【のんのんびより】夏海「行くよ、れんちょん!」れんげ「わかったん!」 (35)



夏海「わかったかい、れんちょん?」


れんげ「わかったん!」


夏海「じゃあ行くよ!」


れんげ「あい!」


楓「なんだ、おまえら?」


夏海「鬼は外ー!」


れんげ「ふくはーうち!」


楓「お、おい!?」





SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1422972647



夏海「よし、逃げるぞ!」


れんげ「わかったん!」


楓「待て」


夏海「れんちょん!?」


れんげ「うちのことはいいからさっさと逃げるん……」


夏海「でも!」


れんげ「はやくしないと手遅れになるん……」


夏海「わかった、ごめん、れんちょん……」





楓「お、おい!」


夏海「必ずたすけに来るかんねー!」


楓「夏海!?ったく」


れんげ「へくち」


楓「風邪引く前に店に入れよ」


れんげ「おじゃまするん……」


楓「はいよ」





れんげ「うち駄菓子屋に食べられるん?」


楓「食わねーよ……」


れんげ「でもなっつんが……」


楓「あいつになんて言われたんだ?」


れんげ「駄菓子屋は鬼だから退治しないといけないって」


楓「それがなんで私に豆をぶつけることにつながるんだ?」





れんげ「鬼退治には豆を投げるん」


楓「まあそうだな」


れんげ「ただ投げるだけじゃなくておまじないが必要なん」


楓「おまじない?」


れんげ「鬼は外と福は内なのん!」


楓「もしかして私に豆をぶつけたのって……」


れんげ「なっつんが駄菓子屋が鬼だから退治しなきゃいけないっていってたん」





楓「鬼じゃねーよ……」


れんげ「違うん?」


楓「ああ」


れんげ「じゃあなっつんはうそつきなのん?」


楓「それは……」


れんげ「どうなのん?」


楓「た、たまたま間違えただけだ」


れんげ「まちがえたのん?」


楓「ああ、人間誰でも間違えることがあるだろう?」


れんげ「あるん!」


楓「だから夏海はたまたま間違えただけだ」


れんげ「わかったん!」




楓「よし、わかったら送ってやるから準備しろ」


れんげ「送ってくれるん?」


楓「先輩に頼まれたものを届けたいしな」


れんげ「わかったん!」


楓「じゃあちゃんと座ってるんだぞ?」


れんげ「あーい!」





れんげ「ねえねえただいまなのん」


一穂「おかえり、れんちょん」


楓「お邪魔します」


一穂「おや、楓も一緒だったんだね」


楓「ええ、頼まれたものを持ってきましたよ」


一穂「おやすまないねえ」


れんげ「なにをお願いしてたん?」


一穂「これだよ」


れんげ「のり?」


一穂「今日は節分だから太巻きを作ろうと思ってね」




れんげ「うちも作るん!」


一穂「はいはい、じゃあちゃんと手を洗ってうがいをしておいで」


れんげ「あーい!」


楓「じゃあ私はこれで……」


れんげ「駄菓子屋も一緒につくるん!」


楓「え?」


れんげ「いやなん?」


楓「それは……」


一穂「せっかくだから一緒にどうだい?」


楓「でも……」




れんげ「うちは駄菓子屋と一緒に太巻き作りたいん!」


楓「じゃあお言葉に甘えて……」


一穂「はいよ、二人とも手を洗ってうがいをしておいで」


れんげ「駄菓子屋、行くん!」


楓「お、おい!引っ張るな!」


れんげ「はやくはやくー!」


一穂「ふふ、れんちょんは元気だね」




一穂「じゃあ卵を焼くから割ってくれるかい?」


れんげ「あい!」


楓「先輩、私はなにをしましょう?」


一穂「じゃあキュウリを切ってくれるかい?」


楓「わかりました」


れんげ「割れたん!」


一穂「じゃあお砂糖と塩で味付けするよ」


れんげ「わかったん」


一穂「ちなみに卵は甘めだけど大丈夫かい?」


楓「ええ、大丈夫です」


一穂「れんちょん、それを混ぜてくれる?」


れんげ「黄身がなかなか割れないん……」




楓「ほら、こうやって手早く混ぜるんだよ」


れんげ「駄菓子屋すごいん!」


楓「ま、おとなだからな」


れんげ「おー」


一穂「じゃあ混ざったみたいだし焼いていこうかな」


れんげ「うちが焼くん!」


一穂「さすがにれんちょんに一人で火を扱わせるわけにはいかないね」


れんげ「むー……」


楓「じゃあ私が後ろから手伝いますよ」


れんげ「これでもダメなん……?」


一穂「じゃあ危なくないように注意してやるんだよ」


れんげ「あい!」




楓「れんげは卵焼きを焼いたことはあるか?」


れんげ「ないん!」


楓「そうか……このフライパンを使うぞ」


れんげ「四角いん!?」


一穂「卵焼きのためのフライパンだよ」


れんげ「文明ってすごいん!」


楓「文明関係ねーだろ……」


れんげ「早く焼くん!」


楓「フライパンが温まったみたいだしストップっていうまで入れてくれ」


れんげ「あい!」


楓「よし、ストップだ」


れんげ「まだ結構残ってるん」


楓「何回かに分けたほうが焼きやすいんだよ」


れんげ「おお、固まってきたん!」




楓「よし、最初は私がやるのを見ていてくれ」


れんげ「おお、くるってなったん!」


楓「また開いた場所に卵を入れてくれ」


れんげ「これぐらいでいいん?」


楓「ああ、そうだ」


れんげ「今度はうちがやるん!」


楓「大丈夫か?」


れんげ「大丈夫なん!」


一穂「がんばれー」


れんげ「破れたん……」


楓「ほら、こうすれば……」


れんげ「おお!?」


楓「あと2回くらい焼くからやってみるか?」


れんげ「やってみるん!」




一穂「きれいに焼けたねえ」


楓「最後にはきれいに巻けたな」


れんげ「駄菓子屋が手伝ってくれたおかげなん!」


楓「お、おう……」


一穂「もしかして照れてる?」


楓「……違います」


れんげ「駄菓子屋顔赤いん」


楓「……気のせいだ」




一穂「じゃあ冷ます間に酢飯を作ろうか」


れんげ「普通のお米じゃないん?」


一穂「こっちのほうがおいしいからね」


れんげ「うちなにかすることないん?」


一穂「じゃあ私が混ぜる間にうちわであおいでくれるかい?」


れんげ「わかったん!」


楓「私は他の具を準備しておきますね」


れんげ「具を食べるん!?」


楓「食べねーよ……」


楓とれんちょんの組み合わせ好き



れんげ「これで準備オーケーなん?」


一穂「あとは巻くだけだね」


楓「これに乗せてまくんだよ」


れんげ「なんきんたますだれなのん?」


楓「よく知ってるな……」


一穂「似てるけどこれは巻きすっていう別のものだね」


れんげ「早速巻くん!」




一穂「じゃあ海苔を敷いた上にご飯を乗せてくれるかい?」


れんげ「あい!」


一穂「じゃあ具を乗せていこうか」


れんげ「いっぱい巻くん」


楓「あんまり欲張ると巻くのが大変になるぞ?」


れんげ「大丈夫なん!」


一穂「ちょっと多すぎないかい?」


れんげ「大丈夫なん!」


一穂「れんちょんがそういうなら……巻いてみようか」


れんげ「あい!」




一穂「しっかり持っててね?」


れんげ「ぐーるぐーるぐーる」


楓「おお」


れんげ「できたん!」


一穂「すごく太いねえ……」


楓「太巻きの域を超えてないか……?」


れんげ「うちが作ったから当然なん!」


一穂「まだまだ材料はあるからじゃんじゃん巻いていくよ」


れんげ「あい!」




れんげ「ちゃんと巻き終わったん!」


楓「さすがに多すぎないか?」


一穂「明日の学校の給食にできそうな勢いだねえ……」


れんげ「出来たてを食べるのがツウなん」


楓「だからどこでそんな言葉を覚えてくるんだよ……」


一穂「じゃあ食べようか」




楓「じゃあこれを……」


れんげ「駄菓子屋にはこれなん」


楓「これ一番太いやつじゃないか」


れんげ「駄菓子屋には一番太いのを食べて欲しいん!」


楓「口に入りきるかな……」


れんげ「だめなん?」


楓「わ、わかったよ……食べるよ……」


一穂「じゃあ手を合わせて」


三人「「「いただきます」」」




一穂「ちなみに太巻きを食べるときは恵方を向いて無言で食べるんだよ」


れんげ「えほう?」


楓「縁起のいい方向だな」


れんげ「おお」


一穂「今年は西南西だから……ちょうど楓がいる方向だね」


れんげ「駄菓子屋を見ながら食べればいいん?」


楓「途中で噛み切ったり喋ったりしちゃダメだからな?」


れんげ「わかったん!」


れんげ「…………」マクマク


一穂「…………」モグモグ


楓(太すぎじゃないか……)




一穂「ちゃんと完食なんてえらいねえ」


楓「しばらくは巻き寿司もいやになりそうです……」


れんげ「駄菓子屋、うちの太巻き美味しかったん!?」


楓「うまかったけど……来年からは太さを考えてくれ……」


れんげ「…………?」


一穂「さて、遅くなったしそろそろお風呂の準備をしようかな」




楓「じゃあ私はそろそろ……」


れんげ「駄菓子屋今日は泊まらないん?」


楓「ああ」


れんげ「でもお外はすごい雪なん」


楓「なに!?」


れんげ「こんな中で外に出たらソーナンしたりトーシしたりするん……」


楓「さすがにそれはないだろう……」


一穂「まあまあ、安全のためにも泊まっていきな」


楓「でも……」


れんげ「駄菓子屋はうちにお泊まりいやなん?」


楓「お世話になります……」




れんげ「じゃあうち今日は駄菓子屋と一緒にお風呂に入って一緒に寝るーん」


一穂「懐かれてるねえ」


れんげ「はやくお風呂行くーん!」


楓「食べてすぐに走り回るとお腹痛くなるぞ?」


れんげ「脇腹が……」


一穂「こんな元気なれんちょんを見たら鬼の方が逃げていくだろうね」



~今回はここまで~



おまけ


雪子「ちゃんと年の数だけ食べるんだよ?」


夏海「ねーちゃんの方が私より多い!?」


蛍「え?当然なんじゃないんですか?」


夏海「こまちゃんの方が小さいのに!?」


小鞠「ちっちゃいっていうな!」


このみ「ほらほら、そんなに騒いだらだめでしょ?」


卓「…………」


夏海「ねーちゃんは小さいから鬼に食べられちゃうかもね」


小鞠「そそそ、そんなわけないじゃん!」


蛍「先輩は私が守ります!」


このみ「蛍ちゃん、目が怖いよ……?」




おまけ2


ひかげ「ふーん……」


??「どうしたんだ?」


ひかげ「妹が恵方巻きを作ったんだって」


??「恵方巻き?」


ひかげ「節分っている行事に食べるものだよ」


??「ふーん」


ひかげ「ちなみに鬼に豆をぶつけて追い払うんだけどさ」


??「豆ごときに負けるなんて鬼も大したことないな!」


??「じゃあ悪魔にも効くのかおねーちゃんにこの特製豆鉄砲で試すのです!」


??「どうみてもバズーカじゃないか!」


ひかげ「賑やかだなあ」


                  ~今度こそ今回はここまで~






以上です


ネタ自体は昨年思いつきましたが間に合わなかったので今年投下しました


以前も駄菓子屋とれんちょんで書いたのでこちらもどうぞ


【のんのんびより】楓「れんげの誕生日」
【のんのんびより】楓「れんげの誕生日」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1417612240/)


>>18
同感です


二期が今から楽しみですね


ご一読いただきありがとうございました


失礼します




このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom