カンタム「なんだって!?マーザム母さんが!?」 (14)

カンタム「なんだって!?マーザム母さんが!?」

カイザム「あぁ、昨夜白塔病院で動力源の完全な沈黙が確認されたらしい。
今日中に解体工場に移送後、弔うことになるだろう。」

カンタム「そんな、一昨日の夜、親戚一同集まってみんなでオイルを呑んだばっかりだったのに」

カイザム「これは仕方ないことだよ。」

カンタム「兄さん!」

カイザム(母さんは父さんと同じだった・・・それだけなんだ)

カンタム「やっぱり、大統領に忠誠を誓うしか・・・」

カイザム「カンタム・・・おまえ・・・やっと・・」

カンタム「大統領に疑問を抱いていたマーザム母さんは、病院に行ってもまともに取り扱ってくれなかった。。
僕が生まれる前に亡くなられたトーザム父さんも同じ・・・」

カイザム「大統領への忠誠さえ誓えば、部品を交換すればずっと生きられるのに・・・だ」

カンタム「僕だって死にたくはない、大統領への忠誠を誓う」

カイザム「よく言った!それでこそわが弟だ。君も含めた6人衆で!」

カンタム「いや、婚約者のシーラも・・・」

カイザム「ふっふっふ、そうだな・・・」

・・・・

ヒソヒソ

・・・・

???「あぁ、カンタムもやっととりこめたよ」

???「やっとか・・・まぁ、大統領の邪魔ものが消えたことであの力が手に入るなら・・・」

???「もっともだ。大統領に忠誠を誓わないなんてどうかしてる。たとえ機械親(キカイシン)といってもだ。」

???「まぁ、あの父母はいつまでたっても、大統領を倒せば・・・としか言わなかったから、仕方なかった。
我々が直接手を下すしかなかったな。」

???「オイルに砂糖を混ぜるとはね。」

???「動きが鈍くなったところで、病院へ。医者はわしらの手のモノ・・・」


カンタム「!?」
(そうだったのか・・・父さんと母さんは・・・こうしちゃいられない!)

・・・・


・・・・

シーラ「え?本当?それにそんなこと、正気?!」

カンタム「あぁ、僕は本気だ・・・」

シーラ「だったら、私も!」

カンタム「いや、僕の大事な人を・・・君を巻き込むのは僕が嫌なんだ!」

シーラ「・・・」

カンタム「君は生き延びるんだ!僕は・・・」

シーラ「生き残って!ちゃんと帰ってくるのよ!」

カンタム「・・・」

大統領「ふっふっふ・・・こんな暗い場所でお出迎えというのは失礼かもしれないが。
歓迎するぞカンタム!我らが秘密結社ミッドナイトへようこそ!」

カンタム「・・・」

大統領「どうした?そなたの一言が聞きたいものだ!ハイホーの一言をな!」

カチャ

大統領「どういうことかな?カンタム」

カンタム「あなたの存在のせいだ・・・父と母が亡くなったのはな」

カイザム「何を言うんだ!カンタム」

カンタム「悪いなカイザム兄さん。父さんと母さんのことは聞いたよ・・・僕は君たちの言うことがもう信じられないんだ。
僕は大統領を倒し、この間違った世界を治す!カンタムパーーンチ」

スカッ

カンタム「馬鹿な!カンタムパンチが効かない!」

大統領「クックック。私の体は実態を持たない。貴様にはこの私を倒すことはできない!」

カンタム「く・・・そんな馬鹿な・・・」

大統領「貴様のような反逆者を仲間に入れるわけには行かない。そうだな・・地球へ送ってやる」

カンタム「これは次元の穴・・・う・・・うわああああああああああああ」

地球

カンタム「う・・・ここは・・・たしか地球・・・と言っていたな・・・」

カンタム「なんとか、動けるな・・・なんとか私を調整する施設を用意しなければ・・・」

カンタム「技術はともかく材料だ・・・ん?あれは・・・あれだけの鋼鉄の塊を山のように・・・
あれは・・・この星の住人かな?あの体では・・・あの煙はあの体にはとても危険な成分じゃないか・・・
この星の住民はまさか自分たちの住む環境を自ら・・・」

カンタム「ん?・・あ・・・あれは・・・なんてきれいな建物なんだ。自然と調和した風景。それにこの美しい海と緑」

カンタム「そうかこの星の住民は、たくさんいるんだ。僕たちみたいに少数じゃなくて。いろんな価値観を持った小さな人間たちが
さまざまな価値観を持って共存して生きているんだな。こんな星があったなんて。」

1ヶ月後

ジョン「どうなってるんだ。この世界は・・・いきなり巨大ロボットが現れるなんて。」

母親「そうねぇ、でも、あの緑のロボットがやってきて倒してくれるんでしょ?」

ジョン「もう2度もね。」

母親「早く仕度しなさい。」

ジョン「はーい」


ジョン「はぁ。一体何者なんだろう次々と現れるあのロボットたち、それにあの緑のロボット・・・・
はっ!?うわあああああああああああ」

ズシーン

ジョン「これは・・・緑のやつじゃない。逃げなきゃ・・・」

ズシーン

ジョン「緑のロボット!」

カンタム「大変だ、地球の住人の子供が巻き込まれているなんとかしないと・・・頭の上なら安全だろう」

ジョン「あ・・・頭の上に・・・」

ゴオオオズシーーーン

ジョン「うわああああああ。」

ジョン「大変だ、あいつビームかなにかを打とうとしてる!上へ飛ぶんだ!」

ヴィーン

ジョン「いまだ!」

ゴオオオオオオオオズシーーーーーン

ジョン「やった!」

ジョン「よかった・・・今回も倒せた。緑のこのロボットは味方なんだな。
あれ?ここに名前が刻まれてる。カンタム・・・・。」

キラーン

ジョン「なんだ?これは・・・KRって書かれたバッチだ・・・。う・・うわぁ!?びっくりした・・・
文字が浮かび上がってきたぞ」

チキュウノショウネンヨ。キミノチカラガヒツヨウダ。
マタアノヨウナロボットガアラワレタラコノバッチヲツカイワタシヲヨンデクレ

ジョン「そ・・・そんな・・・まさか」

1ヶ月後
https://www.youtube.com/watch?v=mvT5LXlM5Io

カンタム「君とはいろいろと話さなければいけないな。」

ジョン「うん・・・」

カンタム「私は、別の次元からやってきたロボット。襲ってくる敵の正体は秘密結社ミッドナイトだ。」

ジョン「ミッドナイト?」

カンタム「あぁ、奴らの目的はまだはっきりとしていない。だが私が住んでいた世界はやつらの実効支配下にある。」

ジョン「そんな、やつらのせいで・・・」

カンタム「ジョン君、これはとても危険な戦いであり、僕自身の問題でもある。
それをみこしたうえで、君は僕と戦ってくれるのかい?」

ジョン「もちろんさ。地球は僕たち人間が守らなくちゃいけない星なんだ。
是非協力させてよ!」

カンタム「ジョン君・・・ありがとう。じゃぁ、君をシークレットベースに招待しよう・・・」

1ヶ月後
prrrrrrrrr
ジョン「はい!カンタムロボ・シークレットベース。え?・・・はい
はい・・・はい・・・。そんなことならお安いご用です。はい。では来週の日曜に。」

https://www.youtube.com/watch?v=jWStE8h6zyc

ジョン「とりあえず、機体が冷却するまでに聞いておきたいことがあるんだ。」

カンタム「なんだい?ジョン君」

ジョン「さっきの敵、君のお兄さんって言ってた。」

カンタム「あぁ、これは先に言っておくべきだったね。僕は秘密結社ミッドナイトの一員でもある。
反逆者だけどね。」

ジョン「な・・なんだって!?どういうことなの?奴らの・・・仲間?君が・・・?」

カンタム「混乱しているようだね。後日詳しいことは話そう。」

ジョンの家
ジョン「カンタムは・・・何者なんだ・・・」

またまた1ヶ月後
カンタム「ふぅ、これで累計15機目だ。敵とはいえ、破壊の恐怖を与えながら倒していくのは
機械の僕でもつらいな」

ジョン「機械でもやっぱりそういう気持ちになるんだね。」

カンタム「機械の僕らが感傷に浸るのはおかしいかな?」

ジョン「そんなことは・・・」

ビービービー

カンタム「また巨大ロボットか?」

ジョン「早く行こう。」

カンタム・ジョン「カンタム、Go」


レイザック「なんと汚い星よ・・・。カンタムの奴め反逆の罪でこんなところに飛ばされるとはな。」

カンタム・ジョン「カンタムロボ参上!!」

レイザック「来たかカンタムよ!」

カンタム「レ…レイザック師匠!」

ジョン「師匠?」

カンタム「僕が成人したとき、僕の面倒を一生懸命みてくれた先生だよ。
僕たちロボットは、誕生して15年たつまでにロボットとして自己修復する機能や
のうはう、生きるために必要な技術など1から教え込まれるんだ。」

ジョン「へー、ロボット社会でも教育ってしっかりしてるんだね。」

カンタム「レイザック師匠!私に生きるためのすべを教えてくださったあなたが、なぜこんなことを!?」

レイザック「カンタムよ、お前にはこの星がどう見えている。」

カンタム「この星が?」

レイザック「あれを見よ、きれいな青い海に油の詰まった鉄の塊を浮かせ・・・
自然を破壊し、自らにも危険な気体を放出。自分たちの種族だけでなく、
他の種族にも悪影響が出ている。にもかかわらずいまだにその過ちを正そうとしない。
そんな世界を見ても、お前は人間の味方でいるというのか?」

カンタム「初めて地球に来た時、私は2つのモノを見ました。
一つは山のように積み上げられた鉄の塊。そして有害なガスを放出する建物です。
その時は、この星は自らを滅ぼそうとする愚かな住民の集まりなのではないか?そう思いました。」

レイザック「ふむ」

カンタム「ですが、すぐにまた別の建物を見つけました。
その場所は木々が豊富で、海も見事な青色でした。
そして、住民が暮らす建物もその自然と調和しており、
自然と住民が互いに支えあいながら暮らしている。そんな素晴らしい景色でした。
そこで気付いたのです、この星にはさまざまな価値観を持った住民が暮らしている。
環境を壊し地球を滅ぼそうとする愚かな人間ばかりではない。
さまざまな価値観が共存し、バランスがとれた状態で維持されているのだと。」

レイザック「愚かな。局所を見て大局を見たつもりになっておる。
愚かな人間にはこの地球を滅ぼすことしかできん。それがわからんか?!」

カンタム「私はこの世界の住民を信じる!ジョン君だってそうだ!」

ジョン「カンタム・・・」

レイザック「ならば貴様なぞすでに弟子ではない!この場で貴様を破壊する!」

カンタム「レイザックさん。私はあなたを超える!」

ジョン「カンタム・・・君のその気持ちにこたえて見せる!」

レイザック「くらえ!ローリング6連鞭」

カンタム「く・・・なんという高速連打だ・・・」

ジョン「カンタム、よく見るんだ。回転はしてるけど軸はガラ空きだ!」

カンタム「よし、あそこにカンタム超電導アンマだ!」

ジョン「よーし!いくぞ!」

カンタム・ジョン「カンタム超電導アーーーンマ」

レイザック「ぐはああああぁ・・・」

カンタム・ジョン「・・・」

レイザック「生き抜くのだぞ・・・カンタ・・・ム」

ドガーーン

カンタム「師匠・・・」

ジョンの家
ジョン「カンタムは・・・人類のことを信じている・・・
僕も、カンタムを信じる!」

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom