勇者「女魔王を触手責めしたい」 (31)


勇者「でも触手生えてない」

勇者「人間だもの」

魔法使い「何バカなこと言ってるの?」

勇者「バカとはなんだ。お前にはこのロマンがわからないのか?」

魔法使い「わかるわけないでしょ。私、女の子だし」

勇者「自分で女の子って言っていいのは可愛い子だけだぞ」

魔法使い「……燃やされたいの?」 ゴォォォ

勇者「いえ、今日も魔法使いは可愛いと思います」

魔法使い「よろしい」

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勇者「はぁ。朝起きたら触手生えてないかな。こう、10本ぐらい」

魔法使い「何? 人間やめるつもりなの?」

勇者「女魔王を触手責めにできるなら、人間やめても本望だな」

魔法使い「……何でそんなに女魔王を触手責めにしたいのよ?」

勇者「ロマンだからだ」

魔法使い「ロマンって言葉に早く謝った方がいいと思うわ」


勇者「……お前は知っているか? 今の魔王を」

魔法使い「えぇ。齢は400を越えている女魔王って聞いているわ」

勇者「確かにそうだが。そいつの見た目は知っているか?」

魔法使い「……いいえ。誰も知らないって話よね」

勇者「ロリだ」

魔法使い「は?」

勇者「幼い子供の姿で一人称はわらわ。ちょっと古くさい喋り方がとってもキュートだ」

魔法使い「ちょっと待って。どこでそんな姿を見てきたのよ?」

勇者「この前魔王城まで行ってきた」


魔法使い「何でそこで魔王を倒してこないのよ!?」

勇者「お前は、合法ロリを手に掛けることが出来るのか?! ……俺には、無理だ」

魔法使い「掛けなさいよ! 相手は魔王なのよ?」

勇者「それはわかっている。だからこうして、毎日触手を生やす方法がないか調べているんだろうが」

魔法使い「何で触手責めする前提なのよ!?」

勇者「俺は平和的に世界を救いたい」

魔法使い「どう考えても平和的じゃないし、明らかに救われない合法ロリが一人出るんだけど」

勇者「多少の犠牲は仕方がないさ。が、俺は触手責めで世界を変える!」

魔法使い「そんなこと大声で言えるとこは勇者だとは思うけど。なんか違う」

勇者「そうか?」


魔法使い「えーっと。万が一、勇者の計画が成功したとして」

魔法使い「そうなると魔王討伐の英雄譚が18禁官能小説になっちゃうんだけど」

魔法使い「それを子供に聴かせるつもり?」

勇者「ちょっとした、英才教育ってやつだな」

魔法使い「……とんだ英才教育があったものだわ。世界の未来は前途多難ね」

勇者「まぁ、触手の魅力の前には、道徳など意味を成さないからな」

魔法使い「道徳とかってレベルじゃないと思うんだけど」


魔法使い「で。魔王討伐したら、各地に英雄像が建つと思うんだけど」

魔法使い「その像も触手まみれでいいの? 恥ずかしくない?」

勇者「何を恥じることがあるんだ? 男なら、自分の突き進んだ道をそのまま評価してもらいたい」

魔法使い「そして女の私はそのとばっちりを食らうのね」

魔法使い「本当にあなたって、勇者ね」

勇者「褒めても何も出ないぞ」

魔法使い「バカにしてんのよ」


魔法使い「それで、触手大好き勇者さんはこれからどうするの?」

勇者「とりあえず、触手を生やすためにバイオテクノロジーを身につける必要がある」

魔法使い「…………は?」

勇者「研究が盛んな学問の街に行こう」

魔法使い「……それで、何か触手が生える目処が立つの?」

勇者「それはわからないが、対象は男のロマンである触手だ。必ず研究者がいるはずだ」

魔法使い「どう考えても無駄足でしょ……」


勇者「いや。絶対にいるはずだ。それが男のロマンなら尚更な」

魔法使い「私は、そんな本当にあるかわからないバイオテクノロジーによる触手の研究を探すより」

魔法使い「何らかの魔法を使って触手生やす方が早いと思うわよ?」

勇者「いや、バイオテクノロジーの方が実際に使った時の感度良さそうだし」

魔法使い「なんでそんな生々しい話になるのよ」

勇者「俺が気持ち良くない触手責めなんて嫌だ」

魔法使い「あなたって本当清々しいほどのバカね」


魔法使い「で? 万が一、仮に触手が生えたとして。どうやって女魔王を襲うのよ?」

勇者「それは、正面から堂々と行く」

魔法使い「はぁ?」

勇者「触手からは媚薬成分が出るからな。イチコロだ」

魔法使い「どう考えても返り討ち的意味でイチコロだわ」

勇者「いや、大半のウ=ス異本では、触手の前ではどんな女もイチコロだぞ?」

魔法使い「フィクションをフィクションとして楽しめないなら、読まない方がいいわよ?」

勇者「フィクションじゃないさ。俺が、現実に変える」 ドヤァ

魔法使い「バカにバカって言うのも飽きたわ」


勇者「まぁ、女魔王を襲うのが無理でも、他にも女はいるからな」

魔法使い「お巡りさーん。ここに犯罪者がいまーす」

勇者「俺の触手責めは媚薬成分により合意になるから問題ない」

魔法使い「そもそも方法が違法でしょうが!」

勇者「世界が何と言おうと、俺は触手責めをする。それが、俺の生きる意味だからな」

魔法使い「カッコいいこと言ってるつもりだとは思うけど、ちっともカッコよくないからね」

勇者「今はとにかく、触手を手に入れる方法を探さないとな」

魔法使い「少しは人の話聞きなさいよ」


魔法使い「ねぇ、勇者。もし勇者から触手が生えたとして」

勇者「もし、じゃない。必ず、だ」

魔法使い「じゃあ、勇者から触手が生えた時」

魔法使い「勇者がどうしてもって言うなら、私、触手責めの相手になってもいいよ?」

勇者「ははっ。安心しろ。お前には使わねぇよ」

魔法使い「えっ? それってどういう……?」

勇者「お前なんかを相手にすると、触手が汚れるからな」

魔法使い「……は?」


勇者「触手っていうのはだな、純情可憐な乙女にこそ似合うものであって」

勇者「お前みたいながさつ女には似合わねぇよ」

魔法使い「…………」

勇者「それに第一、お前相手じゃ勃たねぇしな」

魔法使い「…………女魔王は良くて、私じゃダメなんだ」 ボソッ

勇者「ん? 何か言ったか?」


魔法使い「ねぇ。勇者」

勇者「今度は何だ?」

魔法使い「私と、勝負しない?」

勇者「どういう勝負だ?」

魔法使い「どっちが先に触手を生やせるか、っていう勝負」

勇者「……は?」

魔法使い「勝ったら、相手を好きにしていいの」

勇者「それって、俺にメリットなくね?」

魔法使い「…………」 ギロリ

勇者「……あー、何でまたそんな勝負を」


魔法使い「勇者が触手責めの素晴らしさを教えたくれたから、私、目覚めちゃったみたい」

勇者「それに関しては歓迎するが……」

魔法使い「だからね、勝負しよ?」

勇者「だから俺にメリットないし」

魔法使い「何で? 私に負けるのが、怖いの?」

勇者「いや、そうじゃなくて……」

魔法使い「確かに、バイオテクノロジーじゃ触手なんて生えそうにないもんね?」

勇者「絶対に生えるに決まってるだろ! 科学の力を舐めるな!!」

魔法使い「じゃあ勝負しましょ。触手生えたら、会いに来るから」 ニコッ

勇者「あ、あぁ……」


数ヵ月後――――。

勇者「何だってこんなところに呼び出しやがって……。何考えてんだ? 魔法使いのやつ」

魔法使い「久しぶりね。勇者」

勇者「遅ぇぞ、魔法使…………」

魔法使い「じゃーん。どう?」 ウネウネウネウネ

魔法使い「可愛い、でしょ?」 ウネウネウネウネ

勇者「きしょい」

魔法使い「どうして? 勇者の欲しがってた触手よ?」 ウネウネウネウネ

勇者「いや、客観的に見ると触手ってこんなに気色悪いんだな……」


魔法使い「そんなことより。勇者は触手生えたの?」

勇者「……まだだ」

魔法使い「そう。触手生える目途は立ったの?」

勇者「いや。正直、どうやったら生えるのか、教えてほしい所だな」

魔法使い「ふふっ。だと思った。触手の生やし方は、これに書いてあったの」

勇者「これは……触手魔王の『触手責め考察』!」

魔法使い「そう。この本は、かつてこの世を触手の力だけで支配したという伝説の魔王、触手魔王が残したウ=ス異本よ!」

魔法使い「中には当然、触手を生やす魔法についても書かれていたわ」

勇者「くそ……。もっと早く、この本の存在を知っていれば……!」


魔法使い「これで、勝負は私の勝ち、ね」

勇者「悔しいが、認めざるをえないな……」

魔法使い「それでは早速。私のいう事、聞いてくれるわよね?」

勇者「……何をすればいいんだ?」

魔法使い「脱いで」

勇者「は?」

魔法使い「早く全裸になって」

勇者「理解が追い付かないんだが」


魔法使い「私、勇者が気持ちよくなれるよう、頑張るわ♪」

勇者「ストップ。落ち着け。……何を頑張る気だ?」

魔法使い「それは当然、勇者の好きな触手責めよ?」

勇者「俺が好きなのは、俺がする触手責めであって、触手責めされたいわけじゃないんだが」

魔法使い「大丈夫、そんなに大差ないわ」

勇者「あるわ」


勇者「つーか、そんなもの入る訳ないだろ!」

勇者「何か太いし! エグいし!」

魔法使い「大丈夫よ。私、精一杯優しくするし」

魔法使い「この本の120ページ中110ページは触手による調教方法についての記載だったから、初めてでも問題ないわ」

魔法使い「それに、『相手の感度を良くする触手液の出し方』も載ってたしね」

魔法使い「ぐちゃぐちゃに蕩けさせてあげる」

勇者「何一つ大丈夫じゃない件について」


魔法使い「何怖気づいているのよ。一回やってみればすぐに大丈夫ってわかるわ」

勇者「その一回で俺の大事なもの、丸ごとなくなるんだが」

魔法使い「男は度胸でしょ? ね、勇者」 ウネウネウネウネ

勇者「くそっ。ここは一旦引くしか……」

魔法使い「逃がさないわ!」 シュルシュルシュル

勇者「! くそっ!」 ギリギリギリ

魔法使い「ねぇ勇者、私のハジメテ、ちゃんと受け取ってよね?」

勇者「おいっ! やめっ……!」

勇者「アッー!」


数時間後――――。

勇者「最初はどうなるかと思ったが」

勇者「いいな、これ」

魔法使い「私も思った以上に良かったわ。触手責めはロマンね」

勇者「あぁ、間違いない」

魔法使い「じゃあ、もう一回しましょ」

勇者「あぁ」


HappyEnd?

何か忘れてるなと思ったら前作リンクでした

魔王「女勇者を触手責めしたい」
魔王「女勇者を触手責めしたい」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1420910088/)

おまけ

側近「ひぃふぅみぃ……」

女魔王「何をしておるのじゃ?」

側近「先日出版した先代魔王様の本の売り上げを数えております」

女魔王「伯父上の本か! 伯父上は触手魔王として名を馳せていたからのぅ。本も人気なのじゃな」

側近「えぇ。いい売上です。重版してもすぐに売り切れてしまうんですよ」

女魔王「そんなに良い本なのか?」

側近「価値がわかる人には、ですがね」

女魔王「確か、お主の兄の書斎で見つけたと言っておったな」

側近「えぇ。まさかそんな所で先代魔王様の執筆された本を見つけるとは思いませんでした」

側近「(まぁ、おかげで知りたくもないことを知る羽目になりましたが)」


女魔王「そういえば、わらわはまだその本を読んだことがないのじゃ」

側近「お読みになりますか? 見本誌ならここにありますので」

女魔王「良いのか?!」

側近「えぇ。構いませんよ」

女魔王「いつもすまぬのぅ」

女魔王「『触手責め考察』、か。ふむ、触手で世界を支配する秘訣でも書かれておるのかのぅ?」

側近「まぁ、大体そんな所です」


女魔王「わらわも伯父上みたいに立派な魔王になりたいのじゃ。早速実践してみるのじゃ!」

側近「それでしたら、僭越ながら私めが付き合いましょう。私が実践して見本を見せますので」

女魔王「本当か? さすがは側近じゃのぅ。気が利くではないか」

側近「いえいえ。私は魔王様の側近ですから」

女魔王「では早速見本を見せるのじゃ!」

側近「ここでは、誰かに見つかる恐れがありますからね。自室へ行きましょう」

女魔王「そうじゃな。魔王たる者、レベルアップはこっそりとするべきじゃな」

側近「えぇ。誰にも見つからないよう、こっそり、とね」

End?

お粗末様でした
ご覧いただいた方、レスを下さった方、ありがとうございました

全体構成は自分でも課題だと思うので
ちょっと精進してきます

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