版権能力、主人公能力とラスボス能力がぶつかればどうなる? (50)

『おめでとうございます、貴方は"ヒーローサイド"の適合者として証明されました』

一通の手紙から送られてきたのは、そんな無愛想な文字で書かれたものだった。

『つきましては、貴方以外の、同じく"ヒーローサイド"と称された御方々とご対面してくれますようご案内所を手配させて頂きます』

この一文を読んだ末に、紙の端で人指し指の腹を切る、痛いと言うよりも、血が出た事で、自分が生きていると言う実感を持つ事が恐怖へと繋がってしまう。
人が怖いと思う事は、痛みでも苦しみでもなく、ただこの先、どの様な未来が待ち受けるのかと云う不安と、自分が生きている事に対して、この世界は何か変わることがあるのかと思わせる事だけだった。

だから、この痛みは恐怖ではない、ただの傷で、傷から血が出ているだけだ。

自分自身の思い込みで、この爆ぜる鼓動を止めようとして気が付く。

単純な事だ、眩暈がする、動悸が激しくなって、自分の机にもたれ掛かる。
それでもどうにも出来なくて、胸を押さえて苦しむ。

頭が真っ白になって、何も考えられなくなって、気が付けば、俺はその場に伏せていた。



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版権能力、主人公能力とラスボス能力がぶつかればどうなる?







注意事項、このスレは版権能力を使います。
元ネタ、能力の詳細は記入しますが、展開上により不明にします。
主人公やこのスレの登場人物は完全オリジナルとなります。
あれ?コイツラスボス能力じゃなくね? となる場合もありますので、そこの所はご了承願います。
基本的に完結した漫画やアニメを題材にしますが、もしかしたら完結していない能力も出るかもしれません。


『最強が証明される方法を教えてあげようか?』

それは古い記憶。
昔共に遊んでいた少女から発せられた、大人びた口調。
それが何よりもカッコいいと思って、自分もよく真似をしていた。

まあ、コイツの目の前で、そんな恥ずかしい行為はしなかったが。

―さいきょうが、しょうめいできるほうほう?

云いたくは無いが、自分は砂場で城作りをしている最中、その少女のスカートの中を見ようとしていたらしい。
大人びた少女の、数少ない領域から垣間見える子供らしいパンツをみて、この時俺は性を覚えたのだった。

『うん、最強が証明できる方法、言うなれば、自分が一番って所かな?』

『てっとりばやく云えば、そこら辺にいる奴に片っ端から勝負を仕掛けて、一番になればいい』

ーそんな簡単なことなの?



『あぁ、これ程までに無いほど簡単で、それでいてシンプル』

『だけど、もっと手っ取り早い方法がある』

『それはね、自分以外の人間を知らない事だ』

『いつでも自分は一人で、自分以外何者も存在しないと思えば、そいつの中では一番であり、最強って事が分かる』

『勿論それは井戸の中の蛙とも言えるけど、屁理屈からして言えば、それが最強の道なんだよ』

『早い話、最強とは常に孤独でなければならないんだ』

『ほら、よく言うだろ?頂点に立つ者は、常に一人ーってね』

ーそれまんがのぱくりじゃん………。

『案外そうとは云いきれないかもしれないよ?このフレーズだって、元のネタが分からなければ自分のオリジナルとして扱えるのだから』

ー……そう言うものなの?

『そう言うものなんだよ』

『だからね、最強への道は――――』

そこで俺は目を覚ました。

なんて事は無い、子供の頃の夢。

目を覚まし、前を向けば、見知らぬ街に唯一人の自分。

ただ、変化があるとするならば、その街の真ん中で、見慣れた物質が無造作に置かれている。


『ようこそおいで下さいました、"悪"と"正義"の為の証明議論場へ、お手数をお掛けしますが、貴方に与える能力をお選びになってください』


声が聞こえ、その場にあった回転式福引回しが目に見える。

『運がよければ最強の能力、悪ければ最弱の能力を引きます、もし貴方の運が"主人公"並でしたら、最強の能力を引く事が出来るのかもしれません』

試す、って事か。


おいおい、選ばれたって事なのに、なんでこうも面倒な事をしなくてはいけないのだろう。

………まあ別にいいか。

夢の中の彼女の言った様に、最強を示せる男になれるのならば、それでいい。

福引回しの取っ手を掴んで、ゆっくりと回す。

ガラガラと、中にある多種多様の玉が回り、そこから現れたのは、緑色の玉。

それが何の意味を成すのか、俺には分からない。



ただ、その緑色の玉が光りだして、俺の内側に入る。

そうすると、自然と俺の頭の中に芽生えた、その能力と、能力の詳細が頭に響く。

両手に痛みが走り出して、手を見ると火傷の痕が出来ていた。

右手には掃除道具らしき紋様が浮かんで、左手には漢字が書かれている。

実際に使えるのかどうか、内心冷や汗を掻きながらも、その"主人公"が行っていた能力を発動する。

右手を左手に重ね、左手を右手に重ねて、大きく、声を出して言う。












       ガチ
「"モップ"に"掴"を…………加える能力《ちから》!!」












主人公・名前募集
能力「"モップ"に"掴"を加える能力」
元ネタ《うえきの法則+》
能力詳細
職能力と呼ばれる主人公の能力。
モップの毛を伸ばし、何かを掴んだり、掴んで攻撃出来る。
応用次第では毛が無限に出たり、巨大な棒の形をした矢の雨が出来る

今日はここまでにします、次の更新は2日後か明日かも知れません。

上がってたので、ついでに主人公の名前やその他の人物募集もしています。なければそのまま進むつもりです

設定、と言いましても、名前のみでよろしいです、

細かい設定も構いません、年齢や性別、容赦性格等々。

能力の募集は行っていません、もし指定するのであれば、

設定でこんな能力にしてほしいと簡易的に希望をお願いします。

投下します


―――廃ビルの屋上。

榊「ここなら他の人間の動きが見えると思ったが………」

榊日永は一先ず、あの回転式福引を離れて、一番高いと思われるビルにやって来る。

あまりにも高すぎて、動かない車が米粒程になる程までに小さい。

榊「さて、能力、このモップに掴を加える能力が出来るって事は、これはまさしく現実のことで、実際に起こっている事でいいんだよな?」

その答えに返答は無い。
変わりに、身が凍える程の寒気がやってくる。

榊「………」

榊は振り返らない、代わりに、目の前に見えるフェンスに手を掛け、そして――――








































              「ペルソナァ!!」


















間一髪。


フェンスを勢いよく駆け上がり、敵の紅い閃光を避ける。


榊はそのまま重力の赴くままに屋上から、高さ三十メートル程のビルからまっ逆さまに落ちる。


落ちる際に垣間見えた、赤色の肌をした『何か』と、高価なビジネススーツを着た男を、落ちている最中に見た。


榊(何だアレは? い、いや、確か見た事があるぞ、あれは…………)

紅い『何か』と思われる人物像。

落ちている刹那に見えた情報網によると、それは応援団長の様な服装に、紅いペンキを塗りたくったようなモノで、僅かに見えたその物体は直ぐに消えてしまった。

一瞬としての出来事故に、もしやスタンド能力かとも思われた、が。


相手が攻撃をする際に言い放った言葉に、相手の能力が分かってしまう。

しかし、それだとどうしても府に落ちない。

何故ならば、『アレ』はラスボスの能力ではないからだ。






榊「ッ」

とは言え、今は考察をしている場合では無い。

今自分の状況を言えば、高さ三十メートルから落ちている最中。

それは、言うなれば絶体絶命の状態だ。


榊「オ、オッ、オォオオオオオオオオ!!!」

空気抵抗により口元が大きく広がる。

今この時、榊はスカイダイビングよりも、バンジージャンプよりも最もスリルのある体験をしているのだろう。

紐の無いバンジージャンプ、パラシュートの無いスカイダイビング。

何も装備をしていない榊ならば、直ぐに落ちて死んでしまうだろう。

榊「"モップ"に………」


勿論、それは『一般人』の場合である。


   ガチ
榊「"掴"を加える能力《ちから》!!」


今、能力を持つ榊ならば、能力によってモップの毛先を伸ばし、ビルの窓際に『掴』ませるのも造作ではない。


事前に一通り能力を試した榊ならば、この程度の衝撃も、応用により相殺できる。


モップの柄に捕まりながら……ふふ。

榊は窓を蹴り上げて、ブランコの要領で窓を突き破った。

視認している窓際が自然に外れ、モップの毛先は元の長さに戻る。

榊「ここは、階数からして三階って所か?」

一室から廊下に出て、階段辺りまで走る。

階層は二階、榊の感はニアミスであった。

榊「さて……今から下に下りて、逃げるか、それとも奇襲をするか、どうするか………」

???「その必要は無いよー」

階段上から聞えてくるのは男の声。

そして、その次に聞えてくる言葉は………









???「マガツイザナギ」







突如として現れた、紅一色の怪物。

右手に持つ槍が、此方に向けて攻撃してくる。

榊「モップに"掴"を、加える―――」

能力を発動する事も虚しく、その紅い怪物は目を光らせる。

それと同時に、体が硬直する、まるで縄に縛られたかのように。

それが恐怖だと気づいたのは、その男が口にした言葉だった。

???「『デビルスマイル』………いいよねぇ、複数の能力を持ってて、スタンドなんか目じゃない」

???「初めまして、俺の名前は北大路宗夜、そして、これが俺の能力の」

怪物は北大路の隣に移動して、手に持つ槍を構えた。

北大路「マガツイザナギだよ」





北大路宗夜
能力「ペルソナ"マガツイザナギ"」
元ネタ《ペルソナ4》
能力詳細
ペルソナと呼ばれる能力。
悪魔を使役したり、そのペルソナの持つ能力を自在に扱う事が出来る。
本来、この能力は主人公の能力としてなのだが………。

今日はここまでにします、続きは2日後くらいに

ラスボスじゃなくて敵キャラ範囲内にすればという後悔…………

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2018年01月30日 (火) 22:43:41   ID: UrX46KI_

ぶっちゃけ主人公もラスボスもトライガンの二人が最強。

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