P「いおる」 (18)

伊織「何よそれ」

P「いおり活用形?」

伊織「疑問系で言われても困るんだけど」

P「どんなときにいおるんだ?」

伊織「知らないわよ!つーか、ふつうに話進めないでよね!」

P「あ、いま若干いおったな」

伊織「え、いまのいおったの?」

P「若干な」

伊織「若干いおったのね、いま」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1431142663

P「意識していおることとかあるのか?」

伊織「無いわよ。たぶん」

P「むきー、とか言っちゃうのは?」

伊織「むきーなんて言ったことないわよ!バカじゃないの!」

P「無いの?」

伊織「……たぶん」

P「いまけっこういおってたな」

伊織「え、うそ!いおっちゃった?」

P「割りとな」

伊織「完全に無意識だったわ……」

P「無意識なら仕方ないさ」

伊織「なるべくいおらないようにするわ」

P「なんで?いおれゃば」

伊織「はぁ?なに?」

P「いおらば…あれ?言いにくいな。い・お・れ・ば良いじゃん」

伊織「アンタ滑舌悪すぎよ」

P「やよいみたいに?」

伊織「はぁ?やよいのことバカにすんじゃないわよ!」

P「いまかなりいおったな」

伊織「あんたがやよいのこと言うからでしょ、まったく!」

P「やよいのこと言われるといおる。メモメモ」

伊織「暇ね」

P「暇だな」

伊織「他のみんなは?」

P「仕事」

伊織「小鳥は?」

P「水ぼうそう」

伊織「えっ?うそでしょ?」

P「どうやらホントらしい」

伊織「子供がなるもんでしょ……」

P「子供なんだろう、きっと」

伊織「いろいろ言いたいことはあるけど、言わずにおくわ……」

P「ことる」

伊織「ごめん、ポジティブな使いどころがぜんっぜん浮かばないわ」

P「失礼なヤツだな、まったく。ことらすぞ」

伊織「なんかよくわかんないけど謝っとくわ」

P「小鳥さんだってなぁ、好きでことってるわけじゃないんだぞ!」

伊織「ならことらないように努力すべきだわ。私ならそうする」

P「それでもことっちまうんだ!」

伊織「知らないわよ!」

P「暇だな」

伊織「暇ね」

P「いおっても良いんだぞ?」

伊織「いおる必要性を感じないわ」

P「いよれよ」

伊織「はぁ?」

P「おかしいな…いよ…いおれ」

伊織「グダグダね」

P「何歳くらいからいおるようになったんだ?むしろいおれるように」

伊織「覚えてないわよ」

P「知らないうちにいおってたのか。恐ろしいヤツだな」

伊織「いおりたくないときだってあるわ、私にも」

P「どんなとき?」

伊織「…言いたくない」

P「そっか」

伊織「うん」

P「なんでちょっと甘酸っぱい感じになってんだよ」

伊織「知らないわよ!」

P「もういおるの禁止な」

伊織「言われなくてもいおらないわよ」

P「いおりたくないのか?それともいおろうとしないだけ?」

伊織「どっちだっていいでしょ」

P「いおりん」

伊織「なによいきなり!気持ち悪いわねぇ!」

P「ほらいおった。いとも容易く」

伊織「ホンッッッット、にくたらしわねぇ!」

P「汝、かくの如くいおったり」

伊織「どこの中二病よ!」

P「暇だな」

伊織「ね」

P「みきる」

伊織「あぁ」

P「伝わった?」

伊織「何となくね」

P「お前もみきってみろよ」

伊織「無理よ。私はみきれないわ」

P「新しい自分が見つかるかもしれないぞ?」

伊織「そりゃあ、あんなふうにみきれたらラクだろうなって思うけど……」

P「みきろうとしないだけだろ」

伊織「苦手だもん、そういうの……」

P「みきりたいと思うことが重要なんじゃないのか?俺はそう思う」

伊織「良いこと言っただろって顔がムカツクわ」

P「ハニーって」

伊織「言わないわよ!バカじゃないの!」

P「いおりん」

伊織「きーもーちーわーるーいっ!」

P「いまのちょっと可愛かった」

伊織「光栄よ……」

P「いおれってわーかーれーたそつぎょーしきー」

伊織「…ふふ」

P「なに笑ってんだよ」

伊織「笑ってないわよ、バカ!」

P「まーたそうやっていおる」

伊織「いおらせた方に責任があるわ」

P「……」

伊織「……」

P「いーおーれーばー」

伊織「とおーとーしー」

P「……」

伊織「……」

P「ありがとう」

伊織「仕方ないわ」

P「…ふふ」

伊織「…ふふ」

P「別にそういうのじゃないからな!」

伊織「何がよ」

P「笑ったら負けとかさぁ!」

伊織「いーおらーないマイソーング」

P「…ふふ」

伊織「勝ちね」

P「いや、お前、それはずるいよ!いまのタイミングは!」

伊織「…ふふ」

P「はいドロー」

伊織「ふ、ふざけんじゃないわよ!いまのは違うでしょ!」

P「いおってもダメー。不利になったらいおるのは止めとけな」

伊織「にくたらしい……」

P「そういえばさ」

伊織「何よ?」

P「この前誕生日だったんだよな」

伊織「そうだけど」

P「パーティーとか開催したのか?」

伊織「まぁね…主催はパパだったけど」

P「そこでもいおったのか?」

伊織「いおらなかったわ」

P「そっか」

伊織「いおりたい相手もいなかったしね」ボソッ

P「へ?聞き取れなか」

伊織「な、なんでもないわよ!バカぁ!」

P「どした?なんか顔赤いぞ?」

伊織「な、なんでもないわよ!こっち見んじゃないわよ!」

P「またそうやっていおる」

伊織「…あんたが悪いんだから」

P「俺のせいでいおってるのか?なんか言ったっけ?」

伊織「こんなときみきれたらなぁ……」

P「へ?」

伊織「なんでもないわよ!近いわよ!あっち行きなさいよ!訴えるわよ!バ、バカぁ!」

P「なんだなんだ。今日イチでいおってるな」

伊織「い、いい加減仕事しなさいよねっ!」

P「いや、するような仕事が」

伊織「じゃあデスクに辞書ひろげて『いおる』の項目でも書いてれば!」

P「はは。なんだかいおりまくりだからそうするよ。用があったら声かけてくれ」

伊織「う、うん……」

伊織「そこに「虚勢。照れ隠し」って書いときなさい、バカ」ボソッ

P「ん?なんか」

伊織「言ってないわよ、バカぁ!!!」


お し ま い

終わりー
短いですが、読んでくれた人、ありがとう!

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom