～♪

芳佳「…なにか聴こえる」

リーネ「ギター？」

芳佳「ハンガーの方からだ。行ってみよう！」ﾀﾀﾀｯ

リーネ「あっ！待って芳佳ちゃーん！！」

〜ハンガー〜

シャーリー「君の中に〜私をずっと〜ブックマークして〜ね♪」ｼﾞｬﾗﾝ

ルッキーニ「シャーリーかっこいい！」

シャーリー「ふふ、そうか？いやぁ、まだまだ私のギターも捨てたもんじゃないな」

芳佳「シャーリーさんだったんですか」

ルッキーニ「よしかにリーネ！」

リーネ「ギターの音が聴こえたので思わず来ちゃいました」

シャーリー「やば、基地にまで聴こえてたのかよ…」

ルッキーニ「見張りサボってたことバレちゃうよ～！」

リーネ「あはは…」

芳佳「あの！私、シャーリーさんのギターもっと聴きたいです！！」

シャーリー「いやだから、ギター弾いてたらサボリがバレるんだよ。バルクホルンにでも見つかってみろ…きっつーいおしおきが待ってるぞ」

ルッキーニ「あにゃあ！」

芳佳「でも…」

シャーリー「…わかった。一曲だけだからな？」

芳佳「わぁ～！」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

シャーリー「…それじゃ、リベリオンで流行ってた曲を」

芳佳「」ﾜｸﾜｸ

シャーリー「」ｽｩ

シャーリー「Somewhere over the rainbow ・Way up high♪」

芳佳「ほわぁ〜」

リーネ「綺麗な歌声…」

ルッキーニ「〜♪」

「ほぉ、『虹の彼方に』か」

シャッキーニ「！！？？」

バルクホルン「お前達…見張りはどうしたんだ？」

シャーリー「あ、いや…その」ｱｾｱｾ

ルッキーニ「たまたま…倉庫にギターがあったから」ｱｾｱｾ

芳佳「違うんです！私が無理を言ってシャーリーさんにギターを弾いてもらったんです！！」

リーネ「そ、そうなんです！！」

バルクホルン「…」

ルッキーニ「あれ…？」

シャーリー「バルクホルン…？」

バルクホルン「いや、お前の演奏を聴いていると…平和だった頃を思い出してな。実に良いギターだった」ﾎﾛﾘ

芳佳「バルクホルンさん…涙が」

バルクホルン「っ！すまない！上官が涙など見せるなんて…！」ｺﾞｼｺﾞｼ

シャーリー「お前も、音楽で感動したりするんだな」

ルッキーニ「何か意外～」

バルクホルン「あ、当たり前だ！いくら堅物と言われようが感性は人並みだ！！ 」

シャーリー「こういう時、扶桑の言葉で何て言うんだっけ」

芳佳「『鬼の目にも涙』ですね」

リーネ「よ、芳佳ちゃん！」

ルッキーニ「オニー♪」

バルクホルン「鬼、だと…？」ﾋﾟｸ

シャーリー「あ、やば」

バルクホルン「お前達…折角良い演奏を聴かせてくれたから見逃してやろうと思ったのに」ﾊﾟｷﾎﾟｷ

ルッキーニ「大尉が怒ったー！」

シャーリー「にっげろー！！」

バルクホルン「あ！こら待て！！」

芳佳「ふふ、何だかんだで今も平和だよね」

リーネ「そうだね～、こんな日がいつまでも続いてくれるといいけど」

バルクホルン「逃がさんぞお前達ぃ！！」ﾋﾟｺｯ

シャーリー「やべ！魔法使ってきたぞ！！」

ルッキーニ「本格的にやられちゃうよー！」

シャーリー「ルッキーニ！掴まれ！」

ルッキーニ「おっけー！」ｶﾞｼｯ

シャーリー「いっくぞぉぉぉおおお！！！」ﾀﾞｯ

バルクホルン「あ、こら！お前の魔法は卑怯だぞ！！」

【釣り】

～早朝 海岸～

ザパーン

美緒「…」

美緒「さて、そろそろ…」

美緒「やあっ！」ﾋｭｯ

チャプン

美緒「心を無にして…待つのみ」

ペリーヌ「（あぁ…朝から坂本少佐の凛々しいお姿が見られて幸せですわ////）」

ペリーヌ「（ですけど、今朝はいつもの素振りではなく釣りなのですね）」

ペリーヌ「（はっ！もしや…）」
ー
ーー
ーーー

美緒「どうだ…？この魚は。立派な物だろう」

ペリーヌ「はい！艶形どれを取っても完璧ですわ！」

美緒「はっはっは！ペリーヌもそう思ってくれるか！」

ペリーヌ「勿論です！」

美緒「よし！それじゃあ宮藤に捌いてもらうか！おーい！宮藤～！！」ﾀｯﾀｯﾀｯ

ペリーヌ「少佐ー！お待ちになって～！！」

ーーー
ーー
ー

ペリーヌ「って！どうして豆狸が出てくるのですか！！」

美緒「ペリーヌ？」

ペリーヌ「」ﾋﾞｸｯ

ペリーヌ「しょ、しょしょしょ少佐ぁ！？」

美緒「どうしたペリーヌ、こんな朝早くに」

ペリーヌ「あ、いえ…いい天気だったのでつい早く目が覚めてしまったのですわ！おほほ」

ペリーヌ「（少佐の訓練を覗くために毎日早く起きているなんて口が裂けても言えませんわ！）」

美緒「ほぉ、感心だな。どうだペリーヌ、お前も釣りやってみないか？」

ペリーヌ「へ？わたくしが…？」

美緒「あぁ。どうも私だと殺気を魚が感じ取っているのかちっとも竿に動きがなくてな。ここは繊細なお前に託そうと思ったんだ」

ペリーヌ「よ、喜んで釣らせていただきます！！」

ペリーヌ「…」

美緒「…ぴくりともこんな。やはり私がそばにいるからか」

ペリーヌ「そ、そんなことありませんわ！！きっと偶然に決まっています！！」

美緒「だといいんだけどな…はぁ」

ペリーヌ「（坂本少佐が溜息を！？ここは何としても魚に食いついてもらわないと…！）」

シーン…

ペリーヌ「（あぁもう！一体何をしていますの！？）」

ピクッ

ペリーヌ「！！」

ペリーヌ「しょ、少佐！」

美緒「どうした！？ペリーヌ！」

ペリーヌ「あ、当たりが…当たりが来ました！」ｸﾞｸﾞ

美緒「これはデカいぞ…ペリーヌ！踏ん張るんだ！」

ペリーヌ「は、はいぃ！」ｸﾞｸﾞ

美緒「これほどまでに大きな魚影は初めてだ…今日は朝から魚のフルコースになりそうだな」

ペリーヌ「（そ、そろそろ手が痺れ…）」

ペリーヌ「（そうですわ！）」ﾋﾟｺｯ

ペリーヌ「行きますわよ…！」

バシャバシャ

ペリーヌ「っ！」

美緒「ペリーヌ！！」ﾋﾟｺｯ

ガシッ

ペリーヌ「へ？」

美緒「もう大丈夫だ。私が支えておくから一気に引き上げろ」

ペリーヌ「しょ、しょしょしょ少佐がわたくしの手をにぎにぎにぎっ…/////」

美緒「何をしているんだ！早く引き上げろ！！」

ペリーヌ「は、はいぃ！！」ｸﾞｯ

ペリーヌ「どっ…せーーーい！！！！」

ザバァッ

美緒「やったぞペリーヌ！」

ボトッ

ペリーヌ「な、なんとか…釣り上げましたわ」ﾊｧﾊｧ

美緒「これは…！？」

ペリーヌ「大きなお魚ですわね…」

～食堂～

芳佳「へー、ペリーヌさんが釣り上げたんですかぁ」

ペリーヌ「ふふん、これくらい当然ですわ」ﾌｧｻｯ

美緒「それにしても上等な鮪だろう」

芳佳「はい、こんな大きな鮪見たことないです」

リーネ「群れからはぐれたのかな…」

美緒「当分は食料に困らずに済むな。はっはっは！」

芳佳「リーネちゃん…今週は鮪祭りになりそうだね」

リーネ「うん。頑張ろうね芳佳ちゃん！」

芳佳「ペリーヌさん、こんな大きな鮪釣ってくれてありがとうございます！」

ペリーヌ「！！」

ペリーヌ「ふ、ふん！」

ペリーヌ「せ、折角わたくしが釣り上げたのですから美味しく調理しないと承知しませんわよ！上官命令ですからね！」

芳リーネ「はいっ！」

【神の味】

〜上空〜

ブイーン

サーニャ「こちらサーニャ・V・リトヴャク、特に異常はありません」

エイラ「こっちも異常なしダー」

『ｻﾞ-…了解』

エイラ「あー、腹へったナ…さっさと帰ろうゼー」

サーニャ「エイラ、まだ通信は途切れていないわ」

エイラ「とか宮藤なら言うんだろうナー！」ｱｾｱｾ

『ちょっ…私そんなこと言いませんよ！！』

エイラ「お前だったのカ」

『さっきから誰と話してたと思ってたんですか』

エイラ「いやー、ツンツンメガネあたりかな〜っテ」

『はぁ…異常無いんでしたら一旦通信切りますよ。2人でゆっくり飛んでてください』

エイラ「りょーかい」

サーニャ「エイラ、私のポケットにチョコレートがあったはず」ｺﾞｿｺﾞｿ

サーニャ「はい」ｽｯ

エイラ「あ、アリガト////」

エイラ「美味しいんダナ」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

サーニャ「ハルトマンさんに貰ったの」

エイラ「ハルトマン中尉からカ…あの人の食べるお菓子なら信頼できるかもナ」

サーニャ「」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

サーニャ「…美味しい」

エイラ「ほんと、チョコレートって止められないよナ」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

サーニャ「そうね。でもこんな時間に食べ過ぎると太っちゃう…」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

エイラ「だ、大丈夫ダヨ！私達は夜間哨戒で動いてるから太ったりしないんダナ！」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

サーニャ「…だといいんだけど」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

エイラ「ほら、ハルトマン中尉だってあんなにチョコレート食べてて任務も適当なのに全然太ってないダロ？」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

サーニャ「それもそうね。あまり気にしない方がいいのかも」ﾓｸﾞﾓｸﾞﾓｸﾞﾓｸﾞ

エイラ「そうそう、でも太らないからって虫歯にはなっちゃうから気を付けないとナ」

サーニャ「ねぇ、エイラ知ってる？」ﾓｸﾞﾓｸﾞﾓｸﾞﾓｸﾞ

エイラ「な、なんダ…？」

サーニャ「チョコレートの成分って、実はダイエット効果があるってこと」

エイラ「！？」

エイラ「あ、有り得ないダロ…チョコレートと言えば太る原因第一位じゃないカ！」

サーニャ「チョコレートの原料のカカオには満腹効果が得られる成分があるみたいなの。だから普段の食事が少な目で済むんだって」

エイラ「へー」