲームセンターに繰り出していた。
そして、いつもの様に鉄拳に夢中になっている。

明「やった!」
この日だけでも10連勝
かつて敗北したオヤジとの再戦の為の特訓がこんな所で発揮されている。
・・・あのオヤジが逃げたから再戦はまだ出来てないが



少年「・・・・」
そんな明の様子を一人の少年が見ていた。
少年は明に近づく

少年「なぁなぁ姉ちゃん、僕とも勝負してや!」
少年は対戦を終えたばかりの明に言う。
明「勿論OK!」
少年「やった!!」

数時間後・・・

少年「楽しかったな、姉ちゃん!!」
明「そうだね。それにしても、君かなり上手いよ」

対戦の結果は互いに10勝10敗
結果的に引き分けだった。

明「そう言えば、君の名前は?」
少年「僕は龍道って言うんや。覚えといてや」
明「ロンタオ?」
龍道「うん。また次も勝負してや」
明「勿論良いよ」

その後、明は二課棟に戻って行った





佑馬「成る程な。お前は新しい鉄拳仲間が出来て嬉しいわけか」
明「良いじゃん別にさ!」
佑馬「でも、そいつはガキなんだろ?あっ!もしかしてお前ってショタコンか?」
明「そんな訳ないじゃん」

大田原「ショタコンって何だ?」
横から大田原が口を挟む。
佑馬「おっさんは知らなくて良いの」
大田原「何だと!!」

カーシャ「大田原黙りなさい」




隊員達が他愛ない話をしている最中、一台の黒い車が二課棟に入ってくる

?「・・・・」
停まった車から一人の女が降りてくる。

淵山「何かご用ですか!!」
女に向かって整備副班長の淵山が訊ねる。
?「後藤田隊長は居るかしら?」
淵山「・・・ご案内します!!」




(ノック)
後藤田「どうぞ~」
金魚に餌を与えながら後藤田は答える。
すると、隊長室にあの女が入ってくる。

後藤田「って、また貴女ですか?」
高畑「あら?嫌かしら?」

高畑慧
警視庁公安部外事三課の警部である。

後藤田「今回は、何のご用で?」
高畑「いきなり本題に入ってくれるの?」
後藤田「今回で3度目ですからね。話を聞くだけはと思っただけですよ」

高畑「成る程ね・・・」
そう言うと、高畑は一枚の写真を後藤田に差し出す

後藤田「この男は・・・」

高畑「リチャード・王。特車二課にとって因縁浅からぬ男でしょ?」
後藤田「と言っても、14年前なんで今の隊員達には関係ない話ですけどね。関係あるとしたら、整備班のシゲさんか淵山さん位。で、どうしてこの男を?」
高畑「今、外事三課でこの男を追っているの。何でも、何かの部品を日本の仲間に送りつけているみたいだから」

14年前
シャフト・エンタープライズ・ジャパン企画七課が開発したレイバー「グリフォン」が特車二課を襲撃
グリフォンは初代第二小隊の活躍により破壊に成功
グリフォンの操縦を勤めていた少年「バドリナート・ハルチャンド」はインドに強制送還された
一方、事件の首謀者である企画七課のメンバーは全員逃亡
事件の後、シャフトは倒産した事で事件は終息を迎えた・・・


後藤田「それは外事三課の管轄でしょ?家は今回ばかりは何もすること無いと思いますけど?」
高畑「あら?さっき私は何かの部品って言ったのよ?」
後藤田「今更レイバーの部品を持ち込んで何になるんでしょうかね?14年前と違って、家は解体寸前だからねぇ~」
高畑「面倒な話・・・リチャードからの部品を乗せた船舶が沈められたわ。状況からして・・・レイバーの攻撃で沈められた。ね?これだと無関係にはいられないでしょ?警備部長を通してこの話を持ち込もうと思ったけど、非法規的活動は特車二課の善き伝統でしょ?」

後藤田「悪い伝統・・・の間違いですよ。それに!私は前任者の後藤先輩とは違いますしね」
高畑「ふふ。今日は話をしに来ただけ。リチャード一派に動きがあり次第報告させて貰うわ。何なら、警備部に直接言って貰っても良いわよ?」
後藤田「それはそれで面倒ですね・・・」
高畑「それじゃ、今日はこれで失礼するわ」
そう言うと、高畑は隊長室から出ようとする。

高畑「これだけは言うわ。今回も必ず関わることになる」
そう告げると、高畑は出ていく。

後藤田「・・・・それはそれで嫌な話だなぁ~」
そう言うと、後藤田はポケットから携帯電話を取り出す。

ここでは、淵山=アニメのぶち山って事にしてます

隊長室から出て車に乗り込む高畑

その様子を隊員達はオフィスから眺めていた
佑馬「あのオバチャンが出てきたって事は、近々また面倒な事やらされそうだな」
明「新潟の時は大変だったからね。カーシャもセルゲイと対決する事になったし」
御酒屋「そう言えば1号機の足の修理、漸く終わったみたいですね」
佑馬「パーツ不足も深刻、それで1ヶ月も修理に時間が掛かったかなぁ~」
明「って、あれって殆ど佑馬のせいじゃないの?」
佑馬「またその話かよ!!ああしなかったらお前は蜂の巣にされてたんだぞ!!」



後藤田「・・・・・」
後藤田は何処かに電話を掛けている
後藤田「あっ、もしもし?おタケちゃん?ちょっとさ、聞きたいんだけど・・・」

電話を終えた後藤田は、イングラムの整備をしているシバに近づく

後藤田「シゲさん、ちょっと良いですか?」
シバ「何だい?」
後藤田「・・・グリフォン事件って、覚えてます?」
シバ「随分と嫌な名前を出してくれるじゃないか」
後藤田「淵山さんから聞いてませんか?さっき例の外事三課のオバチャンが来たこと」
シバ「今度は何かい?グリフォンがまた出たとか云う話かい?」
後藤田「まだ判りませんけどね」

シバ「・・・・」
後藤田の話を聞いてシバは1号機の方を見る。
シバ「この間のロシアのレイバー事件のダメージが漸く治ったんだ。・・・・1号機の方はいつでも出撃可能だって覚えておきな」
シバはそう言うと作業に戻っていく

後藤田「・・・・助かりますけど、出来ればレイバー出撃は暫く勘弁して欲しいですよ」

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