花沢さん「人の気持ちをなんだと思ってるのよ!このっ、ホモ男ーッ!」 (19)

磯野カツオ
私の最も愛してやまなかった人、だったのは3日前のこと
はっきり言うと、あの人の顔は思い出したくもないというのが、今の心情ね
だって、あんな悪夢のような出来事があったんですもの・・・

カツオ「ごめんなさい!僕はあなたとは付き合えない!」

放課後、私を屋上へ呼び出しておいてこの台詞よ?
告白すらしていなかったというのに
でも、これがあの人の本心だというのなら仕方がないと、私は潔く諦めようとしていた
問題はその時ね

中島「磯野てめえええええええええええええええええ!」

え?何こいつ…

カツオ「愛してる」

中島「磯野……ヤろうぜ」

涙が溢れて止まらなかったわ
私はあなたの言葉を信じて生きてきたというのに

「僕は黒髪のツインテールが好みなんだ」「明るくて気の強い女の子が好きだなぁ」

少しでもあなたの理想に近づこうと頑張ったし

「やっぱり女の子は小さくないとね」

減量もした

「にっこにっこにー!」

言葉の真意は分からなかったけど、とりあえず笑顔を絶やさないようにした
なのに、ホモってどういことなの?磯野くん

カオリ「おはよう、花沢さん」

花沢「・・・」

どうして学校に来ているのか自分でも不思議だ。あれだけの屈辱を受けたというのに

カオリ「花沢さんやっぱり昨日から様子が変だわ」

早川「磯野くんに振られたという噂よ」

それでも私が学校に来るのは

カツオ「おはよう!」

この声が聞きたかったからなのかも知れない

あなたの声が聞きたいほど

中島「おはよう磯野」

この声を聞くのは辛い

中島「昨日のSAO観たか?アスナのママンの声が林原さんなのは反則だよなぁ~」

反則なのはあなたの声よ
私の心の傷を、ことごとく抉ってゆく

花沢の父「花子、今日も学校を休むのか?」

花沢「うるさいっ!私の領域に入って来ないで!!」

とうとう私は学校へ行かなくなった

花沢の父「花子。早川さんとカツオちゃんが会いに来てくれたぞ」

カオリ「もう一ヶ月も学校来てないから心配したのよ花沢さん」

花沢「帰って」

早川「磯野くんのこと、まだ気にしてるの?」

花沢「別に」

早川「嘘よ!今のあなたは、いつもの明るくて優しい花子さんじゃないわ!!」

今までの私は磯野に振り向いて欲しくて、明るくて優しい人間を演じてきた
でも、磯野くんに振られたから、もうその必要がなくなったから
本当の私に戻っただけ
これが本物の花沢花子なの

花沢「あんた達みたいなモテる子と一緒にいると、嫉妬でどうにかなりそうになるの。お願いだから、帰ってくれないかしら」

花沢の父「花子。早川さんとカツオちゃんが会いに来てくれたぞ」

カオリ「もう一ヶ月も学校来てないから心配したのよ花沢さん」

花沢「帰って」

早川「磯野くんのこと、まだ気にしてるの?」

花沢「別に」

早川「嘘よ!今のあなたは、いつもの明るくて優しい花子さんじゃないわ!!」

今までの私は磯野に振り向いて欲しくて、明るくて優しい人間を演じてきた
でも、磯野くんに振られたから、もうその必要がなくなったから
本当の私に戻っただけ
これが本物の花沢花子なの

花沢「あんた達みたいなモテる子と一緒にいると、嫉妬でどうにかなりそうになるの。お願いだから、帰ってくれないかしら」

カオリ「嫉妬する相手が間違っているわ。あなたが嫉妬するべき相手は中島くんでしょ?」

花沢「一緒よ。私がモテていたなら、磯野なんか好きになってなかった。こんな思いせずにすんだ」

カオリ「あなたは磯野くんにモテようとして生きてきた。それが間違いだったのよ」

花沢「ブスはブスが好き、なんて思ったら大間違いよ?磯野は、私の妥協点だった。だから磯野と付き合おうと、全てを注ぎ込んだ。でも…」

無理だった
もう私に付き合える男なんていやしないのよ

早川「妥協なんてしてるからモテないのよブス!」

早川「もっと夢を持ちなさいって。あんたはきっといい男と付き合えるから」

花沢「そんなの無理に決まってるじゃないの!こんな、顔が悪いのに……」

花沢の父「いや、案外無理ではないかも知れんぞ」

花沢「情けの言葉は止めて頂戴」

花沢の父「情けの言葉なんかではない。私は、副業で声優業の仕事をしているのだが、顔が悪くてもモテている人間を多く知っている」

花澤「声優……?」

カオリ「そうよ!花澤さんあんた声優になっちゃいなさいよ!」

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