樟葉「お兄ちゃんの部屋に妹物のえっちなゲームが落ちてた」 (216)

需要あんのかこれwww

わたしの名前は富樫樟葉。今は14歳で中学二年生です。
趣味は・・・料理、ぐらいかな。確かに、思春期の女の子にしては無趣味かもしれません。
あ、でも最近は買ってもらったパソコンでネットサーフィンもよくしています。
・・・普通の女の子の趣味じゃありませんよね。
そんな訳で、わたしは毎日をぽけーっと静かに過ごしています。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1427097868

ところで、わたしには三歳離れたお兄ちゃんがいます。
名前は富樫勇太。別名≪ダークフレイムマスター≫・・・だったかな。
両親と妹はジャカルタに住んでいて、今はお兄ちゃんとマンションで二人暮らしです。
ちょっぴり変人さんで、ちょっぴり抜けているけど、とっても優しいお兄ちゃんなのです。
そんな良き兄を、わたしはそっと心の中で自慢にしています。

そんなお兄ちゃんは、玉に傷だった中二病をほぼ克服して家から大分離れた高校で普通の高校生をしています。
優しくて、頭が良くて、容姿もまあまあ良いのお兄ちゃんのことですから、きっと充実した学校生活を送っているはずでしょう。
結構前から女の人のお友達も数人出来たようで、よく家に遊びに来ます。
特に、わたしたちが住んでいるマンションのお部屋の真上に住んでいる小鳥遊六花さんとは大の仲良しです。
というか、傍目から見たらお兄ちゃんと六花さんは間違いなく彼氏彼女にしか見えません。
ですが、本人達に聞くところによると、どうやらそういった関係ではないようです。
高校生になっても、お兄ちゃんが恋愛に対して奥手な所は変わりないみたいですね。

そういった、お兄ちゃんに対してお兄ちゃん以上の感情を持たないわたしにも心境の変化が訪れました。

夏休みが始まって数日経った、八月に入ろうという頃でした。
特に部活動などをしていないわたしですから、長期休みというのは暇で仕方がありません。
しばらくは夏休みの課題を片付けていたのですが、この時期にもう残っているのは英語の宿題だけでした。

時刻は午後5時前。いい加減、物思いに耽るのもやめてさっさと宿題に取り掛かりました。
この調子でいけば、今夜中には終わるはずでした。

「あれ、辞書がない・・・。」

英語の宿題をするのですから、当然辞書がなければ不都合です。
本棚や鞄の中を調べてもありませんでした。

「学校に置いてきちゃったかな・・・。」

今から学校にとりに行く、という選択肢はありませんでした。
これだけの英語の課題に為に、わざわざ制服に着替えて学校に辞書を取りに行くのはとても面倒です。
とは言え、折角ここまできたのですから、さっさと宿題を終えて達成感に浸りたいところです。

わたしは机を立ち、自室を出ました。そうして廊下を歩き、お兄ちゃんの部屋の扉の前に立ちました。
しかし、コンコンとノックをしても返事がありません。

「そういえば、お兄ちゃん出掛けてたんだよね。」

今日のお昼、お兄ちゃんが出掛けて行った時のことを思い出しました。
一色の家に行ってくる。夕飯に時間までには戻ってくる、と。

「後で借りたって伝えておけばいいよね。」

独り言を呟きつつ、扉を開けてお兄ちゃんの部屋に入りました。
几帳面なお兄ちゃんの部屋が散らかっているはずもなく、目的の物はすぐに見つかりました。
今思えば、わたしはすぐに辞書をもって部屋から出ていくべきだったのかもしれません。

「・・・?なんだろうこれ。」

わたしはふと、足元に落ちているものに気が付きました。
借りた辞書を一旦机に置いて、落ちているそれを手に伸ばしました。
どうやら何かのパッケージようです。おそらく、アニメかゲームのパッケージだろうと甘く見ていました。
しかし・・・。

「・・・!?」

仰天しました。パッケージを手に取り、表紙を見てみると妙に肌色が多かったのです。
表紙には、半裸又は全裸の、女の子が数人。自分の顔がだんだんと熱くなっていくのがわかりました。

「・・・これ、えっちなゲームかアニメだよね、きっと。」

単にえっちなゲームやらアニメなら良かったのです。
お兄ちゃんも思春期真っ盛りな男の人ですから、多少こういったモノに興味があってもおかしくありません。
わたしが良き妹あるつもりなら、ここは優しさを以って、このえっちなモノを元の場所に戻してすべて忘れるべきです。
しかし、そんな冷静なわたしの思考もすぐに吹っ飛んでしまいました。

「『こんな妹がいたら僕はもうっ・・・!』・・・!?」

タイトルを読み上げ終わったときにはもう遅かったのです。

「え、妹っ!?え、なんで!?」

なるほど、この表紙にいる美少女たちは皆妹であると。
妹物のえっちな物品であることを理解した瞬間、急に混乱してきました。
兄が妹物のえっちな趣向品を嗜んでいる風景を想像して平気な妹などいません。
倒れそうでした。

「ど、ど、ど・・・っ!?」

その時でした。

「ただいまー。あれ、樟葉いないのか?」

その声を聞いて、わたしは我に返りました。
今の時刻は、時計を見る限り5時過ぎ。お兄ちゃんが帰ってきてもおかしくない時間です。
今の声はきっとお兄ちゃんの声で間違いないでしょう。
じっとしていれば、お兄ちゃんは真っ直ぐこの部屋にやってくるでしょう。
部屋に入った兄が、妹が自身のえっちな趣向品を両手にもって立ち尽くしているのを見れば・・・。

「っ・・・。」

これ以上考えている余裕はなく、わたしは部屋を飛び出して自室に飛び込みました。
廊下に出たお兄ちゃんが、一瞬驚いた表情をしているのが見えました。

「あれ、樟葉いるの?」

「う、うん。お兄ちゃんおかえり。」

「なんか慌ててたみたいだけど、どうかしたのか?」

「う、ううん。別、に?どうも、してないよ?」

扉越しにおかしな会話のキャッチボールが続いています。
背中を冷や汗が流れるのを感じました。

「ふーん・・・。っていうかお前大丈夫か?なんか辛そうだけど。」

「だ、大丈夫っ!今日はちょっとお腹が痛くて、おトイレとお部屋を往復してただけだからっ。」

これ以上うまい言い訳を考える余裕はありません。恥を忍んで答えるしかありませんでした。

「大丈夫じゃないだろそれ!」

「大丈夫大丈夫。今はだいぶ楽になったから、心配しなくていいよ。」

「・・・そうか?辛くなったらすぐ言えよ?」

その後も気を使って扉越しに喋りかけてくるお兄ちゃん。
とっても優しいお兄ちゃんで大変うれしいのですが、いい加減部屋に戻ってくれないとボロが出てしまいそうです。

「じゃあ夕飯は俺が作るから、樟葉は部屋でゆっくり寝てるといいよ。」

「そんな、悪いよ。今日は私が当番なのに・・・。」

「いいって。どうせすることもないし。」

「でも・・・。」

「こんな時ぐらいお兄ちゃんを頼ってくれよ?大丈夫だって。」

どうせいろいろと混乱していて料理なんて手に付かないかもしれません。
そう思ったわたしは仕方なしに、お兄ちゃんに夕食を任せることにしました。

「ごめんね、お兄ちゃん・・・。」

「いいって。今日はゆっくり休めよ。」

ようやくお兄ちゃんがわたしの部屋の前からいなくなりました。
全身の力が抜けたわたしは、一歩下がってベッドに崩れ落ちました。


「危なかった・・・。」

「うぅ・・・。」

そういえば、辞書をお兄ちゃんの部屋に置きっぱなしにしちゃった。
そして代わりに持ってきたのが・・・。

「これ、どうしよう。」

正直、こんな状況で勉強など出来るはずもありません。辞書も忘れてきたわけですし。
気が付くと、しばらくパッケージを見つめてぼーっとしていました。

 兄が妹物のえっちなモノを嗜むというのは、正直どうかと思うよ。

しかし、意識し始めると次第に心に余裕がなくなります。
それと同時に変な妄想が膨らんで仕方がありませんでした。
そうして妄想を膨らませながらベッドの上で身もだえるのです。

 もしかしてお兄ちゃん、わたしに・・・?

 いやいやいやいや。ダメだよダメ。自意識過剰すぎるよわたし。

 お兄ちゃんはたまたま妹物のああいうものを持っていただけだよ。きっと。
 
 大体、わたしたち兄妹なんだよ?そういうのダメだよ。

 それに、お兄ちゃんには六花さんがいるし。

 いや、でもまだ付き合っていないからまだチャンスは・・・。

 もう、何考えてるのわたし!

いえ、そんなことはどうでもいいのです。
これが部屋から無くなったことにお兄ちゃんが気付くのは時間の問題。
その前に返しておかないといろいろと面倒なことになりそうです。
それでも・・・。

「・・・ちょっとだけ、中身見てもいいよね・・・?」

やはり興味には勝てませんでした。
お兄ちゃんがどんなモノを好むのか、多少知っていても良いではありませんか。
そうして、パッケージを開けてみました。

「うっ・・・。」

中に入っていたディスクは表紙よりもっと酷いことになっていました。
顔がさらに熱くなって、くらくらしてきます。

わたしはふらふらと机に座って、最近買ってもらったノートパソコンを取り出しました。
震える手でディスクを取り出し、パソコンにセットすると、何やらウィンドウが立ち上がりました。

「どうやら、えっちなゲームみたいだね。」

この手のゲームは勝手がよくわかりませんが、説明書を見れば簡単でした。

「この、インストール?っていうのを選べばいいんだね。」

ファイルをコピー中....1%(7GB/70GB)

どうやら少し待たないといけないようです。

「遅いな・・・。」

かれこれ10分は待っていますが、10%までしか来ていません。
計算だとあと一時間半かかります。
それでもわたしは食い入るようにディスプレイを凝視していました。

「それにしても何だったんだろうなぁ」

「お腹痛いって言ってたけど・・・」

「あれ、辞書なんて使ったっけ俺?」ウーン

「まいっか」

「あれ、ここに置いた妹物のエロゲーがないっ!?」クワッ

「まいっか」

「一色が誕生日にふざけてくれたやつだ、どうせロクなもんじゃないだろ」

「つーか、あんなのを部屋でコッソリやってるなんて樟葉にバレたら・・・」ゾクッ

「いや、実際はやってないんだけどね」

「おっと、もう五時半か。そろそろメシ作らないとな」

勇太「おーい樟葉ー?」コンコン

樟葉「ひゃいっ!?」ビクッ

勇太「えっ」

樟葉「お、お兄ちゃん!?」

勇太「おい、どうかしたのか樟葉!?」

樟葉「な、なんでもないよ!?」パカッ

勇太「いやいや、大丈夫じゃないだろ!開けるぞ」キィ

樟葉「・・・や、やぁお兄ちゃん」フトンクルマリ

勇太「・・・」グイグイグイ

樟葉「ちょ、お兄ちゃん近いって・・・!」

勇太「顔が赤い」

樟葉「うぅ・・・」

勇太「なんか熱もあるっぽいな」オデコクッツケ

樟葉(近いよ近い近い!)

樟葉「はぅ・・・」

勇太「風邪か?」

樟葉「ち、ちがっ・・・」

樟葉(どうしよう、ドキドキしてうまく言葉が・・・)

勇太「樟葉、辛いのか?」キリッ

樟葉「あ・・・ぅ・・・」ドキン

樟葉(だ、ダメだよお兄ちゃん・・・そんな顔でわたしを見つめないで・・・)

勇太「病院・・・って言っても近くの病院はもうやってないよな」

勇太「よし!今日は俺が付きっきりで看病してやるから安心しろ!」

樟葉「う・・・ん・・・」コク

勇太「さっそく俺特製のお粥作ってくるから、ちょっと待っててな」タッタッタ

「・・・うぅ。」ドキドキ

静まり返る部屋で、わたしは今だ布団に包まって動きませんでした。
お兄ちゃんが部屋を出てからしばらく経っても、一向に体の熱は逃げません。
心臓は今だ激しく脈を打って、終には全身に力が入らなくなってしまいました。

かつてお兄ちゃんに対してドキドキしたことがあったでしょうか。
何故か、お兄ちゃんの前では言葉を発するのも難しくなってしまいました。
結局お兄ちゃんは勘違いしたまま出ていきましたし、もうぐちゃぐちゃです。

「もしかして、わたし・・・。」

 いやいやいや、そんなことあるわけがないよ。

 だってお兄ちゃんだよ?中二病だよ?ダークフレイムマスターだよ?

 そりゃ確かにお兄ちゃんは優しくてちょっとカッコいいけど・・・。

 別にそんな感情は・・・。

きっと一時の気の迷い。そう信じて布団から起き上がると、次第に心は平静を取り戻していきました。
バチン、と量の頬を叩いて気分スッキリ。

「よし、これならきっと大丈夫!」

時刻を見ると、もう六時半です。どうやら一時間近くも布団の中で悶えていたようです。
そろそろお兄ちゃんがご飯を作り終わっているころでしょう。
今だふらふらする体を働かせ、リビングへ向かいました。

勇太「よーし、いい感じだな」

樟葉「お、お兄ちゃん・・・」フラフラ

勇太「樟葉!?いいのかベッド飛び出してきて」

樟葉「うん・・・。全然大丈夫。平気だよ」エヘヘ・・・

勇太「まだフラフラじゃないか・・・。熱はちょっと下がったみたいだけど」ペタ

樟葉「そう、ちょっとすればすぐ直るから」

勇太「・・・そうか?」

勇太「辛くなったらすぐ言えよ?」

樟葉「うん、分かった」

勇太「樟葉が辛そうにしてるの見ると、俺も辛いからさ」

樟葉「・・・っ」ドキッ

樟葉(ダメダメ、意識しちゃダメ・・・)

勇太「メシ食えるよな?すぐ持っていくから、テーブル座って待っててな」

樟葉「うん、ありがと」ニコニコ

勇太(あぁ~、笑った樟葉はかわいいな~)

勇太「待たせた!お兄ちゃん特製お粥!」

勇太(ま、普通のお粥なんだけどね)

樟葉「わあ・・・!」

勇太「そんなスゴイもんでもないだろ。ほら、冷めないうちに早く」

樟葉「う、うん・・・。いただきます」パクッ

勇太「・・・」ドキドキ

樟葉「・・・おいしい」

勇太(よっしゃあああ!)

勇太「そうかそうか。まだあるからたくさん食えよ~」

樟葉「あはは、そんなに食べれないって」

樟葉(やっぱり、うれしいなぁ・・・)

勇太「どう?平気?」

樟葉「うん!お兄ちゃんのお粥食べたら、すっかり元気になったよ。ありがとね」ニコニコ

勇太(確かに調子は良いみたいだな。これなら一先ず安心かな)

勇太(だとするとさっきのは一体なんだったんだろうな?)

樟葉「じゃあ、先にお風呂入ってくるね」

勇太「おう」

桐乃「ようこそ」

琴里「ようこそ」

深雪「ようこそ」

秋子「ようこそ」

鮮花「ようこそ」

穹「ようこそ」

「・・・一応、なんとかなった・・・よね?」

ドアに身を任せて、わたしは深い呼吸をしました。
どうやらさっきのドキドキは本当に一時の気の迷いだったようです。
今はお兄ちゃんと普通に接することができます。
お兄ちゃんの誤解も解けた、と言っていいのかわかりませんが、とりあえずなんとかなりました。

「そういえば、すっかり忘れてた。」

そうして徐に机に向かい、わたしはノートパソコンと取り出して開きました。
今の時刻は七時半。もう既に終わっていてもおかしくありません。

インストール完了 ゲームを始めますか? YES NO

どうやら今すぐにでもプレイできる状態のようです。

「もう他にすることもないし・・・いいよね?}

カチッとマウスで操作すると画面が暗転しました。緊張の瞬間です。
数秒経つと、ディスプレイに鮮やかな効果音と共にカラフルなタイトル画面が現れました。

「あ、ちょっとかわいいかも。でも思ったより普通・・・?」

「うーん。これ、ヘッドホンとかあったほうがいいかな。」

部屋は厚い壁で仕切られているとはいえ、いつお兄ちゃんが部屋に来るかわかりません。
さすがにドアの前まで来たら、音でバレてしまうかも。念のため、用心するに越したことはありません。

「よし、準備おっけー。」

「へぇ、ヒロインが数人いて、その内の好きな子と恋人になればいいんだね。」

「あ、この子お兄ちゃんにべったりでちょっとかわいいかも・・・。」

「お兄ちゃんにそんな酷いことするなんて・・・。妹失格だよ。」

「そ、そんなの破廉恥だよ・・・っ!?」

「やった、ついにデートの約束まで漕ぎ着けたよ!」

そうしてわたしはゲームに耽っていきました・・・。

時刻はいよいよ深夜を過ぎ、日の出を迎えるという頃です。
それでも尚、わたしはえっちなゲームをしていました・・・。
このゲームへの興味に比べれば、眠気なんて些細なものです。
途中でお兄ちゃんがわたしを心配して二度も部屋の前に来るということもありましたが、ギリギリ躱しました。
心配しているお兄ちゃんを余所に、こんなことをしているなんて、わたしは悪い妹です。
ごめんなさい、お兄ちゃん。

「・・・。」

いよいよ物語の佳境に差し掛かろうというところで、イベントは起こってしまいました。

『いいよ・・・お兄ちゃん、来て?』

『・・・いいのか?そんなことしたら、戻れなくなる。』

『わたしは、もっとこの先に進みたいの。お兄ちゃんとなら、いいよ?』

『ううん・・・。わたしはお兄ちゃんとしたいの。』

『・・・!分かった。今日はたっぷり愛してやるからな。』

もちろん予想してはいました。R18と銘打ってあるからには、いつかこうなるのだろうと。
しかし、子供がどうやって出来るのか未だによく理解していないわたしには刺激が強すぎたようです。

「こ、これが大人のキス・・・。」

「そそそ、そんなことまで・・・!?」

「うぅ・・・なんかわたしまで恥ずかしくなってきた。」

「セック・・・ス・・・?あはは、これが例の・・・。」

「やっぱり気持ちいいのかな・・・?」

羞恥と漠然とした罪悪感に苛まれつつも、やはり興味には勝てませんでした。
顔を抑えて時々悶絶しながらも、クリックする右手が止まらないなんて、情けないです。
ヘッドホンを着けているから、その、女の子のえっちな声というのがダイレクトに聞こえてきます。
そんな声を十数分も聞いていたのでは、正気が保てるはずもありません。

「・・・疲れた。」

三十分程度のえっちなシーンを見ただけなのに、どっぷりと疲れが溜まりました。
寝不足と相極まって最悪の状態です。
それでも・・・。

 お兄ちゃんも、ああいうのした事あるのかな・・・?

 相手は六花さんとか?

 でも二人はまだ付き合ってないんだよね・・・。

 それじゃあ、わたしが・・・。

 いやいや、兄妹でああいうことしたらダメだよね!?

 いや、でもゲームの中だと普通にしてたし。

 ・・・。

やっぱり妄想が始まってしまいました。

やっぱり妄想が始まってしまいました。

「なんか、お股に違和感が・・・。」

「・・・!?」

ここでわたしは、とんでもないことに気が付きました。

「パンツ・・・濡れてる・・・?」

確かに、パンツの中、具体的にはお股の辺りに違和感があります。
しかし、どう考えてもおもらしするような状況ではありませんし、したら普通は気が付きます。
まさか尿漏れ・・・?いやいや、まだ中学二年のわたしには縁遠い話です。

「とりあえず脱がなきゃ・・・。」

「えっ・・・。」

パンツに両手をかけておろすと、ねばっとした透明な糸が引いていました。
やはり、どう考えてもおもらしとかではありません。
濡れた股間に恐る恐る手で触れると、ぬるっとした生暖かい感触がありました。

「これってもしかして・・・?」

わたしはゲームのえっちなシーンを回想しました。

『もうここ、濡れてる。』

『え、やだっ、おもらしっ!?』

『違うよ。えっちな気分になると、自然とこうなるんだ。』フッ

『や、やだ、耳っ・・・。』

『本当にえっちな子だなぁ。お仕置きが必要だ。』

『ほら、もっとびちょびちょになってきたぞ?』

・・・・。
つまり、わたしはえっちなゲームをやった挙句に欲情していたということでした。
とんだ変態でした。

「と、とりあえず脱がないと。」

パンツを脱いだら次はお股を拭かなくてはなりません。幸い変な匂いとかもありませんから、拭くだけで大丈夫でしょう。
そうしてティッシュを持ってお股のあたりを弄り始めました。
あんなゲームをやってしまったあとだからでしょうか。いつもとは違った感覚に気づきます。

「んっ・・・。」

 あれ、なんかちょっと変かも・・・?

 いつもお風呂で洗ってるときは平気なのに・・・。

「はぁ・・・っ。」

 なんだか、ピリッて来る感じ。

 ・・・ちょっと面白いかも。

しかし、拭いても拭いても透明なねばねば液体は後からどんどん溢れてきます。
それを拭こうとする度に指が割れ目に入って・・・。

メシと風呂に入ってくる。果たしてこういった展開はアリなのか

タイトルは昔実際にやったエロゲで一番よく覚えてるのを使わせてもらったよ
今から書き始めます

「・・・んんっ!?」

なんだか一際大きい刺激に襲われました。
それを境目に、わたしはもうティッシュで拭くことはやめて、ただ指で自分のものを弄りはじめました。
初めての感覚に、わたしは興味を隠せませんでした。

「・・・あ、ここ、きもちいいかも・・・。」

いろんな部分を触っては、新たな刺激を発見します。

「指、奥まで入れてみようかな・・・。」

まずは指を一本。

「・・・んっ、くっ・・・。」

指を奥に進めるたびに、跳ねてしまいそうになるくらいの刺激に襲われます。

「はっ・・・あぁ・・・。」

どうやら、指を奥まで入れても最深部まで届かないようです。

「なんかっ・・・不思議な感じ・・・。」

指を抜く時にも、激しい刺激を伴いました。

「くぅ・・・、っ!?」

「はぁ、はぁ、抜け、た・・・。」

「どうしよ、椅子がお汁でべとべと・・・。」

椅子の上で行為に耽っているのですから、もちろん椅子と自身のお尻は大変なことになっています。
このままだと床に垂れてしまうかもしれません。
それでも、わたしはやめることができませんでした。

「あとで、掃除っ、すればいいよね・・・。」

「んっ、くぅぅ・・・!」

「きっつ・・・ぃ・・・。」

今度は二本、人差し指と中指を同時に入れようとしました。
さすがに二本はキツく、快感よりも痛みが強くなってしまいました。

「はあっ、むりっ・・・。」

諦めて、最初のように弄ることにしました。

「あっ、ここ、かなりいい・・・。」

どうやら、深い部分よりも浅いほうが気持ちいいようです。
そうして我を忘れて股弄りをしていくうちに、自身の吐息もだんだん荒くなって、顔もさらに火照ってきました。
触れば触るほど気持ちよくなって、だんだんよろしくないスパイラルに陥っているようでした。

「・・・っ。」

薄い自我の中でわたしは考えました。

 あぁ、お兄ちゃんのえっちなゲーム、結局返しそびれちゃった。

 ううん、返しそびれたのはまだ些細なこと。

 わたしは結局興味本位でえっちなゲームをプレイして・・・。

 こんな夜遅く、ううん、こんな朝方まで寝ずにプレイして・・・。

 挙句の果てにえっちな気分になってこんなことしてるなんて・・・。

 お兄ちゃんが知ったら、きっとわたしのこと嫌いになるかな?

 お兄ちゃん、お兄ちゃん・・・。お兄ちゃん・・・?

「お兄ちゃん・・・っ。」

 そう、わたしの大好きなお兄ちゃん。

 お兄ちゃんのこと、ずっと昔から好きだったんだよ?

 六花さんより、智音さんより、ずっと昔から。

 それなのにお兄ちゃん、最近は全然わたしに構ってくれない。

「イヤだよっ、お兄、ちゃんっ・・・。」

わたしは終に、心の底に隠してきた想いを一人吐き出してしまいました。

 お兄ちゃんが遠くの学校に行っちゃうの、本当はイヤだったんだよ・・・?

 お兄ちゃんがほかの女の人と仲良くするの、本当はイヤだったんだよ・・・?

 このまま、お兄ちゃんが六花さんの恋人になるの、本当は凄くイヤだよ・・・。

 でもね、わたしはお兄ちゃんの妹だから、ずっと隠さないといけなかった・・・。

 そういう目で、お兄ちゃんを見ちゃいけないって何度も自分に言い聞かせてきたんだよ。

 でも、本当はお兄ちゃんの一番になりたかった。
 
 ・・・。ねぇ、わたしはこれからも我慢しないといけないのかな?

 お兄ちゃんがこのまま離れていくのは、イヤ・・・。

 ねぇ、どうすればいいの、お兄ちゃん・・・。

「お兄ちゃ、んっ、はぁ・・・行か、ないでっ・・・。」

 でも、妹がこんなんじゃ、お兄ちゃんも幻滅だよね。

「はぁ、ん、だめ、だめっ、・・・。」

 ごめんなさい、お兄ちゃん。樟葉はどうしようもない変態になってしまいました。

 わたしはこんな時間に、パソコンに前に座ってお兄ちゃんの名前を呼びながらえっちなことをしています。

「お兄ちゃんっ、きもちい、よっ・・・。」

「うぅ、ぐすっ、んんっ・・・!」

感情が最高潮に達した私は、終に涙を流してしまいました。涙とお股からのお汁が止まりません。
気持ちいいのと悲しいのと悔しいのが混ざって、わたしの頭はぐちゃぐちゃでした。
そんなわたしの口からこぼれるのは、えっちな吐息とお兄ちゃんの名前だけです。

「おにい、ちゃん、はぁっ、ひぐっ、・・・・。」

 あはは・・・。わたし泣きながらえっちなコトしちゃってるよ・・・。

 だめだなぁ、ホント・・・。

ピピピッ・・・

「ん・・・?」ムクッ

「ふぁあああ、まだ6時か~」ヨーン

(夏休みなんだから別に早起きする必要もないんだけどなぁ)

「ま、早起きは三文の得っていうしな」カーテンシャー

「樟葉はもう起きてるかな?」フトンタタミ

「ま、どうせあいつは俺より早いだろ」

「いやー、それより今日は暇だなぁ」

「まぁどうせ後で六花が遊びに来るか」

「あれ、樟葉のヤツまだ起きてないみたいだな」

「いや、でも昨日体調悪かったしな。様子だけ見に行くか?」


コンコンコン・・・

「返事がない。ただの屍のようだ」キリッ

「いやいや、屍じゃ困るだろ」テヘッ

「・・・」

(つまんない一人ボケツッコミやめよ)

「ってか返事がないな」

「・・・まだ寝てるのか?」

(珍しいこともあるもんだ)

(ん・・・?扉の向こうから何か聞こえるような・・・)ミミチカヅケ

・・・アッ・・・オニィ・・・チャン・・・

「え?」

(なんか樟葉の部屋から変な声が聞こえる・・・)

(覗きはよくないが・・・)キィ・・・


樟葉「んっ・・・はぁ・・・ひぅっ」ピクン

勇太「」

樟葉「はぁっ、だ、だめっ、んっ・・・」ピクッ

勇太(落ち着け俺。状況を整理しよう)

勇太(妹は今、恐らくパソコンの前で、ヘッドホンを着けてて、何やら色っぽい声を出している・・・)

勇太(ダメだ・・・。普通に[田島「チ○コ破裂するっ!」]しているようにしか見えない)

勇太(後姿しか見えないけど・・・。完全にアウトだ)

勇太(百歩譲って妹が[田島「チ○コ破裂するっ!」]に耽っていたとしよう)

勇太(なんでこんな朝っぱらからヤってるんだよぉおおおお!?)

勇太(見なかったことにしよう・・・)

すまん。でもクッソワロタ


樟葉「んっ・・・はぁ・・・ひぅっ」ピクン

勇太「」

樟葉「はぁっ、だ、だめっ、んっ・・・」ピクッ

勇太(落ち着け俺。状況を整理しよう)

勇太(妹は今、恐らくパソコンの前で、ヘッドホンを着けてて、何やら色っぽい声を出している・・・)

勇太(ダメだ・・・。普通にオナニーしているようにしか見えない)

勇太(後姿しか見えないけど・・・。完全にアウトだ)

勇太(百歩譲って妹がオナニーに耽っていたとしよう)

勇太(なんでこんな朝っぱらからヤってるんだよぉおおおお!?)

勇太(見なかったことにしよう・・・)

勇太(でもお兄ちゃんは非常にショックです。今まで樟葉は純真無垢な妹だと思っていたのに・・・)

勇太(イヤ、それは俺の勝手なイメージだよな。中二ともなればみんなオナニーぐらいはやっていてもおかしくない)

勇太(俺がダークフレイムマスターだった頃ですらたまにオナニーしてた)

勇太(樟葉、成長したんだなぁ・・・)シミジミ

勇太(・・・妹のオナニー姿見て成長を感じるなんて、俺はとんだ変態じゃないか!)

勇太(だがここで重大なことに気が付いた・・・)

妹のオナニー姿から目が離せないっ!

勇太(クソ、気づいたら俺の息子まで反応してきちゃったよ)ムクムク

樟葉「お兄ちゃん・・・っ」

樟葉「お兄ちゃん・・・っ」

勇太(え?)

樟葉「イヤだよっ、お兄、ちゃんっ・・・」

勇太(・・・!?)

樟葉「お兄ちゃ、んっ、はぁ・・・行か、ないでっ・・・」

勇太(樟葉・・・)

樟葉「お兄ちゃんっ、きもちい、よっ・・・)

勇太(まさか・・・。いや、でも、そんなハズは・・・)

樟葉「うぅ、ぐすっ、んんっ・・・」

勇太(泣いてるのか・・・?)

樟葉「おにい、ちゃん、はぁっ、ひぐっ、・・・・」

勇太(・・・)

樟葉「お兄ちゃんっ・・・だい、好きっ、だよっ」ヒビクッ

勇太(!!!)ドキッ

樟葉「~~~~っ!」ビビクンッ

勇太(イった・・・のか?)ゴクリ


樟葉「はぁ、はぁ、はぁっ・・・」フラフラ

勇太(だ、大丈夫かあいつ?なんか様子が・・・)

樟葉「・・・」ユラッ

勇太「えっ・・・?」


樟葉「」ドテン

勇太「!?・・・おい、樟葉!」

樟葉「・・・あ、れ?お兄ちゃん・・・?」

勇太「大丈夫か!?」ガシッ

樟葉「・・・だい、じょうぶ・・・。ちょっと、眠いだけ、だから・・・」ガクッ

勇太「おい、しっかりしろ樟葉!おい!」

勇太(おいおいおい、テクノブレイクだなんて冗談じゃねーぞ)

勇太(ん、女でもテクノブレイクって起こるのか?)

勇太(いや今はそんなことどーでもいいだろ!)

勇太「おい、返事しろ・・・って・・・?」

樟葉「・・・」スースー

勇太「・・・マジで寝てる」

勇太「さて、どうしたもんか」

勇太(下半身裸で倒れてそのまま寝ちまう樟葉。べとべとになった下着にイス。ついでに床もちょっと汚れてるみたいだ)

勇太(そして極めつけはあのパソコンだ)

勇太(あれは恐らく俺が一色から貰った妹物のエロゲーだ)

勇太(パソコンの横にパッケージもある)

勇太「・・・なんてこった・・・」

勇太「まぁ今はどうでもいいか。今は樟葉をなんとかしないと」

勇太(このままじゃ風邪引いちゃうし・・・。目のやり場に困る)ドキドキ

勇太(全身汗だくだし、下着だけじゃなくて全身着替えさせる必要がありそうだな)

勇太(でも樟葉はまったく起きる気配がないな・・・)ペチペチ

勇太(・・・どうする)

勇太(六花に頼む?いやいや、この状況をどうやって説明すればいいんだ?)

勇太(かといって家には俺と樟葉しかいない・・・)

勇太(ええい!男なら覚悟を決めろ!)

勇太「見るな・・・考えるな・・・」

勇太「・・・」ムクムク

勇太「クソゥ!」

勇太「こんな変態お兄ちゃんを許してくれ、樟葉よ・・・」

書き溜めてから明日投降する

今日も駄文を連ねていくぜ
ちょっとしか書き溜められなかったから勘弁ね

勇太(さて、とりあえず樟葉は着替えさせてベッドに寝かせた)

樟葉「・・・」スースー

勇太(そんで部屋も一通り掃除しておいたが)

勇太(ここまで来るのに何度理性を失いかけたことか・・・)ハァハァ

勇太(大体あんな姿見せられて、妹といえども意識するなというほうが無理な話であってだな)

勇太(まあ見せられたんじゃなくて覗いたんですけどね・・・)

勇太(っていうかあんな朝からお兄ちゃん連呼しながらオナニーしてた樟葉も悪いんだぞ?)

樟葉「・・・」スースー

勇太「幸せそうな顔で寝ちゃって・・・」ナデナデ

樟葉「・・・おにい、ちゃん・・・」ボソッ

勇太(うっ・・・マズイ、マズイ・・・)ドキドキ

勇太(ダメだ、もう普通の兄として接する自身が無い・・・)シュン

PC&エロゲ「・・・」

勇太(我が妹をへんt、じゃなくて寝不足にせしめたのはあのエロゲのようだな)

勇太「なになに・・・」カチカチ

チュンチュン

『お兄ちゃん、その、昨日は凄かったね・・・』エヘヘ

『いやー、一週間分ぐらい出した気がする』

『お兄ちゃん出しすぎなんだよ。なんかまだお股に挟まってる感じがするよ』

勇太「」

勇太(朝チュン・・・。それ即ち事後じゃないですかぁぁぁ!)

勇太「・・・はぁ。まずは朝飯だな・・・。」

樟葉「・・・」スースー

勇太「おやすみ、樟葉」

++++++++++++++++++++++++++++++++++++

「ダメだよ、お兄ちゃん・・・。」

「何がダメなんだ?」

 ダメ、そんな近くでわたしを見つめないで・・・。

「だって、わたし達って兄妹だし・・・。」

 そう、兄妹だからこういうのは良くない。

「そんなの関係ない。俺はお前が妹だとか関係なく、女の子として好きなんだよ。」

 ・・・やだ、お兄ちゃんがすごくかっこいい。

 お兄ちゃんの顔、直に見れない。

 そんなに迫られたら、わたし・・・。

「そ、それはすごく嬉しいんだど・・・。」

「じゃあ、樟葉がその気になるまで・・・。」

 近い近い近い!

「ん・・・。」

「んむっ!?・・・んぅ・・・ん・・・。」

 どうしよう、ついにキスされちゃった。

 こんなことしたら、もう戻れないのに。


「んはっ・・・、だ、だめ、だよぉ・・・お兄ちゃん・・・。」

「なんだ、まだその気になってくれないのか?」

「だ、だってぇ・・・。」

「・・・。」

「んむぅ、ん、ちゅっ・・・。」

 今度は舌までっ!?

 これが大人のキス・・・。

「ぷはっ、はぁ・・・はぁ・・・。」

「もっとキスしていいか?」

「・・・うん。」

 もう、どうでもいいや・・・。

・・・。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++

「・・・ん・・・?」

目が覚めたわたしが最初に見たのは、白い天井でした。
体は起こさず、首だけをひねって時計を見ると、針は3時過ぎを指していました。
どうやら深夜の3時ではなく、昼過ぎの3時でした。

「・・・夢、か・・・。」

わたしはとんでもない夢を見てしまいました。お兄ちゃんに迫られて、キスまでされてしまう夢です。
なんだか、夢が終わって良かったのか良くなかったのか、不思議な気分になりました。
もし夢が続いていれば・・・なんて精神衛生に良くない妄想はやめました。

「・・・。」

それでも、全身が火照っているのは気のせいではないでしょう。

一呼吸置いて、わたしは昨日から今朝にかけての記憶を掘り返しました。
昨日の深夜、というか今日の朝方まで、えっちなゲームに興じていたのはよく覚えています。
問題はその後でした。

「・・・っ・・・。」

記憶の通りならば、わたしはその後えっちな行為に耽っていたことになります。
そうして、なんだか途中から記憶が曖昧になって・・・。
なんだか、思い出してすごく恥ずかしくなりました。

「・・・そっか、寝不足でそのまま倒れたんだっけ。」

曖昧な記憶の先に残るのは、お兄ちゃんの必至な表情でした。
そう、それを最後にわたしは意識を手放しました。

寝不足にしたって、あんな急に倒れるなんて・・・。
まあ今こうして元気でいるわけですからそれはもう良いでしょう。

「・・・。」

上半身を起こして自分の部屋を見渡すと、随分と綺麗に床が水拭きされていることに気が付きました。
自分の体液で盛大に汚してしまった椅子も綺麗に掃除されています。
開きっぱなしだったはずのノートパソコンは閉じられ、机の隅に置かれています。
そして、そのパソコンに上にはえっちなゲームなパッケージが・・・。

「・・・!」

状況から考えて、部屋を片付けたのも、わたしをベッドまで運んでくれたのも、
その場に居合わせたお兄ちゃんである可能性が濃厚です。
ということは・・・。

「・・・多分バレてるよね、これ。」

あのパソコンとゲームもお兄ちゃんが片付けたのでしょうから、きっとわたしが昨晩何をしていたかはバレバレです。

「もしかして、全部バレてる・・・?」

そもそも、わたしが倒れた瞬間にお兄ちゃんがすぐさま現れるなんて、タイミング良すぎます。
もしかしたら、もしかしなくても、わたしが行為に耽っていたところを見られた可能性は大です。
理解すると同時に、全身が熱くなりはじめ、目がくらくらしてきます。
もう、最悪でした。穴があったら入りたいとは正にこのことです。

よく考えたら、ぬるぬるのパンツも床に落ちていたのですから、決定的でしょう。

 ・・・ん、パンツ?

「・・・っ!?・・・パンツ、濡れてる・・・。」

あんな夢を見てしまったからでしょうか。お兄ちゃんにキスされる夢を見ただけでこうなるなんて・・・。
もう認める他ありませんでした。わたしはもうダメな妹です。


・・・いえ、待って。そもそもパンツは昨日行為に耽る前に脱ぎ捨てたのですから穿いているはずはありません。

よく考えたら簡単なことでした。
恐らく倒れてしまった私をお兄ちゃんが着替えさせたのです。
よく見たら今着ているパジャマも、昨日着ていたものとは柄が違います。決定的です。

わたしは一晩でたくさんの失態を犯してしまいました。
えっちなゲームして、えっちなことをして、部屋とパンツを汚して、天津さえそれらすべてをお兄ちゃんに知られたのです。
ついでに裸も見られた可能性があります。

「・・・死にたい。」

生まれて初めて、そう思いました。わたしはこれからどんな顔をしてお兄ちゃんと過ごせばいいのでしょうか。
あんなわたしの姿を見たお兄ちゃんは、きっとわたしことが嫌いになるに違いありません。
お兄ちゃんに嫌われて生きていくのは、辛いのです。

「いっそこのまま首をつって死のうかな・・・。」

自嘲気味に言ってみましたが、この時のわたしは、割と本気だったのかもしれません

その時、ドアをノックする音が聞こえました。

勇太「樟葉、起きてるか?」コンコン

樟葉「・・・うん、起きてるよ、お兄ちゃん」

勇太「入るぞ」ガチャ

樟葉「・・・」

勇太「・・・その、体調はどうだ?悪いところとかないか?」

樟葉「・・・ううん、大丈夫・・・」ズーン

勇太(うわ、なんかすげぇ落ち込んでるぞ)

勇太「そっか、それならよかった!」

勇太「心配したんだぞ?朝から急に倒れるから・・・」

勇太(あ、やべ・・・)

樟葉「・・・見たよね?」チラッ

勇太「えっ!?な、何を?」ギクッ

樟葉「その・・・わたしが・・・えと・・・」ズーン


勇太(うわ、顔真っ赤にしながら落ち込んでる・・・)

勇太「い、言わなくていいぞっ。樟葉がなにをしてたなんて俺知らないし」

樟葉「やっぱり見たんだね」

勇太「・・・ごめんなさいっ!」ペコッ

樟葉「いいんだよ、謝らなくて。悪いのは、完全にわたしだから・・・」

勇太「いや、そんな・・・」

樟葉「ごめんね、みっともない姿見せて」

勇太「えっと・・・」

樟葉「お兄ちゃん、もうわたしのことっ、ぐすっ、嫌いにっ、うぅ・・・」ジワッ

勇太(えええええっ!?)

樟葉「ごめん、なさい、うぅ・・・」ポロポロ

勇太「だ、大丈夫だから!俺は樟葉のこと嫌いになんてなってないから!」

樟葉「うぅ、らって、ひぐっ」ゴシゴシ

勇太「ほら、樟葉ぐらいの年になればもうみんなやってるって!な?」

樟葉「・・・ほんと?」ウルッ

勇太(上目使いは反則だって・・・)ドキッ

勇太「そ、そう。ほら、俺だってやってるし?別に恥ずかしがることじゃないぞ!」

勇太「俺は妹がそんなことしてても、気にしないっていうか、むしろ嬉し・・・いやいや・・・」

樟葉「・・・そう、なんだ。お兄ちゃんもするんだ」

勇太(・・・?)

樟葉「・・・じゃあ、お兄ちゃんがしてるとこ見せてよ」ボソッ

勇太「え?」

樟葉「だからっ、お兄ちゃんが、その、えっちなことしてる姿を見たいなって」

勇太「えええええっ!?」

勇太(なぜ今までの流れからそうなるんだよ!?)

樟葉「・・・ダメなの?」

勇太「理由を訊くけど・・・なんで?」

樟葉「だって、わたしは見られて恥ずかしい思いしたし・・・」カー

樟葉「お兄ちゃんも見られて恥ずかしい思いをすれば、お相子かなって」

勇太「いや、でも、そういうのは人に見せるもんじゃないっていうか、一人でコッソリやるもんっていうか」

樟葉「・・・」ブー

勇太「・・・なんだよ?」

樟葉「お兄ちゃん、わたしの裸見たでしょ?」

勇太「え、いや、その・・・うん」

樟葉「わたしもお兄ちゃんの裸見ないと不公平だと思わない?」

勇太(どうしてそうなる・・・)

勇太「いや、でも・・・」

樟葉「・・・あそこにあるえっちなゲーム」

勇太「え?」

樟葉「あそこにあるえっちなゲームを、お兄ちゃんの友達に見せたらどうなると思う?」

勇太「!?」

勇太(こいつ俺を脅すつもりか!?)

勇太(いつもは大人しい樟葉がこんなに強勢に出るとは・・・!)

勇太「で、でも、実際にやってたのは俺じゃなくてお前だし・・・」

樟葉「ほかの人がお兄ちゃんの言い分を信じると思う?」


勇太「・・・」

樟葉「・・・」

勇太「・・・本気で?」

樟葉「・・・ホンキだよ」

樟葉「お兄ちゃんがわたしのこと嫌いになってないって、証明してよ」

樟葉「じゃないと、わたし・・・」

勇太「・・・分かったよ。一回だけだからな!」

樟葉「うん!」ニコニコ

勇太(全く、こんな時にかわいい笑顔見せやがって・・・)

勇太(とりあえず、樟葉の前で全裸になったわけだが・・・)

樟葉「・・・こ、これは・・・」カオカクシ

勇太(死ぬほど恥ずかしい・・・)

樟葉「意外と、というかかなり大きいかも・・・」マジマジ

勇太(樟葉に見られてるだけでこんなになっちまうとは・・・)トホホ・・・

勇太「そんなまじまじと見るなよ・・・」

樟葉「ご、ごめんっ」

樟葉「それじゃ、どうぞ・・・」

勇太(いやどうぞって言われても。このままシコシコするしかないのか・・・)

樟葉「なんか、先っちょからお汁出てきたよ?」

勇太「これは、なんていうのかな。射精を我慢すると出てくるやつ」

勇太(なんか清らかな妹を穢しているようで罪悪感が・・・)

樟葉「そ、そっか・・・」モジモジ

勇太「それじゃ・・・」シコシコ

樟葉「・・・」ゴクリ

勇太(やばい、すごく恥ずかしいのに、すごく気持ちいい・・・!)

樟葉「・・・」ジーッ

勇太(樟葉が見てるって思うと、余計に・・・)シュッシュッシュ

樟葉(す、すごい・・・。見てるだけなのにすごく恥ずかしいよ・・・)モジモジ

勇太「くっ・・・」シュバッシュバッシュバ

樟葉「・・・」ドキドキ

勇太(やばっ、もうイきそうだぞこれっ)シュバルッシュバルッ

樟葉(なんか、お腹の下あたりがきゅんってなるような・・・)キュン

勇太「くっ・・・イくぞっ・・・」シュバルツッシルトッ

樟葉「え、ちょっ・・・」

勇太「うっ・・・」ゼンカイッ ピュルルッ

勇太(・・・ふぅ)

樟葉「」カオベットリ

勇太「あ・・・」

樟葉「・・・」ウツムキ

勇太「ご、ごめんっ!今すぐ拭くから・・・」

勇太(なんてこった!まさか自分の精液で妹の顔を汚すなんてっ!)フキフキ

樟葉「・・・大丈夫、気にしてないから」

樟葉(どうしよう、なんか変な気分になってきちゃった・・・)ドキドキ

勇太「ごめん、夢中になってて・・・」フキフキ

樟葉「・・・」

勇太「髪にべっとりついてて取れないな・・・」

樟葉「・・・わたし、このままシャワー浴びてくるから。汗もかいたし」ダッ

勇太「え、おい・・・」

勇太「・・・後で謝ったほうがいいな」

わたしは数分程度、脱衣所の扉に体を預けてじっとしていました。
さっきからずっと、ドキドキが止まりません。
それにしても、さっきの自分の様子を思い返すと本当にげんなりします。
どうしてわたしは、お兄ちゃんにあんなことを頼んだのか。
しかも最終的には自分を棚に上げてお兄ちゃんを脅してしまいました。
本当に悪い妹です。

それでも、お兄ちゃんがわたしのことを嫌いになっていないと分かっただけでも、結果オーライでしょうか。

「うぅ、パンツのなかぐしょぐしょ・・・。」

パンツを下すと、パンツにせき止められていたぬるぬるした液体が、太ももの内側を伝っていくのがわかりました。
認めたくはありませんが、お兄ちゃんがしている様子を見て変な気分になってしまったようです。
わたしは衣服をさっさと脱いで、お風呂場に入りました。

「まずは、髪のこれ落とさないと。」

わたしの前髪には、お兄ちゃんが出した精液がべっとり付いていました。
予測よりも大分多い量にただただ驚くだけです。
わたしは興味本位で、髪についたそれを手で取って匂いを嗅いでみました。

「ん・・・。変な匂い。」

そういえば、あのゲームの中ではヒロインがこれを直に飲んでいるシーンがありました。
そのヒロイン曰く、苦いとのこと。
ちょっと興味が湧きましたが、さすがに髪に付いたものを口に入れるわけにはいきません。

「・・・髪、さっさと洗っちゃおう。」

温水を頭から浴びると、ねばねばの精液はいとも簡単に崩れて落ちました。

「・・・やっぱり小さいかなぁ・・・。」

鏡を見ると、そこにはちんまりとした胸を持つ自分の姿がありました。
よく男子から告白されたり女子に褒められるわたしにとって、顔はそこそこ良い方なのだろうという自覚はあります。
しかし、体型に関してはまったく自身が無いのが実際のところです。
身長は平均よりも少し低いですし、胸やお尻も出ていません。要するに凹凸の少ない幼稚体型です。
これから成長期だからきっと大丈夫だなんていう台詞も聞きますが、正直不安です。
実際、六花さんは身長はわたしより少し高いぐらいなのに、胸は意外と大きいのですから。

「お兄ちゃんは、大きい方がいいんだよね・・・。」

 ・・・どうしてここでお兄ちゃんが出てくる・・・。

 お兄ちゃんはお兄ちゃんで、別に恋人になりたいとかじゃなくて。

 お兄ちゃんのあんな姿を見てドキドキするのも、たぶん生理現象か何かだよね。

でも、もう遅いかもしれません。わたしたちは既に、底なし沼に片足を突っ込んでいるような状態です。

体を洗っているうちに、わたしは明瞭な思考を取り戻していきました。
そうしてわたしはすべてを後悔するのです。

 ほんと、どうかしてるよね。

 お兄ちゃんにあんなこと頼むなんて。
 
 やっぱり、昨日今日のことは忘れた方がいいよね。

 お兄ちゃんも多分、そのほうがいいって思ってるだろうから。

 そうすれば、もう明日からわたしたちはただの兄妹。 

シャワーを浴びてお風呂場から出ると、わたしのドキドキはすでに治まっていました。
精神の平常も完全に取り戻せたようです。

リビングへ出ると、何かを待っているようにお兄ちゃんがテーブルに座ってじっとしていました。
どうやらわたしを待っていたようです。

「ごめん。」

開口一番にそんなことを言われました。
どうやら、わたしに精液をかけてしまったことについて謝っているようです。
わたしはもちろん怒ってなどいませんし、別段気にしていません。
むしろ謝るのは、わたしの方でした。

「ううん、わたしこそ本当にごめんなさい。イヤだったよね、わたしの前であんなことするの・・・。」

「わたし、本当にどうかしてたよね。だから、もうお互い忘れよう?」

歯切れ悪くも、お兄ちゃんは同意してくれました。本当に優しいお兄ちゃんです。

「このゲームも、お兄ちゃんに返すね。」

すべての元凶はこのゲームでした。これを拾いさえしなければ、こんなことにはならなかったでしょう。
名残惜しいような、恨めしいような。そんな気分でした。
ですが、変な妄想が再燃する前にわたしはこのゲームを手放すべきです。

これでわたしたちは、元通り普通の兄妹。昨日今日のことはもう黒歴史。そう決心しました。

書き溜め終わったから今からちょっとずつ書いていきます
あとメシ買ってくる

つーか地の文あるほうがいい?ないほうがいい?
勇太と樟葉の会話のときはわかりやすくするために地の文省いてるけど

読み返したら、なんかこのまま終わってもいいんじゃね?って感じだったわ
こっからどうすりゃええねん

結局わたしは、夏休みに少しだけ表に出てきてしまったお兄ちゃんへの想いを引きずりながら数か月間を過ごしていました。
今でもたまに見るのです。お兄ちゃんに迫られて、キスとかする夢を。
そんな日の朝は、決まってお兄ちゃんがすこしカッコよく見えてしまいます。
これではまるで、わたしが欲求不満のようではありませんか。

そうして、わたしたち兄妹の関係を決定的に変えてしまう出来事が起こりました。
月日は流れて、冬休みが始まってすぐの頃です。

相も変わらず、わたしは課題の処理に日々を費やしていました。
やはり長期休みというのは暇で、遊びの誘いでもない限りこれ以外にすることがありません。
長期休みの最初の数日は、決まってこんなことを憂いていました。

そういえばもうすぐクリスマスの時期です。こんな時期にもなると、世間は恋色に染まります。
もちろんわたしには彼氏なんていませんから、今年のクリスマスも家族と過ごすことになるでしょう。
いいえ、今日本にいる家族はお兄ちゃん一人だけですから、おそらくお兄ちゃんと過ごすことになるのかな。

 ん?・・・お兄ちゃんと・・・?

 二人きり・・・?

そんなわたしの浮ついた妄想も、すぐに冷静な思考によって揉み消されました。
恐らく、お兄ちゃんは六花さんとクリスマスを過ごすのでしょう。

聞くところによると、夏休みから二人の間に特にそういった進展はないとのこと。
お兄ちゃん曰く、ただのご近所さん。六花さん曰く、ただのサーヴァント。

それでもわたしは二人を応援するつもりでした。この気持ちとの決着を完全につけるために。
二人がクリスマスを一緒に過ごし、うまくいって恋仲になれば、すべてが円滑に進むのです。
そうすれば、わたしもきっとあんな夢は見なくなるはずです。きっと・・・。

いい加減、物思いに耽るのもやめて、わたしはさっさと課題に取り掛かりました。
さて、残っているのは、簡単な英語の課題だけです。
この調子でいけば、今晩には確実に終わるはずでした。

「・・・あれ、辞書がない・・・?」

英語の辞書がないことに、わたしは気が付きました。
英語の課題をするのですから、もちろん辞書が無ければ不都合です。

「・・・。」

鞄を探してもありませんでした。恐らく学校に忘れてきたのでしょう。

「はぁ・・・。」

制服に着替えて学校へ辞書を取りに行くという選択肢はありませんでした。
現在午後8時半。おそらくすでに学校は閉まっているでしょう。
とは言っても、さっさと課題を終わらせて達成感に浸りたいという気持ちもありました。

「お兄ちゃんに借りてくるか。」

わたしは気怠さ半分使命感半分で部屋を出て、お兄ちゃんの部屋へ向かいました。

「お兄ちゃん、いる?」

ノックをすると、中から声が聞こえました。

「樟葉っ!?ちょ、ちょ待って!」

何やら様子が変です。不審に思いつつも待つこと10秒程、部屋の扉が開きました。

「ああ、樟葉。何か用?」

やはり様子が変でした。

「お兄ちゃんなにしてたの?」

「べ、別に・・・?」

不審ではありましたが、今は早く課題を終わらせたいという気持ちもありましたから、言及はしませんでした。

「ふーん。それより、辞書貸して、お兄ちゃん?」

「じ、辞書?」

「わたしの辞書、多分学校に忘れちゃったみたいで・・・。」

「あ、ああ分かった。ちょっと待っててな。」

お兄ちゃんが入口の前から離れると、部屋の奥の様子が伺えました。
別段特におかしな様子もありません。わたしの気のせいだったのでしょうか。


「うん、ありがと♪」

さっさと辞書をわたしに渡すと、お兄ちゃんは扉を閉めて部屋に籠ってしまいました。

辞書を持って自室に戻ったわたしは、さっそく課題に取り掛かろうとしました。
が・・・。

「あれ、これって国語辞典だよね・・・。」

どうやらお兄ちゃんが間違えて渡したものを、わたしは気づかずに持ってきたようです。
兄妹揃ってオマヌケだったようです。やはりぼーっとしているところは似ているのでしょうか、わたしたち。
わたしは国語辞典を持って再びお兄ちゃんの部屋へ向かいました。

そしてここで、わたしは大きな失態を犯してしまいました。

わたしはノックもせずにお兄ちゃんの部屋に入ってしまったのです。

「ねえお兄ちゃん、これ英語の辞書じゃなくて国語の・・・えっ。」

わたしは絶句しました。

「樟葉っ・・・樟葉っ・・・。」

ヘッドホンを着けてパソコンの前に座っているお兄ちゃんが、わたしの声を呼びながら右手で自分のあれを握っていました。
普通わたしが入れば気づく位置にいるお兄ちゃんですが、行為に夢中なせいか全くわたしに気が付いていません。
わたしはもちろん混乱しました。

「え、おにいちゃん、なにを・・・?」

「樟葉っ、出る、出るぞ・・・、うぅっ・・・。」

わたしの理解が及ぶ前に、お兄ちゃんは達してしまいました。

「はぁ・・・はぁ・・・。」

混乱した私は、手に持つ重い辞書を手放してしまいました。

ゴトッ

しまった、と思った時にはもう遅かったのです。

「え、樟葉!?」

「あ、あはは・・・。」

「・・・。」

「・・・。」

数秒間の沈黙。入口で立ち尽くすわたし。自分のものを握ったままこちらを見つめるお兄ちゃん。

「・・・あの

「ご、ごめんなさいっ!!!」

「ちょ、樟葉!?」

状況に耐えきれなくなったわたしは、その場から逃げ出しました。
そして後先考えずに家を飛び出したのです。

「待てよ!樟葉!!!」

遠く後ろからお兄ちゃんの声が聞こえましたが、わたしは構わず走りました。
そうして息が切れて走れなくなるころには、マンションは見えなくなっていました。


「・・・どうしよう・・・。」

やってしまいました。本当にやってしまいました。
公園のベンチに座りながら冷静になったわたしは、すべてを悔いました。

あんな状況で家を飛び出してしまうのは非常にまずかったのです。
いえ、そもそもノックもせずに部屋に入ったこと自体いけなかったんですよね。
ちょっと考えればわかることだったのではありませんか。

「はぁ・・・。」

わたしはどんな顔をして帰ればいいのでしょうか。
気まずすぎます。

お兄ちゃんが何をしていたのかは一目瞭然でした。
それをわたしに見られてしまったのです。今頃お兄ちゃんは絶望しているに違いありません。
実際、わたしもそうでしたから。

もちろん今すぐ帰って謝ったほうがよいというのは当然でした。

「・・・お兄ちゃん、わたしの名前呼んでたよね。」

重要なのはそこでした。
わたしが聞いた限りでは三回。はっきり、樟葉、と。
普通に考えれば、お兄ちゃんはわたしに関する妄想をしてえっちなことをしていたに違いないでしょう。

DQNが現れて樟葉レイプルートを想像しておっきした


しかし、そんな考えはこの時の私が許しませんでした。

 そんなことあるわけないよ・・・!

 そんな素振り、一度も見せなかったでしょ。

 わたしであんなことするなんて・・・絶対ありえないよ。

 きっとわたしの聞き間違い・・・。

認めてしまえば、わたしはきっと調子に乗ってしまいます。そうしてまた禁断の道へと足を踏み込むのです。
それだけは絶対に阻止しなければなりません。

 お兄ちゃんには六花さんがいるから・・・。

 それに、兄妹でそういうのは・・・ダメ、ゼッタイ。

「・・・寒いな・・・。」

部屋着のまま家を飛び出してきたのですから、冬の外の寒さは相当に堪えました。
諸々の事情も考えて、家に帰るという選択肢が最良でした。
しかし・・・。

 ダメっ、今お兄ちゃんの顔を見たら絶対意識しちゃう!

これに尽きました。

しかし、いい加減帰らないと寒さで凍え死んでしまいそうです。
家を飛び出したのは8時半ごろですから、もう9時を回っていてもおかしくありません。

DQNがいいの?
DQNがいいのなら路線変更するけど

ちなみに今神速で書いててもうちょっと先の展開まで書き終わってるんだけど、ここの部分にDQN登場させても違和感ないんだよね


「・・・六花さんの家に泊めてもらおうかな・・・。」

六花さんの家に向かえばお兄ちゃんと遭遇する確率が高くなります。
この選択肢はないでしょう。

「それともミカちゃんの家・・・。」

ここら辺が妥当でした。しかしこんな時間。突然押しかけて泊めてもらいたいなんて、迷惑な話です。
これからのことに憂いていると、後ろから声がしました。

「おーい!樟葉ーーー!」

「っ!?」

「逃げるな!!!樟葉!!!」

即座に逃げようとしたわたしを、お兄ちゃんは一際大きな声で静止しました。
その怒号にびっくりしたわたしは、一先ず走るのをやめてその場で固まりました。

「ハァッ、ハァッ、ハァッ・・・。」

「お、お兄ちゃん・・・。」

相当走り回ったからでしょうか、お兄ちゃんが息を整えるのには少し時間がかかりました。
そんな姿のお兄ちゃんを見て、わたしはチクリと胸が痛みました。

「と、とりあえず、これ・・・。」

何やら厚手のコートを手渡されました。これを着ろということでしょうか。
妙に丈が長くて、ちょっとださいコートでした。
それでも、お兄ちゃんの優しさに涙が出そうになりました。

「あ、ありがとう・・・。」


「・・・。」

「・・・。」

息の整ったお兄ちゃんと、それに対峙するわたし。再び沈黙が始まります。
また逃げたくなりました。
そうしてわたしが少し後ずさりすると・・・。

「ちょっ、待った待った!逃げるなって!」

完全に逃げられるような雰囲気ではなくなってしまいました。

「ご、ごめんなさい!」

「その、俺こそごめん。あんなとこ見せちゃって・・・。」

「・・・ううん、ノックもしないで入ったわたしが悪いんだよ。」

「いや、でも・・・。」

そうして責任の擦り付け合いならぬ、取い合いになりました。

「とりあえず帰ろう。外は寒いから。」

「・・・うん。」

そうしてちょっと長い帰り道を、お兄ちゃんと二人並んで歩くことになりました。


お兄ちゃんが貸してくれた変なコートのおかげで、寒さはすっかり感じなくなりました。
むしろ、さっきから続く動悸のせいで、全身がどんどん熱くなってきています。
結局、わたしはお兄ちゃんを意識しっぱなしでした。

時折お兄ちゃんの顔が街頭に照らされると、さっき見られてしまった恥ずかしさからか、赤いように見えます。

並んで歩く二人の間に、沈黙が続きました。
気まずいというより、わたしの方は気恥ずかしい感じでした。

「その、聞こえてたの?」

「え、何がっ!?」

「いやその、俺がしてた最中に言ってたこととか。」

「な、に・・・?」

「ほら、例えば、誰かの名前を・・・呼んでたりとか。」

「ぜ、全然?何も聞こえてなかったよ?」

「そっか。それなら、いいんだけど。」

もうダメです。わたしは完全にしどろもどろで挙動不審でした。
ドキドキはさらに強くなります。

 考えちゃダメ・・・意識しちゃダメ・・・。

ここから先のことは、自分でもよく覚えていませんでした。

樟葉「・・・ねぇ、お兄ちゃん」チラッ

勇太「・・・ん?」

樟葉「お兄ちゃんってさ、今は彼女とかいないよね?」

勇太「えぇ!?」

樟葉「どうなの?」

勇太「いや、まぁ、いないけど」

樟葉「ほんとに?」

勇太「・・・うん」

勇太(どうしてこのタイミングでそんなこと訊いてくるんだよ!?)

樟葉「・・・六花さんはどうなの?」

勇太「どうって言われても・・・」

樟葉「付き合ってるとかじゃないの?」

勇太「別に・・・。ただ単にご近所さんなだけだよ」

樟葉「それは前に聞いた。六花さんのこと、好きなのかってことだよ」

勇太「・・・別に。恋愛感情とかはないよ」

樟葉「・・・そっか」


勇太「どうしてそんなこと訊いてくるんだよ?」

樟葉「え・・・」

勇太(どうしてそこで顔を赤くして俯くんですか樟葉さん!?)

樟葉「だって・・・」

勇太「・・・」

樟葉「わたし、お兄ちゃんの、・・・」

勇太「・・・」ゴクリ

樟葉「お兄ちゃんのことが・・・」

トゥットゥルー

勇太「!?」

樟葉「!?」

勇太(俺の携帯か!?)

樟葉「・・・で、出なくていいの?」

勇太「あ、ああ、そうか。ごめんな」パチッ

勇太「もしもし?六花?」

樟葉「・・・」

安心しろよ
DQNは出てこないから


勇太「え、今家の前にいる?」

勇太「なんでまた」

勇太「バカかお前は。分かった。今すぐ帰るからちょっと待っててくれ」

勇太「ったく、しょうがないな・・・」パチッ

樟葉「六花さん、どうしたって?」

勇太「このクソ寒い中に凸守と街を徘徊してたら家の鍵を無くしたんだとさ」ヤレヤレ

樟葉「あはは、六花さんらしいね」

勇太「ってわけで今日は六花を泊めることになるけど・・・」

樟葉「うん、分かった」

樟葉(危なかった・・・。ほんとに危なかった・・・。)

+++++++++++++++++++++++++


勇太「六花がいるのは分かる。だがなんでお前までいるんだ、七宮」

七宮「にーっはっはっは・・・」シュン

六花「勇太、彼女を叱らないでほしい。責任は私にある。管理局のb

勇太「お前らは揃いも揃って何をしとるんだー!」グニグニ

六花「勇太ぁ、痛い~~~っ」ウエー

七宮「にぃ~~~っ!?」グワッグワッ

樟葉「まぁまぁお兄ちゃん。落ち着いて」

勇太「・・・」

樟葉「ほら、二人とも寒かったでしょ?どうぞ上がってください」

六花「基地提供、感謝する」

勇太「・・・」ムッ

六花「勇太が怖い~」><

七宮「お邪魔するね、樟葉」

樟葉「はい、どうぞ」


樟葉「どうぞ、温かいココアです」

六花「魔力ていきょ

勇太「・・・」ジー

六花「あ、ありがと・・・」

七宮「わーっ、ありがと!」

樟葉「どういたs

七宮「樟葉はいい子だな~」グリグリ

樟葉「く、くるしっ・・・」バタバタ

七宮「あ、ごめん」ガバ

樟葉「・・・えっと、はい、お兄ちゃんのココア」

勇太「ああ、ありがとう」

樟葉「っ!?」バッ

勇太「!?」バッ

勇太(今、手と手が・・・)

樟葉「・・・」カーッ

勇太「・・・」カーッ


七宮「どうしたの?二人とも顔赤いけど」

勇太「べ、別に何もないよな?」アハハ

樟葉「う、うん・・・」

七宮&六花「・・・?」



樟葉「そういえば、二人が寝る部屋どうしよう」

勇太「両親の寝室使えばいいんじゃないのか?」

樟葉「いや、でもあの部屋って・・・」

勇太「ああ、そういえば今はほぼ物置部屋みたいになってたんだったな」

樟葉「今から片づけるのも時間かかっちゃうし・・・」

七宮「私はリビングで寝るから問題ないよ?」

六花「・・・同上」

勇太「いやいや、それはダメだろ」

七宮「いやー、突然押しかけてお部屋を占拠しちゃうのもね」

六花「・・・」コクコク

勇太「いや、でもなぁ・・・」

七宮「んー、じゃあ私と邪王心眼は樟葉の部屋で寝るから」

七宮「樟葉が勇者の部屋で寝ればいいんじゃないかな?」


勇太「はあぁっ!?」

樟葉「え、えと・・・」ソワソワ

七宮「何慌ててるの、二人とも?」

六花「・・・?」

勇太&樟葉「いや、別に?」アセアセ

七宮「・・・」

七宮「樟葉は勇者の妹なんだから、別に問題ないよね?」

七宮「勇者が私たちのどっちかと同じ部屋で寝るより安心だと思うけど。いろいろな意味で」

七宮「やっぱりリビングで

勇太「分かった。そうする」

樟葉「お、お兄ちゃん!?」アワアワ

勇太「べ、別にいいよな、樟葉?」

樟葉「・・・うん」

七宮「ほんとにごめんね。でもありがと!」

六花「感謝する」

勇太「ほら、そうと決まったらさっさと寝るぞ」スタッ

樟葉「・・・」ドキドキ



勇太「・・・」

樟葉「・・・」

勇太「そ、そろそろ寝ないか?もうすぐ12時回りそうだし」

樟葉「そ、そうだねっ!」

勇太「えっと・・・、樟葉は俺のベッドで寝ていいぞ」

樟葉「そんな、いいよ。わたしは床にお布団敷いて寝るから」

勇太「そっか・・・。俺みたいな変態のベッドは嫌だよな・・・」ズーン

樟葉「いや、その、ちがくてっ」アワアワ

勇太「・・・ブツブツ」ドンヨリ

樟葉(相当ショックだったんだね・・・)

樟葉「わ、分かった。今夜はお兄ちゃんのベッドで寝るから、ね?」

勇太「・・・!」パァ

樟葉(なんかちょっとかわいいかも)

勇太「寝心地大丈夫かー?」

樟葉「う、うん。いい感じ」

勇太「じゃー電気消すぞ」

樟葉「・・・うん」

パチッ

部屋が真っ暗になって何も見えなくなると、さっきまで続いていた緊張がすこし和らいだ気がしました。
それでも、間近にお兄ちゃんがいると思うと、意識せずにはいられないのです。
わたしは顔をお兄ちゃんのベッドと布団の中に沈めました。

 お兄ちゃんが毎日寝ている場所だよね。

 ん・・・なんだか不思議な感じ。

 でも、ちょっと落ち着くかも・・・。

お兄ちゃんの匂いといったものは特になく、ただただ普通の布団です。
それでも、この上なく安心感がありました。
まるで、お兄ちゃんの優しさに包まれているみたいです。

「・・・ねえお兄ちゃん、起きてる?」

「・・・寝てるの?」

どうやら、もうぐっすり眠ってしまったみたいです。
まだ明かりを消してからそれほど経っていないのに、よっぽど疲れていたみたい。

わたしは心の平常を保ちながら、ゆっくりとベッドから降りました。

「ねえお兄ちゃん、起きてるなら、起きてるって言って。」

「じゃないと、わたし・・・。」


 ・・・ダメだよ。

 そんなことしたら、ますますお兄ちゃんを好きになっちゃう・・・。

 ホントはダメなのに・・・。

「ちょっとくらい、いいよね・・・?」

我慢が効かなくなったわたしは、ついにお兄ちゃんの布団に入ってしまいました。
わたしはゆっくりと、両手でお兄ちゃんの温かい背中に触れました。
そしてわたしは、お兄ちゃんが寝ているのをいいことに、こんなことを言ってしまうのです。

「わたしね、もしかしたらお兄ちゃんのことが好き、かも。」

「・・・なんちゃって。」

「・・・起きてないよね?」

「・・・。」

「・・・ううん、さっきのは嘘。わたし、本当はお兄ちゃんのことが大好きみたい。」

「いつからだったのかな。自分でもよく分からない。」

「でも、お兄ちゃんのことが好きなんだって気づいたのは、結構最近かな。」


「・・・。お兄ちゃんは、わたしのコトどう思ってるのかな?」

「お兄ちゃんも、わたしのこと好きだったらいいな。」

「あ、好きって兄妹として好きって意味じゃないよ?もちろん恋人さんにしたいっていう意味。」

「・・・お兄ちゃん、六花さんとはなんでもないって言ってたよね。」

「でもね、わたしにはそう見えない。」

「六花さんと一緒にいる時のお兄ちゃん、すごく楽しそうで、活き活きしてるから。」

「わたしじゃ、六花さんには勝てないよね・・・。」

「・・・それ以前に、お兄ちゃんを好きになっちゃうこと自体変なわけだけど。」

「・・・。」

「・・・このまま我慢し続けるのは、辛いよ。」

「でもね、この気持ちをお兄ちゃんに伝えるのは、やっぱり怖いな。」

「だって、お兄ちゃんに嫌われたら嫌だもん。」

「ねえ、どうすればいいかな・・・?」

「うぅ・・・ぐすっ・・・。」

眠っているお兄ちゃんに一人語り掛けるわたし。そんなことをしていると、つい涙が溢れてしまいました。
そのうち、わたしの意識はだんだんと薄れ、涙が乾くころには完全に意識を手放していました。

切りも良いので今日は終わるよ
明日こそパンツ脱ぎたい

今から書き溜め投下します。
気づいたら樟葉が発情期のメスになってました。すいません。

++++++++++++++++++++++++++++++++

「んちゅ・・・んっ・・・。」

「んはっ・・・、はぁ、はあっ・・・。」

「・・・もう、気が済んだ?」

「え・・・?お、お兄ちゃん!?」

トサッ・・・

「だ、ダメだよお兄ちゃん!わたしたち、まだっ・・・。」

「んっ、ダメ、だめだってば・・・。」

「いやっ、そんなとこ、んっ、舐めちゃ・・・。」

「んっ、あっ、はあっ・・・。」

「っ!?」

「そんな、強くっ・・・。」

「だ、め・・・、もう、限界っ、ん、くっ・・・。」

「っ~~~~!」

「はあっ、はあっ、・・・。」

「・・・!?」

「う、嘘だよね、お兄ちゃん・・・。」

「そ、そんな大きいの、入らな・・・いっ・・・。」

「んっ・・・い、つぅ・・・。」

「・・・もうっ、奥にっ・・・これ以上は・・・。」

「・・・あはは・・・。これで、もう戻れなくなっちゃった・・・。」

「・・・いいよ、お兄ちゃん。」

「わたしも、もっと気持ちよくなりたい、から。」

・・・・・・。


++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

「・・・・!?」

「・・・はあっ、はぁ、はあっ・・・。」

 今のは、夢・・・?

 ・・・良かった、夢だったみたい。

 いやいや、全然よくないよ・・・。

飛び起きたわたしは、しばらく自分の胸に手を当てて気分を落ち着かせようとしました。
それでも、心臓はいよいよ破裂せんばかりに鼓動を早めていきます。
全身が、風邪を引いたときよりも熱くなっているような気さえしました。

いつもはキスだけの夢のはずなのに、今回はついにあんなことまでしていたのです。
いえ、いつもキスされている夢を見ているわけではありませんよ?たまに、ほんの極偶にです。
・・・このタイミングでこんな夢を見るなんて、最悪でした。

「・・・お兄ちゃんの布団に潜ったまま寝ちゃったみたい。」

 お兄ちゃん、まだ寝てるよね。

 ・・・っ!?

 ダメダメダメ・・・。今お兄ちゃんを見たら絶対ダメ。

理性を失ってしまう前に、この場から離れた方がよさそうでした。
時刻は午前5時40分。好都合です。
この時間ならみんなまだ眠っているはず。

「早く、今のうちに・・・。」

わたしはよろよろと立ち上がって、ふらふらと部屋を出ました。
少し残る眠気と興奮と、立眩みのせいで、何度か転んでしまいそうになりました。


そんなわたしが一番に向かったのは脱衣所だったのです。
トイレに籠ってすぐ、わたしはスボンを脱いで自分の穿いているパンツに手をかけました。

「・・・やっぱり、パンツ濡れてる・・・。」

実際は、濡れているなんてレベルではありませんでした。大洪水です。
キスされる夢を見た後ですらパンツはぐっしょりだったのですから、無理もありません。

「まだ、時間あるよね。」

まだ6時前ですから、みんなが起きてくるまでには時間の余裕があります。

わたしはとりあえずパンツを洗濯籠に放り込んで、トイレに籠りました。
こんな状態のわたしが、トイレに籠ってすることといえば、一つしかありません。
この衝動をどうにかしなければ、今日一日の生活に響いてきそうだと感じたのです。
トイレに籠ったわたしは便座に座って、はしたなくお股弄りを始めました。

「・・・はぁ、ん・・・。」

「・・・ここ、すごく敏感になってる・・・。」

久しぶりに味わう刺激です。数か月前にした時よりも、さらに敏感になっていました。
少し触るだけで、電気が走ったように全身が跳ねてしまいます。

「・・・んっ、はぁ、かなり、気持ち、いいかも・・。」

最初は撫でるように。そして段々と指を中に入れていきます。

「・・・んぅっ、くっ、ひ、ぁ・・・。」

「・・・くぅぅ・・・はい、らっ・・・ない・・。」

相変わらず、わたしのあそこは指一本分を受け入れるので精いっぱいだったようです。
そして最終的には指一本を出し入れする動作に落ち着きました。


「・・・はあ、おにい、ちゃん・・・。」

何も考えずにいじるだけに飽きてきたわたしは、ついに頭をお花畑モードに切り替えました。
もう躊躇いはありません。わたしはお兄ちゃんを妄想して一人えっちする変態でした。

「・・・きもちっ、いいよ、・・・お兄ちゃん、んっ・・・。」

「・・・ぁ、ん・・・。」

ぽけーっとした頭で、先ほど見た夢を回想しました。
そうすると、下腹部がきゅっとなって中に入れた指が締め付けられるのです。
そうして今までの快感が何十倍にも感じられます。

「っ!?・・・」

「ふ、ぁ・・・だめ・・・んっ、どうにか、なっちゃぅ・・・。」

もう頭の中はお兄ちゃんのことでいっぱいでした。
お兄ちゃんのことしか考えられなくなって、なんだか自分がどんどんおバカになっていく気分です。

「お兄ちゃんっ、お兄ちゃん・・・おにっ、い、・・・んっ、ふぁ、ぁ・・・。」

「んっ・・・なにかっ、くる・・・。」

この感覚は前にやったえっちなゲーム曰く、イく、という現象の前触れです。
イくという現象、恐らく男性で言う射精と同じような物なのでしょうが、どういった意味があるかはよく分かりません。
いえ、そんなことは最早どうでもいいですよね。気持ち良ければ。

「んっ、い、く・・・イくっ・・・お兄ちゃん、イっちゃう・・・ん、はっ・・・。」

「~~~~~~っ!!!」

声にならない悲鳴を上げたわたしは、雷に打たれたように一瞬全身を痙攣させて、しばらく動かなくなりました。
脱力したわたしは、両手をだらしなく垂らして、呼吸を整えながら余韻に浸りました。


「・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・。」

「・・・。」

わたしは何気なく、右手を顔の前に持ってきて、それをしばらく眺めました。
お股はもちろん、それを弄っていた右手はわたしの体液でべとべとです。
そして、わたしは自嘲気味に笑うのです。

「・・・あはは・・・。」

イったはずなのに、動機と熱は治まる気配を見せず、頭からお兄ちゃんのことが離れませんでした。

「・・・お兄ちゃん・・・。」

「・・・どうしちゃったのかな、わたし。」

考えることはお兄ちゃんのことばかり。頭が少しばかり冷静になってもそれは変わりませんでした。
そうしてちょっとした自己嫌悪に陥りながらも、わたしは再び一人えっちを始めてしまうのでした。

・・・。


「・・・はぁ・・・。」

(なんかとんでもない夢を見てしまった気がする・・・)

(具体的には、その、樟葉が俺に告白してくる夢)

(おかげで朝からちんこが元気びんびんだぜ)ギンギン

(幸い、樟葉は先に起きて出ていったようだが)

(治まるまで部屋から出られないな・・・)

「っていうか、まだ6時過ぎなんだよな」

「冬休みなんだから、朝早起きする必要もないんだけどなぁ」

「まあ、あんな夢を見た後じゃとても寝る気になんて・・・」

「・・・樟葉が、俺に・・・」

『わたし、本当はお兄ちゃんのことが、大好きみたい』ニコッ

「・・・ぐへへ」ニヤニヤ

「・・・」

「うわあああああああ!」

「意識するな意識するな意識するな!!!」ゴロゴロ

「忘れろ忘れろ忘れろ忘れろォ!!!」グルグル

「・・・」


「・・・顔洗いに行くか」ガチャ

「おっと、そういや七宮と六花泊めてたんだっけ」チラッ

「まあ、昨日は遅かったしもうちょっと寝かせてた方がいいよな」

「・・・」

樟葉「・・・」ガチャ

勇太「あ、お、おはよう樟葉!」

樟葉「・・・」ポケー

勇太(・・・?なんか様子が変だぞ?)

勇太(フラフラしてるし、なんか顔が赤いような・・・?)

樟葉「・・・」ボー

勇太「おい、樟葉、大丈夫か?」トン

樟葉「!?」サッ

勇太「・・・え?」

樟葉「お、お兄ちゃん!?」

勇太「お、おはよう樟葉」

樟葉「!?・・・。おはよ~!今日も朝からいい天気だねぇ!」ヒキツリ

勇太「あの、

樟葉「そ、それじゃまた後でね、お兄ちゃんっ」ダッ

勇太「え・・・、おい・・・」

勇太「・・・」

勇太「・・・どうしたんだ、あいつ?」


樟葉(ど、どうしよう・・・)フラフラ

樟葉(やっぱりお兄ちゃんと目が合せられない・・・)

樟葉(ううっ、さっき三回もしたのに、たまお股が・・・)ジワァ

樟葉「はあ・・・」ペタリ

樟葉(お兄ちゃんを見ると、どうしてもさっきの夢を思い出しちゃう・・・)

樟葉(まるで病気みたい・・・)

樟葉(でも、恋の病といえば恋の病なのかも・・・?)

樟葉(・・・でもこれってもう恋の病とかそんなレベルじゃない気がする)

樟葉「とりあえず、朝ごはんの支度しないと・・・」ヨロヨロ


七宮「いやー、ごめんね。泊めてもらった上に朝ごはんまでごちそうになって」

樟葉「いえいえ。また気が向いたら、ご飯食べに来てくださいね」

六花「・・・樟葉はとってもいい子」

樟葉「いえ、そんな・・・」テレテレ

七宮「樟葉はかわいいなぁ!~」グリグリ

樟葉「く、苦しいですよ・・・」フニフニ

勇太「あれ、お前らもう帰るの?」

七宮「あ、勇者もありがとうね!」

勇太「まだ早いし、もうちょっとゆっくりしていけばいいのに」

七宮「いやだって、これ以上勇者と樟葉の邪魔しちゃ悪いしね?」

六花「・・・」コクコク

樟葉「!?」ピクッ

勇太「はぁ?なんだそりゃ」

七宮「こんな可愛いカノジョを泣かせちゃダメだぞ♪」ミミウチ

勇太「は、はぁ!?な、何言って・・・」

樟葉「・・・」プルプル


七宮「じゃあね勇者に樟葉!時空を超えた先で、また会おう!」

六花「いつか、不可視世界線の遥か彼方で、待ってる」

六花「・・・樟葉、がんばって」

樟葉「~~~!?」

七宮&六花「さらば!」ドロンッ

勇太「・・・なんだったんだ、あいつら」

樟葉「・・・」ポケー

勇太「ん?どうかしたのか、樟葉?」

樟葉「あ、いやっ!なんでもないよ!」アワアワ

勇太「そうか?朝から様子が変だけど・・・」

樟葉「せ、洗濯物取り込んでくるねっ!」ダッ

勇太「・・・?」


「・・・はぁ・・・。」

洗濯物を取り込みながら、わたしは深いため息をついていました。

「お兄ちゃんと二人きりなんて、身体がもたないよ・・・。」

智音さんと六花さんが帰った直後から、わたしは再び朝と同じような心身の異変に襲われました。
そんな状態で、変にお兄ちゃんを意識すると、その異変はどんどん強くなってしまいます。
さらに下手をしてあの夢を思い出した日には、再びパンツを替えるハメになるのです。

大丈夫。今までも二人きりで生活してきたのですから、何をいまさら意識する必要があるのでしょうか。
・・・。
自分に言い聞かせても、無理なものは無理でした。

「・・・。」

いろいろな考えが過って、家事に全く集中できません。
一番気になったのは、帰り際に智音さんと六花さんが言ったあのセリフです。

「・・・もしかして、わたしがお兄ちゃんに恋してるのバレてる?」

もしかしなくても、きっとバレています。
まあ、お兄ちゃんの前であんなに挙動不審になっていれば普通は気づくのかもしれません。
あの二人のセリフを思い出すと、もしかしてわたしにもワンチャン有り?、だなんて調子に乗ってしまいます。


もうこの時点で、わたしがお兄ちゃんに恋をしているのは確定の事実でした。
あとはわたしがこの想いを伝えたいか。お兄ちゃんの恋人になりたいのか。それだけでした。
つまり、『想いを伝えて恋人になりたい!』という気持ちと、『兄妹だからそんなのダメ!』という気持ちが無意識下で鬩ぎ合っていました。
そんな二つの気持ちの狭間で、わたしは今悩みに悩んでいるのです。

 もういっそのこと、お兄ちゃんに告白してさっさとフラれちゃえばいいのでは?

そうすれば、簡単に自分の気持ちに決着をつけることができます。
しかし、お兄ちゃんに告白することで、今後わたしたちの関係を悪化させるのではないかという恐怖もありました。
具体的に言うと、お兄ちゃんに嫌われるのではないかという恐怖です。
普通に考えれば、兄妹に恋するなんて、ぶっちゃけありえないのです。倫理に悖る、インモラルだ、などと言った感じです。
まあ、嫌われるまで行かなくとも、確実に気まずくなるのは明白でした。

しかし、よく思い出せばお兄ちゃんも妹物のえっちなゲームを持っていたわけですし。
気持ち悪さで言えばお兄ちゃんも同じような物ではないでしょうか。
・・・違いますよね。

「・・・はあ。」

また一つ、ため息が出ました。


そうしていろんなことを悩み悔やんでいるうちに、お昼がやってきました。

今日のお昼はパスタ。失敗して作り直したのはここだけの話です。
食事の間の、気まずい雰囲気の耐え難さといったら。
いえ、気まずいとか以前に、目の前にお兄ちゃんがいると思うと頭の中は真っ白になってしまうのです。
緊張のせいか、パスタに味を感じなかったのはよく覚えています。

「・・・やっぱり、樟葉の料理はうまいな。」

「あ、ありがと・・・。」

20分近くの食事の時間の内、会話といえる会話はたったのこれだけでした。
心なしか、お兄ちゃんの様子も少し変だったように感じます。
わたしに比べれば随分とましですけどね。

早速書き溜めが終わってしまった
今から普通に書いていく


事が起こったのは、お夕飯を食べ終わった7時の頃でした。
様子がおかしなわたしに気を使ってか、『皿洗いは俺がやる』と言い出したお兄ちゃんに甘えて部屋で横になっていた時です。
わたしの様子を不審に思ったお兄ちゃんが、ついに痺れを切らして様子を見に来たのです。

コンコンコン

勇太「樟葉、いるか?」

樟葉「お、お兄ちゃん・・・?」

勇太「その、入っていいか?」

樟葉(ど、どうしよう・・・。こんな状態でお兄ちゃんと部屋で二人きりになんて・・・)

樟葉「・・・え、えと・・・」

勇太「・・・入るぞ」ガチャ

樟葉「・・・え、ちょっ」

勇太「・・・」

樟葉「・・・」

勇太(やっぱり気まずい・・・)

勇太「なあ、その・・・。今日何かあったのか?」

勇太「今日一日様子が変だと思ってたんだよ」

樟葉「・・・べ、別に・・・」

勇太「もしかして、昨日のこと、まだ気にしてるのか?」

樟葉「・・・ううん、そんなことないよ」


勇太「・・・なあ、樟葉」ガシッ

樟葉「え・・・?」ドキッ

勇太「どこか悪いのか?」

樟葉(ち、近いよお兄ちゃん!)ハラハラ

勇太「それとも、俺がなにかお前にしたのか?」キリッ

樟葉「はぅ・・・」ドキン

勇太「目を逸らさないで、ちゃんと答えてくれよ」

樟葉「うぅ・・・」

勇太「お前が何も言わないと、お兄ちゃん分からないから」

樟葉(だめっ・・・。これ以上は・・・)

勇太「お前のためだったら、お兄ちゃんは何でもできるぞ?」

樟葉「・・・。」ウツムキ

勇太「・・・樟葉?」

樟葉「・・・ねえお兄ちゃん。お兄ちゃんって、他に好きな人いなかったよね?」

勇太(?)

勇太「・・・いないよ」

樟葉「・・・そっか。良かった」

勇太「えっ?」ドキッ


樟葉「じゃあさ、今ここで、わたしがお兄ちゃんに告白しても、いいよね?」スッ

勇太「え、おま、ええっ!?」

樟葉「・・・」ジリジリ

勇太「ちょ、近いって・・・うわっ!?」スルン

勇太(しまった、足元を取られて転んじまった!)

樟葉「・・・ねえ、お兄ちゃん」スッ

勇太(樟葉が馬乗りに!?くそ、逃げられない!)

勇太「おい、樟葉、お前ちょっとおかしいぞ!」

樟葉「・・・そうだよね。お兄ちゃんに今から告白するだなんて、可笑しいよね」ウフフ

樟葉「・・・聞いて、お兄ちゃん」

勇太(お、おい・・・まずいぞ、これ)

樟葉「わたしね、お兄ちゃんのことが、大好きみたい」

勇太「!!!」ドキッ

樟葉「お兄ちゃんは、どうなの?わたしのこと、好き?」

樟葉「それとも、嫌い?」

勇太「そ、それは・・・」

樟葉「目を逸らさないで」グイッ

勇太「いいいっ!?」


樟葉「嫌なら、嫌って言うか、このままわたしを跳ね除けてもいいんだよ?」

勇太(マズイマズイマズイマズイ!)

樟葉「むっ。女の子が勇気出して告白してるのに、黙りこくるなんて酷くない?」ムスッ

勇太(ちょっとカワイイけども!)

勇太「えっと・・・」

勇太(ええい、どうとでもなれ!)

勇太「・・・俺も、好きだよ。お前のこと」ボソッ

樟葉「・・・へぇ」ニヤニヤ

勇太「な、なんだよ?」

樟葉「お兄ちゃんって、お兄ちゃんのくせに妹のわたしのことが好きなんだ?」

勇太「お、お前なぁ!」

樟葉「・・・嘘だよ」

勇太「・・・」

樟葉「それってつまり、わたしと恋人同士になりたいってことだよね?」

勇太「・・・」

樟葉「妹は好きだけど、妹だから恋人になるのはダメ?」

勇太「そ、そりゃ・・・そうなんじゃないか?」

樟葉「わたしはなりたい。お兄ちゃんのカノジョさんに」

勇太「・・・!」


樟葉「ねぇ・・・ダメ?」ウルウル

勇太「・・・分かったよ。俺もお前と恋人同士になりたい」

樟葉「・・・良かった」

勇太「え・・・?」

樟葉「お兄ちゃんに、嫌われるかもって、思ったから・・・」

勇太「・・・」

樟葉「・・・あれ、涙が・・・。おかしいな・・・」ポロポロ

勇太「樟葉・・・」

樟葉「えへへ・・・。おかしいよね」グシグシ

勇太「俺がお前を嫌いになるはずないだろ。・・・好きなんだから」

樟葉「・・・!」

樟葉「嬉しい!お兄ちゃん大好き!」グニグニ

勇太「ちょ、お前・・・。はあ・・・」ヤレヤレ

樟葉「お兄ちゃんの匂いがするね」スンスン

勇太「え、なんか臭うの!?」

樟葉「ううん、特に何も」

勇太「なんだそりゃ」

勇太「なあ、そろそろどいて・・・


樟葉「お兄ちゃんってさ。わたしのえっちな姿想像して、えっちなコトしてるんでしょ?」

勇太「ブフォッ!!!」

勇太「ちょ、ええええ!?何で知ってんの!?」

樟葉「だって昨日、聞いてたし」

勇太「聞いてたのかよ!?」

樟葉「・・・変態」ボソッ

勇太「くっ・・・!」

勇太(くそ、樟葉のヤツ調子に乗りやがって!)

勇太「・・・お前だって、朝っぱらからお兄ちゃんお兄ちゃんって言いながらオナニーしてただろ」ボソッ

樟葉「っ・・・!?」カアアア

勇太「・・・しかも、妹物のエロゲーやりながら」ボソッ

樟葉「~~~っ!?」カオマッカ

勇太「・・・直後に下半身丸出しで倒れるし。寝不足で」ボソッ

樟葉「・・・」ウツムキ

勇太「お前の方がよっぽどの、変態じゃない・・・か?」

樟葉「お兄ちゃんの・・・バカ・・・」

勇太「へっ?」

樟葉「お兄ちゃんの、バカー!」ガオー

勇太(樟葉がキレた!?)


勇太「ご、ごめん!」

ちゅ

勇太(え?)

樟葉「んっ・・・」

勇太「んんんんっ!?」ジタバタ

樟葉「ぷはっ・・・」

勇太「えええええ!?」

樟葉「ちょっと、お兄ちゃんうるさい」

勇太「ごめん」

樟葉「・・・もっと、キスしたいな。いいよね?」

勇太「・・・勝手にしろ」

樟葉「もう、素直じゃないんだから」

樟葉「んっ・・・ちゅ・・・」

勇太「む・・・」

勇太(やば、樟葉の唇柔らかすぎ・・・)

樟葉「・・・はあ、なんか変な気分」

勇太(やばい、樟葉がすごく色っぽく見える・・・)ドキドキ


樟葉「・・・んはっ、はあ・・・」

勇太「・・・」ドキドキ

樟葉「お兄ちゃんさ、さっきわたしのこと変態だとか言ってたよね?」

勇太「・・・ああ」

樟葉「確かに、間違ってない」

勇太「え?」

樟葉「知ってる?わたしね、今日5回もお兄ちゃんのこと妄想しながらえっちなコトしてたんだよ・・・?」

勇太「ええええええ!?」

樟葉「お兄ちゃんうるさい」

勇太「・・・」

樟葉「お兄ちゃんが悪いんだよ・・・?部屋でわたしの名前呼びながらあんなことしてたから・・・」

樟葉「おかげで今日一日、ドキドキが止まらなかったんだからね。今日だけで4回もパンツ替えたんだから」

勇太(ちょ、えええええ!?こいつ生粋の変態だー!?」

勇太(っていうか目がヤバいですよ樟葉さん!?)

樟葉「お兄ちゃんの変態がうつったんだよ?責任、取ってよね」

勇太「・・・」


樟葉「・・・何とか言ってよ。わたし今すっごく恥ずかしいんだから・・・」

勇太「・・・いいのか?今なら仲のいい兄妹で済むけど・・・」

樟葉「わたしが告白してお兄ちゃんがOKした時点で既にアウトだと思うけど」

勇太「それもそうだけど・・・」

樟葉「早くOKしないとわたしから襲っちゃうよ?」

勇太(選択肢があるように見えて一択しかないだろそれ!)

勇太「・・・分かったよ。あと、初めてだから期待とかするなよ?」

樟葉「うん♪」

すまん、来客みたいだ
今日はこのまま投下できないかも

エロいシーン書くのって難しいんだな
ちょっと待っててくれ

やっと書き終わったすまん


「・・・う~ん、これホントに入るのか?」

お兄ちゃんに優しく押し倒されたわたしは、身も心も準備完了。
初めてをお兄ちゃんに捧げる覚悟は整っています。
それでも、本番目前にお兄ちゃんは一瞬躊躇いの様子を見せました。

「・・・そんなこと言って、どうせ我慢できないくせに。」

言いつつお兄ちゃんのものを一瞥します。口では躊躇っていても、下半身のほうは素直です。
気のせいか、さっきよりも更に大きくなっている気がします。
・・・確かに、あんな大きなものを受け入れるのはさぞ骨が折れそうです。

「まあ、そうなんだけど。」

「大丈夫、無理だと思ったら無理っていうから。」

「だから、ね?」

「・・・分かった。」

「辛かったらすぐ言えよ?」

「うん。」

意を決した様子のお兄ちゃん。

「それじゃ、行くぞ。」

「・・・。」

ぴとっ、と性器と性器がわずかに触れ合います。
そうしてすぐにお兄ちゃんのものが、わたしのあそこの割れ目を掻き分けて侵入してきます。
痛みはすぐに襲い掛かってきました。

「っ・・・。」

「大丈夫か?」


「・・・ううん、ちょっとびっくりしただけ・・・。」

勿論ウソでした。本来は指が二本入れば痛みを感じてしまうほどの小さな穴です。
お兄ちゃんの太いものであれば尚更、先が入っただけでも痛みに襲われます。
初めては痛いだなんて事はよく言いますが、本当にその通りでした。

「・・・。」

わたしの安否確認をしたお兄ちゃんは、再び挿入を始めました。

 ・・・痛い痛い痛い痛いっ!

苦痛で声が出ないように、必死に口を噤みました。
幸い、お兄ちゃんは自分のものを入れるのに必死で、わたしの苦痛に歪んだ表情を見られる事はありません。

「うわぁ、きっつ・・・。」

さすがの狭さに、お兄ちゃんも若干苦痛交じりの声を出します。

次の瞬間です。わたしは今までよりも一際大きい苦痛の波に襲われました。

「つ、ぅっ!?」

我慢していたわたしの口から、ついに苦痛の悲鳴が漏れました。

「お、おい大丈夫か?」

「って、よく見ると血が出てるぞこれっ!」

血が出た、と聞いてわたしも一瞬驚きました。
ですが、すぐにそれが破瓜によるものだと理解しました。
言うまでもなく、えっちなゲームの知識です。

「・・・だ、大丈夫・・・。初めてする時にはよくある事らしいから・・・。」

「・・・死んだりはしないから、続けて・・・。」


「って、お前思いっきり泣いてるじゃん。今すぐ抜くから、ちょっと待って・・・。」

「ダメっ!抜かないで!」

「!?」

「今抜いたら、きっともう怖くて出来なくなっちゃうからっ・・・。」

「・・・樟葉・・・。」

「・・・大丈夫、さっきよりは痛くなくなってるから。」

「・・・分かった。」

わたしの必至の言葉を受け取ったお兄ちゃんは、挿入を再開しました。
破瓜の瞬間の痛みに比べれば、後の痛みなどは苦痛に値しませんでした。
そして数秒後、わたしの下腹部の奥を何かが触れたような感覚がしました。

「よし、多分奥まで入ったぞ。」

「・・・そう、みたいだね。」

「平気か?」

「・・・うん、今は大分楽になったかも。お兄ちゃんも、もう動いていいよ?」

「わたしの体、お兄ちゃんの好きに使ってほしい。」

「!」

躊躇い気味だったお兄ちゃんも、わたしの言葉で火が付き始めたのか、徐々に動き始めました。
痛みは大分残っていますが、お兄ちゃんと繋がれた喜びに比べれば気にならないものです。
それでも、心配性なお兄ちゃんは時々わたしに声をかけてくれるのです。

「大丈夫か?」


「はあっ、大丈夫・・・。ちょっと、んっ、気も良くなってきたところ、かな。」

今度はウソではありません。だんだんと痛みは薄れ、代わりに快感のほうが強くなってきていました。
苦痛の吐息が、艶っぽい吐息に変わっていきまsu。

「くっ・・・。」

「・・・んっ、はあっ、ひっ・・・ぁ・・・。」

お兄ちゃんも慣れてきたのか、動きがどんどん早くなっています。
お兄ちゃんがわたしの奥を突くたびに、体が少し浮き上がるような感覚になりました。

「っ・・・、ねえ、おにいちゃん、ぁ・・・キス、して・・・。」

「っ・・・分かった。」

「ん・・・。」

「んむっ、んっ・・・ちゅ、れろっ・・・。」

互いの舌が触れ合う、官能的なキスです。
下半身のほうの刺激も相極まって、だんだんと明瞭な思考は失われていきます。
そして次の瞬間、わたしの頭の中は完全に真っ白になったのです。

「んんっ!?」


お兄ちゃんが、突然右手でわたしの胸を触り始めたのです。
もう、気持ちいいのか気持ち良くないのかすら分からなくなってきました。

「んっ、ぷはっ、ぁ、むねは、ひゃぁっ!?・・・だ、めっ・・・。」

完全にスイッチがONになってしまったお兄ちゃん。半分獣のようでした。

「くっ・・・、そろそろイきそうだ・・・。」

「・・・ぁっ、わ、わた、しもっ・・・んあっ、んっ・・・。」

「・・いいよ、このまま・・・・んっ、中に・・・。」

自我が遠くなる中で、わたしはとんでもないことを言ってしまいました。
お兄ちゃんもそのつもりでした。

「んっ、んん、ぁ・・・っ、~~~っ!!!」

「くぅ・・・出るっ・・・!」

「はあっ、はあっ・・・。」

・・・・・。

勇太「やってしまった・・・。勢いに任せて樟葉の中に・・・。」

樟葉「あはは、大丈夫だよお兄ちゃん。今日はたぶん大丈夫な日だから」

勇太(これからはちゃんとゴム着けてしよう・・・)

樟葉「・・・それに、わたしはお兄ちゃんとの赤ちゃんだったら全然おっけーだよ?」

勇太「・・・樟葉・・・!」

・・・・。


樟葉「ねえお兄ちゃん、そういえば明後日はクリスマスだよね」

勇太「ん・・・ああ、そういえばそうだっけか」

勇太(どうせまた一人で過ごすことになるんだろうなぁ)

樟葉「どうせまた一人で過ごすのかなーとか考えてるんでしょ?」

勇太「!?」

樟葉「あれ、違うの?違うんだ・・・」

勇太(樟葉さん目が笑ってない!)

勇太「ああいや、違う違う!多分一人」

樟葉「あはは、冗談だよ冗談」

樟葉「大丈夫だよお兄ちゃん。今年はわたしがいるから」

勇太「・・・え?」

樟葉「・・・だから、その、クリスマスをお兄ちゃんと過ごしたいってこと」テレテレ

勇太「・・・!」パア

勇太「うおおおお!樟葉ー、大好きだぞー!!」

樟葉「もう、お兄ちゃんったら大袈裟なんだから」

勇太「樟葉、好きだ」

樟葉「・・・うん」テレテレ

・・・・。


わたしの名前は富樫樟葉。今は14歳で中学二年生です。
趣味は・・・料理、ぐらいかな。確かに、思春期の女の子にしては無趣味かもしれません。
あ、でも少し前に買ってもらったパソコンでネットサーフィンもよくしています。
・・・普通の女の子の趣味じゃありませんよね。
そんな訳で、わたしは毎日をぽけーっと静かに過ごしていました。

ところで、そんなわたしにも、最近ようやく彼氏ができました。
名前は富樫勇太。わたしの彼氏さんであり、何を隠そうわたしのお兄ちゃんでもあるのです。
両親と妹は今ジャカルタに住んでいて、今はお兄ちゃんとドキドキの二人暮らしをしています。
ちょっぴり変人さんで、ちょっぴり抜けているけど、それでも優しい。
そんなお兄ちゃんは、わたしの一番の自慢なのです。

今にして思えば、事の馴れ初めはあのえっちなゲームからだったのです。
あれをお兄ちゃんの部屋で拾わなければ、自分の本当の気持ちに気づくことも、それをお兄ちゃんに伝えることもありませんでした。
だから、ちょっとだけあのゲームには感謝しているのです。ゲームの内容は決して褒められるものではありませんけどね。

そんなわけで、わたしはお兄ちゃんと幸せの毎日を送っています。
そしてこれからもそうなるのです。願わくは、このまま、ずっと。

だからね、お兄ちゃん。きっとわたしを幸せにしてね?
わたしも、お兄ちゃんを幸せにして見せるから。

大好きだよ、お兄ちゃん。

おわり

お疲れだぜ。パンツは脱げたか?

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom