淫魔「セクハラで訴えるぞキサマぁ!!」(19)

男「で…でも……君、淫魔だよね?」

淫魔「そうだ」ジトー…

男「生きるのに必要な生命力を吸い取る為にわざわざ僕の夢の中に現れたんだろ?」

淫魔「あぁ、そうだ」フンッ…

男「じゃ…じゃあさっそくお願いします…」ヌギ…ワクワク…

淫魔「何をしている?…さっさとその粗末なモノをしまえ!」キッ…

男(そ…粗末……)ガーン…

淫魔「はぁ…さてはキサマ、何か勘違いしているようだな…」ヤレヤレ…

淫魔「我々が人間から吸生するには額に手をかざして少し念じれば事足りる」

男「そ、そうなんだ…じゃあ何でわざわざそんな露出度がハンパないキワドイ格好してるんだ?」

淫魔「暑がりだからだ」

男「…は?」

淫魔「私がと言うより私達淫魔という種族は人間よりも新陳代謝が遥かに優れているからな」

男「そうなのか…」

淫魔「まぁな…それより生命力を少し頂いていくぞ」スッ…ギュウゥン…

男「え?…あ……」フラッ…ドサ…

淫魔「フンッ…味はまぁまぁだな…」ペロ…

男(体の…力が抜けて…)

淫魔「目が覚めれば倦怠感は残るかもしれんが命に別状はない…安心しろ」

男(…眠い……)

淫魔「…もう聞こえていないか…」

男「…」zzz

淫魔「さて…行くか…」スタスタ…

―――
――


翌日 朝…

二年三組教室…

友「よう、男!…ってなんか調子悪そうだな」

男「ん…調子は悪くないけど…眠い…」

幼馴染み「大丈夫?目の下にクマ出来てるよ…寝不足?」

男「いや…昨日は良く寝たはずなんけどなぁ…」

…ガラッ…

担任「おはよーみんな!ホームルーム始めるよ~…ほらほら席に着いて~」

友「…っと、もうそんな時間か…」

幼「あんまり無理しちゃダメだよ」

男「あぁ…」ふぁ~…

…キリーツ…
…レイ!…
…チャクセ-キ…

担任「じゃあ出欠取るよ~」

…………………。


担任「…はい、今日も欠席は無しね」

担任「じゃあ授業始めるわよ」

―――
――


同日 朝…

二年三組教室?…

男「…」

男「…あれ?」ハッ!

……シーン……

男(…誰も…いない!?…みんないきなり消えた!?」

男(どうなってんだ?…ここ…間違いなく教室だよな?…)キョロキョロ…

???「誰だ?勝手に人の夢の中に入って来るヤツは…」

男「え?」クルリ…

男「…!…君は…昨日の…!」

淫魔「ん?…あぁ…キサマか…また会ったな…」ふぁ~…ノビー…

男「君がいるってことは、俺また寝ちゃったのか?」

淫魔「いや、さっき言ったろ?ここは私の夢の中だ…」クシクシ…

男「君の?…じゃあ今、君はこの教室の中にいるのか?」

淫魔「…!…どうして…そう思ったんだ?」

男「どうしてって…昨日君が夢の中に現れた時、風景が俺の部屋だったから…かな?」

淫魔「……」

男「昨日の俺はいつものごとく自分のベッドで寝てたんだ…」

淫魔「……」スッ…

男「だからここが君の夢の中だとしたら今教室で寝てるんじゃないかと思って…」

…シーン…

男「…って…あれ?…いない?」

―――
――


―――
――


二年三組教室…

担任「…ですからここはyに3を代入して…」

男「…あ!」ハッ!

担任「…ど、どうしたの男君…?」ビクッ…

男「あ…いえ…なんでもないです…」

担任「そう…?だったらいいけど授業中にいきなり大きな声出さないでね」

男「すんません…」

友「おいおい…寝惚けてんじゃねーぞ~」ニヤニヤ…

…アハハハハ…
…ワイワイ…ガヤガヤ…

担任「ほらほら!みんなも授業中は静かにね!…次の問題は…」

男(さっきのは何だったんだ…?)スッ…

男(ノートは途切れることなく黒板の内容をちゃんと書き写してるから居眠りしてたってワケじゃないとは思うけど…)ウーン…

???「ふぁ~…」ムクッ…ノビー…

???「……」

男「……」キョロキョロ…

担任「…はい、この問題の解答分かる人いる?」

…ハイ!…ハイッ!…

担任「いっぱい手が挙がってるなぁ~…それじゃ~今目が合ったから友くん!」ズビッ!

友「よしきたっ!x=2、y=5です」

担任「正解!」

…ワイワイ…ガヤガヤ…

男「…」カキカキ…

???(…気付かれてないみたいね)ジー…

担任「じゃあ次の問題は誰に答えてもらおっかなぁ…今日27日だから…出席番号27番の人っ!」ズビッ!

???「…!…あ、はい…x=3です」

担任「うん!良くできました!」

???(……)

昼休み…

二年三組教室…

友「なぁ男…学食行こうぜ!」ニッ…

男「おう…」スッ…

…ガラッ…スタスタスタ…

女「幼ちゃ~ん一緒に食べよ~!」

幼「うん!」

女「じゃあ机くっつけるよ~…女友も早く早く~!」ガコン!

女友「あんた食べる時だけは元気ね…」ヤレヤレ…

女「だってそれだけが取り柄だもん」

女友「認めやがった…」

幼「あはは…」

委員長「私も一緒に食べても構わないかしら」

女「委員長ちゃんが教室で昼ごはん食べるなんて珍しいね~!いいよいいよ!早くおいでよ~」

委員長「ありがとう…」スタスタ…

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