ネリー「サトハお誕生日おめでとう!あけましてもおめでとう!」 (23)

【1月2日・朝】

ヴーヴー

辻垣内「ん・・・ネリーから電話か。珍しいな」

辻垣内「しかもこんなに朝早くから、か」ピッ

辻垣内「もしもし?私だ」

ネリー「あ、サトハ?お誕生日おめでとうっ!」

辻垣内「ん、そうか。私は今日誕生日だったな・・・」

ネリー「あと、あけましてもおめでとうだよ!」

辻垣内「ああ。わざわざ電話までありがとうネリー。あけましておめでとう」

ネリー「うんっ!」

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ネリー「それでねサトハ。よかったらネリーはサトハといっしょに“ハツモウデ”っていうのに行ってみたいんだけど」

辻垣内「もちろんだ。いっしょに行こうネリー」

ネリー「やった!!」

辻垣内(急にとは言え、私の誕生日を祝うために出かけたいなんて。ネリーもなかなか可愛いところがあるじゃないか)

辻垣内(正月はサカルトヴェロも忙しいだろうに・・・ん??)

辻垣内「ネリー。お前、今日本に居るのか?」

ネリー「そうだよっ!」

ネリー「ネリー正規の方法で渡航すると入管で公安警察に捕まっちゃうから母国帰れないよ!」

辻垣内「そうか・・・。ネリーもいろいろ大変なんだな」
辻垣内(母国で何をやらかしたんだ?)

ネリー「でも日本の年末楽しかったよ!」

辻垣内「なら良かった。ところでお前は今どこに居るんだ?学生寮は年末年始は閉鎖してるはずだが・・・」

ネリー「監督の家だよっ!しきりにネリーとお風呂に入りたがる以外は今のところ安全!」

辻垣内「よし!すぐに迎えに行くから荷物をまとめるんだ!」ガタッ

ネリー「荷物もまとめるの?」

辻垣内「ああ。今日からはうちに泊まるといい」

ネリー「やったー!サトハのお家にお泊りだー!」

辻垣内(あの監督、ネリーのわがままに対しては妙に寛容だったり。
やたらと清澄の片岡を獲得したがっていたが・・・やはりか!)

辻垣内「なるべく早く行く。仕度して安全な場所に伏せていてくれ」

ネリー「いいけど、どうして?」

辻垣内「いや、少しばかり騒ぎになるかもしれないからな・・・」チャキッ

【監督の家】

アレクサンドラ「ネリー?私のネリーはどこに行ったのかな~?」ハァハァ

アレクサンドラ「今度はこっちの晴着も着てみないか?また私が着付けをしてあげるからっ!」ハァハァ

アレクサンドラ「それに今着ている服も似合っているから、写真におさめておきたいんだ!ね?ね?」ハァハァ

アレクサンドラ「ほら、甘酒もあるんだぞ~?いっしょに飲もう!ネリー、どこだ~?」ハァハァ


ネリー「今ネリーは忙しいのー」ガサゴソ


アレクサンドラ「アハハッ、何をしているんだい私の可愛いネリー?」ハァハァ

ネリー「荷物をバッグに詰めてるんだよっ!」

アレクサンドラ「荷物?どうして荷物なんか・・・」

ブロロロ、キキーッ

アレクサンドラ「!!」

アレクサンドラ「黒塗りの車がたくさん!?ま、まずい!!警察か!!?」ガタッ

アレクサンドラ「クソッ!!クソ!!HDDを処分しないとッ!クソッ!!!」ガチャガチャ

アレクサンドラ「私のお宝が・・・!命が・・・クソッ!」ウィィィン!

アレクサンドラ「警察は早朝に来るって本当だったんだな・・・クソッタレ!!」ガリガリガリガリ

ネリー「監督、あれサトハだよ?」

アレクサンドラ「サトハ?サトハって・・・ん?サトハ?」

バギッ!ベギン!
ガチャ

辻垣内「あけましておめでとうございます、監督」

アレクサンドラ「あ・・・えっと・・・」

辻垣内「突然お訪ねして申し訳ありません。ところで、電動ドリルなど持って何をしておいでで?」

アレクサンドラ「あっ、あの、これはだな・・・」ダラダラダラダラ

ネリー「サトハ!」ぎゅっ

辻垣内「やぁネリー。良い着物を着ているな」

ネリー「えへへ、似合う?」ひらひら

辻垣内「もちろんだ。すごく可愛い」なでなで

ネリー「やった~」フフン♪

辻垣内「誰から貰った?」

ネリー「監督からだよっ!着付けも!」

辻垣内「ほう?」チャキンッ

アレクサンドラ「待てっ!待てサトハ!!誤解だっ!!」バタバタバタバタ

ネリー「監督が写真も撮ってくれたよ!あと、お年玉も貰った!」

辻垣内「なるほど・・・」ギンッ

アレクサンドラ「ネリー!それはナイショだって言っただろ!ネリー!!」バタバタ

ネリー「寒い日にはいっしょのベッドで寝ようとも・・・

アレクサンドラ「寝てない!実際には寝なかったからっ!!」バタバタバタバタ

辻垣内「そうか。いやぁ、ネリーが大変お世話になってしまったみたいですね、監督」

アレクサンドラ「サトハ、話合おう!な?サトハッ!」

辻垣内「話し合い?何をですか?」チャキン

アレクサンドラ「待て!待てやめろサトハ!こ、殺さな・・・!

ネリー「待ってサトハ!監督はネリーを無理やり襲うことも出来たけど、そうはしなかった!」

辻垣内「・・・。」

ネリー「むしろ、行くアテが無いネリーに居場所を与えてくれたよ?」

辻垣内「・・・。」

アレクサンドラ「そ、そうだ・・・!私はっ、ネリーを助けるために

辻垣内「わかりました」

アレクサンドラ「ひっ!」ビクッ

辻垣内「監督。ネリーだけがお年玉をもらって、私が貰えないのは不公平だと思うのですよ」

アレクサンドラ「な、何が欲しいんだサトハ・・・?」

辻垣内「そうですね・・・ネリー。お前が写真を取られたというのは、あのデジカメか?」

ネリー「うん!あれだよ!」

辻垣内「では、そのデジカメをください、監督。それでこの件は不問にしましょう」

アレクサンドラ「ああ、もちろんだ。カメラはサトハにあげるよ」

辻垣内「それと、ネリーは私の家で預かりますにで」

ネリー「監督、お世話になりましたー」ぺこっ

アレクサンドラ「まっ、待て!それはおかしいだろ!?」

辻垣内「はい?」

アレクサンドラ「ネリー!君にはたくさんお年玉をあげただろ!?それに、クリスマスのプレゼントだって!!」

ネリー「うんっ!ありがとう監督♪」にこっ

アレクサンドラ「そ、そもそもネリーから私を誘ってきたはずだ!私を誘惑して・・・!家に泊めるようにとっ!」

ネリー「サトハ、ネリーそんな事言ってない!」ぎゅっ

アレクサンドラ「くっ!!・・・そうだ!お年玉をもっとたくさんあげよう!
ほらっ!お年玉だよネリー!こっちに戻っておいで?」ハァハァ

辻垣内「いいえ。ネリーには必要ありませんので・・・」

アレクサンドラ「ううっ・・・!」

ネリー「待ってサトハ!」

辻垣内「ネリー?」

ネリー「貰う物は貰うから!」シュバッ

アレクサンドラ「あっ・・・!」

辻垣内「・・・。」

ネリー「じゃあね監督!またお小遣い欲しくなったら来るからっ!」ニコッ

アレクサンドラ「あ・・・あぁ・・・あ・・・っ」

辻垣内「・・・これに懲りたら、自分の生徒には手を出さない事ですね」

アレクサンドラ「ネリー、どうしてだ?あんなに私の事が好きだと言ってくれたのに・・・」ぶつぶつ

ネリー「イー、リャン、サン、スー。うん!お金いっぱいだよっ!」ふんすっ

辻垣内「・・・。」

ネリー「それじゃあサトハ。ネリーをハツモウデに連れて行って!」

辻垣内「・・・ああ、そういう約束だったな」

辻垣内「車に乗るんだ、ネリー」

ネリー「うんっ!」にぱー

アレクサンドラ「ネリー・・・私のネリー・・・」ぶつぶつ

【車内】

ネリー「えへへー。いっぱい儲かっちゃったっ!」

辻垣内「悪い子め」なでなで

辻垣内「はじめから私を巻き込むつもりで監督を誘惑したな?」

ネリー「あ、バレた?」

辻垣内「おかげで美人局のような真似をしてしまった」

ネリー「ごめんなさいサトハ。でもね?」

ネリー「ネリーはサトハに助けて欲しかったのはホントだよ?」

ネリー「それに、サトハがカワイイって言ってくれたこの服!」

ネリー「これを着てサトハとデートしたかったからっ!」

辻垣内「・・・やれやれ」

辻垣内「ネリーにはかなわないな」

辻垣内「私の誕生日を祝ってくれるのかと思ったが、どうやらネリーに利用されるだけらしい」

ネリー「サトハはネリーとハツモウデデートするの、嫌だった?」

辻垣内「・・・いや」

辻垣内「むしろ楽しみにしているくらいだから恐ろしいよ」ふぅーっ

ネリー「ふふっ、サトハ大好きっ!」ぎゅっ


終わり

微妙に間に合わなかった・・・
ネリーは腹黒カワイイ!

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