エルフ「はじめまして」 男「あ、どうも」(20)

エルフ「……」

男「……」ペラ

エルフ「……」

男「……」ペラ

エルフ「あの……」ツンツン

男「ん?」

エルフ「これを」つメモ

男「メモ?」チラッ

『この子行き倒れてたからちょっと保護してやって! お金は増やすから!

p.s こんどはウクライナに行ってきます

パパ&ママより』

男「……」ビリビリ

エルフ「ああっ」

男「やっぱりか……嫌な予感はしていたけど」

エルフ「す、すみません……。迷惑でしたよね」

男「いや、いいんだ。いつものことだから……」

エルフ「そ、そうなんですか?」

男「うん、俺の両親はそのメモに書いてあったように世界中を旅してて、そこで怪我をした動物たちを日本に帰って来ては俺に押し付けていくんだ」

男「でも、エルフとはね。本物?」

エルフ「本物ですよ! ほら」ピコピコ

男「耳が独立して動いてる……。けど、それが証拠になるか俺には分からないな」

エルフ「うう」

男「まあでも、君が人間じゃないことは分かるよ。こんなに綺麗な色と艶をした髪は人間にはないからね」

エルフ「よかったです」ホッ

男「それで君はどこに住んでいたの? お話とかでは森にいるから……アマゾンとか?」

エルフ「いえ、富士山です」

男「富士山かぁ。ずいぶん近くにいたんだね」

エルフ「はい。それで私は18になったので、山の下にある町に降りたんです」

エルフ「それでやっと降りられたんですが……」

男「どうしたの?」

エルフ「人間の町にはお金がいるんですね……」ガックシ

男「エルフの国にはお金は無いの?」

エルフ「基本は物々交換なんです」

エルフ「そして私はお腹がすいて山を登ることもできないうちに、腹ペコで倒れてたところをあなたのご両親に助けてもらったという訳です」

ちょっと富士山の樹海行ってくる

男「そうなんだ。だったらお腹いっぱいになったら帰るの?」

エルフ「いえ、それが……」

男「?」

エルフ「降りる途中で吹雪にあって、場所が分からなくなってしまったんです」

男「え、だったら帰れないの?」

エルフ「いえ、恐らく仲間がそのうち探しに来てくれると思います」

男「そっか。じゃあそれまでよろしく」

エルフ「よろしくお願いします」ペコ

男「えーと、君にはあそこの突き当たりの部屋に住んでもらおうかな。家具は一通り揃ってるだろうけど欲しい物があったらいつでも言って」

エルフ「わかりました、ありがとうございます。それで……あの……」

男「ん、何?」

エルフ「私のことはエルフ、と呼んでほしいです///」

男「わかったよ。改めてよろしく、エルフ」

エルフ「よろしくお願いします! 男さん!」ニコッ

男「あ、うん///」ドキッ

エルフ「?」キョトン

ーーーーーーーーーーーー

エルフ「突き当たり……ここかな?」ガチャ

形容し難い動物「●%□々▲◇♂!」

エルフ「ひゃあああ!」

男「ど、どうした!?」

エルフ「お、男さん!」

形容し難い動物「■★%仝▲◇※♪」

男「よしよし……。何でこいつがここに……?」チラ

男「あ……ごめんエルフ、客間は逆だった……」

形容し難い動物「□〒★●▼♂!」

エルフ「ふえぇ……」グスグス

男「ほら、戻ってろ」ガチャ

男「本当にごめん。立てる?」

エルフ「無理です……。腰が抜けちゃって……」グスグス

男「じゃあ」スッ

エルフ「……?」

男「おんぶだよ。立てないでしょ?」

エルフ「は、はい///」ヨジヨジ

男「よっと。うわ、軽いな。何kg?」

エルフ「女の子の体重は聞いちゃだめです」

男「おっとごめん」

エルフ「ところで、あの動物? は何ですか? 人間の図鑑にも載ってなかったです」

男「俺にもさっぱり。二人が帰って来たと思ったらあいつとあいつの食事押し付けられてそのまま」

エルフ「そうだったんですか……。ほかにもいるんですか?」

男「ああいうのはもういないよ。あとは図鑑とかでよく見る奴ぐらい」

エルフ「う、うさぎさんはいますか!? 猫ちゃんやわんちゃんも!」

男「いるよ。いっぱいいる」

エルフ「後で見せてください!」キラキラ

男「もちろん。そういうの好きなの?」

エルフ「はい! 見たことなかったので、ずっと見たかったんです!」

>>4
富士山に居たんならエルフじゃなくてエルフっぽい妖怪かもしれんぞ

>>9
こまけえこたあいいんだよ

俺も樹海に行って来るわ

その後、>>4>>11の姿を見た者はいない……

ーーーーーーーーーーーー

男「ここかな」

エルフ「今度は大丈夫ですよね?」

男「うん。……多分」ガチャ

男「よし、あってた」

エルフ「良かったです……」ホッ

男「ベッドに降ろすよ」ヨイショ

エルフ「ありがとうございます」

男「どういたしまして。じゃ、この部屋は好きに使って」

エルフ「はい」

ガチャ バタン

男「ふぅ。おっと、みんなのご飯の時間だ」

ーーーーーーーーーーーー

エルフ「もう立てますね。ということで男さんにうさぎさんを……」ムフー

ガチャ バタン

エルフ「えっと、男さんはどこにいるんでしょうか」キョロキョロ

エルフ「こんなに広いとどこにいるか全然分からないですね」

エルフ「とりあえず最初のとこに行ってみましょう」


エルフ「ここにもいない……」

エルフ「あんまり勝手に歩き回ると迷惑でしょうし、ここで待ちましょう」

ーーーーーーーーーーーー

男「やっと終わった……」ガチャ

エルフ「」スヤスヤ

男「あれ? エルフ、何でここに」

男「エルフ、ここで寝ると風邪引くよ」ユサユサ

エルフ「えへへぇ……うさぎさん……いっぱい……ふわふわ……」

男「ウサギの夢見てる……。そんなに見たかったのか。それなら……」

ガチャ バタン

エルフ「もっふもふ! うさぎさんもっふもふ! むにゃ……」

エルフ「うさぎさーん……」

ガチャ バタン

男「ほれ」ノセッ

エルフ「ん……?」

ウサギ「……」ジー

エルフ「ひゃあああー! うさぎさんだー!」

ウサギ「」ビクッ

エルフ「ああ……逃げられちゃった」

男「大声出すからだよ。ほら、これ持ってゆっくり近づく」

エルフ「はい! あ、男さん! ありがとうございます!」

エルフ「よーし、うさぎさーん。こっちおいでー」

ウサギ「……」ツンツン モグモグ

エルフ「食べてる……」

ウサギ「……」タタッ

男「ん? どした」シャガミ

ウサギ「……」ペロペロ

ウサギ「……」アノヒトダレー?

男「うーん、何言ってるかはよく分からないけどお前は誰だって言ってる気がする」

ウサギ「……」

エルフ「わ、私はエルフって言うんですよー。しばらくお世話になりますのでよろしくお願いします」

ウサギ「……」ペロペロ

エルフ「ひゃっ! くすぐったい!」

男「もう気に入られたのか。さすがエルフだね」

エルフ「えへへ♪」

ウサギ「♪」

ーーーーーーーーーーーー

エルフ「ふう……堪能しました」

男「喜んでもらえて良かったよ」

エルフ「はい、それはもう!」

男「もうこんな時間か。夕飯の支度しないと」

エルフ「男さんが作るんですか?」

男「うん。一人暮らしだし自然と家事は身に付くよ」

男「でも、たまには人の作ったご飯を食べたいときがあるけどね」ハハ

エルフ「なら、今日は私がご飯を作ります!」

男「えっ、出来るの?」

面白い

ウサギがかわいい

んあー

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