シャーク「お前の妹が帰って来たのか?」 黒咲「ああ」 (9)

シャーク「柚子でもセレナでも無くマジ物の瑠璃か?」

黒咲「瑠璃でも瑠璃でも無く瑠璃だ。瑠璃も逃げてシンクロ次元に帰ったらしい」

シャーク「自力で脱出したのか?」

黒咲「何でも赤いデュエリストと緑のモンスターに救われたそうだ」

シャーク「すっげえ奴も居るもんだな」

黒咲「アカデミアも壊滅し奴らの野望も終わった。と赤馬零次は言っていた」

シャーク「・・・で?俺に何か用か」

黒咲「アカデミアの最後の生き残りを俺が狩る。お前にそれを見届けてほしい」

シャーク「ユートは?」

黒咲「相手は子供だユートは優しすぎる。きっと止められるだろう」

黒咲「遊馬にもだ。カイトは弟が居るから見させるのも酷だろう」

シャーク「ガキなのかよ?」

黒咲「子供だからと言って甘くみるな。醜悪な悪魔だ」

シャーク「わかったよ。見届けてやるぜ」

黒咲「すまないな。奴の名は紫雲院素良と言う」

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遊矢「黒咲と凌牙さんだ」

柚子「どうかしたの?」

シャーク「ちょっとな」

セレナ「お前も来るか黒咲?これから遊びに行くんだ!」

黒咲「俺はいい。瑠璃は楽しんで来るんだ」

セレナ「凌牙は?」

シャーク「俺はランサーズじゃねえよ。行って来いよ」

遊矢「じゃあね!」

柚子「ほら行きましょセレナ!」

黒咲「紫雲院素良の事を教えとこうか」

シャーク「ああ」

黒咲「奴はアカデミアでありながら遊矢と瑠璃に近づいた。目的は・・・大体の予想はつく」

シャーク「仲間のフリしてはめようとしたんだろうな。身に覚えがあるぜ」

黒咲「瑠璃の掴んだ幸せを瑠璃の笑顔を・・・そして仲間でもある遊矢を守らねばならない。この次元もだ」

シャーク「・・・行こうぜ。お前のデュエルを見守ってやるよ」

素良「アカデミアが潰れちゃったんだ・・・まあいいや」

黒咲「おい」

素良「あれ?まだ居たんだ!もうアカデミアも無くなったし君は君の次元に帰りなよ」

黒咲「最後に一つだけ聞いておいておこう・・・人間を狩った反省はしているか?」

素良「してるさ!だってしなきゃ遊矢達と一緒に入れないんだよね?だから仕方なく反省してあげてるよ!」

黒咲「お前はもう遊矢にも会えない。瑠璃にもだ・・・全てを終わらせる」

素良「終わらせる?いいよ、来なよ!」

黒咲「デュエル!」

素良「何度やったって同じさ・・・僕が本気なら」

ゴスッ

素良「ガハッ!」

黒咲「本気を出すんじゃないのか?」

シャーク「・・・」

素良「くっ・・・!」

黒咲「オラァ!」

素良「グッ!子供相手に・・・」

黒咲「俺は遊びはしない。お前達のような命を弄ぶ奴らとは違う」

素良「ふ、ふざけないでよ!もう終わった事じゃないか!?」

黒咲「黙れ!」バキッ

素良「ゆ、遊矢が黙ってないぞ・・・こんな事をすれば!」

黒咲「よく聞け・・・お前はハッキリ言って異常だ。デッキとは人の性格を表す。お前のデッキはどうだ?」

黒咲「外見は可愛らしいながらも中身は醜悪な悪魔・・・貴様そのものだ」

素良「何だよ・・・ゲームの駒のくせに!ふざけるな!!」

黒咲「ふざけているのは貴様だ!」

素良「うえっ・・・」

黒咲「いいかよく聞け!貴様に居場所など無い!遊矢にも瑠璃にも瑠璃にも近づけさせない!」

黒咲「遊勝塾の子供達にも瑠璃の父親にもだ!仲間を平気で裏切るクズに居場所など何処にも無い!」

素良「す、崇高な目的だ・・・吠えてろよエクシーズの負け犬・・・!」

シャーク「もういい。やめとけ黒咲」

黒咲「この次元からさっさと出て行け。目障りだ」

素良「・・・」

シャーク「遊びでよく人間狩りができるよな。お前って」

素良「な、何が言いたいんだよ」

シャーク「そんな奴が遊矢に友情を感じているわけねえよ!」

黒咲「融合次元に帰りたくば帰れ。帰れたらの話だがな」

シャーク「もう他の次元に行こうとすんじゃねえぞ。てめえらはてめえらで共食いでもしてりゃいいんだよ」

素良「・・・」

黒咲「今度姿を見せてみろ。俺はお前のライフを0にする」

シャーク「次元統一だか何だか知らねえけどそれが人間を傷つけていい道理じゃねえよ」

シャーク「見たところ分別の分かるガキだから言っといてやるよ・・・それを承知でやってたてめえは腐ってるぜ」

黒咲「貴様のデッキは供養しておこう。カードに罪は無い」

素良「・・・」

黒咲「もう一度言っておく。二度と遊矢と瑠璃の目の前に姿を出すな!」

素良「・・・」

シャーク「それをどうするんだ?」

黒咲「何でも悪人に利用されたカード達が眠る次元があると聞いた」

シャーク「行くのか?」

黒咲「カードに罪は無い。悪いにはアカデミアの連中だ」

シャーク「これで気がすんだろ?」

黒咲「後はカードにされた人達を戻す事だ。それと街に復興・・・それに」

シャーク「なんだ?」

黒咲「お前達に受けた恩を返さねばならん」

シャーク「んなもん気にしてんじゃ」

黒咲「デュエリストは助け合いだったな」

シャーク「ああ」

黒咲「また瑠璃絡みの時にお前を尋ねる」

シャーク「またな」

数日後

遊馬「デュエルしてねえのに何デュエルした感じになってんだよ」

小鳥「ホントよね・・・」









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