ハナ「ヤヤさんとなるがまたケンカした」 (54)

ハナヤマタのSSです

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お昼休み、わたしハナNフォンテーンスタンドは同じクラスの友達二人とお弁当を食べていマス

なる「いつもいつもわたしのこと『お子ちゃま』ってバカにしてるけどヤヤちゃんだって子どもじゃない!」

こちらの怒っている方が関谷なる

ヤヤ「なっ……わ、私のどこが子どもだって言うのよ!」

こちらの怒らせた方が笹目ヤヤ

なる「ヤヤちゃんが朝弱くて毎日起こしてもらってることわたし知ってるんだからね!」

ヤヤ「うっ……」

なる「それにヤヤちゃん字も汚いし」

ヤヤ「もう! うるさいうるさーい!」

なる「ほら! そうやって少し責められるとすぐに怒るなんてやっぱりヤヤちゃんの方が子どもだよ!
もうヤヤちゃんなんて知らないから!」

ヤヤ「いい度胸じゃない! どうせまたすぐ『ヤヤちゃ~ん』って泣きついてくるって私分かってるんだからね!」

なる「そんなことしないもん、今度こそは本当のほんとうに絶交だから
もう二度と話しかけてこないでください笹目さん」

ヤヤ「ああいいわよ、そっちがそう来るなら私だってもう二度と話しませんよ関谷さん」

そろそろ仲裁に入らないと……

ハナ「あ、あの~お二人ともケンカはほどほどに」

なる「ハナちゃんは黙ってて!」
ヤヤ「ハナは黙ってて!」

やはり無駄デスか……

なる「ふんっ」

ヤヤ「もうどんなに頼んだってノートも見せてあげないし、テスト前だって勉強教えてあげないからねっ!」

なる「うぅ…… 別にいいもん! 今度からはタミお姉ちゃんとマチさんに教えてもらうもん!」

ヤヤ「そうですか3年生の教室に入るだけで物怖じする関谷さんにそんなこと出来ないでしょうけどせいぜい頑張ってください」

なる「うぅ~ ヤヤちゃんのバカバカばか~」

ヤヤ「ふんっ!」

ヤヤさんはお花に例えるなら真っ赤なバラ、暴言を吐く姿でさえカッコよく、どこかキヒンを感じさせマス

とてもケンカの原因が、『なるがニンジンを食べられないことをヤヤさんがバカにした』なんてくだらないことと思わせないくらいデス……

そんなカッコいいヤヤさんデスが、

ヤヤ「どうしようハナぁ~ 絶対なるに嫌われた~ 今度こそなると仲直り出来ないかも~」

よさこい部の練習後、わたしの所にヤヤさんがやって来ました

わたしに泣きつくその姿には先ほど感じられたカッコよさは欠片も感じられません……

ヤヤ「ねぇ聞いて、よさこいの練習中もなる一言も口聞いてくれなかったの、それに練習が終わったらすぐに帰っちゃうし……」

ヤヤさん、つい4時間前くらいに『二度と話しません』って言いましたよね?

ハナ「そんなに後悔してるなら今すぐ謝ればいいじゃないデスか」

ヤヤ「む、ムリムリ! 私から謝るなんて絶対ムリ!」

ハナ「なんでデスか?」

ヤヤ「だ、だって私悪くないし…… 自分から謝るなんてカッコ悪いし……」

『カッコいい』『カッコ悪い』の話をするなら、今わたしに泣きながら相談してる時点で大分カッコ悪いと思うんデスが……

ハナ「なんでそうやってすぐ意地を張るんデスか? もっと素直になればいいじゃないデスか」

ヤヤ「だって、私どこか斜に構えてるクールなキャラでしょ?」

ハナ「はぁ」

そういうの自分で言いマスかね?

ヤヤ「それにそういうクールな所をなるは『ヤヤちゃんカッコいい!』って言ってくれるのよ?」

ヤヤ「そうアンタは知らないだろうけど小学6年生の時にね

そこからわたしは10分ほどヤヤさんのノロケ話?を聞かされました

ヤヤ「それからね、ってちょっと聞いてるのハナ!?」

ハナ「話を本題に戻しませんか?」

ヤヤ「あっ……」

ハナ「自分から謝れないならいつもみたいになるが謝るのを待てばいいんじゃないデスか?」

ヤヤ「そ、そうね……こうやってケンカしても結局はなるが『ヤヤちゃん意地張っちゃってゴメンね~』なんて言って謝って来るもんね……」

ヤヤ「で、でも今日凄い怒ってたしもしかしたら今回は」

ヤヤ「あぁ、でも私から謝るのは……」

ヤヤ「ねぇハナぁ! お願い、なるとの仲取り持ってぇ!」

ハナ「ハイ、わかりました!」

ヤヤ「ありがとうハナ、アンタこういう時ホントにいい奴だよね」

『こういう時』という言葉がちょっと引っ掛かりマスが、実際わたしはこの二人の仲を10回以上取り持ってきた実績がありマスから、エヘン!

……一週間毎にケンカするこの二人もどうかと思いマスが

次の日

ハナ「おっはよーございマース!」

なる「わわっ、もうハナちゃ~ん」

ヤヤ「そわそわ」

ハナ(ヤヤさん……なるの少し前をそわそわしながら歩いていマス……)

ハナ(つまりなるの謝り待ち、ということデスね……)

ハナ「な、なる あの後ヤヤさんとは

なる「ヤヤちゃんの話はやめて」

ヤヤ「ビクッ」

ハナ「も、もうそんなこと言わないで、ほんとはなるだって仲直りしたいって思ってマスよね?」

なる「ううん、今回こそは本当の本当の本当に怒ってるもん、今さらヤヤちゃんが謝ったって絶対に許さない」

ハナ「あ、あははは」

ハナ(こ、これは少しマズイかもしれません……)

ヤヤ「ちょっとハナ来なさい!」

ハナ「ええ!?」

わたしはいきなりヤヤさんに拉致されてしまいました!helpme!

教室

ヤヤ「ちょっとどうなってるのよハナぁー! なる滅茶苦茶怒ってるじゃない!」

ハナ「だ、大丈夫デスって……きっとヤヤさんが謝れば

ヤヤ「『謝ったって絶対許さない』って言ってるじゃない!」

ハナ「な、なるだって意地張ってるだけで」

なる「ちょっと笹目さん」

ヤヤ「へ?」

なる「ハナちゃん迷惑してます、やめてください」

ヤヤ「な、なる……」

なる「友達でも無いのに気安く名前で呼ばないでください笹目さん」

ヤヤ「」

ハナ「あ、あぁ……」


その後、授業中のヤヤさんはまるでカレーライスからカレーとライスを抜いたような顔をしていました……

屋上

サリー「ちょっとヤヤちゃんどうしたの? 全然集中出来てないじゃない」

ヤヤ「何でも無いです……」

ラン「どうしちゃったんですか!? ヤヤ先輩!?」

ハナ「あわわわ……」

よさこいの練習もヤヤさんはまるで身が入っていません……
ど、どうしましょう……

マチ(ヤヤちゃん……まぁ大体なんでこうなったかはなるちゃん見ればわかるけど)

なる「……」

マチ「タミ、なるちゃんのことなだめてきて」

タミ「はーい」

タミ「なるちゃーんこっち来てー」

なる「……はい」

タミ「お姉ちゃんと一緒にお話しよ?」

なる「は、はい」

マチ(なるちゃんはタミに任せておけばいいとして、あとはこっちか……)

ラン「ヤヤ先輩!」

ヤヤ「あ、ゴメン聞いて無かった……それとちょっと放っておいて……」

ハナ「ら、ランさん今はヤヤさんの言う通りそっとしておいて

ラン「ハナは黙ってて! ていうかアンタは何してたの!?」

ハナ「ひうっ」

マチ「ちょっとハナちゃん」それとヤヤちゃん」

ハナ「は、はい」

ラン「待ってくださいマチ先輩! 今ランちゃんが先輩に代わってハナを説教してあげますから!」

わ子「ラン、そこ邪魔」

ラン「わわっ、何するのわ子!」

わ子「ランがご迷惑を」

ハナ「い、いえ……」

マチ「……あっちもあっちで問題起きるんじゃないかしら……まぁそれはそれとして
ハナちゃん、なんでヤヤちゃんがあんなことになってるか教えてくれる?」

ハナ「え、えっと……」

サリー(マチちゃんとタミちゃんがサポートに入ったし、取り敢えずは私が居なくても大丈夫かな
教師たるもの時には見守ることも大切よね)

サリー(職員室戻ってお菓子食べてこよーっと)

その後わたしはヤヤさんが何でこうなったか事情を話しました

マチ「想像以上に馬鹿らしい話で頭抱えるわね……」

ハナ「や、ヤヤさんも一応悩んでいるんですよ!」

ヤヤ「……」

マチ「ヤヤちゃん」

ヤヤ「はい……」

マチ「今すぐなるちゃんに全力で謝ってきなさい」

ヤヤ「で、でも今さら謝っても……」

マチ「あ や ま り な さ い」

ヤヤ「は、はい……」

さ、流石マチさん……有無を言わせません……

マチ「ヤヤちゃんだってなるちゃんと仲直りしたいって思ってるんでしょ?」

ヤヤ「はい……」

マチ「だったら素直にそう言えばいいじゃない」

ヤヤ「……」

マチ「私はヤヤちゃんと同じで意地っ張りだからわかるけど、意地張って後悔したことあるでしょ?
いつまでも意地張ってるといつか大切なものまで無くしちゃうわよ?」

ヤヤ「……」

マチ「そうなりたく無かったら早く謝りなさい」

ヤヤ「でも……なるきっと私が話しかけても無視すると思うし……」

マチ「何のために私たちが居ると思ってるのよ、仕込みならしてあるからヤヤちゃんは大人しくここで待ってなさい」

ヤヤ「マチさん……」

ハナ「マチさん……」

マチ「なんでハナちゃんまで感動してるのよ」

ハナ「流石マチさん! カッコいいデス! 『何のために私たちが居ると思ってるのよ』なんて普通は言えません!」

マチ「っ……そ、そんなセリフ繰り返さなくていいからっ!」


マチ「ランちゃん、わ子ちゃん 今日の練習は終わり帰るわよ」

ラン「えー! でもヤヤ先輩となる先輩がケンカしたままで、このままじゃダメですよ!」

わ子「ラン、少し黙って」

ラン「もー! さっきから水差さないで!
せっかくランちゃんがよさこい部のピンチを解決しようとしてるのにぃ!」

マチ「はいはい帰るわよ」

マチ「頑張ってね、ヤヤちゃん」

ヤヤ「はい! ありがとうございますマチさん!」

ハナ「あれ? ヤヤさんわたしは?」

ヤヤ「アンタは全然役に立たなかった!」

ハナ「ヒドイ!」

ヤヤ「まぁでも……話聞いてくれて……ちょっと感謝してる……」

ハナ「じゃ、Japanese thunder……」

ヤヤ「はぁ!?」

ハナ「いつものヤヤさんが戻ってきましたー!」

ヤヤ「うっさい!」

ハナ「へぶぅ」

ヤヤ「早くどっか行け!」

ハナ「はーい」

そうしてわたしは帰るためにドアに手をかけると、ドアが勝手に開きました

ハナ「わっ」

なる「あっ、ゴメンねハナちゃん」

ハナ「いえいえ」

なる「あれ? みんな帰るの?」

マチ「ええ、今日の練習は終わりよ」

わ子「お先に失礼します」

ラン「ちょっといい加減手ぇ離してよ……」

これで屋上にはヤヤさんとなるの二人っきり、頑張ってください! ヤヤさん!

タミ「なんとか上手いこと屋上に二人きりに出来たね」

え、えーっと

ラン「あの二人ほんとに仲直り出来るんですか?」

なんで皆さん揃ってドアの隙間から覗いているんデスか?

マチ「みんな覗きなんて趣味悪いわよ……」

そ、そうだそうだー

わ子「そういうマチさんも覗いてるじゃないですか」

マチ「わ、私はあの二人がちゃんと仲直り出来るか見守る責任が……」

タミ「ふふふ、マチちゃんは二人が心配なんだよ~」

マチ「うるさい」

タミ「ひうっ」

あ、あのー

ハナ「わたしが覗くスペースありますか?」

ラン「無い」

ハナ「……」

なる「や、ヤヤちゃん」

ヤヤ(ちょっと『仕込み』ってこういうこと!? こんないきなり来られても心の準備が)

なる「ご、ゴメン! ヤヤちゃん!」

ヤヤ「!?」

なる「こんな下らないことでケンカしちゃって……」

なる「今日の練習、ヤヤちゃん全然集中出来て無かったのって、わたしが酷いこと言っちゃったせいだよね」

ヤヤ「なる……」

なる「実はね

ヤヤ「なんでなるはそんなに優しいの……」

なる「へ?」

ヤヤ「私が謝るつもりだったのに先に謝られたら私バカみたいじゃない!」

なる「え? え?」

ヤヤ「私こそゴメン! ていうか今回は私が全部悪いです!」

なる「ちょ、ちょっとヤヤちゃんわたしの話聞いて

ヤヤ「本当に、ほんっとーにゴメン!」

なる「許す! 許すから顔上げてぇ~!」

ヤヤ「許してくれるの……?」

なる「うん! わたし別に怒って無かったし、いいよ」

ヤヤ「なる~」

なる「なぁに? ヤヤちゃん」

ヤヤ「大好き!」

なる「わわっ、もういきなりやめてよー」

ヤヤ「だって今日ずっとなると話せ無かったんだもん!」

なる「えへへ、わたしも大好きだよ ヤヤちゃん」

タミ「あら ヤヤちゃんったらだいたーん」

マチ「流石に覗くことに罪悪感を覚えるわね……」

ラン「え? なんであの二人あんなに急に仲直りした上に抱き合ってるの?」

わ子「教えてあげよっか?」

ラン「え!? 教えて」れるの!?

わ子「うん、今日私の家来てくれたらね」

ラン「ここじゃダメなの?」

わ子「うん、家で二人っきりじゃないとね」

ラン「ふーん、まぁいいや」

ハナ「え? え? 何が起きたんデスか? 二人は仲直り出来たんデスかー!?」

ここで一旦終わりです。おまけがあるのでなるべく今日中に投稿します。

後、らの人とわの人のキャラがおかしかったらごめんなさい。

おまけ なる視点

きっかけは下らないことでした

ヤヤ「なるニンジン食べられないの? やっぱりなるは『お子ちゃま』ね」

ヤヤちゃんがこう言ってくるのはよくあることなのに何故か今日は思わず言い返してしまったのです……

なる「いつもいつもわたしのこと『お子ちゃま』ってバカにしてるけどヤヤちゃんだって子どもじゃない!」

ヤヤ「なっ……わ、私のどこが子どもだって言うのよ!」

なる「ヤヤちゃんが朝弱くて毎日起こしてもらってることわたし知ってるんだからね!」

あっ、こんなこと言うつもりじゃ無かったのに……

ヤヤ「うっ……」

なる「それにヤヤちゃん字も汚いし」

ヤヤ「もう! うるさいうるさーい!」

なる「ほら! そうやって少し責められるとすぐに怒るなんてやっぱりヤヤちゃんの方が子どもだよ!
もうヤヤちゃんなんて知らないから!」

い、言っちゃった……

ヤヤ「いい度胸じゃない! どうせまたすぐ『ヤヤちゃ~ん』って泣きついてくるって私分かってるんだからね!」

なる「そんなことしないもん、今度こそは本当のほんとうに絶交だから
もう二度と話しかけてこないでください笹目さん」

ヤヤ「ああいいわよ、そっちがそう来るなら私だってもう二度と話しませんよ関谷さん」

ハナ「あ、あの~お二人ともケンカはほどほどに」

なる「ハナちゃんは黙ってて!」
ヤヤ「ハナは黙ってて!」

なる「ふんっ」

ど、どうしよう~勢いでハナちゃんにまで当たっちゃったよ~

ヤヤ「もうどんなに頼んだってノートも見せてあげないし、テスト前だって勉強教えてあげないからねっ!」

なる「うぅ…… 別にいいもん! 今度からはタミお姉ちゃんとマチさんに教えてもらうもん!」

ヤヤ「そうですか3年生の教室に入るだけで物怖じする関谷さんにそんなこと出来ないでしょうけどせいぜい頑張ってください」

や、ヤヤちゃんなんで引いてくれないの……

なる「うぅ~ ヤヤちゃんのバカバカばか~」

ヤヤちゃんが止めてくれたらすぐに収まるのに~

ヤヤ「ふんっ!」

もうヤヤちゃんのバカっ!ツンデレっ!そんなに怒らなくてもいいでしょっ!

こうなったら本気で怒ってる振りしてヤヤちゃんを困らせてやるんだから!

次の日

なる(あっ、前に歩いているのヤヤちゃんだ……)

えへへ、いつもヤヤちゃんはわたしのことからかってくるし、ちょっとくらいお返ししてもいいよね

ハナ「おっはよーございマース!」

なる「わわっ、もうハナちゃ~ん」

ヤヤ「そわそわ」

ハナ「な、なる あの後ヤヤさんとは

なる「ヤヤちゃんの話はやめて」

ヤヤ「ビクッ」

ふふふ、ヤヤちゃんびっくりしてる

ハナ「も、もうそんなこと言わないで、ほんとはなるだって仲直りしたいって思ってマスよね?」

なる「ううん、今回こそは本当の本当に怒ってるもん、今さらヤヤちゃんが謝ったって絶対許さない」

ハナ「あ、あははは」

ヤヤ「ちょっとハナ来なさい!」

ハナ「ええ!?」

あっ、ヤヤちゃん行っちゃった……


教室

なる(ヤヤちゃんとハナちゃんなんか話してる、うんもうちょっと脅かしてみよっと)

なる「ちょっと笹目さん」

ヤヤ「へ?」

なる「ハナちゃん迷惑してます、やめてください」

ヤヤ「な、なる……」

なる「友達でも無いのに気安く名前で呼ばないでください笹目さん」

ヤヤ「」

ハナ「あ、あぁ……」

屋上

サリー「ちょっとヤヤちゃんどうしたの? 全然集中出来てないじゃない」

ヤヤ「何でも無いです……」

ラン「どうしちゃったんですか!? ヤヤ先輩!?」

ハナ「あわわわ……」


ど、どーしよー!?

どこかのタイミングでヤヤちゃんに「どっきりでしたー」って言おうと思ったのに授業中はずっと上の空だし、休み時間になるとどこかフラーって行っちゃうし、お昼休みも一人でご飯食べたと思ったら話しかけるなオーラ出しながら寝ちゃったし、

ヤヤ「」

それにあんな状態のヤヤちゃんに話しかけるの無理だよぉ~

どうしようヤヤちゃん怒ってるのかな?悲しんでるのかな?

今からでも「怒ってないよ」って言った方がいいかな?でもそうしたらわたしヤヤちゃんに嫌われちゃう……?

なる(あぁー! もうどうしてあんな態度取っちゃったのわたしー!)

タミ「なるちゃーんこっち来てー」

タミお姉ちゃん?

なる「はーい」

タミ「お姉ちゃんと一緒にお話しよ?」

なる「は、はい」

な、なんだろ?

部室

タミ「じゃあ、お話聞かせてもらえる?」

タミお姉ちゃんはいつもみたいに優しく微笑んでくれて、その顔を見たらわたしは、

なる「う、うぅ……タミお姉ちゃぁぁん!」

思わずタミお姉ちゃんの胸に飛び込みました

タミ「え? な、なるちゃん?」

なる「わたしどうしたらいいか分かんないの~」

タミ「……よしよし、お姉ちゃんが何でも聞いてあげるからね」

なる「うぅ、あのね、ヤヤちゃんがああなったのはわたしのせいなの……」

タミ「……」

わたしの話を聞いたタミお姉ちゃんは口をポカンと開けています

なる「やっぱり……わたしが悪いよね……」

タミ「うん……これは確かになるちゃんが悪いね」

なる「だけど中々ヤヤちゃんに謝る機会が無くて」

タミ「それじゃあ、今謝ってみよう」

なる「い、今ぁ!?」

タミ「うん! 素直に謝ればきっとヤヤちゃん許してくれるよ」

なる「そ、そうかなぁ?」

タミ「なるちゃんは、ヤヤちゃんのこと嫌い?」

なる「ううん! わたしがヤヤちゃんを嫌いになることなんて無いよ、大好きだよ!」

タミ「そうだよね、ヤヤちゃんもきっと、ううん絶対なるちゃんのこと好きなはずだから大丈夫」

タミ「『雨降って地固まる』素直に謝れば二人はもーっと仲良しになれるよ」

なる「そ、そうだ……いつまでもヤヤちゃんとケンカしてちゃダメだ……」

なる「素直にわたしの思いを伝えなきゃ!」

タミ「そうそう、その意気だよ」

なる「わたし行ってくる!

タミ「頑張ってね、なるちゃん!」

そうしてわたしが勢いよくドアを開けると

ハナ「わっ」

ドアの前にはハナちゃんが、みんなが立っていました

なる「あっ、ゴメンねハナちゃん」

ハナ「いえいえ」

なる「あれ? みんな帰るの?」

マチ「ええ、今日の練習は終わりよ」

わ子「お先に失礼します」

ラン「ちょっといい加減手ぇ離してよ……」

あれ? みんな帰るってことは……

ヤヤちゃんと二人っきり!?

なる「や、ヤヤちゃん」

なる(ど、どうしようヤヤちゃんと二人っきり!? いや、勇気出すんだ! ヤヤちゃんにわたしの気持ちを伝えるんだ!)

なる「ご、ゴメンねヤヤちゃん!」

ヤヤ「!?」

なる「こんな下らないことでケンカしちゃって……」

なる「今日の練習、ヤヤちゃん全然出来てなくて」

なる「わたしが酷いこと言っちゃったせいだよね」

ヤヤ「なる……」

なる「実はね

ヤヤ「なんでなるはそんなに優しいの……」

なる「へ?」

もしかしてヤヤちゃん怒って無い?

ヤヤ「私が謝るつもりだったのに先に謝られたら私バカみたいじゃない!」

なる「え? え?」

ヤヤちゃんが謝るつもりって?

ヤヤ「私こそゴメン! ていうか今回は私が全部悪いです!」

あ、あ~ ヤヤちゃんなんでそんな頭下げてるの~

なる「ちょ、ちょっとヤヤちゃんわたしの話聞いて

ヤヤ「本当に、ほんっとーにゴメン!」

なる「許す! 許すから顔上げてぇ~!」

ヤヤ「許してくれるの……?」

え、えーっと……取り敢えずヤヤちゃんに話合わせた方がいいのかな……?

なる「うん! わたし別に怒って無かったし、いいよ」

ヤヤ「なる~」

なる「なぁに? ヤヤちゃん」

ヤヤ「大好き!」

なる「わわっ、もういきなりやめてよー」

ヤヤ「だって今日ずっとなると話せなかったんだもん!」

なる「えへへ、わたしも大好きだよ ヤヤちゃん」

帰り道 ランわ子 ハナ

わ子「……」

わ子「なんでハナさんまでついてくるんですか?」

ラン「ホント! なんでついてくるのよ!」

ハナ「だってぇ~」

ハナ「なるもヤヤさんも二人だけの世界に入っちゃってて……」

わ子(わたしもランと二人だけの世界に入りたかったんだけどな……)

ラン「もう! わたしは今日わ子の家に行く予定があるのに邪魔しないでよ!」

ハナ「ひぐぅ……」

ハナ「わたし……なるとヤヤさんの仲を取り持とうと必死で頑張ったのに……」

ラン「……」

わ子「……」

ラン「あぁもう! ランちゃんの隣でそんな辛気くさい顔禁止!」

ハナ「へ?」

ラン「今日わ子の家にハナも行く! それでいいでしょ!」

わ子「え」

ハナ「ランさぁ~ん……」

わ子(上手くいかないなぁ……)

帰り道 タミマチ

マチ「え!? 結局今回のケンカってそんなことだったの!?」

タミ「き、きっかけもそんなことだったんだね……」

マチ「はぁ、ほんと馬鹿馬鹿しい」

タミ「でもマチちゃん二人を仲直りさせようと私にお願いまでして、結構必死だったよね」

マチ「それは……私にとってよさこい部のみんな大事な仲間だから……
ケンカしてるならすぐに仲直りさせてあげたいのよ」

タミ「ふふふ」

マチ「何よ」

タミ「私も『大切な仲間』?」

マチ「タミは特別」

タミ「んー?」

マチ「タミは……世界でたった一人、私の隣にずっと居て欲しい人」

タミ「マチちゃん……
マチちゃんだーいすきっ!」

マチ「ちょ、抱き付かないでよ!」

タミ「だってマチちゃんは私が隣に居て欲しいんでしょ?」

マチ「……まぁ嫌じゃないけど」

タミ「もう 素直じゃないなぁ」

マチ(確かに、これじゃ素直になったヤヤちゃんに笑われちゃうわね)

マチ「タミ」

タミ「んー?」

マチ「大好きよ」

これで終わりです。8人もキャラが居ると動かすの凄い難しい……

レスをくれた方、読んでくれた方ありがとうございます。
HTML化依頼してきます。

43の修正
×帰り道 ランわ子 ハナ
○帰り道 ランわ子+ハナ

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