ユーゴ「雨が降って来やがったよ・・・ん？」

柚子「・・・」

ユーゴ「柚子？泣いてんのか？」

柚子「ユーゴ・・・」

ユーゴ「何かあったのか？」

柚子「遊矢と喧嘩しちゃってね・・・色々とあったのよ」

ユーゴ「ふーん」

柚子「それじゃ」

ユーゴ「ストップ！」

柚子「え？」

ユーゴ「後ろ乗れよ」

柚子「どうして？」

ユーゴ「何でもいいだろ！ほらメット被れよ！」

柚子「う、うん」

遊矢「こっちでの暮らしは慣れたか？」

セレナ「慣れた。ランサーズも楽しい」

遊矢「いいよな、セレナは」

セレナ「何故だ？」

遊矢「何でも無い・・・」

セレナ「言ってくれ！役に立つぞ！」

遊矢「悩み事が無さそう」

セレナ「私にも悩みぐらいある」

遊矢「本当かよ？」

セレナ「本当だ！」

遊矢「例えば？」

セレナ「例えば・・・明日の朝食とか」

遊矢「それは悩み事にならないだろ」

セレナ「十分だ！」

柚子「ねえユーゴ！」

ユーゴ「何だァ？」

柚子「どこ行くのよ！」

ユーゴ「知らねえよ！」

柚子「知らないって・・・何で誘ったのよ！」

ユーゴ「悲しい時はあれだ。Dホイールでぶっ飛ばすとスカッとするんだよ！」

柚子「・・・」

ユーゴ「何で遊矢と喧嘩したんだ？あれだけ仲良かったじゃねえか！」

柚子「遊矢・・・ずっと悩んでるの」

ユーゴ「悩んでる？」

柚子「だから神経質になってるのか知らないけど喧嘩になるのよね」

ユーゴ「別れちまえばいいんだよ」

柚子「別れるか・・・」

ユーゴ「俺のとこ来い！満足させてやるぜ！」

柚子「ハハハ・・・満足か」

遊矢「何かセレナと居ると安心する」

セレナ「そうか？」

遊矢「うん」

セレナ「ならずっと一緒に居てもいいぞ？」

遊矢「いいの？」

セレナ「私達は仲間だ」

遊矢「仲間か・・・柚子」

セレナ「柚子がどうかしたのか？」

遊矢「幼馴染同士はやっぱり無理だったんだ。妙にぎこちなかったし・・・でもセレナは」

セレナ「いいたい事があるならハッキリ言え！」

遊矢「いや柚子は一番大切な友達なんだろうな・・・セレナ」

セレナ「どうした？」

遊矢「俺と付き合ってくれ」

セレナ「付き合う？よくわからないが別にいいぞ」

遊矢「これでいいんだ・・・これが一番しっくり来る・・・」

柚子「ユーゴ！」

ユーゴ「今度は何？」

柚子「満足させてくれるの？ユーゴは」

ユーゴ「そりゃ満足させてやるぜ！だからどうしたんだ？」

柚子「幼馴染同士ってぎこちないのよ。わかる？」

ユーゴ「わからねえ」

柚子「多分だけどね遊矢と私は友達同士ってのがしっくり来るのよ。だからユーゴと」

ユーゴ「マジで言ってんのか？」

柚子「・・・うん」

ユーゴ「じゃあ仕方ねえな！このまま行くぜ！」

柚子「行くって何処に？」

ユーゴ「彼女ができたって遊星に言いに行くんだよ！」

柚子「わざわざ遊星さんに？」

ユーゴ「ひっくり返るだろうぜ！なあ柚子！」

ユート「遊矢とセレナにユーゴと柚子か・・・どうなっているんだろうな隼」

黒咲「・・・」ドゴッ

ユート「どうしたんだ隼！？」

黒咲「バカバカしい・・・何て体たらくだ」

ユート「遊矢だって色々あったんだ・・・少しぐらい」

黒咲「それではあいつが報われん！」

ユート「俺だって悲しい・・・だがな隼」

黒咲「俺はスタンダードを去る」

ユート「去る？」

黒咲「瑠璃からも卒業する」

ユート「それはいい心がけだが・・・何処へ行くんだ？」

黒咲「定期的に連絡する。ここに居ると俺は・・・」

ユート「何処でもいいか、達者でな」

黒咲「・・・ああ」